JPH058212A - 粉末成形体の副次的脱脂方法 - Google Patents

粉末成形体の副次的脱脂方法

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JPH058212A
JPH058212A JP3161741A JP16174191A JPH058212A JP H058212 A JPH058212 A JP H058212A JP 3161741 A JP3161741 A JP 3161741A JP 16174191 A JP16174191 A JP 16174191A JP H058212 A JPH058212 A JP H058212A
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molded body
liquid
degreasing
heating
powder
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JP3161741A
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Akira Kato
加藤  明
Michitaka Satou
道貴 佐藤
Hiroaki Nishio
浩明 西尾
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】可塑成形によって得た金属、セラミックス等の
粉末の成形体3を、それに含まれている有機物のうち少
なくとも1種類の成分を吸収しうる高分子粒子2でまた
は圧密しても多孔質性を保持しうる物質で被包して外部
より圧力1〜5000kg/cm2にて加圧するとともに、40℃か
ら200℃に加熱することを特徴とする金属、セラミック
ス等の粉末成形体の副次的脱脂方法 【効果】この発明によれば成形体の歪取りと再圧密、脱
脂の1部が同時に終了することで、脱脂時間の短縮と脱
脂体の密度の均一化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は金属、セラミックス等
の粉末の成形体の脱脂時間短縮及び脱脂後の密度の均一
性の向上を図る副次的脱脂方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属、セラミックス等の粉末の成形体に
は、バインダー等として大量の有機物が添加されること
が多い。この有機物には種々のものが使用されている
が、代表的なものとして各種ワックス類、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコ
ール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、その他各種の
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等がある。これらの有機物
は成形体の焼結工程において融解し、さらに分解、蒸発
等によってガス化して、これが成形体の割れ、剥離、膨
れの原因になる。そこで、一般に焼結に先立って有機物
を少なくとも焼結工程で割れ、剥離、膨れ等の欠陥を生
じない程度まで除去する、いわゆる脱脂が行なわれる。
この脱脂には、長時間を要することが多い。そこで、脱
脂時間を短縮するために脱脂雰囲気を加圧する方法、有
機物の蒸発速度を一定となるように加熱速度を工夫する
方法など、脱脂方法について様々な改良が行われてい
る。その他には、射出成形時に配合する樹脂等のバイン
ダー成分に昇華性物質を配合する等の成形時の配合成分
を改良する方法が知られている。また、プラスチックの
射出成形においては、成形時に残留する応力を温水中に
て静水圧プレスを施し、残留応力を緩和する方法が知ら
れている。特開平1−230482号公報には、脱脂後の成形
体の表面に弾性皮膜をコーティングした後、冷間静水圧
プレス処理を施し、成形体の密度向上を行う方法につい
て記述している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、成形時に大量の
有機物を添加して行なわれる金属、セラミックス等の粉
末の射出成形または熱可塑性高分子樹脂を用いた押し出
し成形によって成形した成形体は、前述のように脱脂に
長時間かかる大型な成形体では、脱脂体の内部に密度の
不均一が生じる等の欠点が知られている。具体的には、
射出成形による成形体がターボチャージャーローター程
度の大きさであると、脱脂に通常約3週間と非常に長い
期間がかかる。また、脱脂体の密度の不均一では内部に
密度の低い領域ができるため焼成後にクラックを発生し
たり、そうでなくても密度の低い領域が残存している。
【0004】前述の弾性皮膜で破ってCIPを施こす方
法は、一度発生した内部欠陥を十分に除去するのは困難
である。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、脱脂時間の短縮と得られた脱
脂体の密度の不均一性を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成した粉末成形体の副次的脱脂方法を提供するものであ
り、可塑成形によって得た金属、セラミックス等の粉末
の成形体を、それに含まれている有機物のうち少なくと
も1種類の成分を吸収しうる高分子粒子または圧密して
も多孔質性を保持しうる物質によって被包して外部より
圧力1〜5000kg/cm2にて加圧するとともに、40℃から20
0℃に加熱することを特徴としている。
【0007】本発明の方法が適用される成形体の金属の
種類は限定されていが、例えば鉄、Fe−Ni合金、ステ
ンレス鋼、高速度鋼、Ni基合金、Co基合金等である。
セラミックスとしてはアルミナ、ジルコニア等の酸化
物、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物、炭化ケ
イ素、炭化ホウ素等の炭化物、2ホウ化チタン、2ホウ
化ジルコニウム等のホウ化物等を例として挙げることが
できる。そのほか、金属−セラミックス複合体であるサ
ーメットであってもよく、Al23−Ni合金、WC−C
o等が例として挙げられる。これらの粉体の粒径は0.2〜
100μm程度である。金属、セラミックスの成形体はさ
らに焼結助剤あるいは各種添加剤等を必要により適宜含
んでいてよいことはいうまでもない。
【0008】金属またはセラミックス粉末のバインダー
としては、各種動物系、植物系、鉱物系、あるいは石油
系の天然ワックス、合成炭化水素、変性ワックス、脂肪
酸、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、グリセライ
ド、水素化ワックス、合成ケトン、アミン、アマイド等
の合成ワックスポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリ
ウレタン、その他各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等
がある。
【0009】そのほかメチルアルコール、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアル
コール類、アセトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン
等の低分子量の炭化水素、流動パラフィン等もバインダ
ーの役割を果たすことができる。バインダーは1成分の
みであってもよく、2以上の成分よりなっていてもよ
い。
【0010】成形体の有機物成分としては、上記のバイ
ンダーのほか、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、酢酸セルロース、エチレン酢ビ共重合体、アタ
クチックポリプロピレン、ジエチルフタレート、ジブチ
ルフタレート、ジオクチルフタレート、ステアリン酸等
が任意に使用される。
【0011】成形体は、上記有機物のうち液体あるいは
加熱又は加圧により液状化しうる成分を10〜60体積%程
度、通常30〜50体積%程度含んでいる。
【0012】本発明の方法においては、射出成形等の可
塑成形によって得た上記の成形体を高分子粒子または多
孔質体で被包する。
【0013】高分子粒子は、成形体に含まれる有機物の
うち液体又は加熱もしくは加圧によって液状化した少な
くとも1種類の成分を吸収しうるものである。この吸液
性高分子としては、親水性のものと親油性のもののどち
らを使用することもでき、吸収しようとする有機物の種
類等に応じて適宜選択される。親水性のものとしては、
セルロースグラフト重合体、澱粉グラフト重合体、アク
リル酸ビニルアルコール共重合体、アクリル酸ソーダ重
合体、変成ポリビニルアルコールのような合成ポリマー
がある。親油性のものとしてはアクリル系吸油ポリマ
ー、アルキルスチレン重合体、アルキルメタクリレート
重合体がある。吸液ポリマーの吸液能力は、高い方が使
用量を減らすことができるため好ましい。この吸液性高
分子粒子の粒径は10μm〜10mm程度が適当であり1mm程
度が好ましい。吸液性高分子粒子は、2種類以上併用す
ることができ、親水性のものと親油性のものを組合せる
こともできる。
【0014】上記の吸液性高分子粒子は、粉体のまま被
包材として使用してもよく、液状物に懸濁して使用する
こともできる。液状物に懸濁させる場合には、分散媒と
して水、流動パラフィン、エタノール、メタノール等を
使用することができ、濃度は60重量%程度が適当であ
る。
【0015】多孔質体は圧密しても多孔質性を保持しう
るものであり、紙、布、多孔質樹脂、多孔質セラミック
ス、多孔質金属等を使用できる。多孔質樹脂、多孔質セ
ラミックス及び多孔質金属は粒径の細かいものがよく、
例えば0.1〜100μm程度のものが好ましい。
【0016】上記の吸液材のなかで吸液能力及び成形体
に傷を付ける危険性が少ない点で紙、布及び吸液性高分
子粒子が好ましく、吸液性高分子粒子が特に好ましい。
一方、2種以上の吸液材を併用することもできる。
【0017】吸液材で成形体を被包する方法としては、
例えば弾性袋に成形体と吸液材の両方を入れて成形体の
周囲を吸液材で取囲ませればよい。紙、布等は成形体の
周囲に巻きつけてもよい。吸液材の使用量としては、加
熱加圧工程で成形体中の液状物の全量を吸収できる程度
あればよい。
【0018】加圧する圧力については1kg/cm2と低い圧
力でも効果は確認できたが、圧力は高いほうが処理時間
の短縮、密度の均一性の向上のためには好ましい。しか
し、吸液性高分子を粒子状態で使用すると、加圧する圧
力が高い場合には成形体表面に粒子の凹凸が転写されて
しまうため、加圧圧力を適度に調整する必要がある。こ
の吸液性高分子は、吸液する能力を大きく阻害しない程
度に吸液させることで可塑性のある膨潤状態とすること
ができ、これを吸液材として使用すれば加圧圧力は、吸
収させる成分の吸液性高分子への浸透力まで高めること
ができ、5000kg/cm2と非常に高い圧力まで効果は確認で
きた。好ましい圧力は、5〜3000kg/cm2程度である。
【0019】加熱温度は吸収される成分の溶融温度以上
である必要がある。また、吸液材が溶融した成分の吸収
能力を失わない温度以下である必要がある。具体的には
吸液材に高分子性の物質を用いる場合は分解、蒸発等の
開始する温度以下である必要がある。そのため、40℃〜
200℃の温度が適当であり、40〜150℃の温度が好まし
い。
【0020】加熱と加圧はいずれを先に開始してもよ
く、両方を同時に開始してもよい。
【0021】吸液材を周囲に配置した成形体の加圧方法
は、各種採用しうる。例えば、静水圧で加圧する場合に
は、図1に示すように薄ゴム袋1に吸液材2が成形体3
を被うようにして入れる。あるいは、例えば図2に示す
ようにゴム容器4に吸液材2を入れ、これへ成形体3を
埋入しゴム蓋5を取り付ける。これらの外部より加圧す
ればよい。この時の加圧媒体は液体であっても気体であ
ってもよい。また、一軸で加圧する場合には、図5に示
すようにダイス11に吸液材2を入れ、これを成形体3を
埋入しパンチ12を配設する。そして、一軸プレスにより
パンチ12を加圧する方法もある。
【0022】吸液材を周囲に配置した成形体の加熱方法
も各種採用しうる。図1、図2に示す加圧方法では例え
ば図3に示すように、これらをさらに大型なゴム容器13
に、図1、図2に示すものと加熱された熱媒6を入れ、
ゴム蓋14を取り付ける。これをすばやく冷間静水圧プレ
スに配設し、静水圧により外部よりゴムを通じて加圧
し、周りの熱媒により加熱する。また、図4に示すよう
に加熱可能な加圧容器8があれば、この場合図1、図2
に示すものは加熱媒体9とともに容器に入れ、加圧容器
の蓋7を取り付けた後、ヒーター10を使って加熱すれば
良い。図5に示す様な一軸加圧の場合はダイス、パンチ
をヒーター10を用いて加熱すれば良い。
【0023】加圧加熱処理時間としては、溶融した成分
が吸液材に吸収される時間以上であればよく吸液材によ
って大きく変化する。多孔質性を有する物質を用いる場
合では1分から効果が表われ、また吸液性の高分子を用
いる場合は吸収に2時間以上かかる場合もあった。
【0024】成形体は、射出等の可塑成形による成形体
と他の成形法によって成形した成形体を組み合わせたも
のでもよい。また、この発明の処理を施すことによって
成形体を一体化することができる。この副次的脱脂処理
は脱脂と別々に行う必要はなく、同時に脱脂処理を兼ね
ても良い。
【0025】主とする脱脂は、公知の方法に従って行な
えばよく、加熱によって行なう方法、溶媒抽出法(特開
平3−69566号公報)、超臨界流体抽出法(特公平3−9
064号公報、特開平2−70007号公報)等を利用できる。
しかしながら、本発明においては加熱加圧を行なってい
るので、加熱による脱脂法が好ましい。
【0026】脱脂後は、通常は常法に従い焼結して焼結
体とする。
【0027】
【作用】脱脂に長時間かかる原因を考える上で、脱脂時
に発生しやすい欠陥を大別すると、成形時に添加した有
機物の再溶融時に発生する欠陥と有機物の蒸発速度が速
すぎるために発生する欠陥に分けられる。
【0028】有機物の再溶融時には、有機物の融解によ
り粉末単体に較べ桁違いに大きい成形体の熱膨張が生じ
る。そして、再溶融した有機物が成形体表面より滲み出
し、成形体は膨張から収縮に転じる。脱脂時の成形体の
温度分布が内部と外部の膨張、収縮挙動に違いを生じ、
割れ、剥離等を生ずる。また、成形体に成形後残留する
応力が大きい場合、成形体を再溶融温度まで加熱してい
く段階で成形体は軟化するため、応力が解放されて成形
体に変形または割れを生ずる。このため、再溶融はゆっ
くりと起こさせる必要があり、再溶融の温度前後では昇
温速度を極端に遅くしたり、その温度で保持したりす
る。また、この再溶融時の溶融した有機物の滲みだしや
残留応力の解放に伴って粒子が移動し充填状態が悪化す
るため、この時に脱脂体の密度の不均一を生じる。
【0029】一方、有機物の蒸発速度が速すぎる場合、
内部で発生するガスが外部に出ていく粉末の粒子間にで
きる脱ガスの経路が狭い時に、内部で発生した大量のガ
スによって膨れ、割れ、剥離等の欠陥が生ずる。ガス蒸
発速度を抑えるためには昇温速度を遅くしたり、ある温
度で保持している。
【0030】この2つの理由による時間を比較すると、
大型成形体の場合脱脂時間のおよそ3分の2を有機物の
再溶融にかけることになる。
【0031】このような考察より金属、セラミックス等
の粉末の成形体を成形時に添加した有機物のうち少なく
とも1成分を吸収する吸液材で被包して加圧し、この状
態下にて吸収される成分が溶融する温度以上で加熱処理
を施すことによって残留応力を緩和させ、さらに加熱し
て有機物を再溶融させ、成形体周囲に配置した吸液材を
外部から押しつけることによって有機物の吸液材への吸
収を促進し、脱脂の1部を終了させながら成形体中の粉
体を圧密する。このような、成形体の副次的脱脂処理を
行うことで、脱脂の再溶融までの過程をその後に続く脱
脂から省くことができるため、脱脂時間は大幅に短縮で
きる。また、成形体の軟化状態で応力を緩和させ、溶融
状態で粉体を再圧密することで脱脂体の密度の均一性を
向上することができる。
【0032】
【実施例】実施例1 射出成形によって、融点が50℃のパラフィンを含む10枚
羽根のターボチャージャーローターの成形体(尾部外形
60mm、組成窒化珪素93wt%、イットリア5wt%、アルミ
ナ2wt%)を得た。図1に示すように、このターボチャ
ージャーローターの成形体3をパラフィンを吸収する吸
油ポリマー2をまぶして薄いゴム袋1に真空にて封入し
た。これを図4に示す加熱可能な加圧容器9に入れ、9
気圧に加圧後、1週間の加熱パターンによる脱脂を行な
い、周りに炭化した吸液ポリマーとゴム袋が付いた健全
な脱脂体を得た。炭化物はエアーで簡単に吹き飛ばすこ
とができた。この脱脂体を窒化珪素の焼成に適した条件
で焼成したところ、焼成体の内部に小さなクラックはみ
られなかった。従来、この脱脂前処理を施さない場合で
は、脱脂に3週間かかり焼成体内部には小さなクラック
がみられた。
【0033】実施例2 実施例1と同様にして得たターボチャージャーローター
の成形体3を図5に示すダイス11の中に吸液させ、膨潤
したパラフィンを吸収する吸油ポリマー2に埋入した。
パンチ12を面圧300kg/cm2にて押しながら、80℃に加熱
し1時間保持し除荷後、内容物を取りだした。成形体に
は吸液ポリマーがゼラチン状になって張り付いていた。
これを水で洗い流しした後、1週間の加熱パターンによ
る脱脂を行ない、健全な脱脂体を得た。この脱脂体を焼
成したところ、実施例1と同様に焼成体の内部に小さな
クラックはみられなかった。
【0034】実施例3 実施例1と同様にして得たターボチャージャーローター
の成形体3を平均粒径0.05mmのアルミナ粉末とともに図
2に示すウレタンゴム容器4に入れた。これをさらに80
℃の温水6を入れたゴム容器13に浸漬し、冷間等方圧プ
レスによって3000kg/cm2に加圧し1時間保持した後、除
荷し内容物を取りだした。成形体にはアルミナ粉末が張
り付いて多孔体を形成し、この隙間にバインダーが吸収
されていた。これを手で払い落とし、健全な成形体を得
た。これを1週間の加熱パターンによる脱脂を行なって
健全な脱脂体を得た。この脱脂体を焼成したところ、実
施例1と同様に焼成体の内部に小さなクラックはみられ
なかった。
【0035】実施例4 実施例1と同様にして得たターボチャージャーローター
の成形体に紙を成形体表面に5回重ねて貼り、図1に示
すように薄いゴム袋1に真空で封入した。図3に示すよ
うに、これを80℃の温水を入れたゴム容器13に浸漬し、
冷間等方圧プレスによって3000kg/cm2に加圧して1時間
保持し、除荷後内容物を取りだした。成形体には表面に
紙が張り付いていた。これを1週間の加熱パターンによ
る脱脂を行ったところ、表面に張り付いていた紙はすべ
て燃焼して健全な脱脂体が得られた。この脱脂体を焼成
して得られた焼成体の内部には小さなクラックはみられ
なかった。
【0036】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば成形体
の歪取りと再圧密、脱脂の1部が同時に終了すること
で、脱脂時間の短縮と脱脂体の密度の均一化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、実施例4で副次的脱脂処理
を行っている状態を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例3で副次的脱脂処理を行ってい
る状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2、実施例4で副次的脱脂処理
を行っている状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例1で副次的脱脂処理と脱脂を同
時に行っている状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例2で副次的脱脂処理を行ってい
る状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…薄ゴム袋 2…吸液材 3…射出成形体 4…ゴム容器 5…ゴム蓋 6…加熱された熱媒 7…加熱可能な加圧容器の蓋 8…加熱可能な加圧容器 9…加熱媒体 10…加熱ヒーター 11…ダイス 12…パンチ 13…ゴム容器 14…ゴム蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可塑成形によって得た金属、セラミック
    ス等の粉末の成形体を、それに含まれている有機物のう
    ち少なくとも1種類の成分を吸収しうる高分子粒子でま
    たはこの高分子粒子を含む液状物で被包して外部より圧
    力1〜5000kg/cm2にて加圧するとともに、40℃から200
    ℃に加熱することを特徴とする金属、セラミックス等の
    粉末成形体の副次的脱脂方法
  2. 【請求項2】 可塑成形によって得た金属、セラミック
    ス等の粉末の成形体を、圧密しても多孔質性を保持しう
    る物質によって成形体表面を被包して外面より圧力1〜
    5000kg/cm2にて加圧し、この状態下にて40℃から200℃
    の温度に加熱することを特徴とする金属、セラミックス
    等の粉末成形体の副次的脱脂方法
JP3161741A 1991-07-02 1991-07-02 粉末成形体の副次的脱脂方法 Pending JPH058212A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020527191A (ja) * 2017-07-13 2020-09-03 フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 金属、非酸化物セラミックおよび別の酸化感受性材料の焼結方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60171272A (ja) * 1984-02-10 1985-09-04 トヨタ自動車株式会社 セラミツクス製品の製造方法

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