JPH0574421A

JPH0574421A - 高圧金属蒸気放電灯

Info

Publication number: JPH0574421A
Application number: JP9288891A
Authority: JP
Inventors: Kazunari Fukue; 福恵一成
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1991-03-31
Filing date: 1991-03-31
Publication date: 1993-03-26

Abstract

(57)【要約】【目的】発光管からの放射光を遮ることなく、放電の立
上がり時間を短縮できるヒータを配設した高圧金属蒸気
放電灯を提供しようとするものである。【構成】第１の発明は、水銀、希ガス及び発光金属が封
入された発光管１と、この発光管１の最冷部１ａ近傍に
配設され、発光管１を加熱するヒータ６とを備えたもの
であって、ヒータ６は、ガラス基体６ａに酸化インジウ
ム錫６ｂを蒸着して形成された高圧金属蒸気放電灯であ
る。また、第２の発明は、水銀、希ガス及び発光金属が
封入されると共に、最冷部１１ａ近傍外面に酸化インジ
ウム錫被膜からなるヒータ１６が被着された発光管１１
を備えた高圧金属蒸気放電灯である。【効果】発光管の最冷部近傍を加熱するヒータが設けら
れているため、放電の立上がり時間を短縮でき、また、
そのヒータは光透過特性の優れた酸化インジウム錫を材
料としているため、発光管からの放射光を遮ることがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば高圧水銀灯、メ
タルハライドランプや高圧ナトリウムランプ等の高圧金
属蒸気放電灯に関し、特に最冷部を加熱するヒータを備
えた高圧金属蒸気放電灯に関する。

【０００３】

【従来の技術】今日、例えば自動車のヘッドランプ等を
用途とした小形の金属蒸気放電灯の開発が行われてい
る。

【０００４】この種の高圧金属蒸気放電灯は、ランプ点
灯開始から定格の光束が得られるようになるまでの時
間、所謂立上がり時間の短縮が要求されている。

【０００５】このような背景から、立上がり時間に大き
く影響する発光管の最冷部を昇温するため、例えば特開
昭６０−８４７０２号公報に示されるように、発光管の
ピンチシール部に保温材料を被着させたものが考えられ
ている。

【０００６】また、特開昭５１−４８８１号公報に見ら
れるように、セラミックを基体とする発光管最冷部加熱
用のヒータをメタルハライドランプに内蔵させ、発光管
から放射される光の色温度を変化させる技術も考えられ
ており、このものを採用すれば、発光管の最冷部温度が
昇温できるため、立上がり時間の短縮が期待できる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来技術は、いずれも最冷部温度の上昇が期待できる
ものの、発光管から放射された光が、保温材料もしくは
ヒータによって遮断されるため、放電の立上がり時間が
短縮されても、有効な放射光量が得られ難いという支障
があった。

【０００８】本発明は、このような事情に基づきなされ
たもので、発光管からの放射光を遮ることなく、放電の
立上がり時間を短縮できるヒータを配設した高圧金属蒸
気放電灯を提供しようとするものである。

【０００９】［発明の構成］

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本請求項１記載の高圧金属蒸気放電灯は、水銀、希
ガス及び発光金属が封入された発光管と、この発光管の
最冷部近傍に配設され、発光管を加熱するヒータとを備
えたものであって、ヒータは、ガラス基体に酸化インジ
ウム錫を蒸着して形成されたことを特徴とするものであ
る。

【００１１】また、本請求項２記載の高圧金属蒸気放電
灯は、水銀、希ガス及び発光金属が封入されると共に、
最冷部近傍外面に酸化インジウム錫被膜からなるヒータ
が被着された発光管を備えたことを特徴とするものであ
る。

【００１２】

【作用】本発明によれば、発光管の最冷部近傍を加熱す
るヒータが設けられているため、放電の立上がり時間を
短縮でき、また、そのヒータは光透過特性の優れた酸化
インジウム錫を材料としているため、発光管からの放射
光を遮ることがない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。

【００１４】図１に、本発明の高圧金属蒸気放電灯の一
実施例を示すように、透光性の石英ガラスを材料とする
発光管１内部には、水銀と、始動用希ガスであるアルゴ
ンガスと、発光金属として例えばＤｙ−Ｔｌ−Ｉｎ等の
ハロゲン化金属が封入されている。

【００１５】また、発光管１の両端から導出しているリ
ード２は、発光管１を外囲する反射形外囲器３を挿通し
て発光管１に点灯電力を供給するように構成されてい
る。

【００１６】ここで、この反射形外囲器３は、反射鏡４
の開口部に例えば硬質ガラス等の透光性部材５が気密に
取着されたものであり、その内部は、リード間の絶縁性
を高めるため、また発光管１の熱損失を低減するため
に、真空状態に維持させることが好ましい。

【００１７】さらに、発光管１の最冷部近傍１ａには、
この発光管１を加熱するヒータ６が配設されており、こ
のヒータ６の両端に接続しているヒータ用リード７も、
前述のリード２と同様に反射形外囲器３を挿通してヒー
タ６に加熱用電力を供給するように構成されている。

【００１８】ここで、このヒータ６は、例えば石英ガラ
ス板等のガラス基体６ａに酸化インジウム錫６ｂを蒸着
して形成したものである。

【００１９】以上のように構成された高圧金属蒸気放電
灯を点灯する場合、発光管１に電力を供給する電源とは
別にヒータ６に電流を供給する電源を用いて点灯する。

【００２０】このようにすれば、ヒータ６に供給する電
力に応じて最冷部１ａが加熱されるため、放電の立上が
り時間を短縮することができる。

【００２１】また、ヒータ６は、ガラス基体６ａに光透
過特性の優れた酸化インジウム錫（ＩＴＯ膜）６ｂを蒸
着して形成したものであるから、発光管１近傍に配設し
ても、その放射光を遮ることがなく、放射光の減少が防
止できる。

【００２２】次に発光管の最冷部近傍外面に直接ヒータ
を形成したものについて説明する。図２に示す発光管１
１の最冷部１１ａに相当する発光管１１の端部外面周囲
には、前述の酸化インジウム錫が被着されてなるヒータ
１６が形成されている。

【００２３】このような発光管１１も、図示しないが、
前述の実施例と同様に、反射形外囲器内部に収容され、
発光管およびヒータに電力が供給可能の構成となってい
る。したがって、上記のような構成の高圧金属蒸気放電
灯においても、放射光を遮ることなく、発光管に直接被
着されたヒータに供給する電力に応じて最冷部が加熱さ
れるため、放電の立上がり時間を短縮することができ
る。

【００２４】尚、以上の実施例においては、発光管とし
て、メタルハライドランプを使用したものについて説明
しているが、高圧ナトリウムランプ等、他のランプに適
用することも可能である。

【００２５】

【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、発光管の最冷部近傍を加熱するヒータが設けられて
いるため、放電の立上がり時間を短縮でき、また、その
ヒータは光透過特性の優れた酸化インジウム錫を材料と
しているため、発光管からの放射光を遮ることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高圧金属蒸気放電灯の一実施例を示す
図

【図２】本発明の高圧金属蒸気放電灯の一実施例に適用
される発光管を示す図

【符号の説明】

1,11・・・発光管 1a,11a・・・最冷部 2 ・
・・リード 3 ・・・反射形外囲器 4・・・反射鏡 5
・・・透光性部材 6,16・・・ヒータ 6a・・・ガラス基体 6b・
・・酸化インジウム錫 7 ・・・ヒータ用リード

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水銀、希ガス及び発光金属が封入された発
光管と、前記発光管の最冷部近傍に配設された発光管を
加熱するヒータとを備えた高圧金属蒸気放電灯であっ
て、前記ヒータは、ガラス基体に酸化インジウム錫を蒸着し
て形成されたことを特徴とする高圧金属蒸気放電灯。
【請求項２】水銀、希ガス及び発光金属が封入されると
共に、最冷部近傍外面に酸化インジウム錫被膜からなる
ヒータが被着された発光管を備えたことを特徴とする高
圧金属蒸気放電灯。