JPH05326151A - 薄膜el素子およびその製造方法 - Google Patents

薄膜el素子およびその製造方法

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JPH05326151A
JPH05326151A JP3095172A JP9517291A JPH05326151A JP H05326151 A JPH05326151 A JP H05326151A JP 3095172 A JP3095172 A JP 3095172A JP 9517291 A JP9517291 A JP 9517291A JP H05326151 A JPH05326151 A JP H05326151A
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JP
Japan
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film
electrode
insulating layer
light emitting
thin film
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Pending
Application number
JP3095172A
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English (en)
Inventor
Katsuji Okibayashi
勝司 沖林
Takuro Yamashita
卓郎 山下
Takashi Ogura
隆 小倉
Masaru Yoshida
勝 吉田
Shigeo Nakajima
重夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光特性および絶縁破壊特性を改善できる薄
膜EL素子およびその製造方法を提供する。 【構成】 発光層4を挟む第一,第二の絶縁層3,5のう
ち少なくとも一方の絶縁層3に酸化タンタル(Ta25)
膜3aを含む。このTa25膜3aは、金属タンタル(Ta)
からなる第一の電極2の表面を酸化して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は薄膜エレクトロルミネ
ッセンス(EL)素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜EL素子としては図5に示す
ようなものがある。この薄膜EL素子は、基板ガラス1
1上に、金属Ta膜からなる第一の電極12と、第一の
絶縁層13と、発光層14と、第二の絶縁層15と、I
TO(錫添加酸化インジウム)膜からなる第二の電極16
とを順次積層して構成されており、発光層14を両側か
ら絶縁層13,15で挟んだ2重絶縁構造となってい
る。上記発光層14は母体材料ZnSに発光中心として
Mnをドープした厚さ1μm程度のZnS:Mn膜からなっ
ている。第一の絶縁層13は厚さ400Å〜500Åの
SiO2膜13aと厚さ2200Å〜2400ÅのSi34
膜13bとからなる一方、第二の絶縁層15は厚さ12
00Å〜1300ÅのSi34膜15aと厚さ300Å〜
600ÅのAl23膜15bとからなっている。動作時に
は、第一,第二の電極12,16に電圧が印加される。そ
して発光層14に印加される電界がしきい値を越えると
発光を開始し、発光輝度は第一,第二の絶縁層13,15
の蓄積電荷量Qに略比例する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜EL素
子の重要な性能として発光輝度の他に絶縁層13,15
の絶縁破壊特性がある。第一,第二の電極12,16間の
印加電圧を次第に大きくしてゆくと、図4に示すように
(Coで表わす)、低電界で見られるオーム則領域に引き
続いて電流急増域が現れ(変曲点D1)、さらに、絶縁層
13,15中を流れる電流で生じる熱などにより絶縁破
壊に至る(変曲点D2)。これが絶縁破壊のメカニズムで
ある。したがって、絶縁破壊特性を向上させるために
は、絶縁層13,15の絶縁性を向上させて電流の絶対
値を低く抑え、I−V特性における変曲点D1,D2を高
電界に持ってゆけば良い。
【0004】ここで、絶縁性を向上させるために、単に
絶縁層13または15の厚さを増した場合、上記絶縁層
13,15の静電容量が低下して蓄積電荷量が少なくな
り、発光輝度が低下することになる。
【0005】そこで、この発明の目的は、絶縁層の材料
に工夫を施すことにより、発光輝度および絶縁破壊特性
を改善できる薄膜EL素子およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の薄膜EL素子は、発光層と、この発光層
を挟む第一,第二の絶縁層と、この両絶縁層の外側に設
けられた第一,第二の電極を備えた薄膜EL素子におい
て、上記絶縁層の少なくとも一方に、酸化タンタル膜を
含むことを特徴としている。
【0007】また、この発明の薄膜EL素子の製造方法
は、基板上に、金属タンタル膜からなる第一の電極と、
酸化タンタル膜を含む第一の絶縁層と、発光層と、第二
の絶縁層と、第二の電極を順次積層する薄膜EL素子の
製造方法であって、上記酸化タンタル膜は、上記第一の
電極の表面を酸化して形成されることを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】薄膜EL素子の第一,第二の絶縁層に流れる電
流は、上記絶縁層を構成する材料のうち最も絶縁性の高
い材料の伝導特性により律速される。したがって、上記
絶縁層を構成する材料として従来の絶縁層材料SiO2,
Si34,Al23よりも絶縁性に優れた酸化タンタル(T
a25)膜を含むことにより、上記絶縁層全体の絶縁破壊
特性が改善される。また、上記Ta25の比誘電率εr
は、表1に示すように、εr=24であり、従来の絶縁
層材料に比して非常に大きい。したがって、絶縁層の静
電容量が増大して蓄積電荷量が多くなり、発光輝度が改
善される。
【表1】
【0009】また、上記Ta25膜が金属タンタル(Ta)
からなる第一の電極を酸化して形成される場合、上記T
a25膜は例えば陽極酸化法により膜厚精度良く簡単に
作製される。したがって、この薄膜EL素子は、従来の
工程とほとんど変わることなく簡単に作製される。
【0010】
【実施例】以下、この発明の薄膜EL素子およびその製
造方法を実施例により詳細に説明する。
【0011】図1は一実施例の薄膜EL素子の断面構造
を示している。この薄膜EL素子は、基板ガラス1上
に、発光層4と、この発光層4を挟む第一の絶縁層3お
よび第二の絶縁層5と、この両絶縁層3,5の外側に設
けられた第一の電極2および第二の電極6を備えてい
る。上記発光層4は母体材料ZnSに発光中心としてMn
をドープした厚さ1μm程度のZnS:Mn膜からなってい
る。第一の絶縁層3は、厚さ2000Å〜3000Åの
Ta25膜3aと、厚さ400Å〜500ÅのSiO2膜3
bと、厚さ2200Å〜2400ÅのSi34膜3cとか
らなっている。一方、第二の絶縁層5は、厚さ1200
Å〜1300ÅのSi34膜5aと、厚さ300Å〜60
0ÅのAl23膜5bとからなっている。また、第一,第
二の電極2,6はそれぞれ金属Ta膜,ITO(錫添加酸化
インジウム)膜からなる。
【0012】上記薄膜EL素子は次のようにして作製す
る。まず、基板ガラス1上に第一の電極2の材料として
金属Ta膜をスパッタ蒸着して、フォトリソグラフィ法
により所定のストライプ状パターンに加工する。次に、
加工後の第一の電極2の表面を陽極酸化法により酸化し
て、第一の絶縁層3の一部を構成するTa25膜3aを形
成する。Ta25膜3aの膜厚は、陽極に印加する電圧に
よって正確に制御することができる。続いて、スパッタ
法またはCVD法により、SiO2膜3b,Si34膜3cを
堆積して第一の絶縁層3の形成を完了する。次に、電子
ビーム蒸着法またはスパッタ蒸着法により発光層4を形
成した後、スパッタ法またはCVD法によりSi34
5a,Al23膜5bを堆積して第二の絶縁層5を形成す
る。最後に、ITO膜をスパッタ蒸着して、フォトリソ
グラフィ法により、上記第一の電極2に対して垂直に交
差するストライプ状の第二の電極6を形成する。上記T
a25膜3aは簡単に形成できるので、この製造方法によ
れば、従来の工程とほとんど変わることなく簡単に薄膜
EL素子を作製できる。
【0013】上記Ta25膜3aを設けた効果を確認する
ため、本発明者らは、上記薄膜EL素子(本発明のもの)
と、図5に示した薄膜EL素子(従来例)について絶縁破
壊電圧と最大蓄積電荷量との測定を行った。表2に示す
ように、絶縁破壊電圧は、従来例が160.7Vである
のに対して本発明のものは250.7Vであり、約1.6
倍に改善することができた。また、最大蓄積電荷量(発
光輝度に略比例する)は従来例が3.36μC/cm2であ
るのに対して本発明のものは4.48μC/cm2であり、
約1.3倍に改善することができた。絶縁破壊特性を改
善できた理由は、図2に示す電流密度−電界特性によっ
て説明することができる。図2に示すように、本発明の
もの(C1)は同一電界の下では従来例(C2)よりも電流密
度が小さい。また、オーム則領域と電流急増域との変曲
点(図中矢印↓で示す)が従来例よりも高電界側にあり、
これにより絶縁破壊電圧を改善できたのである。したが
って、実際の動作時の電界(通常2.0〜2.5MV/cm)
と絶縁破壊電圧との差を大きくでき、素子の信頼性を改
善することができた。
【表2】
【0014】なお、図3は、いろんな条件での絶縁層の
厚さ方向の抵抗値(電界2MV/cm印加時)と絶縁層3,
5の破壊電界との相関関係を表わしている。絶縁層3,
5の破壊電界は、動作時の電界に対して余裕をみて5M
V/cm以上必要であることから、Ta25膜の抵抗値は
1013Ω・cm以上でなければならないことがわかった。
【0015】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の薄
膜EL素子は、発光層を挟む第一,第二の絶縁層の少な
くとも一方に酸化タンタル膜を含んでいるので、発光特
性および絶縁破壊特性を改善することができる。したが
って、信頼性を向上させることができる。
【0016】また、この発明の薄膜EL素子の製造方法
は、上記酸化タンタル膜を金属タンタルからなる第一の
電極の表面を酸化して形成しているので、従来の工程の
ほとんど変わることなく簡単に薄膜EL素子を作製する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の薄膜EL素子の断面構
造を示す図である。
【図2】 上記薄膜EL素子の絶縁層の一部を構成する
酸化タンタル膜の電界−電流密度特性を示す図である。
【図3】 上記絶縁層の厚さ方向の抵抗値と破壊電界と
の相関関係を示す図である。
【図4】 従来の薄膜EL素子の絶縁層の電圧−電流特
性を示す図である。
【図5】 従来の薄膜EL素子の断面構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 基板ガラス 2 第一の電極(金属Ta膜) 3 第一の絶縁層 3a Ta25膜 3b SiO2膜 3c,5a Si34膜 4 発光層 5 第二の絶縁層 5b Al23膜 6 第二の電極(ITO膜)
フロントページの続き (72)発明者 吉田 勝 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中島 重夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光層と、この発光層を挟む第一,第二
    の絶縁層と、この両絶縁層の外側に設けられた第一,第
    二の電極を備えた薄膜EL素子において、 上記絶縁層の少なくとも一方に、酸化タンタル膜を含む
    ことを特徴とする薄膜EL素子。
  2. 【請求項2】 基板上に、金属タンタル膜からなる第一
    の電極と、酸化タンタル膜を含む第一の絶縁層と、発光
    層と、第二の絶縁層と、第二の電極を順次積層する薄膜
    EL素子の製造方法であって、 上記酸化タンタル膜は、上記第一の電極の表面を酸化し
    て形成されることを特徴とする薄膜EL素子の製造方
    法。
JP3095172A 1991-04-25 1991-04-25 薄膜el素子およびその製造方法 Pending JPH05326151A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002246180A (ja) * 2001-02-14 2002-08-30 Tdk Corp El素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002246180A (ja) * 2001-02-14 2002-08-30 Tdk Corp El素子

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