JPH0551592A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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JPH0551592A
JPH0551592A JP240891A JP240891A JPH0551592A JP H0551592 A JPH0551592 A JP H0551592A JP 240891 A JP240891 A JP 240891A JP 240891 A JP240891 A JP 240891A JP H0551592 A JPH0551592 A JP H0551592A
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JP
Japan
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fluid
polyhydric alcohol
electroviscous fluid
acid
polyoxyethylene
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Application number
JP240891A
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English (en)
Inventor
Katsuya Arai
新井克矢
Makoto Kanbara
神原誠
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (構成) 本発明の電気粘性流体は、電気絶縁性流体、
多孔質固体粒子、及び多価アルコール及び/又は少なく
とも1つの水酸基を有する該多価アルコールの部分誘導
体からなる電気粘性流体に、HLB値が2〜30である
物質を配合して構成される。 (効果) 本発明の電気粘性流体は、保存安定性に優れ
ると共に、高温領域に至る広い温度範囲における応答
性、再現性、耐久性、増粘効果に優れるものであり、例
えば粘度変化を利用した制御機器に有用であり、その制
御精度、特に高温使用下での制御精度を格段に向上させ
ることができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧印加により粘度を
制御しうる電気粘性流体に関し、可変減衰ダンパ、エン
ジンマウント、軸受ダンパ、クラッチ、バルブ、ショッ
クアブソーバー、表示素子等の電気的制御に利用できる
電気粘性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧の印加により流体の粘度が変化する
電気粘性流体( Electro-RheologicalFluid、Electrovi
scous Fluid、)は古くから知られている(Duff,A.W.P
hysical Review Vol ,4 ,No.1(1896)23)。電気粘性
流体に関する当初の研究は、液体のみの系に注目したも
のであり、効果も不充分なものであるが、その後固体分
散系の電気粘性流体の研究に移り、かなりの電気粘性効
果が得られるようになった。
【0003】電気粘性流体における増粘効果(ER効
果)の発現メカニズムとしては、例えば Klassは、電気
粘性流体中の分散質である各粒子は電場内で二層構造の
誘電分極(Induced Polarization ofthe Double Laye
r)を生じ、これが主因であるとしている( Klass,D.
L.,et al.,J.of Applied Physics,Vol.38,No1(196
7)67)。これを電気二重層(electric double layer )
から説明すると、分散質(シリカゲル等)の周囲に吸着
したイオンは、E(電場)=0の時は分散質の外表面に
均一に配置しているが、E(電場)=有限値の時はイオ
ン分布に片寄りが生じ、各粒子は電場内で相互に静電気
作用を及ぼし合うようになる。このようにして電極間に
おいて各粒子がブリッジ(架橋)を形成し、応力に対し
て剪断抵抗力を発現、即ちER効果を発現するようにな
る。
【0004】又、Winslow はパラフィンとシリカゲル粉
末、それに系を僅かに電導性にするために水を使用した
電気粘性流体を提案した( Winslow,W.M.,J.of Appli
ed Physics,Vol.20(1949)1137)。この Winslowの研究
により電気粘性流体のもつ電気粘性効果は Winslow効果
と呼ばれている。
【0005】このような固体分散系のER流体におい
て、ER効果の発現メカニズムに配慮しつつ、ER流体
の粘度特性を向上させる観点、安定性を向上させる観点
から、例えば、強誘電体粉体と少量の水分を吸着させた
二酸化珪素系微粉体を用いるもの(特開昭53−175
85号)、又分極剤である水に代えて多価アルコールを
使用し、高温領域でのER効果を高めるもの等が開発さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多価ア
ルコールは電気絶縁性流体への溶解性が悪く、しかも多
価アルコールと電気絶縁性流体とは比重差があり、例え
ばコハク酸イミド等の分散剤を併用しても多価アルコー
ルが沈降することから、多価アルコールを添加したER
流体においては、そのER流体としての性能や保存安定
性を改良する必要があることがわかった。
【0007】本発明は、多価アルコールの沈降性を軽減
し、ER効果を安定して維持しうるER流体の提供を課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気粘性流体
は、電気絶縁性流体、多孔質固体粒子、及び多価アルコ
ール及び/又は少なくとも1つの水酸基を有する該多価
アルコールの部分誘導体からなる電気粘性流体に、HL
B値が2〜30である物質を配合することを特徴とす
る。
【0009】電気絶縁性流体としては、例えば鉱油、合
成潤滑油があり、具体的にはパラフィン系鉱油、ナフテ
ン系鉱油、ポリ- α- オレフィン、ポリアルキレングリ
コール、シリコーン、ジエステル、ポリオールエステ
ル、燐酸エステル、珪素化合物、弗素化合物、ポリフェ
ニルエーテル、合成炭化水素等のオイルがあげられる。
これらの電気絶縁性流体の粘度範囲は40℃において5cSt
〜300cStのものが使用できる。
【0010】また、多孔質固体粒子は慣用のものが使用
され、例えばシリカゲル、含水性樹脂、ケイソウ土、ア
ルミナ、シリカ- アルミナ、ゼオライト、イオン交換樹
脂、セルロース等を使用できる。これら多孔質固体粒子
は、通常粒径10nm〜 200μmのものが、ER流体全体で
0.1wt%〜50wt%の割合で使用される。0.1wt %未満で
はER効果が少なく、また 50 wt%を越えると分散性が
悪くなるので好ましくない。
【0011】次に、分極促進剤である多価アルコール又
はその部分誘導体について説明する。
【0012】多価アルコールとしては、二価アルコー
ル、三価アルコール、例えばエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、ヘキサンジオール等を挙げることができる。
【0013】又、多価アルコールの部分誘導体として
は、少なくとも1つの水酸基を有する多価アルコールの
部分誘導体であり、上記多価アルコールの末端水酸基の
内の幾つかがメチル基、エチル基、プロピル基、アルキ
ル置換フェニル基(フェニル基に置換されたアルキル基
の炭素数は1〜25)等により置換された部分エーテル
類、またその末端水酸基の内の幾つかが酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸等によりエステル化された部分エステル類が
挙げられる。
【0014】これらの多価アルコール及び/又はその部
分誘導体は、通常多孔質固体粒子に対して1wt%〜10
0wt%、特に好ましくは2wt%〜80wt%使用するとよ
い。添加量が1wt%未満であるとER効果が少なく、又
100wt%を越えると電流が流れやすくなるので好まし
くない。尚、この多価アルコール類と共にER効果を阻
害しない程度に水を使用してもよいことは勿論である。
【0015】本発明は、このような電気電気粘性流体に
おいて、HLB値が2〜30の物質を配合することを特
徴とする。
【0016】HLB( Hydrophile-Lipophile-Balance
) 値とは、その物質の親水疎水比をいい、HLB値が
低いと疎水性が強く、HLB値が高いと親水性が強い。
【0017】この物質は、電気絶縁性流体中に分散する
極性を有する多価アルコール類と相溶性を有すると共に
油溶性であるもので、HLB値が2〜30のもの、好ま
しくは4〜20のものを使用するとよく、分散媒である
電気絶縁性流体と溶解性が悪く、また比重差のある多価
アルコール類を電気絶縁性流体中に安定して保持するこ
とを可能とするものである。
【0018】このような物質としては、ポリオキシアル
キレングリコールの誘導体、グルコース誘導体等の非イ
オン型、カルボン酸塩、アミノ酸塩、スルホン酸塩アン
モニウム塩等のアニオン又はカチオン、又は両性型のも
のを使用するとよい。
【0019】このような物質としては、 (1) 式 RO-(CH2CH20)n H で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルで、R
は炭素数8〜22のアルキル基、nは2〜50の整数で
あるもので、具体的にはポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン合成アルキルエーテル、ポリオ
キシエチレン2級アルキルエーテル等が挙げられる。
【0020】(2) 式 RO-{ CH2CH(CH3)0}m-(CH2CH20)n H で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテルで、Rは炭素数8〜22のアルキル基、
mとnの比が1〜6:8〜1で、m+nが2〜50であ
るもので、具体的にはポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンテトラデシルエーテル等が挙げられる。
【0021】(3) 式
【0022】
【化1】
【0023】で表されるポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルで、Rは炭素数8〜22のアルキル基、
nは2〜50の整数であるもので、具体的にはポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル等が挙げられ、エチレン基
の1部がプロピレン基と置換していてもよい。
【0024】又、N−アシルアミノ酸塩として、ココイ
ルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシン、ラウ
ロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカ
リウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、パルミト
イルサルコシンナトリウム、オレオイルサルコシン、ラ
ウロイルメチルアラニンナトリウム等が挙げられる。
【0025】スルホン酸塩として、ジ−2−エチルヘキ
シルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナ
トリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムが挙げ
られる。
【0026】ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫
酸塩として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
トリエタノールアミン等があり、更に具体的にはポリオ
キシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテルトリエタノールアミン、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウ
ム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸トリエタノールアミン等が挙げられ、エチレン基の
1部がプロピレン基と置換していてもよい。
【0027】又、アルキルアンモニウム塩としては、塩
化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメ
チルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニ
ウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化
ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメ
チルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニ
ウム等が挙げられる。
【0028】これらの物質は、分極促進剤に対して、1
0〜1000モル%、好ましくは50〜300モル%配
合するとよい。
【0029】更に、多孔質固体粒子を均一かつ安定して
分散させるために分散剤を使用してもよく、例えばスル
ホネート類、フェネート類、ホスホネート類、コハク酸
イミド類、アミン類、非イオン系分散剤等が使用され、
具体的にはマグネシウムスルホネート、カルシウムスル
ホネート、カルシウムホスホネート、ポリブテニルコハ
ク酸イミド、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセス
キオレート等が挙げられる。これらは通常、ER流体全
体で0.1wt 〜10 wt%の割合で使用される。
【0030】又、分極促進剤として更に酸、塩、又は塩
基成分を添加してもよい。
【0031】このような酸成分としては硫酸、塩酸、硝
酸、過塩素酸、クロム酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸、
或は酢酸、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、シュウ酸、マロン酸等の有機酸が使用される。
【0032】塩としては、金属又は塩基性基(N
4 + 、N2 5 + 等)と酸基からなる化合物であり、
これらはいずれでも使用することができる。中でも多価
アルコール、多価アルコール部分誘導体、或いは多価ア
ルコール及び/又は多価アルコール部分誘導体と水の系
に溶解して解離するもの、例えばアルカリ金属、アルカ
リ土類金属のハロゲン化物などの典型的なイオン結晶を
形成するもの、あるいは有機酸のアルカリ金属塩などが
好ましい。
【0033】この種の塩として、LiCl、NaCl、
KCl、MgCl2、CaCl2 、BaCl2 、LiB
r、NaBr、KBr、MgBr2 、LiI、NaI、
KI、AgNO3 、Ca( NO3 )2、NaNO2 、NH
4 NO3 、K2 SO4 、Na2 SO4 、NaHSO4
(NH4 2 SO4 あるいはギ酸、酢酸、シュウ酸、コ
ハク酸などのアルカリ酸金属塩がある。
【0034】本発明で使用しうる塩基とは、アルカリ金
属、或いはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属
の炭酸塩、アミン類などであり、多価アルコール、多価
アルコール部分誘導体、或いは多価アルコール及び/又
は多価アルコール部分誘導体と水の系に溶解して解離す
るものが好ましい。この種の塩基として、NaOH、K
OH、Ca(OH)2 、Na2 CO3 、NaHCO3
3 PO4 、Na3PO4 、アニリン、アルキルアミ
ン、エタノールアミンなどがある。尚、前記した塩と塩
基を併用することもできる。
【0035】酸、塩、塩基類は、分極効果を増大させる
ことができるものであるが、多価アルコール及び/又は
多価アルコール部分誘導体と組合せ使用することによ
り、より分極効果を増大させることができるものであ
り、ER流体全体で0.01wt%〜5wt%の割合で使用する
とよい。0.01wt%未満であるとER効果が少なく、また
5wt%を越えると通電しやすくなり、消費電力が増大す
るので好ましくない。又、本発明のER流体には、酸、
塩、又は塩基成分を添加するする場合には、多価アルコ
ールの部分エステル化物を加水分解しないものであるこ
とが必要である。
【0036】また、本発明のER流体には、酸化防止剤
及び/又は腐食防止剤を添加することが好ましい。
【0037】酸化防止剤は、電気絶縁性液体の酸化防止
と共に、分極促進剤である多価アルコール、多価アルコ
ール部分誘導体等の酸化を防止することを目的とするも
のである。
【0038】酸化防止剤としては、分極促進剤、多孔質
固体粒子等に不活性なものを使用するとよく、慣用され
るフェノール系、アミン系酸化防止剤を使用することが
でき、具体的にはフェノール系としては2・6−ジ−t
−ブチルパラクレゾール、4・4’−メチレンビス(2
・6−ジ−t−ブチルフェノール)、2・6−ジ−t−
ブチルフェノール等、またアミン系としてはジオクチル
ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ア
ルキルジフェニルアミン、N−ニトロソジフェニルアミ
ン等を使用することができ、ER流体全体に対して0.01
〜10wt%、好ましくは 0.1〜2.0wt %使用することがで
き、0.01wt%より少ないと酸化防止効果がなく、また10
wt%を越えると色相悪化、濁りの発生、スラッジの発
生、粘調性の増大等の問題がある。
【0039】また、腐食防止剤を添加してもよいが、分
極促進剤、多孔質固体粒子等に不活性なものを使用する
とよく、具体的には窒素化合物ではベンゾトリアゾール
およびその誘導体、イミダゾリン、ピリミジン誘導体
等、イオウ及び窒素を含む化合物では、1.3.4-チアジア
ゾールポリスルフィド、1.3.4-チアジアゾリル-2.5- ビ
スジアルキルジチオカルバメート、2-( アルキルジチ
オ) ベンゾイミダゾール等、その他、β-(o−カルボキ
シベンジルチオ)プロピオンニトリルまたはプロピオン
酸等を使用することができ、ER流体全体に対して 0.0
01〜10wt%好ましくは0.01〜1.0wt %使用するとよい。
0.001wt%より少ないと腐食防止効果がなく、また10wt
%を越えると色相悪化、濁りの発生、スラッジの発生、
粘調性の増大等の問題がある。
【0040】又、ER効果に影響がない程度に摩耗防止
剤、極圧剤、消泡剤等の添加剤を配合してもよい。
【0041】
【作用】ER流体においては、多価アルコール及び/又
は多価アルコール部分誘導体を分極促進剤として添加す
ることにより高温領域に至る広い温度範囲で安定した増
粘効果を奏することができるが、多価アルコール及び/
又は多価アルコール部分誘導体は電気絶縁性流体への溶
解性が悪く、しかも多価アルコール及び/又は多価アル
コール部分誘導体と電気絶縁性流体とは比重差があり、
例えばコハク酸イミド等の分散剤を併用しても分極促進
剤と電気絶縁性流体が分離するという問題がある。
【0042】本発明は、多価アルコール系分極促進剤と
相溶性を有すると共に電気絶縁性流体とも相溶性を有す
る物質を使用することにより、分極促進剤を電気絶縁性
流体中に安定して保持させることができ、ER流体の性
能を向上させることがてきると共に、保存安定性に優れ
たものとなしえるものである。
【0043】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0044】〔実施例1〕 を混合し、ER流体を調製した。
【0045】尚、これらのサンプルは40℃で全て80cSt
となるように鉱油の粘度を調整した。
【0046】〔実施例2〕実施例1のポリオキシエチレ
ン(n=2)ノニルフェニルエーテルに代えて、同量のポリ
オキシエチレン(n=2)オクチルフェニルエーテルを使用
して実施例1同様にER流体を調製した。
【0047】〔実施例3〕実施例1のエチレングリコー
ルモノメチルエーテルに代えてトリエチレングリコール
を同量、及びポリオキシエチレン(n=2)ノニルフェニル
エーテルに代えて同量のポリオキシエチレン(n=2)オク
チルフェニルエーテルを使用して実施例1同様にER流
体を調製した。
【0048】〔比較例〕実施例1のER流体において、
ポリオキシエチレン(n=2)ノニルフェニルエーテルを添
加しないでER流体を調製した。
【0049】これらの各ER流体を30日間放置し、分
極促進剤の沈降量を測定した。
【0050】その結果を下表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】次に、このER流体を40℃と90℃で、
電圧の印加が可能な回転粘度計を用いて、以下の項目に
ついて測定し、ER流体としての評価を行った。
【0053】・応答性−交流電場を0から2.0 ×106 (V
/m) に変化させた時に、何秒で粘度が安定するかにより
評価。
【0054】・再現性−交流電場を0→2.0 ×106 (V/
m) →0のサイクルを繰り返した時、電場1.4 ×106(V/
m)の時の粘度の変動割合により評価。
【0055】・耐久性−交流電場を2.0 ×106 (V/m)で
一定させた時、経時的な粘度の変化量(%)(測定時間
50時間)で評価。
【0056】・増粘効果−電場0時と比較して、交流電
場を1.4 ×106 (V/m) とした時の粘度の倍率で評価。
【0057】結果を下表に示す。
【0058】
【表2】
【0059】表からわかるように、本発明のER流体は
高温領域に至る広い温度範囲における応答性、再現性、
増粘効果、耐久性に優れたものである。
【0060】
【発明の効果】本発明のER流体は、保存安定性に優れ
ると共に、高温領域に至る広い温度範囲における応答
性、再現性、耐久性、増粘効果に優れるものであり、例
えば粘度変化を利用した制御機器に有用であると共に、
その制御精度、特に高温使用下での制御精度を格段に向
上させることができるものである。
【0061】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 133:16) C10N 20:00 Z 8217−4H 20:06 Z 8217−4H 30:02 30:08 40:14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性流体、多孔質固体粒子、及び
    多価アルコール及び/又は少なくとも1つの水酸基を有
    する該多価アルコールの部分誘導体からなる電気粘性流
    体に、HLB値が2〜30である物質を配合することを
    特徴とする電気粘性流体。
JP240891A 1991-01-14 1991-01-14 電気粘性流体 Pending JPH0551592A (ja)

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