JPH057310U - フイルタプレスにおけるケーキの剥離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、簡単な構造でケーキを完全に剥
離することができるフイルタプレスを提案するものであ
る。 【構成】 ろ板に張設するろ材としてケーキの剥離性の
良好なメタルメッシュを用いるとともに、多数のろ板を
同時あるいはブロック毎に振動させることができる加振
装置を設けることによって、ろ材からケーキを簡単に剥
離するようにし、ろ材を振動させることによって、ろ材
の目等に残留するケーキまでも除去することができるよ
うにしたものである。また、ろ材としてメタルメッシュ
を用いることによって従来のろ布に比較して耐熱性およ
び強度を増大し、フイルタプレスの汎用性を高めたもの
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ろ材としてメタルメッシュを用いたフイルタプレスのケーキの剥 離装置の改良に関し、特に、この考案では、ろ材に付着したケーキを振動させて 剥離する方式の剥離装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種、ろ材を振動させてケーキを剥離する従来技術としては実公昭６０−２ ２９７１号考案がある。この考案では、ろ材としてろ布を用いて、これを振動さ せるには、各ろ板毎に加振装置を移動させて用いている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のような従来の装置では、加振装置を各ろ過室毎に移動させねばらなずケ ーキを剥離するのに時間を要する、また、加振装置自体もその移動機構を含めて 高価となる難点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、この考案では、ろ材としてケーキの剥離性の良好なメタルメッシュを 用いるとともに、各ろ板を一勢に若しくはブロック単位で振動させることによっ て剥離時間を大幅に短縮し、適確に、ケーキを剥離するようにしたものであって 、その要旨とするところは、多数のろ板を水平状に設けたガイドレール上に移動 自在に並列し、これらろ板を閉板して各ろ板間にろ過室を形成し、各ろ板を開板 して各ろ過室に生じたケーキを除去するようにしたフイルタプレスにおいて、上 記各ろ板のろ過床にメタルメッシュよりなるろ材を張設するとともに、上記ガイ ドレール上には、加振器を備えた補助レールを取付け、この補助レールに前記ろ 板の支持腕を載架したものである。尚、上記補助レールは大型機の場合には、そ の長さ方向に分割して用いると加振器が小型のもので足りる。

【０００５】

【作用】

この考案に係る剥離装置は、上述のようにろ材としてケーキの剥離性の良好な メタルメッシュを用いているので、ろ板を開板することによってろ過室の下部が 開口して生成したケーキは、その大半が重量によって剥離して除去される。そし て、開板だげで落下しないケーキも補助レールを振動させることによって、ろ板 が振動して剥離落下する。このろ板の加振時に大型のろ過機でろ板の数の多い場 合には、多数のろ板を数ブロックに分けて振動させることも可能である。以下、 図面に基づいてこの考案を具体的に説明する。

【０００６】

【実施例】

図１は、この考案を施したフイルタプレスの概略の側面図を示し、図中、符号 １はフレーム、２は、これらフレーム１．１間に橋架したガイドレール、３は、 ガイドレール２上に移動自在に載架されたろ板で、これら、ろ板は、チェーン４ によって互いに連結されていて同時に開閉するようにしてある。（開閉駆動装置 は図示を省略している。）

【０００７】 次に、ろ板３の支持構造について説明すると、図２に示すように、ろ板３の左 右の支持腕３ａには、それぞれローラー３ｂが設けてあって、このローラー３ｂ が前述のガイドレール２上に設けた補助レール５上で転動するようにしてある。 そして、補助レール５を、ガイドレール２上にスプリング６を介して弾圧的に係 止するとともに、この補助レール５をその長さ方向に分割してその分割片毎に加 振器７を設けている。すなわち、この分割した補助レール５に乗ったろ板数を制 限して小さな加振器７で足りるようにしてある。符号８はろ過床に張設したメタ ルメッシュである。

【０００８】 尚、図中符号９は、ろ板３の両肩に立設したガイドスタンド、１０は左右のガ イドスタンド９を挿通した、ガイドバー、１１は原液の供給孔である。

【０００９】 この考案に係る装置は、上述のように構成してあり、従って、ろ板３を開板す ることによって、各ろ板間に形成されたろ過室の下部が開口し、メタルメッシュ ８上に形成されたレーキは、その自重によって剥離して落下し除去される。すな わち、ろ材としてケーキの剥離性の良好なメタルメッシュ８を用いているので、 そのメッシユ目に残ることもなく落下するものである。

【００１０】 然しながら、粘着性を有するケーキ等で開板のみでは剥離しない場合には、補 助レールを振動させることによってろ板３を振動させることができ、メタルメッ シユ８の目に詰ったケーキまでも剥離して落下せしめることができる。すなわち 、加振器７を作動させて補助レール５を振動させることによって、ろ板３が振動 してメタルメッシュ８の目に詰ったレーキ迄も剥離除去することができるもので ある。このろ板を加振するに当って、この考案では補助レール５がその長さ方向 に分割して設けてあるので、その分割した単位補助レール５上に位置するろ板３ のみを加振することができ加振するろ板３の枚数は所望による選択することがで きるものである。また、ローラ３ｂは、ろ板の加振上効果的である。

【００１１】

【考案の効果】

このように、この考案は、フイルタプレスにおいてケーキの剥離の良好なメタ ルメッシュを用いた上に、さらに、このメタルメッシュを張設したろ板を振動さ せることによって完全にケーキ剥離を可能にしたもので、従来のフイルタプレス の最大の難点であったケーキ剥離の課題を解決したものであって、また、メタル メッシュは従来のろ布に比較して耐熱性、強度が優れているもので、フイルタプ レスの汎用性も高め得たものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を施したフイルタプレスの概略の側面
図である。

【図２】図１のろ板部分の正面図である。

【符号の説明】

２ ガイドレール ３ ろ板 ３ａ 支持腕 ５ 補助レール ７ 加振器 ８ メタルメッシュ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数のろ板３を水平状に設けたガイドレ
   ール２上に移動自在に配列し、これらろ板３を閉板して
   各ろ板間にろ過室を形成し、各ろ板を開板して各ろ過室
   に生じたケーキを除去するようにしたフイルタプレスに
   おいて、上記各ろ板のろ過床にメタルメッシユよりなる
   ろ材８を敷設するとともに、上記ガイドレール上には、
   加振器７を備えた補助レール５を取付け、この補助レー
   ル５に、前記ろ板の支持腕３ａを載架してなるフイルタ
   プレスにおけるケーキの剥離装置。
2. 【請求項２】 上記補助レール５がその長さ方向に複数
   個に分割してあるフイルタプレスにおけるケーキの剥離
   装置。