JPH0542271Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は通常のモータを無励磁作動型ブレーキ
モータとするためのモータ用ブレーキ装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、ギヤードモータ、ブレーキモータ等は、
モータの反負荷側ブラケツトまたは、負荷側ブラ
ケツトを、ブレーキのステータを内蔵したブラケ
ツトに変更して、ブレーキモータとして組み立て
ていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

モータは、製造メーカにより、ブラケツトの形
状が異なる。そのため、モータをブレーキモータ
とするためには、製造メーカ毎にブラケツトを用
意しておく必要があつた。また、組み立ても、一
度ブラケツトを取り外して新規にブレーキ用のブ
ラケツトを組み付けなければならず、その場合ギ
ヤ部の分解を伴い、モータの性能に影響を与える
可能性があつた。

本考案は現状のモータのブラケツトを分解する
ことなく、該モータにブレーキ機構を取り付けて
無励磁作動型ブレーキモータとすることができる
ようにすることを目的とするものである。

〔問題点を解決する手段〕

上記目的を達成するため、本考案は、モータの
出力軸６が突出するブラケツト４に対して、外径
部の複数箇所に固定機構を有する板ばね２０と、
該板ばね２０の前記ブラケツト４と対面する側と
は反対側の側面に固定された、永久磁石１９とコ
イル１８を内蔵するステータ１６と、前記ブラケ
ツト４から突出する出力軸６に固定可能なハブ１
０ａを有し、前記ステータ１６との間に所定の隙
間を存して対向すべく前記出力軸６に固定される
アーマチユア１０とから成るものである。

〔作用〕

コイル１８を内蔵するステータ１６が固定され
た板ばね２０を、モータのブラケツト４に固定
し、且つ、アーマチユア１０をモータの出力軸６
に固定して、該アーマチユア１０をステータ１６
に対して所定の隙間を存して対向させる。該状態
において、永久磁石１９の磁束により、板ばね２
０の弾力に抗してステータ１６が磁気力によつて
アーマチユア１０に圧接し、出力軸６にブレーキ
がかかる。コイル１８に通電し、コイル１８に永
久磁石１９の磁束と反対方向に磁束を発生させる
と、磁気力は低下し、ステータ１６は、板ばね２
０の復帰弾力によつて、アーマチユア１０から離
反し、出力軸６のブレーキが解除される。

〔実施例〕

以下に本考案の構成を第１図及び第２図に示す
実施例を参照して詳細に説明する。

２はモータ機構が内蔵されたモータケースであ
り、該ケース２の反負荷側に固定されたエンドカ
バー即ちブラケツト４にモータの出力軸６が軸受
８を介して回転自在に支承されている。前記出力
軸６の前記ブラケツト４から突出する部分には、
アーマチユア１０のハブ１０ａが公知のキー結合
構造と固定ねじ１２により固定されている。前記
アマチユア１０にはフアン１４がボルトにより固
定されている。１６はコイル１８及びこれに隣接
した永久磁石１９を内蔵したリング状のステータ
であり、これの一側面はリング状の板ばね２０の
内径部近傍に固定され、該板ばね２０の外径部
の、前記出力軸６の中心を中心とする円線上の四
ケ所（特に四箇所に限定されない）は、第２図に
示すように四本のねじ軸２２とナツト２４によつ
てブラケツト４に固定されている。前記板ばね２
０の上に想定された。前記ねじ軸２２挿通孔を通
る前記出力軸６の中心を中心とする円線に対して
若干小径な円線上には、略120度の間隔を存して
ボルト挿通孔２８が、前記ねじ軸２２挿通孔間に
位置して透設され、該ボルト挿通孔２８に連通し
て、板ナツト３０が前記板ばね２０のステータ１
６取付側の側面に固着されている。前記板ナツト
３０にはアジヤストボルト３２が螺合し、該ボル
ト３２の軸部は前記ボルト挿通孔２８を経てブラ
ケツト４に当接している。前記アジヤストボルト
３２を板ナツト３０に対して回転し、アジヤスト
ボルト３２先端の板ばね２０に対する。第１図
中、左方向の突出量を調整することで、板ばね２
０を、軸方向即ち、第１図中、左右方向に、ブラ
ケツト４との固定部を支点として変形し、アーマ
チユア１０とステータ１６との対向間隔を適宜な
値に設定することができる。前記ねじ軸２２、ナ
ツト２４は板ばね２０をブラケツト４に固定する
固定機構を構成している。３４はフアンカバーで
ある。

次に本実施例の作用について説明する。

永久磁石１９から、磁束が発生し、ステータ１
６とアーマチユア１０間に磁路が形成され、ステ
ータ１６がアーマチユア１０側に板ばね２０のば
ね力に抗して移動して、アーマチユア１０と接
し、出力軸６に制動がかけられる。また、コイル
１８に通電し、コイル１８に永久磁石１９の磁束
と反対方向に磁束を発生させると、ステータ１６
は板ばね２０のばね力でアーマチユア１０より離
れ、出力軸６の制動が解かれる。尚、本実施例で
は、アジヤストボルト３２によつて、ステータ１
６、アーマチユア１０間の隙間調整を行つたが、
この機構に特に限定されるものでなく、板ばね２
０のブラケツト４に対する固定機構の、ナツト２
４と板ばね２０間、又は板ばね２０とブラケツト
４間にシムを介在させて調整を行つても良く、ま
た、ハブ１０ａを出力軸６に対して、固定ねじ１
２を緩めて軸方向に微動調整し、しかる後に固定
ねじ１２をきつく締め付けて上記隙間の調整を行
うようにしても良い。尚、本装置は、モータの負
荷側に設けるようにしても良い。

〔効果〕

本考案は上述の如く、ブレーキモータ用の専用
のブラケツトを作成する必要がなく、どのメーカ
ーのモータにもブレーキ機構を組み付けることが
でき、モータを分解することなく、これをブレー
キモータとすることができ、また、組み立て時間
を短縮化を図ることができる等の効果が存する。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部の断面図、第２図は背面図であ
る。 ２……モータケース、４……ブラケツト、６…
…出力軸、８……軸受、１０……アーマチユア、
１０ａ……ハブ、１２……固定ねじ、１４……フ
アン、１６……ステータ、１８……コイル、２０
……板ばね、２２……ねじ軸、２４……ナツト、
２８……ボルト挿通孔、３０……板ナツト、３２
……アジヤストボルト、３４……フアンカバー、
３２……モータケース、３４……ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータの出力軸６が突出するブラケツト４に対
   して、外径部の複数箇所に固定機構を有する板ば
   ね２０と、該板ばね２０の前記ブラケツト４と対
   面する側とは反対側の側面に固定された、永久磁
   石１９とコイル１８を内蔵するステータ１６と、
   前記ブラケツト４から突出する出力軸６に固定可
   能なハブ１０ａを有し、前記ステータ１６との間
   に所定の隙間を存して対向すべく前記出力軸６に
   固定されるアーマチユア１０とから成ることを特
   徴とするモータ用ブレーキ装置。