JPH0535140A - 定着ローラの製造方法 - Google Patents

定着ローラの製造方法

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JPH0535140A
JPH0535140A JP28093891A JP28093891A JPH0535140A JP H0535140 A JPH0535140 A JP H0535140A JP 28093891 A JP28093891 A JP 28093891A JP 28093891 A JP28093891 A JP 28093891A JP H0535140 A JPH0535140 A JP H0535140A
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JP
Japan
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core
fluororesin
dispersion
dispersion liquid
coating
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JP28093891A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Okazaki
博志 岡崎
Masaya Nishi
雅也 西
Chiaki Kato
千明 加藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着ローラへの弗素樹脂分散液の被覆におい
て,ローラ芯体へ弗素樹脂塗装後,研磨或いは更に再焼
成の必要がなく,しかもローラ芯体塗装面全域に弗素樹
脂分散液を均一に塗装する事を可能とする。 【構成】 ローラ芯体に弗素樹脂分散液を被覆する方法
に於いて,樹脂分散液槽の上面以上に弗素樹脂分散液を
供給し弗素樹脂分散液が表面張力により盛り上がってい
る状態にし,その弗素樹脂分散液を巻き上げる事が出来
る間隔にまで芯体を樹脂分散液槽に近づけ,芯体を回転
させる事により所望の弗素樹脂分散液を巻き上げた後,
芯体を樹脂分散液槽から遠ざかる側へ移動させ芯体と樹
脂分散液槽を切り離す事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば複写機,ライン
プリンター,ファクシミリ等の定着部等に使われる定着
ローラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機等の定着部は,通常図4のような
構成になっており,加熱定着ローラ30と加圧定着ロー
ラ31の間を,トナー32の転写されたコピー紙33を
通す事によって熱(通常は170℃〜200℃)と圧力
によってコピー紙に画像を定着するという方式が安全
性,経済性などの点から一般に採用されている。
【0003】この場合,加熱定着ローラ30としては,
アルミニウム等の金属やセラミック,耐熱性のプラスチ
ックから成るローラ基材即ちローラ芯体34の表面にト
ナーの離形性をあげる為に弗素樹脂を数十μm被覆した
もの(コーティング部を35で示す)が用いられる。な
お図4中,36はローラ芯体,37は加圧定着ローラ引
の被覆,38,39は分離爪,40は定着画像,41は
ヒーターである。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】アルミニウム製,アル
ミニウム合金製,鉄製等の金属製,セラミック製,耐熱
プラスチック製等の断面外周円形状のローラ芯体(以后
単に芯体と略記)に弗素樹脂分散液を被覆する方法に転
写塗装がある。転写塗装は,液槽中の塗料を転写塗装ロ
ールが巻き上げ,この巻き上げた塗料を芯体に転写して
塗装する方法であるが,芯体が直接液槽から塗料を巻き
上げない為,塗装面にむらが発生する。芯体に塗装出来
る幅は,転写塗装ロールの長さで決まる為,芯体の塗装
幅が変わる毎に転写塗装ロールが必要となり設備費がか
さむ。
【0005】一方スプレー塗装,静電塗装の方法では,
塗装した時,弗素樹脂焼成後の樹脂表面の粗度が大き
く,研磨による表面仕上げが必要であり,場合によって
は研磨したものを再焼成する(研磨で樹脂面についた傷
を再焼成によりなくす)必要がある。
【0006】一方,本発明による塗装の場合,芯体が直
接樹脂分散液槽の上面に盛り上がった樹脂分散液を巻き
上げるため,塗装面にむらが発生せずまた芯体の塗装幅
を,樹脂分散液槽の幅で決めることが出来る。この塗装
によれば弗素樹脂焼成後の樹脂表面にうねりが無い均一
かつ平滑な樹脂表面が得られるため,研磨,再焼成の必
要が無い。
【0007】しかし,樹脂分散液槽上面の弗素樹脂分散
液と芯体が外周面に巻き上げている弗素樹脂分散液との
つながりを断ち切った時,塗装量が多くなるつまり樹脂
厚が厚くなる部分が発生し芯体塗装面全域に樹脂分散液
を均一に塗装することが難しい。
【0008】具体的には,塗装量が多くなった部分とそ
うでない部分の樹脂厚差が30μm以上になることがあ
り,複写機の定着ローラとして使用した時,部分的に画
像の定着性が悪い,コピー紙にしわが出る又塗装量が多
い部分とそうでない部分で樹脂表面に色の濃淡ができた
りあるいは筋模様が出き外観上問題となること等があ
る。
【0009】上記に鑑み,本発明はこのような問題点を
解決する弗素樹脂の分散液を芯体へ塗装する定着ローラ
の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の定着ローラの製
造方法は,アルミニウム製,アルミニウム合金製,鉄製
等の金属製,セラミック製,耐熱プラスチック製等の断
面外周円形状の芯体に弗素樹脂分散液を被覆する方法に
於いて,樹脂分散液槽,芯体を回転させる駆動系及び芯
体の搬送機構部を備える塗装装置を用いて,樹脂分散液
槽の上面以上に弗素樹脂分散液を供給し弗素樹脂分散液
が表面張力により盛り上がっている状態にし,その弗素
樹脂分散液を巻き上げる事が出来る間隔(以後ギャップ
間距離と記す)にまで芯体を樹脂分散液槽に近づけ,芯
体を回転させる事により所望の弗素樹脂分散液を巻き上
げた後,芯体を樹脂分散液槽から遠ざかる側へ移動させ
芯体と樹脂分散液を切り離す事により芯体に弗素樹脂分
散液を被覆することを特徴とする。
【0011】なお本発明の実施の態様として少なくとも
下記が含まれる。 (イ)芯体を樹脂分散液槽から遠ざかる側へ移動させ芯
体と樹脂分散液を切り離す際に,芯体の塗装有効幅の両
端に接している弗素樹脂分散液が内側に移動するのを防
止する薄板を持つ塗装装置を用いて,芯体が所望の弗素
樹脂分散液を巻き上げた後,芯体を樹脂分散液槽から遠
ざかる側へ移動させる時,弗素樹脂分散液が内側に移動
するのを防止し,ギャップ間距離が所定の距離になった
時,芯体と樹脂分散液を切り離す事により芯体に弗素樹
脂分散液を被覆することを特徴とする上記本発明の定着
ローラの製造方法。
【0012】(ロ)弗素樹脂分散液の粘度が10〜20
0cpであることを特徴とする上記本発明の定着ローラ
の製造方法。
【0013】(ハ)弗素樹脂分散液中の弗素樹脂が,ポ
リテトラフルオロエチレン(以後PTFEと略記),テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体(以後PFAと略記),又はPTFEと
PFAの混合物あるいは有機高分子を含むPTFE,P
FA,又はPTFEとPFAの混合物であることを特徴
とする上記本発明の定着ローラの製造方法。
【0014】(ニ)ローラ芯体との接着性を改良する為
の有機高分子(アクリル樹脂,ポリアミドイミド,ポリ
イミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルス
ルホン等)を1wt%以上含み着色の為の顔料及び弗素
樹脂例えばPTFEを含む水性分散液(以後プライマー
分散液と略記)を芯体へ塗装するに際し,所望の重量の
弗素樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと芯体を切り
離す際にその時のギャップ間距離が2mm〜20mmで
あることを特徴とする上記本発明の定着ローラの製造方
法。
【0015】(ホ)PTFEを20〜70wt%含みあ
るいは充填剤を0.2〜5wt%含みさらに着色顔料を
含んでいる弗素樹脂の水性分散液(以後トップ用分散液
PTFEと略記)を芯体へ塗装するに際し,所望の重量
の弗素樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと芯体を切
り離す際にその時のギャップ間距離が2mm〜30mm
であることを特徴とする上記本発明の定着ローラの製造
方法。
【0016】(ヘ)テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を20
〜70wt%含む弗素樹脂の水性分散液(以後トップ用
分散液(PFA)と略記)を芯体へ塗装するに際し,所
望の重量の弗素樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと
芯体を切り離す際にその時のギャップ間距離が2mm〜
30mmであることを特徴とする上記本発明の定着ロー
ラの製造方法。
【0017】以下に本発明を詳細に説明する。図1〜3
は本発明の定着ローラの製造方法を説明するための図で
あって,図1は全体の正面図,図2及び図3は樹脂分散
液槽に弗素樹脂分散液の表面張力により盛り上がってい
る弗素樹脂分散液を芯体が巻き上げている状態の説明図
で正面図(図2)と側面図(図3)を夫々例示してい
る。
【0018】これら図中の1は樹脂分散液槽,2は樹脂
分散液,3はローラの芯体,4は芯体を回転させる駆動
系,5は芯体の搬送機構部,6は薄板,7は分散液温度
調整装置を示している。分散液の温度を一定に保ち分散
液粘度を管理し分散液の塗装量を安定化するためには分
散液温度調節装置を設ける必要がある。例えば分散液槽
全体を覆える槽を用意し,その槽に冷却水を通し分散液
を冷却し粘度を管理する。
【0019】さて前記従来技術の問題点を解決するため
には,塗装方法,望ましくは更に塗装条件例えば弗素樹
脂分散液粘度等を調整する必要がある。即ち, 1) 樹脂分散液槽中の弗素樹脂分散液と芯体の外周面
に巻き上げられている弗素樹脂分散液とを断ち切った時
に発生する樹脂厚の厚い部分とそうでない部分の樹脂厚
差を小さく,特に30μm未満にするために弗素樹脂分
散液を断ち切る時の方法を最適化する必要がある。この
際弗素樹脂分散液の物性(粘性抵抗,毛細管現象,表面
張力等)をも考慮し最適な方法を決定する必要がある。
【0020】これを鋭意検討した結果,本発明者は次の
方法が効果的であることを見い出した。塗装装置を用
い,樹脂分散液槽の上に分散液の表面張力により盛り上
がっている弗素樹脂分散液を芯体の外周面が巻き上げる
間隔(芯体と樹脂分散液槽の間隔)(以後ギャップ間距
離と略記)になる迄芯体を樹脂分散液槽に近づけ芯体の
外周面に所望の塗装量を巻き付けた後このギャップ間距
離を拡大することにより,望ましくは拡大していく時
に,芯体の塗布有効幅(弗素樹脂分散液の塗布が必要と
される部分の長手方向の長さ)の両端に接している弗素
樹脂分散液が内側に移動するのを防止するため,樹脂分
散液槽側面に可動式の薄板を取り付け芯体を樹脂分散液
槽から遠ざかる方向に移動させる時に,樹脂分散液槽,
樹脂分散液槽側面の薄板及び芯体の間に塗装の表面張力
により出来る薄膜が切れるまでギャップ間距離を拡大す
ることにより,樹脂分散液槽と芯体を効果的に切り離す
ことが出来ることを見い出した。
【0021】2) 弗素樹脂分散液粘度は,通常200
〜300cpでありそれには大きく分類した時に,3種
類ありそれは 芯体と弗素樹脂の付着力を強化するために使うプライ
マー分散液(組成は付着力を強化するための1wt%以
上の有機高分子材料例えばアクリル樹脂,ポリアミドイ
ミド,ポリイミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリ
エーテルスルホン等,着色顔料及び弗素樹脂固形分及び
これらを水分中に分散させるための界面活性剤である。
弗素樹脂固形分はPTFE,PFAあるいはPTFEと
PFAの混合物である。)
【0022】プライマー層の上に塗装して定着ローラ
としての機能をださせるトップ用PTFE(組成は,2
0〜70wt%のPTFEであり場合によっては成膜後
の諸特性を向上させるための0.2〜5wt%の充填剤
さらに着色する必要がある物は着色顔料,そしてこれら
を水分中に分散させるための界面活性剤である。)
【0023】 プライマー層の上に塗装して定着ロー
ラとしての機能をださせるトップ用PFA(組成は20
〜70wt%のPFA及びこれを水分中に分散させるた
めの界面活性剤である。)である。
【0024】これらを塗装する時に,この粘度のまま転
写塗装を行うと所望の樹脂厚を得ることが難しくまた転
写塗装ロールの外周面に巻き上げられている弗素樹脂分
散液と芯体の外周面に巻き上げられている弗素樹脂分散
液とを断ち切った時に出来る樹脂厚の厚い部分とそうで
ない部分との樹脂厚差が大きくこの差を縮小するのは難
しく弗素樹脂焼成後の色むらが強く外観上問題となる。
これを改良するため,望ましくは弗素樹脂分散液の粘度
を10〜200cpに調整することが必要でありより好
ましくは,20〜80cpであることを見い出した。
【0025】なお弗素樹脂分散液の粘度調整には,例え
ば純水或いは粘度調整用の界面活性剤からなる調整液を
用いて行う。以上述べて来たように弗素樹脂分散液を一
様に塗装し,また芯体を転写塗装ロールから遠ざける際
に発生する樹脂厚の厚い部分とそうでない部分の差を小
さくし色むらを弱くするには望ましくは上記の1),
2)を組み合わせることにより達成できることを見い出
した。
【0026】
【作用】樹脂分散液槽,芯体を回転させる駆動系及び芯
体の搬送機構部を備える塗装装置を用いて,樹脂分散液
槽の上面以上に弗素樹脂分散液を供給し,弗素樹脂分散
液が表面張力により盛り上がっている状態を保ち,その
弗素樹脂分散液を巻き上げる事が出来る間隔にまで芯体
を樹脂分散液槽に近づけ,芯体を回転させる事により所
望の弗素樹脂分散液を巻き上げた後,芯体を樹脂分散液
槽から遠ざかる側へ移動させ芯体と樹脂分散液を切り離
す事により芯体に弗素樹脂分散液を被覆する事が出来
る。
【0027】樹脂分散液層中の弗素樹脂分散液と芯体外
周面とがあるギャップ間距離を持ち接触している時,そ
の接触を断ち切る場合,このギャップ間距離を拡大して
いく時に,芯体の塗布有効幅(弗素樹脂分散液の塗布が
必要とされる部分の長手方向の長さ)の両端に接してい
る弗素樹脂分散液が内側に移動するのを,樹脂分散液槽
側面に薄板を設けることにより,樹脂分散液槽,樹脂分
散液槽側面に設けた薄板及び芯体の間に弗素樹脂分散液
の表面張力により出来る薄膜により防止し,この薄い膜
が切れるまでギャップ間距離を拡大することによりある
いはギャップ間距離を拡大途中で樹脂分散液槽側面に設
けた薄板を除去することにより,芯金の外周面に巻き上
げられている弗素樹脂分散液と樹脂分散液槽の弗素樹脂
分散液が切れる時に芯体の外周面に余分に巻き上げてい
る弗素樹脂分散液の量を最小に出来その結果弗素樹脂分
散液が多い部分とそうでない部分の樹脂厚の差を最小に
する事が出来る。
【0028】また弗素樹脂分散液の粘度が望ましくは1
0〜200cpより好ましくは20〜80cpであれば
上述のような効果がより得られる。弗素樹脂分散液の粘
度が200cpを越えると樹脂厚差が30μmを越える
事があり外観上問題となり,また10cp未満では実用
に耐え得る樹脂被膜を得る事が出来ない。
【0029】以上述べたように塗装方法望ましくは更に
弗素樹脂分散液の粘度等を最適化することにより樹脂厚
差を最小に出来る。尚本発明は定着ローラに限定される
ものではなく,円筒状の表面に弗素樹脂塗料をコーティ
ングするすべてのローラに適用できる。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べる。 実施例1 外径25mmφのアルミ芯金(芯体)に本発明による転
写塗装で各弗素樹脂分散液(組成は後述)毎に種々の粘
度の分散液を準備し,各分散液所定の樹脂厚が得られる
ように塗装条件(芯金回転数)を調整し,芯金を樹脂分
散液槽から遠ざける時の条件は一定にし,各分散液を塗
装し,380℃の温度で30分間焼き付け評価用試料を
試作した。試料の評価は樹脂厚差{(樹脂厚の最大径)
−(樹脂厚の最小径)}で行った。
【0031】評価結果及び芯金を樹脂分散液槽から遠ざ
ける時の条件を表1,表2及び表3に示す。なお使用し
た弗素樹脂分散液の組成は次の通りである。
【0032】1.プライマー分散液:1wt%のポリア
ミドイミド,20wt%のPTFE
【0033】2.トップ用分散液(PTFE):0.2
wt%の充填剤50wt%のPTFE
【0034】3.トップ用分散液(PFA):50wt
%PFA
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】実施例2 外径25mmφのアルミ芯金に本発明による転写塗装で
各弗素樹脂分散液(組成は実施例1と同じ)の粘度を1
0〜200cpの範囲に調整し,所定の樹脂厚が得られ
るように塗装条件(芯金回転数)を調整し,芯金を樹脂
分散液槽から遠ざける時の条件(ギャップ間距離)を設
定し,これらの条件下で分散液を塗装し,380℃の温
度で30分間焼き付け評価用試料を試作した。試作の評
価は樹脂厚のばらつきと塗装面の外観の2項目で行っ
た。各条件及び評価結果を表4,表5,表6,表7,表
8,表9,表10,表11及び表12に示す。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】
【表9】
【0045】
【表10】
【0046】
【表11】
【0047】
【表12】
【0048】尚評価は次の基準により行った。 樹脂厚のばらつき ローラ心金に弗素樹脂分散液を塗装焼成後,樹脂厚を周
方向に8点,軸方向に5箇所計40点測定し(樹脂厚の
最大値)−(樹脂厚の最小値)/(樹脂厚平均)で樹脂
厚のばらつきを評価した。
【0049】塗装表面の外観 ローラ心金に弗素樹脂分散液を塗装焼成後,心金の塗装
表面の外観を評価した。
【0050】実施例2のように各弗素樹脂分散液の粘度
が10〜200cpであり所定の樹脂厚が得られるよう
に転写塗装ロール回転数,芯金回転数を調整し,芯金を
上昇させる時のギャップ間距離を下記の通り設定する事
により樹脂厚バランス及び外観とも良好な塗装物が得ら
れる事がわかった。
【0051】プライマー分散液(ギャップ間距離)2
〜20mm トップ用分散液PTFE(ギャップ間距離)2〜30
mm トップ用分散液PFA(ギャップ間距離)2〜30m
【0052】実施例3及び比較例 転写塗装及びスプレー塗装により弗素樹脂分散液(プラ
イマー分散液及びトップ用分散液(PFA)組成は実施
例1と同じ物を使用)を,ローラ芯金へ塗装焼成しその
後スプレー塗装品は研磨を行い塗装面の表面粗度の仕上
げを行った。各塗装焼成品の表面粗度測定実施後コピー
マシーンに装着し実機評価を行った。評価はローラ芯金
のクリーニングパッドの汚れで判定した。この結果を表
13に示す。
【0053】
【表13】
【0054】従来の塗装方法であるスプレー塗装の場
合,研磨なしでは塗装面の表面粗度が3.5Sと粗いた
め,また研磨により表面粗度が0.5Sにまで仕上げた
ものにしても,研磨を行った後の塗装面には微小な傷,
あるいは微小なけば立ちが発生しておりこの為実機評価
で良好な結果が得られず,研磨を行った後再焼成が必要
であった。しかしながら転写塗装の場合は,研磨,再焼
成を行う事なく良好な結果が得られる事がわかった。
【0055】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば,定着ローラ
への弗素樹脂分散液の被覆において,転写塗装を実施す
る為,スプレー塗装,或いは静電塗装の如くローラ芯体
へ弗素樹脂塗装後,研磨或いは更に再焼成の必要がな
い。しかもローラ芯体塗装面全域に弗素樹脂分散液を均
一に塗装する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於ける塗装の説明図で全体的簡略側面
図である。
【図2】本発明に於ける塗装の説明図で転写塗装時に於
ける部分的簡略側面図である。
【図3】本発明に於ける塗装の説明図で塗装時の要部の
簡略正面図である。
【図4】定着ローラの使用状態の説明用側面図の例であ
る。
【符号の説明】
1.樹脂分散液槽 2.樹脂分散液 3.ローラ芯体 4.芯体を回転させる駆動系 5.芯体の搬送機構部 6.薄板 7.分散液温度調節装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム製,アルミニウム合金製,
    鉄製等の金属製,セラミック製,耐熱プラスチック製等
    の断面外周円形状の芯体に弗素樹脂分散液を被覆する方
    法に於いて,樹脂分散液槽,芯体を回転させる駆動系及
    び芯体の搬送機構部を備える塗装装置を用いて,樹脂分
    散液槽の上面以上に弗素樹脂分散液を供給し弗素樹脂分
    散液が表面張力により盛り上がっている状態にし,その
    弗素樹脂分散液を巻き上げる事が出来る間隔(以後ギャ
    ップ間距離と記す)にまで芯体を樹脂分散液槽に近づ
    け,芯体を回転させる事により所望の弗素樹脂分散液を
    巻き上げた後,芯体を樹脂分散液槽から遠ざかる側へ移
    動させ芯体と樹脂分散液を切り離す事により芯体に弗素
    樹脂分散液を被覆することを特徴とする定着ローラの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 芯体を樹脂分散液槽から遠ざかる側へ移
    動させ芯体と樹脂分散液を切り離す際に,芯体の塗装有
    効幅の両端に接している弗素樹脂分散液が内側に移動す
    るのを防止する薄板を持つ塗装装置を用いて,芯体が所
    望の弗素樹脂分散液を巻き上げた後,芯体を樹脂分散液
    槽から遠ざかる側へ移動させる時,弗素樹脂分散液が内
    側に移動するのを防止し,ギャップ間距離が所定の距離
    になった時,芯体と樹脂分散液を切り離す事により芯体
    に弗素樹脂分散液を被覆することを特徴とする請求項1
    記載の定着ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 弗素樹脂分散液の粘度が10〜200c
    pであることを特徴とする請求項1記載の定着ローラの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 弗素樹脂分散液中の弗素樹脂が,ポリテ
    トラフルオロエチレン(以後PTFEと略記),テトラ
    フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
    ル共重合体(以後PFAと略記),又はPTFEとPF
    Aの混合物あるいは有機高分子を含むPTFE,PF
    A,又はPTFEとPFAの混合物であることを特徴と
    する請求項1記載の定着ローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 ローラ芯体との接着性を改良する為の有
    機高分子(アクリル樹脂,ポリアミドイミド,ポリイミ
    ド,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルスルホ
    ン等)を1wt%以上含み着色の為の顔料及び弗素樹脂
    例えばPTFEを含む水性分散液(以後プライマー分散
    液と略記)を芯体へ塗装するに際し,所望の重量の弗素
    樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと芯体を切り離す
    際にその時のギャップ間距離が2mm〜20mmである
    ことを特徴とする請求項1記載の定着ローラの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 PTFEを20〜70wt%含みあるい
    は充填剤を0.2〜5wt%含みさらに着色顔料を含ん
    でいる弗素樹脂の水性分散液(以後トップ用分散液PT
    FEと略記)を芯体へ塗装するに際し,所望の重量の弗
    素樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと芯体を切り離
    す際にその時のギャップ間距離が2mm〜30mmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の定着ローラの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
    アルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を20〜7
    0wt%含む弗素樹脂の水性分散液(以後トップ用分散
    液(PFA)と略記)を芯体へ塗装するに際し,所望の
    重量の弗素樹脂分散液を巻き上げ転写塗装ロールと芯体
    を切り離す際にその時のギャップ間距離が2mm〜30
    mmであることを特徴とする請求項1記載の定着ローラ
    の製造方法。
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JP28093891A Pending JPH0535140A (ja) 1991-07-31 1991-07-31 定着ローラの製造方法

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JP (1) JPH0535140A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088059A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Canon Chemicals Inc 浸漬塗工方法及び電子写真装置用ローラ

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JP2006088059A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Canon Chemicals Inc 浸漬塗工方法及び電子写真装置用ローラ

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