JPH0562124U - 電気接続箱の取付部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体への取付けが容易な電気接続箱の取付部
構造を提供する。 【構成】 電気接続箱を車体の電気接続箱支持部にボル
トにより取付ける電気接続箱の取付部構造において、電
気接続箱１の端部に設けた樹脂製取付部２のボルト挿通
穴３の少なくとも一部位の内径をボルト４の外径より若
干小さく形成して、ボルト４を前記ボルト挿通穴の小径
化部位８に圧入固定しておき、この電気接続箱取付部の
ボルト挿通穴３に圧入固定したボルトを電気接続箱ごと
移動させて前記支持部のボルト挿通穴10に挿通するの
で、ボルトを挿通する為の、電気接続箱取付部のボルト
挿通穴３と車体側支持部のボルト挿通穴10との重ね合わ
せが不要となり、電気接続箱１の車体への取付けが容易
に行える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車体への取付けが容易な電気接続箱の取付部構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電気接続箱を車体に取付けるには、図４に示したように電気接続箱１の 端部に設けた樹脂製取付部２のボルト挿通穴３と車体の電気接続箱支持部９のボ ルト挿通穴10とを電気接続箱１の樹脂製取付部２を下にして重ね合わせ、この重 ね合わせた両方の挿通穴３,10 にボルト４を通し、ボルト先端部をナット11で締 付ける方法によりなされていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のような従来の電気接続箱取付部のボルト挿通穴と車体の 電気接続箱支持部のボルト挿通穴の内径は共に、ボルトの外径より大きく、従っ て双方をボルト締めして接続するには、例えば左手に電気接続箱を持って、この 電気接続箱取付部のボルト挿通穴を車体の電気接続箱支持部のボルト挿通穴に電 気接続箱取付部を下にして重ね合わせ、右手でボルトを上方から前記の重ね合わ せた両方の挿通穴に差し込み、次いで左手に電気接続箱を持ったまま、右手でナ ットを締付ける為、特に自動車等の狭いスペース内では、取付作業性が極めて悪 かった。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

本考案はかかる状況に鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的と するところは、車体への取付けが容易な電気接続箱の取付部構造を提供すること にある。 即ち、本考案は、電気接続箱を車体の電気接続箱取付支持部にボルトにより取 付ける電気接続箱の取付部構造において、電気接続箱の端部に設けた樹脂製取付 部のボルトを挿通する穴の少なくとも一部位の内径をボルトの外径より若干小さ く形成して、ボルトを前記のボルト挿通穴に圧入固定したことを特徴とするもの である。

【０００５】 本考案の電気接続箱の取付部構造は、電気接続箱取付部のボルト挿通穴にボル トを圧入固定したもので、この圧入固定したボルトを車体の電気接続箱支持部の ボルト挿通穴に挿通するようにして、電気接続箱取付部と車体の電気接続箱支持 部の各々の挿通穴にボルトを通す際の穴合わせの手間を省くようにしたものであ る。 電気接続箱の取付部のボルト挿通穴にボルトを圧入固定する方法は、電気接続 箱取付部のボルト挿通穴の少なくとも一部位の内径をボルト外径より若干小径化 しておき、前記取付部が樹脂製で弾性を有することを利用して、ボルトを前記挿 通穴の小径化部位に圧入させ固定するものである。 而して前記挿通穴の若干小径化した部位の内径とボルトの外径とのバイアスは 0.2〜0.5 ｍｍ程度に設定するのが好ましく、バイアスが 0.2ｍｍ未満ではボル トが十分安定して固定されず、 0.5ｍｍを超えるとボルトを前記小径化部位に圧 入し難くなる。 本考案の取付部構造では、ボルトを電気接続箱取付部に圧入固定しておけるの で、ボルトを別に用意したりする煩わしさがなく、部品管理が楽である。 尚、電気接続箱は通常射出成形法により製造されるもので、電気接続箱の本体 部分と取付部とは樹脂製の一体ものである。

【０００６】

【作用】

本考案の電気接続箱の取付部構造では、電気接続箱を車体に取付ける為のボル トを、前記電気接続箱の取付部のボルト挿通穴に圧入固定しておくので、電気接 続箱取付部のボルト挿通穴と車体の電気接続箱支持部のボルト挿通穴とを重ね合 わせる手間が省け、電気接続箱の車体への取付けが容易に行える。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の電気接続箱取付部構造の実施例について、図を参照して具体的 に説明する。 図１は本考案の電気接続箱取付部構造の一実施例を示す斜視図である。 電気接続箱１の端部に取付部２が設けられ、この取付部２の中央部分にボルト 挿通穴３が形成されている。このボルト挿通穴３はボルト４の頭部５とボルト基 部６とが嵌合する形状に形成されており、ボルト基部６が嵌合する部分の前記挿 通穴３の内径はボルト基部６の外径より 0.3ｍｍ小さい径に形成されている。こ の小径化部位８にボルト基部６が圧入固定されている。ボルトネジ部７はこの電 気接続箱取付部２の挿通穴３から突出しており、この突出したボルトネジ部７を 、車体の電気接続箱支持部９のボルト挿通穴10に通し、ボルトネジ部７先端をナ ット11で締付けて固定する。

【０００８】 図２イ，ロは、本考案の電気接続箱取付部の挿通穴形状の実施例を示すそれぞ れ縦断面図である。電気接続箱の取付部２に形成した挿通穴３は、ボルトの頭部 及び基部が嵌入する形状からなり、小径化部位８は、ボルト頭部配置側12から階 段状に（図イ）、又はテーパー状に（図ロ）漸次狭めて形成されており、ボルト ネジ部先端を挿通穴に通し易い形状になっている。 図３イ，ロは、本考案の電気接続箱の取付部を構成するボルトの実施例を示す それぞれ斜視図である。ボルト４は頭部５，基部６，ネジ部７からなっており、 電気接続箱取付部のボルト挿通穴の小径化部位に位置させるボルト基部６の表面 が、図イに示したものは平滑で、図ロに示したものは切り込み線を綾目状に入れ て強く固定できるようにしたものである。又ボルト頭部５の横断面形状は四角形 状又は六角形状で、この頭部を同じ形状に形成したボルト挿通穴に嵌入してナッ ト締め付けの際にボルトが空転しないようにしてある。

【０００９】

【効果】

以上述べたように、本考案の電気接続箱の取付部構造によれば、電気接続箱の 車体への取付けが容易であり、工業上顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電気接続箱取付部構造の実施例を示す
斜視説明図である。

【図２】本考案の電気接続箱取付部のボルト挿通穴形状
の実施例を示す縦断面図である。

【図３】本考案の電気接続箱取付部を構成するボルトの
実施例を示す斜視図である。

【図４】従来の電気接続箱取付部構造の斜視説明図であ
る。

【符号の説明】

１ 電気接続箱 ２ 電気接続箱の樹脂製取付部 ３ 電気接続箱取付部のボルト挿通穴 ４ ボルト ５ ボルト頭部 ６ ボルト基部 ７ ボルトネジ部 ８ 電気接続箱取付部のボルト挿通穴の小径化部位 ９ 車体の電気接続箱支持部 10 車体の電気接続箱支持部のボルト挿通穴 11 ナット 12 ボルト頭部配置側

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気接続箱を車体の電気接続箱取付支持
   部にボルトにより取付ける電気接続箱の取付部構造にお
   いて、電気接続箱の端部に設けた樹脂製取付部のボルト
   を挿通する穴の少なくとも一部位の内径をボルトの外径
   より若干小さく形成して、ボルトを前記のボルト挿通穴
   に圧入固定したことを特徴とする電気接続箱の取付部構
   造。