JPH05339818A - 活性化気相法炭素繊維 - Google Patents

活性化気相法炭素繊維

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JPH05339818A
JPH05339818A JP4151978A JP15197892A JPH05339818A JP H05339818 A JPH05339818 A JP H05339818A JP 4151978 A JP4151978 A JP 4151978A JP 15197892 A JP15197892 A JP 15197892A JP H05339818 A JPH05339818 A JP H05339818A
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JP
Japan
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carbon fiber
activated
pore size
vapor grown
vapor phase
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Pending
Application number
JP4151978A
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English (en)
Inventor
Masabumi Matsumoto
正文 松本
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種吸着剤や電子材料等として有用な、高特
性活性化炭素繊維を提供する。 【構成】 気相熱分解反応で得られた気相法炭素繊維を
活性化処理する。 【効果】 付活原料の炭素繊維として気相法炭素繊維を
用いることにより、当該気相法炭素繊維の結晶性に由来
した微細均一組織の構造体が、そのまま得られる活性化
炭素繊維の物性、特性に大きく影響を及ぼし、高機能、
高特性活性化気相法炭素繊維が提供される。気相法炭素
繊維は活性化処理を行なっても、含酸素官能基が導入さ
れ難く、微結晶組織が発達しているので、細孔径分布が
75Å以下の範囲となる。吸着剤、電子材料等としての
機能性、特性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性化気相法炭素繊維に
係り、特に、気相熱分解反応で得られた炭素繊維を活性
化してなる、物性及び諸特性が著しく良好な活性化気相
法炭素繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の炭素材を付活処理して得られる活
性炭は、古くから、吸着剤等に応用されている。最近で
は、ポリアクリロニトリル(PAN)系、フェノール系
炭素繊維を表面処理して細孔径分布制御、各種官能基の
導入制御を行ない、これを高性能吸着剤(分子篩)や電
子材料等へ利用する高度技術への展開も試みられてい
る。活性化炭素繊維の高性能吸着剤は、その選択的吸着
機能の発現を、圧力スウィング吸着(Pressure Swing A
dsorption, PSA)、有機溶剤回収などに利用するもので
あり、また、電子材料では、小型、大容量キャパシタの
実現を可能とするものである。
【0003】このような活性化ないし機能化炭素繊維
は、工業、電子分野のみならず、医療などの生化学の分
野(例えば、透析等)、その他幅広い分野に応用される
ものと考えられる。
【0004】ところで、従来の活性化炭素繊維は、セル
ロース系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリロニト
リル(PAN)系、フェノール系、ピッチ系などの炭素
繊維を付活処理して作られている。この繊維は、平均細
孔径は20〜40Åであるが、細孔径分布領域は100
Å以上にも分布の広がりがある。
【0005】また、活性化する前のPAN系等の炭素繊
維は、1000〜1500℃で製造されているため、結
晶性は殆ど発達しておらず、電気伝導度も10-4Ω・c
mと低い。しかして、結晶性が悪いことから、微結晶子
を多く含有し付活処理した時に、微結晶のエッジ部で含
酸素官能基が導入され易く、炭素繊維表面に多量の官能
基が存在している。
【0006】一方、ピッチを原料とした炭素繊維につい
ては、ピッチ中の不純物がそのまま炭素繊維中に存在す
るという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、高精度の分離シ
ステムの開発が望まれ、分離に用いられる吸着剤の材料
開発も盛んに進められている。なかでも、炭素系吸着剤
は、その生体親和性などの物性を活かし、生化学への展
開が試みられてきている。
【0008】一方で、炭素の持つもう一つの物性、即
ち、電気的特性を活かして、電子材料への展開も試みら
れている。
【0009】しかしながら、従来の活性化炭素繊維で
は、前述の如く、 細孔径分布が100Å以上に広がり、シャープな分
布が得られない。そのため、分子サイズ、分子形状の異
なる物質を選択的に認識、識別して、これを効率良く分
離することができない。 電気伝導度が低く、キャパシタの分極性電極で求め
られている高表面積、高導電性のうち、導電性が満たさ
れていない。 などの欠点があり、要求特性を満足し得なかった。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、各種
吸着剤や電子材料等として有用な、高特性活性化炭素繊
維を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の活性化気相法
炭素繊維は、気相熱分解反応で得られた気相法炭素繊維
を活性化処理してなることを特徴とする。
【0012】請求項2の活性化気相法炭素繊維は、請求
項1の活性化気相法炭素繊維において、下記物性及び特
性を備えることを特徴とする。
【0013】平均細孔径:20〜40Å 細孔径分布:孔径10〜75Åの範囲の細孔径が全体の
90%以上 電気伝導度:0.7〜1.3×10-3Ω・cm 全酸素濃度:0.1m mol/g以下 ラマンスペクトル強度比:R=I1360/I1580=0.7
5〜0.96 炭素含有量:99重量%以上 繊維径:0.1〜5.0μm アスペクト比:50〜5000 以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明においては、活性化炭素繊維の付活
原料となる炭素繊維として、気相熱分解法により得られ
る気相法炭素繊維を用いる。気相法炭素繊維は、例え
ば、特開昭63−92727号に記載の方法等により容
易に製造することができる。
【0015】このような気相法炭素繊維を活性化処理す
る方法としては、例えば、次のような方法が挙げられ
る。
【0016】 気相法炭素繊維を、付活ガスとして二
酸化炭素(CO2 )、酸素、空気、プロパン燃焼ガス、
水蒸気、好ましくはCO2 ガスを用いて、500〜10
00℃で30分〜1時間加熱処理する。
【0017】 平行平板型酸素プラズマ中でプラズマ
処理する。
【0018】このようにして気相法炭素繊維を活性化処
理することにより、前述の物性及び特性を備えた高特性
活性化気相法炭素繊維が得られる。
【0019】なお、前述の物性及び特性において、電気
伝導度は、黒鉛化処理なしで達成される値であり、特に
1×10-3Ω・cm程度の低い値が得られる。
【0020】全酸素濃度とは、表面に存在するエーテル
基、カルボニル基、ラクトン基、フェノール基などの含
酸素官能基の割合を示すものである。
【0021】また、ラマンスペクトルの強度比は表面結
晶状態を示すものである。即ち、ラマンスペクトルの1
580cm-1由来のピークは黒鉛微結晶に依存するの
で、1360cm-1のピークの強度I1360と1580c
-1のピークの強度I1580との比R=I1360/I
1580が、結晶性の一つの指標とされる。
【0022】
【作用】付活原料の炭素繊維として気相法炭素繊維を用
いることにより、当該気相法炭素繊維の結晶性に由来し
た微細均一組織の構造体が、そのまま得られる活性化炭
素繊維の物性、特性に大きく影響を及ぼし、高機能、高
特性活性化気相法炭素繊維が提供される。
【0023】特に、気相法炭素繊維は活性化処理を行な
っても、含酸素官能基が導入され難く、微結晶組織が発
達しているので、細孔径分布が75Å以下の範囲とな
り、特に、付活ガスとしてCO2 ガスを用いたもので
は、細孔径分布は20〜40Åの範囲にシャープなピー
クとして得られる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0025】実施例1 特開昭63−92727号記載の方法により、下記の条
件にて気相法炭素繊維の製造を行なった。 レーザー:CO2 レーザー(10.591μm) 原料:C24 触媒粒子となる物質を含む化合物:フェロセン キャリアーガス:H2 圧力:常圧 滞留時間:1分 原料濃度:5vol%inH2 反応器:20mmID×450mmL(石英製) 得られた気相法炭素繊維をCO2 ガス(CO2 分圧10
1.3kPa)を用いて1000℃で20分間活性化処
理して、本発明の活性化気相法炭素繊維を得た。
【0026】得られた活性化気相法炭素繊維のラマンス
ペクトルを図1に示す。図1より明らかなように、ピー
クは1360cm-1と1580cm-1に表れており、R
=I1360/I1580=0.96で、0.75〜0.96の
範囲内である。
【0027】また、活性化気相法炭素繊維の表面に存在
する含酸素官能基をESCAで分析した結果を図2に示
す。図2より明らかなように、エーテル、カルボニル、
ラクトンの各官能基が導入されているが、全酸素量は
0.05〜0.1m mol/g以下と微量であった。
【0028】更に、活性化気相法炭素繊維の細孔径分布
を図3に示す。図3より明らかなように、細孔径は10
〜75Åの範囲に分布し、特に、20〜40Åの範囲に
鋭いピークが存在している。
【0029】なお、この活性化気相法炭素繊維につい
て、電気伝導度、炭素含有量、繊維径、アスペクト比を
調べたところ、次の通りであった。 電気伝導度:1.0×10-3Ω・cm 繊維径:0.5〜1.0μm アスペクト比=100〜1000
【0030】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の活性化気相
法炭素繊維によれば、結晶性が良く、電気伝導度が高
く、細孔径分布範囲が狭く、細孔径の均一性に優れ、ま
た、繊維径、アスペクト比の均一性にも優れ、高純度な
活性化炭素繊維が提供される。
【0031】このような活性化気相法炭素繊維は、吸着
剤、電子材料等としての機能性、特性に著しく優れ、工
業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた活性化気相法炭素繊維のラ
マンスペクトルを示す図である。
【図2】実施例1で得られた活性化気相法炭素繊維のE
SCA分析結果を示す図である。
【図3】実施例1で得られた活性化気相法炭素繊維の細
孔径分布を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 9/127 7199−3B D06M 10/00 11/76 // D06M 101:40 7199−3B D06M 10/00 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相熱分解反応で得られた気相法炭素繊
    維を活性化処理してなる活性化気相法炭素繊維。
  2. 【請求項2】 下記物性及び特性を備える請求項1に記
    載の活性化気相法炭素繊維。 平均細孔径:20〜40Å 細孔径分布:孔径10〜75Åの範囲の細孔径が全体の
    90%以上 電気伝導度:0.7〜1.3×10-3Ω・cm 全酸素濃度:0.1m mol/g以下 ラマンスペクトル強度比:R=I1360/I1580=0.7
    5〜0.96 炭素含有量:99重量%以上 繊維径:0.1〜5.0μm アスペクト比:50〜5000
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