JPH0560595A - 圧電型振動センサ - Google Patents
圧電型振動センサInfo
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- JPH0560595A JPH0560595A JP25317591A JP25317591A JPH0560595A JP H0560595 A JPH0560595 A JP H0560595A JP 25317591 A JP25317591 A JP 25317591A JP 25317591 A JP25317591 A JP 25317591A JP H0560595 A JPH0560595 A JP H0560595A
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- electrodes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 3次元方向の振動を分離、測定することので
きる簡単な構造の圧電型振動センサを提供する。 【構成】膜状圧電体2の裏面にベタ電極、表面に3種類
の電極を設け、各電極に生じる電位に基づいてx軸、y
軸、z軸方向の振動を測定できるようにした。
きる簡単な構造の圧電型振動センサを提供する。 【構成】膜状圧電体2の裏面にベタ電極、表面に3種類
の電極を設け、各電極に生じる電位に基づいてx軸、y
軸、z軸方向の振動を測定できるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電型振動センサに関
し、特に、一つのセンサによってx,y,z軸、3次元
方向の振動を検出することができる圧電型振動センサに
関するものである。
し、特に、一つのセンサによってx,y,z軸、3次元
方向の振動を検出することができる圧電型振動センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧電型振動センサは一方向の振
動のみを検出するようになっており、その他の方向の振
動は検出できない構造となっている。振動は方向と大き
さを持つものであり、振動センサとしてはその両方を評
価できることが望ましい。しかしながら、従来の振動セ
ンサの構造を用いてすべての方向の振動を評価するに
は、図8に示すように、少なくとも3つのセンサ51,
52,53をその主感度軸が互いに直交するように組み
合わせるか、検知部を3つ互いに直交するように組み込
む必要がある。このような方法によると、きわめて複雑
な構造となりコスト的に高いものとなるばかりでなく、
大きなスペ−スを必要とし、また、汎用性に欠ける欠点
がある。
動のみを検出するようになっており、その他の方向の振
動は検出できない構造となっている。振動は方向と大き
さを持つものであり、振動センサとしてはその両方を評
価できることが望ましい。しかしながら、従来の振動セ
ンサの構造を用いてすべての方向の振動を評価するに
は、図8に示すように、少なくとも3つのセンサ51,
52,53をその主感度軸が互いに直交するように組み
合わせるか、検知部を3つ互いに直交するように組み込
む必要がある。このような方法によると、きわめて複雑
な構造となりコスト的に高いものとなるばかりでなく、
大きなスペ−スを必要とし、また、汎用性に欠ける欠点
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、3次元方向の振動を分離、測定すること
のできる簡単な構造の圧電型振動センサを提供すること
にある。
とする課題は、3次元方向の振動を分離、測定すること
のできる簡単な構造の圧電型振動センサを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するため、図1に示すように、台座1上に膜状圧電体
2および荷重体3、4を積層した構造を持つ圧電型振動
センサにおいて、前記膜状圧電体2の一方の面に第1の
電極をほぼ一様に設けるとともに、他方の面に垂直なほ
ぼ中心を通る直線をz軸、この他方の面内にあってz軸
に垂直な互いに直交する2本の直線をそれぞれx軸、y
軸としたとき、この他方の面にz軸を中心とするほぼ点
対称な形状の第2の電極と、x軸およびy軸に関してそ
れぞれ線対称な形状の第3および第4の電極を設け、各
電極に生じる電位に基づいてx軸、y軸、z軸方向の振
動を測定できるようにしたものである。
決するため、図1に示すように、台座1上に膜状圧電体
2および荷重体3、4を積層した構造を持つ圧電型振動
センサにおいて、前記膜状圧電体2の一方の面に第1の
電極をほぼ一様に設けるとともに、他方の面に垂直なほ
ぼ中心を通る直線をz軸、この他方の面内にあってz軸
に垂直な互いに直交する2本の直線をそれぞれx軸、y
軸としたとき、この他方の面にz軸を中心とするほぼ点
対称な形状の第2の電極と、x軸およびy軸に関してそ
れぞれ線対称な形状の第3および第4の電極を設け、各
電極に生じる電位に基づいてx軸、y軸、z軸方向の振
動を測定できるようにしたものである。
【0005】前記台座1としては、繊維強化型樹脂な
ど、充分剛性を持つ材料であればよく、膜状圧電体2と
しては、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ
ンとトリフルオロエチレンとの共重合体、チタン酸金属
塩、ジルコン酸金属塩など各種の圧電材料を用いること
ができる。荷重体3、4としては、真ちゅう、その他の
金属など、比較的比重の大きな材料を用いることが好ま
しい。しかしながら、x軸方向およびy軸方向の振動成
分を高いS/N比とともに得るためには、圧電体2上の
荷重の重心を圧電体2の対称点からなるべく離すことが
好ましいため、荷重体2を複数層で構成し、圧電体2に
近い方を繊維強化型樹脂などの比重の小さな材料で、遠
い方を真ちゅうなどの比重の大きな材料で構成すること
もできる。また、第2、第3、第4の電極からの出力電
圧を高くするため、それぞれの電極面積をほぼ等しく構
成することが好ましい。
ど、充分剛性を持つ材料であればよく、膜状圧電体2と
しては、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ
ンとトリフルオロエチレンとの共重合体、チタン酸金属
塩、ジルコン酸金属塩など各種の圧電材料を用いること
ができる。荷重体3、4としては、真ちゅう、その他の
金属など、比較的比重の大きな材料を用いることが好ま
しい。しかしながら、x軸方向およびy軸方向の振動成
分を高いS/N比とともに得るためには、圧電体2上の
荷重の重心を圧電体2の対称点からなるべく離すことが
好ましいため、荷重体2を複数層で構成し、圧電体2に
近い方を繊維強化型樹脂などの比重の小さな材料で、遠
い方を真ちゅうなどの比重の大きな材料で構成すること
もできる。また、第2、第3、第4の電極からの出力電
圧を高くするため、それぞれの電極面積をほぼ等しく構
成することが好ましい。
【0006】
【作用】どのような方向の振動でも3次元直交座標系に
おけるx軸、y軸、z軸方向成分に分解することができ
る。図2および図3に示すように、前記膜状圧電体2の
他方の面の中央に設けられた第2の電極12は原点Oに
関して点対称な形状を有しているため、z軸以外の軸方
向振動成分により生じる回転モーメントによる出力をキ
ャンセルし、指向性を向上させる。また、第3および第
4の電極13,14は、それぞれx軸およびy軸に関し
てそれぞれ線対称な形状となっているため、各軸方向の
振動成分により生じる回転モーメントによる出力はキャ
ンセルされる。この振動のx軸方向成分は、前記第1お
よび第2の電極11,12間に生じる電位差と第1およ
び第3の電極11,13間に生じる電位差との差Vx に
基づいて評価、測定される。また、y軸方向成分は、第
1および第2の電極11,12間に生じる電位差と第1
および第4の電極11,14間に生じる電位差との差V
y に基づいて評価、測定される。z軸方向成分は第1お
よび第2の電極11,12間に生じる電位差Vz に基づ
いて評価、測定される。
おけるx軸、y軸、z軸方向成分に分解することができ
る。図2および図3に示すように、前記膜状圧電体2の
他方の面の中央に設けられた第2の電極12は原点Oに
関して点対称な形状を有しているため、z軸以外の軸方
向振動成分により生じる回転モーメントによる出力をキ
ャンセルし、指向性を向上させる。また、第3および第
4の電極13,14は、それぞれx軸およびy軸に関し
てそれぞれ線対称な形状となっているため、各軸方向の
振動成分により生じる回転モーメントによる出力はキャ
ンセルされる。この振動のx軸方向成分は、前記第1お
よび第2の電極11,12間に生じる電位差と第1およ
び第3の電極11,13間に生じる電位差との差Vx に
基づいて評価、測定される。また、y軸方向成分は、第
1および第2の電極11,12間に生じる電位差と第1
および第4の電極11,14間に生じる電位差との差V
y に基づいて評価、測定される。z軸方向成分は第1お
よび第2の電極11,12間に生じる電位差Vz に基づ
いて評価、測定される。
【0007】
【実施例】以下、この発明の圧電型振動センサを実施例
に基づいて詳細に説明する。 (実施例1)図1は、この発明の圧電型振動センサの一
実施例を示すものである。この図において、1は、縦5
mm,横5mm,厚さ1.5mmの繊維強化型樹脂板か
らなる台座であり、圧電型振動センサのケ−スなどに固
定される。この台座1の上面に、縦5mm,横5mm,
厚さ0.11mmのポリフッ化ビニリデン膜で形成され
た膜状圧電体2を固着した。また、この膜状圧電体2の
上面に、縦5mm,横5mm,厚さ1.5mmの繊維強
化型樹脂板からなる荷重体3を、そして、さらにその上
に、縦5mm,横5mm,厚さ3.0mmの真ちゅう製
の荷重体4をそれぞれ固着して圧電型振動センサを試作
した。
に基づいて詳細に説明する。 (実施例1)図1は、この発明の圧電型振動センサの一
実施例を示すものである。この図において、1は、縦5
mm,横5mm,厚さ1.5mmの繊維強化型樹脂板か
らなる台座であり、圧電型振動センサのケ−スなどに固
定される。この台座1の上面に、縦5mm,横5mm,
厚さ0.11mmのポリフッ化ビニリデン膜で形成され
た膜状圧電体2を固着した。また、この膜状圧電体2の
上面に、縦5mm,横5mm,厚さ1.5mmの繊維強
化型樹脂板からなる荷重体3を、そして、さらにその上
に、縦5mm,横5mm,厚さ3.0mmの真ちゅう製
の荷重体4をそれぞれ固着して圧電型振動センサを試作
した。
【0008】また、膜状圧電体2の表裏面には、それぞ
れ図2に示すような電極(Cu箔、厚さ35μm)を形
成した。すなわち、裏面には全面にほぼ一様に第1の電
極(ベタ電極、面積25mm2 )11を設け、表面には
第2の電極12、第3の電極13、第2の電極14を設
けた。膜状圧電体2の表面の中心を原点とし、この表面
に垂直な直線をz軸、この面内のz軸に垂直な互いに直
交する2本の直線をそれぞれx軸、y軸としたとき、前
記第2の電極12はz軸を中心とするほぼ点対称な形状
を持ち(この例では正方形、面積7.9mm2 )、第3
および第4の電極13,14は、この第2の電極12の
周囲にx軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を
持つように設けられた(それぞれの面積7.8mm
2 )。 このようにして形成した圧電型振動センサに対
し、x軸、y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80H
z,1Gの正弦振動を加え、各軸の出力を測定した。そ
の結果を表1に示す。
れ図2に示すような電極(Cu箔、厚さ35μm)を形
成した。すなわち、裏面には全面にほぼ一様に第1の電
極(ベタ電極、面積25mm2 )11を設け、表面には
第2の電極12、第3の電極13、第2の電極14を設
けた。膜状圧電体2の表面の中心を原点とし、この表面
に垂直な直線をz軸、この面内のz軸に垂直な互いに直
交する2本の直線をそれぞれx軸、y軸としたとき、前
記第2の電極12はz軸を中心とするほぼ点対称な形状
を持ち(この例では正方形、面積7.9mm2 )、第3
および第4の電極13,14は、この第2の電極12の
周囲にx軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を
持つように設けられた(それぞれの面積7.8mm
2 )。 このようにして形成した圧電型振動センサに対
し、x軸、y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80H
z,1Gの正弦振動を加え、各軸の出力を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0009】(実施例2)次に、表面の電極を図4のよ
うに、すなわち、z軸を中心とするほぼ点対称な形状の
第2の電極22を円形に、第3および第4の電極23,
24は、この第2の電極22の周囲に設け、その他の構
成および条件については実施例1と同様にして各軸の出
力を測定した。その結果を表1に示す。
うに、すなわち、z軸を中心とするほぼ点対称な形状の
第2の電極22を円形に、第3および第4の電極23,
24は、この第2の電極22の周囲に設け、その他の構
成および条件については実施例1と同様にして各軸の出
力を測定した。その結果を表1に示す。
【0010】(実施例3)次に、表面の電極を図5に示
すように、裏面には全面にほぼ一様に第1の電極(ベタ
電極)31を設け、表面にはz軸を中心とするほぼ点対
称な形状の第2の電極32を正方形に、その周囲にそれ
ぞれ一対の第3の電極33a,33b、第4の電極34
a,34bを設けた。膜状圧電体2の表面の中心である
原点と各辺の中点を結ぶ2本の直線をそれぞれx軸、y
軸としたとき、第3の電極33a,33bおよび第4の
電極34a,34bは、それぞれ第2の電極32の周囲
にx軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を持つ
ように対称な位置に設けられた。このようにして形成し
た圧電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x軸、
y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1Gの正
弦振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を表1
に示す。図6に示すように、この振動のx軸方向成分
は、前記第1および第3の一方の電極31,33a間に
生じる電位差と第1および第3の他方の電極31,33
b間に生じる電位差との差Vx に基づいて評価、測定さ
れる。また、y軸方向成分は、第1および第4の一方の
電極31,34a間に生じる電位差と第1および第4の
他方の電極34b間に生じる電位差との差Vy に基づい
て評価、測定される。z軸方向成分は第1および第2の
電極31,32間に生じる電位差Vz に基づいて評価、
測定される。
すように、裏面には全面にほぼ一様に第1の電極(ベタ
電極)31を設け、表面にはz軸を中心とするほぼ点対
称な形状の第2の電極32を正方形に、その周囲にそれ
ぞれ一対の第3の電極33a,33b、第4の電極34
a,34bを設けた。膜状圧電体2の表面の中心である
原点と各辺の中点を結ぶ2本の直線をそれぞれx軸、y
軸としたとき、第3の電極33a,33bおよび第4の
電極34a,34bは、それぞれ第2の電極32の周囲
にx軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を持つ
ように対称な位置に設けられた。このようにして形成し
た圧電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x軸、
y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1Gの正
弦振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を表1
に示す。図6に示すように、この振動のx軸方向成分
は、前記第1および第3の一方の電極31,33a間に
生じる電位差と第1および第3の他方の電極31,33
b間に生じる電位差との差Vx に基づいて評価、測定さ
れる。また、y軸方向成分は、第1および第4の一方の
電極31,34a間に生じる電位差と第1および第4の
他方の電極34b間に生じる電位差との差Vy に基づい
て評価、測定される。z軸方向成分は第1および第2の
電極31,32間に生じる電位差Vz に基づいて評価、
測定される。
【0011】(実施例4)次に、表面の電極を図7に示
すように、すなわち、膜状圧電体2の表面の中心である
原点と各頂点を結ぶ2本の直線をそれぞれx軸、y軸と
したとき、第3の電極43a,43bおよび第4の電極
44a,44bは、それぞれ第2の電極42の周囲にx
軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を持つよう
に対称な位置に設けられた。このようにして形成した圧
電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x軸、y
軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1Gの正弦
振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を表1に
示す。
すように、すなわち、膜状圧電体2の表面の中心である
原点と各頂点を結ぶ2本の直線をそれぞれx軸、y軸と
したとき、第3の電極43a,43bおよび第4の電極
44a,44bは、それぞれ第2の電極42の周囲にx
軸およびy軸に関してそれぞれ線対称な形状を持つよう
に対称な位置に設けられた。このようにして形成した圧
電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x軸、y
軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1Gの正弦
振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を表1に
示す。
【0012】(比較例)膜状圧電体2の表裏面の電極を
共に一様に(ベタ電極)形成し、その他は図1と同様に
して圧電型振動センサを構成し、これを3個用意した。
これら3個の圧電型振動センサ51,52,53を、図
8に示すように、それぞれの感知軸が互いに直交するよ
うに立方体のブロックに取り付けた。このようにして形
成した圧電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x
軸、y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1G
の正弦振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を
表1に示す。
共に一様に(ベタ電極)形成し、その他は図1と同様に
して圧電型振動センサを構成し、これを3個用意した。
これら3個の圧電型振動センサ51,52,53を、図
8に示すように、それぞれの感知軸が互いに直交するよ
うに立方体のブロックに取り付けた。このようにして形
成した圧電型振動センサに対し、実施例1と同様に、x
軸、y軸、z軸方向にそれぞれ別々に、80Hz,1G
の正弦振動を加え、各軸の出力を測定した。その結果を
表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜4のいずれの場合も、3個の圧電型振動センサにより
構成した比較例の場合と同等の指向性を示しており、x
軸、y軸、z軸方向の振動成分を分離、測定できている
ことが分かる。また、実施例1の各軸方向の主軸出力を
それぞれ1とすると、実施例3、4の各軸成分の出力は
z軸方向で1と変化ないが、x軸、y軸方向ではおよそ
1.8と感度が上昇した。
〜4のいずれの場合も、3個の圧電型振動センサにより
構成した比較例の場合と同等の指向性を示しており、x
軸、y軸、z軸方向の振動成分を分離、測定できている
ことが分かる。また、実施例1の各軸方向の主軸出力を
それぞれ1とすると、実施例3、4の各軸成分の出力は
z軸方向で1と変化ないが、x軸、y軸方向ではおよそ
1.8と感度が上昇した。
【0015】また、実施例1および2のような電極構造
によると、熱ノイズによる焦電出力が大きく、急激な温
度変化を生じるような場所での使用は難しいが、実施例
3あるいは4のような電極構造とすることによって、焦
電効果の低減および出力感度の向上を図ることができ
る。実施例1、3、4および比較例について、焦電出力
の評価を行った。その結果を表2に示す。各センサのz
軸方向の高さ15cmの位置から60Wの白熱灯を1/
8秒照射した時、各軸成分の出力を、主軸方向80H
z,1Gの正弦振動を加えた場合の出力で割った値を性
能指数として評価した。
によると、熱ノイズによる焦電出力が大きく、急激な温
度変化を生じるような場所での使用は難しいが、実施例
3あるいは4のような電極構造とすることによって、焦
電効果の低減および出力感度の向上を図ることができ
る。実施例1、3、4および比較例について、焦電出力
の評価を行った。その結果を表2に示す。各センサのz
軸方向の高さ15cmの位置から60Wの白熱灯を1/
8秒照射した時、各軸成分の出力を、主軸方向80H
z,1Gの正弦振動を加えた場合の出力で割った値を性
能指数として評価した。
【0016】
【表2】
【0017】表2の結果から明らかなように、実施例の
場合には、比較例と較べ焦電効果が低下していることが
分かる。特に、実施例3および4の場合にはx軸、y軸
方向で大幅に焦電効果が低減されている。
場合には、比較例と較べ焦電効果が低下していることが
分かる。特に、実施例3および4の場合にはx軸、y軸
方向で大幅に焦電効果が低減されている。
【0018】また、上記実施例においては膜状圧電体の
電極配置について数例のみ説明してきたが、図9(A)
〜(D)あるいは図10(A)〜(D)に示すような電
極配置によっても、前記実施例1〜2あるいは3〜4と
同様の効果を得ることができる。なお、これらの図にお
いて、62,72,82,92,102,112,12
2および132は、z軸を中心とするほぼ点対称な形状
の第2の電極、63,73,83,93,103,11
3,123,133、および64,74,84,94,
104,114,124,134は、それぞれx軸およ
びy軸に関してそれぞれ線対称な形状の第3および第4
の電極を示している。
電極配置について数例のみ説明してきたが、図9(A)
〜(D)あるいは図10(A)〜(D)に示すような電
極配置によっても、前記実施例1〜2あるいは3〜4と
同様の効果を得ることができる。なお、これらの図にお
いて、62,72,82,92,102,112,12
2および132は、z軸を中心とするほぼ点対称な形状
の第2の電極、63,73,83,93,103,11
3,123,133、および64,74,84,94,
104,114,124,134は、それぞれx軸およ
びy軸に関してそれぞれ線対称な形状の第3および第4
の電極を示している。
【0019】
【発明の効果】以上に記載したように、この発明の圧電
型振動センサによれば、きわめて簡単な構造で3次元方
向の振動を分離、測定することが可能となる。
型振動センサによれば、きわめて簡単な構造で3次元方
向の振動を分離、測定することが可能となる。
【図1】この発明の圧電型振動センサの一実施例を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】この発明における膜状圧電体の電極配置の第1
の実施例を示す斜視図である。
の実施例を示す斜視図である。
【図3】この発明における膜状圧電体の各電極間の出力
電圧を説明するための回路図である。
電圧を説明するための回路図である。
【図4】この発明における膜状圧電体の電極配置の第2
の実施例を示す斜視図である。
の実施例を示す斜視図である。
【図5】この発明における膜状圧電体の電極配置の第3
の実施例を示す斜視図である。
の実施例を示す斜視図である。
【図6】第3の実施例における膜状圧電体の各電極間の
出力電圧を説明するための回路図である。
出力電圧を説明するための回路図である。
【図7】この発明における膜状圧電体の電極配置の第4
の実施例を示す斜視図である。
の実施例を示す斜視図である。
【図8】膜状圧電体の電極配置の比較例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図9】この発明における膜状圧電体電極配置の他の実
施例を示す斜視図である。
施例を示す斜視図である。
【図10】この発明における膜状圧電体電極配置の他の
実施例を示す斜視図である。
実施例を示す斜視図である。
1…台座、2…膜状圧電体、3…荷重体、4…荷重体、
11…第1の電極、12…第 2の電極、13…第3の
電極、14…第4の電極
11…第1の電極、12…第 2の電極、13…第3の
電極、14…第4の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 隆之 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 台座上に膜状圧電体および荷重体を積層
した構造を持つ圧電型振動センサにおいて、前記膜状圧
電体の一方の面に第1の電極を設けるとともに、他方の
面に垂直なほぼ中心を通る直線をz軸、この他方の面内
にあってz軸に垂直な互いに直交する2本の直線をそれ
ぞれx軸、y軸としたとき、この他方の面にz軸を中心
とするほぼ点対称な形状の第2の電極と、x軸およびy
軸に関してそれぞれ線対称な形状の第3および第4の電
極を設け、各電極に生じる電位に基づいてx軸、y軸、
z軸方向の振動を測定できるようにしたことを特徴とす
る圧電型振動センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25317591A JPH0560595A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 圧電型振動センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25317591A JPH0560595A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 圧電型振動センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0560595A true JPH0560595A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=17247584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25317591A Withdrawn JPH0560595A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 圧電型振動センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0560595A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019059049A1 (ja) * | 2017-09-19 | 2019-03-28 | 株式会社デンソー | 振動検出器 |
-
1991
- 1991-09-04 JP JP25317591A patent/JPH0560595A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019059049A1 (ja) * | 2017-09-19 | 2019-03-28 | 株式会社デンソー | 振動検出器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |