JPH0535102U - 個人用携帯情報端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 健康上の緊急時には最優先順位による個人医
療情報の処理及び送受信を行ない、正常時には医療情報
とその他の情報との並列処理及び送受信を行なうことが
できる単一装置としての個人用携帯情報端末装置。 【構成】 携帯者より検出せる生体情報から携帯者の健
康上の緊急処理を要する異常を指定する推定手段（１７
及び１０９）、前記推定手段（１７及び１０９）の出力
に基づき緊急状態と推定される携帯者の生体情報及びそ
の関連情報を最優先順位により無線または有線により送
信する無線送信手段（１８及び１１０）または有線送信
手段（１９及び１０５）とを備えたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は医療用緊急情報の送受信を最優先する機能と、その他の情報について の端末機能とを有する個人用携帯情報端末装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在、個人用の携帯電子装置または携帯情報端末装置としては、例えばラジオ 、テレビ、トランシーバー、携帯電話機、電卓、ワープロ、ラップトップ／パー ムトップコンピュータ、さらにカロリー計、萬歩計などの各種装置が市販されて いるが、個人の医療緊急情報についての携帯用端末装置は余り見当らない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記のように現在市販されている個人用携帯情報端末装置には、個人の医療緊 急情報についての携帯用端末装置はほとんど見当らないが、今後の長寿命による 高齢化社会において、上記装置の需要が存在すると思料される。 しかし上記個人用携帯医療情報端末装置を単一機能を有する個別装置として携 帯し、さらにそれ以外の個人用携帯情報端末装置を携帯するような場合には、携 帯装置全体の容積や重量が増大するから、複数の情報端末装置を携帯するのは不 便であり好ましくないという問題点があった。

【０００４】 本考案はかかる問題点を解決するためになされたもので、健康上の緊急時には 最優先順位による個人医療情報の処理及び送受信を行ない、正常時には医療情報 とその他の情報との並列処理及び送受信を行なうことができる単一装置としての 個人用携帯情報端末装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１に係る個人用携帯情報端末装置は、携帯者から検出した生体 情報及びその関連情報と、それ以外の情報とを時分割または空間分割により送信 する個人用携帯情報端末装置において、前記検出した生体情報から携帯者の健康 上の緊急処理を要する異常を推定する推定手段と、前記推定手段の出力に基づき 緊急状態と推定される携帯者の生体情報及びその関連情報を最優先順位により、 無線または有線により送信する無線送信手段または有線送信手段とを備えたもの である。

【０００６】 本考案の請求項２に係る個人用携帯情報端末装置は、前記請求項１に係る個人 用携帯情報端末装置における各手段に付加して、前記無線送信手段または有線送 信手段の送信する前記緊急状態と推定される携帯者の生体情報及びその関連情報 に対する音声変調による応答信号を最優先順位により無線または有線により受信 し、前記音声変調応答信号を復調する無線受信手段または有線受信手段を有する ものである。

【０００７】

【作用】

本請求項１に係る考案においては、携帯者から検出した生体情報及びその関連 情報と、それ以外の情報とを時分割または空間分割により送信する個人用携帯情 報端末装置において、推定手段は前記検出した生体情報から携帯者の健康上の緊 急処理を要する異常を推定する。無線送信手段または有線送信手段は、前記推定 手段の出力に基づき緊急状態と推定される携帯者の生体情報及びその関連情報を 最優先順位により無線または有線により送信する。

【０００８】 本請求項２に係る考案においては、前記請求項１に係る考案における各手段の それぞれの作用に付加して、無線受信手段または有線受信手段は前記無線送信手 段または有線送信手段の送信する前記緊急状態と推定される携帯者の生体情報及 びその関連情報に対する音声変調による応答信号を最優先順位により無線または 有線により受信し、前記音声変調応答信号を復調再生する。

【０００９】

【実施例】

まず本考案の骨子について説明する。本考案は下記の〜により構成される ものである。 、本考案に係る個人用携帯情報端末装置（付属装置を含む）を携帯している 人の生体情報を検出手段により常時検出する。前記生体情報としては例えば、心 電、呼吸、脈搏、体温、血圧等の情報が含まれる。 前記生体情報の検出手段は、例えばセンサ、アンプ及び量子化器（Ａ／Ｄ変換 器）により構成され、前記付属装置内に設けられる。また前記付属装置には前記 量子化器の出力信号を端末装置本体に伝送または発信する伝送手段または発信手 段も含まれている。

【００１０】 、前記付属装置から端末装置本体に伝送または発信される生体情報を常時モ ニタし、そのモニタ結果から携帯者に健康上の緊急処理を要する異常が発生して いないかを推定する。前記モニタとしては例えば、不整脈モニタとかＳＴ／Ｔ変 位モニタ等がある。 また前記異常の推定手段としては、例えばあらかじめ用意されたメディカルチ ェック用プログラムと、該プログラムを実行する本装置の制御部（例えばマイク ロプロセッサなど）とにより構成することができる。

【００１１】 、前記推定手段は本装置の携帯者が現在緊急状態であると推定したときは、 前記携帯者の生体情報及びその関連情報（例えば推定した病名、所要応急処理、 入院の要否、手術の要否等の情報）を最優先順位により無線（例えばＵＨＦ帯の 周波数を用いた電波）または有線（例えば電話回線）により送信する。無線送信 手段としては電波の認可を要するが、技術としては例えば、携帯用電話機やトラ ンシーバー等で既に実用化されている。また有線送信手段としては例えば、端末 装置からモデムを介して電話回線に接続するデータ伝送技術は既に使用されてい る。 上記医療緊急情報を最優先順位で送信とするという意味は、本装置がそれ以外 の各種情報についても端末装置としての送受信機能を有するからである（例えば ラップトップパソコンやワープロの機能をも有する）。

【００１２】 、前記無線送信手段または有線送信手段の送信する前記緊急状態にある携帯 者の生体情報及びその関連情報を医療機関の医師が受信すると、該医師は直ちに 病状を判断して前記携帯者に対して音声変調による応答信号（例えば、「○○病 院に直ちに入院しなさい」とか、「○○の薬を直ちに服用しなさい」など）を無 線または有線により送信する。 携帯者は前記医師からの応答信号を最優先で受信する機能を有する本装置の無 線受信手段または有線受信手段により受信し、前記音声変調応答信号を復調再生 して、医師の音声による医療指示信号を得るものである。

【００１３】 図２は本考案に係る個人用携帯情報端末装置の一例を示す外観図である。 同図において、１は個人用携帯情報端末装置本体であり、この例においては、 医療情報処理、ラップトップパーソナルコンピュータの情報処理、またはワープ ロの情報処理等を行なうと共に、処理結果の各種情報の送受信を行なう端末装置 としての機能をも有する。 即ち従来各機能毎に別個に構成されていた複数の端末装置をオールインワンの 思想により単一の装置にまとめ、無線または有線による送受信手段を内蔵するも のであるが、複数の機能動作のうちで、緊急を要する医療情報を最優先順位で処 理し、この処理情報を送受信する制御機能を有することにその特徴がある。

【００１４】 図２の１１はキーボードであり、医療関連データのほかパーソナルコンピュー タやワープロの入力キーとして使用する。１２は表示部であり、例えば液晶表示 素子で構成される。１３は送受信アンテナであり、例えばＵＨＦ帯の電波の送受 信に使用される。また送受信アンテナ１３に複合される無線送受信部１８が本装 置内に含まれているが、これは図示されていない。１４は本装置に内蔵される生 体信号用インタフェース１７（図示せず）に含まれる赤外線受光部であり、この 付属装置である生体信号検出・発信装置２から送出される赤外線信号を受光する 。この受光した生体信号はメディカルチェック用ソフトウェア１０９により緊急 処理を要する異常が発生していないかどうかが推定される。

【００１５】 図２の１５は本装置と通信用モデム１９とを接続するコネクタ付ケーブルであ り、本装置と電話回線を接続して有線により情報の送受信を可能とするものであ る。１６はイヤホーンであり、本装置に内蔵される無線または有線の送受信部が 受信して復調した音響信号を携帯者が耳できくためのものである。

【００１６】 個人用携帯情報端末装置本体１には、前記説明の各機器以外にも、この例では パーソナルコンピュータを構成するマイクロプロセッサ（ＣＰＵ）、ＲＡＭ、Ｒ ＯＭ及びフロッピーディスク（ＦＤ）駆動部等を含んでいるが図１には図示され ていない。

【００１７】 図２の２は、本装置の付属装置である生体信号検出・発信装置であり、本装置 の携帯者がポケット等に収納し身につけているものである。この例では生体信号 として心電図用信号の計測例を示しており、生体信号検出・発信装置２は携帯者 のボディに装着された心電図用電極２１から検出される信号を増幅後Ａ／Ｄ変換 器により量子化データとして、この量子化データを赤外線発光部２２を介して個 人用携帯情報端末装置本体１内の赤外線受光部１４に向けて送信する。 なお、本考案に係る個人用携帯情報端末装置本体１及び生体信号検出・発信装 置２は、例えば超ＬＳＩによる超小形化技術及びＣＭＯＳによる省電力化技術等 を適用して、可及的に小形、軽量且つ省電力の装置として携帯に便利となるよう にしている。

【００１８】 図１は本考案に係る個人用携帯情報端末装置のソフトウェア構成例を示す図で ある。（以下ソフトウェアーをソフトと省略する）同図においては、科学計算用 ソフト１０１、ワープロ用ソフト１０２、ローカルデータベース１０３、ゲーム 用ソフト１０４及び通信用ソフト１０５がオペレイティングシステム（以下ＯＳ という）２００と結合されている。なお上記１０１〜１０４の各ソフトはアプリ ケーションソフトの例として示したものであり、その他の任意のアプリケーショ ンソフトを結合させてもよい。 またキーボード用ソフト１０６、表示用ソフト１０７、電源チェック用ソフト １０８、メディカルチェック用ソフト１０９及びテレターミナル用ソフト１１０ はＯＳ２００内のハウスキーピング２０１と結合されている。これらのソフトは 一般のアプリケーションソフトよりも優先順位の高い割込機能を有するメディカ ルチェック用ソフト１０９に関連するため、ハウスキーピング２０１と結合され ている。

【００１９】 通信用ソフト１０５は通信用モデム１９を制御し、電話回線等を介して有線で データの送受信を行なうソフトウェアを内蔵している。テレターミナル用ソフト １１０は、例えばＵＨＦ帯の無線送受信部１８を制御し、送受信アンテナ１３を 介して無線でデータの送受信を行なうソフトウェアを内蔵している。 また上記有線または無線の送受信動作は、通常は各種内蔵ソフトに基づく複数 の情報を時分割または空間分割（例えば有線と無線を分けて）により実行される が、一旦医療用緊急情報が発生すると、この緊急情報の送受信は最優先順位によ り実行される。

【００２０】 メディカルチェック用ソフト１０９は赤外線受光部１４を内蔵する生体信号受 信用インタフェース１７を制御し、携帯者に緊急処理を要する異常が発生したか どうかを推定するソフトウェアを内蔵している。 電源チェック用ソフト１０８は内蔵電源用電池の電圧低下をチェックして、所 定電圧値以下になると再充電または交換のための警報動作を行なうソフトウェア を内蔵する。

【００２１】 オペレイテングシステム（ＯＳ）２００は、ハウスキーピング２０１、カーネ ル２０２及びワークエリア２０３を内蔵し、それぞれ医療関連ソフト及び各種ア プリケーションソフトの実行を制御するサービス用ソフトウェアとしての機能を 有する。 前記各種アプリケーションソフト及び所要のインタフェース（ハードウェア） を本装置内に設けることにより、個人用携帯医療端末装置としての機能のほかに 、各種機能をオールインワンとしてまとめた単一装置としての個人用携帯情報端 末装置を構成することができる。

【００２２】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、携帯者から検出した生体情報及びその関連情報 と、それ以外の情報とを時分割または空間分割により送信する個人用携帯情報端 末装置において、推定手段は前記検出した生体情報から携帯者の健康上の緊急処 理を要する異常を推定し、無線送信手段または有線送信手段は前記推定手段の出 力に基づき緊急状態と推定される携帯者の生体情報及びその関連情報を最優先順 位により、無線または有線により送信するようにしたので、単一小型で携帯に便 利な情報端末装置で、健康上の緊急時には最優先順位による個人医療情報の処理 及び送受信を行ない、正常時には医療情報とその他の情報との並列処理及び送受 信を行なうことができる。

【００２３】 また本考案によれば、無線受信手段または有線受信手段は前記無線送信手段ま たは有線送信手段の送信する前記緊急医療情報に対する音声変調による応答信号 を最優先順位により無線または有線により受信し、前記音声変調応答信号を復調 再生するようにしたので、遅滞なく緊急処理を受けて病状の悪化や手遅れ等を防 止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る個人用携帯情報端末装置のソフト
ウェア構成例を示す図である。

【図２】本考案に係る個人用携帯情報端末装置の一例を
示す外観図である。

【符号の説明】

１ 個人用携帯情報端末装置本体 ２ 生体信号検出・発信装置 １３ 送受信アンテナ １４ 赤外線受光部 １７ 生体信号受信用インタフェース １８ 無線送受信部 １９ 通信用モデム １０５ 通信用ソフト １０９ メディカルチェック用ソフト １１０ テレターミナル用ソフト ２００ オペレイティングシステム（ＯＳ） ２０１ ハウスキーピング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 携帯者から検出した生体情報及びその関
   連情報と、それ以外の情報とを時分割または空間分割に
   より送信する個人用携帯情報端末装置において、 前記検出した生体情報から携帯者の健康上の緊急処理を
   要する異常を推定する推定手段と、 前記推定手段の出力に基づき緊急状態と推定される携帯
   者の生体情報及びその関連情報を最優先順位により、無
   線または有線により送信する無線送信手段または有線送
   信手段とを備えたことを特徴とする個人用携帯情報端末
   装置。
2. 【請求項２】 前記無線送信手段または有線送信手段の
   送信する前記緊急状態と推定される携帯者の生体情報及
   びその関連情報に対する音声変調による応答信号を最優
   先順位により無線または有線により受信し、前記音声変
   調応答信号を復調する無線受信手段または有線受信手段
   を有することを特徴とする請求項１記載の個人用携帯情
   報端末装置。