JPH05329154A - 超音波診断装置の遅延回路 - Google Patents

超音波診断装置の遅延回路

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JPH05329154A
JPH05329154A JP4142851A JP14285192A JPH05329154A JP H05329154 A JPH05329154 A JP H05329154A JP 4142851 A JP4142851 A JP 4142851A JP 14285192 A JP14285192 A JP 14285192A JP H05329154 A JPH05329154 A JP H05329154A
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JP
Japan
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circuit
variable
delay line
impedance
delay
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JP4142851A
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Inventor
Kenichi Nakao
建一 中尾
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Hitachi Ltd
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Aloka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インダクタと可変容量ダイオードとを梯子状
に接続してなる可変遅延線の遅延時間を可変する際に伴
って生ずる特性インピーダンスの変化に対し、終端を適
切に行うとともに、終端回路のインピーダンスを可変す
ることによる受信信号の出力電圧の変化をなくす。 【構成】 可変遅延線42の一方端には可変抵抗回路4
4が設けられて、バイアス電流を変化させることによっ
てその入力インピーダンスを変化させ、可変遅延線42
の特性インピーダンスと前記入力インピーダンスの整合
を図ることができる。可変遅延線42のもう一端には、
終端出力回路46が設けられている。終端出力回路46
は、可変抵抗回路44と同様にインピーダンスの整合を
図る機能と、受信信号の電流値を祖の電流値に比例した
電圧値に変換させる機能とを有する。したがって、終端
出力回路46の入力インピーダンスの大きさによらずに
受信信号の電流値が電圧値に変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信ダイナミックフォ
ーカスを行うために各受信信号の遅延及び加算を行う超
音波診断装置の遅延回路に関する。
【0002】
【従来の技術】医療の分野において、超音波の送受波に
よって生体内の断層画像などを得る超音波診断装置が活
用されている。超音波診断装置において、高分解能の画
像を得るために、受信時のフォーカスを時間と共に変化
させる受信ダイナミックフォーカスが行われているが、
それは次のように行われる。
【0003】図6には、従来の超音波診断装置の概略的
な構成が示されている。この従来例は特開昭56−11
2234で開示されたものである。
【0004】アレイ振動子10は、複数の超音波振動素
子10aを配列させてなるものであり、生体内の超音波
の送波及び受波はこのアレイ振動子10によって行われ
る。生体内からの反射波は、各超音波振動素子10aに
て受波され、各受信信号はアンプ12によって増幅され
た後、遅延回路14に入力される。この従来例において
は、同一構成の2つの遅延回路14−1及び14−2が
互いに並列的に設けられている。これは、一方の遅延回
路が各受信信号の遅延を行っている間に、他方の遅延回
路において遅延時間の設定変更、具体的には遅延線タッ
プの切替えを行い、両回路を交互に使用することで、電
子スイッチ18の切替えノイズの混入を防止するためで
ある。詳述すると次のようになる。
【0005】受信ダイナミックフォーカスにおいては、
1本の受信ビームに対して複数段のフォーカス点が設定
されるため、1回の受信においては、複数回の遅延時間
の設定変更、すなわち遅延線タップの切替えが必要とな
る。遅延回路14−1において、各受信信号はまず、電
圧/電流変換回路(V/I変換回路)16に入力され、
受信信号の電圧値が電流値に変換される。これは、後に
説明する遅延線で、各受信信号の加算を電流で行うため
である。V/I変換回路16から出力された受信信号
は、電子スイッチ18を介していずれかのタップに入力
される。ここで、電子スイッチ18は、遅延線20から
出る複数のタップを選択するものであり、その選択され
るタップの個所に応じた遅延時間が設定されることにな
る。遅延線20は、インダクタとコンデンサとを梯子状
に連結してなるものであって、タップから入力される受
信信号を遅延させつつ加算してアンプ22へ送出する。
なお、図6の遅延線20においては、左側に入力される
受信信号の方がより多く遅延される。アンプ22により
増幅された受信信号は電子スイッチ26を通り表示部2
4に送られ、断層画像等が表示される。この間、遅延回
路14ではタップ切替えが行われ、フォーカス距離が変
更される。次に、電子スイッチ26が反転し、遅延回路
14−2が選択され、上記と同様の動作が行われる。電
子スイッチ18及び26の制御は制御回路28によって
行われている。
【0006】なお、電子スイッチ26は切替えノイズの
小さなものを使用する。このようなスイッチは高価であ
るため、数の多い電子スイッチ18に使用することはで
きない。このようにすることで、電子スイッチ18の切
替えノイズが画像に現われるのを防ぎながらダイナミッ
クフォーカスを実現できる。
【0007】以上のように図6に示した従来の遅延回路
14においては、切替えノイズが受信信号に混入するこ
とを避けるために、回路を2系統必要としていた。その
ため、回路規模が増大し、コストアップとなるという問
題があった。そこで、切替えノイズなない遅延回路が特
開平3−52311で提案されている。
【0008】図7には、そのような切替えノイズを排除
し得る従来の超音波診断装置の要部構成が示されてい
る。この従来例おいて、可変遅延線30は、複数のイン
ダクタLと複数の可変容量ダイオードVCとを梯子状に
連結して構成されており、制御回路32によって可変容
量ダイオードVCに加わる逆電圧を制御することによっ
て、容量値の制御が行われ、この結果遅延時間が制御さ
れている。
【0009】受信信号はV/I変換回路34によって電
流に変換された後、いずれかのタップに入力され、制御
回路32によって遅延時間が設定された可変遅延線30
を通って出力される。
【0010】ところで、遅延線における遅延時間T
は、T=n√(LC)で表される。ただし、Lは1
区間のインダクタンスであり、Cは1区間のキャパシタ
ンスを示している。また、nは区間の段数を示してい
る。
【0011】そして、この遅延線の各区間の特性インピ
ーダンスZは、Z=√(L/C)で表される。
【0012】したがって、可変容量ダイオードのキャパ
シタンスCを制御回路32によって変化させると、可変
遅延線30の遅延時間と特性インピーダンスが変化する
ことが理解される。一方、その可変遅延線30の両端を
開放状態にしておくと、反射が生じるという問題があ
る。
【0013】そこで、この従来例においては、可変遅延
線30の両端に可変抵抗回路36が設けられており、こ
の可変抵抗回路36の抵抗値を可変させることによって
可変遅延線30の両端の終端を行っている。具体的に
は、可変抵抗回路36の入力インピーダンスを可変遅延
線30の特性インピーダンスに合致させて反射を防止し
ている。なお、可変抵抗回路36の制御は制御回路32
によって行われ、可変容量ダイオードの逆電圧制御に合
致させて可変抵抗回路36のインピーダンス可変制御が
実行されれている。
【0014】しかしながら、受信信号はV/I変換回路
34によって電流信号として可変遅延線30に入力され
るため、可変抵抗回路36の入力インピーダンスが変化
すると、入力の受信信号が一定であっても、出力端子3
8に表れる出力電圧が変化するという問題が生ずる。す
なわち、出力端子38での出力電圧は、可変抵抗回路3
6の入力インピーダンスと受信信号電流の積となるため
である。
【0015】そこで、この図7に示す従来の例において
は、掛算器40が設けられており、その掛算器40にお
いて制御回路32から送られてきた遅延時間に応じた値
を有する係数を出力信号に乗算することによって出力信
号の補正が行われている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】したがって、図7に示
した従来例においては、掛算器40のような補正回路を
別途設けなければならず、回路が複雑になると共に制御
が煩雑化するという問題があった。
【0017】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、可変容量ダイオードとインダク
タとで構成される可変遅延線の終端を適切に行うと共
に、その終端を行うにあたって終端を行う回路の入力イ
ンピーダンスを可変しても出力信号のレベルが変化しな
い超音波診断装置の遅延回路を提供することにある。
【0018】
【課題を解決しようとする手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、インダクタと可変容量ダイオードとを
含み、容量制御信号によって前記可変容量ダイオードの
容量を変え、それにより遅延時間を変更可能とする可変
遅延線と、前記可変遅延線の一方端に設けられた終端回
路であって、インピーダンス制御信号によってその入力
インピーダンスが変化する可変抵抗回路と、前記可変遅
延線の他方端に設けられた終端回路であって、前記イン
ピーダンス制御信号によってその入力インピーダンスが
変化し、かつ、前記可変遅延線から出力される受信信号
電流に対してその電流値に比例した電流/電圧変換を行
う終端出力回路と、前記容量制御信号及び前記インピー
ダンス制御信号を出力する回路であって、超音波のフォ
ーカス点の移動に応じて前記可変遅延線の遅延時間を制
御すると共に、その遅延時間に応じて変化する前記可変
遅延線の特性インピーダンスに、前記可変抵抗回路及び
前記終端可変遅延回路の入力インピーダンスを整合させ
る制御を行う遅延制御回路と、を含み、前記終端出力回
路でその入力インピーダンスの変化に影響されずに前記
遅延信号の電流値が電圧値に変換されることを特徴とす
る。
【0019】
【作用】上記構成によれば、遅延制御回路の制御によっ
て、遅延時間を可変できる。それに伴い、可変遅延線の
特性インピーダンスが変化するが、可変抵抗回路及び終
端出力回路の入力インピーダンスを可変させ、それを可
変遅延線の特性インピーダンスに合致させることでイン
ピーダンス整合を行うことができ、反射などが防止され
る。終端出力回路は、以上のようなインピーダンス整合
と同時に、受信信号電流に対して電流/電圧変換を行
う。すなわち、受信信号は可変遅延線のタップから電流
として入力され、可変遅延線で遅延されたあと終端出力
回路に流れ込み、その電流値に比例した電圧値に変換さ
れる。よって遅延時間の変化に伴い、インピーダンス整
合のために終端出力回路の入力インピーダンスが変化し
ても、入力の受信信号が変化しない限り、補正をしなく
ても出力電圧は変化しない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0021】図1には、本発明に係る超音波診断装置の
可変遅延回路の構成が示されている。
【0022】この可変遅延回路は、図7に示した従来の
可変遅延線30とほぼ同様の構成を有する可変遅延線4
2を含み、その可変遅延線42の両端に可変抵抗回路4
4及び終端出力回路46が設けられている。遅延制御回
路48は、可変遅延線42の遅延時間の制御、可変抵抗
回路44及び終端出力回路46の入力インピーダンスの
制御を行うものである。
【0023】この図1に示す可変遅延回路においても、
図7に示した従来例と同様に、受信信号100は、まず
電圧/電流変換が行われた後、可変遅延線42のいずれ
かのタップに入力される。
【0024】可変遅延線42は、図7に示した従来例と
同様に複数のインダクタLと可変容量ダイオードVCと
を梯子状に連結してなり、その両端には可変容量ダイオ
ードVCのアノード側の電位を0Vに保つために、イン
ダクタLが接続されている。なお、インダクタL
代わりに高抵抗を接続することも可能である。
【0025】キャパシタCは、可変容量ダイオードV
Cのカソード側を交流的にアースするためのものであ
る。また、キャパシタC1,C2は、可変抵抗回路44
及び終端出力回路46へ交流成分のみを出力させ、それ
らの回路と可変遅延線42とを直流的に分離するための
ものである。L,C,C,Cの値は、受信信号
の周波数においては無視できる値を選ぶ。可変遅延線4
2の動作は、図6の従来例と同様であり、遅延制御回路
48から出力される制御信号VC1によって遅延時間が
制御される。同時にその特性インピーダンスも変化す
る。ちなみに、受信信号の周波数は数MHz程度であ
り、超音波パルスの繰り返し周波数は数kHzである。
ここで、遅延制御回路48から出力される制御信号VC
1,VC2はその超音波パルスの繰り返し周波数に同期
するおよそ鋸波状の信号である、遅延制御回路48に入
力される同期信号SYNCに基づいて作られる。
【0026】ここで可変抵抗回路44について説明す
る。
【0027】可変抵抗回路44は、遅延制御回路48に
よって通過電流値が制御される定電流回路50と、直列
接続された本実施例において2つのダイオード52,5
4とで構成されて、ダイオード52と定電流回路50と
の間に可変遅延線42の一方端が接続されている。ま
た、ダイオード54のアノード側はアースに接続されて
いる。
【0028】ところで、ダイオード52,54に流れる
電流(バイアス電流)の大きさによって、ダイオードの
内部抵抗(rd)は変化する。ここで、rdは、 rd=26×10-3/I (300°K) で表される。ゆえに、定電流回路50を流れる電流値を
制御すればダイオード52,54に流れる電流値が変化
し、この結果、上記式で表される抵抗値の変化によっ
て、可変抵抗回路44の可変遅延線42側から見たイン
ピーダンス、すなわち可変抵抗回路44の入力インピー
ダンスを変化させることができる。
【0029】なお、インピーダンスを大きくする場合
は、バイアス電流を小さくすれば良いが、バイアス電流
は可変遅延線42から流出する受信信号電流より十分大
きくとる必要があるので極端に小さくできない。極端に
小さくしたい場合は、ダイオードの個数を増し、逆に1
個でも十分な時はダイオード52,54のどちらかを取
り除けば良い。
【0030】図3には、図1に示した定電流回路50の
具体的な構成の例が示されている。いわゆるカレントミ
ラーといわれる回路である。インピーダンス制御信号V
C2を変化させるとIが変化するが、カレントミラー
においてはI=Iであるので、Iも変化する。こ
のIを可変抵抗回路44のダイオード52,54のバ
イアス電流とすればよい。
【0031】また、図4には、可変抵抗回路44の第2
実施例が示されている。増幅器56の入力端子には可変
遅延線42からの信号が入力されており、増幅器56の
出力端子とその入力端子との間には帰還抵抗Rfが設け
られている。そして、インピーダンス制御信号VC2を
変化させることによって増幅器56のゲインを可変する
ことができるようになっている。
【0032】このような電圧制御の可変ゲイン増幅器
は、例えば掛算器を用いて実現できる。この結果、入力
インピーダンスZinを次の式のように変化させること
ができる。
【0033】Zin=R/(1+A) ただし、Aは増幅器56のゲインであり、増幅器の入力
インピーダンスは十分に高いものである。なお、この図
4に示す可変抵抗回路は、特開平3−52311でも開
示されている。
【0034】次に、終端出力回路46について説明す
る。
【0035】終端出力回路46は2つの機能すなわち、
インピーダンス整合を図る機能と、可変遅延線42から
出力される受信信号の電流に対し電流/電圧変換を行う
機能とを有している。
【0036】図1において、ベース接地させたトランジ
スタ58のエミッタには、ダイオード60を介して定電
流回路62が接続されている。この定電流回路62は、
遅延制御回路48からのインピーダンス制御信号VC2
によってその通過電流の大きさが制御されている。
【0037】定電流回路62とダイオード60との間に
は、可変遅延線42の他方端が接続されている。
【0038】ベース接地されたトランジスタ58のコレ
クタには、出力電圧を取り出すための負荷抵抗Rが接
続され、その負荷抵抗Rには、+Vの電圧が印加され
ている。そして、トランジスタ58のコレクタ側の電位
が電圧値として取り出されている。この終端出力回路4
6において、その入力インピーダンス、すなわち可変遅
延線42側から見たインピーダンスは、トランジスタ5
8のベースエミッタ間の動作抵抗とダイオード60の動
作抵抗とで決定される。すなわち、可変遅延線42側か
ら見たインピーダンスを考えると、負荷抵抗Rはあた
かも存在しないかのような状態になっている。
【0039】従って、終端出力回路46の入力インピー
ダンスに関しては終端出力回路46の等価回路が可変抵
抗回路44であることが理解される。
【0040】したがって、可変抵抗回路44と同様に、
この終端出力回路46においても定電流回路62の通過
電流値を制御することによって、トランジスタ58及び
ダイオード60に流れる電流が変化し、それらの動作抵
抗が変化する結果、入力インピーダンスを可変すること
ができ、適切な定電流回路62の通過電流値の設定によ
り、可変遅延線42の特性インピーダンスに終端出力回
路46の入力インピーダンスを合致させることができ
る。
【0041】なお、可変抵抗回路44の場合と同様に、
インピーダンスを大きくしたい場合には、トランジスタ
58のエミッタ側にダイオードをさらに多く設ければよ
く、一方、トランジスタ58のベースエミッタ間抵抗分
で十分であれば、ダイオード60は取除いてよい。
【0042】一方、可変遅延線42から出力される受信
信号電流は、定電流回路62の電流値がインピーダンス
制御信号VC2で決められてしまうため、ダイオード6
0を通ってトランジスタ58のエミッタに流れこむ(な
お、受信信号電流がトランジスタ58のエミッタに流れ
込むという表現は、トランジスタ58には定電流回路6
2によりバイアス電流が流れているため、実際にはバイ
アス電流の値を中心に電流が増減することを意味する。
以下の同様の記述でも同じである)。
【0043】トランジスタのエミッタ電流とコレクタ電
流はほぼ等しいというトランジスタの性質により、トラ
ンジスタ58のエミッタに流れ込んだ受信信号電流はほ
とんどすべてトランジスタ58のコレクタに出力され
る。そして、負荷抵抗Rに流れることで、電流XR
で表わされる電圧に変換される。
【0044】すなわち、入力インピーダンスの大小によ
らず、受信信号電流がその電流値に比例した電圧値に変
換され出力されることになる。この場合に、インピーダ
ンス制御信号VC2により、定電流回路62の電流値、
すなわちバイアス電流が制御されるので、出力電圧に
は、バイアス電流の増減分がオフセット電圧として表れ
るが、上述したように超音波の周波数と超音波パルスの
繰り返し周期とは周波数的に十分異なっているために、
フィルタ回路等によって両者を容易に分離でき、すなわ
ち、受信信号のみを抽出することができる。
【0045】図5には、終端出力回路46の第2実施例
が示されている。
【0046】この実施例においては、増幅器64の入力
端子に、遅延された受信信号が供給され、増幅器64の
出力端子から出た信号がトランジスタ66のベースに入
力されている。トランジスタ66のエミッタと増幅器6
4の入力端子との間には、直列接続されたコンデンサ6
8及び帰還抵抗Rとが設けられている。
【0047】コンデンサ68は、直流阻止の働きをする
もので、受信信号の周波数に対しては無視しうる値に選
ぶ。
【0048】そして、トランジスタ66のエミッタには
定電流回路70が接続され、一方、トランジスタ66の
コレクタには負荷抵抗Rが接続され、出力電圧が取り
出されている。
【0049】ここで、トランジスタ66は、コンデンサ
68、帰還抵抗Rfにより成る帰還回路に対してはエミ
ッタホロワとして働くため、終端出力回路の入力インピ
ーダンスとしては、図4の可変抵抗回路の場合と同様に
なる。また、入力インピーダンスの制御も、図4の可変
抵抗回路の場合と同様に、遅延制御回路48から出力さ
れるインピーダンス制御信号VC2によって行われる。
【0050】一方、可変遅延線42から出力される受信
信号電流は、増幅器64の入力のインピーダンスが高く
設定されているため、ほとんど帰還抵抗Rfに流れる。
定電流源70の電流値は決まっているため、帰還抵抗R
fを通ってきた電流はトランジスタ66んのエミッタに
流れ込む。トランジスタのエミッタ電流とコレクタ電流
はほぼ等しいというトランジスタの性質により、受信信
号電流はトランジスタ66のコレクタに出力され、負荷
抵抗RLに流れることで電流値に比例した電圧に変換さ
れる。
【0051】図2には、本発明に係る可変遅延回路を超
音波診断装置に適用した場合の構成が示されている。ア
レイ振動子80から出力された各受信信号はスイッチ回
路82により選択され、プリアンプ84を介してV/I
変換回路86に送られ、電圧/電流変換が行われてい
る。
【0052】電流に変換された受信信号は、図1のよう
に構成された可変遅延回路88に含まれる可変遅延線の
いずれかのタップにその遅延時間に応じて入力される。
可変遅延回路88においては、受信信号の遅延及び加算
が行われ、その加算後の受信信号が表示部90に送られ
断層画像などが表示される。可変遅延回路88の制御は
タイミング制御回路91によって行われている。なお、
タイミング制御回路91は送信回路92をも制御し、送
信回路92から送信時の駆動信号がスイッチ回路82を
介してアレイ振動子80に供給されている。
【0053】以上のような超音波診断装置によれば、遅
延量の設定時における電子スイッチの切替えノイズの発
生を回避できると共に、従来において必要とされていた
遅延後の受信信号の補正回路などを必要とせずに、可変
遅延回路の構成を簡易化でき、制御を要する回路の数が
減少するために、制御を容易にすることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る超音
波診断装置の遅延回路によれば、遅延時間の変更を鋸歯
状に変化する制御信号によって行うことができるので、
電子スイッチの切替えノイズの発生を回避できる。ま
た、可変遅延線の終端を適切に行うことができると共
に、受信信号電流をその電流値に比例した電圧値に変換
して出力できるので、終端回路の入力インピーダンスに
影響されない出力電圧を得ることができる。したがっ
て、従来において必要とされた補正回路を削減でき、回
路が簡略化されると共に、制御を要する回路が減少する
ため、制御が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変遅延回路の構成を示す回路図
である。
【図2】本発明に係る可変遅延回路を設けた超音波診断
装置の構成を示すブロック図である。
【図3】定電流回路の構成を示す回路図である。
【図4】可変抵抗回路の第2実施例を示す回路図であ
る。
【図5】終端出力回路の第2実施例の構成を示す回路図
である。
【図6】従来の超音波診断装置の概略的な構成を示すブ
ロック図である。
【図7】従来の可変遅延回路の第2例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
42 可変遅延線 44 可変抵抗回路 46 終端出力回路 48 遅延制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタと可変容量ダイオードとを含
    み、容量制御信号によって前記可変容量ダイオードの容
    量を変え、それにより遅延時間を変更可能とする可変遅
    延線と、 前記可変遅延線の一方端に設けられた終端回路であっ
    て、インピーダンス制御信号によってその入力インピー
    ダンスが変化する可変抵抗回路と、 前記可変遅延線の他方端に設けられた終端回路であっ
    て、前記インピーダンス制御信号によってその入力イン
    ピーダンスが変化し、かつ前記可変遅延線から出力され
    る受信信号電流に対してその電流値に比例した電流/電
    圧変換を行う終端出力回路と、 前記容量制御信号及び前記インピーダンス制御信号を出
    力する回路であって、超音波のフォーカス点の移動に応
    じて前記可変遅延線の遅延時間を制御すると共に、その
    遅延時間に応じて変化する前記可変遅延線の特性インピ
    ーダンスに、前記可変抵抗回路及び前記終端出力回路の
    入力インピーダンスを整合させる制御を行う遅延制御回
    路と、 を含み、 前記終端出力回路でその入力インピーダンスの変化に影
    響されずに前記遅延信号の電流値が電圧値に変換される
    ことを特徴とする超音波診断装置の遅延回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置の遅延回
    路において、 前記終端出力回路は、 前記可変遅延線の他方端がエミッタに接続されたベース
    接地トランジスタと、 前記トランジスタのエミッタに接続され、前記遅延制御
    回路からのインピーダンス制御信号によって電流値を可
    変できる定電流回路と、 を含み、前記トランジスタのコレクタから受信信号を取
    り出すように構成されていることを特徴とする超音波診
    断装置の遅延回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波診断装置の遅延回
    路において、 前記終端出力回路は、前記可変遅延線の他方端に入力端
    子が接続され、その増幅率が前記遅延制御回路からのイ
    ンピーダンス制御信号によって制御される増幅回路と、 前記増幅回路の出力端子がベースに接続されたトランジ
    スタと、 前記トランジスタのエミッタと前記増幅回路の入力端子
    との間に設けられた帰還抵抗と、 を含み、前記トランジスタのコレクタから受信信号を取
    り出すように構成されていることを特徴とする超音波診
    断装置の遅延回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11169366A (ja) * 1997-12-15 1999-06-29 Toshiba Corp 超音波診断装置
KR20100118157A (ko) * 2009-04-28 2010-11-05 주식회사 메디슨 임피던스 정합을 수행하는 초음파 시스템
KR20180041507A (ko) * 2016-10-14 2018-04-24 삼성메디슨 주식회사 초음파 영상 장치 및 그 제어 방법

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KR20100118157A (ko) * 2009-04-28 2010-11-05 주식회사 메디슨 임피던스 정합을 수행하는 초음파 시스템
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