JPH0554384U - 折畳み式コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 業務用パック詰め卵用の保管，輸送に好適な
折畳み式コンテナの提供 【構成】 底板２を設けたパレット１の妻側の対向側縁
に、折り畳み及び立設固定自在とした折畳み妻枠３を設
け、該妻枠の側柱及び中間支柱内にそれぞれ遊嵌した遊
嵌側柱，遊嵌中間支柱を有する引出妻枠４を前記折畳み
妻枠に内蔵させ、立設した折畳み妻枠から引出妻枠を引
き出し、これらの左右妻枠間に脱着自在に上下２段に下
側枠５及び上側枠６を装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、嵩の張る比較的軽量の包装貨物、特に業務用プラスチック容器に包 装された鶏卵の保管，輸送に好適な折畳み式コンテナに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば業務用にパック詰めされた卵の輸送，保管では、固定式ラックに積載し て行なう方法が採られている。しかし、ラックのサイズがパックの寸法に適合し ないため、輸送中での揺動ズレにより、パックの傷み、破卵を起こすことがあり 、輸送上の不安定さがある。また、ラックの高さが低く、輸送車両の高さを有効 に活用できず、輸送効率が低く、空ラックの回収に際し、折り畳みができない故 、正味輸送と同じ容積を必要とし、輸送コストを高めている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

考案者は上記状況に鑑み、輸送中の不安定さを解消し、かつ輸送効率を高める ためには、輸送、保管時には効率のよい背の高いコンテナであって、かつ不使用 時には、折り畳みできる構造について考究し、コンテナの妻側の枠を折り畳み可 能で、かつ２段引出しできる構造とすることをを着想し、本考案を完成した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、(A)底板を設けたパレットの対向する妻側側縁に側柱，中間 支柱，上桁及び下桁からなり、折り畳み及び立設固定自在に設けた折畳み妻枠； (B)該妻枠の前記側柱及び中間支柱内にそれぞれ遊嵌した遊嵌側柱，遊嵌中間支 柱及び上部横桁からなり、前記折畳み妻枠から引出し及び固定可能とした引出妻 枠；(C)立設状態の相対する前記妻枠間に側端部を各脱着自在に装着される下側 枠；(D)該下側枠上に載置保持され立設状態の引出妻枠間に側端部を各脱着自在 に装着される上側枠からなることを特徴とする折畳み式コンテナが提供される。 すなわち、コンテナ側縁に折り畳み自在とした折畳み妻枠を設け、該妻枠内に 引出妻枠を収納し、折畳み妻枠を立設した後、引出妻枠を前記折畳み妻枠から引 出し固定し、この左右の上下妻枠間に上，下の側枠を取り付けコンテナを形成す るようにしたものである。

【０００５】 本考案の実施例を図面に基いて説明する。図１は組立後の斜視図で、底板２を 設けたパレット１の対向する妻側側縁に折畳み妻枠３，３が立設され、各妻枠か ら引出妻枠４，４が引き出され、折畳み妻枠の側柱に固定され立設されている。 この折畳み妻枠３，３間には下側枠５，５が両側端部が各嵌め込まれ固定立設さ れ、上部の引出し妻枠間に下側枠上に載置保持された上側枠６，６が嵌着固定さ れコンテナを形成している。

【０００６】 折畳み妻枠の立設方法は公知の適宜方法でよいが、本実施例では、図２に示す ように折畳み妻枠の側柱７を囲む山形断面の妻枠基材８に、縦細長の案内孔９を 設け、これに側柱７に突設した誘導ピン１０を遊嵌し、折畳み妻枠を内側に回動 して折り畳みできるようにしている。また、側柱７には固定ピン１１が設けられ 、支柱を立てて誘導ピンを案内孔に沿って引き上げ、固定ピンを基材の嵌着溝１ ２内に嵌着させ固定立設する。 折畳み妻枠の側柱７は角パイプ製で、支柱内に引出側柱１３を遊嵌し、また中 間支柱１４は角パイプ製または溝形材製で、引出中間支柱１５を遊嵌し、引出妻 枠４を折畳み妻枠から引き出し又は、押し込むことができる。図１に示すように 引出妻枠４は上端まで引き上げられ、止め金具１６で折畳み妻枠の側柱に着脱可 能に固定される。 次に下側枠５の側柱部と折畳み妻枠側柱部の結合は図３に示すように、下側枠 を側柱１７の溝面を折畳み妻枠の側柱に沿って上から挿入し、下側枠の側柱１７ の内面と下縁材１８間に設けられたＬ字形材１９を妻枠基材８の内面に接せしめ 、かつ側柱１７の角隅に設けられたラッチ金具２０を妻枠の側柱７に差し込み固 定する。 上側枠６は、この枠の下縁材下面に設けたピンを上側枠６の上縁材上面に対応 して穿孔されたピン差込孔に差し込み載置保持するとともに図１に示す上側枠の 上縁材角隅に設けたラッチ金具２１を引出妻枠の引出側柱１３に差し込み固定し 、コンテナの組立を完了する。

【０００７】

【作用】

次に業務用パック詰め卵に用いた場合について説明する。コンテナを上記のよ うに左右妻枠を立設し、底板上に卵パックを積載する。鶏卵は、例えば１列に６ 個、この列が６行互い違いに配列されたプラスチック製卵受けの上下パック間に 詰められ、下段の卵受け間に形成された空間に上段の卵パックを嵌めこみ、例え ば６段積み重ねる。なお、左右の積み上げパック間に縦仕切板を入れて仕切り、 パック間の揺動を防止する。次に空パックを縁平面を上にして載置しパック縁平 面を敷き並べた水平面を形成し、これにコンテナの内法大きさの横板を載置する 。この横板上に前記のように卵パックを詰み上げる。上からのパック荷重を縦仕 切板で支持された横板で受け、荷重を支えるとともに局部的に荷重が集中しない ようにする。積み込み後、前後の上下側枠を取り付け、輸送，保管に供する。 コンテナは積卸し終了後、ラッチ金具を解除して前後の上、下側枠を外し、引 出妻枠を引き込め、折畳み妻枠の固定ピンを基材の嵌着溝から外し、誘導ピンを 支点にして内側に折り畳み、上下側枠及び縦仕切板，横板を積み重ねて、容易に 小容積にまとめることができる。 以上、卵パックの場合について説明したが、比較的軽量で嵩ばる破損しやすい ものの輸送，保管についても同様に用いることができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば、従来のラックと異なり、コンテナ高さを高くできるとともに 折り畳み可能としたため、不使用時には小容積に畳むことができ、取扱いを容易 にするとともに、物流費用を大きく低減することができ、特に卵パックの場合に は大量積載輸送及び破卵防止ができるので有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案コンテナの組立後の構造を示す斜視図で
ある。

【図２】本考案の折畳み妻枠の立設構造を示す説明図で
ある。

【図３】本考案コンテナの折畳み妻枠と下側枠の結合構
造を示す説明図である。

【符号の説明】

１ パレット ２ 底板 ３ 折畳み妻枠 ４ 引出妻枠 ５ 下側枠 ６ 上側枠 ８ 妻枠基材 ９ 案内孔 １０ 誘導ピン １１ 固定ピン １２ 嵌着溝 １６ 止め金具 １９ Ｌ字形材 ２０ ラッチ金具 ２１ ラッチ金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 (A)底板を設けたパレットの対向する妻
   側側縁に側柱，中間支柱，上桁及び下桁からなり、折り
   畳み及び立設固定自在に設けた折畳み妻枠；(B)該妻枠
   の前記側柱及び中間支柱内にそれぞれ遊嵌した遊嵌側
   柱，遊嵌中間支柱及び上部横桁からなり、前記折畳み妻
   枠から引出し及び固定可能とした引出妻枠；(C)立設状
   態の相対する前記妻枠間に側端部を各脱着自在に装着さ
   れる下側枠；(D)該下側枠上に載置保持され立設状態の
   引出妻枠間に側端部を各脱着自在に装着される上側枠か
   らなることを特徴とする折畳み式コンテナ。