JPH0562550U - 炭化装置 - Google Patents

炭化装置

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JPH0562550U
JPH0562550U JP6316192U JP6316192U JPH0562550U JP H0562550 U JPH0562550 U JP H0562550U JP 6316192 U JP6316192 U JP 6316192U JP 6316192 U JP6316192 U JP 6316192U JP H0562550 U JPH0562550 U JP H0562550U
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JP
Japan
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drum
carbonaceous material
opening
rotary drum
cover cylinder
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JP6316192U
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健司 山根
恭子 松橋
彰 廣岡
俊昭 成定
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shinmaywa Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 供給部と回転ドラムとの接続部に残留する炭
材の除去の容易化を図り、回転ドラムへの噛み込みの防
止およびシール部材などの保護を図る。 【構成】 ドラム3の供給側開口部3cに炭材を供給す
る供給部4を、シール部材18を介してドラムと接続す
るカバー筒体17と、カバー筒体を貫通して供給側開口
部まで挿入された送給手段21とで構成する。カバー筒
体の底部の貫通穴部27aに下方に伸びる排出管27b
を取付け、この排出管にその下端開口を開閉可能に閉止
する開閉扉27cを取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば廃棄木材などの炭材を炭化処理して、その再利用を図るため の炭化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の炭化装置としては、供給部がドラム軸方向の一端部側に、 排出部が他端部側にそれぞれ接続された回転ドラム内で、炭材を加熱して炭化物 を生成するものが知られている(例えば、特開昭47−15387号公報参照) 。この従来の炭化装置の供給部は、上記回転ドラムの一端部と略密閉状態で連接 されたホッパーと、このホッパー内に配置されて先端部が上記回転ドラムの一端 部内に挿入されたスクリューコンベアとによって構成されており、このスクリュ ーコンベアによって搬送された炭材が上記回転ドラム内に供給されるように構成 されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の炭化装置では、上記ホッパーが相対回転しないように位 置固定されているのに対して上記回転ドラムはそのドラム軸の回りに回転作動さ れるため、上記ホッパーは上記回転ドラムに対して回転ドラムと互いに非接触状 態で接続する必要がある。すなわち、この両者の接続部には隙間が存在する。
【0004】 しかし、この接続部付近で炭材や粉炭などが脱落して溜まるおそれがあり、こ の残留した炭材や粉炭などを放置した場合、これらが回転ドラムの回転に伴い上 記接続部の隙間に噛み込んで上記回転ドラムのスムースな回転作動が困難となる おそれがある。
【0005】 特に、上記接続部の隙間からの乾留ガスなどの漏出を防止するために、シール 部材を上記接続部に設ける場合、上記噛み込みの発生により上記回転作動が困難 となる上、上記シール部材自体の損傷を招くおそれがある。
【0006】 一方、上記従来の炭化装置において、上記残留した炭材や粉炭などを取り除く には、上記ドラムからホッパーおよびスクリューコンベアなどを取り外す必要が あり、この作業に多大な手間を要する上、その間、炭化装置による炭化処理を停 止させる必要がある。
【0007】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ ろは、供給部とドラムとの接続部に残留する炭材や粉炭などの除去の容易化を図 り、上記接続部への噛み込みの防止および損傷防止を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の考案は、乾留炉を構成する回転ド ラムと、この回転ドラムの一端開口部に接続されて上記回転ドラム内に炭材を供 給する供給部とを備えたものを前提とする。このものにおいて、上記供給部を、 相対回転しないように位置固定されて上記回転ドラムの一端開口部を覆うカバー 筒体であって上記回転ドラムが回転可能に回転ドラムの一端開口部に外挿された カバー筒体と、このカバー筒体を貫通して上記回転ドラムの一端開口部まで挿入 された炭材の送給手段とにより構成する。そして、上記カバー筒体の底部に、外 部と連通する貫通穴部と、この貫通穴部を開閉可能に閉止する開閉扉とを設ける 構成とするものである。
【0009】
【作用】
上記の構成により、請求項1記載の考案では、供給部の送給手段により炭材が 回転ドラムの一端開口部に供給される。この供給された炭材などが上記一端開口 部からカバー筒体側に転がり落ちた場合、炭材などが上記カバー筒体の底部に溜 まって残留する。このカバー筒体の底部に溜まった炭材などは、開閉扉を開状態 にすることにより、貫通穴を通して上記カバー筒体の外部に排出される。このた め、上記残留物のカバー筒体と回転ドラムとの回転接続部への噛み込みが防止さ れる上、上記接続部に溜まる炭材などを除去するのに、上記カバー筒体を回転ド ラムから取り外す必要はない。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】 図1ないし図3は、本考案の実施例に係る炭化装置を示し、1は支持フレーム 、2はこの支持フレーム1の上に水平軸Zの回りに傾動可能に支持された床フレ ーム、3はこの床フレーム2の上に横向きに配置されて上記水平軸Zに直交する ドラム軸Xの回りに回転可能に支持された回転ドラムであるドラム、4はこのド ラム3のドラム軸X方向の一端部である供給側端部3a(図1の左端部)に接続 された供給部、5は上記ドラム3の他端部である排出側端部3b(図1の右端部 )に接続された排出部、6は上記排出側端部3bの側に配置された排出量調節手 段、7は上記排出部5に接続された排煙処理手段である。上記炭化装置は、上記 支持フレーム1と、上記床フレーム2、ドラム3、供給部4および排出部5など からなる装置本体とからなり、この装置本体の全体が、上記支持フレーム1によ り、所定の上方位置で傾動可能に支持されている。
【0012】 上記支持フレーム1は、設置場所に位置固定された基礎部材1aと、この基礎 部材1aに立設された複数の柱部材1b,1b,…と、この各柱部材1bの上端 同士を連結するはり部材1cとからなる。
【0013】 上記床フレーム2は、上記ドラム3、供給部4および排出部5などを一体的に 取付ける基板に相当する。この床フレーム2の長手方向の一側部は上記はり部材 1cに設けられた傾動支持部8aに上記水平軸Zの回りに傾動可能に連結される とともに、上記長手方向の他側部は傾動用油圧シリンダ8bを介して上記基礎部 材1aに取付けられている。そして、上記床フレーム2は、上記油圧シリンダ8 bの縮小作動により上記はり部材1c上に載置されて上記ドラム3がほぼ水平に 保たれた水平状態(図1に示す状態)に変換され、伸長作動により上記水平軸Z を中心として傾動して上記ドラム3が供給部4から排出部5に向かって下り勾配 になる傾斜状態(図2に示す状態)に変換されるようになっている。
【0014】 上記ドラム3は、上記床フレーム2の上面の所定位置にドラム軸Xに平行な軸 の回りに回転可能に取付けられた、一対の鍔付きガイドローラ9a,9aと、平 坦なローラ面を有する二対のガイドローラ9b,9b,…とによって、上記ドラ ム軸X方向の中央位置と両側端部の位置の3箇所で回転可能に支持されている。 上記中央位置の各ガイドローラ9aはその両端面に環状の凸部を形成する一対の 鍔部9c,9cを有しており、この両鍔部9c,9cの間隔に相当する幅の環状 凸部である無端状ガイドレール10aが上記ドラム3のドラム軸X方向中央位置 の外周面に突出形成されている。このガイドレール10aのドラム軸X方向両側 面を上記鍔部9c,9cが挟んだ状態で、上記各ガイドローラ9aが上記ガイド レール10aに転動可能に接触している。
【0015】 また、上記ドラム3の両側端部3a,3bの外周面には上記各ガイドローラ9 bの幅より所定量大きい幅のガイドレール10bがそれぞれ設けられており、こ の各ガイドレール10bに上記各ガイドローラ9bが転動可能に接触している。 つまり、上記ドラム3は、上記ガイドローラ9aおよびガイドレール10aによ ってドラム軸X方向の中央部の上記床フレーム2に対する相対移動が規制され、 かつ、上記各ガイドローラ9bおよび各ガイドレール10bによって両側端部3 a,3bのドラム軸X方向の相対移動が許容されるようになっている。
【0016】 そして、上記6つのガイドローラ9a,9b,…の内、ドラム軸Xを挟んで一 側のガイドローラ9aと隣接するガイドローラ9bとは駆動ロッド11により互 いに連結されており、この駆動ロッド11がチェーン13を介して連結された駆 動モータ12により回転駆動されて、上記両ガイドローラ9a,9bが回転作動 されるようになっている。そして、この両ガイドローラ9a,9bの回転により 上記ドラム3がドラム軸Xの回りに回転作動されるようになっている。
【0017】 また、上記ドラム3のドラム軸X方向の適当な位置(図例では隣接する二つの ガイドレール10a,10bの中間位置)の外周面には、外周方向に突出する環 状のフランジ14が固定されており、このフランジ14の上記ドラム軸X方向の 排出部5側の側面14aに、上記床フレーム2に取付けられた支持ローラ15が 垂直軸Yの回りに転動可能に接触されている。つまり、ドラム3の上記傾斜状態 (図2参照)においてドラム3が排出側へ移動しようとするのを最終的に阻止す るストッパーの機能を果たすようになっている。
【0018】 さらに、上記ドラム3の内周面には、図4に詳細を示すように、内方に突出す る多数の撹拌用羽根板16,16,…が設けられている。この各羽根板16は上 記内周面を円周方向に8等分した各位置であってドラム軸Xに平行な線上に互い に所定間隔をあけて配置されている。
【0019】 また、上記ドラム3の供給側端部3aには上記床フレーム2に取付けられたカ バー筒体17が外挿されており、このカバー筒体17は供給側端部3aの外周面 に取付けられたシール部材18によってその内周面をシールした状態で、供給側 開口部3cを遮蔽するようになっている。そして、上記カバー筒体17にはガス バーナーなどの燃焼手段19が上記ドラム3の内方に向けて取付けられており、 この燃焼手段19により上記ドラム3の内部が加熱されるようになっている。な お、上記ドラム3の外周面は図示しない断熱材により覆われており、放熱防止が 図られている。
【0020】 上記のように構成されたドラム3と上記燃焼手段19などによって、炭材を炭 化処理する乾留炉が構成されている。
【0021】 上記供給部4は、上記床フレーム2の上方位置に取付けられ、炭材を投入する ホッパー20と、このホッパー20の下端に設けられて、上記ホッパー20から の炭材をドラム3の供給側開口部3cから内部に送給する送給手段21とを備え ている。この送給手段21は、図5および図6に詳細を示すように、上記ホッパ ー20の下端に連通する横向きの送給筒体22と、この送給筒体22の内部を進 退して上記ホッパー20の下端からの炭材を上記供給側開口部3cまで押し込む ピストン部材23と、このピストン部材23を進退させる一対の油圧シリンダ2 4,24とからなる。
【0022】 この一対の油圧シリンダ24,24は、上記送給筒体22の外面に上記ピスト ン部材23の進退方向に取付けられており、両シリンダロッド24a,24aを 連結する連結杆25に上記ピストン部材23のピストンロッド23aが連結され ている。そして、上記各油圧シリンダ24の伸縮作動に伴い上記ピストン部材2 3が往復動を繰り返すことにより、送給筒体22内の炭材をドラム3内に連続し て押し込むようになっている。
【0023】 また、上記送給筒体22の先端部22aはカバー筒体17を貫通して上記供給 側開口部3cからドラム3の下部に挿入されており、上記先端部22aには、図 7に示すように上記ドラム3の下部内周面3eに合致する半円状の留め板26が 固定されている。そして、この留め板26は、これを貫通する上記送給筒体22 の先端部からドラム3内に供給された炭材がカバー筒体17側に落ち込まないよ うに留める役割を果たすようになっている。なお、この留め板26は、上記供給 側端部3aの下部内周面3eからわずかに離されて浮いた状態に配置され、ドラ ム3の回転時にドラム3と互いに干渉しないようになっている。
【0024】 また、上記カバー筒体17の底部にはこのカバー筒体17を構成する周壁部を 貫通して外部と連通する貫通穴部27aが設けられており、この貫通穴部27a に連通して下方に伸びる排出管27bが上記カバー筒体17の底部外面に取付け られている。そして、上記排出管27bにはその下端開口を閉止する開閉扉27 cが取付けられており、この開閉扉27cは水平軸回りに回転することにより上 記下端開口を閉止した閉状態(図5に実線で示す状態)と、上記下端開口を開放 した開状態(同図に一点鎖線で示す状態)との間を位置変換可能となっている。 また、上記開閉扉27cは、通常、閉止状態とされ、メンテナンスなどの必要時 に開状態とされるようになっている。
【0025】 上記排出部5は、上記床フレーム2に支持されたL字状の排出ダクト28と、 この排出ダクト28内の炭化物を取出口28aまで破砕しながら送給するスクリ ューコンベア29と、このスクリューコンベア29を回転駆動する駆動モータ3 0とを備えている。上記排出ダクト28は、図8に詳細に示すように、上記ドラ ム3の排出側端部3bを覆うカバー筒部31と、このカバー筒部31の下端に連 通されて下方に延びる落し込み用シュート筒部32と、このシュート筒部32の 下端に基端側が連通して上記取出口28aまで延ばされた横向きの送給筒部33 とからなる。
【0026】 上記カバー筒部31は、上記排出側端部3bにドラム軸X方向から外挿されて 、排出側端部3bの外周面に取付けられたシール部材34を介してその内周面を シールしている。そして、排出側開口部3dと、この排出側開口部3dからドラ ム軸X方向に所定距離だけ離して位置付けられた上記カバー筒部31の端壁31 aとの間に、上記シュート筒部32への落し込み空間35が形成されている。
【0027】 上記送給筒部33の内部には上記スクリューコンベア29が上記シュート筒部 32の下方位置から上記取出口28aまで配置されており、このスクリューコン ベア29の軸部29aは背後に延ばされて軸受け部36を介して上記床フレーム 2に支持されている。そして、上記軸部29aはチェーン30aを介して軸部2 9aと偏心位置に配置された上記駆動モータ30に接続されている。また、上記 軸部29aの中間位置の外周面にはディスク37aと、このディスク37aの両 面から突出するロータ37bとが固定されており、これらディスク37aおよび ロータ37bの下方位置には冷却槽38が設けられている。この冷却槽38には 図示しない冷却水循環系により冷却水が循環して供給され、その冷却水に上記デ ィスク37aおよびロータ37bの一部が漬けられて上記軸部29aを冷却する ようになっている。
【0028】 上記排出量調節手段6は、上記ドラム3の排出側開口部3dの下部を閉止する 開閉体である留め板39と、この留め板39をドラム軸X方向に進退作動させる 作動手段40とを備えている。上記留め板39は、図9に詳細を示すように上記 排出側端部3bの下半部の内周面3fに合致する半円形状に形成されており、そ の留め板39の閉状態(図8に実線で示す状態)で、その外周縁39aが上記排 出側開口部3bの内周面3fからわずかに離れた状態に位置付けられるようにな っている。
【0029】 上記作動手段40は、図10に詳細に示すように、上記カバー筒部31の端壁 31aに上記ドラム軸X方向に配置されて取付けられた油圧シリンダ41と、こ の油圧シリンダ41の両側部に油圧シリンダ41に平行に設けられた一対のガイ ドロッド42,42とからなる。上記油圧シリンダ41のシリンダロッド41a および上記一対のガイドロッド42,42の各先端は上記端壁31aを貫通して 上記留め板39に固定されており、上記油圧シリンダ41の伸縮作動により上記 留め板39が上記閉状態と、この閉状態からドラム軸X方向に平行移動した開状 態(図8に二点鎖線で示す状態)との間を移動されかつ両状態間の各移動位置に 上記留め板39が無段階に位置固定されるようになっている。すなわち、上記閉 状態では、排出側開口部3dの下半部が閉止されてその留め板39によりドラム 3内の炭化物もしくは炭材の落し込み空間35側への移動が阻止され、上記開状 態では、上記排出側開口部3dと図8の二点鎖線で示す上記留め板39との間に ドラム3内の炭化物がほぼ抵抗なくシュート筒部32内に落下できるドラム軸X 方向の隙間Sが形成され、この隙間Sの大きさが上記閉状態から開状態に至る間 で上記留め板39の移動に伴い大小調節されるようになっている。つまり、上記 隙間Sの大小調節により、上記シュート筒部32への炭化物の落ち込み量を増減 調節するようになっている。
【0030】 上記排煙処理手段7は、上記カバー筒部31の上面に一端が取付けられて上記 落し込み空間35の上部に連通された乾留ガス取込み管路46と、この乾留ガス 取込み管路46の他端に接続されたコンデンサ43と、このコンデンサ43から 分離気体を吸引排出するブロワ44とを備えている。この排煙処理手段7は、上 記ブロワ44の作動により上記ドラム3および上記落し込み空間35の上部に滞 積する高温の乾留ガスが乾留ガス取込み管路46を通して上記コンデンサ43に 吸引され、この吸引した高温の乾留ガスを上記コンデンサ43で冷却して凝縮さ せる結果、気液に分離するようになっている。そして、炭材が木材である場合、 上記乾留ガスは木酢液などの液体と可燃ガスとに分離され、その木酢液は上記コ ンデンサ43の下部から回収され、また、上記可燃ガスは上記コンデンサ43の 上部から上記ブロワ44を通して回収される。
【0031】 次に、上記の構成の炭化装置により廃木材などの炭材を炭化処理して炭化物で ある木炭を回収するための処理手順を説明する。この処理手順にはバッチ処理と 連続処理の2方式があり、いずれの方式によってもよい。
【0032】 バッチ処理の場合、まず、傾動用油圧シリンダ8bを縮小作動させてドラム3 を水平状態にする。次に、駆動モータ12の駆動により上記ドラム3を回転させ るとともに、燃焼手段19によりドラム3内を加熱する。そして供給部4のホッ パー20に廃木材などの炭材を投入し、この炭材を送給手段21により供給側開 口部3cからドラム3内に所定量供給する。そして、この炭材を羽根板16,1 6,…により撹拌しながら、所定温度(例えば、300〜700℃)で所定時間 (例えば数時間)加熱することにより乾留して所定状態まで炭化させる。この炭 化処理に際し、排出量調節手段6の留め板39は、図11に示すように、閉状態 にして、ドラム3内の炭材もしくは炭化物45が排出部5のシュート筒部32に 落下しないようにする。なお、上記燃焼手段19は初期にフル出力状態にして昇 温し、所定温度になればその出力を止めて、後は余熱で処理するようにすればよ い。
【0033】 上記炭材が所定状態まで炭化されて木炭などの炭化物になれば、上記ドラム3 を回転させたまま傾動用油圧シリンダ8bを伸長作動させて上記ドラム3を傾斜 状態にするとともに、作動手段40を作動させて留め板39を図12に示すよう に開状態にする。これにより、ドラム3の底部に堆積している炭化物45はドラ ム3の底部内周面を滑って排出側開口部3dと上記留め板39との隙間S1 から シュート筒部32内に重力作用により落下して、その全量がドラム3から排出さ れる。
【0034】 連続処理の場合、初期運転は上記バッチ処理と同様に、水平状態のドラム3内 に供給部4から炭材を所定量供給して、この炭材を撹拌しながら所定温度で所定 時間加熱する。そして、所定の炭化状態になれば、上記ドラム3を緩傾斜状態に するとともに、上記留め板39を図13に示すように閉状態から所定量だけ後退 させた定量排出状態に位置固定し、送給手段21を作動させて比較的少ない一定 量ずつの炭材をドラム3内に供給する。これにより、上記留め板39と排出側開 口部3dとの隙間S2 の量に対応した一定量の炭化物45を上記シュート筒部3 2に連続して落下させることができる。以後、上記炭材の供給と炭化物45の排 出とが連続して行われる。なお、この場合、上記燃焼手段19は初期にフル出力 状態にして昇温し、所定温度になればその出力を絞ってその所定温度を維持する ようにすればよい。
【0035】 そして、この連続処理の場合、炭材の種類により炭化速度が早いなどの場合、 それに対応して上記留め板39の位置をさらに後退調節して上記排出側開口部3 dとの間の隙間Sを大きくし、これに合わせて炭材の供給量を増加すればよい。 これにより、上記隙間Sが大きくなる分だけシュート筒部32への炭化物の落下 量が増大するため、上記炭化物の排出量を所望のものに増量調節することができ る。なお、減量調節したい場合、上記と逆に上記留め板39を前進調節すればよ い。
【0036】 上記炭化装置による炭化処理の場合、炭材を上記送給手段21により供給側開 口部3cからドラム3内に供給する際、供給された炭材の屑が留め板26と下部 内周面3eとの間の隙間を通してカバー筒体17の底部に漏出したり、ドラム3 の回転により炭材の撹拌を行う際、上記留め板26の上側の供給側開口部3cか ら炭化物のかけらが上記カバー筒体17の底部に転がり落ちたりする他、炭化処 理後に空中に漂う粉炭が上記カバー筒体17の底部に堆積したりするおそれがあ る。この場合、上記屑などの残留物は上記カバー筒体17の貫通穴部27aから 排出管27b内に落下して閉状態の開閉扉27cの上面に堆積するため、上記残 留物がシール部材18とカバー筒体17とのわずかな隙間に噛み込むことを防止 することができるとともに、上記シール部材18などの損傷の発生を確実に防止 することができる。さらに、上記残留物が上記排出管27bからあふれる程溜ま った場合、上記開閉扉27cを開状態にすることにより、上記残留物を外部に排 出することができ、上記噛み込みの発生およびシール部材18などの損傷発生を 確実に防止することができる。
【0037】 このため、上記残留物の発生時、カバー筒体17などをドラム3から取り外す ことなく、上記残留物を容易かつ確実に除去することができ、残留物の噛み込み によるドラム3の回転障害の発生、ひいてはシール部材18などの損傷発生を確 実に防止することができる。また、上記残留物が発生しているか否かなどの点検 を、上記開閉扉27cの開閉により容易に行うことができ、上記残留物の堆積を 未然に防止することができる。
【0038】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を 包含するものである。すなわち、上記実施例では、供給部4における送給手段2 1をピストン部材23を用いて炭材を押し込むように構成しているが、これに限 らず、例えばスクリューコンベアなどの移送手段を用いて構成してもよい。
【0039】 さらに、上記実施例では、炭材として廃木材を用いているが、これに限らず、 例えば動植物など有機固体物ならなんでも用いることができる。
【0040】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の考案における炭化装置によれば、炭材を 送給手段により回転ドラムの一端開口部からドラム内に供給する際、または回転 ドラムにより炭化物の撹拌を行う際、上記一端開口部から炭化物などがカバー筒 体の底部に転がり落ちたり、炭化処理中に空中に漂う粉炭が上記カバー筒体の底 部に堆積したりした場合、そのカバー筒体の底部の開閉扉を開状態にすることに より、上記残留物を貫通穴部を通して容易かつ確実に外部に排出することができ る。このため、供給部と回転ドラムとの接続部への上記残留物の噛み込みの発生 を確実に防止することができ、炭化処理を確実に所定の状態に維持することがで きる。特に、上記回転ドラムとカバー筒体との間にシール部材を配置している場 合、そのシール部材などの損傷発生を確実に防止することができる。また、上記 残留物が発生しているか否かなどの点検を、上記開閉扉の開閉により容易に行う ことができ、上記残留物の堆積を未然に防止することができる。
【0041】 従って、上記残留物の発生時、カバー筒体などを回転ドラムから取り外すなど の手間の掛かる作業を省略することができ、炭化処理の中断時間をなくして炭化 処理効率の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す全体図である。
【図2】図1におけるドラムが傾斜状態での全体図であ
る。
【図3】図1のA−A線における一部省略拡大断面図で
ある。
【図4】ドラムの拡大縦断面図である。
【図5】供給部の拡大断面図である。
【図6】図5のB−B線における断面図である。
【図7】図5のC−C線における断面図である。
【図8】排出部の拡大断面図である。
【図9】図8のD−D線における断面図である。
【図10】図8のE−E線における断面図である。
【図11】留め板の閉状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図12】留め板の開状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図13】留め板が中間移動位置にある定量排出状態に
おける炭化物の状態を示す簡略図である。
【符号の説明】
3 ドラム(回転ドラム) 3c 供給側開口部(一端開口部) 4 供給部 17 カバー筒体 21 送給手段 27a 貫通穴部 27c 開閉扉
フロントページの続き (72)考案者 成定 俊昭 神奈川県横浜市鶴見区尻手3丁目2番43号 新明和工業株式会社特装車事業部内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾留炉を構成する回転ドラムと、この回
    転ドラムの一端開口部に接続されて上記回転ドラム内に
    炭材を供給する供給部とを備えた炭化装置において、 上記供給部は、相対回転しないように位置固定されて上
    記回転ドラムの一端開口部を覆うカバー筒体であって上
    記回転ドラムが回転可能に回転ドラムの一端開口部に外
    挿されたカバー筒体と、このカバー筒体を貫通して上記
    回転ドラムの一端開口部まで挿入された炭材の送給手段
    とを備えており、 上記カバー筒体の底部には外部と連通する貫通穴部と、
    この貫通穴部を開閉可能に閉止する開閉扉とが設けられ
    ていることを特徴とする炭化装置。
JP6316192U 1992-09-09 1992-09-09 炭化装置 Withdrawn JPH0562550U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6316192U JPH0562550U (ja) 1992-09-09 1992-09-09 炭化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6316192U JPH0562550U (ja) 1992-09-09 1992-09-09 炭化装置

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JPH0562550U true JPH0562550U (ja) 1993-08-20

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