JPH05345605A

JPH05345605A - 活性炭製造装置

Info

Publication number: JPH05345605A
Application number: JP4156310A
Authority: JP
Inventors: Katsufumi Akizuki; 克文秋月
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-06-16
Filing date: 1992-06-16
Publication date: 1993-12-27

Abstract

(57)【要約】【目的】極めて熱効率が高く無公害な装置を提供す
る。【構成】攪拌流動層式炭化炉、乾留ガス燃焼炉及び活
性炭賦活炉を直列に配設し、賦活炉において、炭化炉で
得られた炭化物等を燃焼炉からの水蒸気を含んだ高温な
燃焼排ガスで賦活化して活性炭を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、活性炭製造装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の活性炭の製造は、原料を炭化する
第１工程と、第１工程で得られた炭化物を賦活して活性
炭化する第２工程とに大別される。

【０００３】上記の第１工程は、比較的零細企業で行わ
れ、平窯や伏せ焼方法で公害煙を多量に排出し、かつエ
ネルギ利用効率も極めて悪い。

【０００４】他方、第２工程は、比較的高度の技術を要
することから大企業で多く行われ、近代的な設備で生産
される例が多い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】したがって、活性炭を
製造する全工程で見たとき、極めて熱効率が悪く、か
つ、全体としては地球環境汚染に大きく関連していると
共に、本来、地球環境の保全に供される活性炭そのもの
が、その製造工程において、大量のＣＯ₂や公害煙を発
生し、大量の石油類を消費し、プラス・マイナスする
と、果して地球にやさしい製品であるか、どうかが極め
て疑わしいものとなる。

【０００６】本発明は、上記した問題を解決するために
なされたもので、極めて熱効率が高く無公害な活性炭製
造装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、攪拌流
動層式炭化炉、乾留ガス燃焼炉及び活性炭賦活炉を直列
に配設している。

【０００８】上記攪拌流動層式炭化炉、乾留ガス燃焼炉
及び活性炭賦活炉には、公知技術によるものが用いられ
ている。

【０００９】また、装置の原料には、木材、やし殻、灰
分の少ない石炭、その他の廃棄物を問わず、水分が５０
％以下のもの（一般的には５０％以下であるが、乾燥機
の構造を考慮し、熱効率をあげる努力をすれば最高６５
％程度まで可能）を用い、破砕乾燥又は乾燥破砕して攪
拌流動層式炭化炉に投入するのが好ましい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された活性炭製造装置におい
ては、炭化炉に破砕乾燥した原料を投入して点火し、攪
拌して空気を取り入れ、原料を燃焼炭化し、炭化物を取
り出して賦活炉に供給する。炭化炉で発生した乾留ガス
は、乾留ガス燃焼炉で空気を取り入れて燃焼し、２０％
程度の水蒸気を含んだ１０００℃程度の燃焼排ガスを得
て賦活炉に供給する。賦活炉において、炭化物等を燃焼
排ガスで賦活して活性炭を得る。この賦活作用において
必要な水蒸気は、燃焼排ガスから得られるので、熱効率
は極めて高く、かつ、無公害である。

【００１１】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１２】図１において、本発明の活性炭製造装置
は、直列に配設された公知技術による攪拌流動層式炭化
炉１、乾留ガス燃焼炉６及び活性炭賦活炉１０から構成
され、炭化炉１の上流側には、原料乾燥炉２６が設けら
れ、賦活炉１０の下流側には、再燃焼炉１４及び熱回収
ボイラ１６が設けられている。

【００１３】前記攪拌流動層式炭化炉１には、下部の原
料投入ホッパ２及びブロワ２ａと、内部の攪拌機３と、
ホッパ２に対向する側の炭化物取出口４とが設けられ、
上部は乾留ガス取出管５により乾留ガス燃焼炉６に接続
されている。

【００１４】その乾留ガス燃焼炉６には、上流側の空気
取入口７と、中央のガス逃がし管８とが設けられ、下流
側は燃焼排ガス取出管９により活性炭賦活炉１０の底部
に接続されている。また、必要により下流側に設けられ
た分岐管９ａには、図示しない別の賦活炉が接続されて
いる。

【００１５】この活性炭賦活炉１０には、下部の賦活用
原料投入ホッパ１１と、ホッパ１１に対向する側の活性
炭取出口１２とが設けられ、上部は排ガス管１３により
再燃焼炉１４に接続されている。

【００１６】その再燃焼炉１４の上流側には、空気取入
口１５が設けられ、下流側は排熱回収ボイラ１６と一体
に形成されている。

【００１７】この排熱回収ボイラ１６の底部には、誘引
管１７を介して誘引排風機１８が接続され、その排風機
１８には、煙突１９が接続されている。そして、誘引管
１７を囲んでエコノマイザ２０が設けられ、このエコノ
マイザ２０には、給水ポンプ２１が接続されている。ま
た、エコノマイザ２０の上部は、管路２２によりボイラ
１６の図示しない内部管路と別途高圧高温水利用側とに
それぞれ接続されている。更に、ボイラ１６の上部は、
管路２３により別途余熱蒸気利用管路２４に接続され、
また、管路２５に接続されている。その管路２５には、
原料投入ホッパ２７を備えた原料乾燥炉２６のヒータ２
８が接続されている。また、管路２５から分岐された管
路２９は、開閉弁３０を介し燃焼排ガス取出管９に接続
されている。

【００１８】次に活性炭製造の態様を説明する。

【００１９】原料Ａには、木材、やし殻、灰分の少ない
石炭、その他の廃棄物を問わず、水分が５０％以下のも
のを用い、破砕して原料投入ホッパ２７に投入し、原料
乾燥炉２６でヒータ２８により乾燥する。なお、乾燥後
に破砕するようにしてもよい。

【００２０】その乾燥した原料Ａを原料投入ホッパ２を
介して炭化炉１に投入して点火し、攪拌機３で攪拌して
ブロワ２ａで空気を供給すると、原料Ａが乾留炭化され
る。その炭化物Ｂを炭化物取出口４から取り出して賦活
用原料ホッパ１１に投入する。なお、このホッパ１１に
は、別に用意した賦活用原料Ｂ１を投入するようにして
もよい。

【００２１】炭化炉１で発生した乾留ガスＣを燃焼炉６
において、空気取入口７から空気を取り入れて燃焼し、
２０％程度の水蒸気を含んだ１０００℃程度の燃焼排ガ
スＤを発生させる。

【００２２】賦活炉１０において、燃焼炉６からの２０
％程度の水蒸気を含んだ１０００℃程度の燃焼排ガスＤ
で、ホッパ１１からの炭化物Ｂ又は賦活用原料Ｂ１を賦
活化し、活性炭Ｅを得て取出口１２から取り出す。こ
の賦活炉１０で発生した排ガスは、再燃焼炉１４で取入
口１５から取り入れた空気により再燃焼して更に高温化
し、回収ボイラ１６において熱交換により熱を回収し、
水蒸気を発生させてヒータ２８に導き、また、必要によ
り取出管９に導き、余分な配管２４から別途利用する。

【００２３】他方、ボイラ１６から排風機１８により誘
引管１７に誘引した熱により、エコノマイザ２０におい
て水ポンプ２１からの水を余熱してボイラ１６に供給す
る。なお、燃焼炉６で発生した燃焼排ガスＣが余分な場
合は、逃がし管８から逃がす。

【００２４】上記工程において、乾留ガスＣ中には水分
が多い。したがって、その燃焼排ガスＤの中には、水蒸
気が２０％程度含まれ、賦活炉１０における賦活時に必
要な水蒸気を賄うことができる。

【００２５】すなわち、原料Ａとなる物質は、そのほと
んどが炭素、水素及び酸素の化合物であり、炭化工程
で、その炭素量の４０〜５７％が炭化物Ｂに固定される
ために、発生する乾留ガスＣ及び燃焼排ガスＤ中には水
蒸気が非常に多く、この燃焼排ガスＤにより賦活・活性
炭化を有効に行うことができるのである。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、熱効率を大幅に向上すると共に、公害物質
の排出が全然ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す模式図。

【符号の説明】

Ａ・・・原料Ｂ・・・炭化物Ｂ１・・・賦活用原料Ｃ・・・乾留ガスＤ・・・燃焼排ガスＥ・・・活性炭１・・・攪拌流動層式炭化炉２・・・原料投入ホッパ２ａ・・・ブロワ３・・・攪拌機４・・・炭化物取出口５・・・乾留ガス取出管６・・・乾留ガス発生炉７・・・空気取入口８・・・ガス逃がし管９・・・燃焼排ガス取出管９ａ・・・分岐管１０・・・活性炭賦活炉１１・・・賦活用原料投入ホッパ１２・・・活性炭取出口１３・・・排ガス管１４・・・再燃焼炉１５・・・空気取入口１６・・・排熱回収ボイラ１７・・・誘引管１８・・・誘引排風機１９・・・煙突２０・・・エコノマイザ２１・・・給水ポンプ２２〜２５、２９・・・管路２６・・・原料乾燥炉２７・・・原料投入ホッパ２８・・・ヒータ３０・・・開閉弁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】攪拌流動層式炭化炉、乾留ガス燃焼炉及
び活性炭賦活炉を直列に配設したことを特徴とする活性
炭製造装置。