JPH0551850U - 合紙の回収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パレット上のガラス板両脇で屈曲積層するロー
ル合紙の回収装置を提供する。 【構成】パレットに立て掛ける積層ガラス板間に介在
し、その左右端で折り返す帯状の合紙を巻き取る合紙の
回収装置において、前記パレットの床縁前でかつほぼ平
行に架設するレールに沿って往復動自在な台車上に、前
記合紙を捲回する回転自在な巻取ロールと、捲回による
該合紙の走行を案内する複数のガイドポールと、該合紙
の弛緩を緊張かつ前記巻取ロールの駆動を制御せしめる
回動自在のアームに軸着のテンションロールとを立設す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パレット上にガラス板と共に立て掛けられている合紙の回収に関し 、詳細にはガラス板の両脇で屈曲し介在するロール合紙の回収装置に係るもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、パレット上に複数枚の積層したガラス板を、該ガラス板間に緩衝および 傷防止用として合紙、糸紐、粉粒状体あるいは各種スペーサーを介在して前記ガ ラス板を載置されるが、該合紙、糸紐、粉粒状体あるいは各種スペーサーのガラ ス板間への挿入、取り出しに関しては種々の方法ならびに各種装置が提案され、 例えば、特開平２−３０００６０号公報ならびに特開平２−３１０２５３号公報 に開示された板状体の縦積隔置方法ならびにその装置がそれぞれ記載されており 、複数の板状体を隔置する連続の糸紐を、パレットの背板に糸掛棒を縦積方向に 摺動自在に支持する保持具が板状体の幅に応じて左右に離間して取り付けられ、 板状体の底部を横切って繰り出すようにしたもので、ならびにその装置は縦積方 向に所定距離毎に移動する糸紐係脱機構を設け、板状体に介在させる糸紐を離脱 してから糸紐係脱機構を移動するようにしたものが開示され、先に本出願人が提 供した特願平３−３１６９９３号では、載置台上に複数枚の板状体を、該板状体 の間に連続したロール合紙を介在して載置する際、或いは連続したロール合紙を 板状体の間に介在し、載置台上に載置している板状体を取り出す際において、前 記板状体に対し横方向に往復して前記連続したロール合紙を、前記板状体の載置 あるいは取り出しに対応して、送り出し或いは取り出しをするようにするととも に、前後方向に移行せしめて前記板状体間に介在せしめ又は前記板状体上から取 り除き、ロール合紙巻体において解回または捲回するようにした合紙の供給回収 方法及びその装置を提案した。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】 上記従来技術の前者は、積層するガラス板等の板状体間に挿入した合紙ではガ ラス板を１枚づつ機械的に取り出して使用する場合に邪魔になり、使用後の合紙 は嵩張り焼却等の後処理や機械化の困難性を解消する目的で成されたものである が、糸紐係脱機構については糸紐を掛ける作業がかなり面倒であり、またスペー サーとしての該糸紐が運搬時等に発生する振動や荷緩み等から固定されず、ガラ ス板状体間に落下する恐れがあるので糸掛棒等が必要となるものであり、さらに ガラス板のエッジで傷みや場合によっては切断することもあり得ることであり、 さらにまた該糸紐にガラス切り粉や各種塵等が付着し易く、必ずしも充分安心し て回収再利用できるものとは言いがたいものである。

【０００４】 後者は、上記技術の見直しから合紙を使用してもガラス板の取り出しに邪魔に ならない帯状の合紙を使用したもので、回収も容易にでき昨今の紙の省資源化に 対応したものであるが、合紙の供給を必要としないエンドユーザーにおいては供 給と回収を同一装置で行う大掛かりなかかる装置の必要はなく、コンパクトで回 収専用の装置を新たに必要とした。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

本考案はかかる問題点に鑑みてなしたもので、パレット上で帯状の合紙を使用 した積層ガラス板状体における合紙の回収装置として、パレットに立て掛ける積 層ガラス板間に介在、かつその左右端で折り返す帯状の合紙を巻き取る合紙の回 収装置において、前記パレットの床縁前でかつほぼ平行に架設するレールに沿っ て左右に往復動自在な台車を設け、該台車上に前記合紙を捲回する回転自在な巻 取ロールと、捲回による該合紙の走行を案内する複数のガイドポールと、前記パ レットに遠近自在でかつ回転自在なテンションロールとを立設し、好ましくは前 記台車上に前記テンションロールを軸着する回動自在なアームと、該アームの位 置を検知して前記巻取ロールの回転起止動を制御する一対のトグルスイッチとを 配設した合紙の回収装置を提供する。

【０００６】

【作用】 パレット上にガラス板の左右端で折り曲げて該ガラス板と積層する合紙は、レ ールに沿って左右往復動の台車上に立設する巻取ロールによる巻き取り、パレッ トの前方最前にある前記ガラス板を取り除くと折り曲げた合紙は弛緩かつ帯状に 復元し、パレットからアームに軸着したテンションロールの離遠および巻取ロー ルの回転で弛緩した合紙を緊張し、前記アームの回動位置をトグルスイッチで検 知して前記巻取ロールの起止動を制御をする。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案の装置を示す全体斜視図、図面２は最前のガラス板を取り除いた 直後を示す全体斜視図を示し、図面３は各ロールとポールを取り外した台車の斜 視図を示すものである。

【０００８】 ガラス板２の左右端で帯状の合紙１を折り曲げてガラス板２と合紙１を交互に 積層載置するパレット３の前面には、左右のベースプレート４、５上に両端を固 着し後述の台車８の往復走行の切替え用かつ停止、さらに図示されないロボット の移載開始用のトグルスイッチ７、７’を設置するレール６をパレット３の床縁 端と平行に架設し、該レールには図示されない車輪により走行自在な台車８を装 着し、該台車の走行は前記ベースプレート４に配設する正逆回転自在なモーター ９軸に駆動用のスプロケット１０を軸着、反対側のベースプレート５にはフリー 回動する従動用のスプロケット１１を設けたテイクアップを配設し、該スプロケ ットと前記スプケット１０との間に張設するチェン１２の両端を各々台車８に固 着し、モーター９の正逆回転により台車８をレール６に沿って左右に往復動せし める。

【０００９】 往復動自在な台車８の上面には平板の基台１３を固着し、該基台には穿孔する ネジ孔部１４に挿入着し一対で巻き取り時に走行の合紙１を挟持する二組の回動 自在なガイドポール１５と、上下にガイドデイスク１７を設け基台１３の上面に 配設するアーム１６を介して設けた軸２５に挿入着して合紙１を巻き取る巻取ロ ール１８と、該合紙の弛緩を緊張せしめるテンションロール１９とを立設するが 、巻取ロール１８は基台１３に設けた図示されない軸受部およびアーム１６に設 けたベアリング２０により回転自在に軸支し、その回転は基台１３の裏面に着座 するモーター２１の軸端に設けた主プーリー２２と巻取ロール１８の前記軸受部 より下方に突出する軸端に装着の図示されない副プーリ間を張設するベルト２３ により回転駆動せしめる。一方巻取ロールの軸２５にベアリング２０を介して軸 着、かつ該軸を中心に回動自在なアーム１６は、巻取ロール１８の回転に影響さ れることなく回動し、その先端に設けた軸孔２８に回動自在なテンションロール １９を立設し、回動するアーム１６の先端部と当接し前記モーター２１を作動さ せるトグルスイッチ２４と該モーターを停止させるトグルスイッチ２４’を基台 １３上のパレット３寄りと反パレット側とに設け、該アームの側面と基台１３の 隅に固着する取付座２６との間に引っ張り用のバネ材２７を張設し、常時アーム １６を反パレット３側に引き寄せるようにした巻き取りによる合紙１の回収装置 ３０である。

【００１０】 ガイドポール１５、テンションロール１９は、共に軸と外筒からなりその上下 に図示されないベアリングを挿着して外筒がフリーに回動する簡単な構成のもの で充分である。

【００１１】 以下、本発明の作動を説明する。 回収装置３０の前後には、左右に敷設するレール６を挟みガイドポール１５側 の前方に帯状の合紙１をガラス板の左右端で折り曲げ、回収装置３０より見て合 紙１の端縁がパレット３上で前方最前に載置する一枚目ガラス板２の例えば右端 部より突出し、該ガラス板と同形状のガラス板２と合紙１とを交互に積層載置す るパレット３と、巻取ロール１８側の後方にガラス板２を移載せしめる図示され ないロボットを設置し、レール６上の台車８を左側に移動、すなわちトルグスイ ッチ７’に当接させ、パレット３上に載置する前方最前にある一枚目のガラス板 ２を前記ロボットあるいは手作業で移載せしめ、合紙１の端縁を回収装置３０に 引き寄せて基台１３の前方側に設けたガイドポール１５、１５間を挟持状に通し その後方に配設するテンションロール１９に屈曲して係止し、さらにもう一方の ガイドポール１５、１５間を挟持状に通過させて前記合紙１の端部を軸２５に挿 入着する空の巻取ロール１８に手回し等で捲回すると、弛緩の合紙１は序序に緊 張してバネ材２７の張力より勝る合紙１の緊張力によりテンションロール１９は 、パレット３側にアーム１６と共に移動してトグルスイッチ２４’に当接すると パレット３上には図１に示すように二枚目の新たなガラス板１が現れ、その状態 で待機し操作、動力の電源スイッチを一斉に入れる。

【００１２】 操作電源のオンにより前もって台車８を当接させたトグルスイッチ７’の信号 発信により図示されないロボットが作動してパレット３上の前記二枚目となる最 前のガラス板２を吸着支持し所定の場所へ移動すると、該ガラス板の自重で押さ 付けられていた合紙１の押圧が解除されバネ材２７とで緊張状態を保持していた 合紙１はバランスを崩して弛緩し、該バネ材の張力により軸２５を中心にしてア ーム１６は回動を始めるとテンションロール１９は図２に示すように反パレット 側に移動し、同時にアーム１６は基台１３上のトグルスイッチ２４に当接すると 、該スイッチより発する信号によりモーター２１の回転をプーリ２２、ベルト２ ３、軸２５等に伝導して巻取ロール１８は回転し合紙１の巻き取りを開始する。 一方、図示されないロボットによるガラス板２の移載完了信号により該信号を受 けたモーター９は回動を開始し、スプロケット１０、１１とチェン１２を介して 台車８をトグルスイッチ７側に横行せしめ、該台車の往動と共に回転中の巻取ロ ール１８により合紙１は巻き取られ、合紙１の緊張力がバネ材２７の張力より勝 る状態に達するとアーム１６は軸２５を中心に回動してトグルスイッチ２４’に 当接してモーター２１の回転を停止させ、横行する台車８もトグルスイッチ７に 当接しその信号で該台車は停止する。

【００１３】 引き続き図示されないロボットはトグルスイッチ７の信号を受けパレット３上 の最前位置にある３枚目のガラス板１を吸着支持し旋回回動で他の場所へ移載せ しめると、前述と同様に合紙１は緊張のバランスを崩して弛緩しバネ材２７の張 力によりアーム１６を回動させてトグルスイッチ２４に当接、該スイッチの信号 でモーター２１は再び作動して巻取ロール１８を回転させ、一方図示されないロ ボットの移載完了信号を受信しトルグスイッチ７の信号を受けたモーター９は逆 回転し、スプロケット１０、１１、チェン１２を介して台車８はレール６に沿っ てトグルスイッチ７’側へ移動せしめられ、該台車の復動と共に合紙１は巻取ロ ール１８の回転により巻き取りの作動を繰り返してパレット３上の合紙１を順次 巻き取る。

【００１４】 巻き取り完了によりパレット３は空となり新たなガラス板を載置したパレット と交換し、巻き取った合紙１の端部と新たなパレット上の合紙の端部とを例えば 粘着テープで接着して継ぎ足し、多数のパレットに対応すれば長尺な合紙を巻き 取り、巻き取った巻取ロール１８は軸２５より取り外してパレット３と共にガラ ス板の供給先へ送り返され、次のガラス板の載置用に使用される。

【００１５】 テンションロール１９を設けて帯状の合紙１に緊張を常時保持するようにした こととガイドポール１５の案内とで巻取ロール１８に捲回する合紙１は折れ曲が ることなく巻き取られ、トグルスイッチ２４、２４’により巻取ロール１８の巻 き取り径の変化による巻き取りスピードの影響を受けることなく台車８を往復動 させ、レール６上に配設するトグルスイッチ７、７’のいずれかを若干レールに 沿って移動し台車８の横行時間を調整することはできるが、巻取ロール１８の回 転停止と台車８の横行停止とは必ずしも同時にすることなく、該台車の停止がわ ずかに遅れてもガラス板２の側端縁を軸とする合紙１は巻き取り停止中のわずか な回動では合紙１の緊張力増加にはつながらず、合紙１の切断や最前に立て掛け られているガラス板２の倒立等のトラブルには到らない。

【００１６】 合紙１は比較的腰が強く、テンションロール１９の作動による緊張に充分耐え るものを使用することは言うまでもない。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、帯状の合紙を回収する専用の装置で、自動化を成し得て安全かつ省 力化し、連続の合紙を切断することなく効率よく回収するため、用済後の合紙は 再び再使用することができ、省資源化に寄与する等実用的効果は極めて顕著であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の装置を示す全体斜視図。

【図２】最前のガラス板を取り除いた直後を示す全体斜
視図を示す。

【図３】各ロールとポールを取り外した台車の斜視図を
示す。

【符号の説明】

１・・・・・・合紙 ２・・・・・・ガラス板 ３・・・・・・パレット ６・・・・・・レール ７、７’、２４、２４’・・・・・・トグルスイッチ ８・・・・・・台車 １５・・・・・・ガイドポール １６・・・・・・アーム １８・・・・・・巻取ロール １９・・・・・・テンションロール ３０・・・・・・回収装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パレットに立て掛ける積層ガラス板間に介
   在、かつその左右端で折り返す帯状の合紙を巻き取る合
   紙の回収装置において、前記パレットの床縁前でかつほ
   ぼ平行に架設するレールに沿って左右に往復動自在な台
   車を設け、該台車上に前記合紙を捲回する回転自在な巻
   取ロールと、捲回による該合紙の走行を案内する複数の
   ガイドポールと、前記パレットに遠近自在でかつ回転自
   在なテンションロールとを立設したことを特徴とする合
   紙の回収装置。
2. 【請求項２】前記台車上に前記テンションロールを軸着
   する回動自在なアームと、該アームの位置を検知して前
   記巻取ロールの回転起止動を制御する一対のトグルスイ
   ッチとを配設した請求項１記載の合紙の回収装置。