JPH0567956U - ディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクカートリッジの組立時等において、
シャッター用ばね体の組み込み及び修正（再度の組み込
み）が容易なディスクカートリッジを提供すること。 【構成】 磁気ディスクを回転自在に収納したシェルの
外面に、断面コ字状のシャッターを、シェルの両側面の
シャッタースライド部を跨いでスライド自在に取り付
け、且つばね体の弾性力により常時閉方向に付勢させ、
該シャッターのスライドによりシェルのヘッドウィンド
ウを開閉させるようにしたディスクカートリッジにおい
て、上記ばね体を、上記シャッターの開方向側の側縁と
該側縁に対応する上記シャッタースライド部の側縁との
間に配し且つ該ばね体の一端を上記シャッタースライド
部の側縁に固定又は係止したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ディスクカートリッジ、詳しくは、ディスクカートリッジの組立時 等において、シャッター用ばね体の組み込み及び修正（再度の組み込み）が容易 なディスクカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のディスクカートリッジは、磁気ディスクを回転自在に収納したシェルの 外面に、断面コ字状のシャッターを、シェルの両側面のシャッタースライド部を 跨いでスライド自在に取り付け、且つばね体の弾性力により常時閉方向に付勢さ せ、該シャッターのスライドによりシェルのヘッドウィンドウを開閉させるよう に構成してある。そして、上記ばね体としてねじりコイルばねを使用しており、 該ねじりコイルばねは、上記シャッターの開方向のシェル内コーナー部に設けて ある。即ち、図５及び図６に示す如く、該ねじりコイルばね４は、その一端４１ をシェル２内コーナー部に設けた係止部２４に係止すると共に、他端４２をシャ ッター３の内側に設けた係止部３２に係止してある。そして、シャッター３のス ライドに対応して、図７に示す如く、中間のコイル部４５がシェル２に対して移 動するようになしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記ねじりコイルばね４は、ディスクカートリッジの組立時に おいて、シェル２内に配置させ、しかもその一端４１をシェル２内のコーナーの 上記係止部２４に係止させるため、その組み込みが非常に難しく、組み込み不良 が発生するおそれがあった。

【０００４】 また、うまく組み込みできなかったねじりコイルばね４は、シェル２内に引っ 掛かり、取り出すことができず、再度組み込むことが困難であり、また、完成品 のディスクカートリッジにおいても、その使用中、何かのはずみでねじりコイル ばね４の係止部が外れた場合、再度の組み込みが不可能であった。

【０００５】 従って、本考案の目的は、ディスクカートリッジの組立時等において、シャッ ター用ばね体の組み込み及び修正（再度の組み込み）が容易なディスクカートリ ッジを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、磁気ディスクを回転自在に収納したシェルの外面に、断面コ字状の シャッターを、シェルの両側面のシャッタースライド部を跨いでスライド自在に 取り付け、且つばね体の弾性力により常時閉方向に付勢させ、該シャッターのス ライドによりシェルのヘッドウィンドウを開閉させるようにしたディスクカート リッジにおいて、上記ばね体を、上記シャッターの開方向側の側縁と該側縁に対 応する上記シャッタースライド部の側縁との間に配し且つ該ばね体の一端を上記 シャッタースライド部の側縁に固定又は係止したことを特徴とするディスクカー トリッジを提供することにより、上記目的を達成したものである。

【０００７】

【作用】

本考案のディスクカートリッジにおいては、シェルの外側に露出した状態で存 在するばね体は、その一端が上記シャッタースライド部の側縁に固定又は係止さ れ且つ該ばね体の他部位（他端等）がシャッターの上記側縁に係止されて、シャ ッターを該ばね体の弾性力により常時閉方向に付勢しているため、シャッターが 開方向にスライドするとき、上記側縁から力を受けて撓み、また開方向にスライ ドしたシャッターは、撓んだ状態の該ばね体の弾性力の復元力により閉方向にス ライドする。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案のディスクカートリッジの一実施例を図面を参照して説明する。 図１は本考案のディスクカートリッジの一実施例を示す平面図、図２は、図１ に示す実施例のシャッターを開方向にスライドさせた状態を示す平面図である。

【０００９】 本実施例のディスクカートリッジは、図１に示す如く、磁気ディスクを回転自 在に収納したシェル２の外面に、断面コ字状のシャッター３を、シェル２の両側 面のシャッタースライド部２１を跨いでスライド自在に取り付け、且つばね体４ の弾性力により常時閉方向に付勢させ、該シャッター３のスライドによりシェル ２のヘッドウィンドウ５を開閉させるようにしてある。

【００１０】 而して、本実施例のディスクカートリッジにおいては、上記ばね体４を、直線 状の棒状ばねとし、上記シャッター３の開方向側の側縁３１と該側縁３１に対応 する上記シャッタースライド部２１の側縁２２との間に配し、該ばね体４は、そ の一端４１を上記シャッタースライド部２１の側縁２２の上端部に固定し且つ他 端４２をシャッター３の側縁３１にシャッター３のスライドに対応して移動可能 に係止し、片持ばねとなしてある。

【００１１】 本実施例のディスクカートリッジについて更に説明すると、上記ばね体４は端 部以外直線状をなしており、その一端４１は、該ばね体４がシャッター３の側縁 ３１に対して傾斜するように、シャッタースライド部２１の側縁２２の上端部に 固定してある。また、ばね体４の他端４２は湾曲され、シャッター３の側縁３１ に係止してあり、シャッター３が閉状態（図１に示す状態）から開状態（図２に 示す状態）へ又はその逆へスライドする場合、該側縁３１に当接しながら摺動し 得るようになしてある。また、上記側縁３１は微小な幅の溝状に形成され（図示 せず）、上記他端４２が摺動する際、側縁３１から脱線しないようになしてある 。

【００１２】 以上の説明は、シェル２の片面についてだけのものであるが、本実施例のディ スクカートリッジは、シェル２の両面についてそれぞれ上述のように構成してあ る。

【００１３】 以上のように構成された本実施例のディスクカートリッジにおいては、シャッ ター用ばね体を、シャッター３の開方向側の側縁３１と該側縁３１に対応する上 記シャッタースライド部２１の側縁２２との間に配してあるため、該ばね体４は 、ディスクカートリッジの組立時及び完成品の状態において、シェル２の外側に 露出した状態で存在する。従って、ばね体４のシェル２への組み込み及び修正が 極めて容易である。

【００１４】 図３は、本考案のディスクカートリッジの第二の実施例を示す平面図、図４は 、第二の実施例においてシャッターを開方向にスライドさせた状態を示す図３相 当図である。

【００１５】 第二の実施例は、ばね体４として、線状のばね材をく字状に屈曲させたものを 用いてあり、その一端４１は直角に屈曲され、シャッタースライド部２１の側縁 ２２の上端部に穿設した小孔に係止してある。そして、ばね体４の屈曲部４３は 、上記側縁３１に係止され、シャッター３のスライドに対応して該側縁３１に当 接しながら摺動可能であるようになしてある。また、ばね体４の他端４２は、上 記屈曲部４３の側に湾曲されて、シャッタースライド部２１の側縁２２に係止さ れ、シャッター３のスライドに対応して該側縁２２に当接しながら摺動可能であ るようになしてある。また、シャッター３の側縁３１及びシャッタースライド部 ２１の側縁２２は、それぞれ微小な幅の溝状に形成してあり（図示せず）、ばね 体４の屈曲部４３及び他端４２が、それぞれ側縁３１、２２に沿って摺動する際 、各側縁３１、２２から脱線しないようになしてあり、これらの点以外は第一の 実施例と同様に構成されている。また、第二の実施例も、第一の実施例と同様に シェル２の両面についてそれぞれ上述のように構成してある。

【００１６】 上述の第二の実施例のディスクカートリッジも、第一の実施例と同様の効果を 奏する。また、第二の実施例は、ばね体４の一端４１を、シャッタースライド部 ２１の側縁２２の上端部に穿設した小孔に係止するだけでシェル２に固定でき、 ばね体４を回動不能とする必要がないため、ディスクカートリッジの組立て作業 を簡単にする効果もある。

【００１７】 尚、本考案は、上記実施例に制限されるものではなく、例えば、上記第一及び 第二の実施例においては、ばね体４を、シェル２の両側面のシャッタースライド 部２１にそれぞれ同様に配置したが、ばね体４は、シェル２の片面のシャッター スライド部２１のみに配置しても良い。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のディスクカートリッジは、ディスクカートリッジの組立時等において 、シャッター用ばね体の組み込み及び修正（再度の組み込み）が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案のディスクカートリッジの一実
施例を示す平面図である。

【図２】図２は、図１に示す実施例のシャッターを開方
向にスライドさせた状態を示す平面図である。

【図３】図３は本考案のディスクカートリッジの第二の
実施例を示す平面図である。

【図４】図４は、第二の実施例においてシャッターを開
方向にスライドさせた状態を示す図３相当図である。

【図５】図５は、従来のディスクカートリッジの下シェ
ル側を内部から視た平面図である。

【図６】図６は、従来のディスクカートリッジの横断面
図である。

【図７】図７は、従来のディスクカートリッジにおいて
シャッターが開となった状態を示す図５相当図である。

【符号の説明】

１ カートリッジ本体 ２ シェル ２１ シャッタースライド部 ２２ 側縁 ３ シャッター ３１ 側縁 ４ ばね体 ４１ 一端 ４２ 他端

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気ディスクを回転自在に収納したシェ
   ルの外面に、断面コ字状のシャッターを、シェルの両側
   面のシャッタースライド部を跨いでスライド自在に取り
   付け、且つばね体の弾性力により常時閉方向に付勢さ
   せ、該シャッターのスライドによりシェルのヘッドウィ
   ンドウを開閉させるようにしたディスクカートリッジに
   おいて、 上記ばね体を、上記シャッターの開方向側の側縁と該側
   縁に対応する上記シャッタースライド部の側縁との間に
   配し且つ該ばね体の一端を上記シャッタースライド部の
   側縁に固定又は係止したことを特徴とするディスクカー
   トリッジ。
2. 【請求項２】 上記ばね体を、直線状の棒状ばね又は直
   線状の板状ばねとし、その一端を上記シャッタースライ
   ド部の上記側縁の上端部に固定し且つ他端をシャッター
   の上記側縁にシャッターのスライドに対応して移動可能
   に係止してある請求項１に記載のディスクカートリッ
   ジ。
3. 【請求項３】 上記ばね体を、線状又は板状のばね材を
   く字状に屈曲させたものとし、その一端を上記シャッタ
   ースライド部の上記側縁の上端部に係止し且つ上記ばね
   体の屈曲部をシャッターの上記側縁にシャッターのスラ
   イドに対応して移動可能に係止すると共に、上記ばね体
   の他端をシャッタースライド部の上記側縁にシャッター
   のスライドに対応して移動可能に係止してある請求項１
   に記載のディスクカートリッジ。