JPH0540662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内部にコンセント類を備えたフロアプ
レートを床パネルの取付穴内に固定する構造の改
良に係り、特にフリーアクセスフロアと称される
二重床用に最適のフロアプレートの取付構造に関
する。

〔従来技術及び従来技術の問題点〕

ワープロやフアクシミリ、オフコンといつた
OA機器類がオフイス内に増加してきて、これら
OA機器類の配線を処理するため、従来からの基
本床面の上に床パネルを敷設し、床パネルと基本
床との間に得られる空間にケーブル類を張り巡ら
せるフリーアクセスフロアが盛んに施工されてき
ている。

そして、これらケーブル類の取り出しは一般に
コンセント類を内部に備えたフロアプレートを介
して行われるが、このフロアプレートを床パネル
に取付けるのに、従来は床パネルに開けた取付穴
の下方にフロアベース等を配置し、このフロアベ
ースにフロアプレートの上面から長螺子をねじ込
んで固定する方法と、フロアプレートの下面に連
設してある筒状部の外周に締付リングを螺装し、
この締付リングを下側から螺着することによつて
床パネルに固定する方法とがとられている。

しかしながら、いずれの方法も取付作業が面倒
で、フロアベースや締付リングといつた付属部品
が必要になるという不具合点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、前記した従来のフロアプレートの取
付構造の不具合点をなくし、床パネルに開けた取
付穴内に嵌着するフロアプレートの筒状部に内側
から外側に向けていくつかの止め螺子をねじ込む
と共に、当該止め螺子の先端部を、筒状部の外周
面に嵌め付けた非環状の緊着バンドの内周面に当
接させ、緊着バンドを外方に拡開させてこの緊着
バンドの圧着によりフロアプレート本体を床パネ
ルの取付穴内に固着するようになしたフロアプレ
ートの取付構造を提供することを目的とするもの
である。

本考案の構成を詳述すれば、床パネルに開けた
取付穴内に嵌入し得る外径をもつた筒状部の上面
に床パネルに当接し得る鍔状部を連設してなるフ
ロアプレート本体の当該筒状部に、内側から外側
に向けてほぼ水平状態をなす螺子穴をいくつか穿
設すると共に、当該筒状部の外周面に非環状の緊
着バンドを嵌め付け、前記螺子穴内に筒状部の内
側から止め螺子をねじ込み、当該止め螺子の先端
部によつて前記緊着バンドを外方に拡開させて当
該緊着バンドの圧着によりフロアプレート本体を
床パネルの取付穴内に固定するように構成したこ
とを特徴とするフロアプレートの取付構造であ
り、止め螺子を筒状部の内側から六角レンチ等の
汎用工具を用いてねじ込めば、非環状をなす緊着
バンドが外方に押圧され、緊着バンドの外周部が
床パネルの取付穴の内周面に圧着してフロアプレ
ート本体が床パネルの取付穴内に固定されるもの
であり、前記フロアプレートの筒状部は下方に延
設してその内部にコンセント類を配設するように
してもよいし、あるいは内部にコンセント類を付
設したカバー体をフロアプレートの筒状部の外周
面に装着するようにしてもよいものである。

〔実施例〕

以下、本考案の具体的構成を図示の実施例に基
づき詳細に説明する。

第１図はカバー体を備えたフロアプレートと緊
着バンドの分解状態斜視図、第２図はフロアプレ
ートを床パネルに開けた取付穴内に固定した状態
の断面図であり、図中１はコンクリートスラブ等
の基本床２の上面に所定の空間３を保持して敷設
した床パネルであり、OA機器用のケーブル類は
この床パネル１と基本床２の間に形成される空間
３内に配線される。床パネル１には所定箇所に取
付穴４を穿設してあり、この取付穴４内に固定す
るフロアプレート本体５は、当該取付穴４内に嵌
入し得る外径をもつた筒状部６と、この筒状部６
の上面に筒状部６と直交する方向に延設した鍔状
部７とを備えてなり、当該鍔状部７の下面が床パ
ネル１の上面に当接する構造となつている。

フロアプレート本体５の上面中央部には比較的
大型の切欠きが設けられており、この切欠きには
蓋体８を被着してある。なお、蓋体８の前端部に
は使用中コード類の引出し口となる小蓋９をヒン
ヂ１０により蝶着連結してある。

なお、図示の実施例ではフロアプレート本体５
の下面の筒状部６が短尺状となつていて、当該筒
状部６の外周面に、内部にコンセント取付板１１
を備えたカバー体１２を下方に垂下するように螺
子１３で固定してあり、コンセント取付板１１に
コンセント類１４が取付けられた構造となつてい
るが、これ以外にも前記筒状部６をそのまゝ下方
に延設して、当該延設された筒状部内にコンセン
ト類１４を配設するようにしてもよいのは勿論で
ある。

而して、本考案は前記したフロアプレート本体
５の筒状部６の上部内側から外側に向けてほぼ水
平状態をなす螺子穴１５をいくつか穿設すると共
に、当該筒状部６の外周面に非環状、すなわち第
１図に示すように、一箇所を分断してなるほぼ環
状の緊着バンド１６を嵌め付け、前記螺子穴１５
内に筒状部６の内側から止め螺子１７をねじ込
み、当該止め螺子１７の先端部によつて前記緊着
バンド１６を外方に押圧拡開させて当該緊着バン
ド１６の圧着によりフロアプレート本体５を床パ
ネル１の取付穴４内に固着するようにしたもので
ある。

筒状部６に穿設する螺子穴１５は、図示の実施
例の場合、筒状部６の円周方向適当間隔毎に３箇
所設けてあるが、２箇所以上の螺子穴１５、従つ
て２個以上の止め螺子１７とすることもできるの
はいうまでもない。

止め螺子１７は、たとえばイモ螺子と通称され
る六角穴付きの螺子を採用すると六角レンチ等を
用いて簡単に締付けることができて好都合であ
る。

なお、前記したように筒状部６の外周にカバー
体１２を装着した場合には、このカバー体１２の
所定箇所にも止め螺子１７を挿通させるための通
孔１８を穿設しておくのはいうまでもない。

その他、図中の１９はフロアプレート本体５の
筒状部６の下面一側に取付けた蓋体８のガイド板
であり、ガイド板１９によつて形成される収納室
２０内に蓋体８を落とし込むときの案内としての
作用をなすものである。

そして、床パネル１に開けた取付穴４内にフロ
アプレート本体５を固定するにあたつては、取付
穴４内にフロアプレート本体５の鍔状部７が床パ
ネル１の上面に当接するようにして、筒状部６を
嵌着し、蓋体８を開放した状態で六角レンチ等に
より止め螺子１７をねじ込んでいくと、当該止め
螺子１７の先端部が筒状部６の外周面に嵌め付け
られている非環状の緊着バンド１６の内周面を押
圧することとなり、緊着バンド１６は次第に外方
へ拡開されることになる。緊着バンド１６の拡開
に伴い緊着バンド１６の外周面は取付穴４の内周
面に密着し、バランスのとれた状態でフロアプレ
ート本体５が取付穴４内に固定されることとな
る。

〔考案の効果〕

従つて、本考案フロアプレートの取付構造によ
れば、従来のようなフロアベースを基本床面に配
置する必要がなく、また締付リングが不要になる
と共に、締付リング螺装用の雄螺子を筒状部の外
周面に刻設する必要がなくなり、止め螺子のねじ
込み作業のみでフロアプレートを床パネルの取付
穴内に緊着させることができるものである。

しかも、その作業はフロアプレートの上面から
簡単に行い得るので作業性がきわめて良好となる
ものである。また、床パネルに開けた取付穴の寸
法、形状に多少のバラツキがあつても止め螺子の
ねじ込みにより緊着バンドがバランス良く拡開す
るので、堅固な状態でフロアプレートを取付穴内
に固定することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はカバー体を備えたフロアプレート本体
と緊着バンドの分解状態斜視図、第２図はフロア
プレート本体を床パネルに開けた取付穴内に固定
した状態の断面図である。 １……床パネル、２……基本床、３……空間、
４……取付穴、５……フロアプレート本体、６…
…筒状部、７……鍔状部、８……蓋体、９……小
蓋、１０……ヒンヂ、１１……コンセント取付
板、１２……カバー体、１３……螺子、１４……
コンセント類、１５……螺子穴、１６……緊着バ
ンド、１７……止め螺子、１８……通孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 床パネルに開けた取付穴内に嵌入し得る外径
   をもつた筒状部の上面に床パネルに当接し得る
   鍔状部を連設してなるフロアプレート本体の当
   該筒状部に、内側から外側に向けてほぼ水平状
   態をなす螺子穴をいくつか穿設すると共に、当
   該筒状部の外周面に非環状の緊着バンドを嵌め
   付け、前記螺子穴内に筒状部の内側から止め螺
   子をねじ込み、当該止め螺子の先端部によつて
   前記緊着バンドを外方に拡開させて当該緊着バ
   ンドの圧着によりフロアプレート本体を床パネ
   ルの取付穴内に固定するように構成したことを
   特徴とするフロアプレートの取付構造。 (2) 緊着バンドがフロアプレートの筒状部の外周
   面に装着したカバー体を介して筒状部の外周面
   に嵌め付けてあり、止め螺子の先端部が貫通し
   得る通孔が前記カバー体の上部に穿設してある
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のフロアプ
   レートの取付構造。