JPH05317699A - 銀担持シリカゲル - Google Patents

銀担持シリカゲル

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JPH05317699A
JPH05317699A JP4127727A JP12772792A JPH05317699A JP H05317699 A JPH05317699 A JP H05317699A JP 4127727 A JP4127727 A JP 4127727A JP 12772792 A JP12772792 A JP 12772792A JP H05317699 A JPH05317699 A JP H05317699A
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JP
Japan
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silver
silica gel
supported
slurry
methanol
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Application number
JP4127727A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Nobuhara
一敬 信原
Mitsuhiro Masatani
光博 正谷
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FUJI SHIRISHIA KAGAKU KK
Original Assignee
FUJI SHIRISHIA KAGAKU KK
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Publication date
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極性の高い溶媒下にも安定な銀担持シリカゲ
ル提供する。 【構成】 1%硝酸銀溶液100mlにシリカゲル10
gを入れスラリーとした。スターラーで撹拌しながらア
ンモニアを滴下し、所定pHとなったところで30分間
撹拌しながら放置した。吸引濾過により固液分離し、1
00mlの蒸留水で洗浄後、さらに100mlのメタノ
ールで洗浄し、70℃で乾燥して銀担持シリカゲルを得
た。pHを高くするほど多くの銀が担持された。担持さ
れた銀は、水、メタノール等による溶離がみられなかっ
た。この銀担持シリカゲルをクロマトグラフィーのカラ
ムに充填させて不飽和脂肪酸を分析したところ、良好な
分離が認められた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロマトグラフィー充
填剤、触媒担体、吸着剤等において様々な形態で用いら
れるシリカゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】シリカゲルは、その多孔性、大きな表面
積、表面シラノール基等によって特徴的な性質を示すた
めに、様々な用途に広く用いられているが、さらにシリ
カゲルを処理することによって、例えば、焼成やある種
の金属を担持させることによって、ある用途に好適な性
質を得ることができるため、その研究が種々の分野にお
いて活発に行なわれている。例えば、硝酸銀をシリカゲ
ル上に担持した充填剤は、テルペン類や不飽和脂肪酸等
のオレフィンを有する化合物と特異的な相互作用があ
り、これらの化合物の分離に有用であることが知られて
いる。このため、クロマトグラフィーにおいてテルペン
類や不飽和脂肪酸等のオレフィンを有する化合物の分析
及び分離精製に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今まで
の銀担持シリカゲルは、硝酸銀を含浸等によって物理的
に担持させているのみであった。例えば、硝酸銀をメタ
ノールに溶解させ、この溶液にシリカゲルを加えてスラ
リーとした後、ロータリエバポレータ等によって減圧乾
燥させ、シリカゲル表面上に銀を担持させていた。とこ
ろが、この様にして調製された銀担持シリカゲルは、シ
リカゲル表面上に銀が塩の形で存在しており、このた
め、極性の高い溶媒、例えば、メタノール、エタノール
等のアルコール類やアセトニトリル等を通過させた場
合、再溶解して溶離し、不安定であった。特に、この様
にして調製された充填剤は、使用上、高速液体クロマト
グラフィー用カラムに充填する場合、加圧溶媒として通
常に用いられているメタノールを使用することができな
いため、特殊な充填様式が必要であった。また、たとえ
この様な方法にて充填が行われたとしても、溶質の分離
に使用する移動相溶媒により少しずつ銀が溶離して再現
性が得られにくかった。即ち、使用しているうちに変質
し、分析/分離精製中または複数回の分析/分離精製間
に誤差を生ずる恐れがあった。複数回の分析/分離精製
間における誤差を少なくするために、そのたびに銀担持
シリカゲルを調製することもできるが、含浸法では凝集
等により一定の品質の銀担持シリカゲルを得ることが困
難であり、やはり誤差を生じがちであった。
【0004】本発明は、極性の高い溶媒下にも安定な銀
担持シリカゲルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の銀担持
シリカゲルは、イオン交換によって銀が担持されている
ことを特徴とする。銀担持用シリカゲルとしては、通常
に、好ましくはクロマトグラフィー用として、市販され
ているシリカゲルを原料とすることができる。形状とし
ては、球状、破砕状等のいずれの形態のシリカゲルでも
よい。粒径、細孔径は、その用途に応じて適したものを
選定すればよいが、粒子径として3μm〜1mm、細孔
径として30Å〜5000Åのものが使用可能である。
一般用途としては、細孔径60Å〜150Åのものが通
常使用される。粒子径としては、高速液体クロマトグラ
フィー用には、5μm〜10μmのものが、カラムクロ
マトグラフィー用には、50μm〜100μmのものが
通常使用される。
【0006】銀化合物としては、水溶性で、化合物中の
陰イオンが、銀担持後容易に除去できるものであれば特
に限定されない。例えば、塩素酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀
等が使用できるが、特に安定性が高く、水溶性の高い硝
酸銀が好ましい。シリカゲルと銀との配合割合は、重量
に基づき、99.95:0.05〜95:5、好ましく
は99.9:0.1〜99:1である。銀担持量が多い
ほど、オレフィンに対する相互作用は大きくなるが、強
すぎると溶出がおこりにくくなるため、分離対象となる
溶質の吸着力、移動相の溶出力、共存する物質によりそ
れぞれ適切な担持量を決定することが必要である。この
担持量は、本発明によれば、後に述べるように、銀担持
時のpHをコントロールすることにより容易に調整する
ことができる。
【0007】シリカゲルが、銀をイオン交換によって化
学的に結合(イオン結合)しているため、銀は安定して
担持されている。このため、極性の高い溶媒下にも安定
しており、溶離したり、変質する恐れもない。銀は、図
3に示すように、表面シラノール基に、水素とイオン交
換されて結合されていると考察される。
【0008】この銀担持シリカゲルは、シリカゲルと銀
化合物溶液とを接触させ、アルカリの添加で所定のpH
に保ち、シリカゲルの表面シラノール基に銀を結合させ
ることによって調製される。pHの範囲は、好ましくは
4〜10、より好ましくは7〜10である。これよりも
低いと銀のイオン交換量が不充分であり、また、これよ
りも高いとシリカの変性が高くなるために適当でない。
【0009】pHは、高いほど銀担持量が増し、低いほ
ど銀担持量が減少する。従って、目的に応じて担持量を
選択することができる。これは、銀がイオン交換される
際に、表面シラノール基部分の水素を放出させるためで
あり、水素イオンと銀イオンとの平衡反応に依存してい
る。pHを高くさせ、水素イオン濃度を低下させること
により、交換反応が促進されるものと考察される。
【0010】アルカリは、調製後に洗浄、濾過又は焼成
等によって容易に除去させることができるため、アンモ
ニアが好ましい。この銀担持シリカゲルは、特にテルペ
ン類や不飽和脂肪酸の分離に有用であるため、それらの
分離用のクロマトグラフィーにおいて用いることが有用
であるが、それに限定されず、種々の用途、例えば、均
一な銀触媒としても期待される。
【0011】
【実施例】以上説明した本発明の構成・効果を一層明ら
かにするために、以下に本発明の好適な実施例を説明す
る。 1.銀担持シリカゲルの調製 シリカゲル基材として100Å〜10μmの球状シリカ
ゲルを使用した。表1にその物性を示す。
【0012】
【表1】
【0013】1%硝酸銀溶液100mlにシリカゲル1
0gを入れスラリーとした。スターラーで撹拌しながら
アンモニアを滴下し、所定pHとなったところで30分
間撹拌しながら放置した。吸引濾過により固液分離し、
100mlの蒸留水で洗浄後、さらに100mlのメタ
ノールで洗浄し、70℃で乾燥して銀担持シリカを得
た。銀の担持量は、原子吸光分析によって測定した。
【0014】シリカゲルは、水スラリー中ではpH5付
近であるが硝酸銀溶液中ではイオン交換により水素イオ
ンを放出してpHが4付近となった。アンモニアを加え
pHを変化させることにより種々に銀担持量の異なるシ
リカゲルを得ることができた。図1にスラリーのpHと
銀担持量との関係を示す。図1から明らかなように、p
Hを高くするほど多くの銀が担持されていることがわか
る。これは、この交換反応によって水素が放出されるた
め、pHに依存して平衡が変化し、pHが高くなるほど
水素が放出される方向、即ち、イオン交換が進む方向に
平衡が移動するためと考えられる。
【0015】担持された銀は、水、メタノール等による
溶離はみられなかった。従って、図3に示すように、シ
リカゲル表面のシラノール基に、水素とのイオン交換に
よって、安定に結合したことが推測される。再度、同様
にして銀をシリカゲルに担持させてみたが、再現性良く
同様に銀イオンを担持することができた。シリカゲルの
イオン交換性を利用することによって、うまく銀を担持
させることができることがわかった。
【0016】比較として、同様に1%硝酸銀溶液を5,
000ppm〜20,000ppm含浸させたシリカゲ
ルも用意した。これらに水、メタノールを適用させてみ
たが、いずれにおいても容易に銀が溶離したことが認め
られた。 2.クロマトグラフィー試験 得られた担持量の異なる銀担持シリカゲル、および比較
としての未処理のシリカゲルを4.6φ×150mmス
テンレスカラムに充填して下記の条件下に標準物質及び
脂肪酸エステルの分離試験を行った。 [条件] カラム:4.6φ×150mm 検出:UV220nm 移動相:2%ジオキサン/n−ヘキサン 試料:1.リノール酸メチル 流量 :1ml/min 2.リノレン酸メチル 結果を図2に示す。(イ)は無担持シリカゲル、(ロ)
はpH4.3(pHコントロール無)調製品、即ち、銀
420ppm担持シリカゲル、及び(ハ)はpH7調整
品、即ち、銀4500ppm担持シリカゲルを充填した
カラムでの不飽和脂肪酸エステルのクロマトグラムであ
る。フタル酸エステルでは3種の試料について違いは示
されなかったが、図2から明らかなように、不飽和脂肪
酸の分離ではその効果が認められた。即ち、銀無担持シ
リカゲルでは、リノール酸メチルとリノレン酸メチルの
分離が全くできていないが、銀担持シリカゲルでは、2
種が分離されている。このうち、(ハ)のpH7調製品
(銀を4500ppm担持したシリカゲル)では、ピー
クがほぼ重ならず、うまく分離することができた。ま
た、イオン交換による銀担持シリカゲルでは、安定して
銀が担持されているため、100回以上用いても同様に
良好なピークが得られた。
【0017】上記実施例によれば、シリカゲルにイオン
交換によって銀を安定に担持させることができた。この
ため、極性の高い溶媒下にも安定して用いることがで
き、例えば、銀によってうまく分離することができるテ
ルペン類や不飽和脂肪酸等のオレフィンのクロマトグラ
フィー充填剤として適用させることができる。
【0018】さらに、イオン交換によって担持されてい
るため、含浸の場合のように、凝集させてしまうことな
く、均一にシリカゲル上に分布した表面シラノール基に
再現性よく分散させることができ、従って、凝集による
活性点の減少が排除される。このため、銀が効率よく作
用する。
【0019】尚、本実施例では、銀担持シリカゲルをク
ロマトグラフィーに適用させているが、もちろんこれに
限定されず、担持量を適当に変化させて様々な用途、例
えば、触媒として種々の反応に用いることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の銀担持シ
リカゲルによれば、極性の高い溶媒下にも安定であるこ
とができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 調製スラリーのpHとシリカゲル上へのAg
担持量の関係を示すグラフである。
【図2】 リノール酸メチルとリノレン酸メチルとをク
ロマトグラフィーによって分析したクロマトグラムであ
り、充填剤として、(イ)はシリカゲル、(ロ)は銀4
20ppm担持シリカゲル、(ハ)は銀4500ppm
担持シリカゲルを用いた場合を各々示す。
【図3】 銀がシリカゲル表面のシラノール基に、水素
とのイオン交換によって、安定に結合した状態を示す説
明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換によって銀が担持されている
    ことを特徴とする銀担持シリカゲル。
  2. 【請求項2】 所定のpH下にシリカゲルと溶媒に溶け
    て銀イオンを生ずる銀化合物溶液とを接触させてイオン
    交換させることを特徴とする請求項1記載の銀担持シリ
    カゲルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の銀担持シリカゲルを含ん
    でなることを特徴とするクロマトグラフィー充填剤。
JP4127727A 1992-05-20 1992-05-20 銀担持シリカゲル Pending JPH05317699A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008539248A (ja) * 2005-04-27 2008-11-13 カルゴン、カーボン、コーポレーション アルケンアルコール及びその誘導体のe並びにz異性体の分離方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008539248A (ja) * 2005-04-27 2008-11-13 カルゴン、カーボン、コーポレーション アルケンアルコール及びその誘導体のe並びにz異性体の分離方法

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