JPH0556507U - タイヤ滑り止め具の外側締付け具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】タイヤに装着したタイヤ滑り止め具の外側縁を
簡単かつ確実に締付け可能な締付け具を提供することで
ある。 【構成】タイヤ滑り止め具Ｂの外側縁ｂ…に沿って係止
する締付けロープ１と、該締付けロープ１の両端１ａ，
１ａを夫々通して所定の輪状に締付け調整すると共に所
定締付け状態に保持するストッパー３とで構成し、該ス
トッパー３は上記締付けロープ１を挟持すると共に、ロ
ープ１の締付け方向引張り時には解除方向へ回動する駆
動挟持片５，５を回動可能に備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、タイヤに装着したタイヤ締付具の外側縁部をタイヤ側面中心に向け て引張ることによりタイヤ滑り止め具をタイヤに密着させるタイヤ滑り止め具の 外側締付け具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図７に示すようにタイヤ滑り止め具100 の外側縁部101 に備えた各掛止 フック200 …にそって、各掛止フック200 …の先端201 …を繋いだ線によって形 成される円の径よりも小径な弾性締付けリング300 …を伸張せしめて複数本（例 えば３本）引掛け、該締付けリング300 …の復元力によりタイヤ滑り止め具100 を締め付けてタイヤに密着させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来技術では締付けリング300 …を掛止フック200 に引掛けるた めの引張り作業にかなりの労力を要するものであったため、人（年配者、女性等 ）によってはほとんどが冬の寒い屋外での作業ということもあって大変困難なも のであった。

【０００４】 また、締付けリング300 は引張り伸張せしめることができる程度に細紐状であ るため、十分な締付け力を得るには複数本重ねて引掛ける必要があり、作業上面 倒あり使用勝手の悪いものであった。

【０００５】 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、タイヤに装着したタイヤ滑り止め具の外側縁を簡単かつ 確実に締付け可能な締付け具を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案がなした技術的手段は、タイヤ滑り止め具の 外側縁に沿って係止する締付けロープと、該締付けロープの両端を夫々通して所 定の輪状に締付け調整すると共に所定締付け状態に保持するストッパーとで構成 し、該ストッパーは上記締付けロープを挟持すると共に、ロープの締付け方向引 張り時には解除方向へ回動する駆動挟持片を回動可能に備えたことである。

【０００７】

【作用】

上記技術的手段により、タイヤに巻回したタイヤ滑り止め具の外側縁に沿って 締付けロープを係止して該ロープを上記外側縁に沿って輪状に配し、そしてスト ッパーの駆動挟持片を解除方向に回動させつつ締付けロープの両端を締付け方向 へと引っ張ると、上記ロープの輪状が次第に小径となりタイヤ滑り止め具の外側 縁をタイヤ側面中心方向に向けて締付ける。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

【０００９】 本考案締付け具Ａは、タイヤ滑り止め具Ｂの外側の各外側縁ｂ…に沿って係止 される締付けロープ１と、該締付けロープ１を締付け調整するストッパー３とで 構成され、タイヤＣに巻回して備えたタイヤ滑り止め具Ｂの各外側縁ｂ…をタイ ヤＣの側面中心方向に向けて締付けるものである。

【００１０】 締付けロープ１は、例えば高張力性及び柔軟性を有する所望な合成樹脂材等で 、上記タイヤＣに巻回して備えたタイヤ滑り止め具Ｂの各外側縁ｂ…によって形 成される径以上の大径状の輪が形成できる程度の長さで、さらに上記外側縁ｂの 先端に備えられる係止フックｂ′の爪部ｂ′1 内に収まる程度の太さとしたもの であり、該ロープ１を所望な輪状に形成すると共に、両端１ａ，１ａを該輪状の 内方に向けて並列させ、そしてその両端１ａ，１ａをストッパー３の駆動挟持片 ５，５間に摺接状に通して締付けロープ１にストッパー３を一体的に配備し、上 記両端１ａ，１ａの先端には夫々掛け止め部２，２を設けている。

【００１１】 尚、締付けロープ１は上記合成樹脂材等からなる高張力性のものに何等限定さ れるものではなく、他の高張力性及び柔軟性を有するものであってもよく、また 例えばゴム等の伸縮性及び柔軟性を有するものからなるものであってもよいもの である。

【００１２】 ストッパー３は、所望形状の台座４表面にロープ誘導ゲート６を立設せしめる と共に、該ゲート６の上方位置に駆動挟持片５，５を互いに隣接せしめて構成し 、更に本実施例では上記ゲート６の下方位置に係止孔７が穿設されている。

【００１３】 駆動挟持片５は、例えば先端に波型傾斜状の挟持面５ａを設け、後端５ｂ側を 台座４表面上に軸着して上下方向に回動可能に備えると共に、常時挟持方向（図 面では下方向）に付勢するものとしたものであり、隣接せしめて備える２個の駆 動挟持片５，５の先端挟持面５ａ，５ａが対向した時の該挟持面５ａ，５ａ間の 間隙が、締付けロープ１の両端１ａ，１ａを並列せしめた幅よりも幅狭状となる ものとして、付勢力に抗して解除方向（図面では上方向）に回動せしめた時以外 は、常にロープ１の両端１ａ，１ａを挟持面５ａ，５ａによって挟持し、締付け ロープ１を所定の輪状に締付け調整すると共に所定締付け状態に保持する。尚、 上記せる駆動挟持片５，５は挟持面５ａ，５ａが上記せるように一定の間隙をも って構成するものとしてもよいが、対向時に両面が当接するものであってもよい ことはいうまでもない。

【００１４】 また本実施例では、一方の駆動挟持片５に駆動阻止部材８ａを回動自在に備え ると共に、他方の駆動挟持片５に上記阻止部材８ａが嵌合する嵌合部８ｂを備え 、上記阻止部材８ａを嵌合部８ｂに嵌合せしめて締付け作業時以外においての駆 動挟持片５，５の回動を阻止し、走行時等に不意に締付け状態が解除しないよう に防止している。

【００１５】 ここで上記締付け具Ａの使用の一方法について説明すると、まず上記せるよう にストッパー３によって所望な輪状とした締付けロープ１を、タイヤ滑り止め具 Ｂの各外側縁ｂ…に備えられる係止フックｂ′…に沿って係止する。この時、駆 動挟持片５，５を解除方向に回動せしめてロープ１の挟持状態を一旦解除せしめ 、締付けロープ１の径をタイヤＣに巻回した際のタイヤ滑り止め具Ｂの各外側縁 ｂ…によって形成される径よりも大径状となるように緩めることにより簡単に係 止することができる。

【００１６】 そして次に、ストッパー３の係止孔７を所望な係止フックｂ′に係止して固定 し、そして締付けロープ１の両端１ａ，１ａを締付け方向（図２及び図５にて矢 印ｘにて示す方向）へ引っ張れば、上記両端１ａ，１ａの矢印ｘ方向への移動に 連動して駆動挟持片５，５がその挟持方向への付勢力に抗して押し広げられるよ うに回動するため、締付けロープ１は挟持状態が解除されて所定長さ引っ張られ て次第にその輪状が小径となる。

【００１７】 従って、上記締付けロープ１の引っ張り作業によって各係止フックｂ′…を介 して連結されているタイヤ滑り止め具ＢをタイヤＣの側面中心方向に向けて必要 程度締付けた後、締付けロープ１の引っ張り作業を停止すれば、駆動挟持片５， ５がその付勢力によって挟持方向へと互いに回動して夫々の挟持面５ａ，５ａに よって両端１ａ，１ａが挟持され、さらに先端の掛け止め部２，２を所定の係止 フックｂ′，ｂ′に引っ掛けることによって締付けロープ１を所定の輪状に締付 け保持する。尚、駆動挟持片５，５の挟持方向への付勢力と共に、締付けロープ １の戻り力（図６にて矢印ｚにて示す）による強力な挟持力によって締付けロー プ１はその締付け状態が保持されるものである。

【００１８】 また、上記掛け止め部２は、図示例ではリング状の弾性体からなっているが、 弾性体でなくともよいことは勿論のこと、他の所望形状、例えばフック状に形成 したものでタイヤ滑り止め具Ｂの各外側縁ｂ…に備えた所望な係止フックｂ′に 係止せしめるものであってもよい。

【００１９】 尚、本実施例では使用勝手の面からあらかじめ締付けロープ１をストッパー３ にて輪状に形設して備えたもので説明したが、締付けロープ１とストッパー３と は夫々別々に備えるものとして現場にて組み合わせて使用するものであってもよ いことは勿論であり、またネット状に形成された非金属製タイヤ滑り止め具をも って説明したが、本考案締付け具Ａの一使用状態を説明するに上記タイヤ滑り止 め具を例示したにすぎず何等これに限定されるものでなく、従来周知の形状（例 えば他のネット形状のものや、梯子状のもの等）のタイヤ滑り止め具全般に適用 可能であり、また非金属製、金属製のどちらであってもよいものである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、タイヤ滑り止め具の外側縁に沿って係止する締付けロープと、該締 付けロープの両端を夫々通して所定の輪状に締付け調整すると共に所定締付け状 態に保持するストッパーとで構成し、該ストッパーは上記締付けロープを挟持す ると共に、ロープの締付け方向への引張り時には解除方向へ回動する駆動挟持片 を回動可能に備えたものであり、タイヤ滑り止め具の外側縁への係止作業にあっ ては上記一本の締付けロープの係止作業のみでよく、その後ストッパーに挟持さ れている締付けロープの両端を所望程度引っ張れば、ロープの引っ張り方向への 移動に連動して駆動挟持片が回動してロープ挟持作用が解除され、その状態で必 要程度ロープを引っ張れば、該締付けロープの輪状が次第に小径となっていきタ イヤ滑り止め具をタイヤ側面の中心方向へと締付けることができるため、締付け 具のタイヤ滑り止め具への係止作業がすこぶる簡単となると共に、ロープの両端 を引っ張って締付けるため非常に早くかつ確実に締付けが可能であり使用勝手に 優れ大変便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案締付け具の一実施例を示す全体斜視
図。

【図２】 締付け状態を示す全体正面図。

【図３】 締付け完了状態を示す部分拡大正面図。

【図４】 ストッパーの拡大正面図。

【図５】 締付けロープの締付け作動状態を示すストッ
パーの正面図。

【図６】 締付けロープの締付け完了状態を示すストッ
パーの正面図。

【図７】 従来の締付け具を示す正面図。

【符号の説明】

Ａ：締付け具 １：締付けロープ １ａ，１ａ：両端 ３：ストッパー ５：駆動挟持片 Ｂ：タイヤ滑り止め具 ｂ：外側縁 ｂ′：係止フック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】タイヤ滑り止め具の外側縁に沿って係止す
   る締付けロープと、該締付けロープの両端を夫々通して
   所定の輪状に締付け調整すると共に所定締付け状態に保
   持するストッパーとで構成し、該ストッパーは上記締付
   けロープを挟持すると共に、ロープの締付け方向引張り
   時には解除方向へ回動する駆動挟持片を回動可能に備え
   ていることを特徴とするタイヤ滑り止め具の外側締め付
   け具。