JPH0563853B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は記録媒体クランプ装置、特に磁気デイ
スクの様な回転記録媒体を使用する記録又は再生
装置における該記録媒体を回転スピンドルに対し
てクランプするためのクランプ装置に関する。

〔従来の技術〕

上に述べた様なクランプ装置の従来の代表的な
例としては例えば第３図Ａ，Ｂに示す様なものが
良く知られている。

図において、１は磁気デイスク記録又は再生装
置の基台であるところのベース、２は記録媒体で
ある磁気デイスク１０の回転駆動を行うためのス
ピンドル、３はベース１に対し磁気デイスク１０
を収納したジヤケツト１０′の挿入案内部を形成
するための部材である上板、４はスピンドル２に
対し磁気デイスク１０をその中心部において位置
出し及びクランプするためのクランプ手段たるセ
ンターコーン、５はその先端５ａ付近に前記セン
ターコーン４を回転自在に支持したクランプ操作
プレート、６は前記プレート５の基部５ｂ付近で
上側から当接し、プレート５を下方に揺動せしめ
るカム、７はカム６を作動レバー（不図示）に連
結する軸、８は前記プレート５をその基部５ｂに
おいて支持し上方揺動の復元力を与えている板バ
ネ、９はベース１に板バネ８を固定するための取
付けネジである。

尚、第３図Ａは磁気デイスク１０をクランプし
ていない状態を、又、第３図Ｂは磁気デイスク１
０をクランプした状態を示すものである。

以上の構成で先ず第３図Ａに示す非クランプ状
態において、不図示の作動レバーによりカム６が
矢印Ａ方向に回動すると、プレート５が下方へ押
し下げられ、プレート５に支持されたセンターコ
ーン４は円弧状の軌道を描きながら磁気デイスク
１０の中心開口部及びスピンドル２の凹部２ａに
入りこんでいき、磁気デイスク１０の位置出し及
びクランプを行う。カム６が約90°回転した位置
でクランプ動作は完了し、第３図Ｂに示した様な
状態となる。

〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで上記の様な構成においては、前記プレ
ート５はその一端を板バネ８で支持され、円弧状
の運動を行うために磁気デイスク１０をクランプ
していない状態、即ち第３図Ａの状態では、先端
５ａが非常に高い位置になり、記録又は再生装置
全体の厚みに影響を与え、その薄型化を阻害する
ものであつた。

従つて、本発明は記録又は再生装置の薄型化に
大きく貢献出来る新規な記録媒体クランプ装置を
提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本発明装置は、回
転記録媒体をその中心部において回転スピンドル
に対してクランプするためのクランプ手段と、該
クランプ手段を回転可能に支持し、且つ、少なく
とも一部に首折れ機構を有するクランプ操作手段
と、該クランプ手段の非クランプ状態において該
クランプ操作手段を首折れ状態に規制する規制手
段とを具備したものである。

〔作用〕

上記において、クランプ操作手段はクランプ手
段の非クランプ状態においては規制手段により首
折れ状態となるためにその分、操作手段が占める
作動スペースが減少することになる。

〔実施例〕

以下、本発明の好ましい実施例に就いて第１図
Ａ〜Ｃ及び第２図を参照して説明する。尚、これ
らの図において、第３図Ａ，Ｂにおけると同一符
号を以つて示される要素は実質的に同じ構成及び
作用を有するものであり、これらに就いては本実
施例の理解の妨げとならぬ程度にその説明を割愛
する。

前掲従来例におけるクランプ操作プレート５に
相当するクランプ操作手段は本実施例で第１及び
第２のプレート１１及び１２の二体に分割され、
これらプレート１１及び１２は夫々その尾端及び
先端に階段状の腕部１１ｂ及び１２ａを有し、第
２図に示す様に、これらの腕部１１ｂ及び１２ａ
においてたがい違いに組み合わされている。そし
てこの合わせ部において両者はヒンジバネ１３に
よつて連結され、第１のプレート１１はこの合わ
せ部において第２のプレート１２に対し下方への
折れ曲がりが可能となつている。即ち、前記合わ
せ部において首折れ機構が構成されている訳であ
る。ヒンジバネ１３は板状に形成されているた
め、自然な状態では第１のプレート１１の腕部１
１ｂと第２のプレート１２の腕部１２ａは夫々第
２及び第１のプレート１２及び１１の各上面に当
接し横から見ると一直線状になる。尚、ヒンジバ
ネ１３は第１及び第２のプレート１１及び１２の
夫々に対しビス止めされている。

クランプ手段たるセンターコーン４は第１のプ
レート１１のほぼ中央部において回転可能に支持
されており、一方、第２のプレート１２はその基
部１２ｂにおいて板バネ８に取付けられ、上方へ
の揺動復帰力を付与されている。又、上板３の一
部が上方へ折り曲げられ、これにはセンターコー
ン４がスピンドル２に対し両者間にジヤケツト１
０′の自由な挿入を許容するためのスペースを提
供し得る位に離間した位置において、第１のプレ
ート１１の先端１１ａに対し上方から係合して該
第１のプレート１１を第２のプレート１２に対し
て首折れさせるための規制手段たる係止部３ａが
設けられている。尚、前述のカム６は第２のプレ
ート１２の上面の適宜の箇所（図ではほぼ中央の
位置）に作用する様に設けられている。

尚、第１図Ａは非クランプ状態を、第１図Ｂは
クランプ途中の状態を、そして、第１図Ｃはクラ
ンプ完了状態を示すものである。

以上の外は第３図Ａ，Ｂで説明した従来例のも
のと同様の構成である。

以上の構成において、先ず、非クランプ状態に
おいては第１図Ａに示す様に、第２のプレート１
２は板バネ８によつてカム６に当接するまで上方
へ持ち上げられている。そしてこの状態では同時
にヒンジバネ１３によつて連結された第１のプレ
ート１１も上方へ持ち上げられるが、その先端１
１ａが上板３に形成された係止部３ａに当接し、
最高位置が規制されるため第２のプレート１２に
対しヒンジバネ１３の部位で屈曲、即ち、首折れ
した状態となる。この位置で第１のプレート及び
センターコーン４はほぼ水平になる様に係止部３
ａの高さ位置が設定されており、この場合、ヒン
ジバネ１３によつて第１のプレート１１は上方へ
付勢される様になる。

次いで、第１図Ａの状態から、不図示の作動レ
バーによつてカム６が矢印Ａ方向へ回動すると、
第２のプレート１２は下方へ押し下げられる。こ
の時、ヒンジバネ１３が一直線状になるまで第１
のプレート１１は上方への付勢力が与えられてい
るため、その先端１１ａと係止部３ａは第１のプ
レート１１が第２のプレート１２に対し一直線状
になるまで当接している（第１図Ｂの状態）。

更にカム６が矢印Ａ方向へ回動すると、第１及
び第２のプレート１１及び１２は一直線状のまま
円弧を描いて連動し、センターコーン４は磁気デ
イスク１０の中心開口部及びスピンドル２の凹部
２ａ中へ入りこんでいく。

そして、カム６が約90°回動した時点でクラン
プは完了し、第１図Ｃに示した状態となる。

本発明の一実施例は以上の通りであるが、ここ
で第３図Ａ，Ｂの従来との対比から理解される様
に本実施例では従来のクランプ操作プレートを二
体に分割して両者をヒンジバネで連結し、且つ上
昇高さ規制用の係止部を設けるだけの極めて簡単
な構成でクランプ操作手段の必要作動スペース
（特に高さ方向の）を減少させることが出来、従
つて、記録又は再生装置全体の薄型化に大きく貢
献出来るものである。

尚、実施例では首折れ機構はクランプ操作手段
の一箇所に設ける様にしているが、必要に応じて
複数箇所に設けるを可とするものである。

又、実施例としては本発明を磁気デイスク記録
又は再生装置に適用した場合の一例を示したが、
本発明は他に例えば光デイスク記録又は再生装置
等にも適用し得るものである。

〔発明の効果〕

以上詳述した様に本発明によれば、簡単な構成
でクランプ操作手段が占める作動スペースを減少
させることが出来、以つて、記録又は再生装置全
体の薄型化を図ることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂ，Ｃは本発明の一実施例の各状態
別の側面図で、第１図Ａは非クランプ状態を、第
１図Ｂはクランプ途中の状態を、第１図Ｃはクラ
ンプ完了状態を示す。第２図は第１図Ａ，Ｂ，Ｃ
中の第１及び第２のプレートの連結の様子を示す
斜視図、第３図Ａ，Ｂは従来例の各状態別の側面
図で、第３図Ａは非クランプ状態を、第３図Ｂは
クランプ完了状態を示す。 ２……回転スピンドル、３……上板、３ａ……
係止部、４……センターコーン、６……カム、８
……板バネ、１０……磁気デイスク、１１……第
１のプレート、１２……第２のプレート、１３…
…ヒンジバネ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転記録媒体をその中心部において回転スピ
   ンドルに対してクランプするためのクランプ手段
   と、 該クランプ手段を回転可能に支持し、且つ、少
   なくとも一部に首折れ機構を有するクランプ操作
   手段と、 該クランプ手段の非クランプ状態において該ク
   ランプ操作手段を首折れ状態に規制する規制手段
   と を備えた記録媒体クランプ装置。