JPH0565873A - 斜板式圧縮機 - Google Patents
斜板式圧縮機Info
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- JPH0565873A JPH0565873A JP3225989A JP22598991A JPH0565873A JP H0565873 A JPH0565873 A JP H0565873A JP 3225989 A JP3225989 A JP 3225989A JP 22598991 A JP22598991 A JP 22598991A JP H0565873 A JPH0565873 A JP H0565873A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸入冷媒の熱影響を可及的に回避すると同時
に、斜板室と吐出室との気密性を確保する。 【構成】 吸入口と連通する斜板室4を構成するシリン
ダブロック1,2の前後に吐出室11,12及び吸入室
9,10を有するハウジング7,8を装着し、上記シリ
ンダブロック1,2によって支承される駆動軸18内を
穿って吐出通路40を形成して、吐出通路40と吸入通
路とを比較的離隔した位置関係に設定し、かつ、駆動軸
18を支承する中心軸孔1A,2Aに吐出室11,12
と斜板室4とを隔絶する環状シール材16,17を設け
たものである。
に、斜板室と吐出室との気密性を確保する。 【構成】 吸入口と連通する斜板室4を構成するシリン
ダブロック1,2の前後に吐出室11,12及び吸入室
9,10を有するハウジング7,8を装着し、上記シリ
ンダブロック1,2によって支承される駆動軸18内を
穿って吐出通路40を形成して、吐出通路40と吸入通
路とを比較的離隔した位置関係に設定し、かつ、駆動軸
18を支承する中心軸孔1A,2Aに吐出室11,12
と斜板室4とを隔絶する環状シール材16,17を設け
たものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両空調用に供して好
適な斜板式圧縮機の改良に関する。
適な斜板式圧縮機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の斜板式圧縮機として、特開平3−
92587号公報記載のものが知られている。この斜板
式圧縮機では、一対のシリンダブロックが前後に対設さ
れて結合部分に帰還冷媒の吸入口と連通する斜板室が形
成されており、シリンダブロックはその両外端をそれぞ
れ弁板を介して前後のハウジングにより閉塞されてい
る。両ハウジングには、共に吸入室及び吐出室が形成さ
れ、吐出室は吐出通路を介して吐出冷媒を吐出する吐出
口と連通されている。両シリンダブロックの共通中心軸
孔には駆動軸が挿嵌支承されており、この駆動軸に固着
された斜板は斜板室内に回転可能に収容されている。ま
た、同シリンダブロックには駆動軸周りに平行状に配列
した前後複数対のボアが形成され、各ボアにはシューを
介して斜板に係留された両頭形のピストンが直動自在に
嵌入されている。各弁板には、各ボアとの間に吸入弁を
介して前後の吸入室と連通する吸入ポート、及び吐出弁
を介して前後の吐出室と連通する吐出ポートが形成され
ている。そして各シリンダブロックには、斜板室と前後
の吸入室とを連通する複数本の吸入通路及び前後の吐出
室を連通する一本の吐出通路が形成されている。
92587号公報記載のものが知られている。この斜板
式圧縮機では、一対のシリンダブロックが前後に対設さ
れて結合部分に帰還冷媒の吸入口と連通する斜板室が形
成されており、シリンダブロックはその両外端をそれぞ
れ弁板を介して前後のハウジングにより閉塞されてい
る。両ハウジングには、共に吸入室及び吐出室が形成さ
れ、吐出室は吐出通路を介して吐出冷媒を吐出する吐出
口と連通されている。両シリンダブロックの共通中心軸
孔には駆動軸が挿嵌支承されており、この駆動軸に固着
された斜板は斜板室内に回転可能に収容されている。ま
た、同シリンダブロックには駆動軸周りに平行状に配列
した前後複数対のボアが形成され、各ボアにはシューを
介して斜板に係留された両頭形のピストンが直動自在に
嵌入されている。各弁板には、各ボアとの間に吸入弁を
介して前後の吸入室と連通する吸入ポート、及び吐出弁
を介して前後の吐出室と連通する吐出ポートが形成され
ている。そして各シリンダブロックには、斜板室と前後
の吸入室とを連通する複数本の吸入通路及び前後の吐出
室を連通する一本の吐出通路が形成されている。
【0003】この斜板式圧縮機では、吸入口から流入し
た帰還冷媒が斜板室に導入され、斜板室内に開口する各
吸入通路を介して前後の吸入室に導かれる。そして駆動
軸と共に回転する斜板を介してピストンが各ボア内を直
動することにより、両吸入室内の冷媒はそれぞれの吸入
ポートから容積拡大途上の各ボア内に吸入され、次いで
容積縮小途上の各ボア内の圧縮冷媒はそれぞれの吐出ポ
ートから両吐出室に吐出される。このようにして吐出さ
れた圧縮冷媒は吐出通路を介して吐出口から冷凍回路に
送出循環される。
た帰還冷媒が斜板室に導入され、斜板室内に開口する各
吸入通路を介して前後の吸入室に導かれる。そして駆動
軸と共に回転する斜板を介してピストンが各ボア内を直
動することにより、両吸入室内の冷媒はそれぞれの吸入
ポートから容積拡大途上の各ボア内に吸入され、次いで
容積縮小途上の各ボア内の圧縮冷媒はそれぞれの吐出ポ
ートから両吐出室に吐出される。このようにして吐出さ
れた圧縮冷媒は吐出通路を介して吐出口から冷凍回路に
送出循環される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述の斜板式圧
縮機において、吐出通路はシリンダブロック内の斜板室
を含む吸入経路と干渉しない位置に形成されるが、外郭
寸法など設計上の制限から必然的に同吸入経路のごく近
傍に配置せざるを得ない。このため、冷凍回路から吸入
口を経て、斜板室、各吸入通路を順次流動する冷媒は、
吐出通路を介して、高温化された圧縮冷媒の熱影響を受
けやすく、この影響によって加熱された冷媒は圧縮によ
り一層高温となって吐出される。その結果、かかる高温
の吐出冷媒の循環は、冷凍回路の負担を増加させ、ひい
ては冷房能力を低下させる要因となる。
縮機において、吐出通路はシリンダブロック内の斜板室
を含む吸入経路と干渉しない位置に形成されるが、外郭
寸法など設計上の制限から必然的に同吸入経路のごく近
傍に配置せざるを得ない。このため、冷凍回路から吸入
口を経て、斜板室、各吸入通路を順次流動する冷媒は、
吐出通路を介して、高温化された圧縮冷媒の熱影響を受
けやすく、この影響によって加熱された冷媒は圧縮によ
り一層高温となって吐出される。その結果、かかる高温
の吐出冷媒の循環は、冷凍回路の負担を増加させ、ひい
ては冷房能力を低下させる要因となる。
【0005】本発明は、吸入冷媒への熱影響を可及的に
回避すると同時に、吐出室の気密性を確保することを、
解決すべき技術課題とするものである。
回避すると同時に、吐出室の気密性を確保することを、
解決すべき技術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題解決の
ため、駆動軸内に前後の吐出室を連通する吐出通路を形
成し、シリンダブロックの中心軸孔と駆動軸との間には
前後の吐出室と上記斜板室とを隔絶する環状シール材を
介装した新規な構成を採用している。環状シール材とし
ては、PTFE,TPS,PI,TPFE等が好まし
い。
ため、駆動軸内に前後の吐出室を連通する吐出通路を形
成し、シリンダブロックの中心軸孔と駆動軸との間には
前後の吐出室と上記斜板室とを隔絶する環状シール材を
介装した新規な構成を採用している。環状シール材とし
ては、PTFE,TPS,PI,TPFE等が好まし
い。
【0007】
【作用】したがって、一方の吐出室に吐出された圧縮冷
媒は、駆動軸内に形成された吐出通路を経由して他方の
吐出室に導かれ、同吐出室内の圧縮冷媒と合流したのち
吐出口を介して冷凍回路に送出循環される。このように
吐出通路がとくに駆動軸の内部に形成されているめ、吸
入口から流入して斜板室を含む吸入経路を流動する冷媒
は、比較的離隔した関係位置にある上記吐出通路(高温
冷媒)からの熱影響を受けにくく、無用な加熱は合理的
に回避される。
媒は、駆動軸内に形成された吐出通路を経由して他方の
吐出室に導かれ、同吐出室内の圧縮冷媒と合流したのち
吐出口を介して冷凍回路に送出循環される。このように
吐出通路がとくに駆動軸の内部に形成されているめ、吸
入口から流入して斜板室を含む吸入経路を流動する冷媒
は、比較的離隔した関係位置にある上記吐出通路(高温
冷媒)からの熱影響を受けにくく、無用な加熱は合理的
に回避される。
【0008】また、駆動軸内に吐出通路を形成したこと
により、駆動軸が挿嵌するシリンダブロックの中心軸孔
は、その両外端が高圧雰囲気の吐出室と連通され、一
方、その両内端が低圧雰囲気の斜板室と連通されること
となるが、駆動軸の外周面とシリンダブロックとの間に
環状シール材が介装されているので、斜板室への冷媒の
漏出は防止され、両吐出室の気密性は良好に確保され
る。とくに湾曲形断面をなしてその凹面側をそれぞれ両
吐出室と対向すべく配設したシール材では、吐出室圧力
により拡張されるリップ部の接圧が比例的に増大して封
止性を一層向上させる。
により、駆動軸が挿嵌するシリンダブロックの中心軸孔
は、その両外端が高圧雰囲気の吐出室と連通され、一
方、その両内端が低圧雰囲気の斜板室と連通されること
となるが、駆動軸の外周面とシリンダブロックとの間に
環状シール材が介装されているので、斜板室への冷媒の
漏出は防止され、両吐出室の気密性は良好に確保され
る。とくに湾曲形断面をなしてその凹面側をそれぞれ両
吐出室と対向すべく配設したシール材では、吐出室圧力
により拡張されるリップ部の接圧が比例的に増大して封
止性を一層向上させる。
【0009】
【実施例】以下、図に基づいて本発明を具体化した実施
例を説明する。図1において、前後に対設された一対の
シリンダブロック1、2は、その結合部分に帰還冷媒の
吸入口(図示せず)と連通する斜板室4が形成され、該
シリンダブロック1、2はその両外端をそれぞれ弁板
5、6を介して前部ハウジング7及び後部ハウジング8
により閉塞されている。これら前後のハウジング7、8
には、その外方域を占める環状の吸入室9、10及びそ
の内方域を占める円形状の吐出室11、12が区画形成
され(図2)、前部の吐出室11は後述する駆動軸18
の周辺を囲包する形態で配置されている。
例を説明する。図1において、前後に対設された一対の
シリンダブロック1、2は、その結合部分に帰還冷媒の
吸入口(図示せず)と連通する斜板室4が形成され、該
シリンダブロック1、2はその両外端をそれぞれ弁板
5、6を介して前部ハウジング7及び後部ハウジング8
により閉塞されている。これら前後のハウジング7、8
には、その外方域を占める環状の吸入室9、10及びそ
の内方域を占める円形状の吐出室11、12が区画形成
され(図2)、前部の吐出室11は後述する駆動軸18
の周辺を囲包する形態で配置されている。
【0010】両シリンダブロック1、2の、中心軸孔、
例えば1A,2Aにはラジアル軸受14、15を介して
駆動軸18が挿嵌支承されている。駆動軸18は前部の
弁板5の貫通孔5cを貫通し、軸封装置19を介して前
部ハウジング7の外端側に延出されている。駆動軸18
には斜板室4内において回転可能に斜板23が固着され
ており、この斜板23はスラスト軸受21、22を介し
て両シリンダブロック1、2に挟持されている。また、
両シリンダブロック1、2には駆動軸18周りに平行状
に配列した前後複数対のボア1a、2aが形成され、各
ボア1a、2aには斜板23に一対のシュー24、24
を介して係留された両頭形のピストン25が直動自在に
嵌入されている。弁板5、6には、各ボア1a、2aと
の間に吸入弁26、27を介して前後の吸入室9、10
と連通する吸入ポート5a、6aとともに、吐出弁3
0、31を介して前後の吐出室11、12と連通する吐
出ポート5b、6bが形成されている。そして、両シリ
ンダブロック1、2の外方域には、斜板室4と両吸入室
9、10とを連通する複数本の吸入通路32が通しボル
ト33を囲包して形成されている。なお、吐出口28に
連なる後部の吐出室12は、弁板6に貫設された通孔6
cによってシリンダブロック2の上記中心軸孔とも導通
されている。
例えば1A,2Aにはラジアル軸受14、15を介して
駆動軸18が挿嵌支承されている。駆動軸18は前部の
弁板5の貫通孔5cを貫通し、軸封装置19を介して前
部ハウジング7の外端側に延出されている。駆動軸18
には斜板室4内において回転可能に斜板23が固着され
ており、この斜板23はスラスト軸受21、22を介し
て両シリンダブロック1、2に挟持されている。また、
両シリンダブロック1、2には駆動軸18周りに平行状
に配列した前後複数対のボア1a、2aが形成され、各
ボア1a、2aには斜板23に一対のシュー24、24
を介して係留された両頭形のピストン25が直動自在に
嵌入されている。弁板5、6には、各ボア1a、2aと
の間に吸入弁26、27を介して前後の吸入室9、10
と連通する吸入ポート5a、6aとともに、吐出弁3
0、31を介して前後の吐出室11、12と連通する吐
出ポート5b、6bが形成されている。そして、両シリ
ンダブロック1、2の外方域には、斜板室4と両吸入室
9、10とを連通する複数本の吸入通路32が通しボル
ト33を囲包して形成されている。なお、吐出口28に
連なる後部の吐出室12は、弁板6に貫設された通孔6
cによってシリンダブロック2の上記中心軸孔とも導通
されている。
【0011】さて、本発明圧縮機における吐出通路40
は、駆動軸18の軸心上に穿設されてその一方は該駆動
軸18の後端面において中心軸孔2A内に開口し、かつ
その他方は駆動軸18を半径方向に貫く貫孔40aを介
して前部の吐出室11内に開口されている。また、両シ
リンダブロック1、2の中心軸孔1A,2Aには、駆動
軸18の外周面とシリンダブロック1,2とに密接する
環状シール材41,41が介装されている。この環状シ
ール材41は、湾曲形断面をなしてその凹曲側をそれぞ
れ両吐出室11,12と対向すべく配設され、吐出室1
1,12と斜板室4との導通を遮断している。
は、駆動軸18の軸心上に穿設されてその一方は該駆動
軸18の後端面において中心軸孔2A内に開口し、かつ
その他方は駆動軸18を半径方向に貫く貫孔40aを介
して前部の吐出室11内に開口されている。また、両シ
リンダブロック1、2の中心軸孔1A,2Aには、駆動
軸18の外周面とシリンダブロック1,2とに密接する
環状シール材41,41が介装されている。この環状シ
ール材41は、湾曲形断面をなしてその凹曲側をそれぞ
れ両吐出室11,12と対向すべく配設され、吐出室1
1,12と斜板室4との導通を遮断している。
【0012】かくのごとく吐出通路40を形成した圧縮
機においては、冷凍回路より図示しない吸入口を介して
帰還した冷媒は斜板室4に導入されたのち、各吸入通路
32を介して前後の吸入室9、10に導かれ、駆動軸1
8と共に回転する斜板23を介して各ピストン25が各
ボア1a、2a内を直動することにより、吸入室9、1
0内の冷媒はそれぞれ弁板5、6の吸入ポート5a、6
aを介して容積拡大途上の各ボア1a、2a内に吸入さ
れ、次いで、容積縮小途上の各ボア1a、2aから圧縮
冷媒がそれぞれ弁板5、6の吐出ポート5b、6bを介
して前後の吐出室11、12に吐出される。そして前部
の吐出室11内に吐出された圧縮冷媒は貫孔40aから
吐出通路40内に導かれ、さらに通孔6cを介して後部
の吐出室12内の圧縮冷媒と合流したのち、吐出口28
から冷凍回路に送出循環される。
機においては、冷凍回路より図示しない吸入口を介して
帰還した冷媒は斜板室4に導入されたのち、各吸入通路
32を介して前後の吸入室9、10に導かれ、駆動軸1
8と共に回転する斜板23を介して各ピストン25が各
ボア1a、2a内を直動することにより、吸入室9、1
0内の冷媒はそれぞれ弁板5、6の吸入ポート5a、6
aを介して容積拡大途上の各ボア1a、2a内に吸入さ
れ、次いで、容積縮小途上の各ボア1a、2aから圧縮
冷媒がそれぞれ弁板5、6の吐出ポート5b、6bを介
して前後の吐出室11、12に吐出される。そして前部
の吐出室11内に吐出された圧縮冷媒は貫孔40aから
吐出通路40内に導かれ、さらに通孔6cを介して後部
の吐出室12内の圧縮冷媒と合流したのち、吐出口28
から冷凍回路に送出循環される。
【0013】このように、吐出通路40がとくに駆動軸
18の内部に形成されているため、斜板室4及び吸入通
路32を流動する吸入冷媒は、比較的離隔した関係位置
にある吐出通路40(高温冷媒)からの熱影響を受けに
くく、無用な加熱は合理的に回避される。ちなみに、本
発明圧縮機と既述の従来圧縮機とにおいて、圧縮機の回
転数に対する吐出冷媒の温度を比較すると、1000〜
3000rpmにおいて5℃程度の温度低下が認めら
れ、吐出通路40が吸入冷媒に及ぼす熱影響度の明らか
な相違が立証された。
18の内部に形成されているため、斜板室4及び吸入通
路32を流動する吸入冷媒は、比較的離隔した関係位置
にある吐出通路40(高温冷媒)からの熱影響を受けに
くく、無用な加熱は合理的に回避される。ちなみに、本
発明圧縮機と既述の従来圧縮機とにおいて、圧縮機の回
転数に対する吐出冷媒の温度を比較すると、1000〜
3000rpmにおいて5℃程度の温度低下が認めら
れ、吐出通路40が吸入冷媒に及ぼす熱影響度の明らか
な相違が立証された。
【0014】さらに、駆動軸18内に形成した吐出通路
40により、シリンダブロック1,2の中心軸孔1A,
2Aは、その両外端が高圧雰囲気の吐出室と連通され、
一方、シリンダブロック1,2の中心軸孔1A,2Aの
両内端が低圧雰囲気の斜板室4と連通されることとなる
が、駆動軸18の外周面と密接する環状シール材41が
介装され、吐出圧力により環状シール部材41がシリン
ダブロック1,2及び駆動軸に押接されているので、斜
板室4への冷媒の漏出は防止され、両吐出室11,12
の気密性は良好に確保される。とくに本実施例のよう
に、環状シール材41が湾曲形断面をなしてその凹面側
をそれぞれ両吐出室11,12と対向すべく配設したも
のでは、吐出室圧力により拡張されるリップ部の接圧が
比例的に増大して封止性を一層向上させることができる
(図3)。
40により、シリンダブロック1,2の中心軸孔1A,
2Aは、その両外端が高圧雰囲気の吐出室と連通され、
一方、シリンダブロック1,2の中心軸孔1A,2Aの
両内端が低圧雰囲気の斜板室4と連通されることとなる
が、駆動軸18の外周面と密接する環状シール材41が
介装され、吐出圧力により環状シール部材41がシリン
ダブロック1,2及び駆動軸に押接されているので、斜
板室4への冷媒の漏出は防止され、両吐出室11,12
の気密性は良好に確保される。とくに本実施例のよう
に、環状シール材41が湾曲形断面をなしてその凹面側
をそれぞれ両吐出室11,12と対向すべく配設したも
のでは、吐出室圧力により拡張されるリップ部の接圧が
比例的に増大して封止性を一層向上させることができる
(図3)。
【0015】さらにまた、この斜板式圧縮機では、従来
中実の駆動軸を吐出通路40として活用しているため、
外径の拡大化を招くことなく、吐出通路40を各ボア1
a、2a等と干渉しない位置に形成することができるの
で、所定の圧縮容量を維持しつつ、小型化及び軽量化を
図ることができる。他の実施例としては、図4に示すよ
うに、断面が例えば角状をした通常の環状シール部材4
1を駆動軸18に挿嵌したものでもよい。この実施例に
よる環状シール部材41は、図5に示すように、吐出圧
力により、駆動軸18の外周面側に押圧変形され、上記
実施例と同様に、斜板室4への冷媒の漏出を防止する効
果を有する。
中実の駆動軸を吐出通路40として活用しているため、
外径の拡大化を招くことなく、吐出通路40を各ボア1
a、2a等と干渉しない位置に形成することができるの
で、所定の圧縮容量を維持しつつ、小型化及び軽量化を
図ることができる。他の実施例としては、図4に示すよ
うに、断面が例えば角状をした通常の環状シール部材4
1を駆動軸18に挿嵌したものでもよい。この実施例に
よる環状シール部材41は、図5に示すように、吐出圧
力により、駆動軸18の外周面側に押圧変形され、上記
実施例と同様に、斜板室4への冷媒の漏出を防止する効
果を有する。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の圧縮機は、
駆動軸内に前後の吐出室を連通する吐出通路を形成し、
上記中心軸孔には前後の吐出室と斜板室とを隔絶する環
状シール材を介装したものであるから、吸入冷媒に及ぼ
す吐出通路の熱影響が回避されて、冷凍回路には比較的
低温の吐出冷媒が循環される結果、冷凍回路の負担は小
さく、冷房能力を好適に維持することができる。
駆動軸内に前後の吐出室を連通する吐出通路を形成し、
上記中心軸孔には前後の吐出室と斜板室とを隔絶する環
状シール材を介装したものであるから、吸入冷媒に及ぼ
す吐出通路の熱影響が回避されて、冷凍回路には比較的
低温の吐出冷媒が循環される結果、冷凍回路の負担は小
さく、冷房能力を好適に維持することができる。
【0017】また、環状シール部材によって吐出室の気
密性を良好に確保することができる。
密性を良好に確保することができる。
【図1】本発明の実施例に係る斜板式圧縮機の断面図
【図2】図1の圧縮機におけるAーA線断面図
【図3】本発明による環状シールの作用を説明する断面
図
図
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図
【図5】図4の動作を示す説明図
1、2はシリンダブロック、1A,2Aは中心軸孔、4
は斜板室、7、8は前後のハウジング、9、10は前後
の吸入室、11、12は前後の吐出室、18は駆動軸、
23は斜板、25はピストン、28は吐出口、32は吸
入通路、40は吐出通路、41は環状シール。
は斜板室、7、8は前後のハウジング、9、10は前後
の吸入室、11、12は前後の吐出室、18は駆動軸、
23は斜板、25はピストン、28は吐出口、32は吸
入通路、40は吐出通路、41は環状シール。
フロントページの続き (72)発明者 岩間 和明 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (2)
- 【請求項1】複数のボアが形成され、かつ吸入口と連通
する斜板室が形成されたシリンダブロックと、少なくと
も各々吐出室を有して該シリンダブロックの両外端を閉
塞する前後のハウジングと、上記シリンダブロックの中
心軸孔に挿嵌支承され、かつ延在端が前部ハウジング内
で軸封された駆動軸と、該駆動軸に固着されて上記斜板
室内に回転可能に収容された斜板と、該斜板にシューを
介して係留され各ボア内を直動する両頭形のピストンと
を備え、上記吸入口から流入した冷媒を該斜板室を含む
吸入経路を介して各ボア内に吸入し、圧縮された各ボア
内の冷媒を上記前後の吐出室及び吐出室に連なる吐出口
を介して送出するように構成した斜板式圧縮機におい
て、上記駆動軸内に上記前後の吐出室を連通する吐出通
路を形成し、上記中心軸孔と駆動軸との間には前後の吐
出室と上記斜板室とを隔絶する環状シール材を介装した
ことを特徴とする斜板式圧縮機。 - 【請求項2】 上記環状シール材は、湾曲形断面の凹曲
側をそれぞれ前後の吐出室と対向させたことを特徴とす
る請求項1記載の斜板式圧縮機。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3225989A JPH0565873A (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 斜板式圧縮機 |
US07/927,133 US5244355A (en) | 1991-08-09 | 1992-08-07 | Swash plate type compressor |
CA002075548A CA2075548A1 (en) | 1991-08-09 | 1992-08-07 | Swash plate type compressor |
KR1019920014165A KR960010645B1 (ko) | 1991-08-09 | 1992-08-07 | 사판식 압축기 |
DE69207683T DE69207683T2 (de) | 1991-08-09 | 1992-08-07 | Taumelscheibenverdichter |
EP92113473A EP0531718B1 (en) | 1991-08-09 | 1992-08-07 | Swash plate type compressor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3225989A JPH0565873A (ja) | 1991-09-05 | 1991-09-05 | 斜板式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565873A true JPH0565873A (ja) | 1993-03-19 |
Family
ID=16838055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3225989A Pending JPH0565873A (ja) | 1991-08-09 | 1991-09-05 | 斜板式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0565873A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100759092B1 (ko) * | 2006-07-25 | 2007-09-19 | 한국기계연구원 | 펌프의 냉각장치 |
-
1991
- 1991-09-05 JP JP3225989A patent/JPH0565873A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100759092B1 (ko) * | 2006-07-25 | 2007-09-19 | 한국기계연구원 | 펌프의 냉각장치 |
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