JPH0566075A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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Publication number
JPH0566075A
JPH0566075A JP22625491A JP22625491A JPH0566075A JP H0566075 A JPH0566075 A JP H0566075A JP 22625491 A JP22625491 A JP 22625491A JP 22625491 A JP22625491 A JP 22625491A JP H0566075 A JPH0566075 A JP H0566075A
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JP
Japan
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refrigerant
refrigeration cycle
water
moisture
desiccant
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Application number
JP22625491A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kawashima
憲一 川島
Kichiji Honma
吉治 本間
Toshiaki Ueda
俊明 植田
Hidenori Machimura
英紀 町村
Shigeki Komatsuzaki
茂樹 小松崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒にHFC134a等の弗化炭化水素を用い、か
つ、開放型の圧縮機を用いた冷媒サイクルにおいて、冷
凍サイクル中の含有水分を効果的に乾燥剤を吸収除去
し、サイクル内の金属部分の腐食や冷媒流量制御手段内
での氷結が原因で生じる圧縮機の焼き付きを回避する。 【構成】 圧縮機1、凝縮器2、冷媒流量制御手段4、
蒸発器5及びこれらを連結する管路とで構成される冷凍
サイクルにおいて、冷凍サイクル中の含有水分を吸収す
る水分除去装置6を、前記蒸発器5から圧縮機1に至る
低圧ガス配管10の途中に設置する。 【効果】 弗化炭化水素系冷媒は圧縮器出口の高圧液冷
媒に比べて低圧ガス冷媒の飽和水分量が小さいことか
ら、効果的に含有水分を乾燥剤に吸収除去する冷凍サイ
クルとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒として弗化炭化水
素系冷媒を用いた冷凍サイクルに係り、特に、カーエア
コン等のように開放型の圧縮機を搭載した冷媒として弗
化炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、その
サイクル中の含有水分を吸収除去することを容易にした
冷凍サイクル関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の冷凍サイクルにおいては
作動冷媒にCEC12 を使用していたため、圧縮機の軸シー
ルやOリングなどのゴム材質あるいはフレキシブルゴム
ホースなどを透過して、冷凍サイクル内に浸入した水分
を除去するための水分除去装置は凝縮器出口に設置して
おくことが有効であった(特公昭56-137062 号公報、特
公昭61-168762 号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作動冷
媒にHFC134a などの弗化炭化水素系冷媒を用いた冷凍サ
イクルにおいては、この方法では前記含有水分を十分除
去することができず、このため、冷凍サイクル内の金属
部分が冷媒の含有水分に起因して腐食を生じたり、ある
いは冷媒流量制御手段内での前記含有水分の氷結のた
め、冷媒流量が低下して、この結果、圧縮機への潤滑油
の戻りが減少して、圧縮機の焼き付きを招くといった欠
点があった。
【0004】その理由を図3を参照して説明する。図3
は、従来の作動冷媒であるCFC12 の液及びガスの温度に
対する飽和水分量と、弗化炭化水素水素系冷媒であるHF
C134aの液及びガスの温度に対する飽和水分量を示して
いる。CFC12 を用いた冷凍サイクルでは、乾燥剤は受液
器内に設置されるのが一般的である。この理由は、図3
に示すように、受液器内の液冷媒の温度は約60℃であ
り、また、低圧ガス冷媒の温度は、約15℃であるところ
から、これら両冷媒の飽和水分量は、ほぼ同じである。
従って、CFC12 サイクルでは、乾燥剤の設置位置は、冷
媒の飽和水分量には無関係であり、例えば、乾燥剤によ
る圧力損失が小さく、かつ、乾燥剤を収納するのに好適
である等の理由により、受液器内に乾燥剤を設置してい
る。
【0005】ところが、HFC134a では凝縮器の出口冷媒
に比べて低圧ガス冷媒の飽和水分量は、約1/8 と少な
い。換言すれば、水分除去装置を凝縮器出口側に設置す
る場合には、従来の作動冷媒であるCFC12の場合に比し
相当多量の乾燥剤を設置することが必要となり、従来の
機器をそのまま使用することは現実的でないことを示し
ている。
【0006】一方、冷媒流量制御手段より上流の高圧液
冷媒が含有していた水分は、前記冷媒流量制御手段で、
断熱的に膨張し、かつ、蒸発器で、空気と熱交換してガ
ス化すると、冷媒に溶解可能な水分量が減少するため、
水蒸気あるいは水滴の状態になる。即ち、低圧ガス冷媒
には水蒸気が非常に多く混在していることを示してい
る。
【0007】本発明は、HFC134a 等の弗化炭化水素系冷
媒のもつ上記の特性を利用して、作動冷媒に弗化炭化水
素系冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、サイクル中の
含有水分を効果的に吸収除去することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、HFC134a 等の
弗化炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、冷
凍サイクル中の含有水分を効果的に吸収除去するもので
あり、そのための手段として、圧縮機、凝縮器、冷媒流
量制御手段、蒸発器とこれらを連結する管路とで構成さ
れかつ作動冷媒として弗化炭化水素系冷媒を使用した冷
凍サイクルにおいて、冷凍サイクル中の水分を吸収除去
するための水分除去装置を蒸発器から圧縮機に至る低圧
管路に設けたことを特徴とする冷凍サイクルを開示す
る。
【0009】冷凍機油として分子中に酸素を有する合成
油を使用することによりより目的を達成することが可能
であり、また、冷凍サイクル中の含有水分量を検出する
水分検出手段をさらに設けること、あるいは水分除去装
置を冷凍サイクル中の冷媒を抜き取ることなく乾燥剤を
交換可能な構成とすることは、きわめて望ましい実施の
態様である。
【0010】
【作用】このように本発明の如き構成にすることによ
り、冷媒として弗化炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイク
ルでありながら、サイクル中の含有水分は水分除去装置
に対して有効に吸収除去され得るので、冷凍サイクル中
の水分によって、金属部分の腐食が生じたり、あるい
は、冷媒流量制御手段の氷結によって、圧縮機の焼き付
きが生じることが防止できる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照した実施例の説明に基づ
き、本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明によ
る作動冷媒にHCF134a等の弗化炭化水素系冷媒を用いた
冷凍サイクルの全体構成を示す管路図であり、図2は、
そのサイクルに用いられる水分除去装置の一実施例を示
す一部断面図斜視図である。
【0012】冷凍サイクルは、図1に示すように圧縮機
1、凝縮器2、受液器3、冷媒流量制御手段4、蒸発器
5、水分除去装置6及び、高圧ガス配管7、高圧液配管
8、低圧液配管9、低圧ガス配管10とで構成され、水分
除去装置6の装着位置を除き、冷凍サイクル自体の構成
は従来公知のものとほぼ同一であり、冷凍サイクルの詳
細な説明は省略する。本発明においては、水分除去装置
6は低圧ガス配管10の途中に設置されており、以下の説
明ではその構成との関連において従来のものと異なって
いる構造及びそれにともな作用、効果を中心に説明す
る。
【0013】水分除去装置6は、有底状のケース13の開
口部側に、半径方向に低圧ガス配管10が開口している。
低圧ガス配管10より底の部分には多数の開口11を有する
円板12が設置され、同円板12とケースとで形成される空
所にはモレキュラシーブなどの乾燥剤15がポリエステル
繊維などで作られた袋16に封入された状態で収納されて
いる。なお、前記ケース13はふた14によってケース内外
の気密が保たれている。また、円板12はロウ付けあるい
はその他の手段によってケース13に対して位置が変わら
ない様に固定してあり、冷凍サイクル運転中に前記円板
12あるいは乾燥剤によって、低圧ガスの流れが阻害され
ないようにしてある。
【0014】ここで、水分除去装置6を低圧ガス配管10
の途中に設ける理由を説明する。前記したように、従来
の作動冷媒としてCFC12 を用いた冷凍サイクルでは、乾
燥剤は受液器3内に設置されるのが一般的である。この
理由は、通常、受液器3内の液冷媒の温度は約60℃であ
り、また、低圧ガス冷媒の温度は、約15℃であるところ
から、これら両冷媒の飽和水分量は、ほぼ同じであり、
乾燥剤の設置位置は、冷媒の飽和水分量には無関係とな
ることから例えば、乾燥剤による圧力損失が小さく、か
つ、乾燥剤を収納するのに好適である等の理由により、
受液器3内に乾燥剤を設置されている。
【0015】ところが、弗化炭化水素系冷媒の一つであ
るHFC134aでは、先に記したように凝縮器2の出口冷媒
の温度である約60℃の状態に比べて約15℃である低圧ガ
ス冷媒の飽和水分量は図3からも分かるように、約1/8
と少ない。このことは、冷媒流量制御手段4より上流の
高圧液冷媒が含有していた水分は、前記冷媒流量制御手
段4で、断熱的に膨張し、かつ、蒸発器5で、空気と熱
交換してガス化すると、冷媒に溶解可能な水分量が減少
するため、水蒸気あるいは水滴の状態になることとな
る。即ち、低圧ガス冷媒には水蒸気が非常に多く混在し
ていることを示している。従って、乾燥剤を低圧ガス冷
媒領域に設置することによって、効果的に冷媒中の水分
を乾燥剤に吸収させることが可能となる。
【0016】さらに、本実施例によれば、乾燥剤を冷媒
流路に設置していないので、低圧ガス通路での圧力損失
を増大することなく、冷凍サイクル中の水分を吸収除去
することができるといった効果がある。図4は水分除去
装置の他の実施例を示すものである。本実施例では、低
圧ガス配管10の一部に網状あるいは多数の孔を有する樹
脂あるいは金属の筒18を設け、その筒の外部にたとえば
ポリエステル繊維の袋16に封入された乾燥剤15を設け、
さらに、その外部を例えば円筒状のケース17で覆い、そ
のケース17の両端は低圧ガス配管10にロウ付けなどの方
法によって接合する。これにより、ケース内外の気密は
保たれている。本実施例では低圧ガス通路での圧力損失
を増大することなく冷凍サイクル中の含有水分を吸収除
去できるほか、低圧ガス配管の外径より大きく張りだす
ことなく水分除去装置を設けることができるといった効
果がある。
【0017】図5は水分除去装置の、他の実施例を示してい
る。カーエアコンでは圧縮機の吸気圧力脈動が蒸発器を
振動させ、車室内に騒音を発生させることがある。これ
を回避するための手段としては、低圧ガス配管の途中
に、筒状の消音器を設置するのが最も簡単な方策であ
る。本実施例は、このような消音器を有する冷凍サイク
ルに好適な水分除去装置を提供する。図5では、低圧ガ
ス配管10の途中に筒状の消音器20が設けられている。こ
の消音器20の一方の円板部には低圧ガス配管10が接合さ
れ、他方の円板部には網状あるいは多数の孔を有する樹
脂または金属の筒18を介して、低圧ガス配管が接続され
ている。前記筒18の外形側には例えばポリエステル繊維
で作られた袋16に封入された乾燥剤15が設置されてい
る。更にその外形側には筒状ケース22が設置され、同ケ
ース22はその一端は消音器21に、また、その他端は低圧
ガス配管10に接合されており、ケース22内外の気密が保
たれている。このような構造とすることによって、ケー
ス22の開口部 (図5ではケースの左側の開口部) の蓋を
消音器のケース21と兼用することができるので、安価な
水分除去装置にすることができるといった効果がある。
【0018】なお、本実施例において消音器20のケース
21と水分除去装置のケース22の接合部を消音器の低圧ガ
ス配管側に移動したことにより、図5の右側の低圧ガス
配管10、ケース22、筒18、乾燥剤15を組み立てたのち、
ケース22を消音器20のケース21にロウ付けする際、熱に
よって乾燥剤15あるいはこれを封入したポリエステル樹
脂が劣化するのを防止し、かつ、ロウ付けの際に用いる
フラックスが冷凍サイクル内に侵入するのを回避するこ
とによって、ロウ付け後の消音器及び水分除去装置の洗
浄を省略することができる効果も有する。
【0019】以上述べたように、本発明によれば、乾燥
剤を受液器内に設ける必要が無いので、従来のもののよ
うに受液器を独立した機器としてサイクルに設置する必
要がなくなる。しかしながら、冷凍サイクルから大気へ
の冷媒の漏れを見込んで、余分に封入された冷媒を貯溜
するための空間を冷凍サイクル内に確保しておくことは
好ましい態様である。
【0020】図6はこの目的のために有効に用い得る冷
凍サイクルの全体構成を示す管路図である。即ち、ここ
では凝縮器2に前述の余剰な冷媒を、液の状態で貯溜す
るための空間23を設けてある。この実施例に好適な凝縮
器の構造の一態様を図7に示す。この凝縮器は高圧ガス
冷媒が流入する入口側ヘッダ24、このヘッダに連結し、
かつ、櫛状に設けられた複数の凝縮管25、それぞれの凝
縮管25の凝縮管を連結し、各凝縮管で液化した液冷媒を
集合する、出口側ヘッダ27及び各々の凝縮管に設けられ
たフイン26とから構成されており、本発明の目的を達成
するために、出口側ヘッダ27の流路面積を従来の受液器
を有する冷凍サイクルにおいて使用されているものより
も大きく、即ち、同ヘッダの内容積を大きく設定してあ
る。
【0021】このような構造の凝縮器を用いて、図6に
示すサイクル構成にすることによって、凝縮器に容易に
受液器の能力をもたせることが可能となり、結果として
受液器を省略できるので、より安価に冷凍サイクルを構
成することができる効果が有る。なお、図2、図4及び
図5に示す実施例は、圧縮機1を潤滑する目的で冷凍サ
イクルに封入される冷凍機油が、例えばエステル油ある
いはフルオロシリコーン油などのように、冷凍機油の飽
和水分量が少ないものの場合に好適である。この理由
は、これらの冷凍機油は飽和水分量が少なく、このた
め、外気から冷凍サイクルへの水分の浸入量が少ない。
従って、乾燥剤を交換しなくても、十分にライフサイク
ルを満たすことができるからである。
【0022】一方、冷凍機油として、例えば冷媒に対す
る相溶性に優れたポリアルキレングリコールなどを用い
た冷凍サイクルでは、冷凍機油の飽和水分量が2wt%を
超えるため、外気から冷凍サイクルへの浸入水分が多
い。このような冷凍サイクルにおいて、冷媒としてCFC1
2 を用いた場合と同等のライフサイクルを得ようとする
と、この間に冷凍サイクル内に浸入するすべての水分を
吸収するのに必要な乾燥剤の量は2000mlを超えるものと
なる。しかしながら、エンジンルーム内は、周知の通
り、エンジン及び多数の補器類が収納されており、前記
のように容量の大きい水分除去装置をここに設置するこ
とは、事実上不可能である。このような状況のもとで、
冷凍サイクル内の水分を吸収除去するためには、定期的
に、あるいは、必要に応じて、乾燥剤を新しいものに交
換する必要がある。
【0023】以下に、このような問題点を解決するのに
好適な冷凍サイクルの構成とそこに用いる水分除去装置
について説明する。図8はその一例を示す冷凍サイクル
の全体構成を示す図であり、冷凍サイクルの低圧ガス配
管10の途中に入口側バイパス管路28と、その後流に出口
側バイパス管路29を設け、これらバイパス管路の間に乾
燥剤を設けてある。
【0024】図9はその乾燥剤を収納した水分除去装置
を示すもので、前記入口側バイパス管路28に接続された
ケース30、同ケース内に設けられた、例えばポリエステ
ル繊維などで作られた袋16に封入された乾燥剤15、前記
出口側バイパス管路29に接続されたふた40、前記ケース
30の開口部に形成されたフランジ41と前記ふた40の間に
設けられたOリング43、前記フランジ41とふた40を機械
的に接合する、例えば、ボルトなどの接合手段 (図示せ
ず) とで構成される。
【0025】この水分除去装置にはケース内冷媒 (ある
いは冷凍機油) 中の含有水分の量を監視する水分監視手
段31が設けてある。同水分監視手段は前記ケース30の外
側に接合され、ケース内部と連通するハウジング42、同
ハウジング内に設置された例えば水分の量に応じて変色
する、塩化コバルトあるいは無水硫酸銅などをシート状
に成形するかあるいは透明な材料にコーティングされた
水分感応部材32のような適宜の水分量検出手段、例えば
硬質ガラスあるいはポリカーボネートなどで作られた透
明部材33、同透明部材33をハウジング42に固定するCリ
ングなどの固定部材34、透明部材33とハウジング42の間
に設置され、同水分監視手段からの冷媒の漏れを防止す
るためのOリングなどのシール手段35とから構成され
る。
【0026】さらに、同水分除去手段にはチェック弁36
が設けてあり、外部から同弁のピン59を押した場合にの
みケース内外が連通するよう構成されている。また、入
口側バイパス管路28及び出口側バイパス管路29の管路の
途中にはそれぞれ、継ぎ手手段37及び38が設けられてお
り、この継ぎ手手段は、同水分除去装置を低圧ガス配管
10から取り外すことができる機能、水分除去装置を取り
外すと同時に低圧ガス配管10からそれぞれのバイパス管
路28, 29を経て冷媒が漏れるのを防止することができる
機能、及び、水分除去装置を冷凍サイクルから取り外す
と同時に、水分除去手段内の冷媒がそれぞれのバイパス
管路28, 29を経て同装置外に漏れるのを防止できる機能
とを有するものであって、従来知られている継ぎ手手段
が用いられる。 また、入口側バイパス管路28は低圧ガ
ス配管10の管壁に直接開口しているが、出口側バイパス
管路29の後流側開口端は低圧ガス配管10の中心にあっ
て、しかも、低圧ガス配管内冷媒の流れに対して後流側
に向かって開口している。また、その後流側開口端はそ
の流路が徐々に細くなるように成形してあり、いわゆる
ディフューザ構造にしてある。この水分除去手段は上記
ような構造を持つので、水分除去装置に積極的な冷媒の
流れを与えることが可能となる。
【0027】この装置の使用においては、水分除去装置
に取り付けた水分監視手段ののぞき窓から内部を見て、
水分感応手段の色が変色している場合には、まず、バイ
パス管路28, 29に設置された継ぎ手手段37, 38を用いて
冷凍サイクルから水分除去装置を取り外し、チェック弁
36のピン59を押してケース30内のガスを抜き、ふた40を
外し、ケース30内のパック状の乾燥剤を除去する。その
後、新しい乾燥剤を詰め代え、ふたを閉め、チェック弁
を用いてケース内の真空引きをし、好ましくは、ケース
内を冷媒を用いて加圧した後、継ぎ手手段37, 38を用い
て水分除去装置を冷凍サイクルに取り付ける。こうする
ことにより、冷凍サイクル内の冷媒を放出することな
く、新しい乾燥剤に交換することができる。
【0028】なお、上記の説明では、この水分除去装置
を凝縮器2に液冷媒を貯溜するための空間23を設けてあ
る形の冷凍サイクル中に用いたものについて説明した
が、この水分除去装置の使用はそれに限定されるもので
はなく、例えば、図1に示したように、受液器3を用い
た冷凍サイクルにも適用し得ることは容易に理解されよ
う。
【0029】また、本実施例では水分除去装置の出口側
バイパス管路29の後流側開口端をディフューザ構造にし
たが、入口側バイパス管路の低圧ガス配管開口部と、出
口側バイパス管路が低圧ガス配管を貫通している部分と
の間の低圧ガス配管に例えばベンドの様な冷媒の流れを
阻害するような抵抗物が有る場合には、出口側バイパス
の管路29を単に低圧ガス配管10に開口させるだけで、水
分除去装置に十分な冷媒の流れを与えることができる。
そのような場合には、上記のようなディフューザ構造を
用いる必要がないことも同様に理解されよう。
【0030】次ぎに、この実施例における水分除去に必
要な冷媒流量に対する考え方を説明する。高圧ガス配管
部及び低圧ガス配管部に用いられるフレキシブルゴムホ
ース、圧縮機の軸シールやOリング部などから冷凍サイ
クル内に浸入する水分は、およそ1年に2〜3gである
ことが経験的に知られている。これに対して冷凍サイク
ルの運転時間は1年間に約600時間と見積もることがで
きる。冷媒は冷凍サイクル内を約20〜40秒で1巡するか
ら、600時間では、 72000回循環する。水分除去装置に
全冷媒流量の1%が供給されるものとしても、全ての冷
媒が720 回乾燥剤を通過する。従って、前記ゴム材質よ
り浸透して来る水分をただちに乾燥にて吸収除去する必
要はなく、冷凍サイクル運転中に、徐々に吸湿すれば良
いことが理解できる。
【0031】図10は本発明に用いる水分除去装置のさら
に他の実施例を示すもので、低圧ガス配管10に設けた開
口部44、これをふさぐように、しかも、水分のみを選択
的に透過させるために設けられた、例えばポリアミド樹
脂等で作られた水分透過膜46、前記水分透過膜が冷凍サ
イクル内の冷媒圧力と大気圧との差圧に耐えさせ、しか
も、透過膜を透過した水分が通過できるように多数の孔
を有する補強部材47、前記水分透過膜46と補強部材47と
の周囲を低圧ガス配管10の開口部周囲に設けられたフラ
ンジ50に押しつけるように設置するためのリング状部材
45、同リング状部材を前記フランジ50に固定するため
の、例えばビスなどのような固定用部材 (図示せず) 、
前記リング状部材45の外周部に設けられたねじに固定さ
れた有底状のケース49、前記リング状部材45の円板面と
前記ケースとの間にあって両部材間における冷媒の漏れ
を防止するためのOリング48、前記ケース内に設置され
た、例えばポリエステル繊維等で作られた袋16に封入さ
れた乾燥剤15とから構成される。
【0032】この水分除去装置では水分透過膜46は冷媒
を透過しないので、ケース49をリング状部材45から取り
外すだけで、冷凍サイクルから冷媒を漏らすことなく、
しかも、容易に乾燥剤を交換できるといった効果があ
る。図11は本発明に用いる水分除去装置のさらに他の実
施例を示しており、図12は図11のI−I断面を示す。こ
の実施例の水分除去装置は、低圧ガス配管の途中に位置
する例えばポリアミド樹脂等で作られた水分透過膜52、
及びその外周に設けられた多数の穴を持つ前記水分透過
膜のための補強部材53とが同時に低圧ガス配管の外周部
に例えば、かしめ部材51によってかしめられている。ま
た、その外周部にはそれぞれの一端が低圧ガス配管に例
えばロウ付けなどによって閉じられたケース54, 55が設
けられ、それぞれのケースの開口部はロウ付けなどの手
段によって接合されている。前記ケース54, 55のいずれ
かにはその外周部にフレアナット57で封止されたコネク
タ58、前記図9に示したものと同じ構造のチェック弁3
6、水分監視手段31、及びケース内の圧力が、僅かな冷
媒の漏れによって、例えば2kg/cm2 を超えると開放さ
れるリリーフバルブ56が設置されている。また、前記ケ
ースと水分浸透膜の間には例えば、ポリアルキレングリ
コールなどのように吸湿性の大きい液体あるいは例えば
粉末状にしたモレキュラーシーブ等流体として取り扱う
ことのできる乾燥剤が封入されている。
【0033】本実施例の水分除去装置では外部から水分
監視手段を見て、色が変わっている場合にはフレアナッ
ト57を取り外せば、チェック弁36から、冷凍サイクル内
の冷媒を漏らすことなく、容易に乾燥剤 (吸湿剤) を抜
き取ることができると共に、コネクタ58から容易に新し
い乾燥剤を封入することができるといった効果がある。
【0034】なお、乾燥剤の交換時期を例えば2年に1
度で良いように乾燥剤の封入量を設定した場合、あるい
は水分監視手段が冷凍サイクルのいずれかの位置に設定
されている場合には、水分除去装置に設置した水分監視
手段は必ずしも必要でなく、さらにケース54, 55の耐圧
強度が十分である場合には、チェック弁56も不要である
ことは容易に理解されよう。
【0035】本実施例では乾燥剤 (吸湿剤) としてポリ
アルキレングリコールの使用例を示したが、一般式は R1O(CH2-CH2O)n(CH2-CHCH3O)mCR2 で示される。このなかで、 mに対してn の数が増える
と、飽和水分量が大きくなって、より多くの水分を吸収
することができる。但し、冷凍サイクル内の冷媒及び冷
凍機油の水分の分圧が乾燥剤中の水分の分圧より大きい
場合にのみ冷凍サイクル内の水分が乾燥剤に吸収除去さ
れる。この意味で、乾燥剤 (吸湿剤) にどのような分子
構造のポリアルキレングリコールを選ぶかは冷媒及び冷
凍機油の種類によって決定されるものである。
【0036】以上述べた実施例では水分除去装置を低圧
ガス配管10を設置したが、実質的に低圧ガスが存在する
領域、すなわち低圧管路領域であれば水分除去装置の設
置位置を限定しない。即ち、水分除去装置を蒸発器5と
一体にして、蒸発器のケース内に収納しても良い。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によればHFC1
34a などの弗化炭化水素系冷媒を用いた冷凍サイクル中
の含有水分を効果的に水分除去装置に吸収除去できるの
で、冷凍サイクル内の金属部分を腐食させたり、あるい
は冷媒流量制御手段内での氷結による圧縮機の焼き付き
を回避できるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す冷凍サイクルの全体構
成図。
【図2】本発明に好適な水分除去装置の一実施例の一部
断面斜視図。
【図3】冷媒の温度と飽和水分量との相関を示すグラ
フ。
【図4】本発明に好適な水分除去装置の他の実施例を示
す断面図。
【図5】水分除去装置のさらに他の実施例を示す断面
図。
【図6】本発明の冷凍サイクルの他の実施例を示す全体
構成図。
【図7】図6の冷凍サイクルに好適な凝縮器の構造図。
【図8】本発明の冷凍サイクルのさらに他の実施例を示
す全体構成図。
【図9】図8の冷凍サイクルに好適な水分除去装置を示
す図。
【図10】図8の冷凍サイクルに好適な水分除去装置の他
の実施例を示す図。
【図11】図8の冷凍サイクルに好適な水分除去装置のさ
らに他の実施例を示す図。
【図12】図11のI−I断面を示す図。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 凝縮器、4 冷媒流量制御手段、5蒸
発器、6 水分除去装置、7 高圧ガス配管、8 高圧
液配管、9 低圧液配管 10 低圧ガス配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町村 英紀 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小松崎 茂樹 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、冷媒流量制御手段、蒸
    発器とこれらを連結する管路とで構成されかつ作動冷媒
    として弗化炭化水素系冷媒を使用した冷凍サイクルであ
    って、冷凍サイクル中の水分を吸収除去するための水分
    除去装置を蒸発器から圧縮機に至る低圧管路に設けたこ
    とを特徴とする冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、冷媒流量制御手段、蒸
    発器とこれらを連結する管路とで構成されかつ作動冷媒
    として弗化炭化水素系冷媒を使用し、冷凍機油には分子
    中に酸素を有する合成油を使用した冷凍サイクルであっ
    て、冷凍サイクル中の水分を吸収除去するための水分除
    去装置を蒸発器から圧縮機に至る低圧管路に設けたこと
    を特徴とする冷凍サイクル。
  3. 【請求項3】 冷凍サイクル中の含有水分量を検出する
    水分検出手段をさらに有することを特徴とする請求項1
    または2記載の冷凍サイクル。
  4. 【請求項4】 水分除去装置が冷凍サイクル中の冷媒を
    抜き取ることなく乾燥剤を交換可能な構成となっている
    ことを特徴とする、請求項1ないし3いずれか記載の冷
    凍サイクル。
JP22625491A 1991-09-05 1991-09-05 冷凍サイクル Pending JPH0566075A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07225069A (ja) * 1993-10-05 1995-08-22 Carrier Corp 酸混入インジケーターを有する冷却システム
WO1996029554A1 (fr) 1995-03-17 1996-09-26 Hitachi, Ltd. Conditionneur d'air a absorbeur d'humidite integre
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JP2017026248A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー 二重管式熱交換器

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