JPH05341383A - 反射型のスクリーン - Google Patents
反射型のスクリーンInfo
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- JPH05341383A JPH05341383A JP5019624A JP1962493A JPH05341383A JP H05341383 A JPH05341383 A JP H05341383A JP 5019624 A JP5019624 A JP 5019624A JP 1962493 A JP1962493 A JP 1962493A JP H05341383 A JPH05341383 A JP H05341383A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- projection
- screen
- angle
- reflection
- section
- Prior art date
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- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 球面波として投写装置から円錐状に出射した
投写光束の投写像を映す、投写光束の中心軸に対してほ
ぼ垂直に設置したスクリーンであって、投写装置からス
クリーンの基準面までの距離、最大投写角の１／２（投
写半値角）、最大反射角の１／２（視野半値角）などと
の関係で与えられる特定の式を満足する反射面の形状を
有することを特徴とする。 【効果】 球面波の投写光を所望の視野角（反射角）内
のみで均等に反射させることにより、投写映像を鮮明に
観視できる。
投写光束の投写像を映す、投写光束の中心軸に対してほ
ぼ垂直に設置したスクリーンであって、投写装置からス
クリーンの基準面までの距離、最大投写角の１／２（投
写半値角）、最大反射角の１／２（視野半値角）などと
の関係で与えられる特定の式を満足する反射面の形状を
有することを特徴とする。 【効果】 球面波の投写光を所望の視野角（反射角）内
のみで均等に反射させることにより、投写映像を鮮明に
観視できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は投写映像を映す反射型ス
クリーンに関し、特に液晶表示装置から出射された投写
映像の鮮明化に役立つ反射型スクリーンに関する。
クリーンに関し、特に液晶表示装置から出射された投写
映像の鮮明化に役立つ反射型スクリーンに関する。
【０００２】
【従来の技術】液晶表示装置は、ブラウン管方式の表示
装置に較べて小型、軽量、廃棄品の非公害性などの利点
を有し、将来性が高く評価されているが、大画面の映像
をスクリーンに投写した場合に輝度が不十分であるた
め、外光を遮断した暗室内での映像観視を余儀なくされ
ている。そこで、液晶表示装置から出射される投写光が
直線偏光であるのに対し、投写映像の鮮明度を損う外光
が、通常、非偏光であることに着目し、スクリーン上で
外光だけを除去すれば明るい環境でも投写映像を鮮明に
観視できると期待される。例えば、特開昭６２−２６６
９８０号公報および特開昭６４−７７０８５号公報で
は、直線偏光性投写光を透過する方向に配向した光吸収
型偏光フィルタをスクリーンの表面に装着することによ
り、非偏光性外光の反射量を低減する方法が提案されて
いる。更に特開平２−２６７５３６号公報では、スクリ
ーン上の偏光フィルタと直交する方向に配向した光吸収
型偏光フィルタで照明光源を覆うことにより、直線偏光
性の投写映像を鮮明化する方法が提案されている。
装置に較べて小型、軽量、廃棄品の非公害性などの利点
を有し、将来性が高く評価されているが、大画面の映像
をスクリーンに投写した場合に輝度が不十分であるた
め、外光を遮断した暗室内での映像観視を余儀なくされ
ている。そこで、液晶表示装置から出射される投写光が
直線偏光であるのに対し、投写映像の鮮明度を損う外光
が、通常、非偏光であることに着目し、スクリーン上で
外光だけを除去すれば明るい環境でも投写映像を鮮明に
観視できると期待される。例えば、特開昭６２−２６６
９８０号公報および特開昭６４−７７０８５号公報で
は、直線偏光性投写光を透過する方向に配向した光吸収
型偏光フィルタをスクリーンの表面に装着することによ
り、非偏光性外光の反射量を低減する方法が提案されて
いる。更に特開平２−２６７５３６号公報では、スクリ
ーン上の偏光フィルタと直交する方向に配向した光吸収
型偏光フィルタで照明光源を覆うことにより、直線偏光
性の投写映像を鮮明化する方法が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、明るい環境に
おいて直線偏光性の投写映像を鮮明化するには非偏光性
の外光を除くだけでは不十分であり、以下に記すような
課題の解決を要する。
おいて直線偏光性の投写映像を鮮明化するには非偏光性
の外光を除くだけでは不十分であり、以下に記すような
課題の解決を要する。
【０００４】液晶表示装置では、光吸収型の偏光フィル
タを用いて映像信号が再生されることや、ＴＦＴ（薄膜
トランジスタ）が信号光の透過を妨害するため開口率が
低いことなどの理由により、光源光の利用効率が低い。
従って、液晶表示装置から出射した投写像をスクリーン
上で鮮明に観視するには、映像観視に必要な反射角（視
野角）内のみに投写光を均等に反射させる構造をスクリ
ーンの反射体に形成することによって、光源光の有効利
用を図ることが極めて重要な課題である。
タを用いて映像信号が再生されることや、ＴＦＴ（薄膜
トランジスタ）が信号光の透過を妨害するため開口率が
低いことなどの理由により、光源光の利用効率が低い。
従って、液晶表示装置から出射した投写像をスクリーン
上で鮮明に観視するには、映像観視に必要な反射角（視
野角）内のみに投写光を均等に反射させる構造をスクリ
ーンの反射体に形成することによって、光源光の有効利
用を図ることが極めて重要な課題である。
【０００５】本発明は、投写映像を鮮明に観視できる反
射型スクリーンを提供することを目的とする。
射型スクリーンを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、球面波として投写装置から円錐状に出射した投
写光束の投写像を映す、投写光束の中心軸に対してほぼ
垂直に設置したスクリーンであって、スクリーンの基準
面の中心に座標の原点を置き、基準面の方向の座標を
ｒ、また基準面の法線方向の座標をｚで表記した場合
に、反射面の形状が式〜によって規定される反射型
のスクリーンを提供することにより達成される。
目的は、球面波として投写装置から円錐状に出射した投
写光束の投写像を映す、投写光束の中心軸に対してほぼ
垂直に設置したスクリーンであって、スクリーンの基準
面の中心に座標の原点を置き、基準面の方向の座標を
ｒ、また基準面の法線方向の座標をｚで表記した場合
に、反射面の形状が式〜によって規定される反射型
のスクリーンを提供することにより達成される。
【数２】 ここで、Ｌは投写装置からスクリーンの基準面までの距
離、Ｅは最大投写角の１／２（投写半値角）、またＴは
最大反射角の１／２（視野半値角）である。Ｅをｍ等分
（ｉは、投写光束の中心軸側からｉ番目の投写区画を示
す）、Ｔをｎ等分（ｊは、各投写区画に対応する反射区
画において基準反射面からｊ番目の単位反射面を示す）
することによって、座標の原点を通る断面の構造を作
る。α（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ番目の投写光成分を反射する
単位反射面のｒ軸に対する傾角、η（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ
番目の投写光成分の投写角、またθ（ｊ）は各反射区画
においてｊ番目の反射光成分の反射角（スクリーンの基
準面の法線に対する傾角）を示す。Ｅとηはスクリーン
の基準面の法線方向の角度を０とし、反時計回りの符号
を正とする。Ｔとθはスクリーンの基準面の法線方向の
角度を０とし、時計回りの符号を正とする。αはスクリ
ーンの基準面（ｒ軸方向）の角度を０とし、反時計回り
の符号を正とする。
離、Ｅは最大投写角の１／２（投写半値角）、またＴは
最大反射角の１／２（視野半値角）である。Ｅをｍ等分
（ｉは、投写光束の中心軸側からｉ番目の投写区画を示
す）、Ｔをｎ等分（ｊは、各投写区画に対応する反射区
画において基準反射面からｊ番目の単位反射面を示す）
することによって、座標の原点を通る断面の構造を作
る。α（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ番目の投写光成分を反射する
単位反射面のｒ軸に対する傾角、η（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ
番目の投写光成分の投写角、またθ（ｊ）は各反射区画
においてｊ番目の反射光成分の反射角（スクリーンの基
準面の法線に対する傾角）を示す。Ｅとηはスクリーン
の基準面の法線方向の角度を０とし、反時計回りの符号
を正とする。Ｔとθはスクリーンの基準面の法線方向の
角度を０とし、時計回りの符号を正とする。αはスクリ
ーンの基準面（ｒ軸方向）の角度を０とし、反時計回り
の符号を正とする。
【０００７】偏光膜と、該偏光膜の１つの面に設けられ
た反射層とを備え、上記の偏光膜と反射層とが構成する
凹凸構造の形状が上記の式〜によって規定される本
発明の反射型のスクリーンは、偏光膜の表面に、透過率
が最大になる方向に電界または磁界の振動面を配向させ
て入射した直線偏光投写光を反射層で反射後、偏光膜の
表面から出射させて映像を観視することにより、スクリ
ーン上で外光だけを除去でき、明るい環境でも投写映像
を鮮明に観視できる。
た反射層とを備え、上記の偏光膜と反射層とが構成する
凹凸構造の形状が上記の式〜によって規定される本
発明の反射型のスクリーンは、偏光膜の表面に、透過率
が最大になる方向に電界または磁界の振動面を配向させ
て入射した直線偏光投写光を反射層で反射後、偏光膜の
表面から出射させて映像を観視することにより、スクリ
ーン上で外光だけを除去でき、明るい環境でも投写映像
を鮮明に観視できる。
【０００８】上記の偏光膜と反射層とを備えた反射型ス
クリーンは、偏光膜の裏面に投写光を反射する反射層を
形成後、上記の式で表される凹凸構造を反射層と偏光膜
の双方に例えばエンボス加工し、偏光膜の表面を非平面
化することによって作製される。偏光膜の損傷を防ぐた
め偏光膜の表面に透明樹脂層を設ける場合には、エンボ
ス加工以前の工程で透明樹脂から成る熱可塑性保護層を
偏光膜の表面に形成するか、エンボス加工後に透明樹脂
を偏光膜の表面に薄く塗布することにより、反射層と偏
光膜の凹凸構造に沿って偏光膜の表面を透明樹脂で被覆
すれば良い。偏光膜としては、ＰＶＡ（ポリビニルアル
コール）、ＥＶＯＨ（エチレンとビニルアルコールの共
重合体）などのフィルム中に、沃素、２色性色素などの
偏光発現性物質を含むものが用いられる。特に、ＥＶＯ
Ｈと２色性有機色素とを用いることにより、幅の広い延
伸フィルムの作製と高温でのエンボス加工が可能にな
る。また、例えばＥＶＯＨのような酸素非透過性の高分
子を用いて偏光膜あるいは偏光膜を被覆する保護層を作
製することにより、上記の反射層が空気との接触によっ
て酸化することによる反射率の低下が生じ難くなる。さ
らに、蒸着や化学鍍金などの手法を活用して例えばＰＥ
Ｔ（ポリエチレンテレフタレート）のような熱可塑性の
高分子シート上に反射層を形成後、偏光膜や保護層を装
着して多層体を作製し、この多層体の全層に凹凸構造を
同時にエンボス加工することによって、スクリーンの使
用と巻き取りの反復による反射層の凹凸構造の損傷を防
ぐことができる。
クリーンは、偏光膜の裏面に投写光を反射する反射層を
形成後、上記の式で表される凹凸構造を反射層と偏光膜
の双方に例えばエンボス加工し、偏光膜の表面を非平面
化することによって作製される。偏光膜の損傷を防ぐた
め偏光膜の表面に透明樹脂層を設ける場合には、エンボ
ス加工以前の工程で透明樹脂から成る熱可塑性保護層を
偏光膜の表面に形成するか、エンボス加工後に透明樹脂
を偏光膜の表面に薄く塗布することにより、反射層と偏
光膜の凹凸構造に沿って偏光膜の表面を透明樹脂で被覆
すれば良い。偏光膜としては、ＰＶＡ（ポリビニルアル
コール）、ＥＶＯＨ（エチレンとビニルアルコールの共
重合体）などのフィルム中に、沃素、２色性色素などの
偏光発現性物質を含むものが用いられる。特に、ＥＶＯ
Ｈと２色性有機色素とを用いることにより、幅の広い延
伸フィルムの作製と高温でのエンボス加工が可能にな
る。また、例えばＥＶＯＨのような酸素非透過性の高分
子を用いて偏光膜あるいは偏光膜を被覆する保護層を作
製することにより、上記の反射層が空気との接触によっ
て酸化することによる反射率の低下が生じ難くなる。さ
らに、蒸着や化学鍍金などの手法を活用して例えばＰＥ
Ｔ（ポリエチレンテレフタレート）のような熱可塑性の
高分子シート上に反射層を形成後、偏光膜や保護層を装
着して多層体を作製し、この多層体の全層に凹凸構造を
同時にエンボス加工することによって、スクリーンの使
用と巻き取りの反復による反射層の凹凸構造の損傷を防
ぐことができる。
【０００９】
【作用】液晶表示装置から投写された直線偏光性の映像
を、明るい環境でも鮮明に映す反射型スクリーンの構成
を図１に例示する。このスクリーンの反射体は、例えば
ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）のような熱可塑
性高分子のシート３の片面に、アルミニウムや銀のよう
に光反射率の高い金属を蒸着または化学鍍金後、この反
射層４の上に装着した熱可塑性偏光膜６を介して視野角
調節用の凹凸構造をエンボス加工することによって作製
される。なお、スクリーンの偏光膜６側には保護膜５が
積層され、スクリーンのシート３側には支持体７が積層
されることがある。ここで、投写映像の鮮明化とスクリ
ーンの巻き取り機能を両立させるには、スクリーンを湾
曲させない状態で投写光の観視効率を増強することが望
ましい。一般に液晶表示装置１の投写光８は球面波であ
り、図２に示すようにスクリーンの基準面２に対して円
錐状に拡大して投写される。このような球面波の投写光
束から成る映像の鮮明化に際して、本発明で規定した断
面形状を有する凹凸構造をスクリーンの反射体に設ける
ことにより、映像観視に必要な反射角（視野角）内のみ
に投写光を均等に反射させることは極めて有力な手段と
なる。そこで、この断面形状の要点を以下に説明する。
を、明るい環境でも鮮明に映す反射型スクリーンの構成
を図１に例示する。このスクリーンの反射体は、例えば
ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）のような熱可塑
性高分子のシート３の片面に、アルミニウムや銀のよう
に光反射率の高い金属を蒸着または化学鍍金後、この反
射層４の上に装着した熱可塑性偏光膜６を介して視野角
調節用の凹凸構造をエンボス加工することによって作製
される。なお、スクリーンの偏光膜６側には保護膜５が
積層され、スクリーンのシート３側には支持体７が積層
されることがある。ここで、投写映像の鮮明化とスクリ
ーンの巻き取り機能を両立させるには、スクリーンを湾
曲させない状態で投写光の観視効率を増強することが望
ましい。一般に液晶表示装置１の投写光８は球面波であ
り、図２に示すようにスクリーンの基準面２に対して円
錐状に拡大して投写される。このような球面波の投写光
束から成る映像の鮮明化に際して、本発明で規定した断
面形状を有する凹凸構造をスクリーンの反射体に設ける
ことにより、映像観視に必要な反射角（視野角）内のみ
に投写光を均等に反射させることは極めて有力な手段と
なる。そこで、この断面形状の要点を以下に説明する。
【００１０】図３に示すように、液晶表示装置からスク
リーンを臨む投写半値角Ｅ（但し、Ｅ＞０）をｍ等分し
て投写光束を微小な投写区画に分割すると共に、各投写
区画を更に４ｎ等分して投写光束の単位成分を決める。
他方、スクリーンの反射体の表面から観視者（液晶表示
装置側）を臨む視野半値角（反射半値角）Ｔ（但し、Ｔ
＞０）をｎ等分し、図４に示すように、各投写区画毎に
４ｎ個の単位反射面から成る反射区画をスクリーンの基
準面上でｍ個連結することにより、基準面の中心から周
縁に至る反射面を構成する。基準面の中心からｉ番目の
反射区画におけるｊ番目の単位反射面に関して、基準面
（ｒ軸を含む）方向に対する反射面の傾角α（ｉ，ｊ）
および投写角η（ｉ，ｊ）はそれぞれ式および式に
よって与えられる。この反射面での反射角θ（ｊ）を式
で定義すると、θ（０）＝θ（２ｎ）＝θ（４ｎ）＝
０、θ（ｎ）＝−Ｔ、θ（３ｎ）＝Ｔとなり、各反射区
画毎にｊが０から４ｎまで逐次増加するに従って、投写
光は−ＴからＴに至る４ｎ個の反射角で２度ずつ反射さ
れる。ｍが大きくなると反射区画が緻密になり、ｎが大
きくなると各反射区画における反射角が細分されるの
で、ｍとｎの双方が大きくなると映像の解像度が向上す
る。ｍとｎを、液晶表示装置からスクリーンの基準面ま
での距離Ｌ、投写半値角Ｅ、視野半値角Ｔ、エンボス用
金型の加工精度などによる制約条件下で極力大きく設定
し、反射区画の幅を液晶画素の投写像の幅より小さくす
ることが望ましい。式〜では基準面の中心における
法線に関して対称な断面形状が規定され、投写光束の中
心軸に対して垂直に設置した基準面上で、同心円群の半
径方向に形成した凹凸構造による視野角の全方位的調
節、水平方向に形成した凹凸構造による水平視野角のみ
の調節、垂直方向に形成した凹凸構造による垂直視野角
のみの調節、これらの凹凸構造の変形や併用など、種々
の応用形態がある。このような視野角調節用の凹凸構造
は、コンピュータで制御された切削機を用いて金型に形
成され、この金型を用いてエンボス加工することによっ
てスクリーンの反射体に転写される。
リーンを臨む投写半値角Ｅ（但し、Ｅ＞０）をｍ等分し
て投写光束を微小な投写区画に分割すると共に、各投写
区画を更に４ｎ等分して投写光束の単位成分を決める。
他方、スクリーンの反射体の表面から観視者（液晶表示
装置側）を臨む視野半値角（反射半値角）Ｔ（但し、Ｔ
＞０）をｎ等分し、図４に示すように、各投写区画毎に
４ｎ個の単位反射面から成る反射区画をスクリーンの基
準面上でｍ個連結することにより、基準面の中心から周
縁に至る反射面を構成する。基準面の中心からｉ番目の
反射区画におけるｊ番目の単位反射面に関して、基準面
（ｒ軸を含む）方向に対する反射面の傾角α（ｉ，ｊ）
および投写角η（ｉ，ｊ）はそれぞれ式および式に
よって与えられる。この反射面での反射角θ（ｊ）を式
で定義すると、θ（０）＝θ（２ｎ）＝θ（４ｎ）＝
０、θ（ｎ）＝−Ｔ、θ（３ｎ）＝Ｔとなり、各反射区
画毎にｊが０から４ｎまで逐次増加するに従って、投写
光は−ＴからＴに至る４ｎ個の反射角で２度ずつ反射さ
れる。ｍが大きくなると反射区画が緻密になり、ｎが大
きくなると各反射区画における反射角が細分されるの
で、ｍとｎの双方が大きくなると映像の解像度が向上す
る。ｍとｎを、液晶表示装置からスクリーンの基準面ま
での距離Ｌ、投写半値角Ｅ、視野半値角Ｔ、エンボス用
金型の加工精度などによる制約条件下で極力大きく設定
し、反射区画の幅を液晶画素の投写像の幅より小さくす
ることが望ましい。式〜では基準面の中心における
法線に関して対称な断面形状が規定され、投写光束の中
心軸に対して垂直に設置した基準面上で、同心円群の半
径方向に形成した凹凸構造による視野角の全方位的調
節、水平方向に形成した凹凸構造による水平視野角のみ
の調節、垂直方向に形成した凹凸構造による垂直視野角
のみの調節、これらの凹凸構造の変形や併用など、種々
の応用形態がある。このような視野角調節用の凹凸構造
は、コンピュータで制御された切削機を用いて金型に形
成され、この金型を用いてエンボス加工することによっ
てスクリーンの反射体に転写される。
【００１１】
実施例１ 投写装置からＬ＝２９８．５６４ｃｍの距離に設置した
スクリーンに向ってＥ＝１５度の投写半値角で投写さ
れ、対角長２００ｃｍ（７９．７インチ）、水平幅１６
０ｃｍおよび垂直幅１２０ｃｍに拡大された映像を、Ｔ
＝６０度の水平反射半値角（水平視野半値角）で観視す
るために、以下の手順で反射型スクリーンを作製した。
先ず、反射区画数２ｍ＝１６００および水平反射方位数
ｎ＝６００の条件で、スクリーンの水平方向に凹凸構造
を有する縦縞状の反射体の断面形状を式〜によって
設計した。次に、コンピュータで制御された切削機を用
いて各反射区画の断面形状を形成した一連のバイトによ
り、真鍮製のロール金型の表面に前記断面形状の反転構
造を付与した。他方、厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍのＰ
ＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）シート３の片面
に、１０００Åの厚さでアルミニウムを蒸着後、この反
射層４の表面に厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍのＰＥ（ポ
リエチレン）フィルムから成る保護膜５を貼り合わせ
て、光反射シートを調製した。ロール金型を用いて光反
射シートの保護膜側から１２５℃でエンボス加工するこ
とにより、図５に示す構成を有するスクリーン原反を作
った。スクリーン原反のＰＥＴ面に、厚さ４００μｍの
軟質ＰＶＣ（ポリ塩化ビニル）シートから成る支持体を
装着後、巻き取り機を付設することによって、図６に示
すような映像反射特性を有する反射型スクリーンを完成
した。
スクリーンに向ってＥ＝１５度の投写半値角で投写さ
れ、対角長２００ｃｍ（７９．７インチ）、水平幅１６
０ｃｍおよび垂直幅１２０ｃｍに拡大された映像を、Ｔ
＝６０度の水平反射半値角（水平視野半値角）で観視す
るために、以下の手順で反射型スクリーンを作製した。
先ず、反射区画数２ｍ＝１６００および水平反射方位数
ｎ＝６００の条件で、スクリーンの水平方向に凹凸構造
を有する縦縞状の反射体の断面形状を式〜によって
設計した。次に、コンピュータで制御された切削機を用
いて各反射区画の断面形状を形成した一連のバイトによ
り、真鍮製のロール金型の表面に前記断面形状の反転構
造を付与した。他方、厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍのＰ
ＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）シート３の片面
に、１０００Åの厚さでアルミニウムを蒸着後、この反
射層４の表面に厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍのＰＥ（ポ
リエチレン）フィルムから成る保護膜５を貼り合わせ
て、光反射シートを調製した。ロール金型を用いて光反
射シートの保護膜側から１２５℃でエンボス加工するこ
とにより、図５に示す構成を有するスクリーン原反を作
った。スクリーン原反のＰＥＴ面に、厚さ４００μｍの
軟質ＰＶＣ（ポリ塩化ビニル）シートから成る支持体を
装着後、巻き取り機を付設することによって、図６に示
すような映像反射特性を有する反射型スクリーンを完成
した。
【００１２】実施例２ エチレン成分３２モル％とビニルアルコール成分６８モ
ル％から成るＥＶＯＨ（エチレンとビニルアルコールの
共重合体）の透明フィルムを長手方向に約４倍延伸後、
三菱化成（株）製の赤色偏光色素Ｄｉａｌｕｍｉｎｏｕ
ｓ Ｒｅｄ ４Ｂ、住友化学工業（株）製の緑色偏光色
素Ｄｉｒｅｃｔ Ｄａｒｋ ＧｒｅｅｎＢＡおよび三菱
化成（株）製の青色偏光色素Ｄｉｒｅｃｔ Ｓｋｙ Ｂ
ｌｕｅ６Ｂを混合したニュートラルグレイ系の２色性有
機色素を０．３重量％溶解した水溶液に、５０℃で３０
分間浸漬することにより、厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍ
の偏光膜を作製した。武田薬品工業（株）製の透明接着
剤Ａ−３８５／Ａ−５０を用いて、この偏光膜を実施例
１の反射層と保護膜の間に接着し、実施例１と同様の条
件で直線偏光性の球面波による投写像を鮮明に映す反射
型スクリーンを作製した。
ル％から成るＥＶＯＨ（エチレンとビニルアルコールの
共重合体）の透明フィルムを長手方向に約４倍延伸後、
三菱化成（株）製の赤色偏光色素Ｄｉａｌｕｍｉｎｏｕ
ｓ Ｒｅｄ ４Ｂ、住友化学工業（株）製の緑色偏光色
素Ｄｉｒｅｃｔ Ｄａｒｋ ＧｒｅｅｎＢＡおよび三菱
化成（株）製の青色偏光色素Ｄｉｒｅｃｔ Ｓｋｙ Ｂ
ｌｕｅ６Ｂを混合したニュートラルグレイ系の２色性有
機色素を０．３重量％溶解した水溶液に、５０℃で３０
分間浸漬することにより、厚さ２５μｍ、幅１２０ｃｍ
の偏光膜を作製した。武田薬品工業（株）製の透明接着
剤Ａ−３８５／Ａ−５０を用いて、この偏光膜を実施例
１の反射層と保護膜の間に接着し、実施例１と同様の条
件で直線偏光性の球面波による投写像を鮮明に映す反射
型スクリーンを作製した。
【００１３】
【発明の効果】本発明によれば、球面波の投写光を所望
の視野角（反射角）内のみで均等に反射することによ
り、投写光の観視効率を最大にする断面形状がスクリー
ンの反射体に付与されるので、投写映像を鮮明に観視で
きる。本発明において、スクリーンの反射体の断面形状
に沿って、光吸収型の偏光膜を反射体の表面に装着する
と共に、この偏光膜における直線偏光性の投写光の透過
量が最大になるように偏光膜と偏光振動面の方向を調節
することにより、液晶表示装置の投写映像を明るい環境
でも鮮明に観視できる。その結果、本発明の反射型スク
リーンは、家庭や職場における通常の映像観視ばかりで
なく、テレビ会議やテレビ電話のような双方向映像通信
にも役立つ。
の視野角（反射角）内のみで均等に反射することによ
り、投写光の観視効率を最大にする断面形状がスクリー
ンの反射体に付与されるので、投写映像を鮮明に観視で
きる。本発明において、スクリーンの反射体の断面形状
に沿って、光吸収型の偏光膜を反射体の表面に装着する
と共に、この偏光膜における直線偏光性の投写光の透過
量が最大になるように偏光膜と偏光振動面の方向を調節
することにより、液晶表示装置の投写映像を明るい環境
でも鮮明に観視できる。その結果、本発明の反射型スク
リーンは、家庭や職場における通常の映像観視ばかりで
なく、テレビ会議やテレビ電話のような双方向映像通信
にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の反射型スクリーンの一例の概略側面図
である。
である。
【図２】液晶表示装置の投写光を示す模式図である。
【図３】液晶表示装置からの投写光束を微小な投写区画
に分割した図である。
に分割した図である。
【図４】反射区画をスクリーンの基準面上で連結した図
である。
である。
【図５】スクリーン原反の概略側面図である。
【図６】本発明の反射型スクリーンの映像反射特性図で
ある。
ある。
３ 熱可塑性高分子シート ４ 反射層 ５ 保護膜 ６ 偏光膜 ７ 支持体
フロントページの続き (72)発明者 竹内 泰平 岐阜県不破郡垂井町表左4330 クラレプラ スチックス株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 球面波として投写装置から円錐状に出射
した投写光束の投写像を映す、投写光束の中心軸に対し
てほぼ垂直に設置したスクリーンであって、スクリーン
の基準面の中心に座標の原点を置き、基準面の方向の座
標をｒ、また基準面の法線方向の座標をｚで表記した場
合に、反射面の形状が式〜によって規定される反射
型のスクリーン。 【数１】 ここで、Ｌは投写装置からスクリーンの基準面までの距
離、Ｅは最大投写角の１／２（投写半値角）、またＴは
最大反射角の１／２（視野半値角）である。Ｅをｍ等分
（ｉは、投写光束の中心軸側からｉ番目の投写区画を示
す）、Ｔをｎ等分（ｊは、各投写区画に対応する反射区
画において基準反射面からｊ番目の単位反射面を示す）
することによって、座標の原点を通る断面の構造を作
る。α（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ番目の投写光成分を反射する
単位反射面のｒ軸に対する傾角、η（ｉ，ｊ）はｉ×ｊ
番目の投写光成分の投写角、またθ（ｊ）は各反射区画
においてｊ番目の反射光成分の反射角（スクリーンの基
準面の法線に対する傾角）を示す。Ｅとηはスクリーン
の基準面の法線方向の角度を０とし、反時計回りの符号
を正とする。Ｔとθはスクリーンの基準面の法線方向の
角度を０とし、時計回りの符号を正とする。αはスクリ
ーンの基準面（ｒ軸方向）の角度を０とし、反時計回り
の符号を正とする。 - 【請求項２】 偏光膜と、該偏光膜の１つの面に設けら
れた反射層とを備え、上記の偏光膜と反射層とが構成す
る凹凸構造の形状が上記式〜によって規定される請
求項１記載の反射型のスクリーン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5019624A JPH05341383A (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-11 | 反射型のスクリーン |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3433292 | 1992-01-23 | ||
| JP4-34332 | 1992-01-23 | ||
| JP5019624A JPH05341383A (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-11 | 反射型のスクリーン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05341383A true JPH05341383A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=26356467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5019624A Pending JPH05341383A (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-11 | 反射型のスクリーン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05341383A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008046205A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射シート、反射スクリーン |
| JP2014071250A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射型スクリーンおよび映像表示システム |
-
1993
- 1993-01-11 JP JP5019624A patent/JPH05341383A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008046205A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射シート、反射スクリーン |
| JP2014071250A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射型スクリーンおよび映像表示システム |
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