JPH0539777A - 変速機付き圧縮機 - Google Patents

変速機付き圧縮機

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JPH0539777A
JPH0539777A JP20430891A JP20430891A JPH0539777A JP H0539777 A JPH0539777 A JP H0539777A JP 20430891 A JP20430891 A JP 20430891A JP 20430891 A JP20430891 A JP 20430891A JP H0539777 A JPH0539777 A JP H0539777A
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JP
Japan
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compressor
transmission
lubricating oil
refrigerant
chamber
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Application number
JP20430891A
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English (en)
Inventor
Akio Matsuoka
彰夫 松岡
Toshihiro Hayashi
敏弘 林
Takeshi Takemoto
剛 竹本
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒圧縮機を駆動する摩擦式無段変速機の潤
滑油の系統を冷凍機油の系統から独立させると共に、変
速機の潤滑油の冷却を適正に行うこと。 【構成】 空調装置の冷凍サイクルに挿入される冷媒圧
縮機1と、それに付設されて駆動回転数を調整する摩擦
式無段変速機2とよりなり、無段変速機2の摩擦係合面
を潤滑する潤滑油を冷却するため、変速機室12に接続
して設けられて潤滑油を循環させる冷却回路14と、そ
の一部を構成すると共に冷凍サイクルの蒸発器6より下
流側の低温の戻り冷媒が流れる圧縮機1の吸入経路の一
部に設けられる熱交換器20(圧縮機1の吸入室24内
に設けてもよい)と、同じく冷却回路14へ変速機室1
2内の潤滑油を流通させるための潤滑油給送手段16と
を備えていることを特徴とする変速機付き圧縮機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空調装置の冷
媒圧縮機として実施するのに好適な、摩擦式無段変速機
を付設した圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調装置においては、空調装置
が自動車の走行用エンジンによって駆動されるが、自動
車の走行状態に応じてエンジンの回転数が広範囲に変化
するので、空調装置の冷媒圧縮機をその時に必要な冷房
能力に見合う適切な回転数で駆動すると共に、消費動力
の節約を図るために、冷媒圧縮機をそれと一体的に付設
された摩擦式の無段変速機によって駆動するものが提案
されている。特開昭62−170787号公報に記載さ
れたものもその一つで、冷媒圧縮機とそれを駆動するプ
ーリとの間に、遊星摩擦車を有するコンパクトな摩擦式
の無段変速機を組み込んで構成されている。
【0003】このような摩擦式の無段変速機は金属製の
摩擦車(リングを含む)を使用しているので、摩擦車の
係合面を潤滑して磨耗やかじりを防止すると共に、摩擦
によって発生する熱を除去するために、潤滑油を摩擦車
の係合面に供給するようになっている。また、熱を吸収
した潤滑油の温度上昇に伴う粘性の低下により、摩擦車
のトラクション係数が低下するのを防止するため、例え
ば、ハウジングに設けられたフィンのような手段によっ
て、潤滑油を冷却するようにしている。
【0004】この種の摩擦式無段変速機が空調装置の冷
媒圧縮機に付設される場合には、変速機室を圧縮機の吸
入室とし、冷媒圧縮機用の潤滑油である冷凍機油を含ん
でいる蒸発器からの低温、低圧の戻り冷媒を、まず変速
機室内に導入して、そこから圧縮機内へ吸入させるよう
に構成すれば、冷凍機油により摩擦車の係合面を潤滑す
ることができると共に、戻り冷媒が持っている余分な冷
熱を利用して、変速機室内の潤滑油(冷凍機油)の冷却
をすることができるので、潤滑油の系統を冷凍機油の系
統と別に設ける必要がなくなり、構造簡素化の面でも有
利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷凍機油を変速機の潤
滑のために共通使用することは、上記のような利点を有
するものの、その反面において不都合な点も併せて持っ
ている。例えば、蒸発器からの戻り冷媒には、運転状態
によって液状の冷媒が含まれていることがあり、これが
変速機室に入って摩擦車の係合面に供給されると、液冷
媒には潤滑性が乏しいのと、摩擦車の表面についている
潤滑油を洗い落とす好ましくない作用があることによっ
て、係合面の潤滑油が無くなり、異常なスリップが発生
したり、磨耗やかじりを起こすことがある。
【0006】本発明はこの問題に対処し、冷媒圧縮機と
して使用される摩擦式の無段変速機を付設した圧縮機に
おいて、変速機の摩擦係合面を十分に潤滑しながら、そ
れに使用される潤滑油の冷却も有利に、且つ問題なく行
って、変速機の特性を左右する潤滑油の温度を適正に管
理することができるようにすることを、発明の解決課題
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するために、空調装置の冷凍サイクルに挿入されて冷
媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に付設されて前記圧
縮機の駆動回転数を調整する摩擦式無段変速機とよりな
り、前記無段変速機の摩擦係合面を潤滑する潤滑油を冷
却するため前記無段変速機の変速機室に接続して設けら
れて潤滑油を循環させる冷却回路と、前記冷却回路の少
なくとも一部を構成すると共に、前記冷凍サイクルの低
温の戻り冷媒と潤滑油との熱交換を行う熱交換器と、同
じく前記冷却回路に前記変速機室内の潤滑油を流通させ
るための潤滑油給送手段とを備えていることを特徴とす
る変速機付き圧縮機を提供する。
【0008】
【作用】圧縮機は、それに付設された摩擦式無段変速機
によって自由に回転数を調整されて、必要な冷房能力に
見合う冷媒流量を発生させるが、摩擦式無段変速機は摩
擦車の係合面において発熱するので、潤滑油はその熱を
吸収して昇温する。本発明においては、無段変速機の変
速機室の潤滑油を潤滑油給送手段によって冷却回路へ流
通させる。冷却回路の一部を構成する熱交換器は、冷凍
サイクルの低温の戻り冷媒が通過する圧縮機の吸入経路
に配置されているため、温度の高い潤滑油は熱交換器内
で効率よく冷却される。温度が低下した潤滑油は、再び
冷却回路を通って変速機室に戻され、摩擦車の係合面へ
供給される。
【0009】
【実施例】図2は、本発明の第1実施例である変速機付
き圧縮機を備えた自動車用空調装置のシステム全体を示
したもので、1は摩擦式無段変速機2と一体化された容
積型の冷媒圧縮機、3は凝縮器、4は受液器、5は膨張
弁、6は蒸発器、7は車室内の空気を送る送風ファン、
8は図示しない車両の走行用エンジンからベルトを介し
て駆動される変速機駆動用プーリをそれぞれ示してい
る。これらの各構成部分は図示のように一連の導管によ
って接続されて冷凍回路を形成し、その中を変速機付き
圧縮機1によって加圧された冷媒が矢印の方向に流れ
る。図示しない手段を用い、エンジンの回転数に応じて
変速機2の変速比を無段階に調整することによって、圧
縮機1の回転数を任意の目標値に合わせることができ、
それにより冷媒の流量の変動を抑えて、車室内の温度を
変動のない一定値に保つことができる
【0010】本発明による第1実施例(図2)の一部を
更に具体化した自動車空調用の摩擦式無段変速機付き圧
縮機の具体例を示す図1において、100は図2におけ
る容積型圧縮機1の一例としてのベーン型圧縮機を示
し、200は、同じく図2における摩擦式無段変速機2
の一例としての、数個の遊星摩擦車202を1個のリン
グ204と各1個の入力摩擦車206及び出力摩擦車2
08に係合させた形式の摩擦式無段変速機を示してい
る。そこで、これらのベーン型圧縮機100、及び遊星
摩擦車202を有する無段変速機200の、従来から知
られている構造について簡単に説明することにする。
【0011】圧縮機100のフロントハウジング102
は、変速機200との間を仕切る壁になっており、その
中に形成された空間は、背後の隔壁104によって出入
口以外を閉ざされた吸入室106を形成する。吸入室1
06には図示しない入口を通じて、前述の蒸発器6から
低温低圧の冷媒を受け入れ、やはり図示しない出口か
ら、圧縮機100のセンターハウジング108のシリン
ダ開口と、その中で回転する偏心したロータ110と、
それに支持されて出没するベーン112とによって形成
される作動室の中へ吸入させる。作動室で圧縮された高
温高圧の冷媒は吐出室114へ、吐出弁116を押し開
いて吐出する。
【0012】吐出される冷媒の中に含まれている冷凍機
油の大部分は、比重の差等によりオイル分離室118内
で分離され、冷凍機油を殆ど含まない冷媒が出口ポート
120から前述の凝縮器3へ送り出される。オイル分離
室118の底部には吐出された冷媒から分離された冷凍
機油が溜まり、吐出側と吸入側との圧力差を利用する
か、又は専用の冷凍機油ポンプによって、圧縮機の軸受
やベーン112の摺動面等に供給されるようになってお
り、変速機200とは独立の循環潤滑システムを構成し
ている。なお、図1における122は、冷媒や冷凍機油
が圧縮機100から変速機200の方へ漏れないように
するために、圧縮機100の駆動軸124とフロントハ
ウジング102の開口との間に設けられるオイルシール
を示してしる。
【0013】摩擦式無段変速機200は、圧縮機100
のフロントハウジング102の更に前部に締結して一体
化される変速機ハウジング210を有し、その内部空間
である変速機室212には、後述のような摩擦式無段変
速機構が構成されると共に、変速機専用の潤滑油を所定
のレベルまで収容している。ハウジング210の中心に
は、軸受214等によって入力軸216が、圧縮機10
0の駆動軸124とは独立に且つ同一の軸線X−X上に
軸支され、前述のようにプーリ8を取り付けられて、自
動車のエンジンからベルトを介して回転駆動される。
【0014】入力軸216の内方端部は、変速機室21
2内において、圧縮機の駆動軸124上にラジアル軸受
及びスラスト軸受によって軸支された円板状の入力摩擦
車206と嵌め合い嵌合することにより、それを回転さ
せるようになっている。圧縮機の駆動軸124には、出
力摩擦車208も回転可能に軸支されており、その背後
を、駆動軸124に固定されたカムディスク218が、
それと出力摩擦車208に設けられたカム面、ボール2
20、その他圧縮ばね等からなる押圧力発生機構222
を介して支持している。
【0015】出力摩擦車208は、伝達されるトルクが
大きくなって駆動軸124に取り付けられたカムディス
ク218に対する相対回転(ずれ)角度が大きくなるに
つれて、ボール220が出力摩擦車208とカムディス
ク218の互いに対向するカム面の高い位置に乗り上
げ、両者の間隔を引き離すので、出力摩擦車208は軸
方向前方の入力摩擦車206に向かって押しやられ、そ
の間に係合している各遊星摩擦車202に対する摩擦圧
接力はもとより、遊星摩擦車202とリング204との
摩擦圧接力をも伝達トルクに応じて増加させる作用をす
る。
【0016】入力摩擦車206と出力摩擦車208との
間で自由に回転することができるキャリヤ224によっ
て、数個の遊星摩擦車202の回転軸が同じ円周上に等
間隔に、且つ入力軸216に対して同じ角度をなすよう
に軸承されており、これらの遊星摩擦車202の各円錐
形摩擦面には、前述のリング204が共通に摩擦係合し
ている。リング204は、回動は阻止されているが変速
操作機構226によって軸方向に移動調節されることが
でき、それによって各遊星摩擦車202の円錐形摩擦面
におけるリング204との係合点の有効半径が一斉に変
化するようになっている。そして、各遊星摩擦車202
の基部に形成された溝形摩擦面には入力摩擦車206が
同時に摩擦係合すると共に、円錐形の底面に相当する円
板形摩擦面には出力摩擦車208が同時に摩擦係合する
ことによって、遊星型の摩擦式無段変速機構が構成され
ている。
【0017】作動状態において、図示しないエンジンに
よりプーリ8が回転駆動されると、入力軸216と連動
する入力摩擦車206が回転し、遊星摩擦車202を静
止しているリング204に沿って転動(自転)させるこ
とによりキャリヤ224に公転を発生させる。入力摩擦
車206の回転数が一定であるとき、キャリヤ224の
公転速度は遊星摩擦車202の自転速度と共に、変速操
作機構226によって位置決めされるリング204の軸
方向位置に依存する。リング204が軸方向に移動する
につれて、それと係合している遊星摩擦車202の円錐
形摩擦面における有効半径が変化し、遊星摩擦車202
の自転速度及びキャリヤ224の公転速度が変わって、
遊星摩擦車202と係合している出力摩擦車208に無
段階に変速された回転が取り出される。
【0018】従って、入力軸216が定速で回転すると
き、出力摩擦車208が押圧力発生機構222を介して
間接的に連動している圧縮機100の駆動軸124の回
転数は、変速操作機構226によって変速機200の変
速比が無段階に変化することによって、出力摩擦車20
8の回転数と共に無段階に変化する。逆に、エンジンと
共に入力軸216や入力摩擦車206の回転数が変動す
るときでも、この摩擦式無段変速機200の変速操作機
構226をそれに合わせて操作すれば、圧縮機100の
駆動軸124の回転数をほぼ一定に維持することが可能
になる。この作用によって、実施例の変速機付き圧縮機
100は、エンジンの回転数が変動しても、常に必要な
冷房能力をもたらすだけの冷媒流量を発生させ得る回転
数となるように調整されるので、冷房能力を理想的に制
御することができる。
【0019】このように、遊星摩擦車202を有する摩
擦式の無段変速機200や、無段変速機によって駆動さ
れる圧縮機100を車両用空調装置の冷媒圧縮機として
利用すること自体は従来技術に属するが、本発明の第1
実施例を具体的に示す図1の摩擦式無段変速機200を
付設した圧縮機100においては、これまでに説明した
構成に加えて、変速機室212にある潤滑油を冷却する
特別の手段を備えている。即ち、変速機室212には潤
滑油の冷却回路228が接続して設けられ、この冷却回
路228には潤滑油の給送手段であるオイルポンプ23
0と、熱交換器であるオイルクーラ232が直列に挿入
される。
【0020】図1に示す実施例におけるオイルクーラ2
32は二重構造になっており、冷凍サイクルの蒸発器か
ら圧縮機100の吸入室106へ低温、低圧の戻り冷媒
を流入させる吸入経路の配管238の一部がオイルクー
ラ232の内部を通過しており、配管238を流れる戻
り冷媒によって、冷却回路228を流れる潤滑油が冷却
されるようになっている。但し、この場合、オイルクー
ラ232内にある冷媒の吸入配管238は、冷凍サイク
ルにおいて蒸発器よりも下流側で圧縮機よりも上流側の
部分であるだけでなく、膨張弁の感温筒が取り付けられ
ている箇所よりも下流側の部分である。
【0021】即ち、第1実施例の特徴だけを概略的に示
す図2においては、本発明の骨子である潤滑油冷却回路
10が、変速機2の変速機室12と、導管14によって
接続される潤滑油の給送手段16と、それが導管18に
よって接続される熱交換器20と、変速機室12へ戻る
導管22とによって構成されることを示している。熱交
換器20は、冷凍サイクルにおいて低温、低圧の戻り冷
媒が流れる蒸発器6から圧縮機1の吸入室24までの管
路のうちでも、膨張弁5の感温筒9が設けられる位置よ
りも下流側に設置される。もし熱交換器20を膨張弁5
の感温筒9よりも上流側に設けると、膨張弁5のスーパ
ーヒート効果によって冷媒流量が増加して、消費動力が
増大する恐れがあるが、第1実施例の構成によって、膨
張弁の制御特性を悪化させることなく、戻り冷媒の余分
な冷熱のみを活用して潤滑油を冷却することができる。
【0022】本発明の要件として、オイルクーラ232
(熱交換器)は低温、低圧の戻り冷媒が流れる圧縮機の
吸入経路のうちの適所に設けられればよいので、例えば
それを圧縮機の吸入室の内部に設けることもできる。そ
の実施例を第2実施例として図3及び図4に示す。第2
実施例において図1及び図2に示した前述の第1実施例
と同様な部分については同じ参照符号を付して説明を省
略する。第2実施例の一部を具体的に示す図3におい
て、変速機室212に接続される潤滑油の冷却回路22
8は、圧縮機100の吸入室106内に設けられた熱交
換器としてのオイルクーラ232と、オイルポンプ23
0が直列に接続されて構成される。第2実施例における
オイルクーラ232は、潤滑油を流す導管234に多数
のフィン236が取り付けられたもので、変速機室21
2の潤滑油が、圧縮機100の吸入室106において蒸
発器6からの低温の戻り冷媒によって充分に冷却される
ように、オイルクーラ232は吸入室106の全周にわ
たって設けられている。
【0023】第2実施例の特徴だけを概略的に示す図4
から明らかなように、潤滑油冷却回路10が、変速機2
の変速機室12と、導管14によって接続される潤滑油
の給送手段16と、それが導管18によって接続される
熱交換器20と、変速機室12へ戻る導管22とによっ
て構成され、その熱交換器20がフィンを有しない単な
る導管であっても、それを圧縮機1の戻り冷媒が流れる
吸入室24内を通過するように設けることが第2実施例
の特徴である。第2実施例においては、熱交換器20を
圧縮機の内部の吸入室24内に設けるため、配管の取り
回しを圧縮機の内部で処理することができるので、シス
テム全体がコンパクトにまとまり、取り付けも容易にな
る利点がある。
【0024】図2に示す第1実施例においては、冷凍サ
イクルに、感温筒9からの信号に基づいて蒸発器6へ供
給される冷媒の減圧膨張の程度を変化させる膨張弁5を
設けることを前提としているが、第2実施例においては
感温筒9を有する膨張弁5を必須のものとしていない。
例えば、アキュムレータサイクルと呼ばれる冷凍サイク
ルにおいては、膨張弁の代わりにキャピラリチューブ等
の固定絞りを用いると共に、減圧手段と圧縮機との間に
冷媒循環量の変動に対処するアキュムレータを配するこ
とによって膨張弁を設けないが、このような冷凍サイク
ルに対しても、本発明を適用することができる。
【0025】各例における潤滑油の給送手段16は必ず
しもオイルポンプのようなものに限られず、変速機2内
の潤滑油を圧縮機1の吸入室24内を通過する冷却回路
10を循環させ得るものであればどのようなものであっ
ても良い。潤滑油の給送手段16は、例えば図4におい
て、変速機室12と圧縮機1の吸入室24との温度差を
利用した熱サイフォンとして構成することもできる。こ
の場合は、導管22の先端も変速機室12内の潤滑油の
液面下に開口している必要があるが、オイルポンプ16
のような機器を設ける必要がなく、冷却回路10全体が
給送手段16を構成する。つまり、変速機室12内の高
温の潤滑油は比重が減少しているため上昇して導管22
の方へ流出するが、その代わりに熱交換器20で冷却さ
れて比重が増加した潤滑油が導管18及び14を通って
変速機室12へ流入するので、潤滑油は冷却回路10内
を前記とは逆方向に自然循環して、その間に吸入室24
において冷却される。
【0026】なお、それに限定する訳ではないが、これ
らの実施例における潤滑油の循環量は10cc/min程度で
ある。もっとも、変速機室12(212)内の潤滑油の
温度を検出して、その温度に応じて潤滑油の循環量を制
御し、高温時には循環量を多く、低温時には少なくする
ことが望ましい。潤滑油の循環量の制御は、検出した温
度に応じて例えば潤滑油給送手段16(オイルポンプ2
30)をON−OFF制御、デューティ制御、もしくは
電圧制御することによって可能である。
【0027】以上の説明においては、図1に示したよう
なベーン型の容積式圧縮機100と遊星摩擦車202を
有する無段変速機200とを組合せたものを具体的な実
施例として取り上げているが、本発明においては、容積
型の圧縮機や摩擦式無段変速機がこのような形式のもの
に限定される訳ではなく、本発明の特徴から明らかなよ
うに、その他の形式、例えばプランジャ型の冷媒圧縮機
や、ハーフトロイダル型の摩擦式無段変速機等との組合
せに対しても同様に適用することができることは言うま
でもない。
【0028】
【発明の効果】本発明により、摩擦式無段変速機に最適
の潤滑油温度が維持されるため、摩擦式無段変速機は最
も少ない動力によって、スリップなしに冷媒用の圧縮機
を駆動することができる。そして、任意の回転数におい
て動力が摩擦式無段変速機から冷媒圧縮機に伝達され、
その時に必要な冷房能力に見合う冷媒流量が過不足なく
得られる。
【0029】本発明においては、特に、無段変速機の変
速機室の潤滑油が、冷却回路によって圧縮機の吸入経路
に設けられた熱交換器に流通させられ、そこで、空調装
置の冷凍サイクルにおける低温の戻り冷媒がもっている
余分の冷熱を活用して効率よく冷却されるので、潤滑油
冷却のための特別の機器を大規模に増設する必要もな
く、充分な冷却効果を挙げることができる。また、圧縮
機の潤滑油(冷凍機油)系統とは隔離された変速機独自
の潤滑油系統を設けるので、潤滑油に冷媒が混入して起
こるトラブルの心配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における圧縮機とそれに付
設される摩擦式無段変速機の具体例を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例の摩擦式無段変速機付き圧
縮機を使用している空調装置の全体構成を例示する概念
図である。
【図3】本発明の第2実施例における圧縮機とそれに付
設される摩擦式無段変速機の具体例を示す縦断面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例の摩擦式無段変速機付き圧
縮機を使用している空調装置の全体構成を例示する概念
図である。
【符号の説明】
1…容積型圧縮機 2…摩擦式無段変速機 5…膨張弁 6…蒸発器 9…感温筒 10…変速機の潤滑油冷却回路 12…変速機室 14…潤滑油の冷却回路 16…潤滑油給送手段 20…熱交換器 24…冷媒の吸入室 100…ベーン型圧縮機 106…吸入室 112…ベーン 124…駆動軸 200…遊星摩擦車を有する無段変速機 202…遊星摩擦車 204…リング 206…入力摩擦車 208…出力摩擦車 212…変速機室 216…入力軸 222…押圧力発生機構 226…変速操作機構 228…変速機の潤滑油冷却回路 230…オイルポンプ 232…オイルクーラ(熱交換器) 236…フィン 238…戻り冷媒吸入経路の配管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調装置の冷凍サイクルに挿入されて冷
    媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機に付設されて前記圧
    縮機の駆動回転数を調整する摩擦式無段変速機とよりな
    り、前記無段変速機の摩擦係合面を潤滑する潤滑油を冷
    却するため前記無段変速機の変速機室に接続して設けら
    れて潤滑油を循環させる冷却回路と、前記冷却回路の少
    なくとも一部を構成すると共に、前記冷凍サイクルの低
    温の戻り冷媒と潤滑油との熱交換を行う熱交換器と、同
    じく前記冷却回路に前記変速機室内の潤滑油を流通させ
    るための潤滑油給送手段とを備えていることを特徴とす
    る変速機付き圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機は、冷媒の凝縮を行う凝縮
    器、冷媒の蒸発を行う蒸発器、前記蒸発器の下流側に配
    設される感温筒からの信号に基づいて前記蒸発器へ供給
    される冷媒の減圧膨張の程度を変化させる膨張弁と共に
    前記冷凍サイクルを構成し、前記熱交換器は、前記冷凍
    サイクルの前記蒸発器よりも下流側の冷媒経路のうち、
    前記感温筒が取り付けられた位置の下流側から前記圧縮
    機の吸入室までの少なくとも一部に設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の変速機付き圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記熱交換器は前記圧縮機の吸入室内に
    配置されることを特徴とする請求項1記載の変速機付き
    圧縮機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01217002A (ja) * 1988-01-25 1989-08-30 Warner Lambert Co 分解澱粉の製造方法
US6544464B1 (en) 1998-11-24 2003-04-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for molding of polymer
KR20040038487A (ko) * 2002-11-01 2004-05-08 기아자동차주식회사 자동차용 오토 트랜스 미션의 오일 쾌속 냉각장치
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