JPH0582085A - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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Publication number
JPH0582085A
JPH0582085A JP24400491A JP24400491A JPH0582085A JP H0582085 A JPH0582085 A JP H0582085A JP 24400491 A JP24400491 A JP 24400491A JP 24400491 A JP24400491 A JP 24400491A JP H0582085 A JPH0582085 A JP H0582085A
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JP
Japan
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coil
emitter
wound
gap
fluorescent lamp
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JP24400491A
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English (en)
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Katsuhide Misono
勝秀 御園
Yoji Yuge
洋二 弓削
Hideto Mochizuki
秀人 望月
Miho Saito
美保 斉藤
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特に小形小出力の蛍光ランプの陰極を改良し
て発光効率を向上する。 【構成】 電熱線61を隙間なく密着巻回してコイル6
に形成し内面にエミッタ7を塗布して熱陰極5を形成す
る。又電熱線を隙間を介して非密着巻回してなる一次コ
イルの外側から二次コイルを重ね巻きして隙間を閉塞し
て内面にエミッタを塗布する。又コイル中空部の直径を
dmm、管内始動ガスの封入圧力をpTorrとしたと
きp×dの範囲を限定する。又電熱線の断面を雨だれ形
にしかつその尖形部をコイルの内側に向けて巻回する。
又電熱線を非円形とし、かつその短軸が巻進み方向にあ
るように隙間を介して非密着巻回して一次コイルを形成
し、その外側から二次コイルを重ね巻きして隙間を閉塞
する。又コイルの一部を非密着巻きにしてエミッタの分
解活性時におけるエミッタの加熱を良好にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光ランプの改良に関
し、特に、細形でかつ長寿命の蛍光ランプに適する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置のバックライトやO
A機器用光源に細管形蛍光ランプが広く使用されてい
る。この種蛍光ランプの電極としては冷陰極と熱陰極と
があるが、前者は高効率化(陰極降下電圧の低減)が、
後者は長寿命化(エミッタ減耗速度の低減)が課題とさ
れている。そして、最近ではエミッタを塗布したコイル
をスリーブ内に収納し、冷陰極と熱陰極の中間的特性を
示すいわゆるセミホット形と称される陰極が知られてい
る。(特開平2−24952号公報、特開平2−181
352号公報、特開平2−186551号公報参照) これらセミホット形陰極の具体構造を特開平2−181
352号公報の記載を例にして説明する。タングステン
線を2重巻回してなるダブルコイルに3成分アルカリ土
族金属エミッタを被着し、ニッケル・鉄合金からなる両
端開口した円筒形スリーブに挿入して内導線に装着し、
蛍光ランプバルブに装着し、排気し、高周波加熱してエ
ミッタを活性化し、水銀(アマルガムを含む)と始動ガ
スを充填してランプに構成する。
【0003】このような構造のセミホット形陰極はコイ
ルに負グローが印加されるとエミッタを加熱して電気を
改射させるので熱陰極の機能を有し、かつ、コイル内の
中空部が放電方向に開口しているので負グローがコイル
の中空部に進入してホロー効果を呈する。
【0004】このように本陰極は熱陰極とホロー形冷陰
極との両方の機能を併有し、従来既知のホロー形熱陰極
と基本的に同じである。このようなセミホット形陰極は
陰極降下電圧が小さく、わずかに20〜40Vに過ぎ
ず、従来の冷陰極のそれが100〜150Vであるのに
比較して各段に低い。また、エミッタからの蒸発物はス
リーブに阻止されて外部にほとんど洩出せず、しかもス
リーブ内面に付着したエミッタ蒸着物は引続き電子放射
に役立つので長寿命である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のセ
ミホット形陰極は陰極降下電圧が低く、長寿命であるが
その反面、構造が複雑で、部品数が多く、製造原価が高
く、かつ活性化に際し、印加した高周波電圧がスリーブ
に阻止されてコイルに到達せず、また、スリーブに発生
した熱はコイルやエミッタの伝達が不確実で、エミッタ
の分解、活性化が不充なものが発生しやすい欠点があ
る。このため、不純ガスの発生により、スネーキングな
どの放電不良が発生したり、熱電子放出不良となって陰
極降下電圧が異状に高くなったりする欠点が生じる。
【0006】そこで本発明の課題は簡単な構造で、部品
数が少なく、安価に製造でき、しかも従来のセミホット
形陰極に優るとも劣らぬ電気特性と長寿命とを有し、信
頼性の高い陰極を有する蛍光ランプを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は蛍光ランプの改
良に関し、本発明の第1は電熱線を隙間なく密着巻回し
てなるコイル内面にエミッタを塗布した熱陰極を対設
し、水銀とともに始動ガスを封入した蛍光ランプであ
る。本発明の第2は隙間を介して巻回してなる一次コイ
ルの外側から隙間を閉塞するように二次コイルを重ね巻
きし、一次コイルの内面にエミッタを塗布した熱陰極を
対設し、水銀とともに始動ガスを封入した蛍光ランプで
ある。本発明の第3は上述の第1および第2発明の蛍光
ランプにおいて、コイルの中空部の直径をdmm、始動
ガスの封入圧力をpTorrとしたとき、 1≦p×d≦80 を満足するように構成したものである。本発明の第4は
上述の第1発明のものにおいて、電熱線を断面雨だれ形
に構成し、かつその尖形部がコイルの内側に向くように
巻回したものである。また、本発明の第5は上述した第
2発明における電熱線を断面非円形にし、かつその短軸
が巻進み方向にあるように隙間を介して非密着巻きして
一次コイルを形成し、かつこの一次コイルの外側から二
次コイルを重ね巻きして隙間を閉塞したものである。さ
らに、本発明の第6は上述の第1および第2の発明にお
いてコイルの一部を非密着巻きしたものである。
【0008】
【作用】コイルを隙間なく密着巻きすればコイルの線間
を負グローが通過できず、負グローをコイルの中空部に
閉込めることができるので、スリーブがなくともホロー
効果を生じ、従来のセミホット形陰極と同様に陰極降下
電圧を下げ、かつ長寿命である。また、コイルの線間に
多少の隙間があってもこのコイルの外側から二次コイル
を重ね巻きして隙間を閉塞すれば上述と同様にスリーブ
がなくともホロー効果を生じ、陰極降下電圧を下げかつ
長寿命である。また、第1、第2発明においてp×dが
1〜80の場合に負グローがコイルの中空部に入ること
ができホロー効果を生じる。さらに、電熱線を断面雨だ
れ形にすれば密着巻回しても線間の凹み部分の体積が大
きく、したがってより多くのエミッタをこの凹みに抱持
できる。また、電熱線を非円形にして隙間を介して非密
着巻し、二次コイルを外側から重ね巻きして隙間を閉塞
すればその凹みにより多くのエミッタを抱持できる。さ
らに、コイルを密着巻きすると通流した電流の一部が線
間接触部を通じてショートし、このため発熱量が若干低
下する。そこで、コイルの一部を非密着巻きすればこの
部分は電流のショートがないので発熱量が多く高温にな
り、かつその熱が隣接した密着巻き部に伝導してこの部
分も高温に加熱できる。特に、非密着巻き部をコイルの
両端部に設ければ、端末効果によるコイル両端部の低温
化を防止してコイル全体が均一温度に熱せられる効果が
ある。
【0009】
【実施例】本発明の詳細を下記の各実施例によって説明
する。まず、各実施例に共通な蛍光ランプの具体構造を
図1によっ概説する。(1)は外径4mmの直管形ガラ
スバルブ、(2)はこのバルブ(1)の内面に形成され
た蛍光膜、(3),(3)はバルブ(1)の両端を圧潰
封止した封止部、(4),(4)はこれら封止部
(3),(3)を貫通してバルブ(1)内に導入された
導入線、(5),(5)はこの導入線、(4),(4)
の先端に接続された熱陰極である。そして、各実施例は
熱陰極(5)の基本的の構成を共有する。
【0010】実施例1 本実施例の熱陰極(5)は電熱線を隙間なく密着巻回し
たものである。図2において、(6)はタングステンか
らなる電熱線(61)を隙間なく巻回したコイル、
(7)はこのコイル(6)の内側面に塗布されたエミッ
タである。この熱陰極(5)は約200MGのタングス
テン線すなわち電熱線(61)を線径0.5mmのモリ
ブデン線すなわちマンドリルに約5mmの長さに巻付
け、マンドリルを溶解除去する。そしてコイル(6)の
内側面にカルシウム、バリウム、ストロンチウム3成分
エミッタ(7)を塗布し、導入線(4)にスポット溶接
したのち、第1図に示す蛍光ランプに形成し、熱陰極
(5)を高周波加熱、赤外線照射、赤外線反射鏡付ハロ
ゲン電球などで加熱し、その熱でエミッタを、分解し、
活性化し、50Torrのアルゴンと適量の水銀を封入
してランプに構成する。
【0011】しかして、バルブ(1)内にはアルゴン封
入圧をpmmとし、また、コイル(6)の中空部(6
2)の直径をdmmとする。
【0012】つぎに、この蛍光ランプ、特に熱陰極の作
用を説明する。コイル(6)は中空部(62)の直径d
と始動ガスの圧力とが適当であるので、負グローが中空
部(62)に進入できる。そして、コイル(6)の電熱
線(61)(61)間の間隙がほとんどないので、中空
部(62)に進入した負グローが電熱線(61),(6
1)の間隙を通過できず、完全に閉ぢ込められてホロー
効果を呈し、陰極電圧降下が小さく、大幅な電力節約と
なる。
【0013】また、コイル(6)の内側面から放電する
と電熱線(61)がイオンの流入によってコイル(6)
の温度が上昇し、電子放射が多くなり、この理由でも陰
極電圧降下が小さくなり、大幅な電力節約となる。
【0014】すなわち、本実施例蛍光ランプは電熱線
(61)を隙間なく密着巻回したことによりホロー陰極
と熱陰極との両方の機能を併有させることができ、スリ
ーブを省略したにも拘らず、電気特性は優るとも劣るこ
とがない。ちなみに、この蛍光ランプを10mA以上で
点灯したところ、陰極が良好に機能して陰極降下電圧が
25〜40Vとなり、大幅な電力節約となった。これに
対し、5mA以下で点灯したところ、陰極降下電圧が約
110Vで、単なる冷陰極として作用し、熱陰極として
の機能がないことが明らかとなった。
【0015】さらに、本陰極はスリーブがないので、高
周波電圧を印加すると、コイル(6)に直接高周波電流
が通流してこれを高温に加熱するので、エミッタの熱的
接触が良く、その分解活性化が良好で、未分解物がラン
プ中に残留することがなくなった。さらに、コイル
(6)は電熱線(61),(61)間に隙間がないの
で、エミッタの蒸発物が陰極外に飛散することがなく、
したがってエミッタの消耗が少なく、また管端黒化も少
ない。
【0016】しかして、本実施例において、種々実験を
行ったところ、コイル(6)の中空部(62)の直径d
とアルゴンの封入圧力pとが電気特性に大きな影響があ
ることが判明した。すなわち実験によれば、図3に示し
たように、p×d<1のときは負グローが中空部(6
2)に進入することができず、コイル(6)の外側を覆
い、陰極は冷陰極として作用し、陰極降下電圧が大き
い。これに対し、p×d<80のときは負グローがコイ
ル(6)の一局部に集中して熱陰極として作用したり、
あるいは負グローがコイル(6)の外側面の一局部に集
中気味になったりして安定した陰極降下電圧が得られな
い。そして1≦p×d≦80の範囲ではランプ電流が5
〜30mAの小さな電流でも陰極降下電圧が25〜35
Vで、冷陰極に比較して発光効率が大幅に改善され、電
極部の温度上昇も抑えられた。
【0017】なお、本実施例において、電極の寸法や材
料は上述の例に限定されず、たとえば電熱線(61)は
モリブデン、タングステン・モリブデン合金、トリウム
・タングステン合金、鉄・ニッケル合金などでもよい。
また、エミッタは前述のカルシウム・バリウム・ストロ
ンチュウム3成分エミッタに限らず、単成分アルカリ土
類金属酸化物、アルカリ土類金属タングステン酸塩(B
3WO6、Ba2CaWO6など)あるいは希土類ほう化
物(LaB6など)など既知のエミッタでもよい。そし
て、コイル(6)の電熱線(61)の隙間は厳密なもの
でなく、微小な隙間があってもグローが減出しない程度
であれば影響ない。
【0018】実施例2 本実施例は熱陰極(5)のコイルを2重巻きしたもので
その詳細を図4に示す。図中、(6)はタングステンか
らなる電熱線(61a)を小間隙(63)を隔てて巻回
した一次コイル(6a)の外側からこの小間隙(63)
を閉塞するようタングステンからなる補助電熱線(61
b)を巻き重ねて二次コイル(6b)を形成してなるコ
イル、(7)はこの一次コイル(6a)の内側面に形成
されたエミッタである。この熱陰極(5)は線径0.2
mmのタングステン線すなわち電熱線(61a)を線径
0.5mmのモリブデンマンドリルに%ピッチ200で
巻付け、長さ5mmの一次コイル(6a)に形成する。
ついで、この一次コイル(6a)の外側から一次コイル
(6a)の間隙(63)を閉塞するように線径0.15
mmのタングステン線すなわち補助電熱線(61b)を
巻回して二次コイル(6b)を形成する。そして、マン
ドリルを溶解除去する。そして一次コイル(6a)の内
側面にカルシウム・バリウム・ストロンチウム3成分エ
ミッタ(7)を塗布し、導入線(4)にスポット溶接し
たのち、第1図に示す蛍光ランプに形成し、電極(5)
を高周波加熱、赤外線照射、赤外線反射鏡付ハロゲン電
球などで加熱し、その熱でエミッタを分解活性化し、5
0Torrのアルゴンおよび適量の水銀を封入してラン
プに構成する。そして、アルゴンの封入圧をpTor
r、コイル(6)の中空部(62)の直径をdmmとす
る。
【0019】この蛍光ランプのコイル(6)もまた中空
部(62)の直径dと始動ガスの圧力Pとが適当である
ので、負グローが中空部(62)に進入できる。そし
て、コイル(6)の一次コイル(6a)の電熱線(61
a),(61a)間の間隙(63)が二次コイル(6
b)の補助電熱線(61b)によって閉塞されているの
で、中空部(62)に進入した負グローが電熱線(61
a),(61a)の間隙(63)を通過できず、完全に
閉ぢ込められてホロー効果を呈し、陰極電圧降下が小さ
く、大幅な電力節約となる。
【0020】また、一次コイル(6a)内側面から放電
すると電熱線(61a)がイオンの流入によって一次コ
イル(6)の温度が上昇し、電子放射が多くなり、この
理由でも陰極電圧降下が小さくなり、大幅な電力節約と
なる。
【0021】また、本実施例蛍光ランプの熱陰極(5)
においても実施例1と同様、 1≦p×d≦80 を満足するとき、ランプ電流5〜30mAの小さな電流
でも陰極降下電圧が25〜35V程度で、ホロー効果が
大きいことが解る。
【0022】さらに、本実施例ランプの熱陰極(5)も
またスリーブがないので、エミッタ(7)の分解が良
く、未分解物がランプ内に残留することがない。また、
エミッタの消耗が少なく、また管端黒化も少ない。
【0023】しかして、本実施例においても一次コイル
(6b)による隙間(63)の閉塞は上述の作用効果を
害しない程度なら多少の隙が残ってもさしつかえない。
【0024】そして、本実施例はコイル(6a),(6
b)の巻回の許容誤差が大きいので巻回作業が容易で、
しかも電熱線(61a),(61a)の間隙が大きいの
でエミッタ保持量が大きい利点がある。
【0025】実施例3 本実施例は上述した実施例1における電熱線を改良した
もので、その詳細を図5に示す。本実施例の特徴はコイ
ル(6)を構成する電熱線(61c)が断面雨だれ形を
なし、尖形部を内側にし、短軸を巻進み方向にして隙間
なく密着巻回したもので、コイル内側面にエミッタ
(7)を塗布したことにより、図で見るように先形部と
次の線(61c)の尖形部との間が図2に見るような円
形線よりはるかに広く、奥深い形をなし、抱持するエミ
ッタ量は実施例1のものよりもはるかに多くなってい
る。したがって、本実施例のものは長寿命である。
【0026】そして、本実施例のものも実施例1で示し
た作用効果を有する。また、始動ガス封入圧力pとコイ
ル(6)の中空部(63)の直径dとの積についても同
様な関係がある。
【0027】実施例4 本実施例は上述した実施例2における電熱線を改良した
もので、その詳細を図6に示す。本実施例の特徴は一次
コイル(6a)を構成する電熱線(61d)が断面だ円
形をなし、短軸を巻進み方向にして小間隙(63)を介
して巻回してなり、この一次コイル(6a)の外側から
間隙(63)を閉塞するよう断面円形の補助電熱線(6
1b)を巻重ねて二次コイルを形成してコイル(6)を
構成したもので、この一次コイル(6a)の内側面にエ
ミッタ(7)を塗布してある。
【0028】ちなみに、コイル(6)の各部寸法を例記
すれば、 電熱線(61d)の長径 0.2mm 仝 上 短径 0.1mm 一次コイル(6a)の中空部径 1.0mm 仝 上 長さ 5.0mm 仝 上 %ピッチ 150% 補助電熱線の線径 0.07mm 本実施例4のものも図6から明らかなように、一次コイ
ル(6a)の間隙(63)が幅(短軸方向の長さ)が広
く、かつ奥行き(長軸方向)が深いので、エミッタ
(7)を大量に抱持でき、長寿命である。また、エミッ
タ剥落のおそれが少ない。
【0029】その他実施例2に記載した作用効果を有
し、また始動ガス封入圧力pTorrとコイル(61)
の中空部(63)の直径dとの積についても同様な関係
がある。
【0030】なお、本実施例において電熱線(61d)
の断面形状は上述のだ円形のほか、長円形、雨だれ形、
長方形、ひようたん形などを含む。
【0031】実施例5 本実施例は上述した実施例1におけるコイルの巻き方を
改良したもので、その詳細を図7に示す。本実施例の特
徴はコイル(6)の中央部は電熱線(61)が隙間なく
密着巻回してあり、かつコイル(6)の両端部は電熱線
(61)が隙間をもって非密着巻回し、コイル(6)の
中央部内側面にエミッタ(7)を塗布したことである。
【0032】この構造により、コイル(6)の中央部は
進入した負グローがコイル(6)外に脱出しないのでホ
ロー効果を有し、かつコイル(6)内側面にエミッタ
(7)が塗布されているので熱陰極として作用する。し
かも、コイル(6)は中央部は電熱線(61)のターン
間が接触しており、エミッタ(7)の分解活性化のため
高周波電圧を印加しても誘導電流のかなりの量が電熱線
(61),(61)の接触点を通じてショートして損失
となる。しかし、両端部は電熱線(61),(61)が
間隙をもって巻回されているので接触点がなく、したが
って誘導電流のショートがないので全量が通流し、高温
に熱せられ、その熱によってコイル(6)の端末効果に
よる不所望な冷却を補いかつ中央部まで適温に熱せら
れ、エミッタ(7)の分解活性化が良好で未分解エミッ
タが残存することがない。
【0033】なお、本実施例において、非密着部はどこ
にあってもよく、いずれの場合でも非密着部の熱によっ
て隣接した密着部を適量に加熱してエミッタ(7)を良
好に分解活性化できる。しかも、非密着部にはエミッタ
がほとんどないので過度に熱せられてもエミッタの過剰
分解や蒸発などの不都合がない。
【0034】実施例6 本実施例は上述した実施例2におけるコイル(6)の巻
き方を改良したもので、その詳細を図8に示す。本実施
例の特徴として、一次コイル(6a)は電熱線(61
a)を隙間を介して非密着巻回してなり、二次コイル
(6b)は一次コイル(6a)の中央部のみ外側から補
助電熱線(61b)を二重巻きして一次コイル(6a)
の隙間を閉塞して密着部を構成し、かつ一次コイル(6
a)の両端部は二次コイル(6b)を設けないで隙間を
そのままにして非密着部を構成してある。そして一次コ
イル(6a)の密着部の内側面にエミッタ(7)を塗布
してある。
【0035】ちなみにコイル(6)の各部寸法を例記す
れば、 電熱線(61a)の線径 162MG 一次コイル(6a)の%ピッチ 150 一次コイル(6a)の長さ 5mm 補助電熱線(61b)の線径 70MG 非密着部の長さ 両端から各1mm また、エミッタはカルシウム・バリウム・ストロンチウ
ム3成分混合物に約1.5%のジルコニヤ(ZrO2
を配合したもので、密着巻き部内面に塗布される。
【0036】本実施例6のものもまた実施例5と同様、
ホロー陰極と熱陰極との両方の特性を併有し、大幅な陰
極電圧降下を縮小できる。また、エミッタの分解活性化
に際し、高周波電圧を印加したとき、非密着部に高温を
発生し、その熱によって端末効果による冷却を補償して
コイル(6)全体を適温に加熱してエミッタ(7)の分
解活性化を良好にし、未分解物が残るおそれがない。
【0037】なお、本実施例においても非密着部はコイ
ル(6)のどの部に設けてもよく、それなりの効果があ
る。そして、非密着部にはエミッタがほとんどないので
高温に熱せられてもエミッタの過剰分解や蒸発などの不
都合がないことも同様である。
【0038】なお、上述の各実施例においては電熱線お
よび補助電熱線は総てタングステン線を用いたが本発明
はこれに限らず、モリブデン線、タングステン・モリブ
デン合金線、タングステン・トリウム合金線、鉄・ニッ
ケル合金線などでもよい。さらに、エミッタは上述のカ
ルシウム・バリウム・ストロンチウム3成分エミッタ
(Ca・Ba・Sr)Oに限らず、既知のどのようなも
のでもよい。
【0039】
【発明の効果】このように、本発明は蛍光ランプ、特に
その陰極の改良に関し、請求項の第1は電熱線を隙間な
く密着巻回してなるコイル内面にエミッタを塗布してな
る熱陰極を設けたので、陰極はホロー陰極と熱陰極の両
方の特性を併有して発光効率が大幅に向上し、しかもエ
ミッタの分解活性化が良好で長寿命である。請求項の第
2は電熱線を隙間をもって非密着巻回してなる一次コイ
ルの外側から二次コイルを重ね巻きして上記隙間を閉塞
し、一次コイル内面にエミッタを塗布したので、実施例
1の発明と同様に発光効率が大幅に向上ししかもエミッ
タの分解活性化が良好で、長寿命でしかもコイル巻回が
容易である。請求項の第3は上述した請求項の第1また
は第2の発明において、コイルの中空部の直径をdmm
とし、始動ガスの封入圧力をpTorrとしたとき 1≦p×d≦80 なる関係に限定したのでランプを低出力で点灯しても負
グローがコイルの中空部に進入し、ホロー電極と熱陰極
両作用を併有できる。請求項の第4は上述した請求項の
第1記載の発明において電熱線を断面雨だれ形にし、か
つその尖形部をコイルの内側に向けて巻回したので、エ
ミッタの保持量が多くかつ剥落のおそれもない。請求項
の第5は上述の請求項の第2記載の発明において、電熱
線が非円形をなし、かつその短軸が巻進み方向にあるよ
うに隙間を介して非密着巻回して一次コイルを形成し、
かつこの一次コイルの外側から二次コイルを重ね巻きし
て隙間を閉塞したので、エミッタの保持量が極めて多く
かつ剥落のおそれがないので長寿命であり、またコイル
成形が容易である。さらに、請求項の第6はコイルの一
部を非密着巻きしたので高周波加熱が良好でエミッタを
良く分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】これらの発明を共通に適用する蛍光ランプの一
例の断面図である。
【図2】この発明による蛍光ランプの第1の実施例の要
部拡大断面図である。
【図3】この発明による蛍光ランプの第1の実施例のコ
イル中空部の直径と始動ガスの封入ガス圧との適値を示
すグラフである。
【図4】この発明による蛍光ランプの第2の実施例の要
部拡大断面図である。
【図5】この発明による蛍光ランプの第3の実施例の要
部拡大断面図である。
【図6】この発明による蛍光ランプの第4の実施例の要
部拡大断面図である。
【図7】この発明による蛍光ランプの第5の実施例の要
部拡大断面図である。
【図8】この発明による蛍光ランプの第6の実施例の要
部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…ガラスバルブ 2…蛍光膜 3…封止部 4…導入線 5…熱陰極 6…コイル 6a…一次コイル 6b…二次コイル 61…電熱線 62…中空部 63…間隙 7…エミッタ d…中空部の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 美保 東京都港区三田一丁目4番28号 東芝ライ テツク株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電熱線を隙間なく密着巻回してなるコイ
    ル内面にエミッタを塗布した熱陰極を対設し、水銀とと
    もに始動ガスを封入したことを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 電熱線を隙間を介して非密着巻回してな
    る一次コイルの外側から上記隙間を閉塞するように二次
    コイルを重ね巻きし、上記一次コイル内面にエミッタを
    塗布した熱陰極を対設し、水銀とともに始動ガスを封入
    したことを特徴とする蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 コイルの中空部の直径をdmm、始動ガ
    スの封入圧力をpTorrとしたとき、 1≦p×d≦80 なる関係が成立することを特徴とする請求項1または2
    記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 電熱線は断面雨だれ形をなし、かつその
    尖形部をコイルの内側に向けて巻回したことを特徴とす
    る請求項1記載の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 電熱線は非円形をなし、かつその短軸が
    巻進み方向にあるように隙間を介して非密着巻回して一
    次コイルを形成し、かつこの一次コイルの外側から二次
    コイルを重ね巻きして隙間を閉塞したことを特徴とする
    請求項2記載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】 コイルはその一部を非密着巻きしたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
JP24400491A 1991-09-25 1991-09-25 蛍光ランプ Pending JPH0582085A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010531528A (ja) * 2007-06-25 2010-09-24 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 減光特性が強化された高輝度放電ランプ

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