JPH05315110A - 磁気ヘッド用非磁性基板 - Google Patents

磁気ヘッド用非磁性基板

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JPH05315110A
JPH05315110A JP4141112A JP14111292A JPH05315110A JP H05315110 A JPH05315110 A JP H05315110A JP 4141112 A JP4141112 A JP 4141112A JP 14111292 A JP14111292 A JP 14111292A JP H05315110 A JPH05315110 A JP H05315110A
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JP
Japan
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zirconia
nio
nonmagnetic substrate
coo
magnetic head
Prior art date
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Pending
Application number
JP4141112A
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English (en)
Inventor
Akira Nakajima
章 中島
Ryuichi Nagase
隆一 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CoO及びNiOあるいはNiOを基本組成
とし、ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアを添加材
に使用しての磁気ヘッド用非磁性基板において、結晶粒
径が微細で且つ緻密な焼結体が得られる非磁性基板を提
供する。 【構成】 CoO及びNiOあるいはNiOを基本組成
とし、この組成物100wt%に対してジルコニアまた
は部分安定化ジルコニア を0.5〜7wt%含みさら
に、前記基本組成部に対して酸化ホウ素及びまたは酸化
銅を0.1〜2wt%含むことを特徴とする磁気ヘッド
用非磁性基板。 【効果】 本発明による非磁性基板は、緻密で結晶粒径
が微細且つ均一な焼結体組織を有する。また本発明によ
る非磁性基板は安定した高い抗折力及び耐摩耗特性を有
し、さらに機械加工時に大きなチッピングの発生がなく
なり、歩留まり向上等の経済性に利点があり、ジルコニ
アまたは部分安定化ジルコニアを添加材に使用しての非
磁性基板の製造が好適に実施可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性膜を支持するため
の非磁性の磁気ヘッド用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の磁気ヘッド用非磁性基板用
途にはチタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、アルミ
ナ等が使用されていた。しかしながら、その熱膨張率が
金属性磁性膜構造体と大きく異なっていたため、磁性膜
構造体が剥離しやすく、また磁性膜構造体と基板との熱
膨張率の差により応力が発生し、基板にクラックが発生
することがあった。
【0003】本発明者等は上記の欠点を解決すべく酸化
物系セラミックスについて研究を進め、CoO及びNi
OまたはNiOを基本組成とし、これにジルコニアを
0.5〜7wt%添加した酸化物系セラミックスが非磁
性基板として有効であるとして既に開示した。(特願平
03−124614号)
【0004】さらに、CoO及びNiOまたはNiOを
基本組成とした磁気ヘッド用非磁性基板の製造方法とし
て、以下の工程からなる製造方法が有効であるとして既
に開示した(特願平02−94407号公報)。すなわ
ち、(1)原料粉を混合し、ふるい分けを行なう混合工
程、(2)CIP成形した混合粉を仮焼し、粉砕した後
ふるい分けを行なう仮焼工程、(3)仮焼粉を1μm以
下に微粉砕する工程、(4)微粉砕粉を20μm以上の
球形に造粒する工程、(5)造粒粉をCIP成形する工
程、(6)成形体を焼結する工程、(7)焼結体をHI
P処理する工程からなる方法である。
【0005】しかしながら、CoO及びNiOまたはN
iOを基本組成とし、ジルコニアを0.5〜7wt%添
加したNiO(−CoO)組成物は、添加したジルコニ
アが結晶粒成長を抑制し、微細な結晶粒組織が得られる
反面、ジルコニア粒子の周りでの焼結の進行が阻害され
るため、粒界欠陥が多くなり、磁気ヘッド用非磁性基板
として望ましい緻密な焼結体を得ることが困難であっ
た。
【0006】
【発明の構成】上記の問題点を解決するために、本発明
者等は、鋭意検討した結果、以下の発明をなした。
【0007】即ち、本発明は、CoO及びNiOあるい
はNiOを基本組成とし、この組成物100wt%に対
してジルコニアまたは部分安定化ジルコニア を0.5
〜7wt%含みさらに、前記基本組成部に対して酸化ホ
ウ素及びまたは酸化銅を0.1〜2wt%含むことを特
徴とする磁気ヘッド用非磁性基板に関する。
【0008】
【発明の具体的説明】本発明の理解を容易にするため本
発明の構成を具体的かつ詳細に説明する。基本組成は、
NiO単独の酸化物あるいはNiOとCoOの複合酸化
物を意味し、複合酸化物は例えば、CoO/NiO(モ
ル比)=0/100〜80/20であり、より好ましく
はCoO/NiO(モル比)=3/97〜60/40で
ある。ジルコニアは酸化ジルコニウムを意味する。また
部分安定化ジルコニアは、CaO、MgO、Y23、C
eO2、Gd23等によりジルコニアの正方晶相が室温
付近で安定化されているものを指す。酸化銅はCuO、
Cu2Oのいずれでも良い。
【0009】通常、この基本組成にジルコニアを0.5
〜7wt%添加したNiO(−CoO)組成物は無添加
組成物に比べ焼結体の結晶粒径が微細になり、抗折力及
び耐摩耗性が格段に向上するが、無添加組成よりも焼結
温度を高くするかあるいは焼結時間を長くしないと、緻
密な、すなわち高密度の焼結体が得られないことがあっ
た。これは、ジルコニアが基本組成のCoO、NiOと
比較して難焼結性の物質であるために、その界面での焼
結反応が阻害され、欠陥が多くなることが一要因であ
る。
【0010】そこで、本発明者は上記NiO(−Co
O)組成物にジルコニアの結晶粒径を微細化する作用を
損なうことなく焼結反応を促進して緻密な焼結体が得ら
れる適切な焼結助剤の種類と添加量を検討した。その結
果、酸化ホウ素と酸化銅が本非磁性基板の焼結助剤とし
て適切であること見出した。これらの助剤の添加量は、
0.1wt%よりも少ないと焼結助剤としての効果が小
さく、緻密な焼結体が得られない。また、2wt%より
多いと焼結促進効果が大きいため、密度は向上するが結
晶粒径が粗大化してしまい、また、所々に異常粒成長し
た粒が認められ、焼結体のダイシング加工時に大きなチ
ッピングの発生を起こし好ましくない。従って、これら
の助剤の添加量としては0.1〜2wt%の範囲とす
る。
【0011】本発明の組成を有する焼結体は、緻密であ
りしかも結晶粒径が微細且つ均一な組織となる。しかも
前記焼結助剤の焼結促進効果により、原料や焼結条件の
多少の変動にもかかわらず安定した高い抗折力を有する
ことが確認できた。また、機械加工時に大きなチッピン
グの発生がなくなり、歩留まりが向上することが確認で
きた。かかる焼結体に金属磁性膜を蒸着あるいはその他
のPVD法により被着することにより磁気ヘッドを製造
することができる。以下、本発明の実施例について説明
する。
【0012】
【実施例1】CoO及びNiOを原料にCoO/NiO
のモル比=50/50組成となるように調整し、この組
成100wt%に添加材としてジルコニア 2、7wt
%さらに酸化ホウ素を0.1、0.4、1、2wt%添
加し混合した。混合は、エタノールを使用する湿式ボー
ルミルで20時間行なった。この混合粉をN2 ガス中8
50℃で仮焼し、次いで粗砕機を用いて粉砕し、150
μmの篩で篩分けを行ない仮焼粉を得た。この仮焼粉
を、エタノールを使用する湿式ボールミルで40時間粉
砕した。この粉砕粉を造粒後CIP成形し、成形体を酸
素雰囲気中で1250℃で10時間焼結した。さらにこ
の焼結体を1250℃、100MPa,2時間の条件で
HIP処理を行なった。
【0013】この実施例による(常圧)焼結体及びHI
Pを経た焼結体の物性値を表1に示す。この表に示すよ
うに常圧焼結後の相対密度はいずれも95%以上とな
り、HIP処理後は99%以上となった。また平均粒径
はHIP処理前後いずれも3〜5μmとなり微細な組織
となっていた。
【表1】
【0014】
【実施例2】CoO及びNiOを原料にCoO/NiO
のモル比=50/50組成となるように調整し、この組
成100wt%に添加材としてジルコニア 2、7wt
%さらに酸化銅を0.1、0.4、1、2wt%添加し
混合した。混合は、エタノールを使用する湿式ボールミ
ルで20時間行なった。この混合粉をN2 ガス中850
℃で仮焼し、次いで粗砕機を用いて粉砕し、150μm
の篩で篩分けを行ない仮焼粉を得た。この仮焼粉を、エ
タノールを使用する湿式ボールミルで40時間粉砕し
た。この粉砕粉を造粒後CIP成形し、成形体を酸素雰
囲気中で1250℃で10時間焼結した。さらにこの焼
結体を1250℃、100MPa,2時間の条件でHI
P処理を行なった。
【0015】この実施例による(常圧)焼結体及びHI
Pを経た焼結体の物性値を表2に示す。この表に示すよ
うに常圧焼結後の相対密度はいずれも95%以上とな
り、HIP処理後は99%以上となった。また平均粒径
はHIP処理前後いずれも3〜5μmとなり微細な組織
となっていた。
【表2】
【0016】
【比較例1】ジルコニア添加量を2および7wt%とし
た実施例1の基本組成に酸化ホウ素を無添加並びに0.
05及び3wt%添加した以外は実施例1と同様の条件
で焼結体を作製し、さらにHIP処理を行った。
【0017】この比較例による焼結体の物性値を表1に
示す。この表に示すように常圧焼結後の相対密度は、酸
化ホウ素を無添加及び0.05wt%添加したものは9
5%以下となり、HIP処理後も充分に密度は上昇しな
かった。また、酸化ホウ素を3%添加した常圧焼結体は
相対密度が97〜99%となったが、平均粒径が7〜8
μmとなり、また50μm以上の異常粒も認められた。
このため、安定した高い抗折力及び耐摩耗性を有さない
ものとなり、磁気ヘッド用非磁性基板には適するもので
はなかった。
【0018】
【比較例2】ジルコニア添加量を2および7wt%とし
た実施例2の基本組成に酸化銅を無添加並びに0.05
及び3wt%添加した以外は実施例2と同様の条件で焼
結体を作製し、さらにHIP処理を行った。
【0019】この比較例による焼結体の物性値を表2に
示す。この表に示すように常圧焼結後の相対密度は、酸
化銅を無添加及び0.05wt%添加したものは95%
以下となり、HIP処理後も充分に密度は上昇しなかっ
た。また、酸化銅を3%添加した常圧焼結体は相対密度
が98〜99%となったが、平均粒径が8μmとなり、
また50μm以上の異常粒も認められた。このため、安
定した高い抗折力及び耐摩耗性を有さないものとなり、
磁気ヘッド用非磁性基板には適するものではなかった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による非磁
性基板は緻密で結晶粒径が微細且つ均一な焼結体組織を
有する。また本発明による非磁性基板は安定した高い抗
折力及び耐摩耗特性を有し、さらに機械加工時に大きな
チッピングの発生がなくなり、歩留まり向上等の経済性
に利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CoO及びNiOあるいはNiOを基本
    組成とし、この組成物100wt%に対してジルコニア
    または部分安定化ジルコニア を0.5〜7wt%含み
    さらに、前記基本組成部に対して酸化ホウ素及びまたは
    酸化銅を0.1〜2wt%含むことを特徴とする磁気ヘ
    ッド用非磁性基板。
JP4141112A 1992-05-07 1992-05-07 磁気ヘッド用非磁性基板 Pending JPH05315110A (ja)

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