JPH05335888A - デジタルフィルタ装置とそれを用いたサンプリング周波数変換装置およびmuseデコーダ - Google Patents

デジタルフィルタ装置とそれを用いたサンプリング周波数変換装置およびmuseデコーダ

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JPH05335888A
JPH05335888A JP11242391A JP11242391A JPH05335888A JP H05335888 A JPH05335888 A JP H05335888A JP 11242391 A JP11242391 A JP 11242391A JP 11242391 A JP11242391 A JP 11242391A JP H05335888 A JPH05335888 A JP H05335888A
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sampling frequency
series
filter
frequency
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Hiroshi Shizawa
弘 志澤
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LSI Logic KK
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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
    • H03H17/0283Filters characterised by the filter structure
    • H03H17/0292Time multiplexed filters; Time sharing filters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H2218/00Indexing scheme relating to details of digital filters
    • H03H2218/06Multiple-input, multiple-output [MIMO]; Multiple-input, single-output [MISO]

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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一のサンプリング周波数fi のn系列の信
号を並列状に処理して、処理後のn系列の信号を並列状
に出力するための信号処理系路内のデジタルフィルタ装
置として、構成要素の数を減少させる。またデジタルフ
ィルタを用いたサンプリング周波数変換装置、さらには
MUSEデコーダで構成要素の数を減少させる。 【構成】 n系列の入力信号を順次切替えて単一のFI
Rフィルタに与え、FIRフィルタを時分割で使用する
ことによって複数の系列に単一のFIRフィルタを共用
させる。またそれを用いたサンプリング周波数変換装
置。さらにMUSEデコーダにおいて静止画処理系、動
画処理系に単一のサンプリング周波数変換装置を共用さ
せて時分割使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、同じサンプリング周
波数の複数の信号を処理するための複数の信号処理系路
を有するデジタル信号処理装置に用いられるデジタルフ
ィルタ装置に関するものであり、さらにそのデジタルフ
ィルタを用いた装置、すなわち複数の信号のそれぞれを
入力側とは異なるが互いに同じサンプリング周波数に変
換するためのサンプリング周波数変換装置と、ハイビジ
ョン放送等に適用される帯域圧縮技術であるMUSE
(Multiple Sub-Nyquist Sampling-Encoding)方式でエ
ンコードされた信号に対するデコーダ(以下MUSEデ
コーダと記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ハイビジョン放送の実験放送が開
始され、将来の本放送へ向けて機器の開発、改良が強く
押し進められている。ハイビジョン放送では情報量が現
行のNTSC方式のテレビジョン放送と比較して5倍以
上と著しく多いため、その信号の帯域幅が広く、そのた
めそのままの帯域幅の信号を1チャンネルの衛星放送の
電波で伝送することは困難である。そこで信号を所定の
方式にしたがって間引きサンプリング(サブサンプリン
グ)して圧縮伝送する技術、すなわちMUSE方式が開
発された。
【0003】このようなMUSE方式により圧縮された
信号を受信するための受信機側においては、受信した信
号をもとの形式の信号に戻すための装置、すなわちMU
SEデコーダが必要となる。このMUSEデコーダで
は、データ間の内挿やサンプリング周波数の変換によっ
て、間引きしたデータを補完する必要がある。また同じ
映像信号でも、静止画領域の信号と動画領域の信号とで
はエンコーダ側での間引きの方式が異なるため、MUS
Eデコーダでも映像信号を一旦静止画領域の信号処理系
と動画領域の信号処理系とに振り分けて、それぞれの系
統で個別にデータ内挿やサンプリング周波数変換等を行
なっている。このようなMUSEデコーダに関しては、
「日経エレクトロニクス」1987年11月2日号(N
o.433)のp189〜p212、あるいは「テレビ
技術」1989年8月号のp65〜p73、さらには
「MUSE−ハイビジョン伝送方法」(二宮佑一著、平
成2年12月1日 社団法人電子情報通信学会発行)な
どに記載されているが、そのMUSEデコーダの原理的
な構成を、映像信号の処理系の部分について図11に示
す。なお映像信号にはY信号(輝度信号)とC信号(色
信号)とがあるが、ここでは主としてY信号についての
処理系を示し、特に以下の説明でも特に断わらない限り
は、Y信号についてのみ説明する。
【0004】図11において、受信されたアナログ信号
から、A/Dコンバータ1によりMUSE信号としてサ
ンプリング周波数16.2MHz のデータ信号が取出され、こ
のMUSE信号がMUSEデコーダ2に与えられる。こ
のMUSEデコーダ2においては、MUSE信号は静止
画領域信号処理系3および動画領域信号処理系4に同時
に与えられる。静止画領域信号処理系3は、フレーム間
内挿手段5とサンプリング周波数変換装置6と、フィー
ルド間内挿手段7とによって構成され、動画領域信号処
理系4はフィールド内内挿手段8と、サンプリング周波
数変換装置9とによって構成されている。ここで、静止
画領域信号処理系3のフレーム間内挿手段5において
は、異なるフレームの1つのフィールドと他のフレーム
の1つのフィールドとの間で信号が内挿されるため、結
果的に信号周波数は16.2MHz からその2倍の32.4MHz と
なり、その32.4MHz の信号がサンプリング周波数変換装
置6において48.6MHz に変換され、さらにフィールド間
内挿手段7においてフィールド間内挿が行なわれ、最終
的に得られた静止画処理信号が静止画−動画ミックス手
段10に入力される。一方、動画領域信号処理系4のフ
ィールド内内挿手段8においては、同じフィールド内に
おいてサンプリング周波数16.2MHz の各データの中間に
周囲のデータからの補間によってデータが創出され、結
果的に32.4MHzの信号となり、さらにその32.4MHz の信
号がサンプリング周波数変換装置9において 48.6MHz
に変換され、この48.6MHz の動画処理信号が静止画−動
画ミックス手段10に入力される。この静止画−動画ミ
ックス手段10において静止画処理信号と動画処理信号
とが図示しない動き検出手段からの信号により制御され
つつミックスされ、全体画像の信号が形成される。
【0005】以上のところにおいて、静止画領域信号処
理系3におけるサンプリング周波数変換装置6および動
画領域信号処理系4におけるサンプリング周波数変換装
置9は、一般にFIRフィルタからなるデジタルフィル
タによって構成することができる。この点についてさら
に具体的に説明する。
【0006】一般にFIRフィルタは図12に原理的に
示すように、シフトレジスタ等の遅延要素D1 ,D2
……,Dn と、係数乗算手段M0 ,M1 ,……,M
n と、加算手段Aとによって構成され、また図12の構
成に対する転置形として図13に示すような構成のもの
もある。これらの図12もしくは図13に示すFIRフ
ィルタをMUSEデコーダのサンプリング周波数変換装
置6,9として使用するにあたっては、入力信号の周波
数(32.4MHz )と出力信号の周波数(48.6MHz )の最小
公倍数である97.2MHz でFIRフィルタを動作させ、か
つ係数乗算手段M0,M1 ,……,Mn において乗算す
る各係数を適切に設定することにより、加算手段A(ま
たはA1 〜An )による加算出力として、サンプリング
周波数を48.6MHz に変換した信号を取出すことができ
る。
【0007】但し、前述のようなMUSEデコーダにお
いては、周波数変換装置の入力周波数(32.4MHz )と出
力周波数(48.6MHz )との間に、2:3という特殊な整
数比の関係があるところから、周波数変換装置にFIR
フィルタを用いる場合に、信号を並列処理することによ
りフィルタ内の動作速度を遅くして低コスト化を図るこ
とができる。すなわち、前述のように入力周波数と出力
周波数の最小公倍数である97.2MHz で動作するフィルタ
に対する実際の入力周波数は1/3の32.4MHzであるか
ら、入力信号の各データのうち3つに2つのデータは0
であり、また出力周波数はフィルタ動作周波数の1/2
の48.6MHz であるから、2回に1回は計算しなくても良
いことになる。そこでMUSEデコーダ内のサンプリン
グ周波数変換装置としては一般に図14に原理的に示す
ような装置を用いることができる。
【0008】図14において、FIRフィルタは、並列
状の3系統のフィルタ系列F1 ,F2 ,F3 によって構
成される。そして32.4MHz のデータ信号は、直列/並列
変換手段11によって16.2MHz の並列2系統の信号に変
換され、その16.2MHz の並列信号は、16.2MHz で動作す
る前述の3系統のフィルタ系列F1 ,F2 ,F3 に与え
られて並列処理され、その3系統のフィルタ系列F1
2 ,F3 の出力が、マルチプレクサなどからなる切替
手段Sa によって順次選択されて、48.6MHz の信号とし
て出力される。
【0009】この図14に示す原理的なMUSEデコー
ダのサンプリング周波数変換装置をより具体化した例と
して、図15に示すような構成が考えられる。
【0010】図15において、直列/並列変換手段11
は、32.4MHz で動作するシフトレジスタ11aと、16.2
MHz で動作するシフトレジスタ11b,11cとによっ
て構成されている。そして16.2MHz で動作する3系統の
フィルタ系列F1 ,F2 ,F3 は、遅延要素の部分を共
通して乗算手段および加算手段の部分で3系統に分けら
れている。すなわち遅延要素D1 ,D2 ,D3 ,D4
各両端の信号がそれぞれ所定の間隔で3群の乗算手段M
11,M12,M13,M14,M15;M21,M22,M23
24;M31,M32,M33,M34に与えられて係数が乗算
され、乗算手段M11〜M15の出力が第1の加算手段A1
によって加算され、乗算手段M21〜M24の出力が第2の
加算手段A2 によって加算され、さらに乗算手段M31
34の出力が第3の加算手段A3 によって加算される。
そしてこれらの各加算手段A1 ,A2,A3 の出力が48.
6MHz で切替動作する切替手段Sa によって順次選択さ
れ、48.6MHz の信号として出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにMUSE
デコーダにおいては、静止画領域信号処理系と動画領域
信号処理系の両者にサンプリング周波数変換装置が設け
られており、このサンプリング周波数変換装置にはデジ
タルフィルタを用いることができる。この場合、最も具
体化した例として図15に示すようなデジタルフィルタ
を用いたサンプリング周波数変換装置が、静止画領域信
号処理系と動画領域信号処理系との両者にそれぞれ設け
られることになる。ところがデジタルフィルタを用いた
サンプリング周波数変換装置は、図15から理解できる
ように、多数の遅延要素と多数の乗算手段、そしていく
つかの加算手段を必要とし、そのため2系統もサンプリ
ング周波数変換装置を設けておけば、高コストとならざ
るを得ないのが実情である。
【0012】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、MUSEデコーダの如く、同じサンプリング
周波数の複数の信号を処理するための複数の信号処理系
路を有するデジタル信号処理装置において、各信号処理
系でデジタルフィルタを通す必要がある場合に、構成要
素の数を従来よりも格段に少なくして低コスト化を図り
得るようにしたデジタルフィルタ装置を提供すると同時
に、それを用いたサンプリング周波数変換装置およびM
USEデコーダを提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、この出願の各発明では次のような構成を適用
している。
【0014】すなわち請求項1の発明は、この出願にお
けるデジタルフィルタ装置の基本的な構成を開示したも
ので、その特徴は、同一のサンプリング周波数fi を有
する異なるn系列(但しnは2以上の整数)の信号を並
列状に処理して、処理後のn系列の信号を並列状に出力
するための信号処理系路内のデジタルフィルタ装置にお
いて、前記n系列の入力信号が与えられる第1切替手段
と、入力信号のサンプリング周波数fi のn倍の周波数
で動作する単一のFIRフィルタと、そのFIRフィル
タの出力側に設けられた第2切替手段とを有し、前記第
1切替手段は、1/fi ×nの周期でn系列の入力信号
を順次切替えて前記FIRフィルタに与えるように構成
され、前記第2切替手段は、FIRフィルタの出力信号
をn個の出力端子にfi ×nの周波数で順次切替えて与
えるように構成され、これにより前記FIRフィルタが
n系列の信号を順次時分割で処理するようにされている
ことにある。
【0015】また請求項2の発明のデジタルフィルタ装
置は、請求項1の発明のデジタルフィルタ装置を、より
具体化したものであって、前記FIRフィルタが、遅延
要素群と、係数乗算手段と、加算手段とを有してなり、
前記遅延要素群はその群内において複数の遅延要素ブロ
ックに区分され、かつ各遅延要素ブロックは、遅延時間
Tが1/(fi ×n)のn個の単位遅延要素を直列に接
続した構成とされ、かつ前記係数乗算手段による係数乗
算および前記加算手段による加算が、各遅延要素ブロッ
クごとにその両端での信号についてなされるように構成
されている。
【0016】さらに請求項3の発明は、デジタルフィル
タを用いたサンプリング周波数変換装置についてのもの
であって、その特徴は、同一のサンプリング周波数fi
を有する異なるn系列(但しnは2以上の整数)の信号
が並列状に与えられ、そのn系列の信号を、それぞれ入
力側サンプリング周波数fi とは異なるサンプリング周
波数fo (但しfi :fo の比がp:qの整数比であり
しかもp,qはそれぞれ互いに素とする)の信号に変換
して、そのn系列の信号を並列状に出力するためのサン
プリング周波数変換装置において、前記n系列の入力信
号が与えられる第1切替手段と、入力側サンプリング周
波数fi と出力側サンプリング周波数fo との最小公倍
数の周波数fio(=fi ×q=fo ×p)のn倍の周波
数fio×nで動作する単一のFIRフィルタと、そのF
IRフィルタの出力側に設けられた第2切替手段とを有
し、前記第1切替手段は、fi ×nの周波数でn系列の
入力信号を順次切替えて前記FIRフィルタに与えるよ
うに構成され、前記第2切替手段は、FIRフィルタの
出力信号をn個の出力端子にfo ×nの周波数で順次切
替えて与えるように構成されており、これにより前記F
IRフィルタがn系列の信号を順次時分割で処理するよ
うにされていることにある。
【0017】また請求項4のサンプリング周波数変換装
置は、請求項3の発明のサンプリング周波数変換装置
を、より具体化したものであって、前記FIRフィルタ
が、遅延要素群と、係数乗算手段と、加算手段とを有し
てなり、前記遅延要素群はその群内において複数の遅延
要素ブロックに区分され、かつ各遅延要素ブロックは、
遅延時間Tが1/(fio×n)のn個の単位遅延要素を
直列に接続した構成とされ、かつ前記係数乗算手段によ
る係数乗算および前記加算手段による加算が、各遅延要
素ブロックごとにその両端での信号についてなされるよ
うに構成されている。
【0018】さらに請求項5の発明のサンプリング周波
数変換装置は、請求項3の発明のサンプリング周波数変
換装置の構成の簡素化を図ったもので、その特徴は、同
一のサンプリング周波数fi を有する異なるn系列(但
しnは2以上の整数)の直列信号が並列状に与えられ、
そのn系列の信号を、それぞれ入力側サンプリング周波
数fi とは異なるサンプリング周波数fo (但しfi
o の比がp:qの整数比でありしかもp,qはそれぞ
れ互いに素でかつp≧2とする)の信号に変換して、そ
のn系列の信号を並列状に出力するためのサンプリング
周波数変換装置において、前記n系列の入力信号をそれ
ぞれp個の並列信号に変換するための直列/並列変換手
段と、その直列/並列変換手段からの信号を、前記n系
列の各系列ごとに順次切替える第1切替手段と、第1切
替手段の出力が与えられるFIRフィルタと、それぞれ
FIRフィルタの出力を1時的に保持するn個の保持手
段と、各保持手段の出力を切替える第2切替手段とを有
し、前記第1切替手段は、fi ×n/pの周波数で切替
動作して、前記n系列の各系列ごとにp個の並列信号を
前記FIRフィルタに与えるように構成され、またその
FIRフィルタは並列なq系列のフィルタ系列からな
り、各フィルタ系列はそれぞれfi ×n/pの周波数で
動作するように構成され、また前記各保持手段は、各フ
ィルタ系列の出力信号をそれぞれ位相がq/(fo ×
n)ずつずれた周波数fo /qのクロックで保持する構
成とされ、さらに前記第2切替手段は、各保持手段の出
力を、foの周波数で順次切替えてn個の出力端子にそ
れぞれサンプリング周波数fo の信号を出力するように
構成されており、これによりn系列の信号を順次時分割
で周波数変換するようにされていることにある。
【0019】また請求項6の発明は、デジタルフィルタ
からなるサンプリング周波数変換装置を備えたMUSE
デコーダについてのものであり、A/D変換されたMU
SE信号の画像信号を処理するためのMUSEデコーダ
であって、静止画領域信号処理系では、フレーム間内挿
を行なった後サンプリング周波数変換を行ないさらにフ
ィールド内内挿を行ない、一方動画領域信号系ではフィ
ールド内内挿を行なった後サンプリング周波数変換を行
なうように構成され、さらに前記静止画領域信号処理系
からの信号と動画領域信号処理系からの信号とを混合す
るようにしたMUSEデコーダにおいて、前記静止画領
域信号処理系のサンプリング周波数変換手段と動画領域
信号処理系のサンプリング周波数変換手段として、共通
のサンプリング周波数変換装置が用いられており、この
サンプリング周波数変換装置は、静止画領域信号処理系
内においてフレーム間内挿を行なった後のサンプリング
周波数fi の静止画中間処理信号と動画領域信号処理系
内においてフィールド内内挿を行なった後のサンプリン
グ周波数fi の動画中間処理信号とが与えられる第1切
替手段と、変換前のサンプリング周波数fi と周波数変
換後のサンプリング周波数fo との最小公倍数の周波数
ioの2倍の周波数で動作するFIRフィルタからなる
単一のデジタルフィルタと、そのデジタルフィルタの出
力側に設けられた第2切替手段とからなり、かつ前記第
1切替手段は、fi ×2の周波数で静止画中間処理信号
と動画中間処理信号とを交互に切替えて前記デジタルフ
ィルタに与えるように構成され、前記第2切替手段は、
デジタルフィルタの出力信号をfo ×2の周波数で静止
画処理出力端子および動画処理出力端子に交互に切替え
て与えるように構成されており、これにより静止画中間
処理信号と動画中間処理信号とを交互に時分割で周波数
変換するようにされていることにある。
【0020】さらに請求項7の発明も同じくデジタルフ
ィルタからなるサンプリング周波数変換装置を備えたM
USEデコーダについてのものであり、その特徴は、A
/D変換されたMUSE信号の画像信号を処理するため
のMUSEデコーダであって、静止画領域信号処理系で
は、フレーム間内挿を行なった後サンプリング周波数を
3/2倍の周波数に変換するサンプリング周波数変換を
行ないさらにフィールド内内挿を行ない、一方動画領域
信号処理系ではフィールド内内挿を行なった後サンプリ
ング周波数を3/2倍の周波数に変換するサンプリング
周波数変換を行なうように構成され、かつ前記静止画領
域信号処理系からの信号と動画領域信号処理系からの信
号とを混合するようにしたMUSEデコーダにおいて、
前記静止画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手
段と動画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手段
として、共通のサンプリング周波数変換装置が用いられ
ており、このサンプリング周波数変換装置は、静止画領
域信号処理系内においてフレーム間内挿を行なった後の
サンプリング周波数fi の静止画中間処理信号と動画領
域信号処理系内においてフィールド内内挿を行なった後
のサンプリング周波数fi の動画領域中間処理信号とを
それぞれ周波数fi /2の並列信号に変換するための2
つの直列/並列変換手段と、その直列/並列変換の出力
信号を切替える第1切替手段と、第1切替手段の出力が
与えられるFIRフィルタと、それぞれFIRフィルタ
の出力を1時的に保持する2つの保持手段と、各保持手
段の出力を切替える第2の切替手段とを有し、前記第1
切替手段は、fi の周波数で切替動作して、静止画中間
処理信号に対応する2個の並列信号と動画中間処理信号
に対応する2個の並列信号とを交互に切替えてFIRフ
ィルタに与えるように構成され、またそのFIRフィル
タは並列な3系統のフィルタ系列からなり、各フィルタ
系列はそれぞれ周波数fi で動作するように構成され、
また前記各保持手段は、各フィルタ系列の出力信号をそ
れぞれ位相が4/fi だけずれた周波数fi /2のクロ
ックで保持する構成とされ、さらに前記第2切替手段
は、各保持手段の出力を、fi ×3/2の周波数で順次
切替えて、2個の出力端子にサンプリング周波数3fi
/2(=fo )の信号を出力するように構成されている
ことことにある。
【0021】さらに請求項8の発明のMUSEデコーダ
は、請求項7のMUSEデコーダにおけるサンプリング
周波数変換装置のデジタルフィルタ群の構成を具体化し
たものであって、その特徴は、前記FIRフィルタが、
遅延時間Tを1/fi に設定した2つの直列な単位遅延
要素からなる遅延要素対を複数組備えた遅延要素群と、
係数乗算手段と、加算手段とを備えた構成とされ、前記
3系統のFIRフィルタ系列の各系列は、それぞれの系
列が前記遅延要素群を共用し、かつ係数乗算手段および
加算手段において3系列に分離した構成とされているこ
とにある。
【0022】
【作用】請求項1の発明のデジタルフィルタ装置におい
ては、同一のサンプリング周波数fi を有する複数系列
(n系列)の信号をそれぞれ各信号系列についてフィル
タを通す必要がある場合のデジタルフィルタとして、単
一かつ共通のFIRフィルタが用いられている。このF
IRフィルタは入力周波数fi のn倍の周波数で動作
し、かつこのFIRフィルタにはfi ×nの周波数でn
系列の入力信号(周波数fi )が順次切替えて与えら
れ、かつフィルタの出力もfi ×nの周波数で順次切替
えられてn個の各出力端子にそれぞれフィルタ通過後の
信号として取出されるところから、FIRフィルタはn
系列のデジタル信号について時分割使用されることにな
る。すなわち、FIRフィルタは、期間1/(fi ×
n)ごとに順次異なる系列の信号を処理することにな
る。
【0023】このように請求項1の発明のデジタルフィ
ルタ装置では、異なるn個の系列のデジタル信号につい
て、単一のFIRフィルタが共用されることになるた
め、各系列ごとに個別にフィルタを設けていた場合と比
較して構成要素の数を減少してコスト低減を図ることが
できる。
【0024】また請求項2の発明のデジタルフィルタ装
置は、請求項1の発明のデジタルフィルタ装置を具体化
したものであるが、この場合のFIRフィルタは、遅延
時間Tが1/fi ×nのn個の単位遅延要素を直列に接
続してなる各遅延要素ブロックごとに、その両端での信
号について係数乗算および加算がなされるようになって
いる。ここでFIRフィルタには、第1切替手段から順
次1/fi ×nの周期で異なる系列のデータが入力され
るが、FIRフィルタ自身はn×fi の周波数で動作す
るから、FIRフィルタに次々に異なる系列のデータが
入力されるたびごとにデータが隣の単位遅延要素にシフ
トされて行き、そのためn個の単位遅延要素からなる遅
延要素ブロックの両端には、あるタイミングでは同時に
同じある系列のデータについての信号があらわれ、かつ
その両端の信号が順次1/(fi×n)の周期で次の系
列のデータに置き換えられて行くことになる。したがっ
て係数乗算、加算もあるタイミングでは同時に同じ系列
のデータについてなされ、かつ順次1/(fi ×n)の
周期で次の系列のデータについて係数乗算、加算を行な
うことになるから、その出力をfi ×nの周波数(1/
(fi ×n)の周期)で切替えて取出すことにより、各
系列間で互いに影響することなくフィルタ通過後の各系
列ごとの信号が出力されることになる。
【0025】このように請求項2の発明のデジタルフィ
ルタ装置では、FIRフィルタを構成する要素のうち、
具体的に係数乗算手段と加算手段とが各系列について共
用されるため、その分これらの構成要素の数を従来の1
/nに減少することができる。
【0026】さらにデジタルフィルタは、サンプリング
周波数変換装置として使用できるところから、請求項3
の発明では、デジタルフィルタを用いた、同一のサンプ
リング周波数fi を有する複数系列(n系列)のデータ
信号のサンプリング周波数をそれぞれfi からfo に変
換して、各系列ごとにサンプリング周波数fo のデータ
信号を出力するための装置として、各系列に対して単一
のデジタルフィルタ(FIRフィルタ)を時分割使用す
るサンプリング周波数変換装置を規定している。但し、
この場合は変換前のサンプリング周波数fi と変換後の
サンプリング周波数fo とが所定のp:qの整数比(但
しp,qは互いに素)である必要がある。
【0027】そして請求項3の発明のサンプリング周波
数変換装置では、先ずそれぞれサンプリング周波数fi
のn系列の各信号は第1切替手段によってfi ×nの周
波数で順次切替えられて単一のFIRフィルタに与えら
れ、このFIRフィルタはf i とfo との最小公倍数の
周波数fio(すなわちfi ×qに等しくかつfo ×pに
等しい)のn倍の周波数fio×n(=fi ×q×n=f
o ×p×n)で動作し、そのFIRフィルタの出力が第
2切替手段によってfo ×nの周波数で順次切替えられ
てn個の出力端子に与えられ、各出力端子からそれぞれ
サンプリング周波数fo の信号として出力される。すな
わち、n個の各系列のデータ信号について、単一のFI
Rフィルタを時分割使用して、互いに影響を及ぼすこと
なくサンプリング周波数をfi からfo に変換し、各系
列ごとにサンプリング周波数foのデータ信号を得るこ
とができる。
【0028】また請求項4の発明のサンプリング周波数
変換装置は、デジタルフィルタ部分について基本的には
請求項2の発明と同様な構成を適用することによって、
具体化を図っている。すなわち請求項4の発明のサンプ
リング周波数変換装置では、FIRフィルタは、遅延時
間Tが1/(fio×n)のn個の単位遅延要素を直列に
接続してなる各遅延要素ブロックごとに、その両端での
信号について係数乗算および加算がなされるようになっ
ている。
【0029】一方、請求項5の発明のサンプリング周波
数変換装置では、単にFIRフィルタを複数の系列につ
いて時分割使用するだけでなく、変換前のサンプリング
周波数fi と変換後のサンプリング周波数fo とが所定
の整数比(但しp,qは互いに素でかつp≧2とする)
であることを有効に利用して、信号を並列処理し、これ
によりさらなるフィルタ構成要素の数の減少と動作速度
の低速化を図っている。
【0030】すなわち、fi とfo とがp:qの整数比
の関係にある場合、請求項3、請求項4の発明のサンプ
リング周波数変換装置では、既に述べたようにFIRフ
ィルタは少なくともfi とfo の最小公倍数の周波数f
io、すなわちfi ×q(=fo ×p)の周波数fioに信
号系列の数nを乗じた周波数fio×n(=fi ×q×n
=fo ×p×n)で動作させることが必要であるが、こ
のようにfi ×q×n(=fo ×p×n)の周波数でF
IRフィルタを動作させた場合、そのFIRフィルタに
対する入力信号は周波数fi ×nであるから、FIRフ
ィルタに加わる信号のうち実際に有効なデータを持って
いるのはq個に1個であり、q個のうち(q−1)個は
0となっている。一方出力側から見れば、計算すれば良
いのはp個に1個だけであり、p個のうち残りの(p−
1)個は計算しなくても良いことになる。そこで請求項
5に規定するように並列処理を行なうように構成するこ
とが可能となっている。
【0031】すなわち請求項5のサンプリング周波数変
換装置では、先ずサンプリング周波数fi のn系列の各
データ信号は各系統ごとにそれぞれp個の並列信号に変
換されて、fi /pの周波数のp個の並列信号となり、
さらにそのfi /pの周波数の各並列信号が、第1切替
手段によって各系列ごとにfi ×n/pの周波数で切替
えられて、その第1切替手段からのfi ×n/pの周波
数の信号がFIRフィルタのq個の系列のフィルタ系列
に与えられる。このときのfi ×n/pの周波数は、入
力側サンプリング周波数fi と出力側サンプリング周波
数fo との最大公約数の周波数に信号系列の数nを乗じ
た周波数に相当する。そしてこのfi ×n/p(=fo
×n/q)の周波数の信号が与えられる各フィルタ系列
も、同じfi ×n/pの周波数で動作する。各フィルタ
系列から取出されたfo ×n/q(=fi ×n/p)の
信号出力は、それぞれ位相がq/(fo ×n)ずつずれ
た周波数fo /qのクロックで保持された後、第2切替
手段によって1/fo の周期で順次n個の出力端子に切
替えて出力され、最終的にn系列の周波数fo の信号が
得られる。
【0032】ここで、各フィルタ系列はfi ×n/pの
動作周波数、したがって並列処理しない場合のfi ×n
の動作周波数の1/pの周波数で動作すれば良いから、
動作速度の比較的遅い安価な素子を使用することが可能
となるのである。
【0033】請求項6の発明のMUSEデコーダは、基
本的には、静止画領域信号処理系内のサンプリング周波
数変換手段と、動画領域信号処理系内のサンプリング周
波数変換手段とを、単一の装置で時分割使用している。
すなわち、静止画領域信号処理系内においてフレーム内
内挿を行なった後のデータ信号(静止画領域中間処理信
号)の周波数fi は一般に32.4MHz となっており、また
動画領域信号処理系内においてフィールド内内挿を行な
った後の信号(動画領域中間処理信号)も一般にfi
32.4MHz となっているから、両者は同じであり、そして
サンプリング周波数変換手段では、上記のfi =32.4MH
z の2つの中間処理信号をいずれもfo=48.6MHz に変
換すれば良いから、MUSEデコーダ内の各系統の周波
数変換手段としても、既に述べたようなデジタルフィル
タを用いた単一の周波数変換装置を適用して、時分割使
用することができる。
【0034】すなわち請求項6のMUSEデコーダは、
サンプリング周波数変換装置として、請求項3で規定し
た装置を応用したものであって、ここで、MUSEデコ
ーダのサンプリング周波数変換装置では、信号系列の数
は静止画中間処理信号と動画中間処理信号との2系列、
したがって請求項3の装置におけるn=2の場合に相当
する。具体的には、サンプリング周波数変換装置には、
いずれもサンプリング周波数fi の静止画中間処理信号
と動画中間処理信号とが並列状に与えられ、これらの静
止画中間処理信号と動画中間処理信号とがfi ×2の周
波数で交互に切替えられて単一のFIRフィルタに与え
られる。このFIRフィルタは、変換前の周波数fi
変換後の周波数fo との最小公倍数の周波数fioの2倍
の周波数(fio×2)で動作する。そしてこのデジタル
フィルタの出力は、第2切替手段によってfo ×2の周
波数で交互に静止画処理出力端子および動画処理出力端
子に振り分けられて、それぞれサンプリング周波数fo
の静止画中間処理信号、動画中間処理信号として出力さ
れる。
【0035】さらに請求項7の発明のMUSEデコーダ
は、単に静止画領域信号処理系のサンプリング周波数変
換手段と動画領域信号処理系のサンプリング周波数変換
手段とを同一のサンプリング周波数変換装置で時分割使
用するだけでなく、サンプリング周波数変換装置に与え
られる静止画中間処理信号および動画中間処理信号の周
波数fi が一般に32.4MHz 、変換後の出力周波数fo
48.6MHz であって両者の比p:qが特に2:3となって
いることに着目し、各中間処理信号をそれぞれ並列処理
することによって回路内の動作速度を遅くすることを図
ったものである。換言すれば、請求項5のサンプリング
周波数変換装置におけるn,p,qを、特にn=2、p
=2、q=3と設定したサンプリング周波数変換装置を
用いたMUSEデコーダと言うことができる。
【0036】具体的には、サンプリング周波数fi の静
止画中間処理信号と動画中間処理信号は、それぞれ周波
数fi /2の並列信号に変換された後、fi の周波数で
切替えられて、静止画中間処理信号の2個の並列信号
(周波数fi /2)と動画中間処理信号の2個の並列信
号(周波数fi /2)が交互にFIRフィルタに与えら
れる。このFIRフィルタは、並列状の3系統のフィル
タ系列からなるものであって、それぞれ周波数fi で動
作し、各フィルタ系列の各出力、すなわち3系統の出力
が2つの保持手段に並列状に与えられて、各保持手段に
おいてそれぞれ4/fi だけ位相が異なる周波数fi
2のクロックで保持され、さらに各保持手段の3つの出
力が2/3×fi (=1/fo )の周期で順次切替えら
れて静止画中間処理出力端子および動画中間処理出力端
子に与えられ、結局fo (=fi ×3/2)の静止画中
間処理信号および動画中間処理信号が得られる。
【0037】また請求項8の発明のMUSEデコーダ
は、請求項7の発明のMUSEデコーダをより具体化し
たものであって、請求項7における3系統のフィルタ系
列に関して、同一の遅延要素群を時分割により共用する
ようにしている。すなわち、遅延要素群は、各々遅延時
間Tを1/fi に設定した2つの直列な単位遅延要素か
らなる複数個の遅延要素対からなるものであり、このよ
うに各単位遅延要素を各フィルタ系列について時分割使
用することによって、より一層の構成要素数の削減、ひ
いてはコスト低減を図ることができる。
【0038】
【実施例】図1にこの発明のデジタルフィルタ装置につ
いて、信号系列の数nが2の場合についての原理的な実
施例を示す。
【0039】図1において、2系統の入力信号線2
x ,21y にはそれぞれ周波数fi の入力信号X,Y
が与えられる。これらの入力信号線21x ,21y は、
マルチプレクサ等からなる第1切替手段22に接続され
ており、この第1切替手段22は、入力信号周波数fi
の2倍の周波数2×fi で切替動作して、周波数fi
2系統の入力信号X,Yを交互にFIRフィルタ23に
与えられるようになっている。このFIRフィルタ23
は、多数のシフトレジスタなどからなる遅延要素群24
と、乗算器等からなる係数乗算手段251 ,252 ,…
25r と、加算器等からなる加算手段26とによって構
成されている。
【0040】前記遅延要素群24は、直列に接続された
複数の遅延要素ブロック241 ,242 …24r-1 に区
分され、かつ各遅延要素ブロック241 〜24r-1 は、
それぞれ遅延時間Tが1/fi ×2の2個の単位遅延要
素D1i,D2i(i=1〜r−1)を直列に接続した構成
とされている。そして各遅延要素ブロック241 〜24
r-1 の両端からタップT1 〜Tr が引出されて、その各
タップT1 〜Tr にそれぞれ係数乗算手段251 〜25
r が接続されて、各タップT1 〜Tr の位置における信
号に対して係数α1 〜αr が乗算されるようになってい
る。さらにその係数乗算手段251 〜25r の出力側
は、前記加算手段26に接続され、その加算手段26の
出力側すなわちFIRフィルタ23の出力側がデマルチ
プレクサ等からなる第2切替手段27に接続されてい
る。この第2切替手段27は、周波数2×fi で動作し
て、加算手段26の出力(FIRフィルタ23の出力)
を2系統の出力信号線28x 、28y に交互に振り分け
るように構成されている。
【0041】以上のような図1の実施例のデジタルフィ
ルタ装置において、周波数fi の2系列の信号X,Yが
入力信号線21x ,21y に加えられれば、第1切替手
段22によってその2系列の信号X,Yが交互に切替え
られて、周波数2×fi の信号としてFIRフィルタ2
3に入力される。したがってこのFIRフィルタ23に
は、信号系列Xのデータと、信号系列Yのデータとが交
互に与えられることになる。このFIRフィルタ23の
各単位遅延要素D1i,D2iはいずれも遅延時間Tが1/
i ×2とされていて、2×fi の周波数で動作するか
ら、信号系列Xおよび信号系列Yのデータが入力される
たびごとに各データが隣の単位遅延要素にシフトされて
行く。したがってあるタイミングでは直列な2個の単位
遅延要素D1i,D2iからなる各遅延要素ブロック241
〜24r-1 の両端のタップT1 〜Tr には、同じ信号系
列についてのデータがあらわれる。すなわち、あるタイ
ミングでは各タップT1 〜Tr にはXの信号系列につい
てのデータがあらわれ、時間1/T(すなわち1/fi
×2)の後の次のタイミングでは各タップT1 〜Tr
Yの信号系列についてのデータがあらわれる。そして係
数乗算手段251 〜25r においても、あるタイミング
では信号系列Xについてのデータに関して係数乗算がな
されるとともに、その係数乗算結果が加算手段26によ
って加算されて第2切替手段27に与えられ、次の1/
i ×2後のタイミングでは係数乗算手段251 〜25
r において信号系列Yのデータについての係数乗算がな
されるとともに、その係数乗算結果が加算手段26に加
算されて第2切替手段27に与えられる。そして第2切
替手段27においてはfi ×2の周波数でこれらの信号
が交互に切替えられて出力信号線28x ,28y に出力
され、結局出力信号線28x には信号系列Xについての
フィルタ通過信号が、また出力信号線28y には信号系
列Yについてのフィルタ通過信号があらわれることにな
る。
【0042】図2には、図1に示すデジタルフィルタ装
置におけるFIRフィルタ23の代りに、転置形のFI
Rフィルタ23′を用いたこの発明のデジタルフィルタ
装置の原理的な構成を示す。この場合は、先に係数乗算
を行なってから遅延させるとともに加算を行なう点が図
1のものとは異なるだけで、本質的な機能は図1の場合
と同じである。
【0043】図3には、図1に示すデジタルフィルタ装
置を拡張した、任意のn系列の信号を処理するためのこ
の発明のデジタルフィルタ装置を示す。この場合、信号
線211 〜21n にそれぞれ周波数fi の信号S1 〜S
n が入力され、第1切替手段22によって1/(fi ×
n)の周期で切替えられて順次FIRフィルタ23に与
えられる。このFIRフィルタ23の遅延要素ブロック
241 〜24r-1 はそれぞれ遅延時間Tが1/(fi ×
n)の直列なn個の単位遅延要素Dij(i=1〜n,j
=1〜r−1)によって構成されている。そしてこれら
n個の単位遅延要素Dijからなる各遅延要素ブロック2
1 〜24r-1 のそれぞれ両端からタップT1 〜Tr
引出されて、これらのタップT1 〜Tr に図1の場合と
同様に係数乗算手段251 〜25r と加算手段26が接
続されている。また第2切替手段27はFIRフィルタ
22の出力を周波数fi ×nで順次切替えてn個の出力
信号線281 〜28n に順次与えるようになっている。
【0044】このような図3のデジタルフィルタ装置の
基本的な機能は、図1のデジタルフィルタ装置の2系統
の機能をn系統に拡張しただけであるので、その説明は
省略する。
【0045】図4には、図3中のFIRフィルタ23に
代えて、転置形のFIRフィルタ23′を用いた例を示
す。
【0046】以上のような図1〜図4に示すデジタルフ
ィルタ装置は、これをサンプリング周波数変換装置とし
て用いることができる。すなわち、同一のサンプリング
周波数fi を有する異なるn系列の直列データ信号が並
列状に与えられ、そのn系列のデータ信号を、それぞれ
入力側サンプリング周波数とは異なるサンプリング周波
数fo に変換してそのn系列の信号を並列状に出力する
場合であって、かつ変換前のサンプリング周波数fi
変換後のサンプリング周波数fo との比fi :fo
p:qの整数比(但しp,qはそれぞれ互いに素とす
る)である場合には、図3もしくは図4に示すデジタル
フィルタ装置をサンプリング周波数変換装置に適用する
ことができ、特にn=2の場合、すなわち2系列のデー
タ信号の場合には図1もしくは図2に示すデジタルフィ
ルタ装置をサンプリング周波数変換装置に適用すること
ができる。
【0047】図3に示すデジタルフィルタ装置をサンプ
リング周波数変換装置に応用した例を図5に示す。この
図5のサンプリング周波数変換装置は、FIRフィルタ
23の装置的な構成は図3のデジタルフィルタ装置と同
じであるが、各部の動作周波数をサンプリング周波数変
換が可能となるように設定している点が図3の場合と異
なる。
【0048】すなわち、図5のサンプリング周波数変換
装置において、入力信号線211 〜21n に与えられる
サンプリング周波数fi のn系列の入力信号S1 〜Sn
は、それぞれ前置切替手段501 〜50n によって周波
数が見掛け上fi ×q=fioとなるように変換される。
すなわちこれらの前置切替手段501 〜50n は、サン
プリング周波数fi の各入力信号Si 〜Sn における各
データの間に、(q−1)個の零のデータを挿入し、見
掛け上fi ×q=fioの周波数の信号とするものであ
る。このようにしてその見掛け上fi ×q=fioとされ
たn系列の信号は、第1切替手段22に与えられる。こ
の第1切替手段22は、fi ×q×nの周波数で前置切
替手段501 〜50n からのn系列の信号を順次切替え
て単一のFIRフィルタ23に与えるように構成されて
いる。したがってFIRフィルタ23には、変換前の入
力側のサンプリング周波数fi と変換後の出力側サンプ
リング周波数fo との最小公倍数fioのn倍、すなわち
io×n(=fi ×q×n=fo ×p×n)の周波数の
信号が与えられることになる。そしてこのFIRフィル
タ23はそのfio×nの周波数で動作するように構成さ
れている。具体的には、FIRフィルタ23内の遅延要
素群24を構成している各遅延要素ブロック241 〜2
r-1 は、それぞれ遅延時間Tが1/(fio×n)のn
個の単位遅延要素Dij(i=1〜n、j=1〜r−1)
を直列に接続した構成とされている。そしてそれぞれの
n個の単位遅延要素Dijからなる遅延要素ブロック24
1 〜24r-1 の両端の信号について係数乗算手段251
〜25r による係数乗算と加算手段26による加算とが
行なわれる。加算手段26の周波数fio×nの出力(F
IRフィルタ23の出力に相当する)は、周波数fo ×
p×nで切替動作する第2の切替手段27によってn個
の後置切替手段511 〜51n に順次振り分けられる。
これらの後置切替手段511 〜51n は、第2切替手段
27から与えられる周波数fo ×pの信号のデータのう
ち、p個に1個だけ伝達しないようにするためもの、換
言すれば(p−1)個の信号を抜き取り、fo ×p/p
=fo の信号を得るためのものである。このようにし
て、各出力信号線281 〜28n には、周波数変換後の
o の出力が得られる。
【0049】なお図5には図3のデジタルフィルタ装置
を応用したサンプリング周波数変換装置を示したが、図
4に示すような転置形のFIRフィルタを用いたデジタ
ルフィルタ装置を応用しても良いことは勿論である。
【0050】図6には、この発明のサンプリング周波数
変換装置をさらに具体化した例、すなわち変換前のサン
プリング周波数fi と変換後のサンプリング周波数fo
とが所定の整数比p:q(但しp,qは互いに素でかつ
p≧2とする)であることを有効に利用して、複数
(n)の系列の信号を時分割処理すると同時に各系列の
信号をそれぞれ並列処理するようにした、請求項5の発
明のサンプリング周波数変換装置の実施例を示す。
【0051】図6において、n系統の信号入力線211
〜21n はそれぞれ直列/並列変換手段301 〜30n
に接続されている。これらの直列/並列変換手段301
〜30n は、いずれもサンプリング周波数fi のデータ
信号をp個の並列信号に変換するためのものであり、し
たがって各直列/並列変換手段301 〜30n の出力の
各並列信号はfi /pの周波数の信号となる。
【0052】各直列/並列変換手段301 〜30n の出
力側は、それぞれp個の第1切替手段221 〜22p
接続されている。これらの第1切替手段221 〜22p
は、それぞれn個の入力をfi ×n/pの周波数で順次
1つの出力に切替えるためのものであって、マルチプレ
クサ等によって構成される。これらの各第1切替手段2
1 〜22p の出力側は、FIRフィルタ23に接続さ
れている。このFIRフィルタ23は、並列なq個の系
列のフィルタ系列231 〜23q からなるものであり、
これらのフィルタ系列231 〜23q は、fi ×n/p
(=fo ×n/q)の周波数で動作する。FIRフィル
タ23の出力側、すなわち各フィルタ系列231 〜23
q の出力側は、ラッチなどからなるn個の保持手段33
1 〜33n に接続されている。これらのn個の保持手段
331 〜33n は、それぞれ位相がq/(fo ×n)ず
つずれた周波数fo /qのクロックによって、FIRフ
ィルタ31の各出力信号を1時的に保持するようになっ
ている。そして保持手段331 〜33n の出力側は、n
個の第2切替手段271 〜27n に接続されている。こ
れらの第2切替手段271 〜27n は、いずれもq個の
入力を1つの出力に周波数fo で順次切替えるものであ
り、各第2切替手段271 〜27n の出力側は出力側信
号線281 〜28n に接続されている。
【0053】以上のような図6に示されるサンプリング
周波数変換装置において、サンプリング周波数がfi
n系列の各データ信号が入力信号線211 〜21n に加
えられれば、各系列のデータ信号はそれぞれ直列/並列
変換手段301 〜30n によって周波数fi /pのp個
の並列信号に変換される。これらの各系列のp個の並列
信号は、p個の第1切替手段221 〜22p によって周
波数fi ×n/pで切替えられて、同じ系列についての
p個の並列信号ごとにFIRフィルタ23に与えられ
る。すなわち、あるタイミングでは同じ系列(例えばn
=1)についてのp個の並列信号が同時にFIRフィル
タ23に与えられ、次のタイミングでは次の系列(例え
ばn=2)についてのp個の並列信号が同時にFIRフ
ィルタ23に与えられる。なおこのときの各並列信号
(第1切替手段221 〜22p の出力信号)の周波数
は、fi ×n/p(=fo ×n/q)となっている。
【0054】FIRフィルタ23の各フィルタ系列23
1 〜23q はfi ×n/pの周波数、すなわちfo ×n
/qの周波数で動作して、あるタイミングではある系列
(例えばn=1の系列)のp個の信号が並列処理され、
次のタイミングでは次の系列(例えばn=2の系列)の
p個の信号が並列処理される。すなわち、FIRフィル
タ23では各系列の信号が時分割処理されるとともに、
それぞれの系列の信号が並列処理されることになる。そ
して各フィルタ系列231 〜23q の出力、すなわちf
o ×n/qの周波数の信号は、それぞれが各保持手段3
1 〜33n に並列状に与えられて、各並列信号が周波
数fo /qのクロックで保持され、それぞれq個の周波
数fo /qの並列信号として第2切替手段271 〜27
n に与えられる。ここで、各保持手段331 〜33n
周波数fo /qのクロックは、それぞれ位相がq/(f
o ×n)だけずれており、したがって各保持手段331
〜33n から出力される周波数fo /qの並列信号(周
期はq/fo )は、各保持手段ごとに1周期の1/nず
つ位相がずれることになり、このように位相を1/nず
つずらすことにより、各保持手段331 〜33n の並列
出力信号が入力信号の各系列に対応することになる。す
なわち、1番目の保持手段331 の並列出力は、1番目
(n=1)の系列の入力信号に対応し、2番目の保持手
段332 の並列出力は、2番目(n=2)の系列の入力
信号に対応し、n番目の保持手段33n の並列出力はn
番目の入力信号に対応することになる。
【0055】このようにして各第2切替手段271 〜2
n に与えられた周波数fo /qの並列信号は、周波数
o で順次切替えられて、各出力信号線281 〜28n
に周波数fo の信号として与えられる。すなわち、各系
列についての並列信号が直列信号に変換され、周波数f
o の信号として出力されることになる。
【0056】ところで、MUSEデコーダに用いるサン
プリング周波数変換装置では、変換前のサンプリング周
波数fi は既に述べたように32.4MHz であり、変換後の
サンプリング周波数fo は48.6MHz であるから、fi
o =p:q=2:3となる。すなわちp=2、q=3
とあらわせる。また信号系列としては静止画中間処理信
号と動画中間処理信号との2系列の信号があるから、n
=2とあらわせる。したがって図6のサンプリング周波
数変換装置において、特にn=2、p=2、q=3とす
れば、これをそのままMUSEデコーダのサンプリング
周波数変換装置として用いることもできる。この場合の
例を図8に示すが、これについては後に改めて説明す
る。
【0057】図7に、前述のようなデジタルフィルタか
らなるサンプリング周波数変換装置を適用したMUSE
デコーダの原理的な構成を示す。
【0058】図7において、受信されたアナログ信号か
ら、A/Dコンバータ1によりMUSE信号としてサン
プリング周波数16.2MHz のデータ信号が取出され、この
MUSE信号がMUSEデコーダ2に与えられる。この
MUSEデコーダ2には、静止画領域信号処理系3と、
動画領域信号処理系4と、静止画−動画ミックス手段1
0とによって構成されている。そして静止画領域信号処
理系3は、フレーム間内挿手段5と、サンプリング周波
数変換装置40と、フィールド間内挿手段7とによって
構成され、一方動画領域信号処理系4は、フィールド内
内挿手段8と、前記と同じサンプリング周波数変換装置
40とによって構成されている。すなわち、サンプリン
グ周波数変換装置40は、静止画領域信号処理系3と動
画領域信号処理系4とにおいて共用されていることにな
る。
【0059】図7の装置において、A/Dコンバータ1
により得られたサンプリング周波数16.2MHz のMUSE
信号は、静止画領域信号処理系3のフレーム間内挿手段
5によって、隣のフレームとの間で16.2MHz のMUSE
信号の各データの間に1個宛データの補間がなされ、結
果的にフレーム間内挿手段5から2倍の32.4MHz のデー
タ信号(静止画中間処理信号)として出力され、その信
号がサンプリング周波数変換装置40に与えられる。一
方前述のサンプリング周波数16.2MHz のMUSE信号
は、動画領域信号処理系4のフィールド内内挿手段8に
も与えられ、ここで同一のフィールド内において各デー
タ間にその周囲のデータから1個宛データが補間され、
結果的にフィールト内内挿手段8から2倍の32.4MHz の
データ信号がサンプリング周波数変換装置40に与えら
れる。
【0060】サンプリング周波数変換装置40において
は、32.4MHz の静止画中間処理信号と同じく32.4MHz の
動画中間処理信号とが、時分割でそれぞれ周波数変換さ
れ、いずれも48.6MHz の信号となって並列状に出力さ
れ、48.6MHz に変換後の静止画中間処理信号は静止画処
理系3内のフィールド内内挿手段10によってフィール
ド内内挿が行なわれた後、静止画−動画ミックス手段1
0において48.6MHz の静止画中間処理信号とミックスさ
れ、全体画像の信号が生成される。
【0061】ここで、サンプリング周波数変換装置40
としては、原理的には図5に示したデジタルフィルタ装
置を用いることができる。この場合、入力側サンプリン
グ周波数fi は静止画中間処理信号、動画中間処理信号
ともに32.4MHz で、出力側サンプリング周波数fo は静
止画中間処理信号、動画中間処理信号ともに48.6MHzで
あるから、fi :fo =p:q=2:3、すなわちp=
2、q=3であり、また系列数nは2となる。そして入
力側サンプリング周波数fi と出力側サンプリング周波
数fo との最小公倍数の周波数fioは97.2MHz となる。
したがってFIRフィルタ23は、97.6MHz の2倍の周
波数(195.2MHz)で動作すれば良く、また各遅延要素ブ
ロック241 〜24r-1 は、それぞれ圧延時間Tが1/
195.2 の2個の単位遅延要素を直列に接続した構成とす
れば良い。
【0062】但し、上述のような構成ではFIRフィル
タ23を195.2MHzの高速で動作させなければならず、そ
のため各素子として高速動作可能なものが必要となり、
高コスト化を招く。そこで図6に示したような並列処理
型のサンプリング周波数変換装置を用いることが望まれ
る。すなわち、図6においてn=2、p=2、q=3と
した図8に示すようなサンプリング周波数変換装置がM
USEデコーダに最適である。
【0063】図8のMUSEデコーダ用サンプリング周
波数変換装置において、32.4MHz の静止画中間処理信号
が入力信号線211 を経て第1の直列/並列変換手段3
1に与えられるとともに、同じく32.4MHz の動画中間
処理信号が入力信号線212を経て第2の直列/並列変
換手段302 に与えられる。これらの直列/並列変換手
段301 ,302 によって周波数が半分の16.2MHz とな
った各並列信号は、32.4MHz で切替動作する第1切替手
段221 ,222 によって交互に切替えられてFIRフ
ィルタ23に与えられる。すなわち、静止画中間処理信
号に相当する並列信号と、動画中間処理信号に相当する
並列信号とが、32.4MHz で時分割されて交互にFIRフ
ィルタ23に与えられる。このFIRフィルタ23は並
列な3系列のフィルタ系列231 ,232 ,233 から
なり、これらのフィルタ系列231 ,232 ,233
32.4MHz で動作する。すなわちこれらのフィルタ系列2
1 〜233 は、静止画中間処理信号のデータと動画中
間処理信号のデータとを時分割で交互に処理し、しかも
時間割された各時間内で並列処理することになる。各フ
ィルタ系列231 ,232 ,233 の32.4MHz の出力
は、ラッチ等の2個の保持手段331 ,332 に並列状
に与えられる。一方の保持手段331 と他方の保持手段
332 では、互いに位相が半周期分(1/32.4MHz )ず
つ異なる16.2MHz のクロックで各フィルタ系列331
332 ,333 からの各信号が保持され、位相が半周期
分ずれた16.2MHz の並列信号として出力される。一方の
保持手段331 の出力の並列信号はマルチプレクサ等の
切替手段271 によって48.6MHzの周波数で順次切替え
られて、サンプリング周波数変換後の48.6MHz の静止画
中間処理信号として出力信号線281 に出力される。ま
た他方の保持手段332 の出力の並列信号は他の切替手
段272 によって48.6MHz の周波数で順次切替えられ
て、サンプリング周波数変換後の48.6MHz の静止画中間
処理信号として出力信号線282 に出力される。
【0064】さらに図8のMUSEデコーダ用サンプリ
ング周波数変換装置を具体化した例を図9に示す。
【0065】図9において、32.4MHz の静止画中間処理
信号が与えられる入力信号線211の並列/直列変換手
段301 は、32.4MHz で動作するシフトレジスタ30A
1 と、そのシフトレジスタ30A1 の入力側、出力側に
それぞれ接続された16.2MHzで動作する一対のシフトレ
ジスタ30B1 、30C1 とによって構成され、また同
じく32.4MHz の動画中間処理信号か与えられる入力信号
線212 の並列/直列変換手段302 は、同様に32.4MH
z で動作するシフトレジスタ30A2 と、そのシフトレ
ジスタ30A2 の入力側、出力側にそれぞれ接続された
16.2MHz で動作する一対のシフトレジスタ30B2 、3
0C2 とによって構成されている。そしてシフトレジス
タ30B1 ,30B2 の出力側が切替手段221 に、ま
たシフトレジスタ30B2 ,30C2 の出力側が切替手
段222 に接続されている。FIRフィルタ23を構成
する3系統のフィルタ系列231 ,232 ,233 は、
遅延要素の部分(遅延要素群24)で共用され、係数乗
算手段および加算手段の部分で3系列に分離されてい
る。すなわち、FIRフィルタ23の遅延要素群24
は、それぞれ遅延時間Tを1/32.4MHz に設定した2個
の直列な単位遅延要素D 11,D12;D21,D22;D31
32;D41,D42からなる4組の遅延要素対Da,Db
,Dc ,Dd によって構成されており、そのうちの遅
延要素対Da ,Dbが一方の切替手段271 の出力側に
直列に接続され、残りの遅延要素対Dc ,Dd が他方の
切替手段272 の出力側に直列に接続されている。そし
て第1のフィルタ系列231 の係数乗算手段2511,2
12,2513,2514,2515、第2のフィルタ系列2
2 の係数乗算手段2521,2522,2523,2524
第3のフィルタ系列233 の係数乗算手段2531,25
32,2533,2534がそれぞれ図9中に示すような所定
の関係で各遅延要素対Da ,Db ,Dc ,Dd の両端の
タップT1 ,T2 ,T3 ,T4 ,T5 ,T6 に接続され
ている。第1のフィルタ系列231 の係数乗算手段25
11〜2515は第1の加算手段261 に接続され、第2の
フィルタ系列232 の係数乗算手段2521〜2524は第
2の加算手段262 に接続され、さらに第3のフィルタ
系列233 の係数乗算手段2531〜2534は第3の加算
手段263 に接続されている。そしてこれらの各加算手
段261 〜263 の出力側、すなわち各フィルタ系列2
1 〜233 の出力側は、保持手段としての2個のラッ
チ331 ,332 にそれぞれ接続されている。これらの
ラッチ331 ,332 は、周波数16.2MHz のクロックに
より信号を保持するように構成されたものであって、か
つそのクロックは、一方のラッチ331 と他方のラッチ
332 とでは位相が1/2周期(=1/16.2MHz )だけ
ずれている。一方のラッチ331 の出力側は切替手段2
1 に接続され、他方のラッチ331 の出力側は切替手
段272 に接続され、これらの切替手段271 ,272
の出力側は各々静止画出力信号線281 、動画出力信号
線282 に接続されている。
【0066】図9に示すMUSEデコータ用サンプリン
グ周波数変換装置においては、図8について述べたと同
様に、32.4MHz の静止画中間処理信号が入力信号線21
1 を経て第1の直列/並列変換手段301 に与えられ、
16.2MHz の2つの並列信号に変換される。この時一方の
並列信号の系路には32.4MHz で動作するシフトレジスタ
30A1 が介在しているから、その系路の側ではデータ
が1/32.4MHz だけ遅れることになる。また32.4MHz の
動画中間処理信号が入力信号線212 を経て第2の直列
/並列変換手段302 に与えられ、16.2MHz の2つの並
列信号に変換される。この場合も一方の並列信号の系路
には32.4MHz で動作するシフトレジスタ30A2 が介在
しているから、その系路の側ではデータが1/32.4MHz
だけ遅れることになる。これらの並列信号は切替手段2
1 ,222 によって32.4MHz で交互に切替えられてF
IRフィルタ23に与えられる。具体的には、FIRフ
ィルタ23の2つの入力信号線23A,23Bに、ある
タイミングでは静止画中間処理信号のデータについての
並列信号が同時的に与えられ、次のタイミング(1/3
2.4MHz 後のタイミング)では動画中間処理信号のデー
タについての並列信号が与えられる。
【0067】FIRフィルタ23の遅延要素群24の各
遅延要素対Da ,Db ,Dc ,Ddは、それぞれ遅延時
間Tが1/32.4MHz の2個の単位遅延要素を直列に接続
した構成とされているから、各遅延要素対の両端で見れ
ば(すなわち各タップT1 〜T6 間で見れば)遅延時間
は1/16.2MHz となっている。したがってあるタイミン
グでは各タップT1 〜T6 に静止画中間処理信号のデー
タが同時に現われ、次のタイミングでは各タップT1
6 に動画中間処理信号についてのデータが同時に現わ
れることになる。
【0068】ここで、静止画中間処理信号の32.4MHz の
データを時刻の古いものから順にXo 、X1 ,X2 ,X
3 ,X4 ,X5 とし、同様に動画中間処理信号の32.4MH
z のデータを時刻の古いものから順にY0 ,Y1
2 ,Y3 ,Y4 ,Y5 とする。また各係数乗算手段で
乗算される係数をα0 ,α1 ,α2 ,…、α12とする
(各係数α0 〜α12と係数乗算手段2511〜2515、2
21〜2524、2531〜2534との対応関係については
図9参照)。
【0069】前述のようにあるタイミングでは各タップ
1 〜T6 に同時に静止画中間処理信号についてのデー
タが現われるが、既に述べたところから明らかなように
FIRフィルタ23の一方の入力信号線23Aに加わる
データに対して他方の入力信号線23Bに加わるデータ
は1/32.4MHz だけ遅れている。したがってタップT6
に静止画中間処理信号のX0 のデータが現われたタイミ
ングではX1 がタップT3 、X2 がタップT5 、X3
タップT2 、X4 がタップT4 、X5 がタップT1 にそ
れぞれ現われる。したがってこの時の第1のフィルタ系
列231 の加算手段261 の出力、すなわち第1のフィ
ルタ系列231 の最終出力SS1 は、次のように表わせ
る。
【0070】 SS1 =α0 ×X4 +α3 ×X3 +α6 ×X2 +α9 ×X1 +α12×X0 また同じ時刻での第2のフィルタ系列232 の加算手段
262 の出力、すなわち第2のフィルタ系列232 の最
終出力SS2 は、次のように表わせる。
【0071】 SS2 =α2 ×X4 +α5 ×X3 +α8 ×X2 +α11×X1 また同じ時刻での第3のフィルタ系列233 の加算手段
263 の出力、すなわち第3のフィルタ系列233 の最
終出力SS3 は、次のように表わせる。
【0072】 SS3 =α1 ×X5 +α4 ×X4 +α7 ×X3 +α10×X2 次のタイミング(1/32.4MHz 経過後のタイミング)で
は動画中間処理信号についてのデータY0 〜Y5 がタッ
プT1 〜T6 に同時に現われる。具体的にはY0 がタッ
プT6 に現われると同時に、Y1 がタップT3 、Y2
タップT5 、Y3 がタップT2 、Y4 がタップT4 、Y
5 がタップT1 にそれぞれ現われる。したがってこの時
の第1のフィルタ系列231 の加算手段261 の出力、
すなわち第1のフィルタ系列231 の最終出力DS
1 は、次のように表わせる。
【0073】 DS1 =α0 ×Y4 +α3 ×Y3 +α6 ×Y2 +α9 ×Y1 +α12×Y0 また同じ時刻での第2のフィルタ系列232 の加算手段
262 の出力、すなわち第2のフィルタ系列232 の最
終出力DS2 は、次のように表わせる。
【0074】 DS2 =α2 ×Y4 +α5 ×Y3 +α8 ×Y2 +α11×Y1 また同じ時刻での第3のフィルタ系列233 の加算手段
263 の出力、すなわち第3のフィルタ系列233 の最
終出力DS3 は、次のように表わせる。
【0075】 DS3 =α1 ×Y5 +α4 ×Y4 +α7 ×Y3 +α10×Y2 このような各フィルタ系列231 〜233 の出力データ
状態について、第1のフィルタ系列231 の出力データ
を図10の(A)に、第2のフィルタ系列232 の出力
データを図10の(B)に、第3のフィルタ系列233
の出力データを図10の(C)に、それぞれ時系列的に
示す。
【0076】一方、ラッチ331 に加えられるクロック
は図10の(D)に示すように表わされ、ラッチ332
に加えられるクロックは図10の(E)に示すように表
わされる。これらのクロックはいずれも16.2MHz である
が、位相が1/32.4MHz だけずれている。したがってラ
ッチ331 からは、図10の(F)に示すような第1の
フィルタ系列231 の出力の静止画中間処理信号につい
てのデータ(SS1 )と、図10の(G)に示すような
第2のフィルタ系列232 の出力の静止画中間処理信号
についてのデータ(SS2 )と、図10の(H)に示す
ような第3のフィルタ系列233 の出力の静止画中間処
理信号についてのデータ(SS3 )とが並列信号として
16.2MHz で出力され、一方ラッチ332 からは、図10
の(I)に示すような第1のフィルタ系列231 の出力
の動画中間処理信号についてのデータ(DS1 )と、図
10の(J)に示すような第2のフィルタ系列232
出力の動画中間処理信号についてのデータ(DS2
と、図10の(K)に示すような第3のフィルタ系列2
3 の出力の動画中間処理信号についてのデータ(DS
3 )とが並列信号として16.2MHz で出力される。
【0077】ラッチ331 の静止画中間処理信号につい
ての3つの並列出力は、48.6MHz で切替手段271 によ
り順次切替えられ、したがって静止画出力信号線281
には図10の(L)に示すように第1のフィルタ系列2
1 の出力データ(SS1 )、第2のフィルタ系列23
2 の出力データ(SS2 )、第3のフィルタ系列233
の出力データ(SS3 )が順次48.6MHz で現われる。す
なわち最終的にサンプリング周波数を48.6MHz に変換し
た静止画中間処理信号が出力される。
【0078】一方ラッチ332 の3つの動画中間処理信
号についての並列出力は、48.6MHzで切替手段272
より順次切替えられ、したがって動画出力信号線282
には図10の(M)に示すように第1のフィルタ系列2
1 の出力データ(DS1 )、第2のフィルタ系列23
2 の出力データ(DS2 )、第3のフィルタ系列233
の出力データ(DS3 )が順次48.6MHz で現われる。す
なわち最終的にサンプリング周波数を48.6MHz に変換し
た動画中間処理信号が出力される。
【0079】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
のデジタルフィルタ装置は、同一のサンプリング周波数
i を有する異なるn個の系列の信号を並列状に処理し
て処理後のn系列の信号を並列状に出力するための信号
処理系路に用いられるデジタルフィルタとして、各系列
の信号に対し単一のFIRフィルタが時分割により互い
に影響を及ぼすことなく共用されるものであり、したが
ってこの発明のデジタルフィルタ装置を用いることによ
り、各信号系列ごとにFIRフィルタを設けていた従来
の場合と比較し、構成要素の数を格段に減少させて、コ
スト低減を図ることができる。
【0080】またこの発明のサンプリング周波数変換装
置によれば、同一のサンプリング周波数fi を有する複
数のn系列の信号をそれぞれ互いに同じfo のサンプリ
ング周波数に変換するためのサンプリング周波数変換装
置として、単一のFIRフィルタが互いに影響を及ぼす
ことなく時分割で共用されるため、前記同様に従来と比
較して構成要素の数を格段に少なくしてコスト低減を図
ることができる。
【0081】さらにこの発明のMUSEデコーダによれ
ば、静止画についての信号のサンプリング周波数と動画
についての信号のサンプリング周波数とをそれぞれ変換
するにあたって、同一のFIRフィルタを互いに影響を
及ぼすことなく時分割で共用するため、従来のMUSE
デコーダの如く静止画領域信号処理系と動画領域信号処
理系との両者にそれぞれ別にサンプリング周波数変換装
置(FIRフィルタ)を設けている場合と比較し、構成
要素の数を格段に減少して、コストの大幅な低減を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のデジタルフィルタ装置の一例の原理
的な構成を示すブロック図である。
【図2】この発明のデジタルフィルタ装置の原理的な構
成の他の例を示すブロック図である。
【図3】図1に示されるデジタルフィルタ装置を拡張し
て一般化した例を示すブロック図である。
【図4】図2に示されるデジタルフィルタ装置を拡張し
て一般化した例を示すブロック図である。
【図5】この発明のサンプリング周波数変換装置の一例
を示すブロック図である。
【図6】この発明のサンプリング周波数変換装置の他の
例を示すブロック図である。
【図7】この発明のMUSEデコーダの原理的な構成を
示すブロック図である。
【図8】この発明のMUSEデコーダに用いられるサン
プリング周波数変換装置の原理的な構成を示すブロック
図である。
【図9】図8に示されるMUSEデコーダ用サンプリン
グ周波数変換装置を具体化した例を示すブロック図であ
る。
【図10】図9のMUSEデコーダ用サンプリング周波
数変換装置の各部におけるデータ状態を示すチャート図
である。
【図11】従来のMUSEデコーダの原理的な構成を示
すブロック図である。
【図12】従来のFIRフィルタの一例の原理的な構成
を示すブロック図である。
【図13】従来のFIRフィルタの他の例の原理的な構
成を示すブロック図である。
【図14】従来のMUSEデコーダ用サンプリング周波
数変換装置の一例の原理的な構成を示すブロック図であ
る。
【図15】図14に示される従来のMUSEデコーダ用
サンプリング周波数変換装置を具体化した例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 A/Dコンバータ 2 MUSEデコーダ 3 静止画領域信号処理系 4 動画領域信号処理系 5 フレーム間内挿手段 7 フィールド間内挿手段 8 フィールド内内挿手段 10 静止画−動画ミックス手段 22,221 〜22p 第1切替手段 23,23′, FIRフィルタ 231 〜233 フィルタ系列 24 遅延要素群 251 〜25r ,2511〜3534 係数乗算手段 26,261 〜26r 加算手段 27,271 〜27n 第2切替手段 30,301 〜30n 直列/並列変換手段 331 〜33n 保持手段 D(Dij) 単位遅延要素 Da 〜Dd 遅延要素対
【手続補正書】
【提出日】平成3年4月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【図12】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/13 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一のサンプリング周波数fi を有する
    異なるn系列(但しnは2以上の整数)の信号を並列状
    に処理して、処理後のn系列の信号を並列状に出力する
    ための信号処理系路内のデジタルフィルタ装置におい
    て、 前記n系列の入力信号が与えられる第1切替手段と、入
    力信号のサンプリング周波数fi のn倍の周波数で動作
    する単一のFIRフィルタと、そのFIRフィルタの出
    力側に設けられた第2切替手段とを有し、 前記第1切替手段は、fi ×nの周波数でn系列の入力
    信号を順次切替えて前記FIRフィルタに与えるように
    構成され、前記第2切替手段は、FIRフィルタの出力
    信号をn個の出力端子にfi ×nの周波数で順次切替え
    て与えるように構成され、これにより前記FIRフィル
    タがn系列の信号を順次時分割で処理するようにされて
    いることを特徴とするデジタルフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 前記FIRフィルタが、遅延要素群と、
    係数乗算手段と、加算手段とを有してなり、前記遅延要
    素群はその群内において複数の遅延要素ブロックに区分
    され、かつ各遅延要素ブロックは、遅延時間Tが1/
    (fi ×n)のn個の単位遅延要素を直列に接続した構
    成とされ、かつ前記係数乗算手段による係数乗算および
    前記加算手段による加算が、各遅延要素ブロックごとに
    その両端での信号についてなされるように構成されてい
    る請求項1に記載のデジタルフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 同一のサンプリング周波数fi を有する
    異なるn系列(但しnは2以上の整数)の信号が並列状
    に与えられ、そのn系列の信号を、それぞれ入力側サン
    プリング周波数fi とは異なるサンプリング周波数fo
    (但しfi :fo の比がp:qの整数比でありしかも
    p,qはそれぞれ互いに素とする)の信号に変換して、
    そのn系列の信号を並列状に出力するためのサンプリン
    グ周波数変換装置において、 前記n系列の入力信号が与えられる第1切替手段と、入
    力側サンプリング周波数fi と出力側サンプリング周波
    数fo との最小公倍数の周波数fio(=fi ×q=fo
    ×p)のn倍の周波数fio×nで動作する単一のFIR
    フィルタと、そのFIRフィルタの出力側に設けられた
    第2切替手段とを有し、 前記第1切替手段は、fi ×nの周波数でn系列の入力
    信号を順次切替えて前記FIRフィルタに与えるように
    構成され、前記第2切替手段は、FIRフィルタの出力
    信号をn個の出力端子にfo ×nの周波数で順次切替え
    て与えるように構成されており、これにより前記FIR
    フィルタがn系列の信号を順次時分割で処理するように
    されていることを特徴とするサンプリング周波数変換装
    置。
  4. 【請求項4】 前記FIRフィルタが、遅延要素群と、
    係数乗算手段と、加算手段とを有してなり、前記遅延要
    素群はその群内において複数の遅延要素ブロックに区分
    され、かつ各遅延要素ブロックは、遅延時間Tが1/
    (fio×n)のn個の単位遅延要素を直列に接続した構
    成とされ、かつ前記係数乗算手段による係数乗算および
    前記加算手段による加算が、各遅延要素ブロックごとに
    その両端での信号についてなされるように構成されてい
    る請求項4に記載のサンプリング周波数変換装置。
  5. 【請求項5】 同一のサンプリング周波数fi を有する
    異なるn系列(但しnは2以上の整数)の直列信号が並
    列状に与えられ、そのn系列の信号を、それぞれ入力側
    サンプリング周波数fi とは異なるサンプリング周波数
    o (但しfi :fo の比がp:qの整数比でありしか
    もp,qはそれぞれ互いに素でかつp≧2とする)の信
    号に変換して、そのn系列の信号を並列状に出力するた
    めのサンプリング周波数変換装置において、 前記n系列の入力信号をそれぞれp個の並列信号に変換
    するための直列/並列変換手段と、その直列/並列変換
    手段からの信号を、前記n系列の各系列ごとに順次切替
    える第1切替手段と、第1切替手段の出力が与えられる
    FIRフィルタと、それぞれFIRフィルタの出力を1
    時的に保持するn個の保持手段と、各保持手段の出力を
    切替える第2切替手段とを有し、 前記第1切替手段は、fi ×n/pの周波数で切替動作
    して、前記n系列の各系列ごとにp個の並列信号を前記
    FIRフィルタに与えるように構成され、またそのFI
    Rフィルタは並列なq系列のフィルタ系列からなり、各
    フィルタ系列はそれぞれfi ×n/pの周波数で動作す
    るように構成され、また前記各保持手段は、各フィルタ
    系列の出力信号をそれぞれ位相がq/(fo ×n)ずつ
    ずれた周波数fo /qのクロックで保持する構成とさ
    れ、さらに前記第2切替手段は、各保持手段の出力を、
    o の周波数で順次切替えてn個の出力端子にそれぞれ
    サンプリング周波数fo の信号を出力するように構成さ
    れており、これによりn系列の信号を順次時分割で周波
    数変換するようにされていることを特徴とするサンプリ
    ング周波数変換装置。
  6. 【請求項6】 A/D変換されたMUSE信号の画像信
    号を処理するためのMUSEデコーダであって、静止画
    領域信号処理系では、フレーム間内挿を行なった後サン
    プリング周波数変換を行ないさらにフィールド内内挿を
    行ない、一方動画領域信号系ではフィールド内内挿を行
    なった後サンプリング周波数変換を行なうように構成さ
    れ、さらに前記静止画領域信号処理系からの信号と動画
    領域信号処理系からの信号とを混合するようにしたMU
    SEデコーダにおいて、 前記静止画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手
    段と動画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手段
    として、共通のサンプリング周波数変換装置が用いられ
    ており、このサンプリング周波数変換装置は、静止画領
    域信号処理系内においてフレーム間内挿を行なった後の
    サンプリング周波数fi の静止画中間処理信号と動画領
    域信号処理系内においてフィールド内内挿を行なった後
    のサンプリング周波数fi の動画中間処理信号とが与え
    られる第1切替手段と、変換前のサンプリング周波数f
    i と周波数変換後のサンプリング周波数fo との最小公
    倍数の周波数fioの2倍の周波数で動作するFIRフィ
    ルタからなる単一のデジタルフィルタと、そのデジタル
    フィルタの出力側に設けられた第2切替手段とからな
    り、 かつ前記第1切替手段は、fi ×2の周波数で静止画中
    間処理信号と動画中間処理信号とを交互に切替えて前記
    デジタルフィルタに与えるように構成され、前記第2切
    替手段は、デジタルフィルタの出力信号をfo ×2の周
    波数で静止画処理出力端子および動画処理出力端子に交
    互に切替えて与えるように構成されており、これにより
    静止画中間処理信号と動画中間処理信号とを交互に時分
    割で周波数変換するようにされていることを特徴とする
    MUSEデコーダ。
  7. 【請求項7】 A/D変換されたMUSE信号の画像信
    号を処理するためのMUSEデコーダであって、静止画
    領域信号処理系では、フレーム間内挿を行なった後サン
    プリング周波数を3/2倍の周波数に変換するサンプリ
    ング周波数変換を行ないさらにフィールド内内挿を行な
    い、一方動画領域信号処理系ではフィールド内内挿を行
    なった後サンプリング周波数を3/2倍の周波数に変換
    するサンプリング周波数変換を行なうように構成され、
    かつ前記静止画領域信号処理系からの信号と動画領域信
    号処理系からの信号とを混合するようにしたMUSEデ
    コーダにおいて、 前記静止画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手
    段と動画領域信号処理系のサンプリング周波数変換手段
    として、共通のサンプリング周波数変換装置が用いられ
    ており、このサンプリング周波数変換装置は、静止画領
    域信号処理系内においてフレーム間内挿を行なった後の
    サンプリング周波数fi の静止画中間処理信号と動画領
    域信号処理系内においてフィールド内内挿を行なった後
    のサンプリング周波数fi の動画領域中間処理信号とを
    それぞれ周波数fi /2の並列信号に変換するための2
    つの直列/並列変換手段と、その直列/並列変換の出力
    信号を切替える第1切替手段と、第1切替手段の出力が
    与えられるFIRフィルタと、それぞれFIRフィルタ
    の出力を1時的に保持する2つの保持手段と、各保持手
    段の出力を切替える第2の切替手段とを有し、 前記第1切替手段は、fi の周波数で切替動作して、静
    止画中間処理信号に対応する2個の並列信号と動画中間
    処理信号に対応する2個の並列信号とを交互に切替えて
    FIRフィルタに与えるように構成され、またそのFI
    Rフィルタは並列な3系統のフィルタ系列からなり、各
    フィルタ系列はそれぞれ周波数fi で動作するように構
    成され、また前記各保持手段は、各フィルタ系列の出力
    信号をそれぞれ位相が4/fi だけずれた周波数fi
    2のクロックで保持する構成とされ、さらに前記第2切
    替手段は、各保持手段の出力を、fi ×3/2の周波数
    で順次切替えて、2個の出力端子にサンプリング周波数
    3fi /2(=fo )の信号を出力するように構成され
    ていることを特徴とするMUSEデコーダ。
  8. 【請求項8】 前記FIRフィルタが、遅延時間Tを1
    /fi に設定した2つの直列な単位遅延要素からなる遅
    延要素対を複数組備えた遅延要素群と、係数乗算手段
    と、加算手段とを備えた構成とされ、前記3系統のフィ
    ルタ系列の各系列は、それぞれの系列が前記遅延要素群
    を共用し、かつ係数乗算手段および加算手段において3
    系列に分離した構成とされていることを特徴とする請求
    項7に記載のMUSEデコーダ。
JP11242391A 1991-04-17 1991-04-17 デジタルフィルタ装置とそれを用いたサンプリング周波数変換装置およびmuseデコーダ Withdrawn JPH05335888A (ja)

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