JPH05346129A - ディスクブレ−キパッド - Google Patents
ディスクブレ−キパッドInfo
- Publication number
- JPH05346129A JPH05346129A JP17776792A JP17776792A JPH05346129A JP H05346129 A JPH05346129 A JP H05346129A JP 17776792 A JP17776792 A JP 17776792A JP 17776792 A JP17776792 A JP 17776792A JP H05346129 A JPH05346129 A JP H05346129A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- backing
- friction material
- metal
- disc brake
- brake pad
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Braking Arrangements (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 長期間使用しても錆が発生しにくい金属性の
裏金を有する自動車用のディスクブレ−キパッドを提供
する。 【構成】 ディスクブレ−キパッドの金属性裏金の表面
に膜厚５〜２０μｍのリン酸金属塩被膜が形成され、該
リン酸金属塩被膜表面に接着材等を介して、または直接
摩擦材が接着されていることを特徴としたディスクブレ
−キパッド。
裏金を有する自動車用のディスクブレ−キパッドを提供
する。 【構成】 ディスクブレ−キパッドの金属性裏金の表面
に膜厚５〜２０μｍのリン酸金属塩被膜が形成され、該
リン酸金属塩被膜表面に接着材等を介して、または直接
摩擦材が接着されていることを特徴としたディスクブレ
−キパッド。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のディスクブレ
ーキパッドにおいて、金属製の裏金と摩擦材の接着部の
改良に関するものである。
ーキパッドにおいて、金属製の裏金と摩擦材の接着部の
改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車のブレーキはドラムブレーキとデ
ィスクブレーキに大別されるが、小型車に多く使用され
るディスクブレーキは車輪と共に回転する鋳鉄製ロータ
の両側から挟むようにディスクブレーキパッドを押圧し
てロータの回転を減速又は停止する構造になっている。
ところで、最近では小型車においても高馬力の自動車が
開発されたり、ブレーキ装置が軽量化される傾向があ
り、従ってディスクブレーキパッドにはその構造上、車
輪の回転方向に大きな剪断力が加わるので、ますます機
械的強度が要求されている。
ィスクブレーキに大別されるが、小型車に多く使用され
るディスクブレーキは車輪と共に回転する鋳鉄製ロータ
の両側から挟むようにディスクブレーキパッドを押圧し
てロータの回転を減速又は停止する構造になっている。
ところで、最近では小型車においても高馬力の自動車が
開発されたり、ブレーキ装置が軽量化される傾向があ
り、従ってディスクブレーキパッドにはその構造上、車
輪の回転方向に大きな剪断力が加わるので、ますます機
械的強度が要求されている。
【０００３】一方、ディスクブレーキパッドの強度を低
下させる主要因として金属製の裏金表面の錆発生による
摩擦材との接着強度低下が問題となっている。このよう
な状況下で、ディスクブレーキパッドの錆発生防止、接
着強度の向上を目的にして、裏金を塩酸等の酸に浸漬し
表面を活性化することにより錆等を除去したり、ショッ
トブラスト又はバレル等で裏金の表面の錆等を除去する
と同時に表面に凹凸をつける等の基本的な方法を施した
上に、さらにプライマー処理、窒化処理等を行なうこと
がある。
下させる主要因として金属製の裏金表面の錆発生による
摩擦材との接着強度低下が問題となっている。このよう
な状況下で、ディスクブレーキパッドの錆発生防止、接
着強度の向上を目的にして、裏金を塩酸等の酸に浸漬し
表面を活性化することにより錆等を除去したり、ショッ
トブラスト又はバレル等で裏金の表面の錆等を除去する
と同時に表面に凹凸をつける等の基本的な方法を施した
上に、さらにプライマー処理、窒化処理等を行なうこと
がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プライ
マー処理は均一な数μのプラスチックフィルム層製造の
際、焼付けの温度管理が大量生産をするには難しく、窒
化処理はコストが高いという欠点がある。又、裏金を塩
酸等の酸に浸漬する方法や表面に凹凸をつける方法のみ
では、ディスクブレーキパッドを長期間使用しているう
ちに錆が発生し強度が低下する。従って本発明が解決し
ようとする課題は、上記の問題点に着眼して接着強度が
高く、長期間使用しても錆が容易に発生せず、又、実際
の製造工程において加工管理が容易なディスクブレーキ
パッドを提供することである。
マー処理は均一な数μのプラスチックフィルム層製造の
際、焼付けの温度管理が大量生産をするには難しく、窒
化処理はコストが高いという欠点がある。又、裏金を塩
酸等の酸に浸漬する方法や表面に凹凸をつける方法のみ
では、ディスクブレーキパッドを長期間使用しているう
ちに錆が発生し強度が低下する。従って本発明が解決し
ようとする課題は、上記の問題点に着眼して接着強度が
高く、長期間使用しても錆が容易に発生せず、又、実際
の製造工程において加工管理が容易なディスクブレーキ
パッドを提供することである。
【０００５】
【問題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決することを目的として成されたもので、その構成は金
属製の裏金と補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂のよる結合材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分と
からなる摩擦材とで構成されるディスクブレーキパッド
において、金属製の裏金の表面に膜厚５〜２０μｍのリ
ン酸金属塩被膜を被覆させることを特徴とするものであ
る。
決することを目的として成されたもので、その構成は金
属製の裏金と補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂のよる結合材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分と
からなる摩擦材とで構成されるディスクブレーキパッド
において、金属製の裏金の表面に膜厚５〜２０μｍのリ
ン酸金属塩被膜を被覆させることを特徴とするものであ
る。
【０００６】即ち、本発明の発明者らは裏金と摩擦材間
の防錆効果が高く、しかも容易に製造できるディスクブ
レーキパッドを得るため、鋭意研究を重ねた結果、裏金
の表面にリン酸金属塩被膜を被覆させれば上記の課題を
解決できることを知得し本発明を成し遂げたのである。
パッドの裏金加工処理においては予め５〜５０μｍの凹
凸をつけておいてからリン酸金属塩被膜を被覆させるこ
とが望ましく、凹凸をつけない場合は効果が少ない。
の防錆効果が高く、しかも容易に製造できるディスクブ
レーキパッドを得るため、鋭意研究を重ねた結果、裏金
の表面にリン酸金属塩被膜を被覆させれば上記の課題を
解決できることを知得し本発明を成し遂げたのである。
パッドの裏金加工処理においては予め５〜５０μｍの凹
凸をつけておいてからリン酸金属塩被膜を被覆させるこ
とが望ましく、凹凸をつけない場合は効果が少ない。
【０００７】リン酸金属塩被膜は、パッドの裏金をリン
酸金属塩溶液に浸漬後、水洗、乾燥して得られる。又、
リン酸金属塩被膜の膜厚は５〜２０μｍが望ましく、５
μｍ以下では効果が少なく２０μｍ以上では該リン酸金
属塩被膜が剥がれ易くなる。その後さらにプライマー処
理等を施しても良く、又摩擦材との接着には接着剤を用
いても良いしそのまま一体成型による製造も可能であ
る。
酸金属塩溶液に浸漬後、水洗、乾燥して得られる。又、
リン酸金属塩被膜の膜厚は５〜２０μｍが望ましく、５
μｍ以下では効果が少なく２０μｍ以上では該リン酸金
属塩被膜が剥がれ易くなる。その後さらにプライマー処
理等を施しても良く、又摩擦材との接着には接着剤を用
いても良いしそのまま一体成型による製造も可能であ
る。
【０００８】
【発明の作用】本発明ディスクブレーキパッドは金属製
の裏金と補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂に
よる結合材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分とから
なる摩擦材とで構成されたものであり、金属製裏金の表
面にリン酸金属塩被膜を形成してあるので錆発生が少な
く長期間使用しても摩擦材との接着強度が低下し難い。
の裏金と補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂に
よる結合材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分とから
なる摩擦材とで構成されたものであり、金属製裏金の表
面にリン酸金属塩被膜を形成してあるので錆発生が少な
く長期間使用しても摩擦材との接着強度が低下し難い。
【０００９】
【実施例】次に本発明の実施例のついて説明する。鋳鉄
製またはアルミニウム製の裏金を脱脂し、ショットブラ
ストのより錆、汚れを除去した後、それぞれ表面にリン
酸鉄、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸マンガ
ン、リン酸カルシウムの被膜を形成させ、次いで従来の
方法でガラス、アラミド系摩擦材を成型、接着させ、そ
の後熱処理を行ない表１に示す実施例Ａ〜Ｅのディスク
ブレーキパッドを得た。又、リン酸金属塩被膜を形成し
ない比較例のディスクブレーキパッドを実施例と同様に
して得た。
製またはアルミニウム製の裏金を脱脂し、ショットブラ
ストのより錆、汚れを除去した後、それぞれ表面にリン
酸鉄、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸マンガ
ン、リン酸カルシウムの被膜を形成させ、次いで従来の
方法でガラス、アラミド系摩擦材を成型、接着させ、そ
の後熱処理を行ない表１に示す実施例Ａ〜Ｅのディスク
ブレーキパッドを得た。又、リン酸金属塩被膜を形成し
ない比較例のディスクブレーキパッドを実施例と同様に
して得た。
【００１０】尚、摩擦材の組成はガラス繊維１０ｗｔ
％、アラミド繊維１０ｗｔ％、金属粉１０ｗｔ％、硫酸
バリウム２５ｗｔ％、フェノール樹脂１５ｗｔ％、カシ
ューダ１０ｗｔ％、その他充填材２０ｗｔ％である。上
記の方法により製造した実施例Ａ〜Ｅ及び比較例のディ
スクブレーキパッドについて、塩水噴霧２０００時間後
の接着強度試験及び裏金の錆面積測定を行なった結果を
表１に示す。
％、アラミド繊維１０ｗｔ％、金属粉１０ｗｔ％、硫酸
バリウム２５ｗｔ％、フェノール樹脂１５ｗｔ％、カシ
ューダ１０ｗｔ％、その他充填材２０ｗｔ％である。上
記の方法により製造した実施例Ａ〜Ｅ及び比較例のディ
スクブレーキパッドについて、塩水噴霧２０００時間後
の接着強度試験及び裏金の錆面積測定を行なった結果を
表１に示す。
【表１】
【００１１】
【発明の効果】以上のように本発明は、金属製の裏金と
補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂による結合
材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分とからなる摩擦
材とで構成されるディスクブレーキパッドで、前記金属
製の裏金の表面に膜厚５〜２０μｍのリン酸金属塩被膜
を形成した結果、上記の通り錆発生が少なくなるので自
動車のディスクブレーキパッドとして好適である。
補強繊維、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂による結合
材、黒鉛，硫酸バリウム等の充填材成分とからなる摩擦
材とで構成されるディスクブレーキパッドで、前記金属
製の裏金の表面に膜厚５〜２０μｍのリン酸金属塩被膜
を形成した結果、上記の通り錆発生が少なくなるので自
動車のディスクブレーキパッドとして好適である。
Claims (1)
- 【請求項１】 金属製の裏金と補強繊維、フェノ−ル樹
脂等の熱硬化性樹脂による結合材、黒鉛，硫酸バリウム
等の充填材成分とからなる摩擦材とで構成されるディス
クブレ−キパッドにおいて、前記金属製の裏金の表面に
膜厚５〜２０μｍのリン酸金属塩被膜が形成され、該リ
ン酸金属塩被膜表面に接着材等を介して、又は直接摩擦
材が接着されていることを特徴とするディスクブレーキ
パッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17776792A JPH05346129A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | ディスクブレ−キパッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17776792A JPH05346129A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | ディスクブレ−キパッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05346129A true JPH05346129A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=16036773
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17776792A Pending JPH05346129A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | ディスクブレ−キパッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05346129A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20020011344A (ko) * | 2000-08-01 | 2002-02-08 | 모치즈키 아키히로 | 마찰부재 및 그 제조방법 |
| JP2002327782A (ja) * | 2001-04-27 | 2002-11-15 | Nsk Warner Kk | 摩擦板の製造方法 |
| JP2013007094A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Air Water Inc | 摩擦材用鋼製裏金および鋼製品の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP17776792A patent/JPH05346129A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20020011344A (ko) * | 2000-08-01 | 2002-02-08 | 모치즈키 아키히로 | 마찰부재 및 그 제조방법 |
| US6612415B2 (en) | 2000-08-01 | 2003-09-02 | Nisshinbo Industries, Inc. | Friction member and method of manufacture |
| EP1178236A3 (en) * | 2000-08-01 | 2003-11-26 | Nisshinbo Industries, Inc. | Friction member and method of manufacture |
| JP2002327782A (ja) * | 2001-04-27 | 2002-11-15 | Nsk Warner Kk | 摩擦板の製造方法 |
| JP2013007094A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Air Water Inc | 摩擦材用鋼製裏金および鋼製品の製造方法 |
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