JPH05310857A - 水性撥水加工用コーティング剤 - Google Patents

水性撥水加工用コーティング剤

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JPH05310857A
JPH05310857A JP4140116A JP14011692A JPH05310857A JP H05310857 A JPH05310857 A JP H05310857A JP 4140116 A JP4140116 A JP 4140116A JP 14011692 A JP14011692 A JP 14011692A JP H05310857 A JPH05310857 A JP H05310857A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶剤系撥水剤に遜色のない、優れた撥水性、
耐候性、耐浸水性を有する建築構造物内外部のコンクリ
ート等の製品用の水性撥水加工用コーティング剤および
これに使用するシリコン含有アクリル酸エマルジョンの
製造。 【構成】 シリコン成分として一般式(I)で表される
化合物2〜60重量%と(メタ)アクリレート98〜4
0重量%からなる単量体組成物を反応性乳化剤の存在下
に共重合する。 〔Rは、−OH,−OC2m+1,−OPh,−C
2m+1,−Ph,等を示す。Phはフエニル基、
アルキル置換フエニル基、mは0〜10の数〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアクリル酸エステ
ル共重合体エマルジョンの製造及びこれを建築構造物の
保護を目的とし、特に建築構造物内外部のコンクリー
ト、セメントやモルタル等からの製品に用いる撥水加工
用コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】建築構造物が外気にさらされた場合、そ
れらは気候環境による影響を受けて劣化する。中でも寒
冷地においては水により損傷する場合は非常に大きいも
のである。即ち、建築構造物へ風雨により水が侵入し、
そして侵入した水が低温になると凍結により10%もの
体積増を生じ、建築構造物が損傷することは良く知られ
ている。
【0003】このように建築物においては水の侵入を防
ぐ必要があることから、建築材料の材質に変化を与える
ことなしに、表面に疎水性を持たす方法は古くより考え
られていた。現在、このために油性コーティング剤、ア
スファルト系、鉱油・金属石鹸系、あるいはビニル、シ
リコン、フッ素樹脂系ワニスなどの諸材料が上市されて
いるが、そのほとんどは有機溶剤溶液として用いられて
いる。
【0004】例えばシリコン樹脂系ワニスとしては、有
機シラン化合物が良く用いられている。かかる有機シラ
ン化合物で処理した建築構造物は、液体の水に対しては
撥水性を有し、水蒸気に対しては透過性を有する特徴が
あるため、建築構造物の呼吸性を損なわずに防水処理で
きる利点がある。
【0005】しかし、有機シラン化合物よりなる撥水性
処理剤の欠点としては、他の金属石鹸などの諸材料と同
様に耐候性が不良で表面の撥水効果が短時間で消滅する
こと、建築構造物が多孔性表面を有している場合は、従
来この種の材料では効果が小さいこと、防水効果にむら
が生じることなどである。
【0006】上記欠点の対策に関して加水分解しうるシ
ラン化合物とアクリル系樹脂からなる撥水加工用組成物
(特開昭55−104380)の提案がある。この組成
物においてはシラン化合物は低分子量のため粘性が低
く、浸透性が高いために建築構造物の深いところに防水
能力のある撥水層を形成し、更にその表面をアクリル系
樹脂によって被覆することによって、耐候性及び構造物
の多孔性表面の問題を解決し、著しくその防水効果を高
めたものである。
【0007】この発明はアクリル系樹脂を用いることに
よって撥水層が耐候性に優れ、皮膜のひび割れ、剥離な
どに対する抵抗性が強くなるほかに、アクリル系樹脂皮
膜によって建築構造物表面の強度を上げる効果もあり、
特にその効果は多孔性表面を有する建築構造物において
著しく現れ、そして外気にさらされた場合でも風雨など
による劣化に対しても効果を有するものであり、これは
シラン化合物単独よりなる撥水性処理剤の塗布では現れ
ない効果であると述べている。しかしこの撥水加工用組
成物は有機溶剤系でないと使用できない。
【0008】有機溶剤に対する消防法の改正、環境保全
などにますます厳しい規正が加わってきているにもかか
わらず、上記のような有機溶剤系の優れた性能は従来の
水系撥水加工用組成物ではまだ改善できないために、撥
水加工用組成物としてはいまだにほとんど有機溶剤系が
用いられているのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにシリコン
樹脂とアクリル樹脂の両ポリマーの優れた特徴を最大限
に発現させるには、上記特許に記載されたように建築材
料内部でシリコンの撥水層を形成させ、その表面にアク
リル樹脂を覆うことではなく、逆に建築基材にアクリル
樹脂で皮膜を形成させ、その上にシリコン樹脂を濃縮さ
せることが基本であると考えた。
【0010】この設計によればアクリル樹脂による効果
はまさに上記で述べたように損なうことなく活かすこと
ができるが、更にシリコンの表面濃縮層形成によって塗
膜表面が著しく疎水化され塗膜への水の侵入がほぼ完全
に抑制されること、及びシリコン分子鎖の空気側表面へ
の局在化の結果、建築構造物とはアクリル樹脂をもって
密着強度を上げることができると考えられるからであ
る。
【0011】上記設計とおりに、シリコン樹脂を深く浸
透させないためには高分子量化するか、またはアクリル
樹脂と化学結合させなければならないし、シリコン局在
化を容易にするためには動き易い鎖長の重合性シリコン
樹脂を使用及び/または非重合性シリコンを併用するこ
とが必要である。これは従来溶剤系の低分子量シリコン
化合物を加水分解を通して架橋するような方法では得ら
れない。
【0012】本発明はこのようなコンセプトを基本と
し、従来の溶剤系に遜色ない優れた撥水性と耐候性及び
耐浸水性を有する、時代の要請に応える作業環境に優し
い無公害の水性撥水加工用コーティング剤の開発を目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリコン成分
として一般式(I)で表される化合物(以下重合性シリ
コンという。) 2〜60重量%
【化3】 アクリレート及び/またはメタクリレート 98〜40
重量% からなる単量体組成物を反応性官能基を持つノニオン及
び/またはアニオン性乳化剤の存在下に重合することを
特徴とするアクリル酸エステル共重合体エマルジョンの
製造法を開発し、この場合シリコン成分として一般式
(I)で表される重合性シリコンと一般式(II)で表さ
れる非重合性シリコン
【化4】 を95重量%以下含むシリコン成分を用いても良いこ
と、またこれらの単量体組成物に対し共重合性モノマー
を単量体組成物70重量%以下配合し、共重合させて新
規なアクリル酸エステル共重合体エマルジョンを製造す
ること、及びこのアクリル酸エステル共重合体エマルジ
ョンを含む水性撥水加工用コーティング剤を開発するこ
とにより上記の目的を達成した。
【0014】即ち、この場合シリコン成分としての重合
性シリコンは、不飽和共重合性の(メタ)アクリレート
などの単量体と共重合するため特に分子量に対する制限
はないが、一般式(I)におけるx+y+z=5以上、
好ましくはx+y+z=5〜150である。一方、非重
合性シリコンの分子量は一般式(II)におけるn=20
0以上のものを使用しなければならない。つまり、n=
200以下では非重合性シリコンがコンクリート材料内
部へ必要以上に深く浸透し、撥水効果が小さくなってし
まうからである。あるいは低分子量の非重合性シリコン
が表面に残ったとしても風雨によって容易に洗い出さ
れ、持久性が低下する恐れが生じるからである。
【0015】使用される重合性と非重合性シリコンから
なるシリコン成分の合計量は上記規定範囲内でなければ
ならない。シリコン成分の合計量が2重量%未満では、
撥水効果は充分得られない。また60重量%以上のとき
は、造膜性が劣り、撥水性の向上もないので価格の面か
らでも最高60重量%程度である。
【0016】重合性と非重合性のシリコン成分の内訳
は、好ましくは重合性シリコン20〜80重量%、及び
非重合性シリコン80〜20重量%の割合である。
【0017】即ちこのように非重合性シリコンを併用す
ることにより、シリコンの特徴が使用量及びコスト極小
で最大限に発現することができる。
【0018】この場合、エマルジョンとしたとき非重合
性シリコンが水性媒体から分離せず安定にエマルジョン
中にあることは、重合性シリコンが高分子エマルジョン
粒子中のポリマー鎖を形成し、非重合性シリコン鎖と相
互作用によりそれを強固にエマルジョン中に繋留する。
このような機能を有するエマルジョンとするためには非
重合性シリコンを単量体組成物の一員として乳化重合を
行う際に併存させることが必要である。
【0019】これらのシリコン成分含有単量体組成物を
乳化重合するに際しては、ノニオン性あるいはアニオン
性を問わないが、二重結合を持つ反応性乳化剤を使用し
なければならない。二重結合を有しない非反応性の乳化
剤のみまたは反応性乳化剤と併用の場合、撥水効果に問
題はないが、長時間水と接触するとき水が内部へしみ込
み、濡れ色(乾燥したコンクリート面が水に濡れたとき
変色すること。)となるので避けるべきである。但し目
的を損なわない範囲での併用は許される。
【0020】反応性乳化剤の使用量はエマルジョンに対
し0.1〜3.0重量%である。このような反応性乳化
剤としては合成しても良いが、アデカリアリーブSE−
12N(アニオン性)、アデアリアリーブNE−10
(ノニオン性)、同NE−20(ノニオン性)、同NE
−30(ノニオン性)(以上旭電化(株)製品)、エレ
ミノールJS−2(アニオン性)、エレミノールJS−
5(アニオン性)(以上三洋化成(株)製品)、ラテム
ルS−180A(アニオン性)、ラテムルS−120A
(アニオン性)(以上花王(株)製品)など多数の市販
品があり、それらの中から適当なものを選んで使用して
も良い。
【0021】重合性シリコンと共重合するのに用いられ
ているアクリレート及び/またはメタクリレートとして
は、通常のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル
を挙げることができる。例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等及び
これらの混合物である。
【0022】使用量としては単量体組成物に対し98〜
10重量%(共重合性モノマーを用いないときは98〜
40重量%)である。98重量%以上とするときはシリ
コン成分が不足して撥水性が不十分となる。一方10重
量%以下とするときは最低皮膜形成温度(MFT)の調
整が困難となるので実用性に欠けることになる。
【0023】その他の任意成分として配合できる共重合
性モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、
エチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アク
リロニトリル等の中性のものばかりでなく、(メタ)ア
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、ビニ
ルスルホン酸、ヒドロオキシエチルアクリレートまたは
メタクリレートの燐酸エステル等の酸性化合物、さらに
はビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート及びその4級化合物等が挙げら
れる。
【0024】これら共重合性モノマーは全くなくとも使
用できるが、コストダウン、共重合体エマルジョンの改
質剤として最高単量体組成物の70重量%位までの配合
ができるが、これを越えるときは共重合性モノマーの種
類により耐水性が劣ったり、造膜性が欠けたり、耐熱
性、耐候性が低下したりするなどそれぞれ異なった挙動
を示すが、いずれにしても水性撥水加工用コーティング
剤として実用性を失うことになるのでこの範囲内に留め
るべきである。
【0025】重合開始剤は通常当該分野で用いられてい
るもので良い。
【0026】反応は所要の単量体組成物、反応性乳化
剤、重合開始剤、その他必要な添加配合剤及び水を加え
乳化重合、好ましくは高乳化力の乳化装置により反応性
官能基を持つノニオン及び/またはアニオン性乳化剤で
乳化し、O/Wエマルジョンとし、あらかじめ乳濁液中
のモノマー粒子径を0.1〜0.6μm程度範囲になる
ように調整して重合すると良い。
【0027】このようにして得られたシリコン含有アク
リル酸エステル共重合体エマルジョンの粒子径は0.0
5〜0.5μm、MFTは20℃以下が好ましい。MF
Tが20℃を越えた場合に、環境条件によって時にはき
れいな皮膜形成ができないため、水のしみ込み問題が生
じるので、外部可塑化剤でMFTを下げなければならな
い。好ましくは外部可塑化剤調整による方がよりきれい
な皮膜を形成する。
【0028】
【作用】本発明のアクリル酸エステル共重合体エマルジ
ョンはコンクリート等の建築基材に塗布乾燥されると、
重合性及び非重合性のシリコン成分に由来するポリジメ
チルシロキサン鎖が空気側に局在化し、アクリル樹脂成
分に由来する分子鎖が基材側に配向した皮膜を形成し
て、建築材料を被覆保護するものと考えられる。これに
よりシリコン樹脂とアクリル樹脂の両ポリマーがそれぞ
れ持っている優れた特徴が最大限に発現するものと考え
られる。
【0029】シリコン樹脂をアクリル樹脂と化学結合さ
せること、更に高分子量非重合性シリコン併用、そして
アクリル樹脂の基材との高密着度のことにより撥水性は
もちろん、撥水持久性を大幅に改善された。さらには反
応性乳化剤を共重合させることにより乳化剤流出に起因
する白化や水しみ込みの問題を解決した。
【0030】
【実施例】以下実施例をもって本発明を例示する。 (実施例1)シリコン成分として重合性シリコン(FM
−0711、チッソ(株)製)5重量部、非重合性シリ
コン(SH200−100,000、x+y+z=90
0、東レ・ダウコーニング・シリコン(株)製)5重量
部にアクリルモノマーとしてメチルメタクリレート10
重量部、2−エチルヘキシルアクリレート38重量部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート2重量部、更にそ
れらと共重合するモノマーとしてスチレン38重量部、
メタクリル酸2重量部の混合物に重合触媒としてアゾビ
スイソブチロニトリル0.2重量部を加えて溶解せし
め、これに水を加えて濃度32重量%の液を調整した。
乳化剤としてアニオン性で共重合性のあるアデカリアソ
ーブSE−10N(旭電化工業(株)製)0.8重量%
(対エマルジョン)を上記モノマー水溶液へ加え高圧ホ
モジナイザー(マントンゴーリン)によって高速乳化を
行い、平均粒子径0.350μmのエマルジョンとし
た。重合反応は該乳化液滴下方式を用い、下記条件で行
った。 窒素置換 30分 プレーチャージ モノマー乳化液の5重量% 反応温度 80±1℃ モノマー乳濁液滴下時間 4時間 熟成時間 2時間 得られた共重合体エマルジョンの性状は次のとおりであ
った。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 10cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.9 粒子径(平均) 0.18μm MFT 0℃
【0031】(実施例2)シリコン成分として非重合性
シリコンを併用せず、重合性シリコン(FM−071
1、チッソ(株)製)10重量部とした以外は、実施例
1と全く同じ条件でエマルジョンを製造した。得られた
エマルジョンの性状は次のとおりである。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 11cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.8 粒子径 0.18μm MFT 0℃
【0032】(実施例3)(メタ)アクリレート系モノ
マーとして実施例1における2−エチルへキシルアクリ
レートの使用量を24重量部、共重合性モノマーとして
スチレンの使用量を52重量部とした以外は、実施例1
と全く同じ条件でエマルジョンを製造した。得られたエ
マルジョンの性状は次のとおりである。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 10cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.8 粒子径(平均) 0.18μm MFT 40℃ 更に外部可塑化剤としてCS−12(2,2,4−トリ
メチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレー
ト、チッソ(株)製)5重量部を上記エマルジョン95
重量部に添加し、MFTを0℃に下げたものを実施例3
の試料とした。つまり、 固形分濃度 35.2重量% MFR 0℃
【0033】(比較例1)シリコン成分として重合性シ
リコン(FM−0711、チッソ(株)製)5重量部、
非重合性シリコン(SH200−200[重合度x+y
+z=100]、東レ・ダウコーニング・シリコン
(株)製)5重量部とし、実施例1と全く同じ条件で製
造されたものを比較例1の試料とした。性状は次のとお
りである。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 10cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.8 粒子径 0.18μm MFT 0℃
【0034】(比較例2)乳化剤として共重合性のな
い、アニオン性界面活性剤ペレックスOTP及びノニオ
ン性界面活性剤エマルゲン920(いずれも花王(株)
製)をトータルで1.2重量%(対エマルジョン)を用
いて、実施例1と全く同じ条件で製造されたものを比較
例2の試料とした。性状は次のとおりである。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 10cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.8 粒子径 0.18μm MFT 0℃
【0035】(比較例3)実施例3の試料で、外部可塑
化剤CS−12を添加しないものを比較例3とした。性
状などは上記のとおりである。
【0036】(比較例4)シリコン成分の合計量が1重
量%以下の例として、重合性シリコン(FM−071
1、チッソ(株)製)0.5重量部、非重合性シリコン
(SH200−100,000、東レ・ダウコーニング
・シリコン(株)製)0.5重量部とし、MFTが実施
例1と同じようになるために2−エチルヘキシルアクリ
レート42.5重量部、更にそれらと共重合するモノマ
ーとしてスチレン42.5重量部とし、実施例1と全く
同じ条件で製造されたものを比較例4の試料として性状
は次のとおりである。 固形分濃度 31.8重量% 粘度 10cps(30℃ BM
型 60rpm) pH 9.9 粒子径 0.18μm MFT 0℃
【0037】上記各試料を更に水で固形分濃度10重量
%に希釈調整し、試験用エマルジョンとする。これを建
築基材の表面に刷毛で塗布した後、5〜50℃の温度で
1昼夜放置乾燥し、テストピースとする。建築基材とし
ては、実験用スレート板、モルタル板とコンクリートブ
ロックを用いた。塗布量はそれぞれスレート板は60g
/m2 ,モルタル板は150g/m2 、コンクリートブ
ロックは300g/m2 とした。なお測定法については
撥水度はJIS P−8137、透水率はJIS K−
5403に基づき、そして濡れ色は目測にて評価した。 ○:コンクリートの色は全く変わらず。 △:コンクリートの色は部分的にわずかに水色となる。 ×:コンクリートの色は水色を示す。
【0038】
【表1】 注: 透水率測定は板紙上にて行った。撥水度の測定は
スレート板とモルタル板にて行ったが同じ結果が得られ
た。また、濡れ色はモルタル板とコンクリートブロック
について行ったが、同一の結果が得られた。
【0039】
【発明の効果】本発明では、重合性及び非重合性のシリ
コン成分の分子量、使用量及びその割合、更に得られる
共重合体エマルジョンのMFTなど多くの因子を変更す
ることにより、有機溶剤系のシリコン化合物と同等以上
の性能を有する撥水加工用コーティング剤を水系なるが
故に完全に環境に優しい形で提供することになり、その
効果は実に大きいものと考えられる。
【0040】以上のようにして得られた高分子共重合体
エマルジョンは、水性品でありながら撥水加工コーティ
ング剤として現在用いられる溶剤系品と同等以上の防水
効果を与えることが実証された。水系品であるところか
ら溶剤揮散にともなう環境汚染、作業者の健康障害、火
災の危険などの心配がなく、更に省資源の点からも、更
にまた取り扱いが極めて容易という点からも大いにその
使用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 299/08 MRY 7442−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン成分として一般式(I)で表さ
    れる化合物(以下重合性シリコンという。) 2〜60
    重量% 【化1】 アクリレート及び/またはメタクリレート 98〜40
    重量% からなる単量体組成物を反応性官能基を持つノニオン及
    び/またはアニオン性乳化剤の存在下に重合することを
    特徴とするアクリル酸エステル共重合体エマルジョンの
    製造法。
  2. 【請求項2】 シリコン成分として一般式(I)で表さ
    れる重合性シリコンと一般式(II)で表される化合物
    (以下非重合性シリコンという。) 【化2】 を95重量%以下の量を含むシリコン成分 2〜60重
    量% アクリレート及び/またはメタクリレート 98〜40
    重量% からなる単量体組成物を用いる請求項1記載のアクリル
    酸エステル共重合体エマルジョンの製造法。
  3. 【請求項3】 シリコン成分2〜60重量%、アクリレ
    ート及び/またはメタクリレート98〜10重量%及び
    共重合性モノマー0〜70重量%からなる単量体組成物
    を用いる請求項1または2記載のアクリル酸エステル共
    重合体エマルジョンの製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のアクリル酸エステル
    共重合体エマルジョンを含む水性撥水加工用コーティン
    グ剤。
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