JPH054964A - カプロラクタムとラウロラクタムの製造方法 - Google Patents

カプロラクタムとラウロラクタムの製造方法

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JPH054964A
JPH054964A JP29662091A JP29662091A JPH054964A JP H054964 A JPH054964 A JP H054964A JP 29662091 A JP29662091 A JP 29662091A JP 29662091 A JP29662091 A JP 29662091A JP H054964 A JPH054964 A JP H054964A
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sulfuric acid
oxime
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caprolactam
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JP29662091A
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Yukio Inaba
悠紀夫 稲葉
Yasuhiro Kurokawa
康弘 黒川
Yoshihiro Nawata
義博 縄田
Joji Kawai
譲治 河井
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シクロヘキサノンオキシム(OX−6)とシ
クロドデカノンオキシム(OX−12)との混合物を、
硫酸及び発煙硫酸の存在下、連続的にベックマン転位さ
せるカプロラクタムとラウロラクタムの製造方法におい
て、転位反応液中の遊離SO3 濃度及び硫酸とオキシム
のモル比mが下式を満足するように、使用する発煙硫酸
を調整し、 0.5重量%≦遊離SO3 濃度≦4重量% 1.2 <(硫酸のモル数+遊離SO3 のモル数)/ (OX-6のモル数+OX-12 のモル数)=m≦1.75 かつ、下記条件に従って、転位反応を行う方法。 転位反応 温度:85〜100℃ 時間:1〜3時間 また、転位反応の後に、下記条件に従って、転位反応液
の加熱処理を行うと品質がより良好になる。 転位反応液の加熱処理 温度:110〜120℃ 時間:0.5〜1.5時間 【効果】 高品質の製品が高収率で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カプロラクタムとラウ
ロラクタムとを同時に製造する方法に関し、詳しくは、
シクロヘキサノンオキシムとシクロドデカノンオキシム
との混合物を、硫酸及び発煙硫酸の存在下、連続的にベ
ックマン転位させて、ラクタムに転換させる際の条件
を、好適に調整して、高収率で、かつ高品質のカプロラ
クタムとラウロラクタムとを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド12は、吸水性が低いため寸
法安定性及び電気特性等が優れており、最近特に注目さ
れている。しかしながら、その原料であるラウロラクタ
ムの工業的製造方法の一つとして、シクロドデカノンオ
キシムのベックマン転位による方法は、シクロドデカノ
ンオキシム(融点:133〜134℃)及びラウロラク
タム(融点:152〜153℃)共、高融点のため、特
別な製造技術を必要とした。
【0003】その一つとして、カプロラクタムとラウロ
ラクタムを同時に製造する方法があり、この方法は、カ
プロラクタム及びその中間体がラウロラクタム及びその
中間体の好適な溶媒として作用し、比較的低温での処理
が容易になるなど多くの利点を有し、特に混合ポリアミ
ドを製造する場合は極めて好ましい方法である。
【0004】このカプロラクタムとラウロラクタムを同
時に製造する方法は、シクロヘキサノンとシクロドデカ
ノンの混合物をオキシム化し、生成したシクロヘキサノ
ンオキシム又はその塩とシクロドデカノンオキシム又は
その塩の混合物を硫酸又は発煙硫酸の存在下にベックマ
ン転位させ、続いて、アンモニアガス又はアンモニア水
で中和してラクタム混合物を取得し、そのラクタム混合
物を、水と混和しない有機溶剤で抽出するか又はそのラ
クタム混合物の相分離によって、硫安水から分離された
ラクタム油相(以下、ラクタム油という)を水と混和し
ない有機溶剤で抽出して、ラクタム成分を含む抽出液を
得、更に、この抽出液を水で逆抽出してカプロラクタム
を水相に移行させ、ラウロラクタムを有機溶剤相に残存
させる方法(以下、コラクタム化法という)が知られて
いる(例えば、特公昭46−7254号公報)。同様な
コラクタム化法はデカラクタムとカプロラクタムの製造
方法についても知られている(例えば、特公昭46−1
0168号公報)。
【0005】しかしながら、これらの方法はラクタムの
収率及び得られたラクタムの品質の点で、なお、改善す
る余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、シクロヘキサノンオキシムとシクロドデカノ
ンオキシムの混合物を、硫酸及び発煙硫酸の存在下、連
続的にベックマン転位させ、高収率で、かつ高品質のカ
プロラクタムとラウロラクタムとを製造する方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このため
鋭意検討を重ねた結果、ベックマン転位反応の条件を、
特定の範囲に限定することによって、高収率で、かつ高
品質のラクタムが得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、シクロヘキサノンオ
キシムとシクロドデカノンオキシムとの重量比率が40
/60〜70/30の混合物を、硫酸及び発煙硫酸の存
在下に、連続的にベックマン転位させて、カプロラクタ
ムとラウロラクタムを製造する方法において、転位反応
液中の遊離SO3 濃度及び硫酸とオキシムのモル比mが
下式を満足するように、使用する発煙硫酸を調整し、 0.5重量%≦遊離SO3 濃度≦4重量% 1.2 <(硫酸のモル数+遊離SO3 のモル数)/ (OX-6のモル数+OX-12 のモル数)=m≦1.75 (式中、OX−6はシクロヘキサノンオキシムを表し、
OX−12はシクロドデカノンオキシムを表す)かつ、
下記条件に従って、転位反応を行うことを特徴とするカ
プロラクタムとラウロラクタムの製造方法である。 転位反応 温度:85〜100℃ 時間:1〜3時間
【0009】また、転位反応の後に、下記条件に従って
転位反応液の加熱処理を行うこともできる。 転位反応液の加熱処理 温度:110〜120℃ 時間:0.5〜1.5時間
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。シクロヘ
キサノンオキシムとシクロドデカノンオキシムとの混合
物から、ベックマン転位により、連続的にカプロラクタ
ムとラウロラクタムを製造する方法において、両原料及
び両製品の混合物の融点及び原料含水量などを考慮し、
使用するシクロヘキサノンオキシムとシクロドデカノン
オキシムとの重量比率は40/60〜70/30であ
り、好ましくは40/60〜60/40である。
【0011】ラクタムの収率の増大を図り、かつ高品質
のラクタムを得るためには、反応中、製品の劣化を防止
することが重要で、このためには、特に硫酸及び遊離S
3の使用モル数mが、次式を満足することが必要であ
る。 1.2 <(硫酸のモル数+遊離SO3 のモル数)/ (OX-6のモル数+OX-12 のモル数)=m≦1.75 (式中、OX−6及びOX−12は前記と同じ)mが
1.2以下では、不純物の副生によって品質が低下す
る。mが1.75を超えるとラクタムの劣化が増加し、
得られたラクタム油は、増加した劣化物のため、以後の
工程におけるアンモニアガス又はアンモニア水による中
和や有機溶剤による抽出又は水による逆抽出において、
不溶性の泥状物が生じ、操作が著しく困難となる。mの
好ましい範囲は1.28<m≦1.6である。
【0012】また、転位反応液中の遊離SO3 濃度は、
0.5重量%≦遊離SO3 濃度≦4重量%であり、好ま
しくは0.8重量%≦遊離SO3 濃度≦3重量%であ
る。0.5重量%未満では品質が低下し、4重量%を超
えるとカプロラクタム及びラウロラクタムの劣化が激し
くなるとともに、次のアンモニアガス又はアンモニア水
による中和の際に、ラクタム油と硫安若しくは硫安水と
の相分離が困難となる。
【0013】転位反応の温度は85〜100℃、好まし
くは90〜95℃であり、時間は1〜3時間、好ましく
は約2時間である。転位反応液の加熱処理温度は110
〜120℃、好ましくは115〜120℃であり、時間
は0.5〜1.5時間、好ましくは約1時間である。こ
の加熱処理は高温で実施するので、ラクタムの分解を防
止するには、長時間の加熱を避け、かつ硫酸使用モル比
mは1.6以下、遊離SO3 濃度は0.8〜2.5重量
%とすることが特に望ましい。転位反応液の加熱処理に
よって、カプロラクタムの品質は特に良好になる。
【0014】以上、ベックマン転位によって得られる生
成物は、すでに知られた方法で処理することができる。
例えばアンモニア若しくはアンモニア水又は水酸化ナト
リウム等を用いて中和して、ラクタム混合物を取得し、
そのラクタム混合物を水と混和しない有機溶剤で抽出す
るか又はそのラクタム混合物の相分離によって硫酸塩水
相から分離したラクタム油を水と混和しない有機溶剤で
抽出して、ラクタム成分を含む抽出液を得、更に、この
抽出液を水で逆抽出して、カプロラクタムを水相に移行
させる。一方、ラウロラクタムは有機溶剤相に残存させ
る。また必要により蒸留処理等を実施してもよい。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明は、これによりその範囲が限定される
ものでない。
【0016】実施例1(m:1.58、遊離SO3 濃度:1
重量%) シクロヘキサノンオキシム49重量%、シクロドデカノ
ンオキシム49重量%及び水2重量%のオキシム混合物
と、98%硫酸44.2重量%、26%発煙硫酸55.
8重量%からなる調製発煙硫酸とを、それぞれ重量比で
49対51の割合で、撹拌機、コンデンサー及びオーバ
ーフローラインを装着した容量1リットルのジャケット
付ガラス製反応容器に、撹拌しながら、液の滞留時間が
2時間となるように、連続的にフィードした。ジャケッ
トには約60℃の温水を流し、反応槽内の温度が90〜
95℃となるように、温水の流量を調節した。
【0017】反応が定常状態になってから8時間目から
2時間、オーバーフローラインから出てくる転位反応液
をガラス容器に受けた。得られた転位反応液1420g
を更に撹拌機及びコンデンサーを装着した容量5リット
ルのガラス製反応容器に入れ、撹拌しながら120℃で
1時間転位反応液の加熱処理を行った。
【0018】次に、40重量%の硫安水1720gを、
pHメーター、撹拌機及びコンデンサーを装着した容量5
リットルのジャケット付ガラス製容器に仕込み、ジャケ
ットにスチームを通して100℃に昇温させた後、pH値
が5.4〜5.6の範囲で、加熱処理を行なった転位反
応液の一部1200gと14%アンモニア水を約2時間
かけて同時に滴下した。得られた中和液を95〜100
℃で静置し、カプロラクタムとラウロラクタムからなる
ラクタム油相640g と40重量%硫安水相3830g
とに分離した。
【0019】転位反応部から中和分離までのオキシムを
基準とした収率は、カプロラクタム、ラウロラクタム共
に98%であった。分離した硫安水相にトルエン200
0gを加え、60〜65℃の範囲で15分間撹拌抽出
し、硫安水相中のカプロラクタムをトルエン相へ回収し
た。このトルエンを2つに分けて、まずその片方のトル
エンで先のラクタム油相を60〜65℃で撹拌抽出し、
分離した抽残水相を残りのトルエンで同様に撹拌抽出し
た。この2つのトルエン抽出液の混合液は10重量%の
カプロラクタムと11重量%のラウロラクタムを含有し
ていた。
【0020】得られたカプロラクタムとラウロラクタム
のトルエン溶液を、60℃にて、4000gの水で抽出
をおこない、カプロラクタムを水相側へ抽出し、得られ
たカプロラクタムの水溶液を陽イオン交換樹脂(アンバ
ーライト200C、オルガノ社製)及び陰イオン交換樹
脂(アンバーライトIRA−900、オルガノ社製)で
処理した後、濃縮して得られた粗製カプロラクタムを、
更にNaOHをカプロラクタム純分に対して0.16%
加えて真空蒸留を行い、製品カプロラクタムを得た。得
られたカプロラクタムの品質は次のとおりであった。 0.1N過マンガン酸カリウム消費量 1.80 cc/kg 紫外線透過率(290nm,50%溶液) 98.0 %
【0021】なお、0.1N過マンガン酸カリウム消費
量は、8モル/リットル濃度の硫酸250mlにカプロラ
クタム100gを溶解し、0.1N過マンガン酸カリウ
ム水溶液で滴定し算出した。また、紫外線透過率はカプ
ロラクタムの50%水溶液における波長290nmの紫外
線の透過率であり、芳香族アミン又はアゾ化合物等の不
純物の存在で低下する。
【0022】実施例2(m:1.71、遊離SO3 濃度:2
重量%) オキシム混合物と、98%硫酸40.7重量%及び26
%発煙硫酸59.3重量%からなる調製発煙硫酸を、そ
れぞれ重量比で47.4対52.6の割合で、転位反応
に供した以外は、実施例1と同様に行った。転位反応か
ら中和までのオキシム基準の収率は、カプロラクタムで
98%、ラウロラクタムでは97%であった。
【0023】実施例3(m:1.58、遊離SO3 濃度:1
重量%、反応液の加熱処理無し) 転位反応液の加熱処理を行わなかった以外は、実施例1
と同様に行った。オキシム基準の収率は、カプロラクタ
ム、ラウロラクタムともに98%以上であった。更に実
施例1と同様にトルエン溶液から水でカプロラクタムを
抽出し、イオン交換樹脂処理、濃縮、蒸留を行い、製品
カプロラクタムを得た。得られたカプロラクタムの品質
は次のとおりであった。 0.1N過マンガン酸カリウム消費量 1.65 cc/kg 紫外線透過率(290nm,50%溶液) 91.6 %
【0024】比較例1(m:2.0 、遊離SO3 濃度:4
重量%、転位反応温度:100 ℃) オキシム混合物と、98%硫酸34.3重量%、26%
発煙硫酸65.7重量%からなる調製発煙硫酸を、それ
ぞれ重量比で43.8対56.2の割合で、転位反応に
供し、転位反応での槽内温度を98〜103℃で行った
以外は、実施例1と同様に行った。アンモニア水による
中和では多量の泥状の不溶解物質が発生し、ラクタム油
相と硫安水との良好な相分離が困難であった。転位反応
から中和までのオキシム基準の収率は、カプロラクタム
で95%、ラウロラクタムでは67%であった。
【0025】実施例4(m:1.39、遊離SO3 濃度:1
重量%) シクロヘキサノンオキシム57.7重量%、シクロドデ
カノンオキシム38.5重量%及び水3.8重量%のオ
キシム混合物と、98%硫酸15.6重量%、26%発
煙硫酸84.4重量%からなる調製発煙硫酸を、それぞ
れ重量比で52.2対47.8の割合で、転位反応に供
した以外は、実施例1と同様に行った。オキシム基準の
収率は、カプロラクタムで98.6%、ラウロラクタム
では95.7%であった。
【0026】更に、実施例1と同様にトルエン溶液から
水でカプロラクタムを抽出し、イオン交換樹脂処理、濃
縮、蒸留を行い、製品カプロラクタムを得た。得られた
カプロラクタムの品質は次のとおりであった。 0.1N過マンガン酸カリウム消費量 2.4 cc/kg 紫外線透過率(290nm,50%溶液) 91.6 %
【0027】 実施例5(m:1.42、遊離SO3 濃度:2 重量%) シクロヘキサノンオキシム67.2重量%、シクロドデ
カノンオキシム28.8重量%及び水4.0重量%のオ
キシム混合物と、98%硫酸11.0重量%、26%発
煙硫酸89.0重量%からなる調製発煙硫酸を、それぞ
れ重量比で50.5対49.5の割合で、転位反応に供
した以外は、実施例1と同様に行った。オキシム基準の
収率は、カプロラクタムで98.1%、ラウロラクタム
では96.2%であった。
【0028】更に、実施例1と同様にトルエン溶液から
水でカプロラクタムを抽出し、イオン交換樹脂処理、濃
縮、蒸留を行い、製品カプロラクタムを得た。得られた
カプロラクタムの品質は次のとおりであった。 0.1N過マンガン酸カリウム消費量 1.7 cc/kg 紫外線透過率(290nm,50%溶液) 95.1 %
【0029】比較例2(m:1.81、遊離SO3 濃度:4
重量%、転位反応温度:100 ℃) シクロヘキサノンオキシム57.7重量%、シクロドデ
カノンオキシム38.5重量%及び水3.8重量%のオ
キシム混合物と、98%硫酸12.8重量%、26%発
煙硫酸87.2重量%からなる調製発煙硫酸を、それぞ
れ重量比で45.6対54.4の割合で、転位反応に供
し、転位反応での槽内温度を98〜103℃で行った以
外は、実施例1と同様に行った。比較例1と同様に、ア
ンモニアによる中和において泥状の不溶解物質が発生し
た。転位反応から中和反応までのオキシム基準の収率
は、カプロラクタムで93%、ラウロラクタムでは71
%であった。
【0030】比較例3(m:1.90、遊離SO3 濃度:4.
5 重量%、反応液の加熱処理無し) シクロヘキサノンオキシム49.0重量%、シクロドデ
カノンオキシム49.0重量%及び水2.0重量%のオ
キシム混合物と、98%硫酸30.3重量%、26%発
煙硫酸69.7重量%からなる調製発煙硫酸を、それぞ
れ重量比で45対55の割合で、転位反応に供し、反応
液の加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に
行った。比較例1と同様に、アンモニアによる中和にお
いて泥状の不溶解物質が発生し、硫安水に多量の不溶解
物質が混入した。転位反応から中和反応までのオキシム
基準の収率は、カプロラクタムで83%、ラウロラクタ
ムでは66%であった。
【0031】比較例4(m:1.58、遊離SO3 濃度:4.
6 重量%) シクロヘキサノンオキシム49.0重量%、シクロドデ
カノンオキシム49.0重量%及び水2.0重量%のオ
キシム混合物と、98%硫酸23.2重量%、26%発
煙硫酸76.8重量%からなる調製発煙硫酸を、それぞ
れ重量比で49.6対50.4の割合で、転位反応に供
した以外は、実施例1と同様に行った。比較例1と同様
に、14%アンモニア水による中和において泥状の不溶
解物質が発生し、硫安水に多量の不溶解物質が混入し
た。転位反応から中和反応までのオキシム基準の収率
は、カプロラクタムで94%、ラウロラクタムでは72
%であった。
【0032】比較例5(m:1.59、遊離SO3 濃度:0.
3 重量%) 転位反応から中和反応までのシクロヘキサノンオキシム
49.0重量%、シクロドデカノンオキシム49.0重
量%及び水2.0重量%のオキシム混合物と、98%硫
酸48.3重量%、26%発煙硫酸51.7重量%から
なる調製発煙硫酸を、それぞれ重量比で49対51の割
合で、転位反応に供した以外は、実施例1と同様に行っ
た。オキシム基準の収率は、カプロラクタムで99%、
ラウロラクタムでは98%であった。
【0033】更に、実施例1と同様にトルエン溶液から
水でカプロラクタムを抽出し、イオン交換樹脂処理、濃
縮、蒸留を行い、製品カプロラクタムを得た。得られた
カプロラクタムの品質は次のとおりであり、実施例1に
比較して品質が悪かった。 0.1N過マンガン酸カリウム消費量 5.0 cc/kg 紫外線透過率(290nm,50%溶液) 65.4 %
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明の条件でベックマ
ン転位を実施した実施例では、比較例より明白に、収率
及び品質が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河井 譲治 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロヘキサノンオキシムとシクロドデ
    カノンオキシムとの重量比率が40/60〜70/30
    の混合物を、硫酸及び発煙硫酸の存在下に、連続的にベ
    ックマン転位させて、カプロラクタムとラウロラクタム
    を製造する方法において、転位反応液中の遊離SO3
    度及び硫酸とオキシムのモル比mが下式を満足するよう
    に、使用する発煙硫酸を調整し、 0.5重量%≦遊離SO3 濃度≦4重量% 1.2 <(硫酸のモル数+遊離SO3 のモル数)/ (OX-6のモル数+OX-12 のモル数)=m≦1.75 (式中、OX−6はシクロヘキサノンオキシムを表し、
    OX−12はシクロドデカノンオキシムを表す)かつ、
    下記条件に従って、転位反応を行うことを特徴とするカ
    プロラクタムとラウロラクタムの製造方法。 転位反応 温度:85〜100℃ 時間:1〜3時間
  2. 【請求項2】 転位反応の後に、下記条件に従って、転
    位反応液の加熱処理を行うことを特徴とする請求項1記
    載のカプロラクタムとラウロラクタムの製造方法。 転位反応液の加熱処理 温度:110〜120℃ 時間:0.5〜1.5時間
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