JPH05332441A - 自動変速機の液圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の液圧制御装置

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JPH05332441A
JPH05332441A JP4144248A JP14424892A JPH05332441A JP H05332441 A JPH05332441 A JP H05332441A JP 4144248 A JP4144248 A JP 4144248A JP 14424892 A JP14424892 A JP 14424892A JP H05332441 A JPH05332441 A JP H05332441A
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JP
Japan
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pressure
range
precharge
time
friction element
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JP4144248A
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English (en)
Inventor
Naonori Iizuka
尚典 飯塚
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JATCO Corp
Original Assignee
JATCO Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行レンジに切り換えた際に摩擦要素にプリ
チャージ圧を供給するようにしながら、ニュートラルレ
ンジと走行レンジとの頻繁な切り換えを素早く行って
も、プリチャージ圧により摩擦要素が締結することを原
因としたショックが生じないようにすること。 【構成】 コントローラeに、ニュートラルレンジから
走行レンジへの切換時であることを示す信号が入力され
たら、一時的に作動液圧を急上昇させた後、急降下させ
てプリチャージ用の棚圧を作るプリチャージ圧調圧部f
が設けられた自動変速機の液圧制御装置において、入力
手段dとして、摩擦要素aへ供給されている作動液量を
検出あるいは推定する供給液量判定手段gを設け、コン
トローラeには、プリチャージ圧調圧部fが作るプリチ
ャージ用の棚圧の大きさおよび棚圧を形成する時間を、
供給液量判定手段gの判定結果に基づいて変更する設定
部hを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の液圧制御
装置に関し、特に、ニュートラルレンジから走行レンジ
に切り換えたときのセレクトショックを低減させるよう
にした液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ニュートラルレンジから走行レン
ジに切り換えたときのセレクトショックを低減させるよ
うにした自動変速機の液圧制御装置としては、例えば、
特開平3−28571号公報記載のものが知られてい
る。
【0003】この従来装置は、複数の摩擦要素と、これ
ら摩擦要素に作動液圧を供給する液圧供給回路とを備え
た自動変速機において、ニュートラルレンジから走行レ
ンジへの切換時に、一時的に作動液圧を急上昇させた
後、急降下させてプリチャージ用の棚圧を作るプリチャ
ージ圧調圧手段と、プリチャージ圧の下降時点から徐々
に作動液圧を上昇させて、摩擦要素の容量調整圧を作る
容量調整圧調圧手段とを設けた構成である。
【0004】したがって、この従来装置では、ニュート
ラルレンジから走行レンジへの切換時に、プリチャージ
圧調圧手段によって作動液圧を一時的に急上昇した後、
急下降して棚圧を作ることにより、摩擦要素の締結準備
が素早く行い、その後、容量調整圧調圧手段によって徐
々に作動液圧を上昇させることにより、摩擦要素が完全
に締結されるときのショックを大幅に低減することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、走行中に
は、ニュートラルレンジ(Nレンジ)からドライブレン
ジ(Dレンジ)あるいはリバースレンジ(Rレンジ)へ
切り換えるにあたり、D→N→Dといった切り換えや、
R→N→Rといった切り換えを素早く行うことがある。
このように切り換えを行ったときに、Nレンジとしてい
る時間が短い場合などには、Nレンジから再度走行レン
ジに切り換えた時点で、既に前回形成したプリチャージ
圧(棚圧)が形成されていることがあり、このような場
合にも上記制御を行うと、プリチャージ圧の供給途中に
摩擦要素が締結してしまって、変速ショックが生じるこ
とがあるという問題があった。
【0006】本発明は、上述のような従来の問題に着目
してなされたもので、走行レンジに切り換えた際に摩擦
要素にプリチャージ圧を供給するようにしながら、ニュ
ートラルレンジと走行レンジとの頻繁な切り換えを素早
く行っても、プリチャージ圧により摩擦要素が締結する
ことを原因としたショックが生じないようにすることを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、供
給液量判定手段を設けて、ニュートラルレンジから走行
レンジに切り換えた時点における摩擦要素のプリチャー
ジ程度に応じて、プリチャージ圧(棚圧)の大きさおよ
びその供給時間の制御を行うようにして上述の目的を達
成することとした。
【0008】すなわち、本発明の自動変速機の液圧制御
装置は、図1のクレーム対応図に示すように、締結およ
び開放の組み合わせにより自動変速機atの変速ギヤの
切り換えを行う液圧作動される摩擦要素aと、前記摩擦
要素aに供給する作動液圧を制御する液圧アクチュエー
タbを有した液圧供給回路cと、入力手段dからの入力
に基づいて液圧アクチュエータbの駆動を制御するコン
トローラeと、前記コントローラeに設けられて、ニュ
ートラルレンジから走行レンジへの切換時であることを
示す信号が入力されたら、一時的に作動液圧を急上昇さ
せた後、急降下させてプリチャージ用の棚圧を作るプリ
チャージ圧調圧部fと、を備えた自動変速機の液圧制御
装置において、前記入力手段dとして、摩擦要素aへ供
給されている作動液量を検出あるいは推定する供給液量
判定手段gを設け、前記コントローラeには、プリチャ
ージ圧調圧部fが作るプリチャージ用の棚圧の大きさお
よび棚圧を形成する時間を、前記供給液量判定手段gの
判定結果に基づいて変更する設定部hを設けた。
【0009】なお、前記供給液量判定手段gは、前回に
走行レンジからニュートラルレンジに切り換えた時か
ら、再び走行レンジに切り換えるまでの時間に基づい
て、摩擦要素へ供給されている作動液量を推定する手段
であってもよいし、また、摩擦要素において締結するた
めに作動する部材の位置を検出する手段を有し、この作
動部材の位置を検出することにより摩擦要素へ供給され
ている作動液量を測定する手段であってもよい。また、
前記走行レンジとは、いわゆるドライブレンジやリバー
スレンジや1・2速レンジなどのニュートラルレンジ以
外の走行可能なレンジのことを指す。
【0010】
【作用】ニュートラルレンジから走行レンジへの切換時
には、コントローラeのプリチャージ圧調圧部fによっ
て、液圧アクチュエータbの駆動を制御して、摩擦要素
aへ供給する作動液圧を一時的に急上昇させた後、急下
降させて、棚圧を形成することにより摩擦要素aの締結
準備を素早く行う。その後、作動液圧を徐々に上昇させ
るといった液圧アクチュエータbの制御を行って、摩擦
要素aを完全に締結させる。
【0011】そして、このときのプリチャージ圧調圧部
fによるプリチャージ用の棚圧(以下これをプリチャー
ジ圧という)は、設定部hにおいて、供給液量判定手段
gの判定結果により決定する。すなわち、ニュートラル
レンジと走行レンジとの切り換えを素早く繰り返すとい
うようなセレクト操作を行った場合のように、走行レン
ジへ切り換えた時点で、摩擦要素aにおいて前回供給し
た作動液が存在して、ある程度のプリチャージ圧が形成
されている場合には、設定部hは、プリチャージ圧の大
きさおよびその供給時間を通常よりも短く設定するとい
うように、最適のプリチャージ圧の大きさおよびその供
給時間を設定し、その後、この設定部hの設定に基づい
て、プリチャージ圧調圧部fが作動液を供給する。
【0012】したがって、走行レンジに切り換えた際
に、摩擦要素aに棚圧や容量調整圧がある程度あるいは
十分に形成されていても、プリチャージ圧調圧部fから
の作動液の供給時にショックが生じないようにできる。
【0013】以上、作用の説明中の符号は図1に対応し
ている。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0015】(第1実施例)まず、構成を説明する。な
お、この第1実施例は、請求項2に記載している発明の
実施例である。
【0016】図2は本発明実施例の自動変速機の液圧制
御装置を示す概略図であって、ATは自動変速機、Eは
エンジンで、前記自動変速機ATには、エンジンEの出
力回転がトルクコンバータTCを介して入力されるギヤ
トレーンGTが内蔵されている。
【0017】図3は、前記ギヤトレーンGTを示す構成
概略図であって、このギヤトレーンGTは、フロントサ
ンギヤ2s,フロントピニオンギヤ2p,フロントイン
ターナルギヤ2i,フロントキャリア2cを備えたフロ
ント遊星歯車組2と、リヤサンギヤ4s,リヤピニオン
ギヤ4p,リヤインターナルギヤ4i,リヤキャリア4
cを備えたリヤ遊星歯車組4とがタンデム配置されてい
る。
【0018】また、前記ギヤトレーンGTには、インプ
ットシャフトINとフロントサンギヤ2sとを接続する
リバースクラッチR/C,インプットシャフト6とフロ
ントキャリア2cとを接続するハイクラッチH/C,フ
ロントキャリア2cとリヤインターナルギヤ4iとを接
続するフォワードクラッチF/C,フロントサンギヤ2
sをハウジング側に固定するブレーキバンドB/B,フ
ロントキャリア2cをハウジング側に固定するローアン
ドリバースブレーキL&R/Bなどの摩擦要素が設けら
れている。
【0019】さらに、前記フォワードクラッチF/Cと
リヤインターナルギヤ4iとの間にフォワードワンウエ
イクラッチF/O・Cが設けられているとともに、フロ
ントキャリア2cとハウジングとの間にローワンウエイ
クラッチL/O・Cが設けられ、かつ、フロントキャリ
ア2cとリヤインターナルギヤ4iとの間で前記フォワ
ードワンウエイクラッチF/O・Cと並列にオーバラン
クラッチO・R/Cが配置されている。
【0020】ところで、前記ギヤトレーンGTでは、次
に示す表1のように、各種摩擦要素が自動変速機ATの
上部に設置されている液圧供給回路(液圧供給回路)C
Vから供給される作動液圧としてのライン圧によって締
結および開放されることにより、各種変速段が得られる
ようになっている。
【0021】
【表1】 なお、この表中○印は締結状態を表し、無印は開放状態
を表す。
【0022】また、前記フォワードワンウエイクラッチ
F/O・Cは、フロントキャリア2cに対してリヤイン
ターナルギヤ4iが正転方向の回転時にフリー、逆転方
向の回転時にロックされるとともに、前記ローワンウエ
イクラッチL/O・Cは、フロントキャリア2cの正転
方向の回転時にフリー、逆転方向の回転時にロックされ
る。
【0023】ところで、前記オーバーランクラッチO・
R/Cは、表1に示していないが、このオーバーランク
ラッチO・R/Cを締結することにより、前記フォワー
ドワンウエイクラッチF/O・Cの機能を無くしてエン
ジンブレーキが作動されるようになっている。
【0024】以上のように摩擦要素を作動させるための
ライン圧およびライン圧の供給・供給停止は、前記液圧
制御回路CVにより行われ、また、液圧制御回路CV内
の図示を省略したバルブの一部は、図2に示すA/Tコ
ントロールユニット(コントローラ)10および各ソレ
ノイド11〜15により制御される。すなわち、A/T
コントロールユニット10は、入力手段として、1レン
ジスイッチ,2レンジスイッチ,Dレンジスイッチ,P
レンジスイッチ,Rレンジスイッチからなるインヒビタ
スイッチ21と、車速センサ22と、油温センサ23と
を有しているとともに、エンジンEの駆動を制御するE
CCコントロールユニット30を介してアイドルスイッ
チ31,フルスロットルスイッチ32,スロットルセン
サ33,エンジン回転数センサ34からの信号を入力し
ている。そして、これらの信号に基づき、ライン圧ソレ
ノイド(液圧アクチュエータ)11,ロックアップソレ
ノイド12,第1シフトソレノイド13,第2シフトソ
レノイド14,タイミングソレノイド15の駆動を制御
する。なお、液圧制御回路CVの構成は、前記従来技術
に詳しく開示されているので説明を省略する。
【0025】そして、次に示す表2のように、第1・第
2シフトソレノイド13,14のON・OFFを切り換
えることにより、各変速段が得られるようになってい
る。
【0026】
【表2】 ところで、前記A/Tコントロールユニット10による
第1・第2シフトソレノイド13,14の切り換えは、
スロットルセンサ33から得られるスロットル開度およ
び車速センサ22から得られる車速信号などに基づいて
決定され、例えば、図4に示す車速とスロットル開度と
によって決定されるシフトスケジュールに沿って変速制
御される。
【0027】ここで、本実施例では、前記A/Tコント
ロールユニット10により、ニュートラル(N)レンジ
から走行レンジ[ドライブ(D)レンジ,第2速(2)
レンジ,第1速(1)レンジ,リバース(R)レンジ]
にセレクトしたときに、走行開始時ライン圧制御が行わ
れるようになっている。
【0028】この走行開始時ライン圧制御を図5のフロ
ーチャートに基づき説明すると、ステップ101は、N
レンジであるか否かを判定するステップで、YESでス
テップ102に進み、NOでステップ104に進む。
【0029】ステップ102は、Nレンジにセレクトさ
れているNレンジ時間tN を測定するステップである。
【0030】ステップ103は、通常のライン圧制御を
行うとともに、フラグFが1であるときには、フラグF
を1に設定するステップである。なお、このフラグFは
初期設定時には0となっている。
【0031】ステップ104は、フラグFが1であるか
否かを判定するステップで、YESでステップ108に
進み、NOでステップ105に進む。
【0032】ステップ105は、ステップ102で測定
したNレンジ時間tN を読み込むステップである。
【0033】ステップ106は、Nレンジ時間tN に基
づいて、プリチャージ時間T1 およびプリチャージ圧P
chを設定するステップである。なお、ここで、前記プリ
チャージ時間T1 およびプリチャージ圧Pchについて説
明すると、本実施例では、従来技術と同様に、セレクト
レバーをNレンジからDレンジなどの走行レンジに切り
換えたときには、図6に示すように、ライン圧を急上昇
させ、所定時間経過後にライン圧を急下降させてプリチ
ャージ圧(棚圧)Pchを作って、摩擦要素の締結準備を
素早く行うようにしている。このプリチャージ圧Pch
形成している時間を本明細書ではプリチャージ時間T1
と称し、これらプリチャージ圧Pchおよびプリチャージ
時間T1 と、前記Nレンジ時間tN との関係は、それぞ
れ、図7の(イ)(ロ)に示すとおりであり、プリチャ
ージ圧Pchおよびプリチャージ時間T1 は、Nレンジ時
間tN が長くなる程、高い値となるように、逆に、Nレ
ンジ時間tN が短くなる程低い値となるように設定され
ている。また、本実施例では、プリチャージ圧Pchの下
降時点から徐々にライン圧を上昇させて、ショックが生
じないように摩擦要素を完全に締結させている。このよ
うに、プリチャージ圧Pchを作るためにライン圧を急上
昇させた時から、徐々にライン圧を上昇させるのを終了
するまでの時間を、本実施例では締結作動時間T2 と称
し、この締結作動時間T2 は、予め設定されている。
【0034】ちなみに、前記表1に示しているように、
NレンジからDレンジへ切り換えたときには基本的には
第1速とすべくフォワードクラッチF/Cが締結され、
NレンジからRレンジへ切りかえたときにはリバースク
ラッチR/Cおよびロー&リバースクラッチL&R/C
が締結され、2レンジを選択したときにはフォワードク
ラッチF/CおよびバンドブレーキB/Bが締結される
もので、これらの摩擦要素に図6に示すようなプリチャ
ージ圧Pchやライン圧が供給される。
【0035】ステップ107は、制御時間tの計測を開
始するステップである。
【0036】ステップ108は、締結作動時間T2 が経
過したか否かを、つまり、t≧T2となったか否かを判
定するステップで、YESでステップ112に進み、N
Oでステップ109に進む。
【0037】ステップ109は、プリチャージ時間T1
が経過したか否かを、つまり、t≧T1 となったか否か
を判定するステップで、YESでステップ110に進
み、NOでステップ111に進む。
【0038】ステップ110は、一定時間毎に所定圧D
L だけライン圧を増加させる(図6参照)ようにライ
ン圧ソレノイド11を駆動させるステップである。
【0039】ステップ111は、プリチャージ圧Pch
出力するようにライン圧ソレノイド11を駆動させるス
テップである。
【0040】ステップ112は、ステップ107で計測
を開始した制御時間tの計測を終了するステップであ
る。
【0041】次に、Nレンジから走行レンジに切り換え
たとき、すなわち、図6に示すように、DレンジからN
レンジへ切り換えてから、直にDレンジへ切り換えたと
きの実施例の作用について説明する。
【0042】DレンジからNレンジへ切り換えると、図
5のステップ101→102→103の流れとなって、
Nレンジ時間tN を測定する。また、この時には通常ラ
イン圧制御を行っている。
【0043】その後、素早くDレンジに再び切り換える
と、ステップ102で計測したNレンジ時間tN に基づ
いて、図7に示す特性に基づいて、プリチャージ圧Pch
およびプリチャージ時間T1 を設定する(ステップ10
1→104→105→106の流れによる)。したがっ
て、本実施例では、A/tコントローラユニット10に
おいて、Nレンジ時間tN の測定を行う部分および、上
記プリチャージ圧Pchおよびプリチャージ時間T1 を設
定する部分が、請求の範囲の供給液量判定手段および設
定部に相当する。
【0044】そして、プリチャージ時間T1 が経過する
まで、プリチャージ圧Pchを形成するだけライン圧ソレ
ノイド11を駆動させる。この場合、ステップ107で
フラグFが1に設定されているから、ステップ104→
108→109→111の流れとなる。これにより、例
えば、フォワードクラッチF/Cなどの摩擦要素の締結
準備が整う。
【0045】その後、プリチャージ時間T1 が経過した
ら、今度は締結作動時間T2 が経過するまで、一定時間
毎に所定圧DPL だけライン圧を増加させ、例えば、フ
ォワードクラッチF/Cを締結させる。このように、徐
々に締結圧を増加させるからショックが生じない。
【0046】こうして、締結作動時間T2 が経過した
ら、ステップ106により開始した制御時間tの計測を
終了すると共にフラグFを0に戻して、通常ライン圧制
御を行う(ステップ108→112→103)。
【0047】以上説明したように、本実施例では、Nレ
ンジからDレンジへ切り換えた際には、前回Dレンジな
どの走行レンジからNレンジへ切り換えた時からの時間
であるNレンジ時間tN に基づいて、このNレンジ時間
N が短ければ短いほどプリチャージ圧Pchおよびプリ
チャージ時間T1 を小さく設定するようにしているた
め、すなわち、Nレンジとしている時間が短くて、摩擦
要素に残っている前回のプリチャージ圧Pchの値が大き
いほど、再度供給するプリチャージ圧Pchおよびプリチ
ャージ時間T1 が小さく、この再度供給するプリチャー
ジ圧Pchにより摩擦要素が締結してしまうことはない。
したがって、プリチャージ圧Pchを原因としたショック
の発生を防止できる。
【0048】(第2実施例)第2実施例は、請求項3記
載の発明の実施例である。なお、この第2実施例を説明
するにあたり、第1実施例と同じ構成および作用・効果
については説明を省略する。
【0049】第2実施例の自動変速機の液圧制御装置
は、A/Tコントロールユニット10の入力手段とし
て、摩擦要素(例えば、フォワードクラッチF/Cやリ
バースクラッチR/Cやロー&リバースクラッチL&R
/C)のピストンストロークを検出するストロークセン
サ35を追加している(図2において点線にて表示)。
【0050】そして、この第2実施例では、A/Tコン
トロールユニット10の制御内容が異なるもので、これ
を図8のフローチャートにより説明する。なお、フロー
チャートを説明するにあたり、第1実施例と同じ内容の
ステップには、同じ番号を付けて説明を省略する。
【0051】ステップ201は、ストロークセンサ35
により、所定の摩擦要素、例えば、フォワードクラッチ
F/Cのピストンの位置を検出して、ストローク量を測
定するステップである。すなわち、ピストンのストロー
ク量により摩擦要素に供給されている作動油の量を判定
することができるもので、このステップ201の測定を
行う部分およびストロークセンサ35が請求の範囲の供
給液量判定手段に相当する。
【0052】ステップ202は、ステップ201で測定
したストローク量に基づいて、プリチャージ圧Pchおよ
びプリチャージ時間T1 を設定するステップであり、こ
の場合、プリチャージ圧Pchおよびプリチャージ時間T
1 特性を図9(イ)(ロ)に示す。なお、この制御を行
う部分が、請求の範囲の設定部に相当する。
【0053】したがって、第2実施例においても、Nレ
ンジからDレンジなどの走行レンジに切り換えたとき
に、締結しようとする摩擦要素に前回のプリチャージ圧
chが残っている場合には、今回供給されるプリチャー
ジ圧Pchは、残量に応じて小さくなり、プリチャージ圧
chにより摩擦要素が締結してしまうことはない。
【0054】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
なく本発明の要旨を免脱しない範囲の設計変更などがあ
っても本発明に含まれる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速
機の液圧制御装置では、摩擦要素へ供給されている作動
液量を検出あるいは推定する供給液量判定手段と、プリ
チャージ圧調圧部が作るプリチャージ用の棚圧の大きさ
および棚圧を形成する時間を、前記供給液量判定手段の
判定結果に基づいて変更する設定部とを設けた構成とし
たため、ニュートラルレンジから走行レンジへ切り換え
た時には、一時的に作動液圧を急上昇させた後に、急降
下させてプリチャージ用の棚圧を作るようにして摩擦要
素の締結を素早く行うようにしながらも、ニュートラル
レンジから走行レンジへ切り換えたときに、前回の棚圧
が残っている場合には、棚圧を形成するための作動液圧
の供給量を少なくし、棚圧により摩擦要素が締結してし
まわないようにして、ショックの発生を防止できるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の液圧制御装置を示すクレ
ーム対応図である。
【図2】本発明実施例の自動変速機の液圧制御装置を示
す概略構成図である。
【図3】実施例装置のギヤトレーンを示す概略構成図で
ある。
【図4】実施例装置で用いられるシフトスケジュールを
示す説明図である。
【図5】第1実施例装置のA/Tコントロールユニット
の制御流れを示すフローチャートである。
【図6】第1実施例装置により制御されるセレクト過渡
期のライン圧を示すライン圧特性図である。
【図7】第1実施例装置のプリチャージ圧Pchおよびプ
リチャージ時間T1 特性を示す特性図である。
【図8】第2実施例装置のA/Tコントロールユニット
の制御流れを示すフローチャートである。
【図9】第2実施例装置のプリチャージ圧Pchおよびプ
リチャージ時間T1 特性を示す特性図である。
【符号の説明】
at 自動変速機 a 摩擦要素 b 液圧アクチュエータ c 液圧供給回路 d 入力手段 e コントローラ f プリチャージ圧調圧部 g 供給液量判定手段 h 設定部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結および開放の組み合わせにより自動
    変速機の変速ギヤの切り換えを行う液圧作動される摩擦
    要素と、 前記摩擦要素に供給する作動液圧を制御する液圧アクチ
    ュエータを有した液圧供給回路と、 入力手段からの入力に基づいて液圧アクチュエータの駆
    動を制御するコントローラと、 前記コントローラに設けられて、ニュートラルレンジか
    ら走行レンジへの切換時であることを示す信号が入力さ
    れたら、一時的に作動液圧を急上昇させた後、急降下さ
    せてプリチャージ用の棚圧を作るプリチャージ圧調圧部
    と、を備えた自動変速機の液圧制御装置において、 前記コントローラの入力手段として、摩擦要素へ供給さ
    れている作動液量を検出あるいは推定する供給液量判定
    手段を設け、 前記コントローラには、プリチャージ圧調圧部が作るプ
    リチャージ用の棚圧の大きさおよび棚圧を形成する時間
    を、前記供給液量判定手段の判定結果に基づいて変更す
    る設定部を設けたことを特徴とする自動変速機の液圧制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記供給液量判定手段は、前回に走行レ
    ンジからニュートラルレンジに切り換えた時から、再び
    走行レンジに切り換えるまでの時間に基づいて、摩擦要
    素へ供給されている作動液量を推定する手段であること
    を特徴とする請求項1記載の自動変速機の液圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記供給液量判定手段は、摩擦要素にお
    いて締結するために作動する部材の位置を検出する手段
    を有し、この作動部材の位置を検出することにより摩擦
    要素へ供給されている作動液量を測定する手段であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動変速機の液圧制御装
    置。
JP4144248A 1992-06-04 1992-06-04 自動変速機の液圧制御装置 Pending JPH05332441A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000192995A (ja) * 1998-12-23 2000-07-11 Agco Ltd パワ―シャトルギアボックス用制御システム
KR100463089B1 (ko) * 2001-09-26 2004-12-23 쟈트코 가부시키가이샤 자동변속기의 제어장치
US7043347B2 (en) 2002-08-28 2006-05-09 Jatco Ltd Hydraulic clutch control of vehicle power train
JP2006300227A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Tcm Corp 油圧多板クラッチの制御方法

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