JPH053852A - 内視鏡用湾曲管 - Google Patents

内視鏡用湾曲管

Info

Publication number
JPH053852A
JPH053852A JP3185261A JP18526191A JPH053852A JP H053852 A JPH053852 A JP H053852A JP 3185261 A JP3185261 A JP 3185261A JP 18526191 A JP18526191 A JP 18526191A JP H053852 A JPH053852 A JP H053852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
node ring
wire receiver
receiver
endoscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3185261A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Okuzumi
方彦 奥住
Toshihiko Chiba
俊彦 千葉
Masahiko Ozaki
誠彦 尾崎
Satoru Wakabayashi
覚 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP3185261A priority Critical patent/JPH053852A/ja
Publication of JPH053852A publication Critical patent/JPH053852A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的] 本発明は内視鏡用湾曲管におけるワイヤー受
けを、その操作ワイヤー挿通部が節輪の内周面側にずれ
ることなく、かつ必要強度を得つつ固定することができ
る。 [構成] ワイヤー受け21は足部22a,22bと操
作ワイヤー挿通部23から形成されている。また、足部
22a,22bの厚さt1は操作ワイヤー挿通部23の厚
さt2よりも大きく形成されている。そして、ワイヤー受
け21の足部22a,22bを節輪13の内周面の固着
位置にレーザー光を介して溶着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軟性内視鏡の湾曲部に内
装される湾曲管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18に示すように軟性内視鏡1は一般
に操作部2と挿入部3から構成されている。上記挿入部
3は上記操作部2に連設された可撓管部4、この可撓管
部4に連設された湾曲部5およびこの湾曲部5の先端側
に連設された先端構成部6で構成されている。
【0003】また、上記操作部2には上記湾曲部5を後
述するように湾曲させるための操作ノブ7、上記先端構
成部6に形成された観察窓8を介して体腔内を観察する
接眼部9、光源装置(図示せず)に接続されるユニバー
サルコード10および送気送液用の操作ボタン11が設
けられている。
【0004】上記湾曲部5には湾曲管12が内装されて
おり、この湾曲管12は図19に示すように複数の節輪
13を互いに回動自在となるよう連結して構成されてい
る。
【0005】すなわち、上記節輪13は円筒状の短管部
14からなり、この短管部14の両端面にはそれぞれ一
対の連結部15が周方向に180度ずれかつ両端面にお
いて90度ずれた位置に短管部14の軸方向に沿って突
設され、かつ各節輪13の隣接する節輪13間に対応す
る各連結部15がそれぞれリベット16で回動自在にな
るよう連結されている。
【0006】上記各節輪13の一方の端面の内周壁面に
は上記連結部15の延設位置と90度ずれた位置に円筒
状のワイヤー受け17の支持用の溝部19が円周を2等
配する位置、すなわち180度互いにずれた位置に2ヵ
所設けられている。
【0007】各節輪13の他方の端面の内周壁面にも上
記一方の端面の内周壁面と同様の溝部19が設けられて
いる。すなわち、他方の端面の内周壁の溝部19は、一
方の端面の内周壁面の溝部19と90度ずれた位置に内
周を2等配して2ヵ所設けられている。
【0008】上記4ヵ所の溝部19はレーザー切断また
はプレス切断などで設けられてものであり、各溝部19
には操作ワイヤー18を挿通支持するための円筒状のワ
イヤー受け17が、節輪13の外周面側からのレーザー
等の照射により溶着されている。従って、各節輪13の
内周壁面には4個のワイヤー受け17が溶着されてい
る。(ワイヤー受け17の溶着方法の詳細は後述す
る。)
【0009】そして、周方向において対応する位置にあ
る各節輪13のワイヤー受け17の操作ワイヤー挿通部
20にはそれぞれ操作ワイヤー18が挿通されている。
これら各操作ワイヤー18の一端部は最先端に位置する
節輪13に固定され(図示せず)、他端側は上記操作部
2に導かれ、ここで節輪13の周方向に180度ずれた
各一対の操作ワイヤー18がそれぞれ連動するように上
記操作ノブ7に結合されている。すなわち、180度ず
れた位置にある各一対の操作ワイヤー18は一方を引く
と他方が押されるようになっている。従って、湾曲部5
を構成する湾曲管12は上記操作ノブ7の操作により4
本の操作ワイヤー18を介して上下左右方向に湾曲させ
ることができるように構成されている。
【0010】さて、上記構成による内視鏡1の湾曲管1
2の節輪13にワイヤー受け17を溶着する方法とし
て、下記に示すような技術が知られている。
【0011】図20に示すように、ワイヤー受け17の
長さLよりも短い長さlの溝部19を節輪13に設け、
円筒状のワイヤー受け17の一部分を節輪13の内周面
の形状(曲率)に合わせて削り、そのワイヤー受け17
の削り面を節輪13の内周面側から溝部19に合致さ
せ、節輪13の外周面側から溝部19とワイヤー受け1
7の削り面との境にレーザー等を照射してワイヤー受け
17を溶着する。
【0012】また、図21に示すように、ワイヤー受け
17の長さLよりも長い長さlの溝部19を節輪13に
設け、円筒状のワイヤー受け17を節輪13の内周面側
から合致させ、節輪13の外周面側から溝部19とワイ
ヤー受け17との境にレーザー等を照射してワイヤー受
け17を溶着する方法あるいは図22に示すように図2
0の節輪13の溝部19を複数の孔19aを長さ方向に
配設した形状に変形させ、各孔19aと孔19aとの間
に位置する節輪13の残留部をレーザー等により溶融
し、節輪13とワイヤー受け17との間に流れ込むよう
にし、溶着面積を増やし、溶着強度を向上した溶着方法
が実施されている。
【0013】上記図20〜図22に示した各溶着方法は
特開昭63−225060号公報記載の発明における第
1実施例〜第3実施例に示されるものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】一般の鋼材は融点以上
に熱せられると結晶粒が粗大化し脆化する。すなわち、
入熱した部分は脆くなり、強度が下がる。
【0015】レーザー等を照射した場合、溶融部は融点
以上になり、上記現象が起こり、強度が下がる。また、
レーザー等の照射は局所的かつ瞬間的な入熱のため、溶
融部と溶融されない部分との境界では残留応力が発生し
易く、上記境界部分はさらに強度が下がる傾向がある。
【0016】上記現象を踏まえて、従来技術の問題点を
説明する。図23は節輪13に溝を設け、その部分にワ
イヤー受け17を取り付ける従来技術(図21)のレー
ザー照射後の断面図である。
【0017】図から分かるように、斜線部で示すレーザ
ー等による溶融部70はワイヤー受け17に及んでい
る。上記説明したように溶融部と溶融されない部分の境
界では強度が下がる傾向があるのに加えて、ワイヤー受
け17の肉厚が節輪13に比べて薄いため、ワイヤー受
け17の上記溶融部70と溶融されない部分71との境
界72に破壊が起こり易く、必要強度を満たすことがで
きないという欠点があった。
【0018】必要強度を得るために、ワイヤー受け17
の肉厚を増やすことが考えられるが、ワイヤー受け17
内には操作ワイヤー18が挿通するため内径を小さくす
ることはできない。また、節輪13内にはファイバー、
送気送液用チャンネル、鉗子挿通用チャンネルなど(図
示せず)が挿通しているためワイヤー受け17の外径を
大きくするには限界があり、必要強度を満たすほどワイ
ヤー受け17の肉厚を増やすことはできなかった。
【0019】同様に、前記従来技術に示した別のワイヤ
ー受け溶着方法(図20,22)も図24,25に示す
ように、ワイヤー受け17にレーザー等による溶融部7
0が形成され、上記溶融部70と溶融されない部分71
との境界72に破壊が起こり易く必要強度を満たすこと
ができない。
【0020】また、図20〜22にて示す溶着方法では
下記に示す問題点もあった。すなわち、節輪13に溝部
19を設けるかもしくは円筒状のワイヤー受け17を節
輪13の内周面の形状に合わせて削るため、図26に示
すようにワイヤー受け17の操作ワイヤー挿通部20が
節輪13の内周面側にずれる。すなわち、点線で示す正
常の溶着位置より実線の溶着位置にずれてしまう。(図
示しているのは図21の溶着方法)そのため、操作ワイ
ヤー18の挿通位置が節輪13の内周面側にずれ、リベ
ット16で節輪13を連結した後操作ワイヤー18を装
着する際、リベット16に操作ワイヤー18が当たり、
操作ワイヤー18の挿入性が悪くなり、操作ワイヤー1
8の挿入に時間がかかる。また、操作ワイヤー18装着
後操作ワイヤー18のリベット16に当たる部分が曲げ
られ操作ワイヤー18はスムーズに動かない。そのため
各節輪13同士の回動性が悪くなる。また、操作ワイヤ
ー18のリベット16に当たる部分がこすれてその部分
が切れてしまうという欠点もあった。
【0021】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
で、上記欠点を一掃すること、すなわち、ワイヤー受け
17の操作ワイヤー挿通部20が節輪13の内周面側に
ずれることがなく、かつ必要強度を得ることができる内
視鏡用湾曲管を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段および作用】前記発明が解
決しようとする問題点で説明したレーザー等の溶融部と
溶融しない部分との境界の強度が下がっているというこ
とは、すなわち、境界を有する部分は他の部分と比較す
るとより小さな応力で破壊が起きてしまうということで
ある。上記境界で破壊が起こらないようにするために
は、この境界にかかる応力を他の部分にかかる応力より
小さくなるような形状にすることが必要である。
【0023】本発明は内視鏡の湾曲部に内装される節輪
の内面にワイヤー受けを固定してなる湾曲管において、
前記ワイヤー受けと前記節輪とを一体的にレーザ等によ
り溶着する際に、前記ワイヤー受けに生じる溶融部と溶
融していない部分との境界が位置する断面積が、ワイヤ
ー受けの操作ワイヤー挿通部の断面積より大きくなる形
状をもつワイヤー受けを用い、さらに該ワイヤー受け
は、操作ワイヤーが節輪を連結するリベットに当たらな
い位置に上記操作ワイヤー挿通部を設ける構成にした。
【0024】上記手段により、肉薄部である前記ワイヤ
ー受けの操作ワイヤー挿通部に熱影響が生じることはな
くなり、常にワイヤー受けを正常位置に固定することが
でき、前記ワイヤー受けと節輪との溶着強度は、著しく
向上する。従って、操作ワイヤーが節輪を連結するリベ
ットに当たることもなくなり、操作ワイヤーの挿入性、
各節輪同士の回動性が著しく向上する。
【0025】
【実施例】本発明の内視鏡用湾曲管の各実施例を図面に
基づいて説明する。上記従来技術における図20〜26
と各実施例において図中、同一部材および同一構成には
同符号を付し、その説明は省略する。
【0026】
【実施例1】図1〜5は本発明に係わる内視鏡用湾曲管
の実施例1を示し、図1はワイヤー受けを4つ取り付け
た節輪の斜視図、図2はワイヤー受けの斜視図、図3は
ワイヤー受けを取り付けた部分の拡大断面図、図4,5
はレーザー光の照射方法の説明図である。
【0027】節輪13は図1に示すように、ワイヤー受
け21との接合部位に凹部や溝部や孔部といった形状は
設けず、単なる円管の単体により形成されている。ま
た、ワイヤー受け21は図2に示すように長さ方向間に
間隔を設けて対向する長板状の足部22a,22bとそ
の両足部をつなぐ円筒状の操作ワイヤー挿通部23から
形成されている。ワイヤー受け21の足部22a,22
bと節輪13との接合部位22c,22dは節輪13の
内周面に対応する面形状になっており、足部22a,2
2bの厚さt1は操作ワイヤー挿通部23の厚さt2より大
きくなるように形成されている。
【0028】一般に、内視鏡用湾曲管に用いられる節輪
13の外径はφ5mm〜φ15mm、肉厚は、0.2mm〜0.4
mm、またワイヤー受け21の操作ワイヤー挿通部23の
肉厚は0.2mm〜0.3mm、該挿通部23の内周面の大きさ
dはφ0.5mm〜0.7mmである。いまここで、外径φ8m
m、肉厚φ0.3mmなる節輪13を代表部品として取り上
げる。上記寸法の節輪13に接続されるワイヤー受け2
1として、足部22a,22bの厚さt1:0.35mm、足
部22の高さk:0.2mm、ワイヤー受け21の長さL:
1.5mm、操作ワイヤー挿通部23の肉厚t2:0.2mm、操
作ワイヤー挿通部23の内周面の大きさd:φ0.7mmな
る寸法をもつ部品を用いる。図3に示すように、節輪1
3の内周面にワイヤー受け21の足部22a,22bを
密着し、節輪13の外周面側から足部22a,22bの
長さ方向に沿ってレーザー光、または電子ビーム等のエ
ネルギービームを照射し、節輪13の内周面にワイヤー
受け21の足部22a,22bを溶着固定する。例え
ば、エネルギービームとしてYAGレーザー光を用いた
場合、出力4〜5J、パルス幅10msec、集光レンズの
焦点距離f=100mm、ディフォーカス量+4mm、集光
レンズへの入射ビーム径φ4.8mmの条件にて、0.4mm〜
0.45mmの溶け込み深さq、溶け込み部の表面径p0.5
5〜0.6mmを得ることができる。上記条件でレーザー光
を節輪13の外周面に照射することによって、ワイヤー
受け21に生じる溶融部70と溶融していない部分71
との境界72は、操作ワイヤー挿通部23より断面積の
大きな足部22a,22bで形成されているため、内視
鏡用湾曲管の湾曲動作等によりワイヤー受け21に力が
加えられたとき、境界72の応力は操作ワイヤー挿通部
23の応力より小さくなる。よって、境界72が破壊す
ることを防止することができ、著しく強度が向上する。
【0029】節輪13とワイヤー受け21とを溶融固着
するためのレーザー光の照射方法としては、図4に示す
ように、ワイヤー受け21の足部22a,22bの略中
央部と節輪13とを、レーザースポットにて溶着固定す
るか、または図5に示すように、ワイヤー受け21の足
部22a,22bと節輪13とを接合部位の長さ方向間
においてレーザースポットをオーバーラップさせ溶着固
定する等の方法がある。
【0030】上記実施例に基づいて実験をした結果実験
数、n=30の結果であるが、従来例では引張強度8〜
12kgであったのに対し、16〜20kgの引張強度が得
られることを確認した。
【0031】このようにして周方向に90度間隔で4つ
のワイヤー受け21を取り付けた各節輪13の対応する
各連結部15をリベット16にて回動自在になるよう連
結する。
【0032】その後、周方向において対応する位置にあ
る各節輪13の4つのワイヤー受け21にそれぞれ操作
ワイヤー18を挿通し、操作ワイヤー18の一端部は最
先端に位置する節輪13に固定される。
【0033】本実施例では、円筒状のワイヤー受け17
を用いるのではなく成形もしくは削り加工にて作製した
ワイヤー受け21を使用するため、作製時に操作ワイヤ
ー挿通部23の位置を任意に変え、操作ワイヤー18が
リベット16に当たらないように設定できる。そのため
操作ワイヤー18がリベット16に当たり操作ワイヤー
18の装着の際に挿入性が悪くなり、操作ワイヤー18
の挿入に時間がかかること、操作ワイヤー18の装着後
操作ワイヤー18がリベット16により曲げられスムー
ズに動かないため各節輪同士の回動性が悪くなること、
操作ワイヤー18のリベット16に当たる部分がこすれ
てきれてしまうという不具合をなくすことができる。
【0034】従って、本実施例によれば、従来技術の問
題点をすべて排除することができる。
【0035】
【実施例2】図6〜8は本発明に係わる内視鏡用湾曲管
の実施例2を示し、図6はワイヤー受けを4つ取り付け
た節輪の斜視図、図7はワイヤー受けの斜視図、図8は
ワイヤー受けを取り付けた部分の拡大断面図である。
【0036】図6に示すように節輪13には1つのワイ
ヤー受け31の両足部32a,32bの固定位置に対応
して2つの長溝部19b,19cを設けている。各長溝
部19b,19cの大きさは後述するワイヤー受け31
の足部32a,32bを嵌合することができる寸法にな
っている。図7に示すようにワイヤー受け31は2つの
足部32a,32bとその両足部をつなぐ操作ワイヤー
挿通部33から形成されている。
【0037】ここでも実施例1と同様に、外径φ8mm、
肉厚φ0.3mmなる節輪13を代表部品として取り上げ
る。上記寸法の節輪13に接続されるワイヤー受け31
として、足部32a,32bの厚さt1:0.35mm、足部
32の高さk:0.5mm、ワイヤー受け31の長さL:1.
5mm、操作ワイヤー挿通部33の肉厚t2:0.2mm、操作
ワイヤー挿通部33の内周面の大きさd:φ0.7mmなる
寸法をもつ部品を用いる。そして、図8に示すように、
ワイヤー受け31の足部32a,32bを節輪13に設
けられた長溝部19b,19cに節輪13の外周面まで
挿入し、節輪13の外周面に対応する面形状を有するワ
イヤー受け31の足部32a,32bと節輪13とをレ
ーザー光、または電子ビーム等のエネルギービームによ
り溶着固定する。例えば、エネルギービームとしてYA
Gレーザー光を用いた場合、実施例1と同様の条件で行
なえば良い。また、本実施例では、ワイヤー受け31の
足部32a,32bを節輪13の長溝部19b,19c
に挿入させているため、実施例1程の溶け込み深さが要
求されず、出力3〜4Jで充分である。出力3〜4Jの
条件で、0.25mm〜0.3mmの溶け込み深さq、溶け込み
部の表面径p:0.55〜0.6mmを得ることができる。
【0038】節輪13とワイヤー受け31とを溶融固着
するためのレーザー光の照射方法としては、実施例1と
同様(例えば、図4および5の方法を採用)であり、ま
た、本実施例に基づいて実験をした結果についても、実
施例1と同様に、16〜20kgの引張強度が得られる。
【0039】本実施例では、実施例1に比べ、より小さ
な出力でワイヤー受け31を溶着できるため、ランニン
グコストの省力化ができると同時に、レーザー等が照射
される節輪13の外周面に凸凹やバリの発生を防ぐこと
ができ、溶接後のバリ取り等の後処理が不要となり、ま
た、節輪13に長溝部19b,19cを設けていること
によりワイヤー受け31の取り付け位置が規制され、ワ
イヤー受け31の取り付け位置がずれることはなくな
り、またレーザー光等の照射位置が節輪13の外周方向
からはっきりと確認することができ、位置決めが行い易
くなり、レーザー光等の照射位置がずれることがない
等、著しい効果がある。
【0040】
【実施例3】図9〜11は本発明に関わる内視鏡用湾曲
管の実施例3を示し、図9はワイヤー受けを4つ取り付
けた節輪の斜視図、図10はワイヤー受けの斜視図、図
11はワイヤー受けを取り付けた部分の拡大断面図、図
12〜14はレーザー光の照射方法を示す説明図であ
る。
【0041】しかして、本実施例において節輪13に
は、図9に示すように、1つのワイヤー受け固定位置に
対して1つの溝部19を設けている。また、溝部19の
大きさは後述するワイヤー受け41の足部42を嵌合し
つつ組み合わすことができる寸法になっている。図10
に示すようにワイヤー受け41は足部42とその足部4
2につながる操作ワイヤー挿通部43から形成されてい
る。
【0042】ここでも実施例1と同様に、外径φ8mm、
肉厚φ0.3mmなる節輪13を代表部品として取り上げ
る。上記寸法の節輪13に接続されるワイヤー受け41
として、足部42の厚さt1:1.2mm、足部42の高さ
k:0.5mm、ワイヤー受け41の長さL:1.5mm、操作
ワイヤー挿通部43の肉厚t2:0.2mm、操作ワイヤー挿
通部43の内周面の大きさd:0.7mmなる寸法をもつ部
品を用いる。足部42の厚さt1は、操作ワイヤー挿通部
43の外周D(φ1.1mm)と同等か、それ以上の長さで
あることが望ましい。そして、図11に示すように、節
輪13の溝部19にワイヤー受け41の足部42を嵌め
込み節輪13の外周面側からレーザー光、または、電子
ビーム等のエネルギービームを照射する。例えば、エネ
ルギービームとして、YAGレーザー光を用いた場合、
実施例2と同様の条件で行なえば良く、0.25mm〜0.3
mmの溶け込み深さq、溶け込み部の表面径p:0.55〜
0.6mmを得ることができる。
【0043】節輪13とワイヤー受け41の足部42と
を溶融固着するためのレーザー光の照射方法としては、
図12,13に示すように、ワイヤー受け41の足部4
2の長辺(長さL)、または短辺(厚さt1)の程中央と
節輪13との接点を狙い、スポット照射するか、図14
に示すように、ワイヤー受け41の足部42と節輪13
との接点を狙い、レーザースポットをオーバーラップさ
せる等の方法を用いれば良い。
【0044】本実施例では、実施例2に比べ、節輪13
に加工する溝部が1つであるため、節輪13の加工時間
が少なくなり、また、嵌合が1ヵ所であるため、厳しい
寸法精度を要求しなくてもスムーズにワイヤー受け41
を節輪13に挿入できるという効果がある。その他の作
用効果は実施例1,2と同様である。
【0045】
【実施例4】図15〜17は本発明に関わる内視鏡用湾
曲管の実施例4を示し、図15はワイヤー受けを4つ取
り付けた節輪の斜視図、図16はワイヤー受けの斜視
図、図17はワイヤー受けを取り付けた部分の拡大断面
図である。
【0046】節輪13は、図15に示すように、1つの
ワイヤー受け固定位置に対して1つの溝部19を設けて
いる。溝部19の大きさは後述するワイヤー受け51の
足部52と、嵌合により組み合わすことができる寸法で
ある。ワイヤー受け51は、図16に示すように足部5
2とその足部52につながる操作ワイヤー挿通部53か
ら形成されている。
【0047】ここでも実施例1と同様に、外径φ8mm、
肉厚φ0.3mmなる節輪13を代表部品として取り上げ
る。上記寸法の節輪13に接続されるワイヤー受け51
として、足部52の厚さt1:0.4mm、足部52の高さ
k:0.5mm、ワイヤー受け51の長さL:1.5mm、操作
ワイヤー挿通部53の肉厚t2:0.2mm、操作ワイヤー挿
通部53の内周面の大きさd:φ0.7mmなる寸法をもつ
部品を用いる。足部52の厚さt1は、操作ワイヤー挿通
部53の肉厚t2より大きく、最大でもワイヤー挿通部5
3の肉厚t2程の長さであることが望ましい。そして、図
17に示すように、節輪13の溝部19にワイヤー受け
51の足部52を嵌め込み、節輪13の外周面側からレ
ーザー光、または、電子ビーム等のエネルギービームを
照射する。例えば、エネルギービームとして、YAGレ
ーザー光を用いた場合、実施例2と同様の条件で行なえ
ば良く、0.25mm〜0.3mmの溶け込み深さq、溶け込み
部の表面径p:0.55〜0.6mmを得ることができる。
【0048】節輪13とワイヤー受け51の足部52と
を溶融固着するためのレーザー光の照射方法としては、
実施例3における図12〜14と同様であり、また、本
実施例に基づいて実験をした結果についても、実施例1
と同様に、16〜20kgの引張強度が得られる。
【0049】本実施例では、実施例3に比べ、ファイバ
ー、送気送液用チャンネル、鉗子挿通用チャンネルが挿
通する節輪13の内部の空間を大きく取ることができる
という効果がある。その他の作用効果は実施例1〜3と
同様である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、ワイヤー受けと節輪と
を一体的にレーザー等により溶着する際に、ワイヤー受
けに生じる溶融部と溶融していない部分との境界が位置
する断面積が、ワイヤー受けの操作ワイヤー挿通部の断
面積より大きくなる形状をもつワイヤー受けを用いるこ
とにより肉薄部である前記ワイヤー受けの操作ワイヤー
挿通部に熱影響が生じることはなくなり、前記ワイヤー
受けと節輪との溶着強度は、著しく向上する。また、操
作ワイヤーが節輪を連結するリベットに当たることもな
くなり、操作ワイヤー挿入性、各節輪同士の回動性が著
しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の節輪の斜視図。
【図2】実施例2のワイヤー受けの斜視図。
【図3】実施例3のワイヤー受けを取り付けた部分の拡
大断面図。
【図4】実施例1のレーザー光の照射方法を示す説明
図。
【図5】実施例1のレーザー光の照射方法を示す説明
図。
【図6】実施例2のワイヤー受けを4つ取り付けた節輪
の斜視図。
【図7】実施例2のワイヤー受けの斜視図。
【図8】実施例2のワイヤー受けを取り付けた部分の拡
大断面図。
【図9】実施例3のワイヤー受けを4つ取り付けた節輪
の斜視図。
【図10】実施例3のワイヤー受けの斜視図。
【図11】実施例3のワイヤー受けを取り付けた部分の
拡大断面図。
【図12】実施例3のレーザー光の照射方法を示す説明
図。
【図13】実施例3のレーザー光の照射方法を示す説明
図。
【図14】実施例3のレーザー光の照射方法を示す説明
図。
【図15】実施例4のワイヤー受けを4つ取り付けた節
輪の斜視図。
【図16】実施例4のワイヤー受けの斜視図。
【図17】実施例4のワイヤー受けを取り付けた部分の
拡大断面図。
【図18】従来の軟性内視鏡の斜視図。
【図19】従来の湾曲管の拡大断面図。
【図20】従来のワイヤー受けを取り付けた節輪の斜視
図。
【図21】従来のワイヤー受けを取り付けた節輪の斜視
図。
【図22】従来のワイヤー受けを取り付けた節輪の斜視
図。
【図23】従来例を示したレーザー照射後の断面図。
【図24】従来例を示したレーザー照射後の断面図。
【図25】従来例を示したレーザー照射後の断面図。
【図26】従来技術における欠点の説明図。
【符号の説明】
1 軟性内視鏡 2 操作部 3 挿入部 4 可撓管部 5 湾曲部 6 先端構成部 7 操作ノブ 8 観察窓 9 接眼部 10 ユニバーサルコード 11 操作ボタン 12 湾曲管 13 節輪 14 短管部 15 連結部 16 リベット 17,21,31,41,51 ワイヤー受け 18 操作ワイヤー 19 溝部 20 操作ワイヤー挿通部 70 溶融部 71 溶融されない部分 72 境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 覚 福島県会津若松市門田町大字飯寺字村西 500 オリンパス光電子株式会社会津事業 場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の湾曲部に内装される節輪の内面
    にワイヤー受けを固定して成る湾曲管において、前記ワ
    イヤー受けと前記節輪とを一体的にレーザ等により溶着
    する際に、前記ワイヤー受けに生じる溶融部と溶融して
    いない部分との境界が位置する断面積が、ワイヤー受け
    の操作ワイヤー挿通部の断面積より大きくなる形状をも
    つワイヤー受けを用いたことを特徴とする内視鏡用湾曲
    管。
  2. 【請求項2】 内視鏡の湾曲部に内装される節輪の内面
    にワイヤー受けを固定して成る湾曲管において、操作ワ
    イヤーが前記節輪を連結するリベットに当たらない位置
    に操作ワイヤー挿通部を設けた前記ワイヤー受けと前記
    節輪とを一体的に溶着したことを特徴とする請求項1記
    載の内視鏡用湾曲管。
JP3185261A 1991-06-28 1991-06-28 内視鏡用湾曲管 Withdrawn JPH053852A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3185261A JPH053852A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 内視鏡用湾曲管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3185261A JPH053852A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 内視鏡用湾曲管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH053852A true JPH053852A (ja) 1993-01-14

Family

ID=16167730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3185261A Withdrawn JPH053852A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 内視鏡用湾曲管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH053852A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6717092B2 (en) 2000-08-11 2004-04-06 Pentax Corporation Method of manufacturing treatment instrument of endoscope
WO2008139770A1 (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Olympus Corporation 内視鏡の湾曲管、内視鏡、および、湾曲管の製造方法
JP2009261610A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Fujinon Corp 内視鏡湾曲部
JP2010197743A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Univ Of Tokushima 光スイッチ
WO2018128026A1 (ja) * 2017-01-05 2018-07-12 オリンパス株式会社 ワイヤの固定方法およびワイヤの固定構造
WO2018186092A1 (ja) * 2017-04-04 2018-10-11 オリンパス株式会社 筒状部材の溶接構造、および湾曲装置
JP2020110350A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 オリンパス株式会社 湾曲管のワイヤ受けの溶接方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6717092B2 (en) 2000-08-11 2004-04-06 Pentax Corporation Method of manufacturing treatment instrument of endoscope
WO2008139770A1 (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Olympus Corporation 内視鏡の湾曲管、内視鏡、および、湾曲管の製造方法
JP2009261610A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Fujinon Corp 内視鏡湾曲部
JP2010197743A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Univ Of Tokushima 光スイッチ
WO2018128026A1 (ja) * 2017-01-05 2018-07-12 オリンパス株式会社 ワイヤの固定方法およびワイヤの固定構造
WO2018186092A1 (ja) * 2017-04-04 2018-10-11 オリンパス株式会社 筒状部材の溶接構造、および湾曲装置
CN110300638A (zh) * 2017-04-04 2019-10-01 奥林巴斯株式会社 筒状部件的焊接构造以及弯曲装置
US11540705B2 (en) 2017-04-04 2023-01-03 Olympus Corporation Welded structure of tubular member and bending device
JP2020110350A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 オリンパス株式会社 湾曲管のワイヤ受けの溶接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1523933B1 (en) Endoscope
US8187194B2 (en) Method of mounting a transducer to a driveshaft
JPH053852A (ja) 内視鏡用湾曲管
JPH07204280A (ja) カウンタボアを有する改良されたカテーテル結合装置及びその結合方法
JP3818693B2 (ja) 内視鏡用湾曲管
JP5498673B2 (ja) 内視鏡の配管接続部及びその製造方法
JP2024023948A (ja) ガイドワイヤ
CN110300638B (zh) 筒状部件的焊接构造以及弯曲装置
JP6247653B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡のコイル固定装置
JP3645597B2 (ja) 内視鏡湾曲管とその製造方法
JPS61293419A (ja) 内視鏡
JPH10248796A (ja) 内視鏡の湾曲管
JP2020010963A (ja) 湾曲管のワイヤ受けの溶接方法、および湾曲管のワイヤ受けの溶接構造
JPH0523290A (ja) 内視鏡用湾曲管
WO2019221247A1 (ja) カテーテル及びカテーテルの製造方法
JP2676488B2 (ja) 首振節輪製造方法
JPH0664240B2 (ja) 内視鏡用湾曲管とその製造方法
KR102051721B1 (ko) 카테터 및 카테터의 제조 방법
JP7115992B2 (ja) 湾曲管のワイヤ受けの溶接方法
JP3798052B2 (ja) 光ファイバの出射端の構造および光ファイバの出射端の形成方法
JPH0326226A (ja) 内視鏡湾曲部のワイヤー受け
JPH0340606B2 (ja)
JPH04357922A (ja) 内視鏡用湾曲管
JP2020146124A (ja) コイルパイプの接合構造
JPH11155871A (ja) 内視鏡用処置具

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980903