JPH0565990U - ワイヤークランプ装置 - Google Patents

ワイヤークランプ装置

Info

Publication number
JPH0565990U
JPH0565990U JP558292U JP558292U JPH0565990U JP H0565990 U JPH0565990 U JP H0565990U JP 558292 U JP558292 U JP 558292U JP 558292 U JP558292 U JP 558292U JP H0565990 U JPH0565990 U JP H0565990U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collet
piston rod
wire rope
hollow
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP558292U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0640221Y2 (ja
Inventor
良一 滝井
Original Assignee
株式会社大滝油圧
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社大滝油圧 filed Critical 株式会社大滝油圧
Priority to JP558292U priority Critical patent/JPH0640221Y2/ja
Publication of JPH0565990U publication Critical patent/JPH0565990U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0640221Y2 publication Critical patent/JPH0640221Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤークランプ装置に対し、締め付けと
開放の過程において単位コレットとワイヤーロープとの
間の位置関係を変えることのないコレツトの締め付け手
段を提供することにより、滑べりのない強固なクランプ
を実現し、且つクランプ中における油圧系統の破損に対
応できる安全機構を具備せしめることを目的とする。 【構成】 シリンダチューブ1内に中空のピストンロ
ッド2を挿着し、このピストンロッド2内周に円錐状テ
ーパ面2bを形成すると共に、同ピストンロッド2内に
その円錐状テーパ面2bと合致し、径方向に拡開収縮可
能なコレット3を挿入し、このコレット3の内周面には
ワイヤーロープaの外形と合致する係合溝9を形成する
一方、前記ピストンロッド2におけるコレット3の小径
端部側の端面に中空式ジャッキ6を設け、この中空式ジ
ャッキ6のピストンロッド62先端をコレット3の小径
端部に当接させ、且つ中空式ジャッキ6の押側油室66
を所定圧力以上の油圧で開放する回路Cに接続したもの
である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はワイヤークランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のワイヤークランプ装置の中には特願昭60−299423号のクランプ 装置の基本構造を利用したものがある。 このワイヤークランプ装置は、シリンダチューブの中に筒状の収縮スリーブを 内嵌し、この収縮スリーブの内周にワイヤーロープを挿通させるコレットを挿着 して構成される。
【0003】 上記した収縮スリーブは周囲の一箇所を軸方向に切り欠き、その切り欠き部の 端部同士を円周方向へスライド自在に重ね合わせることにより円周方向に収縮拡 開するように構成してある。また、収縮スリーブの内周に挿着するコレットは複 数の単位コレットに分割して拡開収縮可能に構成し、収縮時において該コレット 内に挿通させたワイヤーロープを外周から締め付けるように構成してある。
【0004】 そして、収縮スリーブとシリンダチューブ内周との間に油圧をかけることによ り収縮スリーブを外周から圧縮し、さらに該スリーブ内のコレットを収縮させて 、該コレット内に挿通させたワイヤーロープをクランプするようになっている。 また、上記コレットを構成する各単位コレットの内周には、ワイヤーロープの 外周に形成される撚り模様の凹凸と合致する螺旋状の係合溝が形成してあり、上 記したようにワイヤーロープを締め付ける際において、上記係合溝がワイヤーロ ープの外形と合致してワイヤーロープのクランプを確実に行うような工夫がなさ れている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したうに構成されるワイヤークランプ装置は、無負荷状態 において分割される各単位コレットが回転するように構成される為に、コレット の拡開と収縮を繰り返す間に各単位コレットとそれに挿通されるワイヤーロープ との間において円周方向の位置関係がずれてしまうことがある。
【0006】 従って、次ぎにワイヤーロープをクランプした時に各単位コレットの内周面に 形成した係合溝とワイヤーロープ外周に形成される撚り模様の凹凸とが一致しな くなり、これにより確実なクランプが出来ずにワイヤーロープが滑ってしまうこ とがある。
【0007】 また、上記したコレット及び該コレットを内嵌する収縮スリーブはシリンダチ ューブの油室内において偏芯するように動き得るため、仮に収縮スリーブが定位 置から移動した場合はワイヤーロープを挿通させる軸芯部までもが変位してしま う問題があった。
【0008】 さらに、上記したワイヤークランプ装置は、例えば重量物を吊り上げるワイヤ ーロープをクランプする作業に使用されることが多いが、コレットの締め付けを 油圧力で行っている為に、クランプ時において油圧系統が破損してしまうと油圧 が低下し、コレットによる締め付けが緩んでワイヤーロープにて吊り上げた重量 物が落下することになる。従って、油圧系統の破損に対応できるように何等かの 安全機構を備えるべきである。
【0009】 本考案の目的は、ワイヤークランプ装置に対し、締め付けと開放の過程におい て単位コレットとワイヤーロープとの間の位置関係を変えることのないコレツト の締め付け手段を提供することにより、滑べりのない強固なクランプを実現する と共に、クランプ中における油圧系統の破損に対応できる安全機構を具備せしめ ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決する為に本考案のワイヤークランプ装置は、シリンダチュ ーブ内に油圧で往復動する中空のピストンロッドを挿着し、このピストンロッド 内周に円錐状テーパ面を形成すると共に、同ピストンロッド内にその円錐状テー パ面と合致し、且つ複数の単位コレットに分割されて径方向に拡開収縮可能な円 錐台形のコレットを挿入し、このコレットの各単位コレット内周面にはワイヤー ロープ外周に形成される撚り模様の外形と合致する係合溝を形成する一方、前記 ピストンロッドにおけるコレットの小径端部側の端面に中空式ジャッキを設け、 この中空式ジャッキのピストンロッド先端をコレットの小径端部に当接させ、且 つ中空式ジャッキの押側油室を所定圧力以上の油圧で開放する回路に接続したも のである。
【0011】
【作用】
以上の手段によれば、シリンダチューブ内には中空状のピストンロッドが挿着 され、さらに、ピストンロッド内周の円錐状テーパ面内に複数の単位コレットに 分割される円錐台形のコレットが合致した状態で挿入され、シリンダチューブ、 ピストンロッド、コレツトの3者の軸芯が一致した状態で維持される。 また、上記ピストンロッドにおけるコレット小径端部側の端面には中空式ジャ ッキが設けられ、この中空式ジャッキのピストンロッドがコレットの小径端部に 当接する。 尚、ワイヤーロープは円錐状テーパ面の小径方向へ向けて引かれるようコレッ トに対して挿通しておく。
【0012】 そして、上記シリンダチューブ内の締め側に加わえられる油圧によって該ピス トンロッドがコレット大径側へ向けて移動すると、該ピストンロッド内周に形成 した円錐状テーパ面の嵌合部内径が小径側へ向けて移行し、これにより、コレッ トが外周から圧縮されて各単位コレットが収縮し、コレットに挿通されるワイヤ ーロープが締め付けられる。
【0013】 上記した各単位コレットの内周面には係合溝が形成され、クランプ状態におい て、その係合溝とコレットに挿通されるワイヤーロープ外周に形成される撚り模 様の外形とが合致した状態にてコレットによる締め付けが行われる。 反対に、シリンダチューブ内の戻し側に加えられる油圧によりピストンロッド がコレット小径側へ向けて移動すると、ピストンロッド内周の円錐状テーパ面の 嵌合部内径が大径側へ向けて移行して各単位コレットが拡開し、コレットによる ワイヤーロープの締め付けが解除される。
【0014】 上記したようにピストンロッドが移動する際にも、該ピストンロッドの円錐状 テーパ面内に合致した状態にて挿入されるコレットは、円錐状テーパ面の移行に 従って径方向に拡開収縮するだけであり、コレットとワイヤーロープとの間の位 置関係に変化はない。
【0015】 尚、コレットによる締め付け力は円錐状テーパ面の傾斜角度に逆比例して増減 し、反対にコレットからピストンロッドに対して掛かるワイヤーロープからの反 力は上記傾斜角度に比例して増減される。従って、上記した円錐状テーパ面の傾 斜角を十分に小さく設定することにより、一定の油圧力に対して生じるコレット の締め付け力を増大させることができ、逆にコレットを介してピストンロッドを 戻すように作用するワイヤーロープからの反力は減少させることができる。
【0016】 また、コレットに挿通されるワイヤーロープは引っ張り荷重により円錐状テー パ面の小径方向へ向けて引かれるが、上記ワイヤーロープに一旦引っ張り荷重が 加わると、その荷重はクランプ状態にあるコレットを円錐状テーパ面小径側にく さびの如く喰い込ませるように作用するので、コレットによる締め付け力はワイ ヤーロープにかかる引っ張り荷重に比例して強められる。
【0017】 万一、油圧系統の破損によりシリンダチューブ内の締め側に加わる油圧が低下 すると、荷重を支えていたピストンロッドがコレットの小径端部側へ向けて移動 を開始し、これと同時に、ワイヤーロープをクランプするコレットが上記ピスト ンロッド内に挿着されたままの状態で同方向へ向けて引かれる。
【0018】 この瞬間に、コレットの小径側端面に当接していた中空式ジャッキの押側油室 内に所定以上の圧力が加わり、これにより該押側油室に接続される回路が同油室 内を開放して中空式ジャッキを戻し側に後退させ、コレット小径側端面の支持を 解除する。 すると、コレットとピストンロッドはワイヤーロープからの荷重を受けて移動 を続け、ピストンロッドがストロークエンドに至った時点でコレットがピストン ロッドの円錐状テーパ面の内部にくさび式に喰い込み、前記したと同様にワイヤ ーロープを締め付けてクランプする。
【0019】
【考案の効果】
本考案は以上説明したように構成したものであるから、以下に列記する如き効 果を奏する。 (1)ピストンロッドの油圧移動によりコレットの拡開、収縮が行なわれる際に コレットが回転することがないので、ワイヤーロープのクランプと解除を繰り返 す過程において各単位コレットとワイヤーロープとの間の位置関係が変化するの を防止することができ、これにより単位コレット内周の係合溝とワイヤーロープ 外周に形成される撚り模様の外形との合致状態を常に維持して滑べりのない確実 なクランプを行うことができる。
【0020】 (2)シリンダチューブの締め側に加わる油圧の低下により中空式ジャッキの押 側油室に所定以上の圧力が加わった場合において、同押側油室に接続した回路が 開放されて中空式ジャッキによるコレットの支持を解除するように構成したもの であるから、万一、クランプ中に油圧系統が破損したとしても、コレットがピス トンロッドと共にストロークエンドまで移動した後、該コレットがワイヤーロー プからの荷重を受けてピストンロッドの円錐状テーパ面内に対してくさび式に喰 い込むことによりワイヤーロープのクランプを維持することができる。従って、 油圧系統が破損した場合における作業の安全は確保される。
【0021】 (3)ピストンロッド内周の円錐状テーパ面を介して行う締め付けは、くさび効 果によりコレットに対して効率的に大きな締め付け力を与えることができ、さら に、ワイヤーロープに加わる引っ張り荷重がクランプ状態においてコレットの締 め付け力を強める方向に作用するので、ワイヤーロープに大きな引っ張り荷重が 加わる状態においても緩みのない確実なクランプを行なうことができる。
【0022】 (4)シリンダチューブ、ピストンロッド、コレットの3者の軸芯が必然的に一 致する構造であるから、コレットに挿通させるワイヤーロープを常時軸芯部にて クランプすることができる。
【0023】 また、クランプ状態においてワイヤーロープの引っ張り荷重を受けるコレット を介してピストンロッドを戻すように作用する反力は、逆くさび効果により小さ くすることができるので、反力によるジャッキの傷みを抑えることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本考案の一実施を図面に基づいて説明する。 図1は本考案を実施したワイヤークランプ装置を示している。このワイヤーク ランプ装置は、シリンダチューブ1の内部に油圧で往復動する中空状のピストン ロッド2を嵌挿し、該ピストンロッド2内にワイヤーロープaを締め付けるコレ ット3を挿入すると共に、上記コレット3の下端部に中空式ジャッキ6を設けて 構成し、架台Bの上に起立状態で設置する。
【0025】 シリンダチューブ1は円筒状に形成し、その下端面に受座4を、また上端面に はベアリングカバー5を各々ボルトで結合することにより、軸芯部が貫通する装 置本体を構成している。そして、装置本体は受座4の下端に接続される筒状の設 置台20を介して架台Bの上に起立状態で取付設置してある。
【0026】 設置台20はワイヤークランプ装置Aを下から支持する筒状体であり、下端に 設けた座板21をボルト止めすることにより架台B上に固定する。また、上記座 板21の中心部にはワイヤーロープaを挿通させる為のワイヤーガイド22を設 けてある。
【0027】 シリンダチューブ1の上端口内にはリング状のガイド1aを螺嵌してあり、こ れにより同シリンダチューブ1の内部にピストンロッド2を摺動自在に嵌挿させ るガイド孔1bと、それよりも大径なシリンダ室1cとを形成する。そして、シ リンダチューブ1の外周部に各々シリンダ室1cの下端と上端とに連通する押側 ポート口10aと戻側ポート口10bを設け、この両ポート口10a,10bを 後述する油圧回路Cを介して油圧源(図示せず)に連絡させてある。
【0028】 上記したシリンダチューブ1内に嵌挿されるピストンロッド2は中空状に形成 される。そして、シリンダチューブ1のガイド孔1bと嵌合させる外周部の略中 央に一回り径の大きなピストン2aを形成し、このピストン2aをシリンダ室1 c内に対して往復摺動自在に嵌挿する。
【0029】 尚、上記したピストン2aの外周部とシリンダチューブ1のガイド孔1b内周 とには各々Oリング11a,11bを弾装させてあり、該Oリング11a,11 bによりシリンダチューブ1内周とピストンロッド2外周との間における摺動面 の油密を保持している。
【0030】 また、ピストンロッド2の下端部外周にはピン2cを突設し、このピン2cを 前記した受け座4の内周に沿って形成したガイド溝4c内に対してスライド可能 に係合させることにより、ピストンロッド2が往復動する際にl生じる回転を抑 止している。
【0031】 そして、ピストンロッド2の内周には一端から他端へ向けて拡開する円錐状に 形成したテーパ面2bを形成し、この内部にコレット3を挿着してある。 図5にて示すように、コレット3は上記したピストンロッド1内周の円錐状テ ーパ面2bと合致する円錐台径に形成され、その軸芯部にワイヤーロープaを挿 通させる挿通孔3aを穿設すると共に、図3及び図4にて示すように縦割り溝3 bを十字状に入れることにより円周方向に等分される4個の単位コレット3’に 分割して構成してある。
【0032】 図3及び図4にて示すように、各単位コレット3’相互は縦割り溝3bを挟ん で対面する接合面間にわたって、固定ピン7及びスプリング8をスライド自在に 挿通させることにより連結し、この状態でシリンダチューブ1の円錐状テーパ面 2b内に弾装状態で挿着させることにより、シリンダチューブ1内において径方 向に拡開、収縮自在に保持される。
【0033】 上記したように構成したコレット3は、下端の軸支部3cを後述する中空式ジ ャッキ6のシリンダチューブ61上端口内に嵌装したベアリング15内に嵌挿す ると共に、上端の軸支部3dをベアリングカバー5内に設けたベアリング15に 対して同様に嵌挿させることにより両端部における径方向の保持が行われる。
【0034】 これと同時に、コレット3は下端部の支持部3c端面を上記中空式ジャッキ6 のピストンロッド62の上端に嵌装したスラストベアリング16に当接させると 共に、上端部の軸支部3d端面をベアリングカバー5内に設けた座金13に当接 させる。これによりコレット3はスラストベアリング16と座金13との間に挟 まれてスラスト方向の移動が禁止される。
【0035】 また、コレット3軸芯部に沿って穿設される挿通孔3aの内周面には図5にて 示すような係合溝9が形成してある。係合溝9はワイヤーロープaの外周に現れ る撚り模様の外形と合致する螺旋状の溝であり、コレット3を締め付けた際にワ イヤーロープa外周の撚り模様の外形と合致することによりクランプ時において ワイヤーロープaの滑べり止めが確実に行われる。
【0036】 コレツト3の下端部に設ける中空式ジャッキ6は、所定の油圧力によりコレッ ト3が下方へ移動しないように下から支持するものであり、シリンダチューブ6 1の内部に前記したようにコレット3を下から支持する中空状のピストンロッド 62を挿着して構成してある。
【0037】 上記シリンダチューブ61は外周部に周設した鍔部61aを受座4下端のフラ ンジ4aの内周口に対してボルト止めすることにより装置本体と一体化させてあ る。また、シリンダチューブ61の内側には同チューブ下端口内に螺嵌させたリ ング状のガイド64を介してインナーパイプ65を内装してあり、これにより上 記インナーパイプ65外周とシリンダチューブ61との間に中空状のシリンダ室 66を形成する。
【0038】 一方、ピストンロッド62は筒状に形成され、上端部の開口内に前記したよう にコレット3の下端面に当接させるスラストベアリング16を嵌着すると共に、 下端部の外周にピストン部63を形成して成り、シリンダチューブ61の内部に 挿着した状態で上記ピストン部63を前記シリンダ室66内に嵌挿し、上下往復 動自在に支持してある。
【0039】 上記したシリンダ室66の下端部には押ポート口65を設け、該ポート65を 後述する油圧回路Cに連絡する。
【0040】 図6は上記したワイヤークランプ装置と油圧源(図示せず)との間に設けられ る油圧回路Cを示している。 図6はシリンダチューブ1、ピストンロッド2とから構成される装置本体の油 圧ジャッキaと、中空式ジャッキ6に対して油圧を送る油圧回路Cを簡略化して 示しており、電動ポンプユニット等からなる油圧源(図示せず)に連絡する送油 路31,32を各々油圧ジャッキaシリンダチューブ1の押側ポート口10a及 び戻側ポート口10bに対して連絡する。また、上記した戻し側の送油路32か らは送油路33が引き出され、中空式ジャッキ6の押ポート口65に対して接続 してある。
【0041】 そして、上記した送油路31にパイロットチェック弁34を設けると共に、送 油路32にはシーケンス弁c1を、さらに送油路33にはシーケンス弁c2を各 々設けてある。
【0042】 押側の送油路31に設けるパイロットチェック弁34は、油圧源(図示せず) から油圧シリンダaへ向けて送られる送油の流れを許容し、逆にシリンダ室1c 内の押側から逆流しようとする送油の流れを禁止する逆止弁であって、この弁3 4の働きによってピストンロッド2が送油に伴って押側へ向けて移動し、その位 置に留まることができる。尚、上記したパイロットチェック弁34はリセットポ ート34aから戻し圧力を加えることで逆止弁としての働きが開放されるように 構成されている。
【0043】 送油路32に設けられるシーケンス弁c1は、同弁c1の一次側、即ち油圧源 (図示せず)側から所定以上の油圧、例えば200kg/c以上の油圧が加えら る条件下において開弁し、油圧ジャッキaに向かう送油の流れを許容する。 また、シーケンス弁c1は油圧ジャッキaのシリンダ室1c内戻側から油圧源 (図示せず)へ向けて送られる送油の流れはバイパス36を迂回させて無条件に 許容し、シリンダ室1c内の戻側から油圧源(図示せず)へ向けて送油の戻しを 行なう。
【0044】 尚、前記したパイロットチェック弁34のリセットポート34aは連絡路35 を介してシーケンス弁c1の二次側に連絡させてある。これにより、上記した如 くシーケンス弁c1の一次側に所定以上の油圧が加えられて送油路32から油圧 ジャッキaの戻し側に対して油圧がかけられると同時に、パイロットチェック弁 34のリセットポート34aに戻し油圧がかかって同弁34が開放され、シリン ダ室1c内の押側から油圧源(図示せず)へ向けて送油が戻されるようになって いる。
【0045】 中空式ジャッキ6に連絡する送油路33に設けられるシーケンス弁c2は上記 したシーケンス弁c1と同様なものであるが、同弁c2の一次側を中空式ジャッ キ6側へ向けて設置し、中空式ジャッキ6シリンダ室66内の押し側から加えら れる油圧が所定以上の油圧、例えば10kg/c以上の油圧が加わった条件下で 開弁し、中空式ジャッキ6から油圧源(図示せず)へ向かう送油の流れを許容す る。
【0046】 従って、油圧系統の破損、例えば前記したパイロットチェック弁34が破損し 、シリンダ室66の押し側を支える油圧が低下したことに起因して中空式ジャッ キ6のピストンロツド62にコレット3からの大きな荷重が加った場合において 、シリンダ室66内及びシーケンス弁c1の一次側の油圧が10kg/c以上に 上昇し、これよりシーケンス弁c1が開弁して中空式ジャッキ6のピストンロッ ド62がコレット3と共に図2にて示す状態まで降下するように構成される。
【0047】 尚、上記したように中空式ジャッキ6はシリンダ室66内の押側に10kg/ c以内の油圧が加わる範囲でコレット3を下から支えるものであるが、通常の作 動状態においてコレット3を支持するのに必要な押し上げ力は小さく、上記した 10kg/c以内の油圧力で十分である。
【0048】 次ぎに、上記した如く構成したワイヤークランプ装置の作動について説明する 。 図1はワイヤークランプ装置Aを架台B上において設置台20を介して起立状 に設置し、このワイヤークランプ装置Aに対してクランブするワイヤーロープa を垂直に挿通させた状態を示し、同装置Aから垂下させたワイヤーロープaが重 量物(図示せず)等の荷重により下方へ向けて引かれている。
【0049】 従って、上記したワイヤークランプ装置Aにあって、押側ポート口10aから 油圧を加えると、ピストンロッド2のピストン2aがシリンダ室1c内押側の油 圧力によりコレット3の大径側へ向けて移動し、該ピストンロド2内周に形成し た円錐状テーパ面2bの嵌合部内径が小径側へ向けて移行する。これにより、中 空式ジャッキ6により下から支持されるコレット3は外周から圧縮されて各単位 コレット3’が収縮し、該コレット3に挿通されるワイヤーロープaが締め付け られてクランプ状態となる。
【0050】 クランプ状態においては、各単位コレット3’内周面に形成される係合溝9が コレット3に挿通されるワイヤーロープa外周に形成される撚り模様の外形と合 致し、前記したように滑べりの無い締め付けがおこなわれる。
【0051】 反対に、戻し側ポート10bからシリンダ室1c内の戻し側に加えられる油圧 によりピストンロッド2がコレット3小径側へ向けて移動すると、ピストンロッ ド2内周の円錐状テーパ面2bの嵌合部内径が大径側へ向けて移行して各単位コ レット3’が拡開し、コレット3によって行われていたワイヤーロープaの締め 付けが解除される。
【0052】 ところで、上記したようにピストンロッド2が軸方向に往復移動した場合にお いて、上記ピストンロッド2の円錐状テーパ面2b内に合致した状態にて挿入さ れるコレット3は、円錐状テーパ面2bの移行に従ってピストンロッド2と軸芯 を一致させたまま径方向に拡開収縮するだけであり、コレット3の軸芯が径方向 にずれたり、コレット3とワイヤーロープaとの間の位置関係が変化することは ない。
【0053】 従って、コレット3による締め付けと解除を繰り返してもワイヤーロープa外 周の撚り模様の外形と各単位コレット3’内周に形成した係合溝9とを常に合致 させることができ、これにより下方へ向けて引かれるワイヤーロープaを確実に 滑べり止めすることができる。
【0054】 また、コレット3に挿通されるワイヤーロープaは下向きの引っ張り荷重によ り円錐状テーパ面2bの小径方向へ向けて引かれるが、上記ワイヤーロープaに 一旦引っ張り荷重が加わると、その荷重はクランプ状態にあるコレット3を円錐 状テーパ面2の小径側にくさびの如く喰い込ませるように作用するので、コレッ ト3による締め付け力はワイヤーロープaにかかる引っ張り荷重に比例して合理 的に強められる。
【0055】 以上はワイヤークランプ装置Aが正常に作動した場合の説明であったが、例え ばクランプの最中に前記した油圧回路C中のパイロットチェック弁34が破損し する等のアクシデントが発生すると、シリンダ室1c内の押側に加わる油圧が急 減する。
【0056】 上記したように油圧の急減が発生すると、荷重を支えていたピストンロッド2 が降下してコレット3の小径端部側へ向けて移動を開始し、同時にワイヤーロー プaをクランプするコレット3が上記ピストンロッド2内に挿着された状態のま ま下方へ向けて引かれる。 この瞬間に、コレット3を下方へ向けて引く荷重がピストンロッド62に加わ り、該ピストンロッド62を介して中空式ジャッキ6のシリンダ室66内の油圧 が急上昇して10kg/c以上になる。すると、その圧力上昇により油圧回路C のシーケンス弁c2が開放され、中空式ジャッキ6のシリンダ室66内を満たし ていた圧油が送油路33及び32を通過して油圧源(図示せず)へ向けて流出し 、結果として中空式ジャッキ6のピストンロッド62が降下してコレット3の支 持が解除される。
【0057】 中空式ジャッキ6による支持が解除されることにより、コレット3とピストン ロッド2はワイヤーロープaからの荷重を受けながら移動を続け、図2にて示す ようにピストンロッド2がストロークエンドに至った時点でコレット3がピスト ンロッド2の円錐状テーパ面2bの内部にくさび式に喰い込み、前記したと同様 にワイヤーロープaを強く締め付けて重量物の落下を防止する。 従って、万一クランプの最中に油圧系統が破損することがあっても瞬間的にク ランプを回復して作業の安全を確保することができる。
【0058】 尚、上記したワイヤークランプ装置Aがクランプ時においてコレット3を介し て得られる締め付け力は、円錐状テーパ面2bの傾斜角度θに逆比例して増減し 、また、その時にコレット3からピストンロッド2に対して掛かる反力は上記傾 斜角度θに比例して増減される。 従って、上記した円錐状テーパ面2bの傾斜角θを十分に小さく設定すること により、一定の油圧力から得られるコレットの締め付け力を増大させることがで き、逆にコレット3を介してピストンロッド2を戻すように作用する反力は減少 して、ジャッキの傷みを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案を実施したワイヤークランプ装置を
示す縦断面図。
【図2】 ピストンロッドが降下した状態のワイヤー
クランプ装置を示す縦断面図。
【図3】 図1におけるX−X線断面図。
【図4】 図2におけるY−Y線断面図。
【図5】 クランプの縦断面図。
【図6】 油圧回路を示す簡略図。
【符号の説明】
A・・・ワイヤークランプ装置 a・・・ワイ
ヤーロープ C・・・油圧回路 1・・・シリンダチ
ューブ 2・・・ピストンロッド 2b・・・円錐状テ
ーパ面 3・・・クランプ 3’・・・単位クラ
ンプ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブ内に油圧で往復動す
    る中空のピストンロッドを挿着し、このピストンロッド
    内周に円錐状テーパ面を形成すると共に、同ピストンロ
    ッド内にその円錐状テーパ面と合致し、且つ複数の単位
    コレットに分割されて径方向に拡開収縮可能な円錐台形
    のコレットを挿入し、このコレットの各単位コレット内
    周面にはワイヤーロープ外周に形成される撚り模様の外
    形と合致する係合溝を形成する一方、前記ピストンロッ
    ドにおけるコレットの小径端部側の端面に中空式ジャッ
    キを設け、この中空式ジャッキのピストンロッド先端を
    コレットの小径端部に当接させ、且つ中空式ジャッキの
    押側油室を所定圧力以上の油圧で開放する回路に接続し
    たワイヤークランプ装置。
JP558292U 1992-02-13 1992-02-13 ワイヤークランプ装置 Expired - Lifetime JPH0640221Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP558292U JPH0640221Y2 (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ワイヤークランプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP558292U JPH0640221Y2 (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ワイヤークランプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0565990U true JPH0565990U (ja) 1993-08-31
JPH0640221Y2 JPH0640221Y2 (ja) 1994-10-19

Family

ID=11615241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP558292U Expired - Lifetime JPH0640221Y2 (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ワイヤークランプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0640221Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117068981A (zh) * 2023-10-18 2023-11-17 阿尔法起重机有限公司 一种防坠式智能卷扬机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117068981A (zh) * 2023-10-18 2023-11-17 阿尔法起重机有限公司 一种防坠式智能卷扬机
CN117068981B (zh) * 2023-10-18 2024-01-30 阿尔法起重机有限公司 一种防坠式智能卷扬机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0640221Y2 (ja) 1994-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5967477A (en) Clamps
CN105658902B (zh) 送入工具
CN102112697B (zh) 管状操作设备
US6371469B1 (en) Expandable mandrel
US5706894A (en) Automatic self energizing stop collar
EP0156575B1 (en) Clamps
AU681294B2 (en) Improved reaction nut
US10239733B2 (en) Flange lifting tool
US5718090A (en) Prestressed concrete tensioning system
RU2560460C2 (ru) Устройство и способы управления трубными элементами
US5374145A (en) Devices for anchoring one part relative to another
US20140070558A1 (en) Stretchable Elastomeric Tubular Gripping Device
MX2011000608A (es) Enlace de extension de sujecion para proporcionar una herramienta sujetadora con alcance eficaz mejorado, y metodo de uso del mismo.
GB2146091A (en) Improvements in or relating to clamps
CN114715779B (zh) 桩起吊夹具和桩起吊装置
CA2664979A1 (en) Method and apparatus for anchoring downhole tools in a wellbore
US3492032A (en) Tension cap
JPH0640221Y2 (ja) ワイヤークランプ装置
JPH04223991A (ja) 荷重リフタ
CN1040665A (zh) 轴定位联接装置
JPH0735149Y2 (ja) ワイヤークランプ装置
JPH0554852U (ja) ワイヤークランプ装置
US6179094B1 (en) Hydraulic elevator with plunger brakes
JPH07173943A (ja) 揚重物の吊り上げ方法
JPH0671999B2 (ja) 重量物の吊上げ装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term