JPH0544416A - エンジンのバルブ駆動制御装置 - Google Patents

エンジンのバルブ駆動制御装置

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JPH0544416A
JPH0544416A JP3232146A JP23214691A JPH0544416A JP H0544416 A JPH0544416 A JP H0544416A JP 3232146 A JP3232146 A JP 3232146A JP 23214691 A JP23214691 A JP 23214691A JP H0544416 A JPH0544416 A JP H0544416A
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JP
Japan
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valve
current
engine
control means
capacitor
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Application number
JP3232146A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
河村英男
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】バルブを開閉する力を調整可能にし、かつ動作
初期時に加勢し、動作終期に制動すること。 【構成】固定コイルに流れる電流により発生する磁束中
に揺動体の外周に設けた可動導体線を配設し、該可動導
体線に電流を供給する。そして、揺動体の可動導体線に
作用する力でバルブを開閉する。バルブを駆動する電源
として電流を急峻的に印加できるコンデンサと電流を冗
長的に供給できる2次電池とを配置し、前記コントロー
ラ内に固定コイル及び可動導体線に印加する電流の方向
及び電流量の調整自在なスイッチング要素を備えたパワ
ー制御部を設け、さらにバルブの動作初期にバルブの動
作方向に加勢する駆動力を該揺動体に発生させる駆動制
御手段と、バルブの動作方向とは逆の方向に制動力を該
揺動体に発生する制動制御手段とを備え、これらの動作
で上記目的のような動作を行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの負荷状況に応
じてバルブ開閉の追従性を向上したエンジンのバルブ駆
動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のエンジンのバルブ開閉装置はエン
ジンの出力軸により駆動されエンジン回転位相と同期し
て回転するカムシャフトのカム面から、ロッカーアーム
やプッシングロッド等のリンク機構を介してバルブの軸
端面を押すことにより、常時スプリングにより閉じる方
向バイアスされている吸気および排気バルブを開閉駆動
するものである。
【0003】上記バルブの開閉駆動装置は上述の通りカ
ムシャフトおよびリンク機構をエンジンに付設しなけれ
ばならないためエンジンが大型化する。また、カムシャ
フトおよびリンク機構を駆動する際の摩擦抵抗によりエ
ンジン出力の一部が消費されエンジンの実効出力が低下
することになる。
【0004】さらには上述のカム機構を用いたバルブの
開閉装置にあっては、エンジンの運転中に吸気および排
気バルブの開閉タイミングが容易に変更できないので、
エンジンの運転時に最適な運転状態となるようにバルブ
開閉タイミングを調整しなければならない。しかしなが
ら、このようにバルブの開閉タイミングを調整した場合
には、所定の回転速度と異なる回転速度での運転時には
本来のエンジンの発揮しうる出力および効率を引き出す
ことができない。
【0005】そこで、上記問題を解決するために、吸気
および排気バルブをカムシャフトにより開閉駆動するの
ではなく、吸気および排気バルブに連結された可動磁極
をエンジンに固定された電磁石の電磁力により吸引し、
吸気および排気バルブを開閉タイミング変更自在に開閉
駆動するバルブ駆動装置が開発され、例えば特願昭63
−334959号に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記電磁力を利用して
吸気バルブおよび排気バルブ(以下単にバルブという)
を開閉するバルブ駆動装置には更に次のような改良すべ
き技術的な課題が存在する。すなわち、シリンダ内の圧
力に抗してバルブを開く初期の段階においては、バルブ
の面にシリンダ内の高い圧力が作用しているので、バル
ブを開く瞬間にはこのシリンダ内の圧力に打ち勝つだけ
の大きな電磁力が必要になる。もしも、電磁力が不足し
てバルブを開くタイミングが遅れた場合には、シリンダ
内の掃気が不十分になってエンジン効率が低下するとい
う問題がある。そして、次にバルブが開いた瞬間にシリ
ンダ内の燃焼ガスが排出されてシリンダ内の圧力が瞬時
に低下するので、バルブを開く初期の段階の電磁力をそ
のまま維持していると、バルブが着座する時にバルブと
弁座との衝撃力が大きくなってバルブおよび弁座の磨耗
が促進され、バルブおよび弁座の耐用寿命が短くなると
いう問題がある。したがって、バルブが着座する時に上
記電磁力はバルブの閉まりを抑制する方向に働かせて、
バルブが弁座に着座する時に軟着座するように電磁力を
調整する必要がある。
【0007】本発明はバルブを開く初期の段階において
は電磁力を大きくしてバルブの開くタイミングをエンジ
ンの運転状況に合わせて追従させ、開弁状態でバルブを
開状態に保持し、バルブが着座するときにバルブが弁座
に軟着座するように電磁力を調整可能にして、バルブ、
弁座及びバルブの駆動装置の耐用寿命を長くするよう
に、更にバルブ駆動装置の耐用寿命をも向上するように
したエンジンのバルブ駆動制御装置を提供しようとする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明はエンジンのバルブに可動導電線を設けた揺
動体を固定し、該揺動体の外周には揺動体の可動導電線
と鎖交する磁束を作成する固定磁極を配設し、前記揺動
体の可動導体線に電流を供給する電流供給線を接続する
とともに前記バルブ駆動用に供給される電流を調整する
コントローラを設けたエンジンのバルブ駆動装置におい
て、バルブを駆動する電源として電流を急峻的に印加で
きるコンデンサと電流を冗長的に供給できる2次電池と
を配置し、前記コントローラ内に固定コイル及び可動導
体線に印加する電流の方向及び電流量の調整自在なスイ
ッチング要素を備えたパワー制御部を設け、さらにバル
ブの動作初期にバルブの動作方向に加勢する駆動力を該
揺動体に発生させる駆動制御手段と、バルブの動作方向
とは逆の方向に制動力を該揺動体に発生する制動制御手
段とを備えたことを特徴とするエンジンのバルブ駆動装
置を提供する。
【0009】
【作用】固定コイルに流れる電流により発生する磁束中
に揺動体の外周に設けた可動導体線を配設し、該可動導
体線に電流を供給する。そして、揺動体の可動導体線に
作用する力でかつ所定のストロークでバルブを開閉す
る。また、該バルブの動作初期に駆動制御手段によりバ
ルブの動作方向に加勢する駆動力を該揺動体に発生させ
るとともに、バルブの動作終期に制動制御手段によりバ
ルブの動作方向とは逆の方向に制動力を該揺動体に発生
させる。また、バルブが開の位置にある時、固定コイル
と可動導体線に電流を供給してバルブには、これを閉弁
しようとするバイアスに打ち勝つだけの開弁方向の力を
付与し、所定の時間開弁状態を保持する。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図1において、バルブ1の弁軸2上端
にはコッタ3を介して筒状の揺動体4が取り付けられて
いる。この揺動体4の外周には可動導体線6が複数段設
けられている。揺動体4の外周には、狭い隙間を介して
揺動体4の長手軸方向に複数段の固定磁極7’が図2に
示すように、左右対向して設けられている。これら固定
磁極7’には、夫々独立した固定コイル8が巻回されて
いる。これら固定磁極7’の根元は、これらの外周を取
り巻くヨーク7に取り付けられている。揺動体4の筒内
には一定の隙間を設けて円柱状の軟磁性体からなる中継
磁路9が設けられ、この中継磁路9の頂部は非磁性体に
て構成されたサポータ9’を介してヨーク7に取り付け
られている。10は弁座である。11は弁軸2がシリン
ダヘッド12を貫通して移動可能にガイドするためのブ
ッシュである。
【0011】図3に示すように、揺動体4は円筒形に形
成され、たとえばセラミックス粉末と磁性体粉末とを焼
結した円筒状の導磁性体からなる。該揺動体4の外周面
には円周方向に沿って複数条の可動導体線6が設けられ
ている。揺動体4の下部には2つの接触子5、5がほぼ
半周づつにわたり設けられている。これら接触子5から
はそれぞれ上方に向かって通電線5’が伸びており、上
記複数条の可動導体線6の両端はそれぞれ通電線5’と
接続されている。なお、通電線5’及び可動導体線6は
揺動体4を構成する焼結導磁性体の中に埋め込まれてい
る。そして、通電線5’および可動導体線6は電気抵抗
が少なく銅などの良導体よりも比重の軽いアルミニウム
材で形成されている。また、接触子5、5は耐磨耗性に
優れた気孔性材例えば、窒化アルミニウム、シリコンカ
ーバイド等の多孔質焼結体にアルミニウムを含浸したも
のから構成される。
【0012】図4は揺動体4の断面図であり、図5は図
4のA−A線の断面図であり、図6は電気的な接続を示
すブロック図である。図4、図5、図6に示すように、
揺動体4に設けられた接触子5、5には、ブラシホルダ
13に保持されたブラシ14が摺動自在に接触してい
る。該ブラシ14はブラシホルダ13の中でスプリング
15により接触子5方向に押圧されている。なお16は
ブラシ14へのへの給電に対して抵抗を減ずるためのピ
ッグテイルである。
【0013】17は可動導体線6および固定コイル8に
供給される電力を制御し、所定のタイミングでバルブ1
を駆動するコントローラである。該コントローラ17は
信号処理部18とパワー制御部19とを有する。信号処
理部18はマイクロコンピュータ構成であり、内部には
中央処理装置(CPU)を始め、バルブ制御用のプログ
ラムなどを記憶せしめたROM、信号処理の途中でデー
タを一時保管したり演算途中の結果を記憶したりするR
AM、信号の入出力を司るI/O部などを有する。パワ
ー制御部19は固定コイル8及び揺動体4への電流供給
制御動作を司るものであり、内部には信号処理部18か
らの指令で電流量や電流の流す方向を切り替える回路切
換装置を備えている。
【0014】コントローラ17の入力端子17’には、
エンジン負荷センサからのエンジン負荷状態信号Lo
(アクセルペダルの踏込量やディーゼルエンジンのラッ
ク位置信号でも良い)、エンジン回転数センサからのエ
ンジン回転数信号rpm、多気筒エンジンの回転軸の回
転位置センサからの信号から割り出した各気筒のピスト
ン位置信号Ps、エンジンの各バルブに設けられたバル
ブ開度位置センサからのバルブ位置信号VAなどエンジ
ンに設けられたセンサ類からの入力信号が常時入力さ
れ、これらの入力信号からバルブ駆動の最適タイミング
を演算して揺動体4の可動導体線6及び固定コイル8に
駆動電力を供給する。20は可動導体線6および固定コ
イル8に電力を供給するバッテリー、21は短時間内に
可動導体線6および固定コイル8に大電流を供給するた
めのコンデンサ、図1において22はバルブの位置を正
確に検知するバルブ位置センサである。なお、図7は揺
動体4の周囲に配置されたブラシ14と固定磁極7’の
配置を示す上面図である。
【0015】このように構成された本発明の動作を簡単
に説明する。まず、固定磁極7’に巻回された固定コイ
ル8に電流を供給すると、ヨーク7と固定磁極7’に磁
束が発生し、この磁束Φは一方の固定磁極7’、ヨーク
7、他方の固定磁極7’、固定磁極7’と中継磁路9間
に形成される一方の隙間、中継磁路9、他方の隙間、を
ルートとする磁路に沿って流れる(図7に磁束の流れる
方向を矢印Aで示す)。この状態でブラシ14、14間
に電流を流し、この電流が図7において矢印B方向に流
れたとすると(以後この電流方向を順方向という)、上
記間隙に配置されている可動導体線6にも同一方向に電
流が流れる。このため可動導体線6にはフレミングの左
手の法則による力が発生し、この力は揺動体4を図7の
紙面の表面から裏面方向に移動させるように働く。そし
てこの力はバルブ1に作用し、これを押し下げて排気口
又は吸気口を開く。揺動体4に設けた可動導体線6に流
す電流と固定磁極7’に巻回された固定コイル8に流す
電流の量を調整することにより、バルブ1に作用する力
の強さが調整される。たとえば排気バルブを開こうとす
る時、これには燃焼室内の大きな内圧が掛っているた
め、この力に抗する大きな力を必要とする。本発明にお
いては、排気バルブを開く初期に、コンデンサ21から
可動導体線6および(または)固定コイル8に瞬間的に
大電流を供給し、排気バルブを一気に開くものである。
【0016】また、バルブが開いた後は、バルブ駆動に
開放時のような大きな駆動力を必要としない。本発明に
おいては、可動導体線6に流す電流を減少し、駆動力を
調整する。完全に開いた位置でバルブは所定時間停止す
るが、この直前可動導体線6に逆方向の電流を流してこ
れに制動力を付与し、バルブをスムーズに停止させる。
その後可動導体線6に順方向の電流を所定量流して、図
には特に示されてはいないが、閉方向にバイアスするス
プリングの弾撥力とバランスさせておけば、バルブは所
定の位置で停止することになる。
【0017】バルブを閉じる段階においては、可動導体
線6に流す電流の方向を逆にする。そして、バルブが着
座する少し前に可動導体線6に順方向電流を流すことに
よりバルブに制動力が作用し、バルブは弁座10に対し
て軟着座する。このようにしてバルブは開閉運動する。
【0018】図8はコントローラ17のパワー制御部1
9を中心とした回路図である。同図において、23、2
3はバッテリ20から固定コイル8へ供給する励磁電流
のオン・オフ制御を行なうコイルスイッチである。24
と25はコンデンサ21に蓄電される電荷の極性を逆転
させる時に使用する逆転スイッチである。26乃至28
はそれぞれ揺動体4に電流を供給するための電流スイッ
チである。29は揺動体4に流れる電流をオン・オフさ
せる電流遮断スイッチである。なお、電流スイッチ28
及び電流遮断スイッチ29は制御信号Sa、Sdがそれ
ぞれ印加してオン状態の時、いずれの方向にも電流を流
すことができるものであればどのような形式のスイッチ
であっても良い。
【0019】次にパワー制御部19を中心とした動作を
説明する。まず、固定コイル8に励磁電流を供給する場
合には信号処理部18から制御信号Seをコイルスイッ
チ23、23に印加する。この信号の印加で両コイルス
イッチ23はオンし、バッテリ20から固定コイル8に
電流が供給される。
【0020】バッテリ20またはコンデンサ21から揺
動体4に電流を供給する場合は逆転スイッチ24、25
及び電流スイッチ26乃至28の所定のものを選択的に
オンさせる。まず、バッテリ20から揺動体4に、図8
の矢印B方向に電流を供給するには、信号処理部18か
ら逆転スイッチ24、25に対し制御信号Sbを印加
し、電流遮断スイッチ29に制御信号Sdを印加し、こ
れらをオンにする。電流スイッチ26乃至28はオフに
しておく。これによりバッテリ20から揺動体4に、図
8の矢印B方向の電流を供給することができる。バッテ
リ20から揺動体4に、図8の矢印B方向とは反対方向
に電流を供給するには、信号処理部18から逆転スイッ
チ26、27に対し制御信号Scを印加し、電流遮断ス
イッチ29に制御信号Sdを印加し、これらをオンにす
る。逆転スイッチ24、25及び電流スイッチ28はオ
フにしておく。これによりバッテリ20から揺動体4
に、図8の矢印B方向とは反対方向の電流を供給するこ
とができる。なお、コイルスイッチ23、逆転スイッ
チ、24、25、電流スイッチ26、27のゲートに印
加する制御信号をパルス状に断続させることによって、
これらスイッチにより通過する電流量を損失なしに適当
に調整することができる。
【0021】バッテリ20からコンデンサ21に電荷を
蓄電するには、信号処理部18から逆転スイッチ24、
25に対し制御信号Sbを印加してこれらをオンにし、
信号処理部18から電流スイッチ28に対し制御信号S
aを印加しこれをオンにする。他のスイッチはオフにし
ておく。この動作により、コンデンサ21の端子aがプ
ラス、端子bがマイナスに蓄電される。これら3つのス
イッチを一端オフにした後、信号処理部18から電流ス
イッチ28、電流遮断スイッチ29に対し制御信号S
a、Sdを印加してこれらをオンにすると、揺動体4に
図8の矢印B方向の急峻な電流を供給することができ
る。信号処理部18から電流スイッチ26、27に対し
制御信号Scを印加してこれらをオンにし、信号処理部
18から電流スイッチ28に対し制御信号Saを印加し
これをオンにする。他のスイッチはオフにしておく。こ
の動作により、コンデンサ21の端子bがプラス、端子
aがマイナスに蓄電される。電流スイッチ26、27、
電流スイッチ28を一端オフにした後、信号処理部18
から電流スイッチ28、電流遮断スイッチ29に対し制
御信号Sa、Sdを印加してこれらをオンにすると、揺
動体4に図8の矢印Bとは反対方向の急峻な電流を供給
することができる。
【0022】次にコントローラ17の動作を中心にし、
その制御の一例を、図9、図10に示すフローチャート
と図11に示す特性図を用いて詳細に説明する。まず、
図10において、曲線Aは横軸の経過時間に対応したバ
ルブの移動量を示し、VAはバルブの最高移動量を示
す。曲線Bは経過時間と共に変化するバルブの加速度を
示し、曲線Cはコンデンサ21からの急速給電を含めた
バルブに印加される電流供給量を示す。ここで、t1は
コンデンサからの給電を含めた急速給電時間を示し、t
3はバルブが最高開度に達するまでの時間を示し、Tt
はバルブが開動作を開始してから閉動作を完了するまで
の全作動時間を示す。図8のS1乃至S3において、コ
ントローラ17は、エンジン回転数信号rpm、ピスト
ン位置信号Ps、エンジンの負荷Loを入力されてお
り、コントローラ17はS4でこれらのデータからバル
ブ起動のタイミング(t0)、バルブの最高移動量VA
を決定し、更にバッテリ20、コンデンサ21からの給
電量(LA、IA)と全作動時間Tt、時間(t1、t
3)をも演算により決定しておき、RAMに記憶してお
く。そして、S5で、時間t0より少し前に固定コイル
8に励磁用の電流を流しておく。S6では、時間t0で
コンデンサ21からの給電用のリレー(電子無接点リレ
ー)をオンし、またバッテリ20からの給電用のリレー
もオンし、揺動体4の可動導体線6に電流を供給する。
続いてS7において、t1経過前にコンデンサ21から
の放電電流量Itが所定値Icに達しているか否かをチ
ェックし、所定値からはずれている場合にはS8で所定
量に調整する。
【0023】S9において、時間t1を検出し、該時間
経過後はコンデンサからの給電を中止し、バッテリ20
のみから給電し、かつS10でその極性を反転させて揺
動体4の動作に減速をかける。S11では、バルブの移
動量Lが所定の移動量VAに達していなければYルート
をとり、S12で更にバルブの移動量が所定の移動量V
Aに達するまでバルブを移動させる。S13では、時間
t1からt3までの時間t2の期間を検出し、この期間
内において設定時間がt3になるまでバルブの加速度を
検出し、この加速度が所定値に対してプラスまたはマイ
ナスの値であれば減速電流値を増減して所定値の加速度
を保持し、時間t3でバルブを停止させる(S14、S
15、S16)。バルブを停止したままの状態を保持す
るため、S17において、バルブが開く方向に電流を印
加し、バルブを閉ざそうとする方向へ働くスプリングの
力とバランスさせる。
【0024】S18において、時間tが(Tt−t3)
に到り、バルブを閉方向に駆動するタイミングが到来す
ると、S21でバルブを閉ざす方向に駆動する電流がバ
ッテリから印加され、S22に示すように、該電流の供
給は時間Ttまで継続される。そしてS23でバルブが
着座より手前の距離Lssに到達すると、S24でコン
デンサからの電流が加算して印加され、バルブは弁座に
軟着座し、S25のように、固定コイル8と揺動体の可
動導体線に着座保持に必要な所定の電流が印加されてこ
の状態は保持される。更に時間の経過に伴ってS26で
着座保持電流の供給が一端遮断される共に、コンデンサ
の充電回路が開かれ、コンデンサは瞬間的に充電され、
S28で次回の開弁時間をチェックして、1サイクルの
弁駆動動作は終了する。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明は、エンジンの
バルブ駆動制御装置のバルブの動作を制御するコントロ
ーラ内に固定コイル及び可動導体線に印加する電流の方
向及び電流量を自由に調整できるパワー制御部を設け、
更に電源として電流を急峻的に印加できるコンデンサと
電流を冗長的に供給できる2次電池とを配置し、動作目
的に従ってこれらをパワー制御部が電流切換制御を行な
うので、バルブ開弁の初期の段階において、バルブを開
く力を大きくしてエンジンの運転状況に合わせたバルブ
開弁のタイミングを確実にとるこができ、エンジンの効
率を向上することができる。また、バルブの閉弁におい
て、可動導体線に流す電流の量を制御し、かつ、固定コ
イルに流す電流の方向を切り替えることにより、バルブ
を軟着座させることができる。これにより、バルブおよ
び弁座の磨耗が軽減されその耐用寿命を大幅に向上する
ことができる。更に本発明のエンジンのバルブ駆動制御
装置は、エンジンの動作状態に応じて、弁を開くタイミ
ング、ストローク、開弁している時間を自由に変更した
り設定することができるから、エンジンを従来よりも効
率よく運転できる外、1つの気筒で2サイクルと4サイ
クルの動作を自由に切り替えて動作させる新型のエンジ
ンを作成できるなど、多くの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図
【図2】本発明の一実施例を示す横断面図
【図3】揺動体の一部を破断して示した斜視図
【図4】揺動体の断面図
【図5】ブラシを付した揺動体の上面図
【図6】本発明の電気的な接続を示すブロック図
【図7】揺動体の周囲に配置された電流供給線と固定磁
極の配置を示す上面図
【図8】パワー制御部の回路図
【図9】動作を説明するフローチャート
【図10】動作を説明するフローチャート
【図11】バルブの動作特性図
【符号の説明】
1……バルブ 2……弁軸 3……コッタ 4……揺動体 5……接点 5’……通電線 6……可動導体線 7……ヨーク 7’……固定磁極 8……固定コイル 9……中継磁路 9’……サポータ 10……弁座 11……ブッシュ 12……シリンダヘッド 13……ブラシホルダ 14……ブラシ 15……スプリング 16……ピッグテイル 17……コントローラ 17’……入力端子 18……信号処理部 19……パワー制御部 20……バッテリ 21……コンデンサ 22……バルブ位置センサ 23……コイルスイッチ 24、25……逆転スイッチ 26、27、28……電流スイッチ 29……電流遮断スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのバルブに可動導電線を設けた揺
    動体を固定し、該揺動体の外周には揺動体の可動導電線
    と鎖交する磁束を作成する固定磁極を配設し、前記揺動
    体の可動導体線に電流を供給する電流供給線を接続する
    とともに前記バルブ駆動用に供給される電流を調整する
    コントローラを設けたエンジンのバルブ駆動装置におい
    て、バルブを駆動する電源として電流を急峻的に印加で
    きるコンデンサと電流を冗長的に供給できる2次電池と
    を配置し、前記コントローラ内に固定コイル及び可動導
    体線に印加する電流の方向及び電流量の調整自在なスイ
    ッチング要素を備えたパワー制御部を設け、さらにバル
    ブの動作初期にバルブの動作方向に加勢する駆動力を該
    揺動体に発生させる駆動制御手段と、バルブの動作方向
    とは逆の方向に制動力を該揺動体に発生する制動制御手
    段とを備えたことを特徴とするエンジンのバルブ駆動装
    置。
  2. 【請求項2】前記駆動制御手段の駆動電源はコンデンサ
    の蓄電電力であるとことを特徴とする請求項1記載のエ
    ンジンのバルブ駆動装置。
  3. 【請求項3】前記制動制御手段の駆動電源はコンデンサ
    の蓄電電力であることを特徴とする請求項1記載のエン
    ジンのバルブ駆動装置。
  4. 【請求項4】前記駆動制御手段及び制動制御手段の駆動
    電源はコンデンサの蓄電電力であることを特徴とする請
    求項1記載のエンジンのバルブ駆動装置。
  5. 【請求項5】上記パワー制御部内に設けられたスイッチ
    ング要素は無接点型の半導体スイッチング要素から構成
    されていることを特徴とする請求項1記載のエンジンの
    バルブ駆動装置。
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