JPH057878A - 塗料含有廃水の処理方法 - Google Patents

塗料含有廃水の処理方法

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JPH057878A
JPH057878A JP15877991A JP15877991A JPH057878A JP H057878 A JPH057878 A JP H057878A JP 15877991 A JP15877991 A JP 15877991A JP 15877991 A JP15877991 A JP 15877991A JP H057878 A JPH057878 A JP H057878A
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paint
water
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treating agent
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JP15877991A
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Hideyuki Nishibayashi
秀幸 西林
Yasumasa Tanaka
泰雅 田中
Koichi Tsuchitani
光一 槌谷
Hideyuki Tawara
秀行 田原
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない使用量の処理剤を用いた場合でも、廃
水中の未塗着塗料を、その種類に関わらず、粘着性が小
さく、分散性の良好なフロックにして廃水中から容易に
分離除去することができる塗料含有廃水の処理方法を提
供する。 【構成】 ポリアルキレングリコールポリハロヒドリン
エーテルとアジリジン化合物および/またはポリアミン
との反応物からなるカチオン系水溶性樹脂を有効成分と
する処理剤を用い、塗料含有廃水中の未塗着塗料を除去
処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、塗料含有廃水の処理
方法、特に湿式塗装ブースにおける循環水の処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗装ブースには、乾式法ブースと
湿式法ブースがあり、これらは、未塗着塗料ミストを捕
集するための処理方式が異なる。たとえば、湿式法で
は、塗料ミストを洗浄水により捕集して除去する。大規
模な塗装ブースでは、この湿式法が主として採用されて
いる。
【0003】また、この塗装ブースで使用される塗料と
しては、油性(油溶性)のものと水性(水溶性)のもの
がある。特に、近年、塗装ラインでは、水性塗料の使用
が増えてきている。これは、大気汚染、省資源および安
全の各対策として有機溶剤の使用を避けるためである。
しかし、水性塗料を用いる湿式ブースでは、油性塗料を
用いる場合に比べて、循環水から未塗着塗料を分離し除
去することが困難である。水性塗料の未塗着ミストは、
塗装ブース循環水に溶解し、その結果、循環水の透視度
は低下し、COD(化学的酸素要求量)が非常に大きく
なってしまう。このため、水性塗料を用いる湿式ブース
では、有効な固液分離技術が確立されていないと、水性
塗料の使用自体が困難になってしまう。
【0004】水性塗料を用いた湿式ブースにおける循環
水の固液分離方法としては、凝集法が一般的である。こ
の凝集法では、一般に、下記の各種無機凝集剤を用いる
か、あるいは、この無機凝集剤と、ポリアミノエチル
(メタ)アクリレートおよびその4級塩、ポリアクリル
酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤と
を併用することにより、未塗着塗料ミストを凝集させ、
沈殿または浮上しやすい大きなフロックを形成させて、
このフロックを循環水から分離し除去する方法が採られ
ている。湿式ブースでは、得られた処理水を再び塗装ブ
ースの循環水として利用している。このような凝集法で
用いられる無機凝集剤としては、たとえば、硫酸バン
ド、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第
二鉄、塩化亜鉛、硫酸亜鉛等の水溶性塩がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の無機
凝集剤は、腐食性を持つ塩素イオンや硫酸イオンを多量
に含み、これらのイオンは、凝集沈殿処理後の処理水中
にも残る。そのため、塗装ブース循環系がノンブローの
場合、あるいはブローダウン量が極端に少ない場合、循
環水中の前記腐食性を持つイオンの濃度が次第に高くな
り、その結果、たとえば、塗装ブースダクト等の、ミス
トが触れるブース上部を腐食させる恐れがあるという問
題があった。
【0006】そこで、前述の無機凝集剤を用いずに、ポ
リアミノエチル(メタ)アクリレートおよびその4級
塩、ポリエチレンイミン等の腐食性の少ないカチオン性
高分子化合物を処理剤として使用する方法も検討されて
いるが、これらのポリマーは、凝集性能が必ずしも良く
ない、凝集して生成したフロックが軟らかくて粘着性が
強いため塗装ブースに塗料滓が付着しやすい、低濃度で
は効果が少ない、対象とする塗料の種類が変わるとその
凝集性が大きく変わる等の問題があった。
【0007】このような事情に鑑み、この発明は、上記
従来法の問題点を解消し、塗料含有廃水中の未塗着塗料
を速やかに不溶化、凝集させて、粘着性が小さく、分散
性の良好なフロックを形成させ、これにより塗装ブース
に塗料滓が付着しにくくすることができるとともに廃水
中から未塗着塗料を容易に分離除去することができ、し
かも、廃水中の処理剤の濃度が低くてもこの効果は大き
く、また、対象とする塗料の種類が変わってもその凝集
性はほとんど変わらない塗料含有廃水の処理方法を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる塗料含有廃水の処理方法は、塗料
含有廃水中の未塗着塗料を、処理剤を用いて除去処理す
る塗料含有廃水の処理方法において、前記処理剤が、ポ
リアルキレングリコールポリハロヒドリンエーテルに対
しアジリジン化合物および/またはポリアミンを反応さ
せることにより得られたカチオン系水溶性樹脂を有効成
分とするものであることを特徴とする。
【0009】この発明で用いられるポリアルキレングリ
コールポリハロヒドリンエーテルは、たとえば、ポリア
ルキレングリコールとエピハロヒドリンとを反応させる
ことにより得ることができる。このようにしてポリアル
キレングリコールポリハロヒドリンエーテルを製造する
際に用いられるポリアルキレングリコールとしては、た
とえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールやエチレングリコール・プロピレングリコール共
重合体等が挙げられ、特に限定はされないが、ポリエチ
レングリコールの使用が特に好ましい。また、これらの
ポリアルキレングリコールの分子量については、特に限
定されるわけではないが、200〜100,000の範
囲が好ましく、より好ましくは600〜50,000、
最も好ましくは1,000〜20,000の範囲であ
る。これは、もしも、分子量が200未満のものを使用
した場合は、後で詳しく述べるカチオン系水溶性樹脂を
製造する際にゲル化が生じやすくなり、一方、分子量が
100,000を超えるものを使用した場合は、エピハ
ロヒドリンとの反応性が低くなり、所望のカチオン系水
溶性樹脂が得られなくなる恐れがあるからである。
【0010】上述のポリアルキレングリコールと反応さ
せてポリアルキレングリコールポリハロヒドリンエーテ
ルを得るために用いられるエピハロヒドリンとしては、
特に限定はされず、たとえば、エピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリン等が挙げられるが、工業上の入手の容
易性からエピクロルヒドリンの使用が好ましい。以上に
述べたポリアルキレングリコールとエピハロヒドリンと
を反応させてポリアルキレングリコールポリハロヒドリ
ンエーテルを得るための具体的な方法としては、特に限
定されるわけではないが、たとえば、ブレンステッド酸
やルイス酸を触媒として用い、30〜150℃、好まし
くは、50〜100℃でポリアルキレングリコールとエ
ピハロヒドリンとを反応させる方法等が挙げられる。
【0011】このような方法で使用できるブレンステッ
ド酸やルイス酸としては、特に限定はされないが、たと
えば、硫酸、パラトルエンスルホン酸、過塩素酸、塩化
アルミニウム、フッ化ホウ素エーテル錯体等が挙げられ
る。これらの中でも、フッ化ホウ素エーテル錯体が特に
好ましい。これらの触媒の使用量については、特に限定
はされないが、たとえば、ポリアルキレングリコールに
対して、0.01〜1重量%、好ましくは0.02〜
0.5重量%である。
【0012】また、ポリアルキレングリコールとエピハ
ロヒドリンとの使用割合については、特に限定はされな
いが、たとえば、ポリアルキレングリコール1モル当た
り、エピハロヒドリン1〜10モルの量が好ましく、2
〜5モルがより好ましい。これは、エピハロヒドリンの
使用割合が1モル未満である場合は、未反応のポリアル
キレングリコールが残存し、後で詳しく述べる所望のカ
チオン系水溶性樹脂が得られず、処理剤としての性能も
不充分なものとなる恐れがあるからである。また、エピ
ハロヒドリンの使用割合が10モルを超える場合は、カ
チオン系水溶性樹脂の製造時にゲル化を生じやすく、適
当ではないからである。
【0013】この発明で用いられるカチオン系水溶性樹
脂は、前述したように、ポリアルキレングリコールポリ
ハロヒドリンエーテルに対しアジリジン化合物および/
またはポリアミンを反応させることにより得られたもの
である。たとえば、前記のようにして得られたポリアル
キレングリコールポリハロヒドリンエーテルまたはその
水溶液にアジリジン化合物を加えて開環付加重合反応さ
せることにより得られたものである。
【0014】使用できるアジリジン化合物としては、分
子中にアジリジン基(アジリジニル基)を1個有するも
のであれば、特に制限されることなく用いられる。たと
えば、アジリジン環に置換基を有するものを用いてもよ
いし、あるいは、2種以上のアジリジン化合物を用いて
もよいのである。このようなアジリジン化合物の具体例
としては、特に限定はされないが、エチレンイミン、プ
ロピレンイミン、ブチレンイミン等のアルキレンイミン
や、N−ヒドロキシエチルエチレンイミン、N−シアノ
エチルエチレンイミン、N−メチルエチレンイミン、N
−エチルエチレンイミン、N−フェニルエチレンイミ
ン、N−アセチルエチレンイミン、N−メタクリロイル
アジリジン、β−アジリジニルメチルプロピオネート、
β−アジリジニルエチルメタクリレート等が挙げられ
る。これらの中でも、特に、経済上の利点またはポリア
ルキレングリコールポリハロヒドリンエーテルとの反応
性から、アルキレンイミンが好ましく、エチレンイミン
がより好ましい。
【0015】アジリジン化合物の使用量(ただし、2種
以上用いる場合は合計量)については、特に限定はされ
ないが、たとえば、ポリアルキレングリコールポリハロ
ヒドリンエーテル100重量部に対して、アジリジン化
合物10〜10,000重量部が好ましく、30〜10
00重量部がより好ましい。これは、アジリジン化合物
の使用割合が10重量部未満の場合は、得られた樹脂を
用いた処理剤の性能が不充分になり、10,000重量
部を超える場合は、経済的に不利になるからである。ま
た、反応条件については、特に限定はされないが、たと
えば、得られるカチオン系水溶性樹脂の最終濃度が5〜
100重量%の水溶液になるようにするのが好ましく、
10〜70重量%の水溶液になるようにするのがより好
ましい。これは、最終濃度が5重量%未満の水溶液中で
は反応が遅くなるからである。また、反応温度は、特に
限定はされないが、通常アジリジン化合物を開環重合反
応させる温度、たとえば、0〜200℃の範囲の温度が
好ましく、より好ましくは50〜100℃の範囲であ
る。これは、反応温度が0℃未満の場合は、反応速度が
遅くなり、一方、反応温度が200℃を超える場合は、
反応の制御が困難になるからである。
【0016】また、この発明で用いられるカチオン系水
溶性樹脂は、アジリジン化合物の代わりにポリアミンを
用い、付加反応を行うことにより得られたものであって
もよい。使用できるポリアミンとしては、分子内にアミ
ノ基を2個以上有するものであれば、特に限定はされな
いが、たとえば、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミ
ドポリアミンや、ポリアミドポリアミンとアジリジン化
合物との反応物等の1種または2種以上が挙げられる。
【0017】これらのポリアミンの使用量(ただし、2
種以上用いる場合は合計量)については、前述した、ア
ジリジン化合物を用いる場合のアジリジン化合物の使用
量と同様である。さらに、この発明で用いられるカチオ
ン系水溶性樹脂は、アジリジン化合物とポリアミンを併
用して得られたものであってもよい。この場合、アジリ
ジン化合物とポリアミンの合計使用量については、前述
した、アジリジン化合物を単独で使用する場合のアジリ
ジン化合物の使用量と同様である。
【0018】以上に述べた方法により得られるカチオン
系水溶性樹脂は、幅広い分子量のものに調節することが
可能であり、たとえば、1,000〜200万、好まし
くは、5,000〜100万である。この発明で用いら
れる処理剤は、前述したように、このカチオン系水溶性
樹脂を有効成分とするものである。
【0019】この処理剤の使用量については、処理する
塗料含有廃水の性状により適宜決定され、特に限定はさ
れないが、通常、塗料含有廃水中の未塗着塗料に対し、
カチオン系水溶性樹脂が0.1〜100重量%の範囲に
なるような量であり、好ましくは1〜50重量%の範囲
になるような量である。なお、必要に応じては、未塗着
塗料のフロックの粘着性をより小さくさせるために、ポ
リビニルアルコール、メチロール化メラミン、ポリアク
リルアミド等のの非イオン性高分子化合物、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、アニオン変性ポリアクリルアミド等の
アニオン性高分子化合物からなる群の中から選ばれた1
種または2種以上の高分子化合物を処理剤の有効成分と
して併用してもよい。
【0020】また、必要に応じては、従来使用されてい
る処理剤、たとえば、鉄、アルミニウム、亜鉛等の水溶
性塩や水酸化物等の1種または2種以上を併用すること
も可能である。このような水溶性塩や水酸化物として
は、特に限定はされないが、たとえば、硫酸バンド、塩
化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、
塩化亜鉛、硫酸亜鉛、水酸化鉄、水酸化アルミニウム、
水酸化亜鉛等が挙げられる。
【0021】上述の処理剤により未塗着塗料が不溶化、
凝集して生成したフロックを除去処理(分離回収)する
方法としては、従来と同様の方法でよく、特に限定はさ
れないが、たとえば、沈降分離法、浮上分離法、濾過法
等が挙げられる。
【0022】
【作用】ポリアルキレングリコールポリハロヒドリンエ
ーテルとアジリジン化合物および/またはポリアミンと
を反応させることにより得られたカチオン系水溶性樹脂
を有効成分とする処理剤を用いて塗料含有廃水の処理を
行うようにすると、廃水中の未塗着塗料が速やかに不溶
化、凝集して、沈降または浮上しやすい分散性の良好な
フロックが形成され、その結果、廃水中から未塗着塗料
を容易に分離除去することが可能になる。この未塗着塗
料のフロックは、粘着性が小さいため、塗装ブースに塗
料滓が付着しにくくなる。しかも、廃水中の処理剤の濃
度が低くてもこれらの効果は大きく、また、対象とする
塗料の種類が変わってもその凝集性はほとんど変わらな
くなる。
【0023】
【実施例】以下に、この発明の実施例および比較例を示
すが、この発明は、下記実施例に限定されない。まず、
後で述べる実施例1〜6で用いるためのカチオン系水溶
性樹脂(1)〜(6)を、下記合成例1〜6により製造
した。
【0024】−合成例1− 滴下ロート、攪拌機、温度計および還流冷却器を備えた
フラスコに分子量1,800のポリエチレングリコール
1,000gを仕込み、65℃に加熱した。触媒として
三フッ化ホウ素エーテラート2.1gを加えた後、エピ
クロルヒドリン113.1gを20分間にわたって滴下
し、さらに4.5時間反応を行うことによりポリエチレ
ングリコールポリクロルヒドリンエーテルを得た。
【0025】得られたポリエチレングリコールポリクロ
ルヒドリンエーテル160gをイオン交換水1,600
gで希釈し、80℃に加熱した。ついでエチレンイミン
240gを45分間にわたって滴下し、6時間反応を続
けた。そして、ガスクロマトグラフィーで残存エチレン
イミンが1ppm 以下で、かつ、樹脂の粘度が一定になっ
たことを確認して反応完了とし、カチオン系水溶性樹脂
(1)を得た。
【0026】得られたカチオン系水溶性樹脂(1)(水
溶液)の濃度は20重量%であり、その25℃における
粘度(B型回転粘度計による)は360cpsであった。 −合成例2〜4− 合成例1において用いた原料の種類とその使用量および
反応の際の条件を下記表1に示した通りとした以外は合
成例1と同様の操作を繰り返して、カチオン系水溶性樹
脂(2)〜(4)を得た。これら樹脂の、合成最終濃度
の水溶液(樹脂液)および濃度20重量%の水溶液の粘
度(25℃;B型回転粘度計による)は、下記表1に示
した通りであった。
【0027】
【表1】
【0028】−合成例5− 合成例1と同様のフラスコに分子量10,000のポリ
エチレンイミン65gを仕込み、イオン交換水335g
で希釈し、50℃に加熱した。ついで、合成例2で得ら
れたポリエチレングリコールポリクロルヒドリンエーテ
ルの50重量%水溶液を50g加え、さらに50重量%
水酸化ナトリウム水溶液を0.5g加えて2時間反応さ
せて、カチオン系水溶性樹脂(5)を得た。
【0029】得られたカチオン系水溶性樹脂(5)(水
溶液)の濃度は20重量%であり、その25℃における
粘度(B型回転粘度計による)は29cps であった。 −合成例6− 合成例1と同様のフラスコに、ジエチレントリアミンと
アジピン酸の縮合反応により得られたポリアミドポリア
ミンを76g仕込み、イオン交換水346gで希釈し、
50℃に加熱した。ついで、合成例1で得られたポリエ
チレングリコールポリクロルヒドリンエーテルの50重
量%水溶液を28g加え、さらに50重量%水酸化ナト
リウム水溶液を1.2g加えて2時間反応させ、カチオ
ン系水溶性樹脂(6)を得た。
【0030】得られたカチオン系水溶性樹脂(6)(水
溶液)の濃度は20重量%であり、その25℃における
粘度(B型回転粘度計による)は175cpsであった。
以上の合成例1〜6で得られたカチオン系水溶性樹脂
(1)〜(6)を用い、下記実施例1〜6を行った。 −実施例1− 水溶性アクリル樹脂系塗料を水道水で希釈して、濃度1
000ppm の試験液を調製した。この試験液500mlを
ビーカーに採り、これに、処理剤として前述の合成例1
で得られたカチオン系水溶性樹脂(1)を添加した。た
だし、その際の樹脂(1)の添加量は、添加前の試験液
に対して樹脂(1)が300ppm になるような量であっ
た。
【0031】その後、ジャーテスターを用いて150rp
m で2分間攪拌した後、さらに50rpm で3分間攪拌
し、5分間静置した。そして、塗料滓の凝集状態および
上澄み液の清澄性を調べた。なお、上澄み液の清澄性に
ついては、ほとんど濁りがない場合は「◎」で、やや濁
りがある場合は「○」で、濁りが大である場合は「△」
で、処理前と変わらない場合は「×」でそれぞれ評価し
た。その結果を下記表2に示した。
【0032】−実施例2〜6− 実施例1において、処理剤としてカチオン系水溶性樹脂
(1)の代わりに前述の合成例2〜6で得られたカチオ
ン系水溶性樹脂(2)〜(6)を試験液に同量添加する
ようにしたこと以外は実施例1と同様にして塗料滓の凝
集状態および上澄み液の清澄性を調べた。それらの結果
を下記表2に示した。
【0033】−比較例1− 実施例1において、試験液に処理剤を全く添加しないよ
うにしたこと以外は実施例1と同様にして塗料滓の凝集
状態および上澄み液の清澄性を調べた。その結果を下記
表2に示した。 −比較例2〜4− 実施例1において、カチオン系水溶性樹脂(1)の代わ
りに下記表2に示した種類の処理剤を試験液に同量添加
するようにしたこと以外は実施例1と同様にして塗料滓
の凝集状態および上澄み液の清澄性を調べた。それらの
結果を下記表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】この発明にかかる塗料含有廃水の処理方
法によれば、廃水中の未塗着塗料が、粘着性の小さい、
分散性の良好なフロックを形成するため、塗装ブースに
塗料滓が付着しにくいとともに廃水中から未塗着塗料を
容易に分離除去することができるので、安定した塗装ラ
インの運転が可能である。そして、これらの効果は、廃
水中の処理剤の濃度が低くても大きく、対象とする塗料
の種類が変わってもほとんど変わらない。また、幅広い
pH領域、特にアルカリ性領域での効果がより顕著であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 田原 秀行 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料含有廃水中の未塗着塗料を、処理剤
    を用いて除去処理する塗料含有廃水の処理方法におい
    て、前記処理剤が、ポリアルキレングリコールポリハロ
    ヒドリンエーテルに対しアジリジン化合物および/また
    はポリアミンを反応させることにより得られたカチオン
    系水溶性樹脂を有効成分とするものであることを特徴と
    する塗料含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 アジリジン化合物および/またはポリア
    ミンの合計使用量が、ポリアルキレングリコールポリハ
    ロヒドリンエーテル100重量部当たり10〜10,0
    00重量部の範囲である請求項1記載の塗料含有廃水の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 処理剤の有効成分として非イオン性およ
    び/またはアニオン性高分子化合物を併用するようにす
    る請求項1または2記載の塗料含有廃水の処理方法。
JP15877991A 1991-06-28 1991-06-28 塗料含有廃水の処理方法 Pending JPH057878A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002519442A (ja) * 1998-06-22 2002-07-02 クラリアント インターナショナル リミティド ポリカチオン性ポリマー、その製法、および使用

Cited By (2)

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JP2002519442A (ja) * 1998-06-22 2002-07-02 クラリアント インターナショナル リミティド ポリカチオン性ポリマー、その製法、および使用
JP2009293049A (ja) * 1998-06-22 2009-12-17 Clariant Internatl Ltd ポリカチオン性ポリ四級生成物、またはそれを含む水性組成物

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