JPH0560601A - 高速光検出器及び高速光検出装置 - Google Patents

高速光検出器及び高速光検出装置

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JPH0560601A
JPH0560601A JP22429791A JP22429791A JPH0560601A JP H0560601 A JPH0560601 A JP H0560601A JP 22429791 A JP22429791 A JP 22429791A JP 22429791 A JP22429791 A JP 22429791A JP H0560601 A JPH0560601 A JP H0560601A
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JP
Japan
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speed photodetector
electrode
signal
photoelectrons
photocathode
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JP22429791A
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Motohiro Suyama
本比呂 須山
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Hamamatsu Photonics KK
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Hamamatsu Photonics KK
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入射光の強度変化等に関係なく、一定のタイ
ミングで出力信号を発生する高速光検出器を提供するこ
とである。 【構成】 電子管2は、光電面4と、光電面4からの光
電子を加速する透過型の加速電極5と、加速電極5の後
方に設けられた透過型の信号取出電極6と、加速された
光電子を集めるアノード7とを有する。透過型の信号取
出電極6からは、光電面4からアノード7に向かう光電
子の速度に対応した出力信号が、光電子が信号取出電極
6を通過する前後で符号を変える誘導電流として取り出
される。信号取出電極6に流れる誘導電流に対応して得
られる出力信号を測定し、出力信号が一方に最大に振れ
た後に振れが減少して0レベルを通過する点を検出すれ
ば、光電子が透過型電極を通過する時間等を正確に検出
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光信号の到着を正確に
測定するための高速光検出器及び高速光検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】高速の
光検出器の応用として、パルス光の到達したタイミング
を正確に検出することが重要になる場合がある。例え
ば、螢光寿命の測定方法の一つであるTCPC(Time-C
orrelated single Photon Counting method )や、スト
リークカメラの電気的なトリガ信号の発生の場合であ
る。このような応用のため、図17〜図20に示すよう
な従来技術が知られている。
【0003】PT(光電管)、PMT(光電子増倍管)
等の電子管のうち最も高速のものは、アノードの前に透
過型の加速電極を有する3極管構造のものである。従来
の高速光検出器では、このような電子管のアノードから
入力光に応答した出力を取り出せるようにしている。図
17は、従来の高速光検出器の構成を示す。図17
(a)はPTを用いた高速光検出器を示し、図17
(b)はMPC−PMTを用いた高速光検出器を示す。
【0004】しかし、アノードから出力を取り出すタイ
プの高速光検出器では、入射したパルス光の強度ゆら
ぎ、或いはMCP、ダイノード等における増倍ゆらぎの
ためにその出力の振幅が安定しない。このため、このよ
うな高速光検出器と、その信号出力があるスレッシュホ
ールドレベルVt を超えたときにパルス状のタイミング
信号を発生する外部回路とを備える高速光検出装置で
は、入射した光パルスのタイミングを毎回正確に出力す
ることができない。図18はこのことを説明した図であ
る。高速光検出器の信号出力が大きい場合(実線)とそ
の信号出力が小さい場合(点線)との間では誤差Δtが
生じてしまうことが分かる。
【0005】そこで、外部回路としてCFD(Constant
Fraction Discriminator )を用い、高速光検出器の出
力に応じて比較的正確なタイミング信号を出力すること
が一般に行われている。
【0006】図19は、このCFDの構成を示した図で
ある。まず、高速光検出器の信号出力を2分し、一方を
反転させてさらに減衰させる。また、他方に適当な遅延
を施す。その後、両者は加算される。加算された信号
は、高速光検出器からの信号出力の大小にかかわらず同
じタイミングで0Vとクロスする。このことを以下に簡
単に説明する。信号出力の立ち上がり時間をtr 、振幅
をV、減衰率をf(0<f<1)としたとき、0クロス
する時間tは、−fV+(t/tr )V=0の条件か
ら、t=ftr で与えられる。つまり、tは振幅Vに依
存しないので、0クロス時間を検出し、これをもとにタ
イミング信号を出力すれば、入射したパルス光の強度ゆ
らぎや高速光検出器である電子管の増倍ゆらぎに影響さ
れない正確なタイミング信号を得ることができる。図2
0(a)及び図20(b)は、各点A、Bでの信号波形
の一例を示した図である。
【0007】ところが、CFDには種々の問題点があ
る。第1の問題点は、高速光検出器からの信号出力が入
力されてからタイミング信号が出力されるまでの伝達遅
延時間が長い点にある。この問題は、CFD内部で遅延
回路を用いることに起因する。例えば、ストリークカメ
ラのトリガのためCFDを用いるとき、被測定光がスト
リークカメラに入射する以前にトリガ信号が必要となる
場合もあるので、このような伝達遅延時間が重要な問題
となる。さらに、この伝達遅延時間は、明らかに測定系
の最大係数率を制限しているという問題もある。
【0008】また、第2の問題点は、反転回路、減衰回
路、遅延回路等がそれ自身で持つノイズに起因するジッ
タ(タイミング誤差)が避けられず、性能が制限される
点にある。
【0009】また、第3の問題点は、回路系が繁雑にな
るという点とそれに付随して装置系が高価になるという
点である。
【0010】そこで、本発明は、入射光の強度変化やM
CPゲイン等の増倍分布等に関係なく、一定のタイミン
グで出力信号を発生する高速光検出器を提供することを
目的とする。さらに、本発明は、かかる高速光検出器を
備え、その出力信号に応じてタイミング信号を出力する
高速光検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る高速光検出器は、光電面と、アノード
と、光電面及びアノードの間に配置された透過型電極と
を有する電子管を備える。この透過型電極からは、光電
面からアノードに向かう光電子の速度に対応した出力信
号が取り出される。
【0012】
【作用】上記の高速光検出器にあっては、光電面とアノ
ードとの間に透過型電極が設けられているので、光電面
から発生した光電子が透過型電極に近付くときにはこの
透過型電極に一方向の誘導電流が流れ、光電子が透過型
電極を通過して遠ざかるときにはこの透過型電極に逆方
向の誘導電流が流れる。透過型電極に流れる誘導電流に
対応して得られる出力信号を測定し、出力信号が一方に
最大に振れた後に振れが減少して所定レベルを通過する
点を検出すれば、光電子が透過型電極を通過する時間を
正確に検出することができる。ここで、光電子が光電面
より放出されて透過型電極を通過するのに要する時間
は、光検出器の形状と印加電圧によって正確に決まる一
定値であり、入射光の強度変化等の影響を受けない。従
って、光電子が透過型電極を通過する時間を検出すれ
ば、光信号の到着したタイミングを正確に測定できる。
【0013】上記の高速光検出器において、光電面と透
過型電極との間にマイクロチャンネルプレートを設ける
ならば、より大きな出力信号を得ることができる。
【0014】また、上記の高速光検出器において、前記
透過型電極を先端に開孔を有する針状の電極とすること
もできる。また、光電面からの光電子を加速するための
加速電極を透過型電極として用いることもできる。
【0015】本発明に係る高速光検出装置は、上記のよ
うな高速光検出器と、この高速光検出器からの出力信号
が入射光に応じて最大に振れた後に振れが減少して所定
レベルを通過することを検出し、所定レベルの通過の後
の一定時間後にパルス信号を発生する検出回路とを備え
る。
【0016】上記の高速光検出装置にあっては、高速光
検出器の出力信号が所定レベルを通過した後の一定時間
後にパルス信号を発生する検出回路が設けられているの
で、入射光の強度変化等の影響を受けず、しかも入射光
の入射から任意の遅延時間でTCPC等のタイミング信
号となるべきパルス信号を発生することができる高速光
検出装置を提供することができる。
【0017】上記の高速光検出装置において、検出回路
に出力信号の0レベルの通過を検出させ、0レベルの通
過の後の一定時間後にパルス信号を発生させることとす
ることもできる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る高速光検出器の実施例に
ついて図1〜図12を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】図1は、第1実施例の高速光検出器の構成
を示した概念図である。この高速光検出器は4極管構造
となっている。具体的には、電子管2内に光電面4とこ
の光電面4からの光電子を集めるアノード7とを備え、
これらの間に透過型の加速電極5と透過型の信号取出電
極6とを備える。信号取出電極6からは同軸ケーブル8
が延びる。加速電極5と同軸ケーブル8の外部導体8b
とアノード7とは、光電面4に対して正の同電位に保た
れている。同軸ケーブル8の中心導体8aは、出力信号
の端子となっている。中心導体8a一端は、図示してい
ないが、抵抗等を介してアノード7と同電位に接続され
ており、この抵抗の両端から出力信号を電圧の変化とし
て取り出すことができる。
【0020】図1の高速光検出器の動作について説明す
る。パルス状の光が光電面4に入射すると、光電面4で
光電子が発生する。この光電子は加速電極5で加速され
て信号取出電極6を通過し、アノード7に衝突する。信
号取出電極6を通過する光電子は、信号取出電極6に誘
導電流を発生させる。この誘導電流は、光電子が加速電
極5を通過した後に表れ、光電子が信号取出電極6を通
過するとき0点をクロスして反転し、光電子がアノード
7に衝突するとき再び0点に戻る。ここで、光電子が光
電面4より出射して信号取出電極6を通過するまでの時
間は、電子管2の各電極に印加される電圧によって定め
られる一定値であるので、誘導電流が0点をクロスする
タイミングは、入射光の光電面4への入射のタイミング
を正確に反映することとなり、入射光の強度ゆらぎ等に
左右されることがない。
【0021】図2は、参考のため、図1の高速光検出器
の出力信号の波形を示した図である。なお、図示の波形
は単一の光子が入射した場合を模式的に示す。入射光に
応じて光電面4で発生した光電子が加速電極5を通過す
ると、負の一定電位の出力信号が表れる。その後、光電
子が信号取出電極6を通過すると、出力信号は0点をク
ロスして正の一定電位を示す。光電子がアノード7に衝
突すると、出力信号が0点に戻る。
【0022】図3は、第2実施例の高速光検出器の構成
を示した概念図である。この高速光検出器は3極管構造
となっている。具体的には、電子管12内に光電面4と
この光電面4からの光電子を集めるアノード7とを備
え、これらの間に透過型の加速電極兼信号取出電極16
を備える。この加速電極兼信号取出電極16からは同軸
ケーブル8が延びる。
【0023】図3の高速光検出器の動作について説明す
る。パルス状の光が光電面4に入射すると、光電面4で
光電子が発生する。この光電子は加速電極兼信号取出電
極16で加速されてこれを通過し、そのままアノード7
に入射することとなる。信号取出電極兼信号取出電極1
6を通過する光電子は、信号取出電極16に誘導電流を
発生させる。
【0024】図4は、図3の高速光検出器の出力信号の
波形を示した図である。入射光に応じて光電面4で発生
した光電子が加速電極兼信号取出電極16に向かって加
速されるにしたがって、出力信号の負電位が次第に増大
する。その後、光電子が加速電極兼信号取出電極16を
通過すると、出力信号は0点をクロスして正の一定電位
を示す。光電子がアノード7に衝突すると、出力信号が
0点に戻る。
【0025】図5は、第3実施例の高速光検出器の構成
を示した概念図である。この高速光検出器は4極管構造
となっている。具体的には、電子管22内に光電面4と
この光電面4からの光電子を集めるアノード7とを備
え、これらの間に透過型の加速電極5と透過型の針状信
号取出電極26とを備える。この針状信号取出電極26
からは同軸ケーブル8が延びる。
【0026】図6は針状信号取出電極26の詳細を示し
た図である。入射光に応じて発生した光電子は、加速電
極5で加速されてこれを通過し、針状信号取出電極26
を通過する。針状信号取出電極26の開孔26dを通過
する光電子は、この針状信号取出電極26に誘導電流を
発生させる。針状信号取出電極26は、心線26aの両
側面をGND板26b、26cで挾んだ構造となってい
るので、この形状はマイクロストリップ線と同様の構造
とみなせる。
【0027】図5の高速光検出器の動作について簡単に
説明する。入射光に応じて光電面4で発生した光電子が
加速電極5を通過すると、負の一定電位の出力信号が表
れる。その後、光電子が針状信号取出電極26の開孔2
6dを通過すると、出力信号は0点をクロスして正の一
定電位を示す。この場合、針状信号取出電極26がマイ
クロストリップ線と同様の構造を有するので、高速の出
力信号を歪みなく検出することができる。
【0028】図7は、第4実施例の高速光検出器の構成
を示した概念図である。この高速光検出器は5極管構造
となっている。具体的には、電子管32内に光電面4と
この光電面4からの光電子を集めるアノード7とを備
え、これらの間に透過型の加速電極5と信号取出電極6
と後方電極30とを順次配置している。信号取出電極6
及びアノード7からはそれぞれ同軸ケーブル8、18が
延びている。
【0029】図7の高速光検出器の動作は、第1実施例
の高速光検出器の動作と基本的に同じである。図8
(a)は、信号取出電極6からの信号出力を示す。光電
子が加速電極5を通過すると、負の一定電位の出力信号
がまず表れ、光電子が信号取出電極6を通過すると、出
力信号は0点をクロスして正の一定電位を示す。光電子
が後方電極30を通過すると、出力信号が0点に戻る。
図8(b)は、アノード7側からの出力を示す。図示の
ように、アノード7側からは光電子に対応した通常の出
力信号が得られる。
【0030】図9は、第5実施例の高速光検出器の構成
を示した概念図である。この高速光検出器は、第1実施
例の高速光検出器と同様に4極管構造となっている。具
体的には、電子管42内に光電面4とこの光電面4から
の光電子を集めるアノード7とを備え、これらの間に透
過型の加速電極5と信号取出電極6とを配置している。
信号取出電極6からは信号取出用の同軸ケーブル8が延
びている。また、光電面4からも、コンデンサを介して
信号取出用の同軸ケーブル28が延びている。
【0031】図10は、図9の高速光検出器の動作を示
す。パルス状の入射光が光電面4に入射すると、光電面
4で光電子が発生する。光電子の発生に対応して、光電
面4の電位が変動するが、この電位の変動を同軸ケーブ
ル28が取り出せる。図10(a)は、同軸ケーブル2
8側からの出力波形を示す。光電面4で発生した光電子
は、加速電極5で加速されて信号取出電極6を通過し、
アノード7に衝突する。信号取出電極6を通過する光電
子は、信号取出電極6に誘導電流を発生させる。この誘
導電流に対応して同軸ケーブル8から0点をクロスする
出力信号が得られる。図10(b)は、同軸ケーブル8
側からの出力波形を示す。
【0032】図11は、第6実施例の高速光検出器の構
成を示した概念図である。この高速光検出器は、第3実
施例の高速光検出器を変形したものである。ただし、電
子管52内の加速電極5と針状信号取出電極26との間
には、集束電極15とアパーチャ25とが設けられてい
る。
【0033】図11の高速光検出器の動作について簡単
に説明する。入射光に応じて光電面4で発生した光電子
は、加速電極5で加速された後、集束電極15でビーム
径を絞られつつ、そのほとんどがアパーチャ25を通過
する。アパーチャ25を通過した光電子は、針状信号取
出電極26の開孔を通過してアノード7に入射する。針
状信号取出電極26を通過する光電子は、針状信号取出
電極26に誘導電流を発生させる。この誘導電流に対応
して同軸ケーブル8から0点をクロスする出力信号が得
られる。
【0034】図12は、第7実施例の高速光検出器の構
成を示した図である。この高速光検出器はMCP−PM
Tを用いている。具体的には、電子管62内に、光電面
4とこの光電面4からの光電子を増倍するMCP9と増
倍された光電子を集めるアノード7とを備える。MCP
9とアノード7との間には、透過型の信号取出電極6が
設けられている。信号取出電極6は、帯域の広いSMA
コネクタ38の信号線に極力短い距離で接続される。S
MAコネクタ38のGNDは、アノードとともに接地さ
れる。信号取出電極6は、電位的に浮いていることにな
るが、通常、測定器に接続すれば、測定器の入力インピ
ーダンスを介してGNDに設置されるので、光電面4に
パルス光が入射しない限り、GNDの電位になってい
る。なお、SMAコネクタ38の代わりに他のコネクタ
を使用しても構わない。
【0035】以下、本発明に係る高速光検出装置の実施
例について図13〜図16を参照しつつ詳細に説明す
る。
【0036】図13は第1実施例の高速光検出装置の構
成を示す。この高速光検出装置は、図1〜図12に示し
たような高速光検出器100とその出力信号を処理する
検出回路101とを備える。検出回路101は、立上が
り点検出回路101aと、波形整形用回路101bと、
閾値検出用回路101cとを備える。立上がり点検出回
路101aは、コンパレータ等を用いて構成することが
でき、高速光検出器100の出力信号が閾値−V´をク
ロスする前後でその出力を反転させる。波形整形用回路
101bは、単安定マルチバイブレータを用い、その反
転出力を利用する。閾値検出用回路101cも、コンパ
レータ等を用いて構成することができ、波形整形用回路
101bからのゲート信号が0Vにある場合に、高速光
検出器100の出力信号が閾値0Vをクロスする前後で
その出力を反転させる。
【0037】図14は第1実施例の高速光検出装置の動
作を示すタイムチャートである。図14(a)は、高速
光検出器100の出力信号を示す。図14(b)は、立
上がり点検出回路101aの出力を示し、図14(c)
は、波形整形用回路101bの出力を示し、図14
(d)は、閾値検出用回路101cの出力を示す。立上
がり点検出回路101aは、高速光検出器100の出力
信号が閾値−V´をクロスすると矩形のパルスを発生す
る。波形整形用回路101bは、立上がり点検出回路1
01aの発生するパルスを、高速光検出器100の出力
信号の時間幅に対応したゲート信号に波形整形する。閾
値検出用回路101cは、波形整形用回路101bから
のゲート信号と高速光検出器100の出力信号とを比較
し、高速光検出器100の出力信号が閾値0Vをクロス
する点(0クロス点)を検出してパルス信号を発生す
る。このパルス信号は、TCPCにおけるTAC装置へ
の入力信号としてそのまま利用することができる。ま
た、このパルス信号は、ストリークカメラのトリガ信号
またはタイミング信号としてもそのまま使用することが
できる。
【0038】以下に、第2実施例の高速光検出装置の構
成を説明する。この高速光検出装置は、第1実施例の高
速光検出装置の構成とほぼ同様の構成を有する。ただ
し、閾値検出用回路101cが閾値0Vではなく、閾値
t をクロスする前後でその出力を反転させる点が異な
る。図15は、閾値検出用回路101cの具体的な構成
を示す。この場合、単安定マルチバイブレータ201c
の他にバイアス回路301cを付加している。このた
め、閾値検出用回路101cは、波形整形用回路101
bからのゲート信号が入力されている場合に、高速光検
出器100の出力信号が閾値Vt をクロスする前後でそ
の出力を反転させる。
【0039】図16は第2実施例の高速光検出装置の動
作を示すタイムチャートである。図16(a)は、高速
光検出器100の出力信号で、図16(b)は、立上が
り点検出回路101aの出力を示し、図14(c)は、
波形整形用回路101bの出力を示し、図14(d)
は、閾値検出用回路101cの出力を示す。立上がり点
検出回路101aは、高速光検出器100の出力信号が
閾値−V´をクロスすると矩形のパルスを発生する。波
形整形用回路101bは、立上がり点検出回路101a
の発生するパルスを、高速光検出器100の出力信号の
時間幅に対応したゲート信号に波形整形する。この場
合、バイアス回路301cの存在によって、ゲート信号
のLレベルがVt となる。閾値検出用回路101cは、
波形整形用回路101bの出力するゲート信号がLレベ
ルのある場合に、高速光検出器100の出力信号が閾値
t をクロスする点(Vt クロス点)を検出してパルス
信号を発生する。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高速
光検出器によれば、透過型電極に流れる誘導電流に対応
して得られる出力信号を測定し、出力信号が一方に最大
に振れた後に振れが減少して所定レベルを通過する点を
検出すれば、例えば、光電子が透過型電極を通過する時
間等、高速光検出器の光電面に光が入射した後の所定時
間間隔後の時間を検出することができる。
【0041】また、本発明に係る高速光検出装置によれ
ば、高速光検出器の出力信号が所定レベルを通過した後
の一定時間後にパルス信号を発生する検出回路が設けら
れているので、入射光の強度変化等の影響を受けず、し
かも入射光の入射から任意の遅延時間でTCPC、スト
リークカメラ等のタイミング信号となるべきパルス信号
を発生することができる高速光検出装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の高速光検出器の構成図である。
【図2】図1の高速光検出器の出力波形を示した図であ
る。
【図3】第2実施例の高速光検出器の構成図である。
【図4】図3の高速光検出器の出力波形を示した図であ
る。
【図5】第3実施例の高速光検出器の構成図である。
【図6】図5の高速光検出器に設けられた針状信号取出
電極の拡大図である。
【図7】第4実施例の高速光検出器の構成図である。
【図8】図7の高速光検出器の出力波形を示した図であ
る。
【図9】第5実施例の高速光検出器の構成図である。
【図10】図9の高速光検出器の出力波形を示した図で
ある。
【図11】第6実施例の高速光検出器の構成図である。
【図12】第7実施例の高速光検出器の構成図である。
【図13】第1実施例の高速光検出装置の構成図であ
る。
【図14】図13の高速光検出器の動作を示したフロー
チャートである。
【図15】第2実施例の高速光検出装置の要部を示した
図である。
【図16】図15の高速光検出器の動作を示したフロー
チャートである。
【図17】従来の高速光検出器の構成を示した図であ
る。
【図18】図17の高速光検出器の出力を示した図であ
る。
【図19】CFDの構成を示した図である。
【図20】CFDの出力波形を示した図である。
【符号の説明】
4…光電面 6、16、26…透過型電極 7…アノード 100…高速光検出器 101…検出回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電面と、アノードと、前記光電面及び
    前記アノードの間に配置された透過型電極とを有する電
    子管を備え、前記光電面から前記アノードに向かう光電
    子の速度に対応した出力信号を前記透過型電極から取り
    出すことを特徴とする高速光検出器。
  2. 【請求項2】 前記光電面と前記透過型電極との間にマ
    イクロチャンネルプレートを設けたことを特徴とする請
    求項1記載の高速光検出器。
  3. 【請求項3】 前記透過型電極は、先端に開孔を有する
    針状の電極であることを特徴とする請求項1記載の高速
    光検出器。
  4. 【請求項4】 前記透過型電極は、前記光電面からの光
    電子を加速するための加速電極であることを特徴とする
    請求項1記載の高速光検出器。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項4記載の高速光検出
    器と、該高速光検出器からの前記出力信号が入射光に応
    じて最大に振れた後に振れが減少して所定レベルを通過
    することを検出し、該所定レベルの通過の後の一定時間
    後にパルス信号を発生する検出回路とを備えることを特
    徴とする高速光検出装置。
  6. 【請求項6】 前記検出回路は、前記出力信号の0レベ
    ルの通過を検出し、0レベルの通過の後の一定時間後に
    パルス信号を発生することを特徴とする請求項5記載の
    高速光検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016139607A (ja) * 2015-01-23 2016-08-04 浜松ホトニクス株式会社 走査型電子顕微鏡

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