JPH0556829U - スタッドボルト自動供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 返送シュートを不要とし、また、方向判別装
置にスタッドボルトを１ケのみしか送らないようにし、
エアシリンダ等によるストッパ部材などの機械的機構を
無くすようにしたことによりスタッドボルトの円滑な自
動供給を行ない生産性の向上を図る。 【構成】 ボウルフィーダ３の出口側に送出シュート５
を備えてなるスタッドボルト自動供給装置１にして、前
記送出シュート５にランダムに送られてきたスタッドボ
ルトＷの整列方向を電気的に導通で判別する方向判別装
置７と、この方向判別装置７にスタッドボルトＷを１ケ
ずつ送給するようにし、判別の結果、スタッドボルトＷ
の整列方向が逆であると判別された際には、ボウルフィ
ーダ３内に排出せしめるエアエスケープノズル９Ａ，９
Ｂとを、前記送出シュート５に備えてなることを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、スタッドボルト自動供給装置に係り、更に詳細には、スタッドボ ルトの整列方向が「不適」と判別されたものをフィーダ内に自動的に排出せしめ るようにしたスタッドボルト自動供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のスタッドボルト自動供給装置として、例えばラインフィーダを使用した ドラム型の振動式自動供給装置が知られており、この振動式自動供給装置では、 ドラム内に収納されたスタッドボルトをドラムの回転によりランダムにラインフ ィーダのシュートに移載し、ラインフィーダ上に設けられた方向判別装置によっ て判別し、不適合品をシュートに落下排出し、スタッドボルト収納部に戻してい たのでスタッドボルト収納部のドラムと方向判別装置との間には距離があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の技術では、方向判別装置で「不適」と判別されたスタッド ボルトを排出させてから、スタッドボルトの収納部に戻すためには返送シュート が必要である。また、ラインフィーダのシュート上でのスタッドボルトの排出に は、エアシリンダによるストッパ部材などの機械的な機構が必要である等の課題 があった。

【０００４】 この考案の目的は、上記の課題を解決するため、スタッドボルトの整列方向が 方向判別装置で「不適」と判別されたスタッドボルトを、エアエスケープ装置の エアノズルによってフィーダ内に排出させるようにして返送シュートを不要にし 、また、方向判別装置にスタッドボルトを１ケのみしか送らないようにし、エア シリンダ等によるストッパ部材などの機械的機構を無くすようにしたスタッドボ ルト自動供給装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、フィーダの出口側に送出シュートを 備えてなるスタッドボルト自動供給装置にして、前記送出シュートにランダムに 送られてきたスタッドボルトの整列方向を電気的に導通で判別する方向判別装置 と、この方向判別装置により、スタッドボルトの整列方向が逆であると判別され た際に、フィーダ内に排出せしめるエアエスケープ装置とを、前記送出シュート に備えてなるスタッドボルト自動供給装置を構成した。

【０００６】

【作用】

この考案のスタッドボルト自動供給装置を採用することにより、フィーダから 送出シュートへスタッドボルトがランダムに送られてきて、送出シュート上にあ る方向判別装置によってスタッドボルトの整列方向が判別される。

【０００７】 この方向判別装置によって整列方向が逆であると判別されたスタッドボルトは 、エアエスケープ装置によって前記フィーダ内に排出される。

【０００８】 また、方向判別装置でスタッドボルトの整列方向が正しいと判別されたスタッ ドボルトは、そのままの状態で送出シュートを通って供給ホースから外部に排出 される。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【００１０】 図１および図２を参照するに、スタッドボルト自動供給装置１は、ボウルフィ ーダ３の出口３Ａ側に設けられた送出シュート５と、この送出シュート５上に上 下方向へ移動可能な方向判別装置７と、ボウルフィーダ３の出口３Ａに近く、不 適とされたスタッドボルトＷを排出するために設けられたエアエスケープ装置９ と、スタッドボルトＷの通過検知のための検出装置１１と、全体の制御を行なう コントローラ（図示省略）と、で構成されている。

【００１１】 ボウルフィーダ３は図１に示すように、フィーダ１３と、フィーダ本体１５と で構成されている。フィーダ１３は、フィーダ本体１５の上部に設置され、その 平面は図２に示すように楕円形に形成され、また、側面では図３に示すように段 階状に形成されている。このフィーダ１３の表面をスタッドボルトＷが時計回り 方向に送出される。

【００１２】 また、フィーダ１３の表面にはスタッドボルトＷを搬送するＶ形状の搬送路１ ７が形成されている。前記フィーダ本体１５はベース１９上に複数の脚２１を介 して設けられている。

【００１３】 送出シュート５は図１に示すように、その入口がボウルフィーダ３のフィーダ １３の出口に接続されており、スタッドボルトＷの進行方向に向って下降し、そ の出口にはホースジョイント２３が設けられている。

【００１４】 方向判別装置７としては図１に示すように、方向判別部本体２５が送出シュー ト５上に設けられており、方向判別部本体２５にはスタッドボルトＷの通過検知 のための検出装置１１が取付けられている。

【００１５】 前記方向判別部本体２５の下部内には、図４（Ａ）および図４（Ｂ）に示され ているように、チップセンサ本体２７が設けられている。このチップセンサ本体 ２７には検出用電極２９が装着され、チップセンサ本体２７は絶縁材料で形成さ れている。

【００１６】 上記構成により、図４（Ａ）および図４（Ｂ）に示してあるように、ボールフ ィーダ３のフィーダ１３により搬送されてきたスタッドボルトＷの片面に設けた チップＷa が正しい方向状態で送られ、チップ検出用電極２９に当接する（図４ （Ａ）参照）。

【００１７】 スタッドボルトＷのチップＷa がチップ検出用電極２９に当接すると電気的に 導通され、この導通したことによりスタッドボルトＷの向きが正しいことが検出 される。

【００１８】 また、図４（Ｂ）に示されているように、スタッドボルトＷのチップＷa が上 述した状態と逆の場合は、スタッドボルトＷとチップ検出用電極２９は接触しな いので導通することなく、スタッドボルトＷの向きが正しくないことが検出され る（図４（Ａ）参照）。

【００１９】 方向判別装置７には図３に示すように、方向判別本体２５を昇降させるための 昇降装置３１が設けられている。前記昇降装置３１は、方向判別部本体２５に固 定されたブラケット３３にエアシリンダ３５のピストンロッド３７が回動自在に 取付けられており、また、方向判別部本体２５にはボウルフィーダ３に取付けら れガイド棒３９が垂直に貫通して設けられている。

【００２０】 送出シュート５の入口付近の側面に設けられたエアエスケープ装置９は２個の エアエスケープノズル９Ａおよび９Ｂとで構成されており、これらのエアエスケ ープノズル９Ａ，９Ｂはエア供給源（図示省略）に接続されている。

【００２１】 エアエスケープノズル９Ａは方向判別装置７に近く配設され、エア式エスケー プノズル９Ｂは遠く（ボウルフィーダ３のフィーダ１３の出口に近い位置）に配 設されている。

【００２２】 前記したように、送出シュート５の出口には図１に示すようにホースジョイン ト２３が設けられており、ボウルフィーダ３のベース１９に取付けられたブラケ ット４１に固定され、ホースジョイント２３には方向判別装置７で正と判別され たスタッドボルトＷが通過するための通路４３があけられており、その先端には 供給ホース４５が装着されている。

【００２３】 ホースジョイント２３には取付け具４７によって検出装置４９が取付けられて おり、この検出装置４９によって正と判別されたスタッドボルトＷの通過を検知 するものである。

【００２４】 以上の構成により、スタッドボルトＷは、ボウルフィーダ３のフィーダ１３上 にランダムに並べられボウルフィーダ３の振動によって徐々にＶ形状の搬送路１ ７に正逆混合の状態で整列され、さらにスタッドボルトＷは、ボウルフィーダ３ の振動によって方向判別部本体２５まで進行して突き当ると検出装置１１のセン サが働いてスタッドボルトＷの通過が検知される。

【００２５】 検出装置１１でスタッドボルトＷの通過を検出すると、エアエスケープノズル ９Ｂが作動して後続のスタッドボルトＷが送出シュート５上よりボウルフィーダ ３のフィーダ本体１５内に吹き落とされる。

【００２６】 それと同時に、スタッドボルトＷの正，逆方向を判別し、正の場合には方向判 別装置７のエアシリンダ３５が作動し、方向判別本体２５がガイド棒３９に沿っ て上昇し、方向判別本体２５の下部が開き、スタッドボルトＷが通過し、検出装 置４９によって通過の確認がなされると、エアシリンダ３５が逆作動し、方向判 別部本体２５の下部が閉じ、後続のスタッドボルトＷの進行が停止される。また 、スタッドボルトＷの正、逆の方向が逆であると方向判別装置７で判別されると 、方向判別部本体２５を上昇せしめると共にほぼ同時に、エアエスケープノズル ９Ａを作動せしめスタッドボルトＷはエアの力でフィーダ１３内に吹き落される ことになる。

【００２７】 而して、スタッドボルトＷにおける溶接チップＷa の向きを方向判別装置７に て判別し、方向が逆と判別されたスタッドボルトＷをエアエスケープ装置９のエ アエスケープノズル９Ａによってボウルフィーダ３内に排出させるので、返送シ ュートを不要とし、また、方向判別装置７にスタッドボルトＷを１ケのみしか送 らないようにし、エアシリンダ３５等によるストッパ部材など機械的機構を無く すようにしてスタッドボルトＷの方向を自動的に行なうことにより、円滑な自動 供給ができ、生産性の向上を図ることができる。

【００２８】

【考案の効果】

以上のごとき実施例の説明により理解されるように、この考案によれば、送出 シュートに方向判別装置を設け、この方向判別装置で送出シュートによりランダ ムに並べられ、フィーダの振動によって送られたスタッドボルトの整列方向を方 向判別装置によって「適」、「不敵」を判別し、「適」のスタッドボルトは機外 に排出され、「不敵」のスタッドボルトは、ボウルフィーダのフィーダ本体内に 落下される。

【００２９】 したがって、返送シュートを不要とし、また、例えばエアシリンダ等によるス トッパ部材など機械的機構を無くすようにしてスタッドボルトの方向を自動的に 行なうことにより、円滑な自動供給ができ、生産性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例におけるスタッドボルト自
動供給装置の正面図である。

【図２】図１におけるII−II線に沿った矢視図である。

【図３】図１におけるIII −III 線に沿った矢視図であ
る。

【図４】チップ検出用電極の作動説明図である。

【符号の説明】

１ スタッドボルト自動供給装置 ３ ボウルフィーダ ５ 送出シュート ７ 方向判別装置 ９Ａ，９Ｂ エアエスケープノズル １１ 検出装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フィーダの出口側に送出シュートを備え
   てなるスタッドボルト自動供給装置にして、前記送出シ
   ュートにランダムに送られてきたスタッドボルトの整列
   方向を電気的に導通で判別する方向判別装置と、この方
   向判別装置により、スタッドボルトの整列方向が逆であ
   ると判別された際に、前記フィーダ内に排出せしめるエ
   アエスケープ装置とを、前記送出シュートに備えてなる
   ことを特徴とするスタッドボルト自動供給装置。