JPH05316734A - 直流電源装置 - Google Patents

直流電源装置

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JPH05316734A
JPH05316734A JP4119330A JP11933092A JPH05316734A JP H05316734 A JPH05316734 A JP H05316734A JP 4119330 A JP4119330 A JP 4119330A JP 11933092 A JP11933092 A JP 11933092A JP H05316734 A JPH05316734 A JP H05316734A
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iron core
terminals
plane
terminal
lead
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Application number
JP4119330A
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English (en)
Inventor
Tatsuyoshi Sueishi
辰義 居石
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2脚鉄心のそれぞれの鉄心脚に設けられた一次
巻線の利用率を改善するとともに、転流電流による発生
磁束及びインダクタンスを減らして電圧降下や渦電流損
を低減する。 【構成】鉄心脚501,502それぞれの二次巻線を分
割二次巻線531,532及び541,542で構成
し、分割二次巻線531,541と分割二次巻線53
2,542とに流れる電流が逆方向になるように整流素
子61,63、整流素子62,64をそれぞれ接続して
鉄心脚ごとに独立した変圧器整流回路を構成して各鉄心
脚の一次巻線に交流が流れるようにする。また、端子u
1 ,x1 ,y1 ,v1 ,u2 ,x2 ,y2 ,v2 のう
ち、転流電流が互いに反対方向に同時に流れる端子の組
み合わせを1組にしてこれらを互いに直接対向して配置
して引き出す構成にして発生する磁束と転流インダクタ
ンスを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミ表面処理や電
解などに必要な低電圧大電流の直流を得るための直流電
源装置、特に商用周波の交流電力を整流器で整流して得
られる直流電力をパワートランジスタなどの高速スイッ
チング素子を使用したインバータによってkHzレベルの
高周波交流に変換しこれを改めて整流器によって整流し
て直流電力を得る直流電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電力用半導体素子の性能向上によ
り大電流を高周波でスイッチングすることが可能とな
り、変圧器やリアクトルの小型軽量化を目的としたイン
バータスイッチング式直流電源装置の開発が盛んに行わ
れている。図4はこのような方式による従来の直流電源
装置の回路図である。この図において、50Hz又は60
Hzの商用周波の三相電源1から得られる三相交流電力を
整流器2で整流し平滑コンデンサ3によって整流器2の
出力電圧に含まれる脈流成分を低減した直流電力を得、
この直流電力をインバータ4で数kHzの高周波単相交流
に変換した上で一次側が並列接続された整流器用変圧器
5Aで所定の低電圧に降圧して整流器6Aで整流して直
流電力が得られ、これが負荷9に供給される。
【0003】インバータ4は図示しない制御回路が出力
する制御パルスによって符号を付さない4つのパワトラ
ンジスタのオン、オフを制御して正負が交互に入れ代わ
る高周波の交流を出力するものなので、この直流電源装
置は負荷直流電圧又は電流を高速度かつ高精度に制御す
ることが可能であるという特長も持っている。整流器用
変圧器5Aは2脚鉄心50と2本の鉄心脚501,50
2にそれぞれ設けられた一次巻線と二次巻線とからなっ
ており、第1の鉄心脚501には一次巻線51Aと二次
巻線53、第2の鉄心脚502には一次巻線52Aと二
次巻線54がそれぞれ設けられており、図の・印で示す
極性から判るようにそれぞれ減極性になっている。
【0004】二次巻線52Aの端子を図示のようにu,
x、二次巻線54の端子をy,vとする。端子uには整
流素子61Aのアノード側が、端子vには整流素子62
Aのアノード側がそれぞれ接続されていてこれら整流素
子61A,62Aのカソード側がP極である直流リード
81に接続される。また、端子xとyは接続されてN極
である直流リード82に接続される。それぞれの巻線の
極性は図示のように減極性になっているので、直流リー
ド82を基準にすると端子uとvに誘起される電圧は互
いに極性が反対、すなわち、位相にして180°異なっ
ている。したがって、これらの端子u,vに接続された
整流器6Aの整流素子61A,62Aは、二次巻線5
3,54に誘起される電圧が零でないときにはどちらか
一方だけがオンの状態になって二次巻線53,54の一
方にだけ負荷9に流れる負荷電流が流れ、零の場合には
負荷電流の2分の1ずつを分担して流れ、結果的に整流
器6Aは全波整流波形を出力することになる。
【0005】周知のように整流素子61A,整流素子6
2Aがオフからオン又はオンからオフに移行する過程で
両方の整流素子61A,62Aがオンの状態になって循
環電流が流れる期間があり、転流期間、この循環電流は
転流電流と呼ばれている。この転流電流は後述するよう
に、時間的に急激に変化する波形であり、その循環回路
は、端子uから始めると整流素子61A、整流素子62
A、端子v、二次巻線54、端子y、端子x、二次巻線
53を経て端子uに戻る閉回路である。二次巻線53,
54に流れる電流に対応して一次巻線51A,52Aに
も電流が流れてイバータ4を含む一次側回路を流れる。
このような循環回路及び一次側回路のインダクタンスと
循環電流の時間微分との積に相当する電圧降下が生じて
直流電源装置の出力電圧としての直流電圧が小さくな
り、更には、急激に時間変化する循環電流によって生ず
る漏れ磁束が電磁誘導作用によって接続リード及び近傍
の金属性構造物に漂遊損を発生させ、効率の低下と局部
加熱による装置寿命低下の原因になる。なお、一次巻線
51A,52Aに対して二次巻線53,54の巻数はは
るかに小さいので、実際には転流に影響するインダクタ
ンスは整流器用変圧器5Aの漏れインダクタンスと二次
側回路の漂遊インダクタンスであり、一次側回路のイン
ダクタンスは実質的に無視できるのが普通である。
【0006】図5は図4の回路図に基づいて構成された
従来の直流電源装置の2面図であり、図5(a)は正面
図、図5(b)は側面図である。この図において、直流
リード81,82は平角導体からなっていて互いに平行
に配置され図の上側の直流リード82がN極、下の直流
リード81がP極であり、整流器用変圧器5Aはこれら
2本の直流リード81,82の間に配置されている。整
流器6Aの整流素子61A,62Aは半導体素子を図の
ような形状にモールドして1つの面に両端子を引き出し
ボルト締めで接続リードに接続する構成のもので、直流
リード81の一方の幅面にこの図ではそれぞれが整流要
素の記号を模式的に図示してある3つの半導体素子から
なる整流素子61A,62Aが取付けられている。モー
ルド樹脂部を取付けてあるので電気的には整流素子61
A,62Aは直流リード81に対して絶縁されている。
整流素子の数は直流電源装置の定格電流と採用される整
流素子の電流容量との関係から決まるものであり3つと
いう数に限定されるものではない。
【0007】2脚鉄心50の一方の鉄心脚501に設け
られた二次巻数53の上部から端子xを介して接続リー
ド731が引き出されて直流リード82にボルト締めで
接続され、下部から端子uを介して接続リード711が
引き出されて整流素子61Aのアノード側に接続されて
おり、整流素子61Aのカソード側は接続リード721
を介して直流リード81に接続されている。鉄心脚50
2に設けられている二次巻線54の上部から端子yを介
して引き出された上部の接続リード732、下部の端子
vを介して接続リード721及び整流素子62Aの構成
も同様であり、図5(a)に示すように左右対称になっ
ている。
【0008】前述の転流電流の経路を図5(a)に矢印
で示してあるが、概略長方形の辺に沿った経路となって
いる。図6は図4に示した各部の電圧、電流の時間的変
化を示す波形図である。この図において、横軸は時間て
あり、インバータ4が生成する交流の2周期分を図示し
てあり、最上段の図は整流器用変圧器5Aの一次電圧V
1 で方形波交流であり、時点t1 〜t2 の正の期間と時
点t3 〜t4 の負の期間の間に時点t2 〜t3の零の期
間があり、インバータ4の制御信号でこれらの期間の幅
を変化させることによって負荷9に供給される電圧又は
電流が制御される。上から2段目の図は一次電流I2
波形であり、一次電圧V1 が正の期間では徐々に値が大
きくなる台形状の波形であり、立ち上がり部、立ち下が
り部の傾斜は後述するように転流部であり、正の期間と
負の期間との間には電流が流れない期間が存在する。
【0009】下から2段目の図は二次巻線53や整流素
子61Aに流れる二次電流I21で、整流素子61Aは正
方向の電流しか流さないので半周期ごとに略台形状の電
流が流れる。時点t1 〜t2 の期間では一次電流I1
略同じ波形であり、時点t2〜t3 では値が約2分の1
になって流れが継続する。一次巻線51は二次巻線53
とアンペアターンが一致しているので電流値は巻数比に
基づく違いはあるが波形は同じである。
【0010】最下段の図は二次巻線54や整流素子62
Aに流れる二次電流I22であり、二次電流21とは半周期
ずれて二次電流I21とは反対方向の負の電流が流れる。
時点t2 〜t3 では二次電流I21と正負が異なるだけで
同じ波形と大きさの電流が流れる。これはこの期間では
一次電流が零なので2つの回路で平等に負荷電流を分担
しているからである。
【0011】時点t2 からの転流は、一次電圧V1 が波
高値から零になったために、整流素子61Aだけに流れ
ていた電流が整流素子61Aと62Aに2分の1ずつ分
流する過程に生ずるものであり、時点t3 からの転流
は、一次電圧が零から負の波高値になったために、整流
素子61Aと62Aに分流していた電流が整流素子62
Aだけに集中する過程に生ずるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】周知のように、交流の
正の部分と負の部分とが別々に2つの巻線に流れる構成
の場合には、巻線の体格と発生損失はともに2の平方根
倍になる。更に、時点t 2 〜t3 の一次電流が零の期間
でも二次電流I21,I22は2分の1ずつの電流が流れる
のでこの期間が長いとその分発生損失も増大する。この
ことは前述のように一次巻線51A,52Aでも同じで
ある。整流素子61A,62Aが接続される二次巻線5
3,54では止むを得ないが、一次巻線51A,52A
でもそれぞれが正又は負だけの電流が流れしかも一次電
圧が零の期間でも半分の電流が流れるために一次巻線の
巻線体格を大きくする必要があるとともに発生損失も大
きくなっているという問題がある。
【0013】また、これらの図で前述の転流時の循環電
流が流れる経路は図5(a)に矢印で示す経路であり、
二次巻線53,54を除けばおおよそ長方形の周辺の形
状をしており、よく知られているように電流経路が囲む
面積が大きいいほどその回路のインダクタンスと漏れ磁
束量が大きくなることから、この転流時の循環電流が流
れる経路のインダクタンスも大きいという問題がある。
前述のように、循環回路のインダクタンスが大きいと転
流期間が大きくなって直流電圧の電圧降下値が大きくな
り、漏れ磁束が大きいために周辺の金属構造物、特に図
示の整流器用変圧器5Aの鉄心脚501,502に渦電
流が流れて局部加熱が発生するという問題もある。
【0014】この発明の目的はこのような問題を解決
し、一次巻線の巻線体格が小さく発生損失を低減される
とともに、転流電流の循環回路のインダクタンス及び発
生磁束を減らすことによって直流電圧の電圧降下を低減
しかつ周辺の金属構造物の局部加熱を抑制することので
きる整流器用変圧器の二次側回路を持つ直流電源装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、2脚鉄心の2本の鉄心脚のそれ
ぞれに一次巻線と二次巻線とが設けられた整流器用変圧
器と、これら2つの二次巻線にそれぞれ接続された整流
素子からなる整流器とを備え、前記整流器用変圧器の一
次巻線にインバータで生成された高周波交流が入力さ
れ、整流器用変圧器で所定の電圧に降圧された低圧交流
を前記整流器で全波整流して直流電力が得られる直流電
源装置において、前記2本の鉄心脚それぞれの二次巻線
を2つの分割二次巻線で構成し、それぞれの分割二次巻
線に流れる電流の方向が逆になるように整流素子を接続
して鉄心脚ごとに独立した変圧整流回路を構成してなる
ものとし、また、一方の鉄心脚の1方の分割二次巻線の
両方の端子をu1 、x1、これと位相の順を合わせて他方
の分割二次巻線の両方の端子をy1、v1としたとき、端子
1 及びこれに接続される接続リードと端子v1 及びこ
れに接続される接続リードとを直接対向して配置し、端
子y1及びこれに接続される接続リードと端子x1及びこれ
に接続される接続リードとを直接対向して配置してな
り、他方の鉄心脚の2つの分割二次巻線の端子及びその
接続リードも前述の鉄心脚の分割二次巻線の端子及びそ
の接続リードと同一構成としてなるものとし、また、幅
面を共通の平面として平行配置され2本の平角導体から
なる直流リードの前記平面に対して、2本の鉄心脚に共
通な平面を直交させて整流器用変圧器を配置し、2本の
鉄心脚のそれぞれの分割二次巻線のそれぞれの端子の引
き出し位置を、前記2脚鉄心を挟んで対向させて配置し
てなるものとし、また、幅面を共通の平面として平行配
置された2本の直流リードの前記平面に対して、2本の
鉄心脚に共通な平面を平行させて整流器用変圧器を配置
し、それぞれの鉄心脚のそれぞれの分割二次巻線の端子
を、前記鉄心脚に共通な平面に平行な面に並べて配置し
てなるものとする。
【0016】
【作用】この発明の構成において、2本の鉄心脚それぞ
れの二次巻線を分割して2つの分割二次巻線で構成し、
1本の鉄心脚の中で電流の方向が互いに逆になるように
それぞれの分割二次巻線に整流素子を接続して鉄心脚ご
とに独立した変圧整流回路を構成することによって、そ
れぞれの鉄心脚の一次巻線に流れる電流は正負ともが流
れる交流になるので、一方の方向の電流だけが流れる従
来の場合に比べて一次巻線の体格と発生損失が低減す
る。
【0017】また、一方の鉄心脚の1方の分割二次巻線
の両方の端子をu1 、x1、これと位相の順を合わせて他
方の分割二次巻線の両方の端子をy1、v1としたとき、端
子u 1 及びこれに接続される接続リードと端子v1 及び
これに接続される接続リードとを直接対向して配置し、
端子y1及びこれに接続される接続リードと端子x1及びこ
れに接続される接続リードとを直接対向して配置し、他
方の鉄心脚の2つの分割二次巻線の端子及びその接続リ
ードも前述の鉄心脚の分割二次巻線の端子及びその接続
リードと同一構成とすることによって、同時に同じ波形
の電流が互いに反対方向に流れる端子と接続リードが互
いに直接対向することになって、それぞれが生成する磁
束を互いに打ち消し合うことになって転流電流が生成す
る磁束が小さくなりこれに伴って転流インダクタンスも
小さくなる。
【0018】また、前述の直流リードに共通の平面に対
して、2本の鉄心脚に共通な平面を直交させて整流器用
変圧器を配置し、2本の鉄心脚のそれぞれの分割二次巻
線の端子の引き出し位置を、2脚鉄心を挟んで対向させ
て配置することによって、接続リードを捩じることなく
端子と直流リード、端子と整流素子の間を接続すること
ができるので接続リードの引き回し形状が簡素になる。
【0019】また、前述の直流リードの共通平面に対し
て、鉄心脚に共通な平面を平行させて整流器用変圧器を
配置し、それぞれの鉄心脚の分割二次巻線の端子を、鉄
心脚に共通な平面に平行な面に並べて配置することによ
って、前述の場合と同じように接続リードを捩じること
なく引き回し形状とすることができる。
【0020】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施例を示す直流電源装置の回路図で
あり、図4と同じ構成要素に対しては共通の符号を付け
て詳しい説明を省く。この図において、整流器用変圧器
5を構成する2本の鉄心脚501,502それぞれの二
次巻線を2つに分割して鉄心脚501の分割された二次
巻線を分割二次巻線531,532、鉄心脚502の二
次巻線を分割二次巻線541,542とする。分割二次
巻線531の両端子をu1 ,x1 、分割二次巻線532
の両端子をy1 ,v1 とし、分割二次巻線541,54
2は分割巻線531,532の端子の添字を2に代えた
ものとする。そしてそれぞれの分割二次巻線531,5
32,541,542に・印で極性を示すように端子u
1 ,y 1 ,u2 ,y2 は同じ位相であり、端子x1 ,v
1 ,x2 ,v2 も同じ位相で端子u1 などとは180°
位相が異なる関係にある。
【0021】端子u1 には整流素子61のアノード側が
接続されそのカソード側がP極である直流リード81に
接続され、端子y1 には整流素子62のカソード側が接
続されそのアノード側がN極である直流リード82に接
続されており、端子x1 ,y 1 は直流リード82、81
にそれぞれ直接接続されている。また、端子v2 には整
流素子63のアノード側が接続されそのカソード側が直
流リード81に接続され、端子x2 には整流素子64の
カソード側が接続されそのアノード側が直流リード82
に接続されており、端子y2 ,u2 はそれぞれ直接直流
リード82,81に接続されている。
【0022】分割巻線531,532と整流素子61,
62との組み合わせは、図4の二次巻線53,54と整
流素子61A,62Aとの組み合わせに同じ回路になっ
ていることから明らかなように、独立した変圧整流回路
を構成している。したがって、これらに共通の1つの一
次巻線51には後述の図3に示すように交流が流れる。
したがって、整流器用変圧器51Aと整流器用変圧器5
1とは同じ容量であるとしたとき、一次巻線51Aに対
して一次巻線51は、巻線体格、損失ともに2の平方根
分の1と小さくなる。一次巻線52も同様である。
【0023】図2は図1の直流電源装置の正面図であ
る。この図において、図示のように2本の鉄心脚50
1,502に共通な平面は紙面に平行しており、直流リ
ード81,82は図では断面図が示されているように、
前述の鉄心脚に共通の平面に直交するように配置してあ
る。分割二次巻線531,532の端子u1 ,x1 ,y
1,v1 は図の左側から、分割二次巻線541,542
の端子u2 ,x2 ,y2 ,v2 は2脚鉄心50を挟んで
図の右側からそれぞれの引き出し位置を配置してある。
【0024】端子と直流リード又は整流素子との接続は
接続リードで接続されており、端子u1 と整流素子61
とは接続リード811で、端子v1 と直流リード81と
は接続リード812で、同じようにして図示のように接
続リード813,814,821,822,823,8
24が使用されている。端子u1 ,x1 ,y1 ,v1
2 ,x2 ,y2 ,v2 をそれぞれ幅面を紙面に垂直に
して引き出しているのでこれらに接続される接続リード
811,812,813,814,821,822,8
23,824も幅面が紙面に垂直になるので、同じよう
に紙面に直交して配置されている直流リード81,82
との接続においてこれらの接続リードを捩じることなく
素直に引き回しが可能な構成になっている。接続リード
811と812とは転流時には反対方向に電流が流れる
ので発生する磁束が互いに打ち消し合い磁束量、インダ
クタンスとも小さくなる。同じようなことが全ての接続
リードにも言える。
【0025】図3は図1に示す各部の電圧、電流の時間
的変化を示す波形図である。この図において、横軸は時
間、縦軸はそれぞれの波形の大きさであり、最上段の図
の一次電圧V1 と2段目の図の一次電流I1 は図6のそ
れと同じである。下から2段目の図は一次巻線51の電
流I11、最下段は一次巻線52の電流I12であり、いず
れも大きさが一次電流I1 の2分の1、波形は同じにな
っている。すなわち、図6では一次巻線に流れる電流は
二次巻線のそれと同じく正又は負の半波でしかも一次電
圧が零になる期間では半分の電流が流れるものであった
のに対して、図3では2つの一次巻線51,52には正
負の半波が交互に流れる交流である。前述のように、図
6の一次巻線51A,52Aの場合には交流が流れる場
合に比べて巻線体格、発生損失ともに2の平方根倍以上
であったのに対して、図1の一次巻線51,52の場合
には、このような巻線体格、発生損失の増大を招くこと
はないことから、従来の構成の一次巻線に対して巻線体
格を小さくすることができしかも発生損失が低減するこ
とになる。
【0026】図2に示すように,鉄心脚501,502
に共通な平面は紙面に平行であるが、直流リード81,
82に共通な平面は紙面に直交、すなわち、鉄心脚50
1,502に共通な平面に直交した配置である。端子u
1 ,x1 ,y1 ,v1 ,u2,x2 ,y2 ,v2 はとも
に幅面を紙面に直交させて引き出される配置なので直流
リード81,82や整流素子61,62,63,64と
の間を接続する接続リード811,812,813,8
14,821,822,823,824も直流リード8
1,82と平行することなる。そのため、接続リードを
直角に捩じることなく簡素な引き回し構造とすることが
できる。
【0027】端子u1 ,x1 ,y1 ,v1 と端子u2
2 ,y2 ,v2 との引き出し位置の配置は2脚鉄心5
0を間に挟んで両側に設けてあるので、図示のように直
流リード81を挟んでその両側の幅面に整流素子61,
63を、同じようにして直流リード82を挟んでその両
側の幅面に整流素子62,64を取付ける構成とするこ
とができる。図で明らかなように全ての構成要素が左右
で対称、すなわち、2脚鉄心501と502とにそれぞ
れ関係する構成要素が同一の形状寸法になっているの
で、転流時の循環電流が流れる経路のインダクタンスも
それぞれで同一になることから、このインダクタンスに
比例する電圧降下も一致することになり、2つの変圧整
流回路で電流分担の不平衡はない。
【0028】図2の代わりに図5と同じように、直流リ
ード81,82に共通する平面、鉄心脚501,502
に共通な平面及び端子とこれに接続される接続リード全
てを紙面に平行に配置する構成を採用することもでき
る。この場合も端子は循環電流が互いに反対方向に流れ
る2本の端子及び接続リードが組になって引き出される
から、インダクタンスと発生磁束量が小さくなることに
変わりはない。
【0029】図1では整流素子62を端子v1 ではなく
端子y1 に接続し、整流素子64を端子u2 ではなく端
子x2 に接続した回路構成としたのは、図2の整流素子
61,62,63,64を直流リード81,82にそれ
ぞれ2つずつを重複しないように割り振るためである。
実際には、4つの整流素子を接続する端子と、分割二次
巻線から端子を引き出す位置の配置との組み合わせには
種々あり、図2や前述の図2とは直交する構成や配置に
こだわるものではなく、この発明の目的に反しない範囲
で異なる構成配置を採用することができる。
【0030】
【発明の効果】この発明は前述のように、2本の鉄心脚
それぞれの二次巻線を分割して2つの分割二次巻線で構
成し、1本の鉄心脚の中で電流の方向が互いに逆になる
ようにそれぞれの分割二次巻線に整流素子を接続して鉄
心脚ごとに独立した変圧整流回路を構成することによっ
て、それぞれの鉄心脚の一次巻線に流れる電流は正負と
もが流れる交流になるので、一方の方向の電流だけが流
れる従来の場合に比べて一次巻線の体格と発生損失が低
減することによって直流電源装置のコストダウンと効率
の向上が図られるという効果が得られる。
【0031】また、一方の鉄心脚の1方の分割二次巻線
の両方の端子をu1 、x1、これと位相の順を合わせて他
方の分割二次巻線の両方の端子をy1、v1としたとき、端
子u 1 及びこれに接続される接続リードと端子v1 及び
これに接続される接続リードとを直接対向して配置し、
端子y1及びこれに接続される接続リードと端子x1及びこ
れに接続される接続リードとを直接対向して配置し、他
方の鉄心脚の2つの分割二次巻線の端子及びその接続リ
ードも前述の鉄心脚の分割二次巻線の端子及びその接続
リードと同一構成とすることによって、同時に同じ波形
の電流が互いに反対方向に流れる端子と接続リードが互
いに直接対向することになって、それぞれが生成する磁
束を互いに打ち消し合うことになって転流電流が生成す
る磁束が小さくなることによって鉄心を始めとする金属
構造物に発生する渦電流損が低減して直流電源装置とし
ての効率が向上するという効果が得られるとともに、渦
電流損が局部的に集中することによる局部過熱による寿
命の低下という問題が回避できるという効果も得られ
る。また、磁束が小さくなるのに伴って転流インダクタ
ンスも小さくなることから、直流の負荷電流による電圧
降下が小さくなってその分整流器用変圧器やインバータ
などの容量を小さくすることができることによるコスト
ダウンも期待できるという降下が得られる。
【0032】また、直流リードに共通の平面に対して、
2本の鉄心脚に共通な平面を直交させて整流器用変圧器
を配置し、2本の鉄心脚のそれぞれの分割二次巻線の端
子の引き出し位置を、2脚鉄心を挟んで対向させて配置
することによって、直流リード、端子及びこれに接続さ
れる接続リードの幅面が全て前述の鉄心脚に共通な平面
に直交することから、接続リードを捩じることなく端子
と直流リード、端子と整流素子の間を接続することがで
きるので接続リードの引き回し形状が簡素になるという
効果が得られる。また、前述の直流リードの共通平面に
対して、鉄心脚に共通な平面を平行させて整流器用変圧
器を配置し、それぞれの鉄心脚の分割二次巻線の端子
を、鉄心脚に共通な平面に平行な面に並べて配置するこ
とによって、前述の場合と同じように接続リードを捩じ
ることなく引き回し形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す直流電源装置の回路図
【図2】図1の直流電源装置の正面図
【図3】図1に示す各部の電圧、電流の時間的変化を示
す波形図
【図4】従来の直流電源装置の回路図
【図5】図4の直流電源装置の(a)は正面図、(b)
は側面図
【図6】図4に示す各部の電圧、電流の時間的変化を示
す波形図
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 整流器 4 インバータ 5 整流器用変圧器 50 2脚鉄心 501 鉄心脚 502 鉄心脚 51 一次巻線 52 一次巻線 531 分割二次巻線 532 分割二次巻線 541 分割二次巻線 542 分割二次巻線 6 整流器 61 整流素子 62 整流素子 61 整流素子 62 整流素子 81 直流リード 82 直流リード 811 接続リード 812 接続リード 813 接続リード 814 接続リード 821 接続リード 822 接続リード 823 接続リード 824 接続リード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2脚鉄心の2本の鉄心脚のそれぞれに一次
    巻線と二次巻線とが設けられた整流器用変圧器と、これ
    ら2つの二次巻線にそれぞれ接続された整流素子からな
    る整流器とを備え、前記整流器用変圧器の一次巻線にイ
    ンバータで生成された高周波交流が入力され、整流器用
    変圧器で所定の電圧に降圧された低圧交流を前記整流器
    で全波整流して直流電力が得られる直流電源装置におい
    て、前記2本の鉄心脚それぞれの二次巻線を2つの分割
    二次巻線で構成し、それぞれの分割二次巻線に流れる電
    流の方向が逆になるように整流素子を接続して鉄心脚ご
    とに独立した変圧整流回路を構成してなることを特徴と
    する直流電源装置。
  2. 【請求項2】一方の鉄心脚の1方の分割二次巻線の両方
    の端子をu1 、x1、これと位相の順を合わせて他方の分
    割二次巻線の両方の端子をy1、v1としたとき、端子u1
    及びこれに接続される接続リードと端子v1 及びこれに
    接続される接続リードとを直接対向して配置し、端子y1
    及びこれに接続される接続リードと端子x1及びこれに接
    続される接続リードとを直接対向して配置してなり、他
    方の鉄心脚の2つの分割二次巻線の端子及びその接続リ
    ードも前述の鉄心脚の分割二次巻線の端子及びその接続
    リードと同一構成としてなることを特徴とする請求項1
    記載の直流電源装置。
  3. 【請求項3】幅面を共通の平面として平行配置され2本
    の平角導体からなる直流リードの前記平面に対して、2
    本の鉄心脚に共通な平面を直交させて整流器用変圧器を
    配置し、2本の鉄心脚のそれぞれの分割二次巻線のそれ
    ぞれの端子の引き出し位置を、前記2脚鉄心を挟んで対
    向させて配置してなることを特徴とする請求項1、又は
    2記載の直流電源装置。
  4. 【請求項4】幅面を共通の平面として平行配置された2
    本の直流リードの前記平面に対して、2本の鉄心脚に共
    通な平面を平行させて整流器用変圧器を配置し、それぞ
    れの鉄心脚のそれぞれの分割二次巻線の端子を、前記鉄
    心脚に共通な平面に平行な面に並べて配置してなること
    を特徴とする請求項1、又は2記載の直流電源装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003332147A (ja) * 2002-05-17 2003-11-21 Cosel Co Ltd スイッチング電源用トランス
JPWO2015104922A1 (ja) * 2014-01-09 2017-03-23 三菱電機株式会社 電力変換装置

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