JPH0534890U - 醤油諸味充填ノズルの洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】濾布に諸味を充填するノズルを、能率的に洗浄
すること。 【構成】長尺濾布２と係合し、水平方向に往復動しなが
ら該濾布２をＳ字状に積層する諸味充填ノズル４を、充
填工程終了後ケージ５から離れた待機位置２１に停止さ
せておく。この位置に洗浄パイプ２２と洗浄カバー２３
より成るノズル洗浄装置２０を、駆動装置２７により上
下動自在に設置する。そして諸味充填ノズル４とノズル
洗浄装置２０を係合させて、諸味充填ノズル４に付着し
た諸味を洗浄する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本願考案は醤油諸味を圧搾する際に、濾布に諸味を供給する充填ノズルを洗浄 する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本出願人は先に諸味を充填しＳ字状に多数回折り返して積み重ね、諸味を圧搾 して醤油を得るよう構成した「三つ折り長尺濾布を用いる諸味揚槽方法」（特公 昭４６−２８１５２）を出願し特許を得た。

【０００３】 図１は該方法に係る諸味揚槽装置を示し、巻取機１に図２の如く三つ折りされ た状態で巻かれている長尺濾布２に、図３，４の如く下部にスリット状の諸味吐 出口３を備え水平方向に往復動自在に構成された諸味充填ノズル４を、テンショ ンローラ９を介して係合させ、該ノズル４により諸味を長尺濾布２に供給しなが ら角筒状のゲージ５内でＳ字状に交互に折り返しつつ積み重ね、積層濾布６を形 成させて成り、その後図５の如く押し圧シリンダー７で圧搾する方法である。図 １において８は濾布支持板で、積層濾布６が形成されるに応じて順次少しづつケ ージ４内を濾布支持板８は、シリンダー１１の作用で降下してゆく。

【０００４】 また１０は進退自在に構成された濾布押え棒で、諸味充填ノズル４が諸味を供 給しつつ左右に水平に移動する際に、長尺濾布２をケージ５の端部で押さえる作 用をする。 そしてまた「諸味揚槽方法及びその装置」（特公昭５６−１２４２９）も出願 し、特許を得ているが、これは諸味充填ノズル４の改良に関するものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし諸味充填ノズル４は、諸味揚槽装置が圧搾工程に移る際に、長尺濾布２ との係合が解かれ、図５のようにケージ５から外れた位置で次の充填工程まで待 機することになる。このとき諸味充填ノズル４をすぐ洗浄しないと、露出状態に ある諸味充填ノズル４に付着している諸味は乾燥し易く、その後の洗浄が困難と なり、従来より諸味充填ノズル４を簡便に洗浄する手段について改良が望まれて いたのである。さらには時として、汚染の原因となる等の問題点があった。

【０００６】 特に本装置を自動運転するような場合、諸味充填ノズル３をそのまま放置し易 く、さらに充填工程は深夜に終了するため、その傾向が一層強くなっていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

かかる現状に鑑み本願考案者は鋭意研究の結果、諸味充填ノズル４が待機する 位置にノズル洗浄装置を設置し、該ノズル４がそこに戻ったときにノズル洗浄装 置を作動させれば、前記した如き問題点は解消されることを知見し本願考案を完 成させた。

【０００８】 すなわち本願考案は、水平方向に往復動自在に形成された諸味充填ノズル、洗 浄水の飛散を防止する洗浄カバーと該カバーの内部に配管された洗浄パイプより 成り諸味充填ノズルの待機位置に設置されるノズル洗浄装置、および該洗浄装置 を上下動させる駆動装置から構成されることを特徴とする醤油諸味充填ノズルの 洗浄装置である。

【０００９】 図６において２０は本願考案にかかるノズル洗浄装置で、諸味充填ノズル４の 待機位置２１の直下部に設置され、洗浄パイプ２２と洗浄カバー２３とから構成 される。 洗浄カバー２３は、上部が開放され下部に底板２４を備えた角型をしており、 洗浄水が飛散するのを防止する作用をし、排水は排水口２８より流出される。

【００１０】 そして洗浄パイプ２２は通常のパイプで形成されており、図８の如く洗浄カバ ー２３の長手方向に沿って設置される。洗浄パイプ２２の一方は水道に連通され 、他方は閉止される。洗浄パイプ２２は、諸味充填ノズル３に洗浄水を憤霧する 作用をするのであるが、洗浄水の憤霧手段としては図７の如く、洗浄パイプ２２ にスプレー孔２５を開けたものでもよいし、また図９に示す如くスプレーノズル ２６を洗浄パイプ２２に連通設置してもよい。

【００１１】 ２７は例えばエアーシリンダー等で形成されるノズル洗浄装置２０の駆動装置 で、洗浄カバー２３に設置しそれを上下動させ、図７のように洗浄装置２０を諸 味充填ノズル４と係合させる作用をする。 なお洗浄パイプ２２の洗浄カバー２３における配置であるが、図７のように洗 浄パイプ２２と諸味充填ノズル３が係合したときに、効果的な洗浄のために同図 の如く該ノズル４において諸味の付着の著しい下部を囲むように配置すことが好 ましい。

【００１２】

【作用】

充填工程の終了した諸味充填ノズル４は、待機位置２１で停止する。次いでこ の直下部に設置されているノズル洗浄装置２０を、洗浄パイプ２２で諸味充填ノ ズル４を包み込むような位置まで上動させる。その後洗浄パイプ２２より洗浄水 を憤霧させて、諸味充填ノズル４を洗浄し、次いで駆動装置２７を作動させ、ノ ズル洗浄装置２０を下動させ工程を終了させる。 本願において上記作動を、リミットスイッチ、制御弁、コントローラ等の制御 装置を用いて自動運転させれば、より一層の効果が期待できる。

【００１３】

【考案の効果】

本願考案は以上の如く構成されており、簡単な手段で諸味充填ノズルを洗浄す ることができ、さらに諸味揚槽装置の無人運転を可能にする等の顕著な効果を有 する。

【００１４】

【図面の簡単な説明】

【図１】諸味揚槽装置の正面図

【図２】長尺濾布の斜視図

【図３】諸味充填ノズルと長尺濾布の係合図

【図４】諸味充填ノズルと長尺濾布の係合図

【図５】諸味揚槽装置における圧搾工程の正面図

【図６】本願考案にかかる洗浄装置と諸味充填ノズルの
位置関係を示す図

【図７】洗浄装置と諸味充填ノズルの係合図

【図８】図６の８−８視図

【図９】洗浄パイプの他の実施例図

【００１５】

【符号の説明】

１ 巻取機 ２ 長尺濾布 ４ 諸味充填ノズル ５ ケージ ６ 積層濾布 ７ 押し圧シリンダー ８ 濾布支持板 １０ 濾布押え棒 ２０ ノズル洗浄装置 ２１ 待機位置 ２２ 洗浄パイプ ２３ 洗浄カバー ２５ スプレー孔 ２６ スプレーノズル ２７ 駆動装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高梨 孝 千葉県野田市野田339番地 キツコーマン 株式会社内 (72)考案者 倉持 章 千葉県野田市野田339番地 キツコーマン 株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】水平方向に往復動自在に形成された諸味充
   填ノズル、洗浄水の飛散を防止する洗浄カバーと該カバ
   ーの内部に配管された洗浄パイプより成り諸味充填ノズ
   ルの待機位置に設置されるノズル洗浄装置、および該洗
   浄装置を上下動させる駆動装置から構成されることを特
   徴とする醤油諸味充填ノズルの洗浄装置。