JPH05323074A - 原子炉用燃料棒集合体及び支持格子 - Google Patents
原子炉用燃料棒集合体及び支持格子Info
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- JPH05323074A JPH05323074A JP3207625A JP20762591A JPH05323074A JP H05323074 A JPH05323074 A JP H05323074A JP 3207625 A JP3207625 A JP 3207625A JP 20762591 A JP20762591 A JP 20762591A JP H05323074 A JPH05323074 A JP H05323074A
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- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
- G21C3/30—Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
- G21C3/32—Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
- G21C3/33—Supporting or hanging of elements in the bundle; Means forming part of the bundle for inserting it into, or removing it from, the core; Means for coupling adjacent bundles
- G21C3/332—Supports for spacer grids
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- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
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- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
- G21C3/30—Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
- G21C3/32—Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
- G21C3/34—Spacer grids
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- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
- G21C3/30—Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
- G21C3/32—Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
- G21C3/322—Means to influence the coolant flow through or around the bundles
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 攪拌用支持格子どうしの接触と、燃料棒とフ
ィンとの接触を防止し、熱効率を高めた燃料集合体の支
持格子を提供する。 【構成】 本支持格子は、複数の板を互いに直角に交叉
させ交叉部で固定させることにより燃料棒３６と案内管
とを収納する複数の格子空間を有する格子本体を備え、
格子本体に、冷却水を攪拌するためのフィン３２と、格
子空間内に突出して燃料棒３６を支持する凸部３８とを
設け、凸部３８と燃料棒３６間に、燃料棒の長手方向の
移動を許容する隙間を設け、凸部３８の突出量は、燃料
棒３６が曲がって凸部３８と接触することにより燃料棒
３６とフィン３２との接触を防止し得る値に設定し、格
子本体にアウターストラップを設けないことにより、格
子本体全体の平面視の大きさを燃料棒を全て収納した格
子全体の平面視の大きさより小さくした。
ィンとの接触を防止し、熱効率を高めた燃料集合体の支
持格子を提供する。 【構成】 本支持格子は、複数の板を互いに直角に交叉
させ交叉部で固定させることにより燃料棒３６と案内管
とを収納する複数の格子空間を有する格子本体を備え、
格子本体に、冷却水を攪拌するためのフィン３２と、格
子空間内に突出して燃料棒３６を支持する凸部３８とを
設け、凸部３８と燃料棒３６間に、燃料棒の長手方向の
移動を許容する隙間を設け、凸部３８の突出量は、燃料
棒３６が曲がって凸部３８と接触することにより燃料棒
３６とフィン３２との接触を防止し得る値に設定し、格
子本体にアウターストラップを設けないことにより、格
子本体全体の平面視の大きさを燃料棒を全て収納した格
子全体の平面視の大きさより小さくした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、攪拌のために燃料棒
集合体に付加的に設けられる支持格子、特に、燃料棒集
合体の骨組みの一部である一般的な支持格子どうしの間
に配置され、その下方から上方へ向けて流れる冷却水の
流れを攪拌する機能を向上させ、これによって温度をよ
り均一にする支持格子に関するものである。
集合体に付加的に設けられる支持格子、特に、燃料棒集
合体の骨組みの一部である一般的な支持格子どうしの間
に配置され、その下方から上方へ向けて流れる冷却水の
流れを攪拌する機能を向上させ、これによって温度をよ
り均一にする支持格子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この発明は、加圧水型原子炉に用いられ
る燃料集合体、特に、上下端部に位置する支持部材どう
しを案内管で互いに連結し、支持部材間に複数の支持格
子を所定間隔互いに離間して配置した燃料棒集合体に適
している。このような燃料集合体において支持格子は、
２枚の板を直角に交叉させて格子を構成し、この格子
と、格子の側部を囲繞するアウターストラップとによっ
て画成される格子空間に、燃料棒と案内管とを挿通させ
るようになっている。そして、格子空間を構成する板
は、燃料棒の所定の支持位置において燃料棒との隙間を
限定する手段を有し、また、案内管のうちのいくつかと
互いに固定されている。また、支持格子のなかには、冷
却水を攪拌するためのフィンが冷却水の下流側に配置さ
れたものもある。
る燃料集合体、特に、上下端部に位置する支持部材どう
しを案内管で互いに連結し、支持部材間に複数の支持格
子を所定間隔互いに離間して配置した燃料棒集合体に適
している。このような燃料集合体において支持格子は、
２枚の板を直角に交叉させて格子を構成し、この格子
と、格子の側部を囲繞するアウターストラップとによっ
て画成される格子空間に、燃料棒と案内管とを挿通させ
るようになっている。そして、格子空間を構成する板
は、燃料棒の所定の支持位置において燃料棒との隙間を
限定する手段を有し、また、案内管のうちのいくつかと
互いに固定されている。また、支持格子のなかには、冷
却水を攪拌するためのフィンが冷却水の下流側に配置さ
れたものもある。
【０００３】燃料集合体において、支持格子は燃料棒を
支持している。このため、格子空間を構成する板に切込
みを入れてバネを形成したり、別部材のバネを板に固定
するようにしている。あるいは、格子空間内に突出する
凸部を板に形成してこれを燃料棒に当接させている。
支持している。このため、格子空間を構成する板に切込
みを入れてバネを形成したり、別部材のバネを板に固定
するようにしている。あるいは、格子空間内に突出する
凸部を板に形成してこれを燃料棒に当接させている。
【０００４】上記のような燃料棒の支持手段は、上下端
に位置する支持格子に設けられるのが通常であり、この
場合、他の支持格子は燃料棒の支持に関与しない。つま
り、他の支持格子は、燃料棒を上下方向には支持してい
ないのである。しかしながら、そのような支持格子は、
燃料棒を少なくともその水平方向に支持することによ
り、燃料棒の中心位置を正確に位置決めしているのであ
る。このために、格子空間を画成する板面には、燃料棒
に当接する凸部が形成されている。そして、この凸部の
突出量は、燃料棒の上下方向の移動を許容する程度に燃
料棒と接触するように設定されている。
に位置する支持格子に設けられるのが通常であり、この
場合、他の支持格子は燃料棒の支持に関与しない。つま
り、他の支持格子は、燃料棒を上下方向には支持してい
ないのである。しかしながら、そのような支持格子は、
燃料棒を少なくともその水平方向に支持することによ
り、燃料棒の中心位置を正確に位置決めしているのであ
る。このために、格子空間を画成する板面には、燃料棒
に当接する凸部が形成されている。そして、この凸部の
突出量は、燃料棒の上下方向の移動を許容する程度に燃
料棒と接触するように設定されている。
【０００５】ところで、燃料棒と冷却水との熱交換効率
を高めるために、また、各段階における冷却水の温度を
均一にするために、支持格子どうしの間に攪拌用支持格
子を配置することが提案されている。攪拌用支持格子と
しては、特に、フィンとアウターストラップを有する軽
量のものであることが要求され、燃料集合体の上端部に
位置する２つの支持格子どうしの間に配置される（この
場合、冷却水は上方へ向かって流れる）。
を高めるために、また、各段階における冷却水の温度を
均一にするために、支持格子どうしの間に攪拌用支持格
子を配置することが提案されている。攪拌用支持格子と
しては、特に、フィンとアウターストラップを有する軽
量のものであることが要求され、燃料集合体の上端部に
位置する２つの支持格子どうしの間に配置される（この
場合、冷却水は上方へ向かって流れる）。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、攪拌用
支持格子のアウターストラップは、隣接する燃料集合体
の攪拌用支持格子のアウターストラップと衝突したりこ
すれ合ったりするため、アウターストラップの強度を強
くしなければならず、そのために、格子を構成する板よ
りも厚くしたり幅を広くしなければならない。ところ
が、そのようにすると、中性子吸収量が増加してエネル
ギー効率が低下するという問題があった。
支持格子のアウターストラップは、隣接する燃料集合体
の攪拌用支持格子のアウターストラップと衝突したりこ
すれ合ったりするため、アウターストラップの強度を強
くしなければならず、そのために、格子を構成する板よ
りも厚くしたり幅を広くしなければならない。ところ
が、そのようにすると、中性子吸収量が増加してエネル
ギー効率が低下するという問題があった。
【０００７】そこで、そのような問題点を解決するため
に、ＥＰ−Ａ−０２６１５４４により、アウターストラ
ップを取り付けない攪拌用支持格子が提案された。この
攪拌用支持格子は、平坦な板が格子空間を形成するよう
に案内管に固定され、格子空間内を燃料棒が隙間をもっ
て通過できるように構成されたものである。しかしなが
ら、このような攪拌用支持格子には以下のような欠点が
あった。すなわち、燃料棒に振動や曲がりが生じたとき
に、格子空間を構成する板面と燃料棒との間の隙間の大
きさを規制することができなかった。特に、冷却水の流
速と温度が高くなったときには、フィンまでもが振動を
初め、燃料棒との接触の危険性が高くなるという問題が
あった。
に、ＥＰ−Ａ−０２６１５４４により、アウターストラ
ップを取り付けない攪拌用支持格子が提案された。この
攪拌用支持格子は、平坦な板が格子空間を形成するよう
に案内管に固定され、格子空間内を燃料棒が隙間をもっ
て通過できるように構成されたものである。しかしなが
ら、このような攪拌用支持格子には以下のような欠点が
あった。すなわち、燃料棒に振動や曲がりが生じたとき
に、格子空間を構成する板面と燃料棒との間の隙間の大
きさを規制することができなかった。特に、冷却水の流
速と温度が高くなったときには、フィンまでもが振動を
初め、燃料棒との接触の危険性が高くなるという問題が
あった。
【０００８】
【発明の目的】本発明は上記従来の攪拌用支持格子が有
する問題を解決するためになされたもので、アウタース
トラップの有無に拘らず熱効率を向上させることができ
る支持格子を提供することを目的としている。
する問題を解決するためになされたもので、アウタース
トラップの有無に拘らず熱効率を向上させることができ
る支持格子を提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の支持格子は、複
数の板を互いに直角に交叉させるとともに交叉部におい
て固定されることにより（一般的には溶接かまたはろう
付けされる）、燃料棒と案内管とを収納する複数の格子
空間を有する格子本体を備えている。格子本体には、冷
却水を攪拌するためのフィンが設けられている。格子空
間を構成する板部には、格子空間内に突出して燃料棒を
支持する凸部が設けられている。この凸部と燃料棒との
間に、燃料棒の長手方向の移動を許容する隙間が設けら
れている。この隙間、つまり凸部の突出量は、燃料棒が
曲がって凸部と接触することにより燃料棒とフィンとの
接触を防止し得る値に設定されている。さらに、格子本
体にはアウターストラップは設けられておらず、格子本
体全体の平面視の大きさが燃料棒を全て収納した格子全
体の平面視の大きさより小さくされている。これによっ
て、隣接する支持格子どうしが接触したり衝突すること
がなくなる。
数の板を互いに直角に交叉させるとともに交叉部におい
て固定されることにより（一般的には溶接かまたはろう
付けされる）、燃料棒と案内管とを収納する複数の格子
空間を有する格子本体を備えている。格子本体には、冷
却水を攪拌するためのフィンが設けられている。格子空
間を構成する板部には、格子空間内に突出して燃料棒を
支持する凸部が設けられている。この凸部と燃料棒との
間に、燃料棒の長手方向の移動を許容する隙間が設けら
れている。この隙間、つまり凸部の突出量は、燃料棒が
曲がって凸部と接触することにより燃料棒とフィンとの
接触を防止し得る値に設定されている。さらに、格子本
体にはアウターストラップは設けられておらず、格子本
体全体の平面視の大きさが燃料棒を全て収納した格子全
体の平面視の大きさより小さくされている。これによっ
て、隣接する支持格子どうしが接触したり衝突すること
がなくなる。
【００１０】攪拌用支持格子または通常の支持格子は、
中性子吸収が少ないことから一般にはジルコニウミ基合
金により構成される。この合金は、「ジルカロイ４」と
いう名称で知られており、焼鈍して用いられるのが通常
である。場合によっては、重量％で１％Ｎｂ、１％Ｚ
ｎ、０．５％Ｆｅを含み、焼入れ用のジルコニウム基合
金が使用されることもある。攪拌用支持格子は温度的及
び流体的機能のみを有するものであるから、その幅寸法
（高さ方向の寸法）は通常の支持格子のものよりも小さ
く、通常の支持格子が約４３ｍｍであるのに対し、フィ
ンの部分を含んでも全体の高さは１０ｍｍ程度である。
このことから、本発明が提供する攪拌用支持格子は非常
に軽量であり、冷却水の流れを妨げることが少ないこと
が判る。さらに、フィンの大きさを適当に設定すること
により、冷却水の温度を均一にすることができる。ま
た、燃料棒を支持する支持手段を設けているので、燃料
棒の振動や曲がりによる横搖れを規制することができ、
燃料棒がフィンと接触したり衝突したりするのを防止す
ることができる。
中性子吸収が少ないことから一般にはジルコニウミ基合
金により構成される。この合金は、「ジルカロイ４」と
いう名称で知られており、焼鈍して用いられるのが通常
である。場合によっては、重量％で１％Ｎｂ、１％Ｚ
ｎ、０．５％Ｆｅを含み、焼入れ用のジルコニウム基合
金が使用されることもある。攪拌用支持格子は温度的及
び流体的機能のみを有するものであるから、その幅寸法
（高さ方向の寸法）は通常の支持格子のものよりも小さ
く、通常の支持格子が約４３ｍｍであるのに対し、フィ
ンの部分を含んでも全体の高さは１０ｍｍ程度である。
このことから、本発明が提供する攪拌用支持格子は非常
に軽量であり、冷却水の流れを妨げることが少ないこと
が判る。さらに、フィンの大きさを適当に設定すること
により、冷却水の温度を均一にすることができる。ま
た、燃料棒を支持する支持手段を設けているので、燃料
棒の振動や曲がりによる横搖れを規制することができ、
燃料棒がフィンと接触したり衝突したりするのを防止す
ることができる。
【００１１】また、本発明は燃料棒集合体を提供するこ
ともその目的としている。本発明の燃料棒集合体は、複
数の案内管と、これら案内管の量端部に取り付けられた
支持部材と、案内管の長手方向に沿って互いに離間して
取り付けられ、アウターストラップを有する複数の支持
格子と、冷却水の流れの下流側の位置に配置された支持
格子の間に設けられた前述した冷却水攪拌用支持格子と
を備えている。この燃料棒集合体では、燃料棒は支持部
材のうちいずれか一方に支持され、その支持格子はマル
テンサイト鋼で構成されている。また、その支持格子
は、案内管かまたは支持部材に固定され、さらに、燃料
棒の中心を位置決め固定するための一般的な支持手段を
備えている。この支持格子と反対側の端部の支持格子に
も同様の支持手段が設けられているが、その支持格子は
案内管に固定されてはいない。これによって、放射線照
射下において燃料棒と案内管とが異なった長さ膨張して
もそれを吸収することができる。なお、他の支持格子は
案内管のうち少なくとも１つに固定され、それぞれに燃
料棒の中心位置決めをしまたは燃料棒の曲がりによる移
動を規制するための支持手段を備えている。
ともその目的としている。本発明の燃料棒集合体は、複
数の案内管と、これら案内管の量端部に取り付けられた
支持部材と、案内管の長手方向に沿って互いに離間して
取り付けられ、アウターストラップを有する複数の支持
格子と、冷却水の流れの下流側の位置に配置された支持
格子の間に設けられた前述した冷却水攪拌用支持格子と
を備えている。この燃料棒集合体では、燃料棒は支持部
材のうちいずれか一方に支持され、その支持格子はマル
テンサイト鋼で構成されている。また、その支持格子
は、案内管かまたは支持部材に固定され、さらに、燃料
棒の中心を位置決め固定するための一般的な支持手段を
備えている。この支持格子と反対側の端部の支持格子に
も同様の支持手段が設けられているが、その支持格子は
案内管に固定されてはいない。これによって、放射線照
射下において燃料棒と案内管とが異なった長さ膨張して
もそれを吸収することができる。なお、他の支持格子は
案内管のうち少なくとも１つに固定され、それぞれに燃
料棒の中心位置決めをしまたは燃料棒の曲がりによる移
動を規制するための支持手段を備えている。
【００１２】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照しな
がら説明する。実施例の格子は、特に、図１に示すよう
な燃料棒集合体１０に取り付けられる。この燃料棒集合
体１０は、上下端部に位置する支持部材１２，１４が、
内部に制御棒クラスタ（図示せず）を挿通させるように
した案内管１６によって互いに連結され、案内管１６に
所定間隔離間した複数の支持格子が固定されて概略構成
されている。ただし、端部に位置する支持格子の１つは
案内管１６には固定されていない。支持格子は、図示し
ない燃料棒及び上記案内管１６がが挿通される格子空間
が形成されている。この実施例の格子は、上記のよう
に、上下端部の支持部材１２，１４が案内管１６によっ
て互いに固定され、支持格子が正方形状の格子空間を構
成する燃料集合体に適用される。
がら説明する。実施例の格子は、特に、図１に示すよう
な燃料棒集合体１０に取り付けられる。この燃料棒集合
体１０は、上下端部に位置する支持部材１２，１４が、
内部に制御棒クラスタ（図示せず）を挿通させるように
した案内管１６によって互いに連結され、案内管１６に
所定間隔離間した複数の支持格子が固定されて概略構成
されている。ただし、端部に位置する支持格子の１つは
案内管１６には固定されていない。支持格子は、図示し
ない燃料棒及び上記案内管１６がが挿通される格子空間
が形成されている。この実施例の格子は、上記のよう
に、上下端部の支持部材１２，１４が案内管１６によっ
て互いに固定され、支持格子が正方形状の格子空間を構
成する燃料集合体に適用される。
【００１３】この実施例では、以下に述べるような種々
のタイプの支持格子が使用されている。下端部側の支持
格子２０（図９ないし図１１）は、燃料棒の下端部を摩
擦力によって支持し、案内管１６及び下端の支持部材１
４との相対位置を固定するように構成されている。ま
た、上端部側の支持格子２２も同様に、燃料棒の上端部
を摩擦力によって支持するように構成されているが、燃
料棒の上下方向の摺動を許容するようになされている。
また、中間部に配置された支持格子２４は（この実施例
では６つ配置されている）、上記とは異なる構成を有し
ている。この支持格子２４は、一般的な支持格子の構成
であり、燃料棒の長手方向の所定位置を支持して燃料棒
の中心位置を規制するようになっている。つまり、燃料
棒と支持格子２４の格子空間を画成する板面との間に
は、燃料棒の上下移動を許容するように僅かな隙間が設
けられている。
のタイプの支持格子が使用されている。下端部側の支持
格子２０（図９ないし図１１）は、燃料棒の下端部を摩
擦力によって支持し、案内管１６及び下端の支持部材１
４との相対位置を固定するように構成されている。ま
た、上端部側の支持格子２２も同様に、燃料棒の上端部
を摩擦力によって支持するように構成されているが、燃
料棒の上下方向の摺動を許容するようになされている。
また、中間部に配置された支持格子２４は（この実施例
では６つ配置されている）、上記とは異なる構成を有し
ている。この支持格子２４は、一般的な支持格子の構成
であり、燃料棒の長手方向の所定位置を支持して燃料棒
の中心位置を規制するようになっている。つまり、燃料
棒と支持格子２４の格子空間を画成する板面との間に
は、燃料棒の上下移動を許容するように僅かな隙間が設
けられている。
【００１４】次に、図１に示す燃料集合体１０には、さ
らに冷却水を攪拌しかつ温度を一定にするための攪拌用
格子２６が取り付けられている。この攪拌用格子２６
は、冷却水の温度的及び流体的な制御のみをその機能と
して有している。攪拌用格子２６は、燃料棒集合体１０
の最も温度の高い部分に直接取り付けられている。つま
り、冷却水の下流側の位置の隣接する支持格子２４の中
間部に配置されている。図１の燃料棒集合体１０には、
３つの攪拌用格子２６が取り付けられている。攪拌用格
子２６には、アウターストラップは取り付けらず、か
つ、いずれも冷却水の温度的及び流体的制御のみについ
て機能する。３つの攪拌用格子２６は全て同形同大に構
成され、具体的には図２ないし図４に示す構成を有して
いる。攪拌用格子２６は、互いに交叉する２種類の板２
８，３０からなっているる。板２８，３０は、焼鈍され
たジルカロイ４や、例えばＮｂ１、Ｓｎ１、Ｆｅ０．５
を含み焼き入れによって放射線下で伸び及び耐食性に優
れた特性を与えられるＺｒ基合金等のジルコニウム基合
金から構成されている。板２８，３０は例えば暑さ０．
５ｍｍの薄い板材をカットし、幅の半分まで切れ込みを
入れてその部分で組み合わせ、こうして格子状に組み立
てた後に互いに溶接固定される。板２８，３０の上縁部
（冷却水の下流側縁部）には、所定の傾斜が与えられた
フィン３２が形成されている。また、板２８、３０の上
縁部には案内管１６と溶接される舌状部３４が、案内管
１６を挿通させる格子空間を囲繞するように形成されて
いる。
らに冷却水を攪拌しかつ温度を一定にするための攪拌用
格子２６が取り付けられている。この攪拌用格子２６
は、冷却水の温度的及び流体的な制御のみをその機能と
して有している。攪拌用格子２６は、燃料棒集合体１０
の最も温度の高い部分に直接取り付けられている。つま
り、冷却水の下流側の位置の隣接する支持格子２４の中
間部に配置されている。図１の燃料棒集合体１０には、
３つの攪拌用格子２６が取り付けられている。攪拌用格
子２６には、アウターストラップは取り付けらず、か
つ、いずれも冷却水の温度的及び流体的制御のみについ
て機能する。３つの攪拌用格子２６は全て同形同大に構
成され、具体的には図２ないし図４に示す構成を有して
いる。攪拌用格子２６は、互いに交叉する２種類の板２
８，３０からなっているる。板２８，３０は、焼鈍され
たジルカロイ４や、例えばＮｂ１、Ｓｎ１、Ｆｅ０．５
を含み焼き入れによって放射線下で伸び及び耐食性に優
れた特性を与えられるＺｒ基合金等のジルコニウム基合
金から構成されている。板２８，３０は例えば暑さ０．
５ｍｍの薄い板材をカットし、幅の半分まで切れ込みを
入れてその部分で組み合わせ、こうして格子状に組み立
てた後に互いに溶接固定される。板２８，３０の上縁部
（冷却水の下流側縁部）には、所定の傾斜が与えられた
フィン３２が形成されている。また、板２８、３０の上
縁部には案内管１６と溶接される舌状部３４が、案内管
１６を挿通させる格子空間を囲繞するように形成されて
いる。
【００１５】また、燃料棒３６がフィン３２と接触しな
いようにするために（図２参照）、板２８，３０には、
格子空間に突出し挿通された燃料棒３６の側部に接触す
る凸部３８が形成されている。凸部３８の突出量は、燃
料棒３６との摩擦力が燃料棒３６の上下方向の移動を許
容する程度になるように設定されている。また、凸部３
８は、格子空間を構成する板面の中心から水平方向にず
れて配置されており、これによって、フィン３２の基部
と凸部とが互いに干渉しないようになっている。図４に
示すように、凸部３８は、板２８，３０の全幅にわたっ
て形成されている。凸部３８の上下方向の中央にはスリ
ットが形成され、このスリットの上側の部分は例えば紙
面の向こう側に突出させられ、下側の部分は紙面のこち
ら側へ突出させらている。
いようにするために（図２参照）、板２８，３０には、
格子空間に突出し挿通された燃料棒３６の側部に接触す
る凸部３８が形成されている。凸部３８の突出量は、燃
料棒３６との摩擦力が燃料棒３６の上下方向の移動を許
容する程度になるように設定されている。また、凸部３
８は、格子空間を構成する板面の中心から水平方向にず
れて配置されており、これによって、フィン３２の基部
と凸部とが互いに干渉しないようになっている。図４に
示すように、凸部３８は、板２８，３０の全幅にわたっ
て形成されている。凸部３８の上下方向の中央にはスリ
ットが形成され、このスリットの上側の部分は例えば紙
面の向こう側に突出させられ、下側の部分は紙面のこち
ら側へ突出させらている。
【００１６】図２ないし図４に示す攪拌用格子２６の輪
郭線は、符号４０の一点鎖線で示すように、燃料棒３６
全体を囲繞する輪郭（一点鎖線４２で示す）のなかにす
っぽりと入っている。これによって、隣接する燃料棒集
合体１０の攪拌用格子２６どうしが接触しないようにな
っている。したがって、摩擦や衝突に起因する問題が一
切生じない。実際に、攪拌用格子２６の最も外側の板２
８，３０は、最も外側に並んだ燃料棒３６と内部との境
界を構成しているにすぎないのである。次に、図５ない
し図８は支持格子２４の詳細を示す図である。前述のよ
うに支持格子２４は、燃料棒３６を上下方向において支
持しない。支持格子２４には図１に示すように全てフィ
ンが形成されている。しかし、最も上流側の支持格子２
４においては、フィンが形成されないことがある。支持
格子２４は、前述の板２８，３０と同じ材質の板２８
ａ，３０ａにより構成されている。
郭線は、符号４０の一点鎖線で示すように、燃料棒３６
全体を囲繞する輪郭（一点鎖線４２で示す）のなかにす
っぽりと入っている。これによって、隣接する燃料棒集
合体１０の攪拌用格子２６どうしが接触しないようにな
っている。したがって、摩擦や衝突に起因する問題が一
切生じない。実際に、攪拌用格子２６の最も外側の板２
８，３０は、最も外側に並んだ燃料棒３６と内部との境
界を構成しているにすぎないのである。次に、図５ない
し図８は支持格子２４の詳細を示す図である。前述のよ
うに支持格子２４は、燃料棒３６を上下方向において支
持しない。支持格子２４には図１に示すように全てフィ
ンが形成されている。しかし、最も上流側の支持格子２
４においては、フィンが形成されないことがある。支持
格子２４は、前述の板２８，３０と同じ材質の板２８
ａ，３０ａにより構成されている。
【００１７】また、支持格子２４には、前記攪拌用格子
２６と同様のフィン３２および凸部が形成されている。
図５ないし図８に示すように、各格子空間には６つの凸
部が突出させられている。そのうち２つの凸部４４，４
６は、燃料棒３６を弾力的に押圧するように形成されて
いる。また、他の凸部４８は、上記凸部４４，４６と対
向するようにして燃料棒３６と単に接触するだけのもの
として形成されている。また、支持格子２４には、アウ
ターストラップ５０，５２が取り付けられている。アウ
ターストラップ５０，５２の上下縁部は、隣接する燃料
棒集合体１０のものとの干渉を避けるために内側に向け
て湾曲させられている。なお、アウターストラップ５
０，５２は、板２８ａ，３０ａに溶接により固定されて
いる。また、溶接は板２８ａと３０ａとの場合と同様
に、レーザー溶接や電気溶接により交叉部において行わ
れる。
２６と同様のフィン３２および凸部が形成されている。
図５ないし図８に示すように、各格子空間には６つの凸
部が突出させられている。そのうち２つの凸部４４，４
６は、燃料棒３６を弾力的に押圧するように形成されて
いる。また、他の凸部４８は、上記凸部４４，４６と対
向するようにして燃料棒３６と単に接触するだけのもの
として形成されている。また、支持格子２４には、アウ
ターストラップ５０，５２が取り付けられている。アウ
ターストラップ５０，５２の上下縁部は、隣接する燃料
棒集合体１０のものとの干渉を避けるために内側に向け
て湾曲させられている。なお、アウターストラップ５
０，５２は、板２８ａ，３０ａに溶接により固定されて
いる。また、溶接は板２８ａと３０ａとの場合と同様
に、レーザー溶接や電気溶接により交叉部において行わ
れる。
【００１８】次に、図７には案内管１６と溶接される舌
状部３４ａが示されている。また、支持格子２４に形成
された凸部は、燃料棒３６の振動によって生じる曲がり
を規制してフィンとの干渉を防止するという機能のみを
有している。図１６及び図１７には凸部の具体例が示さ
れている。凸部は、格子空間を構成する板部の一部によ
って構成されている。すなわち、板部の中央には水平方
向に延在するスリット７８が形成され、スリット７８の
上側の部分７４が隣接する格子空間の一方に突出させら
れ、下側の部分７６が他方の格子空間に突出させられて
いる。そして、各部分７４，７６は平面視半円形をな
し、互いの開口部が向い合っている。なお、このような
凸部は同形同大に形成されている。スリット７８は、冷
却水の流れ方向に対して直交するよりも傾斜しているこ
とが望ましい。また、凸部は流れ方向に対して傾斜した
方向に並んでいる方がよい。なお、上記した凸部の構成
は、アウターストラップを有していない攪拌用格子にも
適用することができる。この場合において、最も外側の
格子空間に突出する凸部は、燃料棒３６と接触するだけ
の弾力を有しないものとされる。
状部３４ａが示されている。また、支持格子２４に形成
された凸部は、燃料棒３６の振動によって生じる曲がり
を規制してフィンとの干渉を防止するという機能のみを
有している。図１６及び図１７には凸部の具体例が示さ
れている。凸部は、格子空間を構成する板部の一部によ
って構成されている。すなわち、板部の中央には水平方
向に延在するスリット７８が形成され、スリット７８の
上側の部分７４が隣接する格子空間の一方に突出させら
れ、下側の部分７６が他方の格子空間に突出させられて
いる。そして、各部分７４，７６は平面視半円形をな
し、互いの開口部が向い合っている。なお、このような
凸部は同形同大に形成されている。スリット７８は、冷
却水の流れ方向に対して直交するよりも傾斜しているこ
とが望ましい。また、凸部は流れ方向に対して傾斜した
方向に並んでいる方がよい。なお、上記した凸部の構成
は、アウターストラップを有していない攪拌用格子にも
適用することができる。この場合において、最も外側の
格子空間に突出する凸部は、燃料棒３６と接触するだけ
の弾力を有しないものとされる。
【００１９】次に、図１８及び図１９は支持格子に形成
する凸部の変更例を示している。図に示す例では、図１
６に示す凸部の部分７４，７６のうち下側の部分７６が
除去されている。なお、凸部の突出量は、約１．１ｍｍ
〜１．２ｍｍとされ、凸部の半円形をなす基部の半径は
約７ｍｍとされている。次に、最も下側に位置する支持
格子２０は、前述のように、燃料棒３６の下端部をクラ
ンプし、案内管１６と下部支持部材１４との相対位置を
固定するという機能を有している。従来においては、最
下端の支持格子はジルコニウム合金製の板で構成され、
しかも攪拌用フィンを有していなかった。さらに、燃料
棒を支持するバネとして、放射能の照射下においても機
械的特性を維持できるインコネルで構成されたものが取
り付けられていた。しかしながら、この実施例において
は、支持格子２０はマルテンサイト鋼製の板に切断加工
と打抜き加工を施し、板どうしをろう付け固定して構成
されている。そして、支持格子２０は、その後バネとし
て必要な弾力性を得るために熱処理に付される。
する凸部の変更例を示している。図に示す例では、図１
６に示す凸部の部分７４，７６のうち下側の部分７６が
除去されている。なお、凸部の突出量は、約１．１ｍｍ
〜１．２ｍｍとされ、凸部の半円形をなす基部の半径は
約７ｍｍとされている。次に、最も下側に位置する支持
格子２０は、前述のように、燃料棒３６の下端部をクラ
ンプし、案内管１６と下部支持部材１４との相対位置を
固定するという機能を有している。従来においては、最
下端の支持格子はジルコニウム合金製の板で構成され、
しかも攪拌用フィンを有していなかった。さらに、燃料
棒を支持するバネとして、放射能の照射下においても機
械的特性を維持できるインコネルで構成されたものが取
り付けられていた。しかしながら、この実施例において
は、支持格子２０はマルテンサイト鋼製の板に切断加工
と打抜き加工を施し、板どうしをろう付け固定して構成
されている。そして、支持格子２０は、その後バネとし
て必要な弾力性を得るために熱処理に付される。
【００２０】また、以下のような材料を用いて支持格子
を製造することもできる。板は、重量比で８０％鉄、１
３〜１４％Ｃｒ、４〜８％Ｎｉ、２〜３％ＣｕまたはＭ
ｏ、０．１〜０．５％Ａｌ、他の含有成分が０．１％以
下のオーステナイト鋼製の薄板から切断製造される。板
に打抜き加工を施す前に、応力除去のための焼鈍が約７
６０゜Ｃで行われて鋼の延性が高められ、次に、放射線
照射下での”緩み”を少なくするために約６２０゜Ｃで
加熱される。板を切断しバネと凸部を形成するための打
抜き加工が行われた後、板は組み立てられて９３０゜Ｃ
の雰囲気中でろう付けされる。こうしてできた支持格子
には、焼入れと応力除去のために９３０゜Ｃに加熱され
たあと空冷される。その後、５７０゜〜６００゜Ｃで少
なくとも４時間加熱保持される。
を製造することもできる。板は、重量比で８０％鉄、１
３〜１４％Ｃｒ、４〜８％Ｎｉ、２〜３％ＣｕまたはＭ
ｏ、０．１〜０．５％Ａｌ、他の含有成分が０．１％以
下のオーステナイト鋼製の薄板から切断製造される。板
に打抜き加工を施す前に、応力除去のための焼鈍が約７
６０゜Ｃで行われて鋼の延性が高められ、次に、放射線
照射下での”緩み”を少なくするために約６２０゜Ｃで
加熱される。板を切断しバネと凸部を形成するための打
抜き加工が行われた後、板は組み立てられて９３０゜Ｃ
の雰囲気中でろう付けされる。こうしてできた支持格子
には、焼入れと応力除去のために９３０゜Ｃに加熱され
たあと空冷される。その後、５７０゜〜６００゜Ｃで少
なくとも４時間加熱保持される。
【００２１】上記のような処理を行うことにより、支持
格子の素材の物理的特性を高めることができ、放射線照
射下における”緩み”を少なくすることができ、しかも
応力腐食や水素脆性の発生を防止することができる。板
は、燃料棒３６を収納した各格子空間に２つのバネ５４
（図１１参照）が互いに９０゜をなす位置で突出するよ
うに、また４つの凸部５６がバネ５４に対向して配置さ
れるように切断される。支持格子２０をマルテンサイト
鋼で製造する場合には、支持格子２０と案内管１６とは
溶接またはろう付けによって直接接合することができ
る。また、案内管１６の下端部は、図１２に示すような
構成によって下部支持部材１４に固定される。すなわ
ち、２４本ある案内管１６の下端部には、管状のカート
リッジ５８が挿入されている。カートリッジ５８は、制
御棒クラスタ（図示せず）に取付けられた制御棒が落下
するときの油圧ダンパの役割を果たす。カートリッジ５
８と案内管１６とは、それぞれが打抜き加工やローリン
グ加工によってプラグ６０の外周の溝の所に固定される
ことにより互いに固定されている。また、プラグ６０
は、ネジ６２によって支持部材１４に取り付けられてい
る。ネジ６２の内部には、冷却水が通る孔が形成され、
また、ネジ６２の端部に形成されたカラー６４をかしめ
加工することにより回転しないようになされている。支
持格子２０のいくつかの格子空間には鋼製のスリーブ６
５がろう付け固定され（図１２参照）、スリーブ６５の
下端部は、プラグ６０の符号６６で示す箇所で抵抗溶接
されている。上端部の支持格子２２もまたマルテンサイ
ト鋼の板で構成されている。この板も、図１０及び図１
１に示すようなバネと凸部を有している。また、支持格
子にはスリーブがろう付け固定されている。このスリー
ブは、案内管１６の外周に溶接固定された上下に離間し
た２対の支持台の間に挟持されることにより、案内管１
６に対して位置決め固定されている。
格子の素材の物理的特性を高めることができ、放射線照
射下における”緩み”を少なくすることができ、しかも
応力腐食や水素脆性の発生を防止することができる。板
は、燃料棒３６を収納した各格子空間に２つのバネ５４
（図１１参照）が互いに９０゜をなす位置で突出するよ
うに、また４つの凸部５６がバネ５４に対向して配置さ
れるように切断される。支持格子２０をマルテンサイト
鋼で製造する場合には、支持格子２０と案内管１６とは
溶接またはろう付けによって直接接合することができ
る。また、案内管１６の下端部は、図１２に示すような
構成によって下部支持部材１４に固定される。すなわ
ち、２４本ある案内管１６の下端部には、管状のカート
リッジ５８が挿入されている。カートリッジ５８は、制
御棒クラスタ（図示せず）に取付けられた制御棒が落下
するときの油圧ダンパの役割を果たす。カートリッジ５
８と案内管１６とは、それぞれが打抜き加工やローリン
グ加工によってプラグ６０の外周の溝の所に固定される
ことにより互いに固定されている。また、プラグ６０
は、ネジ６２によって支持部材１４に取り付けられてい
る。ネジ６２の内部には、冷却水が通る孔が形成され、
また、ネジ６２の端部に形成されたカラー６４をかしめ
加工することにより回転しないようになされている。支
持格子２０のいくつかの格子空間には鋼製のスリーブ６
５がろう付け固定され（図１２参照）、スリーブ６５の
下端部は、プラグ６０の符号６６で示す箇所で抵抗溶接
されている。上端部の支持格子２２もまたマルテンサイ
ト鋼の板で構成されている。この板も、図１０及び図１
１に示すようなバネと凸部を有している。また、支持格
子にはスリーブがろう付け固定されている。このスリー
ブは、案内管１６の外周に溶接固定された上下に離間し
た２対の支持台の間に挟持されることにより、案内管１
６に対して位置決め固定されている。
【００２２】ところで、図１に示すような加圧水型原子
炉用の燃料集合体では、３つの格子をさらに取り付ける
ことが可能である。ここで、格子を構成する板は、一般
に厚さ約０．５ｍｍ、幅１０ｍｍとされる。また、支持
格子２４は、内側の板については厚さ０．５ｍｍの板
を、アウターストラップについてはそれよりも厚い板を
打抜き加工して構成され、幅は４０ｍｍ以上である。な
お、マルテンサイト鋼で構成される支持格子の幅は３０
〜３５ｍｍである。次に、図１３を参照して支持格子の
変更例について説明する。図１３に示す支持格子は、燃
料棒を収納する各格子空間にそれぞれ８個の凸部を形成
した点において図５ないし図８に示すものと異なってい
る。なお、凸部は前記のものと同様に、打抜き加工やエ
ンボス加工によって構成され、燃料棒の側部と接触する
面を有している。この凸部もまた、燃料棒との水平方向
の隙間を規制することにより、燃料棒が支持格子のフィ
ンと衝突するのを防止し、また、燃料棒が振動して損傷
を受けるのを防止するものである。図１３に示す例で
は、凸部は上下一対で配置され、上下の凸部はそれぞれ
反対側の格子空間に突出させらている。
炉用の燃料集合体では、３つの格子をさらに取り付ける
ことが可能である。ここで、格子を構成する板は、一般
に厚さ約０．５ｍｍ、幅１０ｍｍとされる。また、支持
格子２４は、内側の板については厚さ０．５ｍｍの板
を、アウターストラップについてはそれよりも厚い板を
打抜き加工して構成され、幅は４０ｍｍ以上である。な
お、マルテンサイト鋼で構成される支持格子の幅は３０
〜３５ｍｍである。次に、図１３を参照して支持格子の
変更例について説明する。図１３に示す支持格子は、燃
料棒を収納する各格子空間にそれぞれ８個の凸部を形成
した点において図５ないし図８に示すものと異なってい
る。なお、凸部は前記のものと同様に、打抜き加工やエ
ンボス加工によって構成され、燃料棒の側部と接触する
面を有している。この凸部もまた、燃料棒との水平方向
の隙間を規制することにより、燃料棒が支持格子のフィ
ンと衝突するのを防止し、また、燃料棒が振動して損傷
を受けるのを防止するものである。図１３に示す例で
は、凸部は上下一対で配置され、上下の凸部はそれぞれ
反対側の格子空間に突出させらている。
【００２３】図１４及び図１５は支持格子のさらに他の
例を示すものである。この例では、支持格子は上下２つ
の部分６８，７０により構成されている。これらは、上
側の部分にフィンと案内管との固定のための舌状部が形
成されていることを除いて両者同形同大に構成されてい
る。そして、２つの部分６８，７０には、燃料棒を支持
するための膣部が１つの格子空間につき８つ配置されて
いる。上下２つの部分は、まずそれらの突合せ面におい
て溶接されるが、その溶接箇所の個数は、一般的な燃料
棒集合体で６８箇所となる。そのあとで上記舌状部を構
成する板が格子空間を構成する板に埋め込まれ、最後に
アウターストラップが固定される。
例を示すものである。この例では、支持格子は上下２つ
の部分６８，７０により構成されている。これらは、上
側の部分にフィンと案内管との固定のための舌状部が形
成されていることを除いて両者同形同大に構成されてい
る。そして、２つの部分６８，７０には、燃料棒を支持
するための膣部が１つの格子空間につき８つ配置されて
いる。上下２つの部分は、まずそれらの突合せ面におい
て溶接されるが、その溶接箇所の個数は、一般的な燃料
棒集合体で６８箇所となる。そのあとで上記舌状部を構
成する板が格子空間を構成する板に埋め込まれ、最後に
アウターストラップが固定される。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
攪拌用支持格子が隣接するものと接触することがなく、
しかも、燃料棒とフィンとの接触も防止することがで
き、さらに、熱効率を高めることができる等の効果を得
ることができる。
攪拌用支持格子が隣接するものと接触することがなく、
しかも、燃料棒とフィンとの接触も防止することがで
き、さらに、熱効率を高めることができる等の効果を得
ることができる。
【図１】燃料棒集合体を示す側面図である。
【図２】攪拌用の支持格子を示す平面図である。
【図３】図２に示す支持格子の側面図である。
【図４】図３に示す支持格子の一部を拡大した側面図で
ある。
ある。
【図５】他の支持格子を示す平面図である。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線矢視図である。
【図７】図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線断面図である。
【図８】図５に示す支持格子の格子空間の詳細を示す斜
視図である。
視図である。
【図９】他の支持格子を示す平面図である。
【図１０】図９のＸ−Ｘ線矢視図である。
【図１１】図１０のＸＩ−ＸＩ線断面図である。
【図１２】案内管が支持部材に固定されている部分の詳
細を示す側断面図である。
細を示す側断面図である。
【図１３】支持格子の変更例を示す側断面図である。
【図１４】支持格子の他の変更例を示す側断面図であ
る。
る。
【図１５】支持格子のさらに他の変更例を示す側断面図
である。
である。
【図１６】支持格子の凸部の詳細を示す側断面図であ
る。
る。
【図１７】図１６のＸＶＩＩ−ＸＶＩＩ線断面図であ
る。
る。
【図１８】支持格子の凸部の他の例の詳細を示す側断面
図である。
図である。
【図１９】図１８のＸＩＸ−ＸＩＸ線断面図である。
１０ 燃料棒集合体 １６ 案内管 ２０，２２，２４， 支持格子 ２６ 攪拌用支持格子 ２８，３０，２８ａ，３０ａ 板 ３２ フィン ３４ 舌状部 ３６ 燃料棒 ３８ 凸部 ５０ アウターストラップ
フロントページの続き (72)発明者 ジャン ノエル・カナット フランス・69005・リヨン・リュ・デ・ア クイディック・67 (72)発明者 レイジェス・モルガ フランス・69270・クゾン・オウ・モン・ ドア・リュ・ヴィクター・バッチ・16
Claims (12)
- 【請求項１】 燃料棒集合体の支持格子どうしの間に配
置されて冷却水を攪拌する支持格子であって、複数の板
を互いに直角に交叉させるとともに交叉部において固定
されることにより、燃料棒と案内管とを収納する複数の
格子空間を有する格子本体を備え、上記格子本体に、冷
却水を攪拌するためのフィンと、格子空間内に突出して
燃料棒を支持する凸部とを設け、上記凸部と上記燃料棒
との間に、燃料棒の長手方向の移動を許容する隙間が設
けられ、しかも、上記凸部の突出量は、燃料棒が曲がっ
て凸部と接触することにより燃料棒と上記フィンとの接
触を防止し得る値に設定され、さらに、上記格子本体に
アウターストラップを設けないことにより、格子本体全
体の平面視の大きさを燃料棒を全て収納した格子全体の
平面視の大きさより小さくしたことを特徴とする支持格
子。 - 【請求項２】 前記格子本体はジルコニウム基合金で構
成されていることを特徴とする請求項１に記載の支持格
子。 - 【請求項３】 複数の案内管と、これら案内管の量端部
に取り付けられた支持部材と、上記案内管の長手方向に
沿って互いに離間して取り付けられた複数の支持格子
と、冷却水の流れの下流側の位置に配置された支持格子
の間に設けられた冷却水攪拌用支持格子とを備えてな
り、 上記支持格子は、複数の板を互いに直角に交叉させると
ともに交叉部において固定されてなる格子本体とこの格
子本体の外周部を囲繞するアウターストラップとによっ
て構成された燃料棒及び案内管を収納する複数の格子空
間と、燃料棒の所定箇所を支持することにより燃料棒の
移動を規制する支持手段とを具備し、さらに、さらに、
上記格子本体は上記案内管に固定されるとともに、その
うちの少なくとも１つは冷却水を攪拌するためのフィン
を有しており、 上記攪拌用支持格子は、複数の板を互いに直角に交叉さ
せるとともに交叉部において固定されることにより、燃
料棒と案内管とを収納する複数の格子空間を有する格子
本体を備え、上記格子本体に、冷却水を攪拌するための
フィンと、格子空間内に突出して燃料棒を支持する凸部
とを設け、上記凸部と上記燃料棒との間に、燃料棒の長
手方向の移動を許容する隙間が設けられ、しかも、上記
凸部の突出量は、燃料棒が曲がって凸部と接触すること
により燃料棒と上記フィンとの接触を防止し得る値に設
定され、さらに、上記格子本体にアウターストラップを
設けないことにより、格子本体全体の平面視の大きさを
燃料棒を全て収納した格子全体の平面視の大きさより小
さくされていることを特徴とする燃料棒集合体。 - 【請求項４】 前記燃料棒は、支持格子のうちの少なく
とも１つまたは、最も端部側に位置する支持格子に支持
され、上記支持格子は、前記案内管のうちのいくつかに
固定され、さらに、上記燃料棒の所定箇所を弾性的に支
持することにより燃料棒の中心を位置決め固定する支持
手段を具備していることを特徴とする請求項３に記載の
燃料棒集合体。 - 【請求項５】 前記支持格子の反対側の端部の支持格子
は、前記燃料棒の所定箇所を弾性的に支持することによ
り燃料棒の中心を位置決め固定する支持手段を具備し、
しかも、前記案内管に固定されていないことを特徴とす
る請求項４に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項６】 最も端部側に位置する支持格子以外の支
持格子は前記案内管に固定され、しかも、燃料棒を支持
して中心位置決めをしまたは燃料棒の曲がりによる移動
を規制する支持手段を技日していることを特徴とする請
求項４に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項７】 前記支持格子のうち少なくとも１つはマ
ルテンサイト鋼で構成されていることを特徴とする請求
項４に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項８】 前記燃料棒を支持する支持格子には鋼製
のスリーブがろう付けされ、このスリーブの端部は前記
案内管に設けたプラグに溶接されていることを特徴とす
る請求項７に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項９】 前記支持格子は、Ｎｉを１３〜１４重量
％含有し、しかも約９３０゜Ｃで焼入れされ、５７０〜
６００゜Ｃで焼鈍されたマルテンサイト鋼で構成されて
いることを特徴とする請求項７に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項１０】 前記反対側の端部の支持格子はマルテ
ンサイト鋼で構成され、前記燃料棒を支持して中心位置
決めするとともに燃料棒の長手方向の移動を許容する支
持手段を具備していることを特徴とする請求項５に記載
の燃料棒集合体。 - 【請求項１１】 前記反対側の端部の支持格子にはスリ
ーブが固定され、このスリーブは、前記案内管に固定さ
れた複数の支持凸部の間で挟持されていることを特徴と
する請求項１０に記載の燃料棒集合体。 - 【請求項１２】 前記凸部は、支持格子の内部に位置す
る隣接した２つの格子空間を隔てる板部に設けられると
ともに、上記板部が１つの切れ目を挟んで互いに反対側
の格子空間へ突出させられて構成されており、さらに、
冷却水の流れる方向に対して傾斜して配列されているこ
とを特徴とする請求項３に記載の燃料棒集合体。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FR9009447 | 1990-07-24 | ||
| FR9009447A FR2665292B1 (fr) | 1990-07-24 | 1990-07-24 | Grille additionnelle pour assemblage combustible de reacteur nucleaire et assemblage en comportant application. |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05323074A true JPH05323074A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=9399049
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3207625A Withdrawn JPH05323074A (ja) | 1990-07-24 | 1991-07-24 | 原子炉用燃料棒集合体及び支持格子 |
Country Status (10)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5183629A (ja) |
| EP (1) | EP0468870B1 (ja) |
| JP (1) | JPH05323074A (ja) |
| KR (1) | KR920003329A (ja) |
| CN (1) | CN1027108C (ja) |
| CZ (1) | CZ280042B6 (ja) |
| DE (1) | DE69108132T2 (ja) |
| ES (1) | ES2071253T3 (ja) |
| FR (1) | FR2665292B1 (ja) |
| ZA (1) | ZA915797B (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101109970B1 (ko) * | 2003-09-05 | 2012-02-17 | 웨스팅하우스 일렉트릭 컴퍼니 엘엘씨 | 핵원자로 연료집합체 |
| JP2016502668A (ja) * | 2012-12-04 | 2016-01-28 | アレバ・エヌペ | 核燃料集合体のスペーサグリッド用燃料棒支持インサート、スペーサグリッド、及び核燃料集合体 |
Families Citing this family (29)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5299245A (en) * | 1992-11-02 | 1994-03-29 | B&W Fuel Company | Spacer grid for a nuclear fuel assembly |
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