JPH05323613A - 放射線感応性樹脂組成物 - Google Patents

放射線感応性樹脂組成物

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JPH05323613A
JPH05323613A JP13287492A JP13287492A JPH05323613A JP H05323613 A JPH05323613 A JP H05323613A JP 13287492 A JP13287492 A JP 13287492A JP 13287492 A JP13287492 A JP 13287492A JP H05323613 A JPH05323613 A JP H05323613A
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JP
Japan
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radiation
resin composition
sensitive resin
poly
siloxane
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JP13287492A
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Toshio Ito
敏雄 伊東
Yoshikazu Sakata
美和 坂田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線に対し高い感度を有しかつ優れたO2
−RIE耐性を有する新規な放射線感応性樹脂組成物を
提供すること。 【構成】 下記(α)式で示されるポリ(シロキサン)
(重量平均分子量3500、比分散1.2 )0.5gと、トリ
フェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート
50mgと、溶剤としての2−メトキシ酢酸エチル4m
lとを混合して放射線感応性樹脂組成物を構成する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置などの製
造で用いられるレジストの構成材料などとして使用可能
で、光、電子ビーム、X線、またはイオンビームなどの
放射線に感応する新規な放射線感応性樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化に伴いサブミクロンオ
ーダーの加工技術が必要になってきている。そのため、
例えば、LSI製造におけるエッチング工程では、高精
度でしかも微細な加工が可能なドライエッチング技術が
採用されている。
【0003】ここで、ドライエッチング技術とは、加工
すべき基板をレジストで覆い、このレジストを光や電子
線などを用いてパターニングし、得られたパターンをマ
スクとして、反応性ガスプラズマにより基板のマスクか
ら露出している部分をエッチングする技術である。従っ
て、ドライエッチング技術で用いられるレジストは、サ
ブミクロンオーダーの解像力と、充分な反応性ガスプラ
ズマ耐性とを有する材料で構成されている。
【0004】しかし、被加工基板の段差はLSIの高集
積化とともにますます大きくなるため、レジスト層の厚
さは、上記段差の平坦化が図れるよう、また基板加工終
了時までレジストがマスクとして残存するよう、厚くさ
れる傾向にある。従って、光露光による場合は露光光学
系の焦点深度による制約、また電子線露光による場合は
レジスト内における電子の散乱現象からくる制約を受
け、単一のレジスト層のみを用いたのでは基板を高精度
で微細にエッチングすることが困難になりつつある。そ
こで、新しいレジストプロセスが種々検討されその一つ
として二層レジストプロセスが注目されている。
【0005】この二層レジストプロセスとは、基板段差
を平坦化するための厚いポリマー層(通常はポリイミド
や熱硬化させたフォトレジストの層が用いられる。)
と、その上に形成されO2 −RIE耐性を有する薄いフ
ォトレジスト層とから成る積層体を基板エッチング時の
マスクとして用いる方法である。上層レジストである薄
いレジスト層により高解像力を確保し、基板加工時のド
ライエッチング耐性は下層レジストにより確保するもの
である。
【0006】この二層レジストプロセスに用いる上層レ
ジストの構成材料としては、下層よりO2 −RIE耐性
が高いケイ素含有ポリマーが適している。その代表的な
ものとして、光硬化性シリコーン樹脂がある。これは、
バインダーとなるシリコーン樹脂に光架橋剤若しくは光
重合開始剤を配合したもので、ネガ型レジストとして利
用できる。
【0007】このような光硬化性シリコーン樹脂の具体
例として、例えば、特開昭61−20030号公報に開
示されているものがあった。これは、ポリ(アクリロイ
ルオキシメチルフェニルエチルシルセスキオキサン)の
ような二重結合を有する樹脂とビスアジドとから成るも
ので、窒素雰囲気の下で紫外線用の高感度ネガ型レジス
トとして使用できた。
【0008】さらに他の例として、特公昭60−496
47号公報に開示されているものがあった。光重合開始
剤としてポリシランを用いる系のものである。具体的に
は、二重結合を有するポリ(オルガノシロキサン)とド
デカメチルシクロヘキサシランとの組成物が紫外線硬化
樹脂として良好な性質を有することが、示されている。
【0009】さらに他の例として、特開昭55−127
023号公報に開示されているものがあった。これは、
光重合開始剤として有機過酸化物を用いる系のものであ
る。この公報には、二重結合を有するポリ(オルガノシ
ロキサン)と共に種々の有機過酸化物、例えばペルオキ
シエステルのようなものを用いることにより、紫外線照
射で均一な硬化皮膜が得られることが示されている。
【0010】また、これまで述べたものとは全く別のも
のとして例えば特開昭61−144639号公報に開示
されているものがあった。これは、OFPR−800
(東京応化工業(株)製)のような汎用のポジ型フォト
レジストにポリ(フェニルシルセスキオキサン)及びシ
ス−(1,3,5,7 −テトラヒドロキシ)−1,3,5,7 −テト
ラフェニルシクロテトラシロキサンを少量添加したもの
であった。これによれば二層レジスト法用ポジ型レジス
トであってアルカリ液による現像が可能なレジストが得
られた。
【0011】また、バインダーとしてポリ(シロキサ
ン)以外のものを用いることも検討されている。たとえ
ば、特開昭61−198151号公報には、トリアルキ
ルシリル基を有するノボラック樹脂をジアゾナフトキノ
ン感光剤として用いた物が、可視光に感度を有する上層
レジストになることが記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
各レジスト(感光性樹脂組成物)は、以下に説明するよ
うな問題点があった。
【0013】先ず、有機ラジカルを介在して進む光硬化
反応は一般に酸素によって阻害されるので、この種の反
応を用いる感光性樹脂組成物例えば特開昭61−200
30号公報のものの露光は、同公報に見られるごとく、
窒素雰囲気で行なわなければ高感度を実現することがで
きない。これは、特開昭55−127023号に開示の
物についてもいえるため、この物では硬化膜の特性向上
は見られるものの硬化に長時間を要するという欠点があ
った。また、この出願の発明者の知見によれば、特公昭
60−49647号に開示の物についてもビスアジドを
用いる場合ほどではないが酸素の存在のために充分に高
い感度を実現することが困難なことが分かっている。
【0014】一方、特開昭61−144639号公報に
開示の物ではケイ素化合物の添加量をさほど多くできな
いため、また特開昭61−198151号公報に開示の
物では用いるバインダ中のケイ素含有率が低いため、い
ずれも充分なO2 −RIE耐性を示さないという問題点
があった。また、これら両感光性樹脂組成物では微細加
工性に優れる汎用ポジ型フォトレジストと同様の考えで
当該組成物を構成させてはいるものの、特開昭61−1
44639号公報に開示の物ではポリシロキサンを添加
しているため、また特開昭61−198151号公報に
開示の物ではケイ素含有ノボラック樹脂を用いているた
め、汎用ポジ型フォトレジストによって実現されている
露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度差をその
まま維持することは難しい。
【0015】このため、従来の各感光性樹脂組成物は、
半導体素子製造のスループットを高くできない、エッチ
ング時にレジストパターンが細り高精度の基板加工がで
きない、または高分解能が得られない、という欠点があ
った。
【0016】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従ってこの発明の目的は、放射線に対し高い
感度を有しかつ優れたO2 −RIE耐性を有する放射線
感応性樹脂組成物を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段、及び作用】この目的の達
成を図るため、この発明の放射線感応性樹脂組成物(以
下、「組成物」と略称することもある。)によれば、上
述の(1)式で示される第1成分としてのポリ(シロキ
サン)と、照射される放射線の作用により分解して酸を
発生する第2成分としての酸発生剤とを含むことを特徴
とする。ただし、nは重合度である。
【0018】この構成によれば、第1成分として用いる
ポリ(シロキサン)は、その側鎖にp−アリルオキシフ
ェニル基を持つポリ(シロキサン)である。このp−ア
リルオキシフェニル基は酸存在下でカチオン重合を起す
ので架橋基として働く。これは、例えば文献I(ジャー
ナル・オブ・ポリマー・サイエンス、パートA−1(J.
Polym.Sci.PartA-1 ),5,1254(1967))に
おいて、また文献II(ジャーナル・オブ・ポリマー・サ
イエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.
Sci.Polym.Lett.Ed.),17,79(1979))において、アリル
(p−ビニルフェニルエーテル)が高温(20℃)でア
リル位置でのカチオン重合、ラジカル重合を起すことが
報告されていることからも、うかがえる。したがって、
この発明の組成物に光、電子ビーム、X線、またはイオ
ンビームなどの放射線を選択的に照射すると、放射線照
射部分の酸発生剤は酸を発生しこの酸がこの放射線照射
部分のポリ(シロキサン)のp−アリルオキシフェニル
基に作用しこの部分で架橋が生じる。このため、この組
成物の放射線照射部分は現像液に対し不溶化する。この
組成物の放射線照射部分での上述の架橋が生じる様子を
下記(2)式に示した。
【0019】
【化2】
【0020】一方、この組成物の放射線非照射部分で
は、当該組成物に適度な熱(下記のクライゼン転位を起
こし得る程度の温度でかつ熱酸発生剤が熱分解すること
がない程度の温度。100〜180℃程度が好まし
い。)を加えると、p−アリルオキシフェニル基がクラ
イゼン転位によってp−ヒドロキシ−m−アリルフェニ
ル基に変化する。p−ヒドロキシ−m−アリルフェニル
基はアルカリ溶液に可溶であるので、この組成物の放射
線非照射部分をアルカリ現像液により選択的に除去でき
る。この組成物の放射線非照射部分でのクライゼン転位
の様子を、下記(3)式に示した。
【0021】
【化3】
【0022】したがって、この発明によれば、アルカリ
現像液によりネガ型のレジストパターンの形成が可能な
放射線感応性樹脂組成物が実現される。
【0023】なお、この第1成分であるポリ(シロキサ
ン)の好適な分子量範囲は、当該放射線感応性樹脂組成
物の基板への塗布性などに応じ任意に選べる。当該放射
線感応性樹脂組成物を例えばレジストとして使用する場
合であれば、固体フィルムの形成が可能なこと、レジス
ト塗布溶液調製のために溶剤に可溶であること、フィル
ターによる濾過が容易であること、所望の解像度が得ら
れることなどが必要であるため、その分子量は500〜
100000好ましくは1000〜10000の範囲と
するのがよい。
【0024】また、第1成分としてのポリ(シロキサ
ン)の放射線照射部分での架橋は第2成分としての酸発
生剤からの僅かな酸が作用することで生じるから、当該
放射線感応性樹脂組成物を露光する際の露光量は酸発生
剤から所望(触媒量)の酸を発生させ得る露光量で良い
ことになるので、当該組成物は高感度なものとなる。
【0025】また、第1成分としてのポリ(シロキサ
ン)はケイ素−酸素結合を主鎖に持っているため酸素プ
ラズマによる処理の過程で効率的に二酸化ケイ素に変換
されるからドライエッチング耐性も確保される。
【0026】また、この発明の放射線感応性樹脂組成物
の第2の成分である酸発生剤は、従来から知られている
種々のものを使用できる。しかし、ハロゲン化水素酸は
その触媒作用が弱いのであまり適さない。例えば、下記
の式(I)および式(II)で示されるような各種のス
ルホニウム塩、下記の式(III)および式(IV)で
示されるような各種のヨードニウム塩、下記の式(V)
および式(VI)で示されるような、トリクロロメチル
基を少なくとも1個有する各種の芳香族化合物、下記の
式(VII)で示されるような各種のp−トルエンスル
ホナートなどは、ハロゲン化水素酸より強い酸を発生す
るので好適である。
【0027】
【化4】
【0028】
【化5】
【0029】ただし、式(I)〜式(IV)中のX
- は、例えばBF4 - 、AsF6 - 、SbF6 - 、Cl
4 - 、またはCF3 SO3 - を表わし、式(V)中の
1 は、例えばCCl3 、または上記の式(A)、
(B)、(C)、(D)または(E)で示される基を表
わし、式(VI)中のR2 は、例えばClまたはHであ
り、かつR3 は、例えばClまたはCCl3 であり、ま
た、式(VII)中のR4 は、例えば上記の式(F)ま
たは式(G)で示される基を表わす。
【0030】上述の酸発生剤は、市販されているか、ま
たは、例えばジェイ・ブイ・クリベロ(J.V.Cri
velo)等による方法[ジャーナル・オブ・ポリマー
・サイエンス、ポリマー・ケミストリー・エディション
(J.Polymer Sci.,Polymer C
hem.Ed.,18,2677(1980)]や[同
22,69(1984)]により合成することができ
る。
【0031】これらの酸発生剤は、用いるポリ(シロキ
サン)の重量に対し、0.01〜50重量%の範囲、好
ましくは0.05〜30重量%の範囲の量で添加するの
がよい。この範囲を外れると、当該放射線感応性樹脂組
成物の感度が低かったり、その塗布膜が脆弱になったり
するからである。
【0032】また、この放射線感応性樹脂組成物の使用
にあたってスピンコート法により当該組成物を基板上に
塗布しこの皮膜を基板上に形成する場合、そのための塗
布溶液調製用溶剤が必要になる。この溶剤として、例え
ば、2−メトキシ酢酸エチル、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、セロソルブアセテート、メチルセロソル
ブアセテート、ジオキサン等を挙げることができる。
【0033】また、この放射線感応性樹脂組成物の使用
にあたっては、当該組成物の皮膜に放射線を照射後、該
試料を加熱処理することにより、放射線照射部分におけ
る酸発生剤の作用の増強を促すことができる。
【0034】
【実施例】以下、この発明の放射線感応性樹脂組成物の
実施例について説明する。しかしながら、以下の説明中
で挙げる使用材料及びその量、処理時間、処理温度、膜
厚などの数値的条件は、この発明の範囲内の好適例にす
ぎない。従って、この発明は、これら条件にのみ限定さ
れるものでない。
【0035】1.(1)式で示されるポリ(シロキサ
ン)の合成 1−1.p−ヒドロキシ−m−アリルフェニルトリメト
キシシランの合成先ず、(1)式で示されるポリ(シロ
キサン)を得るためのシランモノマーとしてのp−ヒド
ロキシ−m−アリルフェニルトリメトキシシランを、以
下のように合成する。
【0036】p−ヒドロキシベンズアルデヒド122g
を1l(リットル)のTHF(テトラヒドロフラン)に
溶解し、その後、この溶液に臭化アリル248gを滴下
により加える。この溶液を室温で1夜攪拌した後これか
ら臭化カリウムを濾過で取り除く。この濾液からTHF
を留去し、残分を減圧蒸留して、105gのp−アリル
オキシベンズアルデヒドを得る。
【0037】次に、臭化メチルトリフェニルホスホニウ
ム25.5g、カリウムt−ブトキシド7.8g及び1
8−クラウン−6−エーテル0.5gを、150mlの
乾燥THFに溶解し、この溶液を水冷する。この溶液
に、上述のp−アリルオキシベンズアルデヒド10.5
gを100mlのTHFに溶解したものを、10分間で
滴下する。この溶液を室温に戻した後1夜反応させる。
反応物を酢酸エチル/水により抽出した後その有機層か
ら溶媒を留去する。残分をシリカゲルクロマトグラフィ
で精製して6.5gのp−アリルオキシスチレンを得
る。
【0038】次に、トリメトキシシラン5.0gを窒素
置換した反応器の中へ入れ、さらにこの中に1mol/
l(リットル)濃度の塩化白金酸のIPA(イソプロピ
ルアルコール)溶液を数滴加える。15分後この反応器
中に、上述のp−アリルオキシスチレン6.5gを10
mlのトルエンに溶解させたものを、加える。反応器中
のものを60℃の温度で16時間反応させた後、冷却
し、シクロヘキサンで希釈し、その後セライトを通して
濾過する。この濾液を減圧留去することによりp−ヒド
ロキシ−m−アリルフェネチルトリメトキシシラン10
gが得られる。
【0039】1−2.シランモノマーのポリマー化 上述のように合成したp−ヒドロキシ−m−アリルフェ
ネチルトリメトキシシラン10gを240mlのメチル
イソブチルケトン(MIBK)に溶解し、この溶液にト
リエチルアミン1.0g、水15mlをそれぞれ加え
る。この液体を60℃に過熱し16時間反応させる。こ
れを冷却後、MIBKにより希釈しその後水で洗う。有
機層を減圧留去するとポリマー5gが得られる。
【0040】次に、このポリマーをTHF20mlに溶
解し、この溶液にトリメチルクロロシラン2ml、トリ
エチルアミン2mlをそれぞれ加え、1夜反応させる。
反応物をMIBK/水で抽出し、さらにその有機層を減
圧蒸留してポリマーを得、このポリマーをメタノールに
沈殿させることにより目的のポリ(シロキサン)4gが
得られる。
【0041】このポリマーの分子量をGPC(ゲル透過
クロマトグラフィ)により測定したところ、Mw =35
00、Mw /Mn =1.2であることが分かった。
【0042】2.組成物(レジスト溶液)の調製 上述のように合成したポリ(シロキサン)(Mw =35
00,Mw /Mn =1.2)0.5gと、酸発生剤とし
てのトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスル
ホナート(式(I)中、X- がCF3 SO3 - であるも
の。)50mgと、2−メトキシ酢酸エチル4mlとを
混合する。これを直径0.2μmの孔を有するメンブレ
ンフィルタで濾過して実施例の組成物(レジスト溶液)
を調製する。
【0043】3.パターニング実験 上述のように調製した実施例のレジスト溶液をシリコン
ウエハ上にスピンコート法により塗布する。このシリコ
ウエハをホットプレートを用い80℃の温度で1分間プ
リベークして、シリコンウエハ上に実施例の組成物の厚
さが0.25μmの皮膜を形成する。次に、この試料
に、電子線描画装置(エリオニクス社製ELS3300 )を用
い加速電圧20KVの条件で評価用図形を露光量を変え
て相当数描画する。露光済みの試料をホットプレートを
用い160℃の温度で2分間露光後ベークをする。次
に、この試料を2.38%(2.38g/100ml)
の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で30秒間現
像し、さらに純水で30秒間リンスする。これにより、
皮膜の電子線非照射部分が現像液に溶解されたレジスト
パターンが得られた。
【0044】次に、現像後の残存膜厚をタリステップ
(ランクテーラーホブソン社製膜厚計)により測定す
る。それを初期膜厚で規格化した値を、露光量の対数に
対してプロットした曲線いわゆる特性曲線を作成する。
それにより、感度とコントラストを求めたところ、それ
ぞれ、15μC/cm2 であり、3.0であった。ま
た、走査型電子顕微鏡(SEM)でこのレジストパター
ンを観察したところ、0.5μmのライン・アンド・ス
ペースを解像していることが分かった。なお、このパタ
ーンを得るために要した露光量は20μC/cm2 であ
った。
【0045】4.O2 −RIE耐性について 下層として厚さが2μmの熱硬化させたレジスト層をシ
リコンウエハ上に形成する。次に、この下層上に実施例
のレジスト溶液をスピンコート法により塗布する。次
に、このシリコンウエハをホットプレートを用い80℃
の温度で1分間プリベークして、実施例の組成物から成
る上層としての厚さが0.25μmの皮膜を形成する。
その後、上述のパターニング実験の項の手順に従いこの
皮膜を電子線により露光し、露光後ベークをし、現像及
びリンスする。
【0046】得られた試料を日電アネルバ製DEM45
1と称するドライエッチャーを用い酸素ガス流量50s
ccm、RFパワー密度0.12W/cm2 、ガス圧力
1.3Paの条件で40分間酸素プラズマエッチングす
る。
【0047】このプラズマエッチング済み試料をSEM
により観察したところ、厚みが約2μmの0.5μmの
ライン・アンド・スペースパターンがほぼ垂直な形状で
形成されていることが分かった。なお、このようなパタ
ーンを得るための露光量は20μC/cm2 であった。
【0048】上述においてはこの発明の放射線感応性樹
脂組成物の実施例について説明したがこの発明はこれら
の実施例に限られない。
【0049】例えば、酸発生剤を実施例で用いた以外の
好適なもの例えば上記の式(I)〜(VII)で示され
るものなどの他の好適なものとした場合も、上述の実施
例と同様な効果を得ることができる。
【0050】また、上述の実施例では、放射線として電
子線を用いて当該放射線感応性樹脂組成物に対し露光を
行なったが、この露光に用いる放射線は、電子線に限ら
ず、光、X線またはイオンビームなどの他の放射線でも
実施例と同様な効果が得られる。
【0051】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の放射線感応性樹脂組成物によれば、これに放射
線を選択的に照射すると放射線照射部分ではカチオン重
合による架橋が生じ、また放射線非照射部ではこの組成
物に適度な熱を与えることによりクライゼン転位が生じ
るのでアルカリ水溶液可溶なフェノールが生じる。この
ため、アルカリ水溶液によりネガ型のパターン形成が行
なえる。
【0052】さらに、第1成分としてのポリ(シロキサ
ン)の放射線照射部分での架橋は第2成分としての酸発
生剤からの僅かな酸が作用することで生じるから、当該
放射線感応性樹脂組成物を露光する際の露光量は酸発生
剤から所望(触媒量)の酸を発生させ得る露光量で良い
ことになるので、当該組成物は高感度なものとなる。
【0053】さらに、第1成分としてのポリ(シロキサ
ン)はケイ素−酸素結合を主鎖に持っているため酸素プ
ラズマによる処理の過程で効率的に二酸化ケイ素に変換
されるからドライエッチング耐性も確保される。
【0054】このため、放射線に対し高感度でかつO2
−RIE耐性に優れる放射線感応性樹脂組成物を提供で
きるので、例えば半導体装置製造での露光時間の短縮、
高精度のエッチング加工が可能になる。
【0055】また、この組成物を2層レジスト法での上
層レジストとして用いた場合、この組成物がアルカリ水
溶液により現像が可能であるため、現像液として有機溶
剤を用いる場合に比べ、下層に対する悪影響が少ない。
また、有機溶剤を用いないで済む分、人体、環境への悪
影響の低減、省資源化という効果も得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/029 7/038 505 7/26 511 7124−2H H01L 21/027

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(1)で示されるポリ(シロキサ
    ン)と、照射される放射線の作用により分解して酸を発
    生する酸発生剤とを含むことを特徴とする放射線感応性
    樹脂組成物(ただし、nは重合度である。)。 【化1】
  2. 【請求項2】 酸発生剤をスルホニウム塩とし、その添
    加量を、用いるポリ(シロキサン)の重量に対し0.0
    1〜50%としたことを特徴とする請求項1記載の放射
    線感応性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 酸発生剤をヨードニウム塩とし、その添
    加量を、用いるポリ(シロキサン)の重量に対し0.0
    1〜50%としたことを特徴とする請求項1記載の放射
    線感応性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 酸発生剤をトリクロロメチル基を少なく
    とも1個有する芳香族化合物とし、その添加量を、用い
    るポリ(シロキサン)の重量に対し0.01〜50%と
    したことを特徴とする請求項1記載の放射線感応性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 酸発生剤をp−トルエンスルホナートと
    し、その添加量を、用いるポリ(シロキサン)の重量に
    対し0.01〜50%としたことを特徴とする請求項1
    記載の放射線感応性樹脂組成物。
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