JPH05605U - 包装装置における被包装物の支持用可動式案内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品に帯状包装材を巻きつけて包装しつつ該
包装物を移動させる支持台 【構成】 前端を遊離させて水平方向に回動するよう架
設した無端ベルトの上面に、軸線をベルトの幅方向に沿
わせて多数の小径ロールを、ベルトに接触させて回転す
るように設けて可動支持台を形成し、該可動支持台上に
載せた被包装物に帯状包装材を巻き付けつつ支持台上を
前方に向って移動させ、包装した物品を支持台の遊離前
端から取り出すようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は例えば合成樹脂フィルム等の帯状包装材を巻いたロールを旋回させて 包装材を適度に緊張させつつ順次繰出し、これを巻ロールの旋回軌道円の略中心 位置に支持させた被包装物に巻付けるようにした包装装置における被包装物の支 持用可動式案内装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記の包装装置において巻ロールから繰出される帯状包装材は被包装物に対し てこれを保持した支持用案内と共に巻付けることとなり、従って巻付け包装を終 了したとき包装済みの被包装物を包装位置から取出すに際し巻付けた包装材と被 包装物を支持用案内から抜き出すことを必要とするが、従来支持用案内としては 主としてフォーク形状のものを使用している関係で、包装終了後に緊張状態で巻 付けた包装材を該フォーク状案内から抜き出すときに包装材が切断する等の弊害 を生じて甚だ困難であり、又該フォーク状案内は静止状態に設けるためその上面 に乗せた被包装物も不動であり、従って帯状包装材の幅よりも長い被包装物に対 してその全長に亘り包装材を螺旋状に巻付け包装することや、適当な間隔を存し て順次給送される被包装物に対して連続的に順次包装材を巻付けて包装すること ができず、被包装物をフォーク状案内上に間隔を存した状態で連続的に供給し且 つ包装を終ったものを自動的に取出すことが困難であった。

【０００３】 尚、このような不利を解決し、被包装物とこれを保持する案内と一体に巻付け た帯状包装材と包装完了後の被包装物とを支持用案内から抜き出すことを容易に すると共に支持用案内は包装作業を行なう定位値で可動式に形成して、これに支 持させた被包装物を連続的に或は適時間欠的に移動させて長尺の被包装物に対し ては帯状包装材を長さ方向に沿ってその全長に亘り螺旋状に巻付け或いは適当な 間隔を存して連続的に移動する被包装物に対し順次連続して包装材の巻付けを可 能にして包装作業の能率を向上させる目的のために、二つのベルトコンベアを上 下に重ね合せて、両ベルトを同速で反対方向に走行させるようにし、その上部ベ ルト面に被包装物を載せて移動させるようにした案内支持台は特開昭５７−８６ １０号として開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記公報に記載される従来手段においては、支持台上で被包装物と支持台下面 のベルト面とに包装材を巻つけ、両ベルトの移動により支持台の端末から包装材 を巻つけた被包装物を自動的に取り出すが、このものは二つのベルトコンベアの 重合構造のため該ベルトを支持する固定支持板或いはベルトの下面を支承するロ ーラの存在のため厚さが著しく大となると共に二つのベルトのために夫々の駆動 設備を要し、且つ両ベルトの走行速度を的確に同速とする手段、また包装材の巻 つけ加減によってベルトの走行を阻害し、且つベルトに損傷を生じ易い等の欠陥 があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の欠陥を排除するため使用ベルトを１組として、これに小径 転子群を組合わせたもので、一端を遊離させて略水平に架設した適宜長さの台板 の上下面に無端ベルトの一部を沿わせ、該上面に沿わせたベルトを台板の固定基 部側に向い又下面のベルトを台板の遊離端側に向って走行させ、台板上に沿わせ た無端ベルトの上面に多数の小径ロールをその軸線を無端ベルトの軸方向に沿わ せて回転自在に軸架並設し、該ロールを台板上面の走行ベルトに接触させて、台 板下面に沿わせた無端ベルトと同方向に摩擦回転させることにより適宜長さの可 動案内を形成し、該可動案内上に乗せた被包装物と可動案内とを可動案内の長さ 方向に交叉する帯状包装材で一体に巻つけるようにしたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

以上のように構成した本考案の支持用可動式案内(1)は実施例の第１図で示す ように搬入コンベヤーｃと搬出コンベヤーｄとの間に設けて被包装物ａの移送を 兼ね包装作業用の支持用として使用し、これを連続的に或いは適時間欠的に走行 させて、その上面に乗せた被包装物ａを移動させつつ或いは静止状態で、帯状包 装材ｂと可動案内(1)を構成するベルト(2)の下面に亘って一体に巻付け包装した 後、案内(1)のベルト(2)を走行させることにより案内(1)上から被包装物ａを取 出すもので、この際被包装物ａは小径ロール(4)の回転により確実に前方に移送 され、該被包装物ａと共に下面のベルト(2)に巻きつけられた包装材ｂもまた上 面の小径ロール(4)と同速同方向に走行する下面ベルト(2)の移動によってベルト の折返し遊離端(3a)に向って被包装物ａと共に移動し、遂には遊離端(3a)から離 脱すると共に被包装物ａも可動式案内(1)上から取出されるもので、このとき案 内(1)から離脱した包装材ｂの巻付け部は緊張状態から収縮して被包装物ａに密 着し、巻付けによる包装の形崩れを生ずることはない。

【０００７】

【実施例】

本考案装置の実施例を図面について説明する。

【０００８】 第１図並に第２図は本考案に係る被包装物の可動案内装置を使用した包装装置 の一例を示すもので、搬入コンベヤーｃ上に乗って順次給送される被包装物ａは １個宛後述する本考案に係る支持用可動式案内(1)上に送込まれて移動し、所定 の包装作業位置において帯状包装材ｂを支持用案内(1)と共に被包装物ａに巻付 けて包装し、包装を終了したものは搬出コンベヤーｄによって搬出する。

【０００９】 帯状包装材ｂはこれをロール状に巻いたものを円形回動枠ｅの一側に突設した 軸片ｆに軸装し、該軸装部にはブレーキ装置（図示せず）を設けることにより包 装材ｂの繰出しに制動を与えて包装材ｂを緊張状態で引出すようにした。

【００１０】 円形回動枠ｅは複数の回動転子ｇによって無軸状で回転自在に架設され、いず れかの回動転子ｇを駆動機構ｈにより回動させることにより円形回動枠ｅを所定 の向転速度で第２図矢示方向に回動させて包装材ｂの巻ロールを旋回させるよう にし、被包装物ａは該包装材巻ロールの旋回軌跡円の略中心部において案内(1) に支持させるようにした。

【００１１】 尚上記包装装置には自動機として１個分の間欠包装作業を終ったとき包装材ｂ を切断するカッター機構或いは切断時の包装材ｂのクランプ機構等を備えるが、 その図示は省略した。

【００１２】 支持用可動案内(1)は第３図で示すように無端ベルト(2)の一部を比較的薄い台 板(3)の上下面に沿って走行させるようにし、台板(3)は一端を固定し他端(3a)を 遊離させて片持状態で水平方向に架設し、ベルト(2)は該台板(3)の上面では固定 側基部に向って走行し、下面では遊離端(3a)側に向って走行させるようにして該 遊離端(3a)で折返えすようにし、台板(3)上に沿って走行するベルト(2)の上面に は多数の小径ロール(4)をその軸線をベルト(2)の幅方向に沿わせて両側の固定機 枠(5)(5)間に渡って回転自在に並設軸支する。各小径ロール(4)はベルト(2)との 接触摩擦により第３図で示すように時計方向に回転させるようにし、ベルト(2) とこれらロール(4)により適宜長さの可動案内を形成した。

【００１３】 ベルト(2)の他端折返し部を下方に屈曲させて駆動部とした。即ち他端部のプ ーリー(6)は表面を摩擦度の大きいゴム層とし、これを原動機構(7)により駆動さ せるようにした。

【００１４】 尚、本発明における可動案内(1)は上記実施例で示すように被包装物ａの下面 を支承する受台を兼ねた支持案内用としてばかりでなく、第６図で示すように被 包装物ａの一側を保持するように垂直状態に設けて被包装物ａの位置決め用支持 案内(1)としても使用し得られ、更に上面と他側面を支持するよう案内(1)を増設 使用することもある。

【００１５】 更に第７図で示すように横断面円形の被包装物ａを支持案内する場合には、そ の下面を複数個の案内(1)…で保持させる。

【００１６】 又、台板(3)に沿って走行するベルト(2)の折返し遊離端(3a)は第３図で示すよ うに台板(3)の先端縁を弧状エッジとしてこれに沿いベルト(2)を折返し方向転換 させるが、該折返し遊離端(3a)の方向転換を更に円滑にするため第８図に示すよ うに保持板(3)の先端縁に沿って小径パイプ又は小径杆(3b)を回動自在に取付け 、これに沿わせてベルト(2)を回走させることが考えられる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案による被包装物の支持用案内は、台板の上下面に沿って走行する１組の ベルトコンベヤーと、該ベルトの上面に接して摩擦回転する多数の小径ロール群 とによって構成したので、小径ロールはベルトとの摩擦回転によるため特に駆動 手段を要しないから少なくともベルトの上下面間の厚さ以下の小径ロールの使用 を可能として支持用案内台の厚さを薄く形成することができると共にロール上で の被包装物の支持用として堅牢であり、しかも、特に調速設備を必要とすること なくベルトと小径ロールの回転移動速度を同一とすることができて被包装物とこ れに巻つけた包装材の送りを的確にし、しかも被包装物に対する包装材の巻締め が強い程、ベルトと小径ロールとの接圧力が大となって移送作動が的確となる等 の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の可動式案内装置を装備した包装装置の
一例の側面図

【図２】図１の正面図

【図３】本考案による可動式案内の截断側面図

【図４】図３の平面図

【図５】図３のＶ−Ｖ線截断面図

【図６】可動式案内の他の使用例を示す截断面図

【図７】可動式案内の更に他の使用例を示す平面図

【図８】可動式案内の他の実施例における遊離端部の截
断側面図

【符号の説明】

１ 支持用可動案内 ２ 無端ベルト ３ 台板 ３ａ 折返し遊離端 ４ 小径ロール

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端を遊離させて略水平に架設した適宜長さの台板の上
   下面に無端ベルトの一部を沿わせ、該上面に沿わせたベ
   ルトを台板の固定基部側に向い又下面のベルトを台板の
   遊離端側に向って走行させ、台板上に沿わせた無端ベル
   トの上面に多数の小径ロールをその軸線を無端ベルトの
   軸方向に沿わせて回転自在に軸架並設し、該ロールを台
   板上面の走行ベルトに接触させて、台板下面に沿わせた
   無端ベルトと同方向に摩擦回転させることにより適宜長
   さの可動案内を形成し、該可動案内上に乗せた被包装物
   と可動案内とを可動案内の長さ方向に交叉する帯状包装
   材で一体に巻つけるようにして成る包装装置における被
   包装物の支持用可動式案内装置。