JPH054159B2 - - Google Patents

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JPH054159B2
JPH054159B2 JP60046171A JP4617185A JPH054159B2 JP H054159 B2 JPH054159 B2 JP H054159B2 JP 60046171 A JP60046171 A JP 60046171A JP 4617185 A JP4617185 A JP 4617185A JP H054159 B2 JPH054159 B2 JP H054159B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、廃水中に溶解したリン酸イオンをリ
ン酸カルシウムとして晶析することによって除去
する廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方法に関
する。
(従来の技術) 近年、湖沼内湾などの閉鎖性水域において、富
栄養化が一段と深刻になってきている。一般に、
人体***物あるいは洗剤などには、有機リン化合
物あるいは無機性リン酸塩が様々な形態で存在し
ているが、これらは、下・廃水中に排出される場
合が多く、しかも通常の下・廃水処理工程では十
分に除去されることはなく、大部分が無機リン酸
イオンとして水中に残存する。このリン酸イオン
は、閉鎖性水域における富栄養化の一因とされ、
従来各種のリン除去がこころみられてきた。
よく知られたリン除去方法としては、金属塩あ
るいは消石灰を用いた凝集沈殿法がある。
この凝集沈殿法は、水中のリン酸イオンを金属
イオンあるいは消石灰と反応させ、難溶性塩を生
成し、固液分離する方法であるが、添加する薬品
を多量に必要とし、発生する汚泥の量も多く処理
コストの増大を招いていた。
近年、このような欠点を解消し、簡単な操作で
効率よく水中のリン酸イオンを除去する方法とし
て、ヒドロキシアパタイトの晶析現象を利用した
晶析脱リン法なるものが開発された。
この方法は、外部からカルシウムイオンを加え
ることによって、水中に含まれているリン酸イオ
ンをヒドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウ
ムの結晶にして種晶表面に析出させることにより
除去するものである。
この種晶、すなわち、リン酸イオン晶析除去材
としては、例えば、特開昭60−14990号公報に記
載されているように、骨炭またはリン鉱石などの
リン酸カルシウムを含む物質が一般に使用されて
いる。
しかしながら、これらの種晶の製品コストや入
手コストは安価ではなく、また、リン鉱石などは
産地などによって化学組成や物理特性が異なるた
め、安定した脱リン効果が期待できないなど、種
種の問題点もある。
そこで、例えば、特開昭58−139784号公報に記
載されているように、種晶に安価で入手が容易な
ゼオライトまたは石灰石からなる担体を、リン酸
またはリン酸塩の濃度が100mg/から数十重量
%の範囲で含有する水溶液中に浸漬して、リンを
担体の表面に吸着担持させる。このとき、リン酸
(塩)水溶液のPHは特に制限しないが、リンの担
体表面への吸着性を向上させるため、PH6未満が
好ましい。
そして、リン酸塩の種類、濃度、PHなどにより
異なるが、担体と水溶液との接触時間を3〜50時
間程度接触させた後、溶液を分離した担体を、消
石灰水溶液などの石灰を含む水溶液と接触時間が
1〜7日程度接触させ、担体表面に担持されたリ
ンと水酸化カルシウムとを反応させ、リン酸カル
シウムの結晶を担体表面に生成させる。
なお、水溶液中のリン酸イオンが石灰と反応し
てリン酸カルシウムが多量に生成するため、処理
プロセスが複雑となるとともに、担体表面に使用
中に脱落してしまう結合力の弱い微細なリン酸カ
ルシウム結晶種が付着するなど問題があるため、
担体とリン含有水溶液とを分離する必要がある。
また、石灰を含む水溶液は、担持したリンの量に
対して4重量倍以上の水酸化カルシウムを含む溶
液に調整することが望ましい。
そして、上記操作にて得た脱リン剤を処理槽に
充填し、この処理槽内にリン酸塩を含む被処理水
を流入し、適宜カルシウム剤およびアルカリ剤を
添加しながら、被処理水中のリン酸塩を脱リン剤
に担持されたリン酸カルシウムによってリン酸カ
ルシウムとして晶析させて脱リンする構成が採ら
れている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記特開昭58−139784号公報に記載さ
れている種晶である脱リン剤および脱リン方法で
は、リン酸イオンを担持した後、カルシウムイオ
ンにてリン酸カルシウムを担持させなければなら
ず、脱リン剤の製造が煩雑となり、効率よくリン
酸カルシウムの結晶を担持することができず、製
造コストの低減も制約される問題を有している。
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたもの
で、安価で入手が容易な無機質多孔体に、化学組
成の安定したリン酸カルシウムを、効率よく経済
的に担持させ、効率よく安定して脱リンできる廃
水中のリン酸イオン晶析材の製造方法を提供する
ことを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方
法は、廃水中のリン酸イオンをリン酸カルシウム
として晶析して除去するリン酸イオン晶析材にお
いて、多数の細孔を有した無機質多孔体を、PH値
が6以下に調整されたリン酸イオンとカルシウム
イオンとを含有する水溶液中に浸漬し、前記水溶
液のPH値を10時間以上で8.5以上に徐々に上昇さ
せ、前記無機質多孔体の細孔中にリン酸カルシウ
ムの結晶を生成させたものである。
(作用) 本発明の廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方
法は、多数の細孔を有した無機質多孔体を、PH値
が6以下に調整されたリン酸イオンとカルシウム
イオンとを含有する水溶液中に浸漬し、水溶液の
PH値を10時間以上で8.5以上に徐々に上昇させ、
無機質多孔体の細孔中にリン酸カルシウムを徐々
に生成させたことにより、安価な無機質多孔体に
品質が一定した結晶リン酸カルシウムを担持し
て、安定した晶析によるリン酸イオンの除去がで
きる。また、リン酸イオンとカルシウムイオンと
を含有する水溶液中のPHを調整して、無機質多孔
体の表面および内部細孔に、強固で剥離しにくく
品質の一定したリン酸カルシウムの結晶を担持で
き、晶析効果が高く長時間安定して廃水中のリン
酸イオンを晶析除去することができる。さらに、
PHを調整してリン酸イオンとカルシウムイオンと
が共存する水溶液中のPHを調整してリン酸カルシ
ウムを担持するので、リン酸イオンを担持した
後、カルシウムイオンにてリン酸カルシウムを担
持させることなく、一工程で効率よく強固で剥離
しにくく品質の一定したリン酸カルシウムの結晶
を担持することができるとともに、製造工程の簡
略化でき経済的にリン酸カルシウム晶析材を製造
することができる。
(実施例) 本発明の廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方
法の一実施例の構成を説明する。
リン酸イオン晶析材の担体として用いられる無
機質多孔体は、晶析材として一般的に使用される
骨炭やリン鉱石などよりも安価で入手の容易な物
質が望ましい。また、担持されたリン酸カルシウ
ムが剥離しにくい内部構造を有した物質が望まし
い。具体的には、ゼオライト、パーライト、多孔
質ガラス、発泡セメントなどの軽量建材屑、陶磁
器などの無機材料が担体として利用することがで
きる。
そして、リン酸イオン晶析材として使用する場
合には、担持したリン酸カルシウムが担体から剥
離しないように担持することが肝要である。すな
わち、単にリン酸カルシウムが担体表面にのみ付
着した状態に担持された物質をリン酸イオン晶析
材として用いると、脱リン工程中、あるいは、逆
流洗浄中などに担体からリン酸カルシウムが剥離
して、脱リン効果が低減したり、脱リン後の処理
水中に流出するなど、好ましくない。
この対応として、担体表面のみならず内部細孔
までリン酸カルシウムを担持させれば剥離しにく
くなり、種晶としての安定したリン除去効果が期
待できる。このためには、いかに内部細孔ヘリン
酸カルシウムを担持させるかが重要となる。
本発明の廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方
法に際しては、上述のような条件を備えた無機質
多孔体である担体を、先ずリン酸イオンおよびカ
ルシウムイオンを含む水溶液とPH6以下の条件下
で接触させる。
前記水溶液のリン酸イオン濃度は、100mg/
から数重量%の範囲とし、カルシウムイオン濃度
はリン酸イオン濃度の2倍以上、好ましくは2.3
倍前後が望ましい。また、水溶液は、溶解度積よ
りリン酸カルシウムの凝集物を生成させないよう
に、PH値を6以下にコントロールすることが肝要
である。
これは、前記水溶液中でリン酸カルシウムの凝
集物が生成されると、凝集物が担体表面に単に付
着するのみで、担持力の弱いリン酸イオン晶析材
となり、このリン酸イオン晶析材を用いて脱リン
を行うと、脱リン工程中、あるいは、逆流洗浄中
などに担体からリン酸カルシウムが剥離して、脱
リン効果が低減したり、脱リン後の処理水中に流
出するなどの問題を生じるためである。これを防
止するためにもPHのコントロールは重要である。
また、担体とリン酸イオンおよびカルシウムイ
オンを含む水溶液との接触時間は、この水溶液の
リン酸イオン濃度、PHなどにより異なるが、通常
10〜50時間、好ましくは20〜50時間でよい。この
操作においては、PH6以下で前記水溶液を担体の
内部細孔へ充分に含浸せることが重要であり、接
触時間は長いほど良い。
なお、担体とリン酸イオンおよびカルシウムイ
オンを含む水溶液との接触は、水溶液のPHコント
ロールが極めて重要な操作因子であるため、PHコ
ントロールの容易な接触方法にする必要がある。
具体的には、担体とリン酸イオンおよびカルシウ
ムイオンを含む水溶液との接触は、流動床方式、
固定床循環型、懸濁方式などの完全混合型に準じ
た装置(以下装置と呼ぶ)を用いることが望まし
い。
こうして、無機質多孔体からなる担体をリン酸
イオンおよびカルシウムイオンを含む水溶液とPH
6以下の条件で接触させた後、NaOHなどによ
り前記水溶液のPH値を8.5以上に10時間以上かけ
て徐々にあげる。PH値を徐々にあげることによ
り、担体の表面および内部細孔にリン酸カルシウ
ムの結晶を穏やかに析出させることができる。
この工程は、長時間を要した方が良いが、好ま
しくは20〜50時間かけて前記水溶液のPH値を8.5
以上、好ましくは、PH値を8.5〜9.0まで徐々にあ
げる。
PHを急激にあげると水溶液中でリン酸カルシウ
ムの凝集物が生成し、担体表面に単に付着するの
みで、担持力の弱いリン酸イオン晶析材となり、
上述したように、脱リン工程中、あるいは、逆流
洗浄中などに担体からリン酸カルシウムが剥離し
て、脱リン効果が低減したり、脱リン後の処理水
中に流出するなどの問題を生じるためである。
このため、特に、内部細孔で生成したリン酸カ
ルシウムの結晶は、担体から剥離しにくく担体へ
の担持をより強固にする作用があるので、PHを
徐々にあげ、担体の表面および内部細孔に穏やか
にリン酸カルシウムの結晶をつくる必要がある。
こうして、担持されたリン酸カルシウムは、担
体から剥離することなく担体表面および内部細孔
にとどまる。また、担体へのリン酸カルシウムの
担持量は、担体重量あたり0.5%以上であればよ
い。これは、担持量が多いほどリン酸イオン晶析
材としての脱リン能力は向上し安定するが、リン
酸イオン晶析材の製造コストも上昇するため好ま
しくない。通常は担体重量あたり0.5〜1.0%であ
れば、リン酸イオン晶析材としての脱リン能力は
充分に保たれる。
また、無機質多孔体の担体をリン酸イオンおよ
びカルシウムイオンを含む水溶液とPH6以下の条
件で接触させた後、前記水溶液のPH値を10時間以
上かけて徐々に8.5以上にあげながら担体の表面
および内部細孔にリン酸カルシウムの結晶を担持
させる工程において、1回の工程で担体重量あた
り0.5〜1.0%のリン酸カルシウムを担体に担持で
きない場合には、前記PH値をあげる工程の終了
後、引き続き前記リン酸イオンおよびカルシウム
イオンを含む水溶液と同一組成の水溶液を前記装
置へ通水しても良い。この場合、通水速度は遅い
ほどよく、通常SVとして0.3/・担体・h以
下が望ましい。また、装置内の水溶液のPH値を
8.5以上に保つようにする。以上の工程を加える
ことにより、担体重量あたり0.5〜1.0%のリン酸
カルシウムを担体に担持させることができる。
次に、上記廃水中のリン酸イオン晶析材の製造
方法の一実施例を実施する装置の構成について第
1図に基づいて説明する。
流動床となる槽1には、リン酸イオンとカルシ
ウムイオンとを含む水溶液が貯留され、この水溶
液中に無機質多孔体が充填された充填層2が形成
されているとともに、PH測定器3が挿入されてい
る。さらに、充填層2の上方より導出され、途中
に液循環ポンプ4を備えた循環路5が、槽1の下
底に導入され、この導入口の手前でNaOH供給
管6が連通されている。
そして、循環ポンプ4で水溶液を循環させつつ
PH測定器3でPHを確かめながらNaOHを中加し
てPHをコントロールすることにより、充填層2の
無機質多孔体の表面および内部細孔中にリン酸カ
ルシウムの結晶が生成される。
次に、上記一実施例により得られたリン酸イオ
ン晶析材を用いて、廃水中のリン酸イオンを除去
する方法を実施する装置の構成を第2図に基づい
て説明する。
固定床となる晶析槽7中には、無機質多孔体に
リン酸カルシウムの結晶が担持されたリン酸イオ
ン晶析材を充填した晶析材層8が形成され、この
晶析槽7の上部に被処理水導入路9が連通され、
晶析槽7の下底より処理水導出管10が導出され
ている。さらに、被処理水導入路9の途中には、
PH調整槽11が挿入され、PH調整槽11には、PH
測定器12と撹拌器14が挿入されるとともに、
消石灰供給管13が連通されている。
そして、消石灰が加えられPHが調整されたリン
酸イオンを含む被処理水が晶析槽7に導入され、
晶析材層8で被処理水中のリン酸イオンがリン酸
カルシウムとして晶析されて、リン酸イオンを除
去された処理水として導出される。
次に、上記実施例の作用を説明する。
第1図に示す流動床となる槽1に、直径8cm、
長さ200cmのアクリル製カラムを、無機質多孔体
にゼオライトを用いて、カラムにゼオライトを
500ml充填する。そして、このカラムにリン濃度
200mg/、カルシウム濃度500mg/、PH5.0に
調整した合成水を満たし、充填物を流動化させ
る。この状態で24時間放置した後、カラム内のPH
値をNaOHの注加により24時間かけて9.0に徐々
に上昇させた。このようにしてゼオライトに、
0.8%のリン酸カルシウムを担持させ、リン酸イ
オン晶析材を形成した。
次に、第2図に示す固定床となる晶析槽7に直
径2cm、長さ100cmのアクリル製カラムを用い、
このカラムに前記工程で形成されたリン酸イオン
晶析材を100ml充填し、リン濃度2mg/、カル
シウム濃度30mg/、アルカリ度100mg/の模
擬下水2次処理水を消石灰によりPH9.0に調整し
た後、上記固定床となるカラムにSV2(1/時)
で通水して実験(実験1)を行った。
この結果、処理水のリン濃度は、通水B.
V.1200/晶析材の時点で、0.23mg/、通水
B.V.3600/晶析材の時点で、0.25mg/+あ
った。
また、上記実験1と同様に、パーライトにリン
酸カルシウムの結晶を担持させ、リン酸イオン晶
析材を得た。なお、リン酸カルシウムの担持量は
0.7%であった。
このリン酸イオン晶析材に、実験1と同様に模
擬下水2次処理水を通水して実験2を行った。
この結果、処理水のリン濃度は、通水B.
V.1200/晶析材の時点で、0.28mg/、通水
B.V.3600/晶析材の時点で、0.25mg/であ
った。
さらに、実験1と同様に、濾過砂にリン酸カル
シウムの結晶を担持させ、担持量が0.8%のリン
酸イオン晶析材を用いて、実験1と同様に模擬下
水2次処理水を通水して、実験3を行った。
この結果、処理水のリン濃度は、通水B.
V.1200/晶析材の時点で、0.49mg/、通水
B.V.3600/晶析材の時点で、1.02mg/であ
った。
次に、直径8cm、長さ200cmのアクリル製カラ
ムにゼオライトを500ml充填する。このカラムに、
実験1で調整した合成水をNaOHでPH8に調整
した後に満水し、流動化させた。この状態を24時
間続けた後、カラム内のPH値を24時間かけて徐々
に上昇させ9とした。このようにして、ゼオライ
トに0.5%のリン酸カルシウムの結晶を担持して、
リン酸イオン晶析材を得た。
このリン酸イオン晶析材に、実験1と同様に模
擬下水2次処理水を通水し、実験4を行った。
この結果、処理水のリン濃度は、通水B.
V.1200/晶析材の時点で、1.08mg/、通水
B.V.3600/晶析材の時点で、0.92mg/であ
った。
以上の各種実験より、パーライトや天然ゼオラ
イトなどの無機質多孔体からなる担体にリン酸カ
ルシウムの結晶を、PHをコントロールして徐々に
生成させて担持させたリン酸イオン晶析材には、
優れた脱リン能力があることが認められた。
上記実施例によれば、安価で入手容易な多数の
細孔を有した無機質多孔体を、PH値が6以下に調
整されたリン酸イオンとカルシウムイオンとを含
有する水溶液中に浸漬し、水溶液のPH値を10時間
以上で8.5以上に徐々に上昇させ、無機質多孔体
の細孔中にリン酸カルシウムを徐々に生成させた
ことにより、骨炭やリン鉱石などのような高価な
材料を用いることなく、安価な無機質多孔体を用
いることができる。そして、この無機質多孔体に
品質が一定した結晶リン酸カルシウムを担持し
て、安定した晶析によるリン酸イオンの除去を行
うことができる。また、リン酸イオンとカルシウ
ムイオンとを含有する水溶液中に無機質多孔体を
浸漬し、PHを調整して無機質多孔体 の表面および内部細孔に、強固で剥離しにくく品
質の一定したリン酸カルシウムの結晶を生成させ
るため、晶析効果が高く長期間安定して被処理水
中のリン酸イオンを晶析除去することができる。
さらに、PHを調整してリン酸イオンとカルシウム
イオンとが共存する水溶液中に無機質多孔体を浸
漬し、PHを調整してリン酸カルシウムを担持する
ので、リン酸イオンを担持した後、カルシウムイ
オンにてリン酸カルシウムを担持させることな
く、一工程で効率よく強固で剥離しにくく品質の
一定したリン酸カルシウムの結晶を担持すること
ができるとともに、製造工程の簡略化でき経済的
にリン酸カルシウム晶析材を製造することができ
る。
(発明の効果) 本発明の廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方
法によれば、多数の細孔を有した無機質多孔体
を、PH値が6以下に調整されたリン酸イオンとカ
ルシウムイオンとを含有する水溶液中に浸漬し、
水溶液のPH値を10時間以上で8.5以上に徐々に上
昇させ、無機質多孔体の細孔中にリン酸カルシウ
ムを徐々に生成させたことにより、安価な無機質
多孔体に品質が一定した結晶リン酸カルシウムを
担持して、安定した晶析によるリン酸イオンの除
去ができる。また、リン酸イオンとカルシウムイ
オンとを含有する水溶液中のPHを調整して、無機
質多孔体の表面および内部細孔に、強固で剥離し
にくく品質の一定したリン酸カルシウムの結晶を
担持でき、晶析効果が高く長時間安定して廃水中
のリン酸イオンを晶析除去することができる。さ
らに、PHを調整してリン酸イオンとカルシウムイ
オンとが共存する水溶液中のPHを調整してリン酸
カルシウムを担持するので、リン酸イオンを担持
した後、カルシウムイオンにてリン酸カルシウム
を担持させることなく、一工程で効率よく強固で
剥離しにくく品質の一定したリン酸カルシウムの
結晶を担持することができるとともに、製造工程
の簡略化でき経済的にリン酸カルシウム晶析材を
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の廃水中のリン酸イオン晶析
材の製造方法に施す装置の一実施例の構成を示す
側面図である。リン酸イオン晶析材の製造方法の
一実施例を実施する装置の構成を示すフローシー
ト、第2図は、本発明のリン酸イオン晶析材の製
造方法の一実施例により得られたリン酸イオン晶
析材を用いて、廃水中のリン酸イオンを除去する
方法を実施する装置の構成を示すフローシートで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 廃水中のリン酸イオンをリン酸カルシウムと
    して晶析して除去するリン酸イオン晶析材におい
    て、 多数の細孔を有した無機質多孔体を、PH値が6
    以下に調整されたリン酸イオンとカルシウムイオ
    ンとを含有する水溶液中に浸漬し、前記水溶液の
    PH値を10時間以上で8.5以上に徐々に上昇させ、
    前記無機質多孔体の細孔中にリン酸カルシウムの
    結晶を生成させた ことを特徴とする廃水中のリン酸イオン晶析材の
    製造方法。
JP4617185A 1985-03-08 1985-03-08 廃水中のリン酸イオン晶析材の製造方法 Granted JPS61204087A (ja)

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