JPH0584949B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金融機関等において窓口業務用のカウ
ンタに設置される窓口用紙幣取扱い装置に関す
る。

〔従来の技術〕

銀行等の金融機関においては窓口業務用のカウ
ンタとして２種のものが用いられており、その１
つはカウンタ面の高いハイカウンタ、別の１つは
カウンタ面の低いローカウンタである。

前記ハイカウンタでは、通常、普通預金や振込
み等、比較的短時間で処理が可能な取引を扱つて
おり、顧客は立つた状態でカウンタ越しにテラー
（窓口業務担当者）と取引を行つている。

また、ローカウンタでは、融資相談等比較的時
間がかかる取引を扱つており、そのため顧客は椅
子に腰掛けた状態でカウンタ越しにテラーと取引
を行う。

ところで、近年においては、テラー業務の省力
化や顧客サービスの向上等を目的として、前記ハ
イカウンタ及びローカウンタに各々紙幣取扱い装
置を設置し、顧客自身の操作あるいはテラーの操
作により、入出金処理を自動的に行うようにして
いる。

この場合、テラーはハイカウンタ、ローカウン
タに拘わらず、椅子に腰掛けて業務を行うため、
紙幣取扱い装置のテラー側の入出金部は一定の高
さに設定することができるが、顧客側の入出金部
はハイカウンタとローカウンタとでは高さを異な
らせる必要がある。

つまり、この種の紙幣取扱い装置は顧客による
紙幣の投入と抜取を行わせるための機構である入
出金部を備えた顧客ユニツトをハイカウンタとロ
ーカウンタにそれぞれ一致させる必要がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

以上説明したように、この種の紙幣取扱い装置
では、顧客ユニツトをハイカウンタとローカウン
タにそれぞれ一致させる必要があり、そのためま
つたく同じ紙幣の入出金処理を行うにも拘わら
ず、ハイカウンタ用とローカウンタ用の２機種を
用意しなければならないという問題があつた。

本発明はこのような問題を解決するためになさ
れたもので、ハイカウンタとローカウンタの両方
に設置することが可能な窓口用紙幣取扱い装置を
実現することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本発明は、顧客ユニ
ツトを窓口業務用の高さの異なるハイカウンタと
ローカウンタのいずれか一方に一致させて設置す
る窓口用紙幣取扱い装置において、顧客による紙
幣の投入と受取りの少なくとも一方を行わせる接
客機構、装置本体に対する紙幣の送出と取込の少
なくとも一方を行う接続口、及びこの接続口と前
記接客機構との間で紙幣を搬送する搬送手段を備
え、かつ前記ハイカウンタの高さまたは前記ロー
カウンタの高さに合わせたハイカウンタ用顧客ユ
ニツトまたはローカウンタ用顧客ユニツトのいず
れか一方と、紙幣の各種の鑑別を行う鑑別部、金
種別に紙幣を収納する収納部、及びこれら各部の
間で紙幣を搬送する搬送手段等を内部に備えると
共に、前記ハイカウンタ用とローカウンタ用の２
種の顧客ユニツトを共通して装着可能でかついず
れか一方の顧客ユニツトを装着する装着部を上部
に有し、この装着部に前記顧客ユニツトの接続口
と接続して紙幣の授受を行う接続口を設けた装置
本体とより成ることを特徴とする。

〔作 用〕

このような構成を有する本発明は、装置をハイ
カウンタ用として用いる場合、装置本体の装着部
にハイカウンタ用顧客ユニツトを装着してハイカ
ウンタに設置することにより、顧客ユニツトはハ
イカウンタに一致する。

また、装置をローカウンタ用として用いる場合
は、装置本体の装着部にローカウンタ用顧客ユニ
ツトを装着してローカウンタに設置することによ
り、顧客ユニツトはローカウンタに一致する。

そして、装置本体の装着部にハイカウンタ用と
ローカウンタ用のいずれの顧客ユニツトを装着し
た場合も装置本体と顧客ユニツトの互いの接続口
が接続されるため、装置本体と顧客ユニツトとの
間で紙幣の授受を行うことができ、そのため従来
と同様に紙幣の入金、出金の一方あるいは両方の
処理を行うことができる。

従つて、これによれば顧客ユニツトを交換する
だけでハイカウンタ用とローカウンタ用のいずれ
にも使用可能となり、同一機種でハイカウンタと
ローカウンタの両方に設置することができる。

〔実施例〕

以下図面を参照して実施例を説明する。

第１図は本発明による窓口用紙幣取扱い装置の
一実施例を示す概略構成図である。

図において、１はハイカウンタ用顧客ユニツ
ト、２はローカウンタ用顧客ユニツト、３は装置
本体で、これらは独立して形成されていて、各々
以下の構成を有している。

まず、ハイカウンタ用顧客ユニツト１は上面に
シヤツタを有する紙幣の出入口４を有し、また内
部には入出金部５、入金分離部６、搬送路７及び
取込部８等が配置されていて、更に下部所定位置
には後述する装置本体に対して紙幣の送出と取込
を行う接続口としての送出口９と取込口１０が設
けられている。

ここで、入出金部５は顧客により出入口４から
投入された紙幣を束の状態で取込んでそのまま入
金分離部６へ送ることができると共に、取込口１
０から搬送路７により搬送されてくる返却または
支払の紙幣を集積して顧客に取り出させることが
でき、かつ顧客が取忘れた紙幣を取込部８に送込
むことができる接客機構として構成されている。

また、入金分離部６は前記入出金部５から送ら
れてきた紙幣をピツクアツプローラ、フイードロ
ーラ及びリバースローラ等により１枚ずつ分離し
て送出口９へ給送できるように構成されており、
更に搬送路７は紙幣を挾持して回転する無端状の
ベルトとローラ等とにより搬送手段として構成さ
れている。

一方、ローカウンタ用顧客ユニツト２は上面に
シヤツタを有する紙幣の出入口１１を有し、また
内部には入出金部１２、及び搬送路１３等が配置
されていて、更に下部所定位置には後述する装置
本体に対して紙幣の送出と取込を行う接続口とし
ての送出口１４と取込口１５とが設けられてい
る。

このローカウンタ用顧客ユニツト２における入
出金部１２は前記ハイカウンタ用顧客ユニツト１
における入出金部５と入金分離部６の機能を兼備
させたもので、すなわち、顧客により出入口１１
から投入された紙幣を束の状態で取込んで、この
取込んだ紙幣をピツクアツプローラ、フイードロ
ーラ、及びリバースローラ等により１枚ずつ分離
して送出口１４へ給送できると共に、取込口１５
から搬送路１３により送られてくる返却または支
払の紙幣を集積して顧客に取り出させることがで
きる接客機構として構成されている。

また、搬送路１３は前記搬送路７と同様に紙幣
を挾持して回転する無端状のベルトとローラ等と
により搬送手段として構成されている。

そして、装置本体３には、その一端上部に前記
ハイカウンタ用顧客ユニツト１とローカウンタ用
顧客ユニツト２のどちらもが装着可能な装着部１
６が設けられており、この装着部１６には送出口
９，１４に対応する取込口１７と、取込口１０，
１５に対応する送出口１８が装置本体側の接続口
として設けられていて、装着部１６にハイカウン
タ用顧客ユニツト１またはローカウンタ用顧客ユ
ニツト２を装着したとき、送出口９または１４と
取込口１７とが一致すると共に、取込口１０また
は１５と送出口１８とが一致するようになつてい
る。

また、ハイカウンタ用顧客ユニツト１とローカ
ウンタ用顧客ユニツト２は装着部１６に装着した
とき、後述するハイカウンタとローカウンタにそ
れぞれ一致するように予じめ高さが定められてい
る。

尚、装置本体３の他端上面にはテラー用入出金
口１９が設けられており、また装置本体３内には
テラー用入出金口１９から投入された紙幣を１枚
ずつ分離して送出する出金部２０、テラー用入出
金口１９から抜取られる紙幣を集積する出金部２
１、入金及び出金用の紙幣を図示しない搬送基準
面に幅寄せする幅寄機構部２２、紙幣の入出金に
必要な各種の鑑別を行う鑑別部２３、万円と千円
と五千円の紙幣を金種別に収納する収納部２４〜
２６、これらの収納部２４〜２６に対する紙幣の
補充、回収を行うための補充回収ボツクスと出金
時におけるリジエクト紙幣を収納するリジエクト
ボツクスと入出金時や紙幣回収時に損券紙幣を収
納する損券ボツクスとより成る一括金庫２７、及
び前記搬送路７，１３と同様に紙幣を挾持して回
転する無端状のベルトとローラ等により構成され
ていて前記各部間における紙幣の搬送を行う搬送
手段としての搬送路２８、更にはこの搬送路２８
を駆動するモータ２９等が設けられている。

次に上述した構成の作用を第２図及び第３図に
より説明する。

第２図において３０はハイカウンタで、このハ
イカウンタ３０には前記ハイカウンタ用顧客ユニ
ツト１の出入口４と対応する顧客口３１が設けら
れており、また同図における３２はテラー操作用
のキーボード、表示器、及び伝票棚等が載置され
るテラー机で、このテラー机３２は移動可能とな
つている。

更に、第３図において３３はローカウンタであ
り、このローカウンタ３３には前記ローカウンタ
用顧客ユニツト２の出入口１１と対応する顧客口
３４が設けられている。

そこで、第２図に示すハイカウンタ３０に装置
を設置する場合、まず装置本体３の装着部１６に
ハイカウンタ用顧客ユニツト１を装着する。装着
したハイカウンタ用顧客ユニツト１は装置本体３
の上面より上方に突出するので、テラー机３２を
移動して退避させ、その後装置本体３と共にハイ
カウンタ用顧客ユニツト１をハイカウンタ３０の
下側へ押込み、顧客口３１と出入口４とを位置を
合わせて固定した後、前記テラー机３２を元に戻
すことにより設置が終了する。

入出金取引の動作については従来と同様に行わ
れるので、ここではその説明を省略するが、上述
したように装置本体３の装着部１６にハイカウン
タ用顧客ユニツト１を装着したとき、互いの送出
口９と取込口１７、及び取込口１０と送出口１８
とがそれぞれ一致するので、ハイカウンタ用顧客
ユニツト１の入金分離部６と装置本体３の搬送路
２８との間の入金紙幣の授受、及び該搬送路２８
とハイカウンタ用顧客ユニツト１の搬送路７との
間の返却または出金紙幣の授受をスムーズに行う
ことができる。

また、第３図に示すローカウンタ３３に装置を
設置する場合は、装置本体３の装着部１６にロー
カウンタ用顧客ユニツト２を装着すると、このロ
ーカウンタ用顧客ユニツト２の上面は装置本体３
の上面と同一面となるので、その後装置本体３と
共にローカウンタ用顧客ユニツト２をローカウン
タ３３の下側へ押込み、顧客口３４と出入口１１
とを位置合わせして固定することにより設置は終
了する。

この場合も装置本体３の装着部１６にローカウ
ンタ用顧客ユニツト２を装着したとき、互いの送
出口１４と取込口１７、及び取込口１５と送出口
１８とがそれぞれ一致するので、ローカウンタ用
顧客ユニツト２の入出金部１２と装置本体３の搬
送路２８との間の入金紙幣の授受、及び該搬送路
２８とローカウンタ用顧客ユニツト２の搬送路１
３との間の返却または出金紙幣の授受をスムーズ
に行うことができる。

尚、上述した実施例は紙幣の入金と出金の両方
を行うことができる入出金機について述べたもの
であるが、入金または出金専用機についても適用
できることは無論である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、ハイカウンタ用
とローカウンタ用の２種の顧客ユニツトとを装置
本体と別個に形成し、かつ装置本体にはこの２種
の顧客ユニツトを共通して装着し得る装着部を設
けると共に、該装着部にハイカウンタ用またはロ
ーカウンタ用の顧客ユニツトを装着したとき、装
置本体と顧客ユニツトとの間で紙幣の授受が行え
る構造としているため、顧客ユニツトをハイカウ
ンタ用またはローカウンタ用に交換するだけで、
ハイカウンタとローカウンタのいずれにも設置す
ることが可能な優れた窓口用紙幣取扱い装置を実
現できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による窓口用紙幣取扱い装置の
一実施例を示す概略構成図、第２図は第１図の装
置をハイカウンタに設置した状態を示す側面図、
第３図は第１図の装置をローカウンタに設置した
状態を示す側面図である。 １：ハイカウンタ用顧客ユニツト、２：ローカ
ウンタ用顧客ユニツト、３：装置本体、５，１
２：入出金部、７，１３，２８：搬送路、９，１
４，１８：送出口、１０，１５，１７：取込口、
１６：装着部、１９：テラー用入出金口、２３：
鑑別部、２４〜２６：収納部、２７：一括金庫。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 顧客ユニツトを窓口業務用の高さの異なるハ
   イカウンタとローカウンタのいずれか一方に一致
   させて設置する窓口用紙幣取扱い装置において、 顧客による紙幣の投入と受取りの少なくとも一
   方を行わせる接客機構、装置本体に対する紙幣の
   送出と取込の少なくとも一方を行う接続口、及び
   この接続口と前記接客機構との間で紙幣を搬送す
   る搬送手段を備え、かつ前記ハイカウンタの高さ
   または前記ローカウンタの高さに合わせたハイカ
   ウンタ用顧客ユニツトまたはローカウンタ用顧客
   ユニツトのいずれか一方と、 紙幣の各種の鑑別を行う鑑別部、金種別に紙幣
   を収納する収納部、及びこれら各部の間で紙幣を
   搬送する搬送手段等を内部に備えると共に、前記
   ハイカウンタ用とローカウンタ用の２種の顧客ユ
   ニツトを共通して装着可能でかついずれか一方の
   顧客ユニツトを装着する装着部を上部に有し、こ
   の装着部に前記顧客ユニツトの接続口と接続して
   紙幣の授受を行う接続口を設けた装置本体とより
   成ることを特徴とする窓口用紙幣取扱い装置。