JPH0533705A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH0533705A
JPH0533705A JP3192353A JP19235391A JPH0533705A JP H0533705 A JPH0533705 A JP H0533705A JP 3192353 A JP3192353 A JP 3192353A JP 19235391 A JP19235391 A JP 19235391A JP H0533705 A JPH0533705 A JP H0533705A
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JP
Japan
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fuel ratio
air
fuel
catalyst
warm
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Pending
Application number
JP3192353A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichiro Nishikawa
誠一郎 西川
Masumi Kinugawa
眞澄 衣川
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Priority to US07/922,103 priority patent/US5315823A/en
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴射ディザの開始・終了の際に速やかに理論
空燃比にすることができる内燃機関の制御装置を提供す
ることにある。 【構成】 ECU2は触媒19の暖機が完了していない
状態において、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃
比に対しリッチ側とリーン側になるように、燃料噴射量
を調整して触媒暖機処理を行う。又、ECU2は触媒暖
機処理を開始するときには中心空燃比を理論空燃比にす
るための第1の空燃比フィードバック制御定数(スキッ
プ量の初期値)を設定し、触媒暖機処理を終了するとき
には中心空燃比を理論空燃比にするための第2の空燃比
フィードバック制御定数(スキップ量の初期値)を設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の制御装置
に係り、詳しくは、排気ガスを浄化する触媒を早期に暖
機させるためのエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、三元触媒の上下流に酸素濃度検出
器を設置し、上流側の酸素濃度検出器の出力信号に応じ
て、上流側酸素濃度検出器によるリッチ、リーン判定の
ディレィ時間を調整したり、空燃比フィードバックの定
数を変更し、中心空燃比を理論空燃比(λ=1)に制御
するシステムが提案されている(例えば、特開昭61−
234241号公報)。
【0003】一方、本願出願人は先に、特願平3−18
695号にて、強制的に供給量を増減して最終噴射とす
ることにより、強制的に発熱反応を行わせ、触媒を早期
暖機させている。これを、噴射ディザ(dither )と定
義する。
【0004】そして、この二つの技術を組み合わせるこ
とによって、触媒の早期暖機を可能とするとともに中心
空燃比を理論空燃比(λ=1)に制御するシステムを構
築することが考えられる。つまり、図14に示すよう
に、三元触媒の上流側の酸素濃度検出器を用いてフィー
ドバック制御しているときに、噴射ディザにより空燃比
の変動が生じ、燃料の増減分だけ空燃比フィードバック
によるリッチ・リーン判定に遅れが発生し、フィードバ
ック周期が長くなり(図14において、T1 <T2 )、
この周期が長くなることにより中心空燃比がズレる。し
かし、三元触媒の下流側の酸素濃度検出器により、リッ
チスキップ量RSRとリーンスキップ量RSLを徐々に
修正することにより中心空燃比を理論空燃比に収束させ
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
ステムにおいては、下流側の酸素濃度検出器の出力を用
いて補正されるが、図14に示すように、ディザ制御の
開始や終了時のように急激な空燃比の変化に対しては早
い対応はできない。
【0006】そこで、この発明の目的は、噴射ディザの
開始・終了の際に速やかに理論空燃比にすることができ
る内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図15に
示すように、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁M1
と、内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化する
ための触媒M2と、前記触媒M2の暖機状態を検出する
暖機状態検出手段M3と、内燃機関の運転状態を検出す
る運転状態検出手段M4と、前記触媒M2の上流側に設
けられ、排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1の空
燃比センサM5と、前記触媒M2の下流側に設けられ、
排気ガス中の特定成分濃度を検出する第2の空燃比セン
サM6と、前記運転状態検出手段M4による内燃機関の
運転状態に応じた量の燃料噴射を行わせるべく前記燃料
噴射弁M1を制御する燃料噴射制御手段M7と、前記第
1の空燃比センサM5の出力に応じて、空燃比が理論空
燃比近傍の狭い範囲内となるように、前記燃料噴射制御
手段M7による燃料噴射量を調整して空燃比をフィード
バック補正する空燃比フィードバック手段M8と、前記
第2の空燃比センサM6の出力に応じて、前記空燃比フ
ィードバック手段M8による中心空燃比が理論空燃比に
近づくように、空燃比フィードバック制御定数を変更す
る制御定数変更手段M9と、前記暖機状態検出手段M3
により前記触媒M2の暖機が完了していない状態におい
て、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリ
ッチ側とリーン側になるように、前記燃料噴射制御手段
M7による燃料噴射量を調整して触媒暖機処理を行う触
媒暖機手段M10と、前記触媒暖機手段M10による触
媒暖機処理を開始するときには前記空燃比フィードバッ
ク手段M8による中心空燃比を理論空燃比にするための
第1の空燃比フィードバック制御定数を設定し、触媒暖
機処理を終了するときには前記空燃比フィードバック手
段M8による中心空燃比を理論空燃比にするための第2
の空燃比フィードバック制御定数を設定する制御定数設
定手段M11とを備えた内燃機関の制御装置をその要旨
とする。
【0008】第2の発明は、図16に示すように、内燃
機関に燃料を噴射する燃料噴射弁21と、内燃機関の排
気管に配設され、排気ガスを浄化するための触媒22
と、前記触媒22の暖機状態を検出する暖機状態検出手
段M23と、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検
出手段M24と、前記触媒M22の上流側に設けられ、
排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1の空燃比セン
サM25と、前記触媒M22の下流側に設けられ、排気
ガス中の特定成分濃度を検出する第2の空燃比センサM
26と、前記運転状態検出手段M24による内燃機関の
運転状態に応じた量の燃料噴射を行わせるべく前記燃料
噴射弁M21を制御する燃料噴射制御手段とM27、前
記第1の空燃比センサM25の出力に応じて、空燃比が
理論空燃比近傍の狭い範囲内となるように、前記燃料噴
射制御手段M27による燃料噴射量を調整して空燃比を
フィードバック補正する空燃比フィードバック手段M2
8と、前記第2の空燃比センサM26の出力に応じて、
前記空燃比フィードバック手段M28による中心空燃比
が理論空燃比に近づくように、前記空燃比フィードバッ
ク手段M28での第1の空燃比センサM25の出力判定
の遅延時間を変更する遅延時間変更手段M29と、前記
暖機状態検出手段M23により前記触媒M22の暖機が
完了していない状態において、強制的に所定期間毎に空
燃比が理論空燃比に対しリッチ側とリーン側になるよう
に、前記燃料噴射制御手段M27による燃料噴射量を調
整して触媒暖機処理を行う触媒暖機手段M30と、前記
触媒暖機手段M30による触媒暖機処理を開始するとき
には前記空燃比フィードバック手段M28による中心空
燃比を理論空燃比にするために第1の空燃比センサM2
5の出力判定の遅延時間として第1の遅延時間を設定
し、触媒暖機処理を終了するときには前記空燃比フィー
ドバック手段M28による中心空燃比を理論空燃比にす
るために第1の空燃比センサM25の出力判定の遅延時
間として第2の遅延時間を設定する遅延時間設定手段M
31とを備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置を
その要旨とする。
【0009】
【作用】第1の発明は、燃料噴射制御手段M7は運転状
態検出手段M4による内燃機関の運転状態に応じた量の
燃料噴射を行わせるべく燃料噴射弁M1を制御する。
又、空燃比フィードバック手段M8は第1の空燃比セン
サM5の出力に応じて、空燃比が理論空燃比近傍の狭い
範囲内となるように、燃料噴射制御手段M7による燃料
噴射量を調整して空燃比をフィードバック補正する。さ
らに、制御定数変更手段M9は第2の空燃比センサM6
の出力に応じて、空燃比フィードバック手段M8による
中心空燃比が理論空燃比に近づくように、空燃比フィー
ドバック制御定数を変更する。
【0010】そして、触媒暖機手段M10は暖機状態検
出手段M3により触媒M2の暖機が完了していない状態
において、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に
対しリッチ側とリーン側になるように、燃料噴射制御手
段M7による燃料噴射量を調整して触媒暖機処理を行
う。つまり、内燃機関でのリッチ燃焼とリーン燃焼とを
繰り返させ、リッチ燃焼時に発生する一酸化炭素とリー
ン燃焼時に発生する酸素とによる酸化反応で熱を発生さ
せ、この熱で触媒を加熱させ、触媒を早期に暖機させ
る。
【0011】又、制御定数設定手段M11は触媒暖機手
段M10による触媒暖機処理を開始するときには空燃比
フィードバック手段M8による中心空燃比を理論空燃比
にするための第1の空燃比フィードバック制御定数を設
定し、触媒暖機処理を終了するときには空燃比フィード
バック手段M8による中心空燃比を理論空燃比にするた
めの第2の空燃比フィードバック制御定数を設定する。
つまり、触媒暖機処理を行っていない状態から触媒暖機
処理を行うときの第1の空燃比フィードバック制御定数
と、触媒暖機処理を行っている状態から触媒暖機処理を
行わないときの第2の空燃比フィードバック制御定数と
を、異なった値として用意して、切り換えが行われると
空燃比フィードバック制御定数を選択することにより、
より速やかに中心空燃比を理論空燃比に近づけることが
できることとなる。
【0012】第2の発明は、燃料噴射制御手段M27は
運転状態検出手段M24による内燃機関の運転状態に応
じた量の燃料噴射を行わせるべく燃料噴射弁M21を制
御する。又、空燃比フィードバック手段M28は第1の
空燃比センサM25の出力に応じて、空燃比が理論空燃
比近傍の狭い範囲内となるように、燃料噴射制御手段M
27による燃料噴射量を調整して空燃比をフィードバッ
ク補正する。さらに、遅延時間変更手段M29は第2の
空燃比センサM26の出力に応じて、空燃比フィードバ
ック手段M28による中心空燃比が理論空燃比に近づく
ように、空燃比フィードバック手段M28での第1の空
燃比センサM25の出力判定の遅延時間を変更する。
【0013】そして、触媒暖機手段M30は暖機状態検
出手段M23により触媒M22の暖機が完了していない
状態において、強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃
比に対しリッチ側とリーン側になるように、燃料噴射制
御手段M27による燃料噴射量を調整して触媒暖機処理
を行う。つまり、内燃機関でのリッチ燃焼とリーン燃焼
とを繰り返させ、リッチ燃焼時に発生する一酸化炭素と
リーン燃焼時に発生する酸素とによる酸化反応で熱を発
生させ、この熱で触媒を加熱させ、触媒を早期に暖機さ
せる。
【0014】又、遅延時間設定手段M31は触媒暖機手
段M30による触媒暖機処理を開始するときには空燃比
フィードバック手段M28による中心空燃比を理論空燃
比にするために第1の空燃比センサM25の出力判定の
遅延時間として第1の遅延時間を設定し、触媒暖機処理
を終了するときには空燃比フィードバック手段M28に
よる中心空燃比を理論空燃比にするために第1の空燃比
センサM25の出力判定の遅延時間として第2の遅延時
間を設定する。つまり、触媒暖機処理を行っていない状
態から触媒暖機処理を行うときの第1の遅延時間と、触
媒暖機処理を行っている状態から触媒暖機処理を行わな
いときの第2の遅延時間とを、異なった値として用意し
て、切り換えが行われると遅延時間を選択することによ
り、より速やかに中心空燃比を理論空燃比に近づけるこ
とができることとなる。
【0015】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明を具体化した一実施例を
図面に従って説明する。
【0016】図1は、燃料噴射制御及び点火時期制御が
行われるエンジン1とその周辺装置を示す概略構成図で
ある。図示するように本実施例では、エンジン1の点火
時期AESA,燃料噴射量TAUの各々の制御が、電子
制御装置(以下、ECUという)2により行われる。
【0017】エンジン1は、4気筒4サイクルの火花点
火式のものであって、その吸入空気は上流より、エアク
リーナ3,吸気管4,スロットルバルブ5,サージタン
ク6,吸気分岐管7を介して各気筒に吸入される。
【0018】一方、燃料は図示しない燃料タンクより圧
送されて吸気分岐管7に設けられた燃料噴射弁8a,8
b,8c,8dから噴射・供給されるよう構成されてい
る。又、エンジン1にはディストリビュータ9が設けら
れ、点火回路10から提供される高電圧の電気信号を各
気筒の点火プラグ11a,11b,11c,11dに分
配する。
【0019】さらに、ディストリビュータ9内には回転
数センサ12及び気筒判別センサ13が取り付けられ、
回転数センサ12はエンジン1の回転数Neを検出す
る。つまり、回転数センサ12はエンジン1のクランク
軸と同期して回転するリングギアに対向して設けられる
もので、回転数Neに比例してエンジン1の2回転(即
ち720℃A)に24発のパルス信号を出力する。気筒
判別センサ13はエンジン1の気筒の判別を行う。つま
り、気筒判別センサ13も、エンジン1のクランク軸と
同期して回転するリンクギアに対向して設けられるもの
で所定の気筒の圧縮上死点においてエンジン1の2回転
(即ち、720℃A)に1発のパルス信号Gを出力す
る。
【0020】スロットルセンサ14は、スロットルバル
ブ5の開度THに応じたアナログ信号を出力するととも
に、スロットルバルブ5がほぼ全閉であることを示すア
イドル信号を出力する。吸気圧センサ15はスロットル
バルブ5の下流の吸気圧PMを検出する。暖機センサ1
6はエンジン1の冷却水温Thwを検出し、吸気温セン
サ17は吸気温Tamを検出する。
【0021】さらに、エンジン1の排気管18には、エ
ンジン1から排出される排気ガス中の有害成分(CP,
HC,NOx 等)を低減するための三元触媒19が設け
られている。
【0022】さらに、三元触媒19の上流側にはエンジ
ン1に供給された混合気の空燃比λに応じたリニアな検
出信号を出力する酸素濃度センサである空燃比センサ2
0が設けられている。さらに、三元触媒19の下流側に
はエンジン1に供給された混合気の空燃比λに応じたリ
ニアな検出信号を出力する酸素濃度センサである空燃比
センサ21が設けられている。
【0023】ECU2は、周知のCPU22とROM2
3とRAM24とバックアップRAM25等を中心に算
術論理演算回路として構成され、上述した各センサから
の入力を行う入力ポート26や各アクチュエータへの制
御信号を出力する出力ポート27等と、バス28を介し
て相互に接続されている。
【0024】ECU2は、入力ポート26を介して、吸
気圧PM,吸気温Tam,スロットル開度TH,冷却水
温Thw,空燃比λおよび回転数Ne等を入力し、これ
らに基づいて燃料噴出量TAU,点火時期AESAを算
出し、出力ポート27を介して燃料噴射弁8a〜8d,
点火回路10の各々に制御信号を出力する。
【0025】次に、このように構成した内燃機関の制御
装置の作用を説明する。この作用を説明するに際し、図
8のタイミングチャートを用いる。尚、図8において、
t6 ’のタイミング以前には噴射ディザがない制御であ
り、t6’以降に噴射ディザ制御を行うものとする。
【0026】又、図8に示すように、実際の空燃比に対
し上流側の空燃比センサ(O2 センサ)20は、リーン
からリッチに反転するときには遅れτ1 をもっており、
又、リッチからリーンに反転するときには遅れτ2 をも
っている。
【0027】図2には燃料噴射ディザ制御の判定処理を
示し、この処理は40msec毎に実行される。この燃
料噴射ディザ制御は、三元触媒19の早期暖機のための
処理である。つまり、燃料噴射量を燃焼毎に増減させて
空燃比を理論空燃比に対してリッチ側とリーン側に振る
ことでリッチ燃焼とリーン燃焼とを繰り返し、リッチ燃
焼により一酸化炭素(CO)とリーン燃焼により酸素
(O2 )とを発生させる。そして、このように発生させ
た一酸化炭素と酸素は以下の式に示す酸化反応を行ない
熱(Q)を発生する。
【0028】
【数1】 2CO+O2 =2CO2 +Q この酸化反応によって発生する熱(Q)で排気ガス温度
が上昇し三元触媒19の暖機が促進される。
【0029】より具体的には、図2のステップ100で
はエンジン1が始動完了後(例えば、Ne>500rp
m)所定時間経過したか否かの判別を行なう。この所定
時間は三元触媒19がエミッション浄化作用を行う温度
に達するまでの時間であり、例えば100秒に設定され
る。
【0030】ステップ100で所定時間内でならば、ス
テップ101で冷却水温Thwを読み込んで冷却水温T
hwが20〜60℃の範囲内か否かの判別を行ない、範
囲内ならば噴射ディザの実施条件が成立したか否かを示
すディザ判別フラグFDit をセット(=1)して本ルー
チンを終了する。
【0031】又、ステップ100で始動完了後所定時間
経過したと判別された場合と、ステップ101で冷却水
温Thwが20〜60℃の範囲から外れていると、ステ
ップ102でディザ判別フラグFDit をクリア(=0)
して本ルーチンを終了する。
【0032】次に、図3に基づいて最終燃料噴射量TA
Uの演算方法について説明する。本ルーチンは噴射タイ
ミング毎に起動される。まず、ステップ200及び20
1でエンジン回転数Neと吸気圧PMを読み込み、ステ
ップ202でディザ判別フラグFDit がセット(=1)
されているか否かの判別を行なう。
【0033】ディザ判別フラグFDit がセットされてい
る場合は、ステップ203で空燃比フィードバック条件
が成立か否かの判別を行なう。ここで、空燃比フィード
バック条件とは、エンジン回転数Neが所定値Neo以
下(Ne<Neo)で、かつ、吸気圧PMが所定値PM
o以下(PM<PMo)で、かつ、水温Thwが20℃
以上(Thw>20℃)をいう。
【0034】そして、空燃比フィードバック条件が成立
していると、ステップ205で前回空燃比をリッチ側に
振ったかリーン側に振ったかを表すディザ確認フラグF
riがセット(=1)されているか否かを判別する。
【0035】ディザ確認フラグFriがセットされている
と、前回空燃比がリーン側に振られたとして、今回はリ
ッチ側に空燃比を設定する処理をステップ206にて行
う。即ち、最終ディザ係数CDit =1.1とする。さら
に、ステップ207でディザ確認フラグFriをリセット
(=0)する。
【0036】又、ステップ205でディザ確認フラグF
riがリセット(=0)されていると、前回空燃比がリッ
チ側に振られたとして、今回はリーン側に空燃比を設定
する処理をステップ208にて行う。即ち、最終ディザ
係数CDit =0.9とする。さらに、ステップ209に
てディザ確認フラグFriをセット(=1)する。
【0037】尚、前記ステップ202でディザ判別フラ
グFDit =0の場合と、ステップ203で空燃比フィー
ドバック条件が成立していない場合には、ステップ20
4で最終ディザ係数CDit =1.0とする。
【0038】さらに、ステップ204,207,209
の処理の後、ステップ210でエンジン回転数Neと吸
気圧PMとから2次元マップに記憶されている基本噴射
量TPを算出する。
【0039】そして、ステップ211で最終燃料噴射量
TAUを基本噴射量TPと空燃比補正係数FAFと最終
ディザ係数CDit と係数αと無効噴射時間Tv から以下
の演算式より算出する。ただし、係数αは水温Thwと
エンジン回転数Neと吸気圧の経時的変化率ΔPMとに
より決定されるものである。
【0040】
【数2】 TAU=TP・FAF・CDit ・(1+α)+Tv そして、ステップ212で最終燃料噴射量TAUをセッ
トして本ルーチンを終了する。
【0041】このようにして、空燃比は1燃焼毎にリッ
チ側,リーン側に振られる。その結果、触媒が早期に暖
機完了して排ガス中の有害成分の大気放出が低減され
る。
【0042】図4,5は上流側の空燃比センサ20の出
力に基づいて空燃比補正係数FAFを演算する第1の空
燃比フィードバック制御ルーチンであって、所定時間
(例えば、10msec)毎に実行される。
【0043】ステップ300では空燃比のフィードバッ
ク制御条件(前記ステップ203と同じ)が成立してい
るか否かを判別する。そして、フィードバック制御条件
が不成立のときにはステップ301に進んで、空燃比補
正係数FAFを1.0とする。他方、フィードバック制
御条件成立の場合は、ステップ302に移行する。
【0044】ステップ302では、上流側の空燃比セン
サ20の出力V1 をA/D変換して取り込み、ステップ
303にてV1 が比較電圧VR1(例えば、0.45V)
以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリッチかリー
ンかを判別する。リーン(V1 ≦VR1)であれば、ステ
ップ304でディレイカウンタCDLYを「1」デクリ
メントし、ステップ305,306にてディレイカウン
タCDLYを最小値TDRでガードする。尚、最小値T
DRは上流側の空燃比センサ20の出力においてリーン
からリッチへの変化があってもリーン状態であるとの判
断を保持するためのリッチ遅延時間であって、負の値で
定義される。
【0045】他方、ステップ303においてリッチ(V
1 >VR1)であれば、ステップ307でディレイカウン
タCDLYを「1」インクリメントし、ステップ30
8,309にてディレイカウンタCDLYを最大値TD
Lでガードする。尚、最大値TDLは上流側の空燃比セ
ンサ20の出力においてリッチからリーンへの変化があ
ってもリッチ状態であるとの判断を保持するためのリー
ン遅延時間であって、正の値で定義される。
【0046】ここで、ディレイカウンタCDLYの基準
を「0」とし、CDLY≧0のときに遅延処理後の空燃
比をリッチとみなし、CDLY<0のときに遅延処理後
の空燃比をリーンとみなすものである。
【0047】図5のステップ310では、ディレイカウ
ンタCDLYの符号が反転したか否かを判別する。即
ち、遅延処理後の空燃比が反転したか否かを判別する。
空燃比が反転していれば、ステップ311でディザ判別
フラグFDit が「1」か否か判定し、FDit =0なら
ば、ステップ312でスキップ量RSRとして予め定め
た値RSR1を設定するとともにスキップ量RSLとし
て予め定めた値RSL1を設定する。又、ステップ31
1でディザ判別フラグFDit =1ならば、ステップ31
3でスキップ量RSRとして予め定めた値RSR2を設
定するとともにスキップ量RSLとして予め定めた値R
SL2を設定する。
【0048】そして、ステップ314でリッチからリー
ンへの反転か、リーンからリッチへの反転かを判別す
る。リッチからリーンへの反転であれば、ステップ31
5にてFAF=FAF+RSRとスキップ的に増大さ
せ、逆に、リーンからリッチへの反転であれば、ステッ
プ516にてFAF=FAF−RSLとスキップ的に減
少させる。つまり、スキップ処理を行う(図8でのt2,
t3,t4,t5,t6 のタイミング) 。
【0049】一方、ステップ310においてディレイカ
ウンタCDLYの符号が反転していなければ、ステップ
317,318,319にて積分処理を行う。つまり、
ステップ317にてCDLY<0か否か判別し、CDL
Y<0(リーン)であればステップ318にてFAF=
FAF+K1とし、一方、CDLY≧0(リッチ)であ
ればステップ319にてFAF=FAF−K1とする。
ここで、積分定数K1はスキップ定数RSに比べて十分
小さく設定してあり、つまり、K1<<RSである。従
って、ステップ318はリーン状態(CDLY<0)で
燃料噴射量を徐々に増大させ(図8でのt2 〜t3,t4
〜t5)、ステップ319はリッチ状態(CDLY≧0)
で燃料噴射量を徐々に減少させる(図8でのt1 〜t2,
t3 〜t4,t5 〜t6)。
【0050】尚、ステップ315,316,318,3
19にて演算された空燃比補正係数FAFは最小値(例
えば、0.8)及び最大値(例えば、1.2)にてガー
ドするものとし、これにより、何らかの原因で空燃比補
正係数FAFが大きくなり過ぎ、もしくは小さくなり過
ぎた場合に、その値で機関の空燃比を制御してオーバー
リッチ、オーバーリーンになるのを防ぐ。
【0051】上述のごとく演算されたFAFをRAM2
4に格納してルーチンは終了する。図6,7は下流側の
空燃比センサ21の出力に基づいてスキップ量RSR,
RSLを演算する第2の空燃比フィードバック制御ルー
チンであって、所定時間(例えば、100msec)毎
に実行される。
【0052】ステップ400では下流側の空燃比センサ
21による空燃比のフィードバック制御条件(前記ステ
ップ203と同じ)が成立しているか否かを判別する。
そして、空燃比フィードバック制御条件不成立であれ
ば、同ルーチンを終了する。
【0053】又、空燃比フィードバック制御条件成立で
あれば、ステップ401に進み、下流側の空燃比センサ
21の出力電圧V2 をA/D変換して取り込み、ステッ
プ402にてディザ判別フラグFDit が「1」か否か判
定する。
【0054】そして、FDit =0ならば、図7のステッ
プ416で下流側の空燃比センサ21の出力電圧V2 が
比較電圧VR2(例えば、0.55V)以下か否かを判別
する。つまり、空燃比がリッチかリーンかを判別する。
尚、ステップ416での比較電圧VR2は各空燃比センサ
20,21が触媒の前後にあたるために生ガスの影響に
よる出力特性及び劣化の速度の違いに伴う出力特性を考
慮して図4のステップ303での比較電圧VR1より高く
設定されている。
【0055】ステップ416でリーン(V2 ≦VR2)の
ときにはステップ417にてRSR1=RSR1+ΔR
S(一定値)とし、つまり、リッチスキップ量RSRを
増大させて空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ4
18,419ではRSRを最大値MAXにてガードす
る。さらに、ステップ420にてRSL1=RSL1−
ΔRS(一定値)とする。つまり、リッチスキップ量R
SLを減少させて空燃比をリッチ側に移行させる。ステ
ップ421,423ではRSL1を最小値MINにてガ
ードする。
【0056】他方、ステップ416においてリッチ(V
2 >VR2)のときには、ステップ423にてRSR1=
RSR1−ΔRS(一定値)とし、つまり、リッチスキ
ップ量RSRを減少させて空燃比をリーン側に移行させ
る。ステップ424,425ではRSRを最小値MIN
にてガードする。さらに、ステップ426にてRSL1
=RSL1+ΔRS(一定値)とし、つまり、リーンス
キップ量RSLを増加させて空燃比をリーン側に移行さ
せる。ステップ427,428ではRSLを最大値MA
Xにてガードする。
【0057】一方、図6のステップ402においてディ
ザ判別フラグFDit=1ならば、下流側の空燃比センサ
21の出力電圧V2 が比較電圧VR2(例えば、0.55
V)以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリッチか
リーンかを判別する。
【0058】ステップ403においてリーン(V2 ≦V
R2)のときにはステップ404にてRSR2=RSR2
+ΔRS(一定値)とし、つまり、リッチスキップ量R
SR2を増大させて空燃比をリッチ側に移行させる。ス
テップ405,406ではRSR2を最大値MAXにて
ガードする。さらに、ステップ407にてRSL2=R
SL2−ΔRS(一定値)とする。つまり、リーンスキ
ップ量RSLを減少させて空燃比をリッチ側に移行させ
る。ステップ408,409ではRSL2を最小値MI
Nにてガードする。
【0059】他方、ステップ403においてリッチ(V
2 >VR2)のときには、ステップ410にてRSR2=
RSR2−ΔRS(一定値)とし、つまり、リッチスキ
ップ量RSRを減少させて空燃比をリーン側に移行させ
る。ステップ411,412ではRSRを最小値MIN
にてガードする。さらに、ステップ413にてRSL2
=RSL2+ΔRS(一定値)とし、つまり、リーンス
キップ量RSLを増加させて空燃比をリーン側に移行さ
せる。ステップ414,415ではRSLを最大値MA
Xにてガードする。
【0060】上述のごとく演算されたRSR,RSLは
RAM24に格納され、このルーチンは終了する。尚、
図6,7における最小値MINは過渡追従性が損なわれ
ないレベル(例えば、3%)相当の値であり、又、最大
値MAXは空燃比変動によるドラビリティの悪化が発生
しないレベル(例えば、10%)相当の値である。
【0061】このように、図6,7のルーチンによれ
ば、下流側の空燃比センサ21の出力がリーンであれ
ば、リッチスキップ量RSRが徐々に増大され、かつ、
リーンスキップ量RSLが徐々に減少され、これによ
り、空燃比はリッチ側へ移行される。又、下流側の空燃
比センサ21の出力がリッチであれば、リッチスキップ
量RSRが徐々に減少され、かつ、リーンスキップ量R
SLが徐々に増大され、これにより、空燃比はリーン側
へ移行される。
【0062】このとき、噴射ディザの無い場合には図7
でのステップ417,420,423,426での処理
にてRSR2及びRSL2を算出し、又、噴射ディザの
ある場合には図7でのステップ404,407,41
0,413での処理にてRSR1及びRSL1を算出し
た。つまり、スキップ量を決定する係数をディザの有無
により2種類用意して選択する。
【0063】このように本実施例では、ECU2はエン
ジン1の運転状態に応じた量の燃料噴射を行わせるべく
燃料噴射弁8a〜8dを制御するとともに、空燃比セン
サ20の出力に応じて、空燃比が理論空燃比近傍の狭い
範囲内となるように、燃料噴射量を調整して空燃比をフ
ィードバック補正する。又、ECU2は空燃比センサ2
1の出力に応じて、中心空燃比が理論空燃比に近づくよ
うに、空燃比フィードバック制御定数としてのスキップ
量を変更するようにし、さらに、触媒19の暖機が完了
していない状態において、強制的に所定期間毎に空燃比
が理論空燃比に対しリッチ側とリーン側になるように、
燃料噴射量を調整して触媒暖機処理を行う。つまり、リ
ッチ燃焼とリーン燃焼とを繰り返させてリッチ燃焼時に
一酸化炭素を発生させリーン燃焼時に酸素を発生させ一
酸化炭素との酸化反応を起こし、このときの熱にて触媒
の暖機を完了させる。さらに、ECU2は触媒暖機処理
を開始するときには中心空燃比を理論空燃比にするため
の第1の空燃比フィードバック制御定数(スキップ量の
初期値)を設定し、触媒暖機処理を終了するときには中
心空燃比を理論空燃比にするための第2の空燃比フィー
ドバック制御定数(スキップ量の初期値)を設定する。
つまり、触媒暖機処理を行っていない状態から触媒暖機
処理を行うときの第1の空燃比フィードバック制御定数
(スキップ量の初期値)と、触媒暖機処理を行っている
状態から触媒暖機処理を行わないときの第2の空燃比フ
ィードバック制御定数(スキップ量の初期値)とを、異
なった値として用意して、切り換えが行われると空燃比
フィードバック制御定数を選択することにより、より速
やかに中心空燃比を理論空燃比に近づけることができる
こととなる。
【0064】この実施例の応用としては、上記実施例で
はディザ制御の有無で異なったスキップ量の初期値を設
定したが、ディザ制御の有無で異なった積分処理の値
(積分定数K1,K2)を設定するようにしてもよい。 (第2実施例)次に、第2実施例を説明する。
【0065】第1実施例ではディザ制御の有無で異なっ
たスキップ量の初期値を設定したが、本実施例は上流側
の空燃比センサ20の出力がリッチからリーンに変化し
ても一定時間はリッチとみなし、逆に、上流側の空燃比
センサ20の出力がリーンからリッチに変化しても一定
時間はリーンとみなすという遅延処理を行うようにし、
下流側の空燃比センサ21の出力に応じて前述の遅延処
理時間(ディレイ時間TD)を調整するものである。
【0066】全体構成は図1と同様であり、図2,3の
処理も同じである。本実施例の作用を図13のタイミン
グチャートを用いて説明する。図9,10は上流側の空
燃比センサ20の出力に基づいて空燃比補正係数FAF
を演算する第1の空燃比フィードバック制御ルーチンで
あって、所定時間(例えば、10msec)毎に実行さ
れる。
【0067】ステップ500では空燃比のフィードバッ
ク制御条件が成立しているか否かを判別する。ここで、
空燃比フィードバック条件とは、エンジン回転数Neが
所定値Neo以下(Ne<Neo)で、かつ、吸気圧P
Mが所定値PMo以下(PM<PMo)で、かつ、水温
Thwが20℃以上(Thw>20℃)をいう。
【0068】そして、フィードバック制御条件が不成立
のときにはステップ501に進んで、空燃比補正係数F
AFを1.0とする。他方、フィードバック制御条件成
立の場合は、ステップ502に移行する。
【0069】ステップ502では、ディザ判別フラグF
Dit が「1」か否か判定し、FDit=0ならば、ステッ
プ503でディレイ時間TDRとして予め定めた値TD
R1を設定するとともにディレイ時間TDLとして予め
定めた値TDL1を設定する。又、ステップ502でデ
ィザ判定フラグFDit=1ならば、ステップ504でデ
ィレイ時間TDRとして予め定めた値TDR2を設定す
るとともにディレイ時間TDLとして予め定めた値TD
L2を設定する。
【0070】そして、ステップ505で上流側の空燃比
センサ20の出力V1をA/D変換して取り込み、ステ
ップ506にてV1 が比較電圧VR1(例えば、0.45
V)以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリッチか
リーンかを判別する。リーン(V1 ≦VR1)であれば、
ステップ507でディレイカウンタCDLYを「1」デ
クリメントし、ステップ508,509にてディレイカ
ウンタCDLYを最小値TDRでガードする。
【0071】他方、ステップ506においてリッチ(V
1 >VR1)であれば、ステップ510でディレイカウン
タCDLYを「1」インクリメントし、ステップ51
1,512にてディレイカウンタCDLYを最大値TD
Lでガードする。
【0072】図10のステップ513では、ディレイカ
ウンタCDLYの符号が反転したか否かを判別する。即
ち、遅延処理後の空燃比が反転したか否かを判別する。
空燃比が反転していれば、ステップ514でリッチから
リーンへの反転か、リーンからリッチへの反転かを判別
する。リッチからリーンへの反転であれば、ステップ5
15にてFAF=FAF+RSRとスキップ的に増大さ
せ、逆に、リーンからリッチへの反転であれば、ステッ
プ516にてFAF=FAF−RSLとスキップ的に減
少させる。つまり、スキップ処理を行う。
【0073】一方、ステップ513においてディレイカ
ウンタCDLYの符号が反転していなければ、ステップ
517,518,519にて積分処理を行う。つまり、
ステップ517にてCDLY<0か否か判別し、CDL
Y<0(リーン)であればステップ518にてFAF=
FAF+K1とし、一方、CDLY≧0(リッチ)であ
ればステップ519にてFAF=FAF−K1とする。
従って、ステップ518はリーン状態(CDLY<0)
で燃料噴射量を徐々に増大させ、ステップ519はリッ
チ状態(CDLY≧0)で燃料噴射量を徐々に減少させ
る。
【0074】上述のごとく演算されたFAFをRAM2
4に格納してルーチンは終了する。図11,12は下流
側の空燃比センサ21の出力に基づいてディレイ時間T
DR,TDLを演算する第2の空燃比フィードバック制
御ルーチンであって、所定時間(例えば、100mse
c)毎に実行される。
【0075】ステップ600では下流側の空燃比センサ
21による空燃比のフィードバック制御条件が成立して
いるか否かを判別し、条件不成立であれば、同ルーチン
を終了する。
【0076】又、空燃比フィードバック制御条件成立で
あれば、ステップ601に進み、下流側の空燃比センサ
21の出力電圧V2 をA/D変換して取り込み、ステッ
プ602にてディザ判定フラグFDit が「1」か否か判
定する。
【0077】そして、FDit =0ならば、図12のステ
ップ616で下流側の空燃比センサ21の出力電圧V2
が比較電圧VR2(例えば、0.55V)以下か否かを判
別する。つまり、空燃比がリッチかリーンかを判別す
る。ステップ616でリーン(V2 ≦VR2)のときには
ステップ617にてTDR1=TDR1+ΔTD(一定
値)とし、つまり、リッチディレイ時間TDRを増大さ
せて空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ618,
619ではTDRを最大値MAXにてガードする。さら
に、ステップ620にてTDL1=TDL1−ΔTD
(一定値)とする。つまり、リーンディレイ時間TDL
を減少させて空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ
621,622ではTDL1を最小値MINにてガード
する。
【0078】他方、ステップ616においてリッチ(V
2 >VR2)のときには、ステップ623にてTDR1=
TDR1−ΔTD(一定値)とし、つまり、リッチディ
レイ時間TDRを減少させて空燃比をリーン側に移行さ
せる。ステップ624,625ではTDRを最小値MI
Nにてガードする。さらに、ステップ626にてTDL
1=TDL1+ΔTD(一定値)とし、つまり、リーン
ディレイ時間TDLを増加させて空燃比をリーン側に移
行させる。ステップ627,628ではTDLを最大値
MAXにてガードする。
【0079】一方、図11のステップ602においてデ
ィザ判別フラグFDit =1ならば、下流側の空燃比セン
サ21の出力電圧V2 が比較電圧VR2(例えば、0.5
5V)以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリッチ
かリーンかを判別する。
【0080】ステツプ603においてリーン(V2 ≦V
R2)のときにはステップ604にてTDR2=TDR2
+ΔTD(一定値)とし、つまり、リッチディレイ時間
TDR2を増大させて空燃比をリッチ側に移行させる。
ステップ605,606ではTDR2を最大値MAXに
てガードする。さらに、ステップ607にてTDL2=
TDL2−ΔTD(一定値)とする。つまり、リーンデ
ィレイ時間TDLを減少させて空燃比をリッチ側に移行
させる。ステップ608,609ではTDL2を最小値
MINにてガードする。
【0081】他方、ステップ603においてリッチ(V
2 >VVR2)のときには、ステップ610にてTDR2
=TDR2−ΔTD(一定値)とし、つまり、リッチデ
ィレイ時間TDRを減少させて空燃比をリーン側に移行
させる。ステップ611,612ではTDRを最小値M
INにてガードする。さらに、ステップ613にてTD
L2=TDL2+ΔTD(一定値)とし、つまり、リー
ンディレイ時間TDLを増加させて空燃比をリーン側に
移行させる。ステップ614,615ではTDLを最大
値MAXにてガードする。
【0082】上述のごとく演算されたTDR,TDLは
RAM24に格納され、このルーチンは終了する。この
ように、図11,12のルーチンによれば、下流側の空
燃比センサ21の出力がリーンであれば、リッチディレ
イ時間TDRが徐々に増大され、かつ、リーンディレイ
時間TDLが徐々に減少され、これにより、空燃比はリ
ッチ側へ移行される。又、下流側の空燃比センサ21の
出力がリッチであれば、リッチディレイ時間TDRが徐
々に減少され、かつ、リーンディレイ時間TDLが徐々
に増大され、これにより、空燃比はリーン側へ移行され
る。
【0083】このとき、噴射ディザの無い場合には図1
2でのステップ617,621,623,626での処
理にてTDR2及びTDL2を算出し、又、噴射ディザ
のある場合には図11でのステップ604,607,6
10,613での処理にてTDR1及びTDL1を算出
した。つまり、ディレイ時間TDを決定する係数をディ
ザの有無により2種類用意して選択する。
【0084】このように本実施例では、ECU2は空燃
比センサ21の出力に応じて、中心空燃比が理論空燃比
に近づくように、空燃比センサ20の出力判定の遅延時
間を変更する。そして、ECU2は触媒暖機処理を開始
するときには中心空燃比を理論空燃比にするために空燃
比センサ20の出力判定(リッチ・リーン判定)の遅延
時間として第1の遅延時間を設定し、触媒暖機処理を終
了するときには中心空燃比を理論空燃比にするために空
燃比センサ20の出力判定(リッチ・リーン判定)の遅
延時間として第2の遅延時間を設定する。つまり、触媒
暖機処理を行っていない状態から触媒暖機処理を行うと
きの第1の遅延時間と、触媒暖機処理を行っている状態
から触媒暖機処理を行わないときの第2の遅延時間と
を、異なった値として用意して、切り換えが行われると
遅延時間を選択することにより、より速やかに中心空燃
比を理論空燃比に近づけることができることとなる。
【0085】尚、この発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、上記各実施例ではディザ量は一
定値としたが、ディザ量を可変とした場合には、そのデ
ィザ量応じた補正係数を選択するようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
噴射ディザの開始・終了の際に速やかに理論空燃比にす
ることができる優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の全体構成を示したブロック図である。
【図2】作用を説明するためのフローチャートである。
【図3】作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】作用を説明するためのフローチャートである。
【図5】作用を説明するためのフローチャートである。
【図6】作用を説明するためのフローチャートである。
【図7】作用を説明するためのフローチャートである。
【図8】作用を説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図9】第2実施例の作用を説明するためのフローチャ
ートである。
【図10】第2実施例の作用を説明するためのフローチ
ャートである。
【図11】第2実施例の作用を説明するためのフローチ
ャートである。
【図12】第2実施例の作用を説明するためのフローチ
ャートである。
【図13】第2実施例の作用を説明するためのタイミン
グチャートである。
【図14】従来技術を説明するための図である。
【図15】クレーム対応図である。
【図16】クレーム対応図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 暖機状態検出手段、運転状態検出手段、燃料噴射制
御手段、空燃比フィードバック手段、制御定数変更手
段、触媒暖機手段、制御定数設定手段、遅延時間変更手
段、遅延時間設定手段としてのECU 8a,8b,8c,8d 燃料噴射弁 18 排気管 19 三元触媒 20 空燃比センサ 21 空燃比センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁
    と、 内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化するため
    の触媒と、 前記触媒の暖機状態を検出する暖機状態検出手段と、 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の特定成分濃
    度を検出する第1の空燃比センサと、 前記触媒の下流側に設けられ、排気ガス中の特定成分濃
    度を検出する第2の空燃比センサと、 前記運転状態検出手段による内燃機関の運転状態に応じ
    た量の燃料噴射を行わせるべく前記燃料噴射弁を制御す
    る燃料噴射制御手段と、 前記第1の空燃比センサの出力に応じて、空燃比が理論
    空燃比近傍の狭い範囲内となるように、前記燃料噴射制
    御手段による燃料噴射量を調整して空燃比をフィードバ
    ック補正する空燃比フィードバック手段と、 前記第2の空燃比センサの出力に応じて、前記空燃比フ
    ィードバック手段による中心空燃比が理論空燃比に近づ
    くように、空燃比フィードバック制御定数を変更する制
    御定数変更手段と、 前記暖機状態検出手段により前記触媒の暖機が完了して
    いない状態において、 強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリッチ
    側とリーン側になるように、前記燃料噴射制御手段によ
    る燃料噴射量を調整して触媒暖機処理を行う触媒暖機手
    段と、 前記触媒暖機手段による触媒暖機処理を開始するときに
    は前記空燃比フィードバック手段による中心空燃比を理
    論空燃比にするための第1の空燃比フィードバック制御
    定数を設定し、触媒暖機処理を終了するときには前記空
    燃比フィードバック手段による中心空燃比を理論空燃比
    にするための第2の空燃比フィードバック制御定数を設
    定する制御定数設定手段とを備えたことを特徴とする内
    燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁
    と、 内燃機関の排気管に配設され、排気ガスを浄化するため
    の触媒と、 前記触媒の暖機状態を検出する暖機状態検出手段と、 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の特定成分濃
    度を検出する第1の空燃比センサと、 前記触媒の下流側に設けられ、排気ガス中の特定成分濃
    度を検出する第2の空燃比センサと、 前記運転状態検出手段による内燃機関の運転状態に応じ
    た量の燃料噴射を行わせるべく前記燃料噴射弁を制御す
    る燃料噴射制御手段と、 前記第1の空燃比センサの出力に応じて、空燃比が理論
    空燃比近傍の狭い範囲内となるように、前記燃料噴射制
    御手段による燃料噴射量を調整して空燃比をフィードバ
    ック補正する空燃比フィードバック手段と、 前記第2の空燃比センサの出力に応じて、前記空燃比フ
    ィードバック手段による中心空燃比が理論空燃比に近づ
    くように、前記空燃比フィードバック手段での第1の空
    燃比センサの出力判定の遅延時間を変更する遅延時間変
    更手段と、 前記暖機状態検出手段により前記触媒の暖機が完了して
    いない状態において、 強制的に所定期間毎に空燃比が理論空燃比に対しリッチ
    側とリーン側になるように、前記燃料噴射制御手段によ
    る燃料噴射量を調整して触媒暖機処理を行う触媒暖機手
    段と、 前記触媒暖機手段による触媒暖機処理を開始するときに
    は前記空燃比フィードバック手段による中心空燃比を理
    論空燃比にするために第1の空燃比センサの出力判定の
    遅延時間として第1の遅延時間を設定し、触媒暖機処理
    を終了するときには前記空燃比フィードバック手段によ
    る中心空燃比を理論空燃比にするために第1の空燃比セ
    ンサの出力判定の遅延時間として第2の遅延時間を設定
    する遅延時間設定手段とを備えたことを特徴とする内燃
    機関の制御装置。
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