JPH0554990A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH0554990A
JPH0554990A JP3212498A JP21249891A JPH0554990A JP H0554990 A JPH0554990 A JP H0554990A JP 3212498 A JP3212498 A JP 3212498A JP 21249891 A JP21249891 A JP 21249891A JP H0554990 A JPH0554990 A JP H0554990A
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JP
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discharge lamp
current
power supply
voltage
output
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JP3212498A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kamiya
卓之 紙谷
Masataka Ozawa
正孝 小沢
Atsuo Wake
厚夫 和氣
Mitsuharu Miyazaki
光治 宮崎
Kazutaka Koyama
和孝 小山
Shigeru Horii
堀井  滋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】直流電源の電流制限機能を活用し、放電ランプ
と直列のチョークコイルがインダクタンスの小さなもの
でも低い周波数の矩形波電流でランプを安定点灯させ
る。 【構成】直流電源回路18に電流制限機能をもたせて放電
ランプ16を低周波の矩形波で定常点灯させる。また、こ
の直流電源回路18の出力端に接続されたフルブリッジイ
ンバータ回路19のスイッチ素子が全てオフとなる期間に
チョークコイル6,15に蓄えられたエネルギーを利用し
て直流電源回路18の出力電圧を放電ランプ16の再点弧電
圧以上に上昇させ、安定点灯させる。始動時は直流電源
回路18の出力電流制限値を上げ、点灯周波数を定常時に
比べて高くすることにより、チョークコイル15で電流制
限しながら放電ランプ16に大きな電流を流して光立ち上
がりを速くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタルハライドランプ
などの放電ランプの点灯を制御する放電灯点灯装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の放電灯点灯装置はGS News 第40巻
第2号95ページ(昭和56年)に示すような構成が一般的
であった。以下その構成について図10を参照しながら説
明する。図10に示すようにその構成要素として、42は交
流電源、43は全波整流回路、44,33,34,35,36はスイッチ
素子であるトランジスタ、29はダイオード、28,37 はチ
ョークコイル、30は電解コンデンサ、38は放電ランプ、
32は出力電圧を検出する電圧検出回路、31はトランジス
タ44をオン・オフするドライブ回路、39はトランジスタ
33,34,35,36 をオン・オフするドライブ回路である。ト
ランジスタ44とダイオード29とチョークコイル28と電解
コンデンサ30とでチョッパ回路40を構成し、トランジス
タ33,34,35,36 はフルブリッジインバータ回路41を構成
している。
【0003】つぎに上記の構成要素の関連動作を説明す
る。交流電源42の交流電圧を全波整流器43で整流し、リ
プル電圧を平滑せずにチョッパ回路40に入力する。トラ
ンジスタ44はドライブ回路31によってオン・オフ動作を
する。トランジスタ44がオンするとチョークコイル28に
電流が流れ込み、その電流値は徐々に大きくなってい
く。ドライブ回路31の信号によりトランジスタ44がオフ
すると、チョークコイル28は電流を流し続けようとする
ためチョークコイル28→電解コンデンサ30→ダイオード
29の経路で電流が流れ、電解コンデンサ30を図10の極性
に充電する。以後、ドライブ回路31の信号によりトラン
ジスタ44がオン・オフを繰り返して電解コンデンサ30に
図10の極性の直流電圧が得られる。
【0004】フルブリッジインバータ回路41はトランジ
スタ33,36および34,35 がドライブ回路39によって交互
にオン・オフすることにより放電ランプ38に交流電流を
流す。このランプ電流はチョークコイル37によって制限
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の放電
灯点灯装置では、小形HIDランプなどの放電ランプを
点灯させる場合、点灯周波数は、放電ランプの音響的共
鳴現象を避けるため数kHz以下の低い周波数に設定す
る必要があるが、負荷電流をチョークコイルで制限する
には数mHという大きなインダクタンスのチョークコイ
ルを必要とする。放電ランプの光立ち上がりを速くしよ
うとすると、放電ランプ始動時に大きな始動電流を流す
必要があるが、インダクタンスの大きなチョークコイル
に大きな電流を流そうとすると、チョークコイルは体積
が大きく、重量が重たいものとなった。これにより、従
来の放電灯点灯装置は小型化、軽量化しにくいという問
題点があった。
【0006】本発明は上記問題を解決するもので、小さ
なインダクタンスのチョークコイルを用いても数kHz
以下の低い周波数で放電ランプを安定に点灯させ、小型
で軽量の放電灯点灯装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、直流電源と、前記直流電源の出力端に接続
され、負荷出力の電流をある期間毎に反転する電流反転
手段と、前記電流反転手段の負荷として接続された放電
ランプとを有する放電灯点灯装置に置いて、直流電源が
出力電圧制御手段と出力電流制御手段を備えるととも
に、出力端に小容量の平滑コンデンサを接続するかまた
はこの平滑コンデンサを省略した構成とし、前記放電ラ
ンプの起動時または起動から所定の期間までは前記出力
電圧制御手段により、かつ起動後または前記所定の期間
の後は前記出力電流制御手段により前記直流電源を動作
させるようにしたものである。
【0008】また、直流電源の出力電流制御手段は、前
記直流電源の出力電流上限値を放電ランプ始動時には前
記放電ランプの定格電流値以上に設定するように制御す
るものである。
【0009】さらに、本発明は放電ランプに直列に接続
された誘導性のインピーダンス素子を有し、電流反転手
段は電流反転のためのスイッチ素子と前記スイッチ素子
をオン・オフして電流反転を制御するドライブ手段を有
した構成にし、前記ドライブ手段が前記放電ランプ始動
時には前記放電ランプ定常点灯時に比べて高い周波数で
前記スイッチ素子をオン・オフするものである。
【0010】また、本発明は放電ランプに直列に接続さ
れた誘導性のインピーダンス素子と、前記放電ランプの
両端または前記放電ランプの一端と前記誘導性インピー
ダンスの一部との間に並列に接続された容量性のインピ
ーダンスとを有し、ドライブ手段は、前記放電ランプ始
動時には前記放電ランプに流れる電流が一方向に流れて
いる期間に、直流電源からの電流をオン・オフするよう
にスイッチ素子を制御するものである。
【0011】さらに、電流反転手段とは別に放電ランプ
に電圧を印加する電圧印加手段を有し、前記放電ランプ
の始動時には電流反転手段の出力電圧より高い電圧を、
電流反転手段がランプ電流を反転する毎に所定の期間印
加するものである。
【0012】また、本発明は放電ランプ5気圧以上のキ
セノンを封入したメタルハライドランプであって、前記
放電ランプの始動時の電流反転手段の反転周波数を8k
Hz以下に設定するものである。
【0013】
【作用】上記構成の本発明の放電灯点灯装置は、直流電
源が出力電圧制御手段と出力電流制御手段を有するとと
もに、小容量の平滑コンデンサを備えており、放電ラン
プの起動時または起動から所定の期間まではこの出力電
圧制御手段を用いて、放電ランプの電極間の絶縁破壊に
必要な電圧を供給し、起動後または前記所定の期間の終
了後は出力電流制御手段を用い、放電ランプに定格以上
の電流を流し、発光の立ち上がりを速やかにするととも
に、負荷電流の遮断時に平滑コンデンサを速やかに充電
する。この平滑コンデンサは充電電圧を早期に回復する
ので、放電ランプの再点弧電圧が補償され点灯が安定す
る。
【0014】また、平滑コンデンサの容量が小さいこと
から、出力電圧制御手段または出力電流制御手段により
放電ランプの電流が速やかに制御できるので、放電ラン
プ始動時のみ大電流制御による高速な発光たち上げを行
った後に、速やかに定常電流状態に復帰し、安全領域で
正確な電流制御による安定点灯が達成できる。
【0015】さらに、本発明の放電灯点灯装置は放電ラ
ンプに直列に接続された誘導性のインピーダンス素子を
有し、放電ランプ始動時には直流電源の出力電流の上限
値を上げておいて、ドライブ手段が放電ランプ定常点灯
時に比べて高い周波数で電流を反転することにより、直
流電源の出力電圧をランプ電圧に比べて高い値に維持し
て再点弧電圧を補償するとともに、放電ランプに始動時
の大電力を投入する。これにより放電ランプを安定に点
灯できるとともに、光の立ち上がりを速くできる。
【0016】また、本発明は放電ランプに直列に接続さ
れた誘導性のインピーダンス素子と、放電ランプの両端
または放電ランプの一端と誘導性インピーダンスの一部
との間に並列に接続された容量性のインピーダンスとを
有し、放電ランプ始動時には直流電源の出力電流の上限
値を上げておいて、ドライブ手段が、放電ランプに流れ
る電流が一方向に流れている期間に、直流電源からの電
流をオン・オフすることにより、直流電源の出力電圧を
ランプ電圧に比べて高い値に維持して再点弧電圧を補償
するとともに、放電ランプに始動時の大電力を投入す
る。これにより放電ランプを安定に点灯できるととも
に、光の立ち上がりを速くできる。
【0017】さらに、電流反転手段とは別に放電ランプ
に電圧を印加する電圧印加手段を有し、放電ランプの始
動時には電流反転手段の出力電圧より高い電圧を電流反
転手段がランプ電流を反転する際に印加することによ
り、再点弧電圧を補償でき、放電ランプを安定に点灯さ
せることができる。
【0018】また、本発明は放電ランプが5気圧以上の
キセノンを封入したメタルハライドランプであって、放
電ランプの始動時の電流反転手段の反転周波数を少なく
とも8kHz以下に設定することにより、アークの曲が
りを小さくし、これにより放電ランプを部分的に異常加
熱せず、放電ランプの寿命を長くすることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1は第1の実施例の放電灯点灯装置
の回路図である。図1に示すように構成要素として、1
は直流電源、2はトランス、3はスイッチ素子であるF
ET、4,5はダイオード、6はインダクタンスとして
のチョークコイル、7は小容量のコンデンサ、8はFE
T3をオン・オフするドライブ回路であり、直流電源1
とトランス2とFET3とダイオード4,5とチョーク
コイル6とコンデンサ7とでフォワード形の直流電源回
路18を形成している。9は直流電源回路18の出力電圧を
検出する出力電圧検出回路、10は直流電源回路18の出力
電流を検出する出力電流検出回路である。また、11,12,
13,14 はスイッチ素子であるFET、15はインダクタン
スとしてのチョークコイル、16は放電ランプ、17はFE
T11,12,13,14 をオン・オフするドライブ回路であり、
FET11,12,13,14 はブリッジ構成をなして、フルブリ
ッジインバータ回路19を形成している。
【0020】上記の構成要素の関連動作をつぎに説明す
る。まず、フォワード形の直流電源回路18について示
す。ドライブ回路8の出力信号によりFET3がオンす
ると、直流電源1の出力電圧がトランス2の一次巻線に
印加される。これによりトランス2の二次巻線に巻線比
に応じた電圧が出力される。このトランス2の二次巻線
の両端電圧により、電流はダイオード4→チョークコイ
ル6→フルブリッジインバータ回路19、コンデンサ7の
経路で徐々に大きくなりながら出力される。なお、フル
ブリッジインバータ回路19内の電流経路についてはフル
ブリッジインバータ回路19の動作説明の中で述べる。
【0021】つぎに、ドライブ回路8の出力信号により
FET3がオフするとトランス2の一次側からの電力の
供給がなくなり、FET3がオフする直前までチョーク
コイル6に蓄積されていたエネルギーがフルブリッジイ
ンバータ回路19、コンデンサ7とダイオード5を介して
放出される。このときの電流値は徐々に小さくなってい
く。このようにしてFET3がオン・オフを繰り返すこ
とによりフルブリッジインバータ回路19には小さなリプ
ルのある直流電圧が印加される。
【0022】ドライブ回路8は、直流電源回路18の出力
電圧を設定する機能を有する制御手段であり、出力電圧
検出回路9が検出してくる直流電源回路18の出力電圧の
変動に応じてFET3のオン・オフのデューティを変化
させることにより、直流電源回路18の出力電圧をあらか
じめ設定された電圧値にするよう制御する。また、ドラ
イブ回路8は、直流電源回路18の出力電流の上限値を設
定する機能を有する制御手段でもあり、出力電流検出回
路10が検出してくる信号を検知しながら、あらかじめ設
定された上限値以上の出力電流が流れないようにFET
3のオン・オフのデューティを変化させる。ここで、ド
ライブ回路8においては、直流電源回路18の出力電流を
設定された上限値以上流さないという機能の方が、出力
電圧の定電圧機能に優先してFET3のオン・オフのデ
ューティを設定する。
【0023】このようにして直流電源回路18の出力電流
が、設定された上限値以下の場合は、直流電源回路18が
定電圧動作をする。ただし、直流電源回路18は負荷が変
化して、その定電圧出力に対して上限値以上の出力電流
が流れるような状態になっても、設定された上限値以上
は流さないように動作する。したがって、この場合は逆
に直流電源回路18は定電流特性をもつことになり、出力
電圧は設定された定電圧以下の値となる。
【0024】つぎにフルブリッジインバータ回路19の動
作について説明する。ドライブ回路17の出力信号により
FET11と14を同時にオン・オフし、FET12と13を同
時にオン・オフするとともに、FET11と12のオン・オ
フを交互に繰り返す。まず、FET11と14をオンさせる
と、直流電源回路18→FET11→チョークコイル15→放
電ランプ16→FET14→直流電源回路18の経路で負荷電
流が流れる。一定期間後にFET11と14をオフにする
と、チョークコイル15に蓄積されたエネルギーが、FE
T12,13 はオフ時にダイオード特性を有するので、チョ
ークコイル15→放電ランプ16→FET13の内蔵ダイオー
ド→直流電源回路18のコンデンサ7→FET12の内蔵ダ
イオード→チョークコイル15の経路で放出される。
【0025】つぎにFET12と13をオンさせると、直流
電源回路18→FET13→放電ランプ16→チョークコイル
15→FET12→直流電源回路18の経路で負荷電流が流れ
る。また、FET12と13がオフするとチョークコイル15
に蓄積されたエネルギーは、同様にFET11,14 はオフ
時にダイオード特性を有するので、チョークコイル15→
FET11の内蔵ダイオード→直流電源回路18のコンデン
サ7→FET14の内蔵ダイオード→放電ランプ16→チョ
ークコイル15の経路で放出される。
【0026】ドライブ回路17によりFET11,12,13,14
のオン・オフの周波数を放電ランプ16の音響的共鳴現象
が起こらない低い周波数に設定し、直流電源回路18の出
力電流上限値を定常点灯時は放電ランプ16の定格電流値
近傍に設定することにより、放電ランプ16は低周波の矩
形波で点灯する。
【0027】また、放電ランプ16の起動時、つまり放電
ランプ16の電極間の絶縁破壊し、アーク放電に移行する
までは直流電源回路18の出力電流がその上限値に比較し
て非常に小さいので直流電源回路18は定電圧動作をし、
この定電圧動作時の出力電圧により放電ランプ16は確実
に起動する。起動後アーク放電に移行すると、放電ラン
プ16のランプインピーダンスが低下するのでランプ電流
が十分に流れる状態となり、これにより、直流電源回路
18は定電流動作をする。以下、アーク放電に移行以後を
始動時ということにする。放電ランプ16の始動時には直
流電源回路18の出力電流の上限値を放電ランプ16の定格
電流値より大きくしておき、放電ランプ16に大きな電力
を投入する。
【0028】ここで、本実施例のように直流電源回路18
でランプ電流を制限し、チョークコイル15がほとんど電
流制限機能を有さないような低い周波数で放電ランプ16
を点灯する場合、チョークコイル15のインピーダンスは
非常に小さいので直流電源回路18の出力電圧は放電ラン
プ16のランプ電圧にほぼ等しくなる。また、直流電源回
路18の出力電流がランプ電流にほぼ等しくなる。すなわ
ち、始動時のランプ電力の制御は出力電圧検出回路9で
ランプ電圧にほぼ等しい直流電源回路18の出力電圧を検
出しながらそのランプ電圧に応じて出力電流上限値を制
御する。ランプ電圧は、起動後一旦最低値となり、その
後上昇していくという特性を有するが、それにともない
出力電流上限値を下げていき、定格点灯に移行させる。
【0029】同様に定常点灯時も出力電圧検出回路9で
ランプ電圧にほぼ等しい出力電圧を検出して、ランプ電
力が定格電力近傍になるよう直流電源回路18の出力電流
上限値を制御する。
【0030】フルブリッジインバータ回路19のFET1
1,12,13,14 が全てオフとなるデッドタイム時には、直
流電源回路18のチョークコイル6は連続的に電流を流し
続けようとする回生電流がコンデンサ7を流れ、フルブ
リッジインバータ回路19の負荷の一部であるチョークコ
イル15から電源に戻る帰還電流、いわゆる回生電流もコ
ンデンサ7を流れるため、直流電源回路18のコンデンサ
7の両端電圧はデッドタイム中に小容量のため速やかに
上昇する。このようにして直流電源回路18の出力電圧は
放電ランプ16の再点弧電圧を補償する電圧まで上昇す
る。
【0031】このように本発明の第1の実施例の放電灯
点灯装置によれば電流制限機能を直流電源回路18自身に
もたせることにより、チョークコイル15で電流制限する
必要がないので、チョークコイル15のインダクタンスを
小さくでき、これにより放電灯点灯装置を小型化するこ
とができる。また、電流制限機能を直流電源回路18自身
にもたせることにより、チョークコイル15のインダクタ
ンスの値に関係なく放電ランプ16を低周波の矩形波で定
常点灯させることができるので、音響的共鳴現象を起こ
すことなく安定に点灯させることができる。
【0032】また、直流電源回路18の出力端のコンデン
サ7の容量を小さくすることにより、フルブリッジイン
バータ回路19の電流反転時のデッドタイム中に直流電源
回路18の出力端のコンデンサ7の両端電圧を上昇させる
ことができるのでランプ電流方向の切り替わり時の再点
弧電圧を補償することができ、放電ランプ16を立消えさ
せることなく安定に点灯させることができる。ここで、
再点弧電圧はインバータの出力電圧が低い場合に顕著に
現れるもので、直流電源回路の電流制限機能を用いて動
かすような場合にはランプ電圧の低下する放電ランプ始
動時が再点弧電圧を補償できずに立消えしやすい。しか
し、ランプ電圧の低いとき程ランプ電流を多く流すよう
にすれば、チョークコイル6,15に蓄えられるエネルギ
ーも大きくすることができ、これによりコンデンサ7を
介して流れる回生電流も大きくなり、瞬時にコンデンサ
7の両端電圧が放電ランプ16の再点弧電圧を補償する電
圧にまで充電されるので再点弧補償が確実に行える。
【0033】また、従来例にもあるように通常の放電灯
点灯装置では直流電源回路の出力端のコンデンサとして
容量が数十μFから数百μFで、数百ボルト耐圧の電解
コンデンサが必要であるが、本発明の第1の実施例の放
電灯点灯装置によれば直流電源回路18の出力端のコンデ
ンサ7は小さな容量のコンデンサ、たとえばフィルムコ
ンデンサでもよく、電解コンデンサを使用する必要はな
い。電解コンデンサは時が経つにつれ、内部の電解液が
蒸発していくため容量値が低下することが知られてい
る。とくに高温にさらされると容量低下の速度が速くな
る。また、一般的に高耐圧の電解コンデンサほど耐熱性
に劣る。これにより、たとえば自動車前照灯にHIDラ
ンプを用いた場合、自動車車内は高温にさらされる危険
性が高く、放電灯点灯装置内に電解コンデンサはないほ
うが好ましい。つまり、電解コンデンサの容量低下が放
電灯点灯装置の性能を落とす要因や寿命を決める要因に
なりかねないからである。
【0034】このように、高耐圧の電解コンデンサを使
用しなくてもよい本実施例の放電灯点灯装置によれば寿
命と動作の信頼性を向上させることができる。また、高
耐圧、大容量の電解コンデンサは体積が大きいが、本実
施例のように小容量のコンデンサであれば高耐圧のもの
でも体積は小さく、放電灯点灯装置を小型化することが
できる。
【0035】また、小さな容量のコンデンサ7を用いる
ことにより、直流電源回路18の出力電圧制御の応答速度
を速くすることができる。また、直流電源回路18の出力
端に大きな容量のコンデンサを接続すると直流電源回路
18で電流制限する場合でも放電ランプ16が負抵抗特性を
有するのでコンデンサの電荷が流れだしてしまい、出力
電流を一定に制限することは難しい。しかし、本実施例
のようにコンデンサ7の容量が小さい場合は、コンデン
サ7に蓄えられる電荷が少ないのでチョークコイル6か
らの電流が直流電源回路18の出力電流となり、FET3
のオン・オフのデューティを制御するだけで出力電流を
制限できる。
【0036】また、放電ランプ16の始動時には直流電源
回路18の出力電流の上限値を放電ランプ16の定格電流値
より大きくすることにより、放電ランプ16に大きな電力
を投入し、放電ランプ16の光の立ち上がりを速くするこ
とができる。
【0037】また、定常点灯時に定電力点灯させること
ができるので、経時変化などにより放電ランプ16の定常
点灯時のランプ電圧が変化するような場合でも、光出力
を常にほぼ一定に保つことができる。
【0038】なお、本実施例では放電ランプ16と直列に
チョークコイル15を接続したものについて述べたが、チ
ョークコイル15を省いたものでもよい。ただし、その場
合はフルブリッジインバータ回路19の電流反転時のデッ
ドタイム中にコンデンサ7に流れ込む電流はチョークコ
イル6からだけとなる。
【0039】つぎに、本発明の第2の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図2は第2の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。第1の実施例と構成上で異なる点
は図1の第1の実施例におけるコンデンサ7がなくなっ
たところと、フルブリッジインバータ回路19のFET11
と12を図2の小容量のコンデンサ20と21に置き換えたと
ころであり、これにより電流反転手段はFET13,14 と
コンデンサ20,21 とでハーフブリッジインバータ回路22
を構成しており、ドライブ回路17Aはハーフブリッジイ
ンバータ回路22のFET13,14 を駆動する。
【0040】このような構成の第2の実施例の動作を説
明する。まず、第1の実施例のコンデンサ7が省略され
たフォワード形の直流電源回路18Aについてであるが、
これは第1の実施例におけるコンデンサ7をコンデンサ
20,21 に置き換えた動作をするだけである。
【0041】つぎにハーフブリッジインバータ回路22の
動作について説明する。通常のハーフブリッジインバー
タ回路は2段直列のコンデンサが電源として動作するの
であるが、本実施例では2段直列のコンデンサ20,21 の
容量が小さいため、直流電源回路18Aのチョークコイル
6から流れだしてくる電流が放電ランプ16に流れる電流
となる。ドライブ回路17Aの出力信号によりFET13と
14を交互にオン・オフする。まず、FET13をオンさせ
ると、直流電源回路18A→FET13→放電ランプ16→チ
ョークコイル15→コンデンサ21→直流電源回路18Aの経
路でランプ電流が流れる。また、コンデンサ20からFE
T13、放電ランプ16、チョークコイル15を介しても
ランプ電流が流れる。一定時間後にFET13をオフする
と、チョークコイル15に蓄積されたエネルギーが、FE
T14がオフ時にダイオード特性を有するため、チョーク
コイル15→コンデンサ21→FET14の内蔵ダイオード→
放電ランプ16→チョークコイル15の経路で放出される。
【0042】つぎにFET14をオンさせると、直流電源
回路18A→コンデンサ20→チョークコイル15→放電ラン
プ16→FET14→直流電源回路18Aの経路でランプ電流
が流れる。また、コンデンサ21からチョークコイル15、
放電ランプ16、FET14を介してもランプ電流が流れ
る。FET14がオフするとチョークコイル15に蓄積され
たエネルギーは、FET13も同様にオフ時にダイオード
特性を有するため、チョークコイル15→放電ランプ16→
FET13の内蔵ダイオード→コンデンサ20→チョークコ
イル15の経路で放出される。
【0043】またドライブ回路17Aにより、FET13,1
4 のオン・オフの周波数を放電ランプ16の音響的共鳴現
象が起こらない低い周波数に設定し直流電源回路18Aの
出力電流上限値を放電ランプ16の定格電流値に設定する
ことにより、放電ランプ16低周波の矩形波で点灯する。
【0044】ここで、コンデンサ20,21はそれらの容量
が等しければ、直流電源回路18Aの出力電圧を二分する
ようにほぼ等しい電圧で充電される。直流電源回路18A
でランプ電流を制限し、チョークコイル15がほとんど電
流制限機能を有させないような低い周波数で放電ランプ
16を点灯する場合、チョークコイル15のインピーダンス
が非常に小さいのでランプ電圧はコンデンサ20,21 のそ
れぞれの充電電圧にほぼ等しくなる。つまり、直流電源
回路18Aの出力電圧は放電ランプ16のランプ電圧のほぼ
2倍となる。また、直流電源回路18Aの出力電流がラン
プ電流にほぼ等しくなる。すなわち、始動時、定常点灯
時のランプ電力の制御は出力電圧検出回路9でランプ電
圧のほぼ2倍の直流電源回路18Aの出力電圧を検出しな
がらその電圧に応じてて出力電流上限値を制御する。
【0045】また、ハーフブリッジインバータ回路22の
FET13,14がともにオフとなるデッドタイム時には、
直流電源回路18Aのチョークコイル6は連続的に電流を
流し続けようとしてコンデンサ20,21を流れ、ハーフブ
リッジインバータ回路22の負荷の一部であるチョークコ
イル15からもコンデンサ20や21に電流が流れるため、コ
ンデンサ20,21のそれぞれの両端電圧はデッドタイム中
に上昇する。このようにしてコンデンサ20,21のそれぞ
れの両端電圧は放電ランプ16の再点弧電圧を補償する電
圧まで上昇する。
【0046】このように本発明の第2の実施例によれ
ば、第1の実施例の効果の他にハーフブリッジインバー
タ回路22にすることによりハーフブリッジインバータ回
路22の2段直列のコンデンサ20,21が直流電源回路18A
の出力端コンデンサを兼ねることができるので放電灯点
灯装置を簡略化、小型化することができる。またフルブ
リッジインバータ回路19の場合に比べてスイッチ素子で
あるFETが2つ減るので効率を向上させることができ
る。
【0047】つぎに、本発明の第3の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図3は第3の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。第1の実施例と構成上で異なる点
はフォーワード形の直流電源回路18の出力端のコンデン
サ7を省いたところである。そのため、直流電源回路は
第2の実施例の図2と同じ構成になる。
【0048】このような構成の第3の実施例の動作を説
明する。第1の実施例と違うのは、フルブリッジインバ
ータ回路19のデッドタイム時の動作だけである。フルブ
リッジインバータ回路19のFET11,12,13,14が全てオ
フとなるデッドタイム時には、直流電源回路18Aのチョ
ークコイル6は連続的に電流を流し続けようとし、フル
ブリッジインバータ回路19の負荷の一部であるチョーク
コイル15からも電源に戻る帰還電流が流れようとする。
しかし、これらの電流が流れるループはFET11,12,1
3,14 とダイオード4,5で閉ざされるためチョークコ
イル6,15の両端に逆起電力が発生し、直流電源回路18
Aの出力端電圧はデッドタイム時に上昇する。FET1
1,12,13,14 のオン・オフ時のドレイン電流にはその立
ち上がり時間、立ち下がり時間があり、出力電圧検出回
路9にも小さな電流が流れるため、チョークコイル6,
15の両端に発生する逆起電力の大きさはある有限の値で
ある。このようにしてデッドタイム時に直流電源回路18
Aの出力電圧は放電ランプ16の再点弧電圧を補償する電
圧に上昇する。
【0049】このように本発明の第3の実施例によれ
ば、第1の実施例の効果の他に第1の実施例におけるコ
ンデンサ7がいらないので部品点数を少なく、回路を簡
略化できる。しかもそれでいて放電ランプ16の安定点灯
に再点弧電圧を補償することができる。
【0050】つぎに、本発明の第4の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図4は第4の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。第1の実施例と構成上で異なる点
は、直流電源回路18の出力電圧を検出する出力電圧検出
回路9Aの信号を、フルブリッジインバータ回路19のF
ET11,12,13,14 を駆動するドライブ回路17Bに入力す
るラインを設けたところである。
【0051】このような構成の第4の実施例の動作を説
明する。第1の実施例と違うのは、出力電圧検出回路9
Aに、コンデンサ7の両端の瞬時電圧を検出する機能を
設けたところである。FET11,12,13,14 のデッドタイ
ム中にチョークコイル6,15からコンデンサ7に流れ込
む電流により、小容量のコンデンサ7の両端電圧は上昇
する。ドライブ回路17Bは出力電圧検出回路9Aの信号
により、コンデンサ7の両端電圧が放電ランプ16の再点
弧電圧以上でFET11,12,13,14 のドレイン・ソース間
の耐圧以下の電圧にある間にデッドタイムを終了させる
ようデッドタイムの長さを制御する。
【0052】このように本発明の第4の実施例によれ
ば、第1と第3の実施例の効果の他にコンデンサ7の両
端電圧が放電ランプ16の電流反転時の再点弧電圧以上と
なってからデッドタイムを終了するので確実に再点弧さ
せることができる。また、コンデンサ7の両端電圧がF
ET11,12,13,14 の耐圧以上になる前にデッドタイムを
終了するので、FET11,12,13,14 の破壊を防止するこ
とができる。なお、本実施例の構成、機能は他の実施例
にも適用可能である。
【0053】つぎに、本発明の第5の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図5は第5の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。第1の実施例と構成上で異なる点
はランプ電圧検出回路23を設置し、その出力信号を、直
流電源回路18のFET3を駆動するドライブ回路8Aと
フルブリッジインバータ回路19のFET11,12,13,14を
駆動するドライブ回路17Cに入力するラインを設けたと
ころである。
【0054】このような構成の第5の実施例の動作を説
明する。放電ランプ始動時の光立ち上がりを早くするに
は、始動時に大きなランプ電力を供給する必要がある。
また、光出力をほぼ一定の状態に保ちながら定格点灯に
移行させるためには、ランプ特性を検出しながらランプ
電力を始動時の最大値から放電ランプ16の定格電力値に
まで徐々に下げていく必要がある。そこで本実施例では
直流電源回路18の出力電流上限値を、ドライブ回路8A
により放電ランプ16の定格電流値より上げておき、ドラ
イブ回路17Cにより点灯周波数を変えることにより、放
電ランプ始動時のランプ電流をチョークコイル15の電流
制限機能で制御するのであるが、小さなインダクタンス
のチョークコイル15でランプ電流を制限するため始動時
機の点灯周波数は定常点灯時の点灯周波数より高くな
る。また、始動時のランプ電流波形は三角波となる。
【0055】まず、放電ランプ16の始動電流の最大値が
流せるように始動時の点灯周波数と始動時の直流電源回
路18の出力電流上限を設定する。そしてランプ電圧検出
回路23でランプ電圧を検出しながらそのランプ電圧に応
じてドライブ回路17Cが点灯周波数を高くすることによ
り、ランプ電流は制限され定格電流に近づいていく。
【0056】つぎに、ランプ電流を始動電流の最大値か
ら定格電流値に下げていく過程で点灯周波数が音響的共
鳴現象の起こる周波数まで上がっていく場合は、音響的
共鳴周波数になる前にランプ電圧検出回路23の信号に応
じてドライブ回路8Aにより直流電源回路18の出力電流
上限値を下げていく。そして直流電源回路18の出力電流
の上限値を定格ランプ電流値近傍に下げ、その後点灯周
波数を低周波にして放電ランプ16を定常点灯させる。
【0057】定常点灯時はランプ電圧検出回路23でラン
プ電圧を検出して、ランプ電力が定格電力近傍になるよ
う直流電源回路18の出力電流上限値を制御する。このよ
うに本発明の第5の実施例によれば、第1、第3、第4
の実施例の効果の他に放電ランプ始動時に直流電源回路
18の出力電流の上限値をあげ、放電ランプ16に直列のチ
ョークコイル15で電流制限することにより、光の立ち上
がりを速くすることができる。ここで、第1の実施例の
ように直流電源回路18の出力電流上限値の制御だけで始
動電流を流すとなれば直流電源回路18の体積が大きくな
る。つまり、第1の実施例は放電ランプ16に大きな始動
電流を流すときにも矩形波点灯であるため、直流電源回
路18の出力電流の平均値がランプ電流の実効値に等し
い。これに対し、本実施例のように始動時に点灯周波数
を高くしてチョークコイル15のインピーダンスを大きく
する場合は、三角波点灯となりインピーダンスが上昇す
る分だけ直流電源回路18の出力電圧が高くなる。この場
合、直流電源回路18の出力電力が、フルブリッジインバ
ータ回路19での損失があるためにランプ電力以上になる
のは第1の実施例と同じであるが、直流電源回路18の出
力電圧が高くなる分だけ出力電流を少なくすることがで
きる。すなわち、直流電源回路18の出力電流の平均値は
ランプ電流の実効値より小さい。直流電源回路18の出力
電流が減ると、直流電源回路18内を流れる電流値は小さ
くなり、よって直流電源回路18を構成するトランス、チ
ョークコイル、FET、ダイオードに流れる電流の最大
値も小さくなるので、これらの部品を小型化できるとと
もに、直流電源回路18の効率を上昇させることができ
る。また、放電ランプ16の始動時の直流電源回路18の出
力電圧が第1の実施例より高くできる分だけ、始動時の
再点弧補償を確実に行える。
【0058】また、チョークコイル15のインダクタンス
だけでランプ電流を制御するためには高周波にする必要
があるが、その場合点灯周波数が音響的共鳴現象の周波
数領域に入る可能性があり、立消えやランプ損傷の危険
性があるが、本実施例のように音響的共鳴現象の周波数
領域に入る手前で直流電源の出力電流上限値を絞ること
によってランプ電流の制御を行なうことにより音響的共
鳴現象を防止することができる。
【0059】また、第1、第3、第4の実施例では再点
弧電圧を確保するためにはコンデンサ7の容量をかなり
小さくしなければならず、かつチョークコイル15のイン
ダクタンスは従来例よりは小さくできるものの極端に小
さくすることはできない。直流電源回路18の出力コンデ
ンサ7の容量が小さいということは、その直流電源回路
18を定電圧源として動作させたときの安定度が低下す
る。またチョークコイル15はインダクタンスが小さいほ
どその体積を小型化できる。本実施例によれば直流電源
回路18の出力電圧が第1の実施例に比べ高くすることが
できるので、その分コンデンサ7の容量を大きくするこ
とができ、チョークコイル15のインダクタンスは小さく
できる。これにより電源の安定度を上げることができ、
かつ点灯装置を小型化することができる。
【0060】なお、本実施例では始動時のランプ電流を
小さくしていく際、音響的共鳴周波数になる前に直流電
源回路18の出力電流上限値を定格ランプ電流近傍に下げ
ていき、その後点灯周波数を低周波にしたが、出力電流
上限値と点灯周波数を同時に変えてもよい。
【0061】また、定常点灯時のランプ電圧はチョーク
コイル15と放電ランプの電圧和として出力電圧検出回路
9でも検出できるので、この検出電圧を用いて定電力制
御してもよい。また、本実施例では始動時の点灯周波数
を音響的共鳴周波数以下に選んだが、音響的共鳴周波数
と音響的共鳴周波数の間の周波数で始動時の点灯動作を
行わせてもよい。
【0062】つぎに、本発明の第6の実施例を添付図面
に基づいて説明する。その構成は第5の実施例と同じで
ありその回路図は図5にあたる。つぎに第6の実施例の
動作を説明すると、第5の実施例では始動時に大きなラ
ンプ電力を供給するため点灯周波数を変化させたが、本
実施例では始動時の周波数は定常時よりも高い周波数で
ほぼ一定になるように設定し、直流電源回路18の出力電
流の上限値を変化させることにより始動電力を制御する
方式をとる。ここで、定常時よりも高い周波数に設定す
るのは第5の実施例の場合と同じ理由による。
【0063】まず、放電ランプ16の始動電流の最大値が
流せるように始動時の点灯周波数と始動時の直流電源回
路18の出力電流上限値を設定する。そしてランプ電圧検
出回路23でランプ電圧を検出しながらそのランプ電圧に
応じて直流電源回路18の出力電流上限値を小さくするこ
とにより、ランプ電流は制限された定格電流に近づいて
いく。そして、直流電源回路18の出力電流を小さくして
いきランプ電流がその定格値付近になったところで、低
周波の矩形波になるよう点灯周波数を下げる。
【0064】このように本発明の第6の実施例によれ
ば、第1、第3、第4の実施例の効果の他に、第5の実
施例と同じく、始動時に点灯周波数を高くしてチョーク
コイル15のインピーダンスを大きくするので、直流電源
回路18を構成するトランス、チョークコイル、FET、
ダイオードを小型化できるとともに、直流電源回路18の
効率を上昇させることができる。また、放電ランプ16の
始動時の直流電源回路18の出力電圧が第1の実施例より
高くできる分だけ、始動時の再点弧補償が確実に行え
る。また、直流電源回路18の出力電流上限値をあげ、チ
ョークコイル15で電流制限することにより光の立ち上が
りを速くすることができる。また、コンデンサ7の容量
は電流制限機能の効く範囲で従来例よりは小さいが第1
の実施例よりは大きくすることができるので、直流電源
回路18の定電圧動作時の安定度を上げることができ、か
つチョークコイル15のインダクタンスを小さくすること
ができるので点灯装置を小型化することができる。
【0065】また、通常メタルハライドランプなどの放
電ランプを水平点灯させた場合、アークは対流によって
上方に弓なりに曲がる。また、点灯周波数を変化させる
とアークの曲がりも音響的共鳴現象等の影響を受けて変
化する。しかし、本実施例によれば点灯周波数を第5の
実施例のように大きく変化させる必要がないので、アー
クの曲がりをほぼ一定に保つことができ、配光を一定に
することができる。
【0066】なお、始動時の高い周波数から定常時の低
い周波数へ点灯周波数を低下させる方法は切り替えでも
よいし、連続的に低下させてもよいし、断続的に低下さ
せてもよい。また、時間的には徐々にでもよいし、急速
に低下させても構わない。
【0067】つぎに、本発明の第7の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図6は第7の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。第5、第6の実施例と構成上で異
なる点は、放電ランプに並列にコンデンサ24を接続した
ところである。
【0068】このような構成の第7の実施例の動作を説
明する。ここで放電ランプ16の始動時には、FET11,1
2,13,14 を駆動するドライブ回路17DからこれらFET
11,12,13,14 のゲートに図7に示すようなオン・オフ制
御信号を入力する。ドライブ回路17Dからの信号によ
り、FET11,13 が高い周波数でオン・オフし、同時に
14,12 が低い周波数でオン・オフする。まず、FET14
がオン状態のときFET11がオンすると、電流は直流電
源回路18からFET11→チョークコイル15→放電ランプ
16→FET14→直流電源回路18の経路で流れ、またコン
デンサ24を介しても流れる。FET14がオン状態でFE
T11がオフすると、チョークコイル15→放電ランプ16→
FET14→FET12の内蔵ダイオード→チョークコイル
15の経路で流れ、またコンデンサ24を介しても流れる。
また、FET12がオン状態のときはFET13がオン・オ
フすることによりランプ電流は上記と反対方向に流れ
る。
【0069】放電ランプ16の始動時には直流電源回路18
の出力電流上限値を放電ランプ16の定格電流値よりも大
きくしておき、高い周波数でオン・オフするFET11,1
3 のオン・オフのデューティを変えることにより、ラン
プ電流をチョークコイル15の電流制限機能で制御する。
ランプ電流波形はランプインピーダンスが小さくFET
11,13 のオン・オフのデューティが大きいときにはFE
T11または13が高周波でオン・オフしている際にチョー
クコイル15を流れる電流がゼロまで戻らないので高周波
リプルが重畳した台形波となり、放電ランプ16に大きな
電流が流れる。また、ランプインピーダンスが大きく、
オン・オフのデューティが小さいときはチョークコイル
15を流れる電流がゼロまで戻るので高周波リプルが重畳
した矩形波となる。
【0070】まず、放電ランプ16の始動電流の最大値が
流せるようにFET11,13 のオン・オフ周波数とオン・
オフのデューティと始動時の直流電源回路18の出力電流
上限値を設定する。そしてランプ電圧検出回路23でラン
プ電圧を検出しながらそのランプ電圧に応じてドライブ
回路17Dでオン・オフのデューティを小さくするにつ
れ、ランプ電流は制限され定格電流値に近づいていく。
上記の動作でランプ電流が定格電流値付近になれば直流
電源回路18の出力電流の上限値をドライブ回路8Aによ
り定格ランプ電流値近傍にして、ドライブ回路17Dの出
力信号によりFET11と14を同時にオン・オフし、FE
T12と13を同時にオン・オフするとともに、FET11と
12のオン・オフを放電ランプ16の音響的共鳴現象が起こ
らない低い周波数で交互に繰り返すようにして放電ラン
プ16を低周波の矩形波で点灯する。
【0071】定常点灯時は第5、第6の実施例と同様に
ランプ電圧検出回路23でランプ電圧を検出して、ランプ
電力が定格電力近傍になるよう直流電源回路18の出力電
流上下値を制御する。
【0072】このように本発明の第7の実施例によれ
ば、第1、第3、第4の実施例の効果の他に第5、第6
の実施例と同様に放電ランプ始動時に直流電源回路の出
力電流の上限値をあげ、放電ランプ16に直列のチョーク
コイル15で電流制限することにより、光の立ち上がりを
速くすることができる。また、コンデンサ7の容量は電
流制限機能の効く範囲で従来例よりは小さいが第1の実
施例よりは大きくすることができるので、直流電源回路
18の定電圧動作時の安定度を上げることができ、かつチ
ョークコイル15のインダクタンスを小さくすることがで
きるので点灯装置を小型化できる。
【0073】また、放電ランプ始動時にチョークコイル
15に流れる高周波電流をコンデンサ24でバイパスさせる
ため、ランプ電流に含まれる高周波成分は小さくするこ
とができ、これにより放電ランプ16の音響的共鳴現象を
防止することができる。
【0074】また、点灯周波数を変えることなく始動か
ら安定点灯へと移行することができるので、アークの曲
がりが安定しランプ寿命を第5、第6の実施例よりも長
くすることができる。
【0075】また、本実施例では始動時にPWM制御す
ることによりチョークコイル15のインピーダンスを大き
くするので、第5、第6の実施例と同じく直流電源回路
18を構成するトランス、チョークコイル、FET、ダイ
オードを小型化できるとともに、直流電源回路18の効率
を上昇させることができる。また、放電ランプ16の始動
時の直流電源回路18の出力電圧が第1の実施例より高く
できる分だけ、始動時の再点弧補償が確実に行える。
【0076】なお、放電ランプ16と直列にチョークコイ
ルをもう一つ接続し、コンデンサ24を放電ランプ16とこ
のチョークコイルとの直列回路に並列になるように接続
するような回路構成でもよい。また、このチョークコイ
ルの代わりにトランスの一巻線を接続した回路構成でも
よい。また、放電ランプ始動時に放電ランプ16と直列の
インピーダンスが誘導性であり、放電ランプと並列のイ
ンピーダンスが容量性であれば、他の構成のインピーダ
ンス回路でもよい。
【0077】また、本実施例では放電ランプの始動時に
FET11,13 が高周波でオン・オフし、FET12,14 が
低周波でオン・オフするようにしたが、FET12,14 が
高周波で、FET11,13 が低周波でオン・オフするよう
にしてもよい。
【0078】また、本実施例では放電ランプの始動時に
高周波でオン・オフするFET11,13 をデューティ変化
することにより放電ランプ16の始動電流を制御したが、
FET11,13 の周波数を変化することにより放電ランプ
16の始動電流を制御してもよい。この場合には始動時の
大電流時にも台形波とはならず矩形波で点灯させること
ができる。
【0079】また、FET11,13 のデューティと直流電
源回路18の出力電流上限値の絞り方は本実施例の方法だ
けに限らず、同時に絞っていってもよいし、FET11,1
3 のデューティを一定にしておいて直流電源回路18の出
力電流の上限値を絞っていってもよい。
【0080】また、本実施例の動作を第2の実施例の図
2の回路において適用することも可能である。図2の回
路のFET13,14 を本実施例のFET11,13 のようにオ
ン・オフさせればよい。つまり、図2の回路でFET13
を一定期間は高周波でオン・オフさせ、残りの期間はオ
フさせる。それとは逆の位相でFET14をFET13のオ
フ期間に高周波でオン・オフさせ、FET13が高周波で
オン・オフする期間にオフさせればよい。こうすれば、
本実施例と同じ効果が得られる。
【0081】つぎに本発明の第8の実施例を添付図面に
基づいて説明する。図8は第8の実施例の回路図であ
る。第1の実施例と異なる点はパルス発生回路25、パル
ストランス26およびパルス電圧吸収用のコンデンサ27か
ら構成されるパルス電圧印加手段を設けたこと、フルブ
リッジインバータ19のドライブ回路17Eからパルス発生
回路に信号を入力するラインを設けたところである。
【0082】つぎに第8の実施例の動作を説明する。放
電ランプ16の始動時にランプ電圧は低くなるがそれと同
期して直流電源回路18の出力電圧も低い電圧で推移す
る。このとき、チョークコイル15の大きさを小さくした
いとか、コンデンサ7の容量を極端に小さくしたくない
場合にはコンデンサ7の両端電圧を瞬時に回復すること
ができなくて再点弧電圧を補償できずに立消えが起こる
場合がある。そこで、ドライブ回路17Eから信号を受け
て、フルブリッジインバータ19が電流反転する度に再点
弧に必要なパルス電圧をパルス発生回路25から発生さ
せ、放電ランプ16に接続されたパルストランス26に加え
る。
【0083】このように本発明の第8の実施例によれ
ば、第1の実施例にくらべ放電ランプ16はより確実に再
点弧させることができ、安定に点灯維持させることがで
きる。なお、始動時のみならず安定点灯時であるとか、
寿命末期のランプなどで再点弧電圧が発生する場合にも
パルス電圧を印加することにより、放電ランプを安定に
点灯させることも可能である。また、パルス発生回路25
への電源供給は直流電源回路18の出力電圧を利用しても
よいし、別電源を用いても構わない。
【0084】また、点灯させるべき放電ランプが起動に
高電圧を要する場合には、パルス発生手段を起動回路と
して働かせてもよい。その場合にはパルス発生回路25へ
の信号はフルブリッジインバータ19の電流反転に必ずし
も合わせて出力する必要はなく、もっと高い周波数でパ
ルスを発生させても構わないし、低い周波数でも構わな
い。さらに、起動と再点弧電圧補償とでは必要なパルス
条件が異なるので、各場合に応じて発生するパルスを変
化させてもよい。
【0085】また、高電圧を外部から印加する手段であ
れば、本実施例のようなトランスを用いた方法に限らず
他の方法でも構わない。つぎに本発明の第9の実施例を
添付図面に基づいて説明する。構成においては放電ラン
プ16として5気圧以上の高圧キセノンを封入したメタル
ハライドランプを用いた点を除けば第5、第6の実施例
と同じであり、回路図は先に図5に示した通りである。
【0086】この第9の実施例の動作であるが、基本的
には第6の実施例と同じである。動作上異なる点は始動
時の点灯周波数を8kHz以下に限定した点にある。図
9は定格ランプ電力35Wの高圧キセノン封入型のメタル
ハライドランプを用いて点灯波形、点灯周波数によるア
ークの曲がりを測定した結果を示し、定格点灯時のもの
である。ここで、測定に使用したメタルハライドランプ
の発光管の寸法は、中心部の内径が3.1mm 、電極管距離
が4.3mm であり、発光管の内容積は0.03cm2 、水銀封入
量は0.70mgである。また、アークを水平方向から観測
し、電極間距離を二分する電極軸と垂直な方向における
アークの最高輝度点と、電極軸中心からの距離をアーク
の曲がりとした。この図よりランプ電流波形が正弦派、
三角波、矩形波のいずれであっても、点灯周波数が低い
方がアークの曲がりが小さいことがわかる。同様に始動
時の大電力時のアーク状態も点灯周波数が低いときの方
がアーク形状、アーク位置が安定する。始動時のランプ
電流波形が三角波から矩形波に移行する本実施例ではア
ークの曲がりを極力小さくしたいので、アークの曲がり
が正弦派に比較的近い周波数で点灯させてやる必要があ
り、それゆえに8kHzという始動時の点灯周波数を選
んだ。8kHzの点灯周波数で始動電力を供給し、定格
に近づいたところで約400 Hzに下げてやると、アーク
の曲がりを非常に小さくすることができ、正弦派点灯の
場合よりもランプ寿命を長くすることができた。
【0087】このように本発明の第9の実施例によれば
アークの曲がりが小さくなる周波数を選ぶことができ
る。アークの曲がりが大きいと、放電ランプ16の発光管
上部にアークの高温部が近づくことになるので発光管に
与えるダメージが大きく、発光管が失透したり、変形お
よび破裂を起こしたりしてランプ寿命を短縮させるが、
本実施例のようにアークの曲がりを小さくすることがで
きればランプ寿命を長くすることができる。
【0088】なお、本実施例を第6の実施例に適用する
だけでなく、第5の実施例に適用しても構わない。その
場合は始動時の最大点灯周波数を8kHzに設定してや
ればよい。
【0089】なお、第1から第4の実施例および第8の
実施例では電流反転手段の負荷としてチョークコイルま
たはトランスと放電ランプとの直列回路を用いたが、放
電ランプに並列にコンデンサを接続してもよいし、放電
ランプとコンデンサとの並列回路にチョークコイルを接
続してもよいし、放電ランプとトランスとの直列回路に
並列にコンデンサが接続されていてもよいし、トランス
の代わりにチョークコイルが接続されていてもよいし、
他の構成でもよい。
【0090】また、第1から第4の実施例では電流反転
手段の負荷としてチョークコイルと放電ランプとの直列
回路を用いたが、放電ランプだけでも構わない。また、
第1と第3から第9の実施例ではフルブリッジインバー
タ回路を取り上げたが、他のインバータ回路やチョッパ
回路などの電子点灯回路でもよい。
【0091】また、第1から第9の実施例では直流電源
回路としてフォワード形の直流電源回路を用いたが、電
流制限機能を有したものであればバッテリーでもよい
し、チョッパ回路でもよいし、フライバックコンバータ
などの他のDC/DCコンバータでもよいし、交流を整
流したものでもよいし、さらにそれを平滑したものでも
よいし、その他のものでもよい。
【0092】また、第1から第9の実施例ではフォーワ
ード形の直流電源回路は最も簡単な構成のものについて
述べたが、トランスのコアの片励磁現象、コアの飽和を
防止するためにスナバ回路を設けた構成のものでもよい
し、回生巻線を設けた構成ものでもよい。
【0093】また、第1から第7の実施例では放電ラン
プと直列の誘導性インピーダンス素子としてチョークコ
イルを用いたが、誘導性インピーダンス素子としてはチ
ョークコイルとコンデンサの組合せでもよいし、チョー
クコイルと抵抗の組合せでもよいし、トランスであって
もよいし、またはこれらの組合せでもよい。
【0094】また、第1から第9の実施例では直流電源
回路の出力端で出力電流を検出したが、直流電源回路の
出力電流はランプ電流とほぼ等価であるので、出力電流
の検出位置は出力電流またはランプ電流またはそれらの
一部を検出できる位置であればどこでもよい。
【0095】また、第1から第9の実施例では直流電源
回路の動作をFET3のオン・オフのデューティ制御に
より行なったが、周波数制御でもよいし、他の制御方式
でもよい。
【0096】また、第1から第9の実施例ではスイッチ
素子としてFETを用いたが、FETでなくともトラン
ジスタであるとかサイリスタであるとか、または他のス
イッチ素子でもよい。ただし、電流反転手段に内蔵ダイ
オードのないスイッチ素子を用いる場合は、スイッチ素
子に外付けで逆方向にダイオードを接続する必要があ
る。
【0097】また、第1から第9の実施例において電流
反転手段のスイッチ素子であるFETをチョークコイル
の逆起電力から守るために、各FETのドレイン・ソー
ス間、または直流電源回路の出力端にツェナーダイオー
ドであるとかZNRなどの過電圧保護素子を用いてもよ
い。ただし、この場合、それらの過電圧保護素子の動作
電圧は放電ランプの再点弧電圧以上で、FETのドレイ
ン・ソース電圧の最大定格電圧以下のものを使用する。
【0098】また、第5、第6および第7の実施例では
ランプ電圧に応じてランプ電流を制御したが、放電ラン
プ16からの光の量に応じて制御してもよいし、また他の
ランプ特性に対応させてもよい。また、ランプ特性によ
らず、所定の時定数でもってランプ電流を制御してもよ
い。また、連続的にランプ電流を変えるのではなく、ス
テップ的に変化させてもよい。
【0099】また、ランプ電圧およびその他のランプ特
性に応じてランプ電流を制御する方法は第5、第6およ
び第7の実施例だけに関わらず、他の実施例にも適用可
能である。
【0100】また、第5、第6および第7の実施例では
チョークコイル15のインピーダンスを変化させる方法と
して周波数制御やPWM制御を用いたが、時分割制御で
あってもよいし、インピーダンスを変化させる方法であ
れば他の方法でもよい。
【0101】また、第5、第6および第7の実施例の始
動電流の流し方だけでなく、点灯装置の大きさにこだわ
らなければ直流電源回路18の出力電流上限値を大きくす
るだけでもよいし、音響的共鳴現象が発生しないのであ
ればチョークコイル11に電流制限機能をもたせるだけで
もよい。また、出力電流上限値とチョークコイルの電流
制限機能を同時に変えてもよい。
【0102】また、始動時の直流電源回路の出力電流の
上限値を低下させる方法は、ランプ電流がランプ電圧に
応じた電流値になるのであれば第5、第6および第7の
実施例と異なる低下方法でもよい。
【0103】また、第5、第6および第7の実施例では
放電ランプ始動時、直流電源回路18を電流源として動作
させたが、チョークコイルのインピーダンスの高め方を
変えることにより始動時の一部のみまたは始動時全て
を、定電圧源として動作させることも可能である。ま
た、定常点灯に至ってから電流源として動作させること
も可能である。
【0104】
【発明の効果】以上のように、本発明の放電灯点灯装置
によれば、電流制限機能を直流電源自身にもたせ平滑コ
ンデンサを小容量化または省略することにより、放電ラ
ンプの始動時の大電流制御と定電力の定常点灯の両方の
機能を有することになり、放電ランプと直列に接続され
た誘導性のインピーダンス素子で電流制限する必要がな
いので、誘導性のインピーダンス素子のインダクタンス
を小さくできる。これにより放電灯点灯装置を小型化で
きる。
【0105】また、電流制限機能を直流電源自身にもた
せることにより、放電ランプに直列に接続された誘導性
のインピーダンス素子のインダクタンスの値に関係なく
放電ランプを低周波の矩形波で定常点灯させることがで
きるので、音響的共鳴現象を起こすことなく安定に点灯
させることができる。
【0106】さらに、直流電源の平滑コンデンサ容量を
小さくすることにより、電流反転手段の電流方向切り替
え時のデッドタイム中に直流電源の平滑コンデンサの両
端電圧を上昇させることができるのでランプ電流方向の
切り替え時の再点弧電圧を補償でき、放電ランプを立消
えさせることなく安定に点灯させることができる。さら
に、直流電源の出力端のコンデンサは電解コンデンサを
使用する必要がないので放電灯点灯装置の寿命と信頼性
を向上させることができ、小型化することができる。
【0107】また、放電ランプ始動時に直流電源の出力
電流の上限値をあげ、直流電源自身で電流制限すること
により、光の立ち上がりを速くすることができる。さら
に、放電ランプに直列に接続された誘導性のインピーダ
ンス素子を有し、放電ランプ始動時に直流電源の出力電
流の上限値をあげておいて、点灯周波数を定常点灯時に
比べて高くすることにより、直流電源の出力電圧をラン
プ電圧に比べて高い値に維持して再点弧電圧を補償する
とともに、放電ランプに始動時の大電力を投入する。こ
れにより放電ランプを安定に点灯できるとともに、光の
立ち上がりを速くできる。また、始動時には誘導性のイ
ンピーダンス素子を用いて高い周波数で電流制限するの
で、誘導性のインピーダンス素子のインダクタンスを小
さくすることができ、これにより放電灯点灯装置を小型
化できる。
【0108】また、放電ランプに直列に接続された誘導
性のインピーダンス素子と、放電ランプの両端または放
電ランプの一端と誘導性インピーダンスの一部との間に
並列に接続された容量性のインピーダンスとを有し、放
電ランプ始動時には直流電源の出力電流の上限値を上げ
ておいて前記放電ランプに流れる電流が一方向に流れて
いる期間に、直流電源からの電流をオン・オフすること
により、直流電源の出力電圧をランプ電圧に比べて高い
値に維持して再点弧電圧を補償するとともに、放電ラン
プに始動時の大電力を投入する。これにより放電ランプ
を安定に点灯できるとともに、光の立ち上がりを速くで
きる。また、始動時には誘導性のインピーダンス素子を
用いて高いオン・オフ周波数で電流制限するので、導電
性のインピーダンス素子のインダクタンスを小さくする
ことができ、これにより放電灯点灯装置を小型化でき
る。
【0109】さらに、電流反転手段とは別に放電ランプ
に電圧を印加する電圧印加手段を有し、放電ランプの始
動時には電流反転手段の出力電圧より高い電圧を電流反
転手段がランプ電流を反転する際に印加することによ
り、再点弧電圧を補償でき、放電ランプを安定に点灯さ
せることができる。
【0110】また、放電ランプを5気圧以上のキセノン
を封入したメタルハライドランプで構成し、放電ランプ
の始動時の電流反転手段の反転周波数を少なくとも8k
Hz以下に設定することにより、アークの曲がりを小さ
くし、これにより放電ランプを部分的に異常加熱せず、
放電ランプの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図2】本発明の第2の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図3】本発明の第3の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図4】本発明の第4の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図5】本発明の第5および第6の実施例の放電灯点灯
装置の回路図である。
【図6】本発明の第7の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図7】第7の実施例の動作でスイッチ素子を制御する
オン・オフ制御信号波形図である。
【図8】本発明の第8の実施例の放電灯点灯装置の回路
図である。
【図9】本発明の第9の実施例にかかる放電ランプの点
灯波形および点灯周波数とアークの曲がりの関係を示す
特性図である。
【図10】従来例の放電灯点灯装置の回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源 6 チョークコイル 7 コンデンサ 8 ドライブ回路 9 出力電圧検出回路 10 出力電流検出回路 11,12,13,14 FET 15 チークコイル 16 放電ランプ 17 ドライブ回路 18 直流電源回路 19 フルブリッジインバータ回路 22 ハーフブリッジインバータ回路 23 ランプ電圧検出回路 25 パルス発生回路 26 パルストランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 光治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小山 和孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀井 滋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力電圧制御手段と出力電流制御手段を
    有する直流電源と、前記直流電源の出力端に接続され、
    負荷出力の電流をある期間毎に反転する電流反転手段
    と、前記電流反転手段の負荷として接続された放電ラン
    プとを有し、前記直流電源の出力端には小容量の平滑コ
    ンデンサを接続または前記平滑コンデンサを省略し、前
    記放電ランプの起動時または起動から所定の期間までは
    前記出力電圧制御手段により、かつ起動後または前記所
    定の期間の終了後は前記出力電流制御手段により前記直
    流電源を動作させるように構成したことを特徴とした放
    電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 直流電源の出力電流制御手段は、前記直
    流電源の出力電流上限値を放電ランプ始動時には前記放
    電ランプの定格電流値以上に設定するように制御する請
    求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 放電ランプに直列に接続された誘導性の
    インピーダンス素子を有し、電流反転手段は電流反転の
    ためのスイッチ素子と前記スイッチ素子をオン・オフし
    て電流反転を制御するドライブ手段を有し、前記ドライ
    ブ手段が前記放電ランプ始動時には前記放電ランプ定常
    点灯時に比べて高い周波数で前記スイッチ素子をオン・
    オフする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 放電ランプに直列に接続された誘導性の
    インピーダンス素子と、前記放電ランプの両端または前
    記放電ランプの一端と前記誘導性インピーダンスの一部
    との間に並列に接続された容量性のインピーダンスとを
    有し、ドライブ手段は、前記放電ランプ始動時には前記
    放電ランプに流れる電流が一方向に流れている期間に、
    直流電源からの電流をオン・オフするようにスイッチ素
    子を制御する請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 ドライブ手段は、出力電圧制御手段から
    の出力により、スイッチ素子のオン・オフ時間を制御
    し、出力電流反転期間の不導通期間であるデッドタイム
    を変化させる請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 電流反転手段とは別に放電ランプに電圧
    を印加する電圧印加手段を有し、電流反転手段の出力電
    圧より高い電圧を、電流反転手段がランプ電流を反転す
    る毎に所定の期間印加する請求項1または2記載の放電
    灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 放電ランプの始動時に、電流反転手段の
    出力電圧より高い電圧を、電流反転手段がランプ電流を
    反転する毎に所定の期間印加する請求項6記載の放電灯
    点灯装置。
  8. 【請求項8】 放電ランプが5気圧以上のキセノンを封
    入したメタルハライドランプであって、前記放電ランプ
    の始動時の電流反転手段の反転周波数を8kHz以下に
    設定する請求項3記載の放電灯点灯装置。
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