JPH0531043Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案はバンド面を上下に重ねてプールする梱
包機におけるバンドプール装置に関する。

【従来技術】

第３図に示すように、１０はいわゆる縦型の全
自動梱包機で、バンドの供給、先端側の把持、供
給側の引戻し、引締め、切断及びバンド重合部の
接着を行う諸機構を成すコントロール５０を内蔵
する略方形の箱状を成す本体１１と、この本体１
１の上面に載置した作業テーブル１８の中央で長
手方向の両端縁に渡り跨設されたコ字状のバンド
案内アーチ１２と、本体１１の長手方向一側面に
設けられ前記バンド案内アーチ１２と直交する方
向でバンドコイルを装填可能なバンドリール１３
を備え、又、本体１１の前記バンド案内アーチ１
２と同一平面の側面には、バンドリール１３に装
填されたコイル状のバンドをプールボツクス２１
内へ給送するプールフイードユニツト２０から構
成されるプールユニツト３０を備えている。 プールユニツト３０を構成するプールボツクス
２１は第４図に示すように、横長の長方形状を成
す一の板材、フロントプレート４３の一方の面を
本体外板４４にバンド幅より微かに大きな間隙を
介して平行に対峙させ縦型の箱状に形成したもの
で、このプールボツクス２１内には少なくとも、
一梱包で前記バンド案内アーチ１２に供給される
バンド量より多量のバンドを収容することができ
る大きさに形成される。１４はバツクプールでプ
ールボツクス２１と同様に本体外板４４にバンド
幅より微かに大きな間隙を介して対峙する板材３
９から箱状に形成され、略下半分をプールボツク
ス２１に隣接して内部空間を連通し、プールボツ
クスの一部を成し、略上半分を前記外板４４上の
リアープレート４６と前記間隙を介して対峙さ
せ、後述のテンシヨンアーム１５に臨んでバンド
出口４９が形成されている。また、４５はドア蓋
で、前記板材３９の上部側縁に蝶番によりリアー
プレート４６の突出片４６′に面し、該部の空間
を開閉自在に設けられている。すなわち、上記バ
ンド出口４９はバツクプール１４の空間のフロン
トプレート４３上端縁の延長線上でバンド入口の
略上方の直交方向ということになる。 プールボツクス２１の下方端縁に設けられるプ
ールフイードユニツト２０の構成は第５図に示す
ように、駆動ローラ２２がベアリングケース２５
内のベアリングに支持される軸を介してプーリ３
１に連結され、このプーリ３１がＶベルト３２に
よつて図示せざるプールモータに連結される。ま
た、遊動ローラ２３は偏心軸２４に軸承され、こ
の偏心軸２４の一端にはレバー４７が取り付けら
れると共に、他端にはアジヤスターピン２７が挿
通される。このアジヤスターピン２７の下端には
スプリング３８の一端が連結され、このスプリン
グ３８の他端が、ベアリングケース２５に取り付
けられたスプリングフツク３６に連結される。ス
プリング３８はアジヤスターピン２７を介して偏
心軸２４を常時一定方向（第５図紙面時計回り方
向）へ回動させ、これにより遊動ローラ２３を駆
動ローラ２２に摺接せしめている。 偏心軸２４には、アングル状のバランスバー２
９が擺動自在に軸承され、このバランスバー２９
が前記プールボツクス２１内へ挿入される。また
バランスバー２９には連動杆２８が突設され、こ
の連動杆２８の先端にはスプリング３７の一端が
連結され、このスプリング３７の他端に調整ボル
ト３４の先端が連結される。そして、前記調整ボ
ルト３４が円板部材３５の螺孔内で進退自在に取
り付けられ、この調整ボルト３４の進退に応じ
て、連動杆２８すなわちバランスバー２９を上方
へ引張するスプリング３７の引張力が調整され
る。 ベアリングケース２５の下面には図示せざるリ
ミツトスイツチが前記連動杆２８の先端下方にそ
のリード片を臨ませて設けられる。すなわち、プ
ールボツクス２１内のバンドの張力（腰）によつ
て前記バランスバー２９すなわち連動杆２８が下
方へ擺動してリミツトスイツチのリード片に接す
ると、前記プールモータがOFFとなり駆動ロー
ラ２２を停止させ、逆に、プールボツクス２１内
のバンド量が減少してバランスバー２９すなわち
連動杆２８が上方へ擺動してリミツトスイツチの
リード片から離れると、前記プールモータがON
となり駆動ローラ２３を回動させる。尚２６はバ
ンド通過用の溝部を備えたプールシユータであ
る。 また、テンシヨンアーム１５は、カムの回転に
よつて擺動しバンドの引締めを行う。このテンシ
ヨンアーム１５上部に形成されたバンド案内溝の
入口が前記テンシヨンアーム１５の擺動時バツク
プール１４のバンド出口４９の開口縁に臨むよう
に支持される（第１図）。 かような構成の装置にあつて、バンドの装填
は、バンドリール１３のブレーキを解除して所望
長さのバンドをバンドリール１３のバンドコイル
から引き出し、レバー４７を第５図紙面反時計回
り方向へ回動し、プールシユータ２６よりバンド
先端を遊動ローラ２３と駆動ローラ２２間に挿入
させ、フロントプレート４３と板材３９の間隙５
３からドア蓋４５内のテンシヨンアーム１５へ導
き、次いで本体外部へバンドを供給し、引き戻す
一対のフイードローラ５１，５２で構成されるフ
イードユニツト（第１図）へ挿通して行う。 このバンド装填が終了し、プールボツクス２１
内にはいまだバンドがプールされていないため、
バランスバー２９はスプリング３７によつて第４
図二点鎖線の位置にあり、また遊動ローラ２３は
スプリング３８の付勢を受けて常時駆動ローラ２
２に摺接した状態にある。 モータ電源をONにすると、連動杆２８の先端
がスプリング３７の付勢により図示せざるリミツ
トスイツチのリード片から離れているため、プー
ルモータがONとなり駆動ローラ２２が回転す
る。これにより、スプリング３８の付勢で駆動ロ
ーラ２２に摺接する遊動ローラ２３もバンドを介
して回転し、バンドリール１３を回転させてプー
ルボツクス２１内へバンドが給送されバンド面を
上下に重ねてプールボツクスにプールする。そし
て、プールボツクス２１内のバンドが所定量に達
して、その張力（腰）によつてバランスバー２９
が第４図下方へ擺動すると、このバランスバー２
９と一体の連動杆２８が第５図紙面反時計回り方
向へ擺動してリミツトスイツチのリード片に当接
する。と同時にプールモータがOFFとなつて、
プールボツクス２１内へのバンドの給送を停止す
る。 次いでプールボツクス２１内にバンド面を上下
に重ねてプールされたバンドが案内アーチ１２内
へ供給され、プールボツクス２１内のバンド量が
減少すると、バランスバー２９と共に連動杆２８
が第５図紙面時計回り方向に回動して、その先端
がリミツトスイツチのリード片から離れ、この信
号でプールモータが再びONとなり、駆動ローラ
２２と遊動ローラ２３が回動し、プールボツクス
２１内へバンドが給送され、その後所定量のバン
ドがプールされると再びバランスバー２９が下方
へ押し下げられ、前記と同様にバンドの給送を停
止する。 かように、バンド案内アーチ１２へのバンドの
供給によりプールボツクス２１内のハンドの減少
に応じて上記動作が繰り返され、プールボツクス
２１内のバンド量は所定量に維持される。このプ
ール量の調整は、前述のように、調整ボルト３４
の操作によりスプリング３７の引張力すなわちバ
ランスバー２８の擺動のタイミングを適宜変更す
ることによつて行うことができる。 尚、バンド案内アーチ１２への供給後フイード
ローラ５１，５２により引き戻され、テンシヨン
アーム１５により引き締められたバンドの供給側
は幾分たるんだ状態で本体１１内に設けたバツク
プール１４内にプールされる。

【問題点】

上述のバランスバーから成る従来のプール量検
知機構を備えるバンドプール装置はその構成が複
雑となり、又調整も煩雑であるほか、駆動ローラ
を常時回転させているため、プールボツクス内の
バンドの量によつては、二つのローラ間でバンド
をこすつてしまうだけの状態が生じ、またバラン
スバーがパタパタとなり不愉快である等の欠点を
有していた。又、バンドの重量、硬さや幅の広狭
によりバンドの波形変形が不規則なため、バンド
がプールボツクス内でプールされる位置がかたよ
つたときバランスバーへのバンド張力あるいは重
力のかかりかたに著しい差異が生じるためにリミ
ツトスイツチの作動が不正確、不確実でプール量
感知の遅速が大きく梱包工程に悪影響を及ぼすも
のであつた。 さらにプールされたバンドが次第にコシがなく
なりバランスバーを押し付ける張力がなくなり、
プール量検知のための圧力が低下して必要以上に
バンドを送り込みプールしてしまうという欠点が
あつた。

【目的】

本考案の目的は上記したバランスバー方式の従
来例の欠点を除去せしめ、バンドを損傷せずに常
に所望量のバンドをプールすることができ、ま
た、必要以上にプールボツクス内へバンドを送り
込むということがない、バランスバーの無い簡単
な構成のバンドプール装置を提供することにあ
る。

【技術的手段】

本考案の上記目的を達成するための構成を図示
の実施例にもとづき説明すると、梱包機本体１１
に付設したバンド案内アーチ１２へバンドを供給
する一対のフイードローラ５１，５２を備えるフ
イードユニットと、略上下対向位置にバンド入口
４８と出口４９を備えバンド面を上下に重ねてプ
ールするプールボツクス２１と、このプールボツ
クス内へバンドを供給する一対のプールローラ２
２，２３を前記バンド入口近傍に備え、該一対の
ローラの内少なくとも一方を回転駆動するプール
モータをタイマを介して電源に接続して成るプー
ルフイードユニット２０を有するバンドプール装
置において、前記プールフイードユニット２０の
一対のローラのバンド供給方向前方でプールボツ
クスの前記バンド入口の対向側辺の任意位置と、
フイードユニツト５１，５２のバンド供給方向後
方に近い側の前記プールボツクスのバンド出口４
９を結ぶ直線の、前記プールボツクスの前記一対
のローラのバンド供給方向前方の空間に存在する
バンドにより遮断される位置に光線を発する光電
スイツチ４０，４０を取り付けると共に、この光
電スイツチのバンドの不存在信号を前記プールモ
ータのタイマに入力することを特徴とする。

【作用】

従つて、本考案においては、使用バンド量及び
又は光電スイツチ４０の取付位置に応じてタイマ
の設定時間を調整することによつて、前記光電ス
イツチのバンド不存在信号により、プールモータ
をタイマの任意設定時間回転させ、所望量のバン
ドをプールボツクス２１へ供給する。すなわち、
前記プールボツクス２１内にバンド面を上下に重
ねてプールされたバンドが存在しないこと、換言
すればバンドがプールボツクスのバンド入口４８
を経て前記一対のプールローラ２２，２３のバン
ド供給方向前方でプールボツクスの前記バンド入
口の対向側辺の任意位置と出口４９を結ぶ直線以
上の所望量にないことを検知する光電スイツチの
信号をプールモータに接続したタイマに入力して
プールローラの駆動ローラ２２の回転時間、従つ
て、バンドプール量を制御するものである。

【実施例】

以下本考案の詳細を図示の実施例にもとづき説
明する。 梱包機の全体構成およびプールユニツト全体の
構成は第５図におけるバランスバー２９および連
動杆２８およびこの連動杆２８に連結したスプリ
ング等そして前記連動杆２８の先端下方のリミツ
トスイツチが無い点をのぞき上述従来例と同様で
あるので説明を省略する。尚第１図に示すバツク
プール１４は前述従来例で説明したものとやや形
状を異にするが、一方の側面がプールボツクス２
１に連通するよう、二の板材５４，５５から箱型
に形成され、一方の板材５４の側面にバンド装填
用の切欠５３が設けられ、上端にバンド出口４９
が穿設形成され、実質的に第４図に示すものと同
一である。 第１図および第２図は光電スイツチ４０の取付
位置を示すもので、第２図Ａは、バンドプール量
が最短となつたときに検知し、一度にやや多量に
バンドをプールするようにしたもので、バンドが
最短プール量となり同図二点鎖線の状態になる
と、同図一点鎖線で示す光線をプールボツクス２
１内のバンドが遮断しなくなり光電スイツチ４０
の光線が透過又は反射されるため、バンドが無い
ことが検知され、このバンドの不存在信号が前記
プールモータのタイマに入力され、タイマの設定
時間回転するプールモータにより、駆動されるプ
ールローラ２２，２３によりバンドリール１３か
らバンドを引き出し、プールボツクス２１内へタ
イマの設定時間に対応する量のバンドを供給す
る。プールローラ２２，２３の回転数をフイード
ローラ５１，５２の回転数以上になるように設計
すればフイードローラによる本体外へのバンド供
給中に同図二点鎖線の状態になつても問題はな
い。 しかしながら、上記の手段にあつては、バンド
がプールローラによつて送り込まれるときに発生
するバンドの切削くずで、プールボツクスの下辺
に配置された前記光電スイツチが覆われ誤作動を
生ずることがあつた。 第１図および第２図Ｂは、より適正なバンドプ
ール量の検知を意図するもので、光電スイツチ４
０は、その光線が、フイードユニツト５１，５２
のバンド供給方向後方に近い側の前記プールボツ
クス２１のバンド出口４９の端縁と、プールボツ
クス２１の左辺底面近傍を結ぶ直線となるよう前
記各位置に設置されている。バンドの種類、性質
により、プールボツクス２１内のバンドの状態は
常に一定ではないが略第２図Ａ，Ｂの状態にプー
ルされるので、光電スイツチ４０の取付け位置を
前記プールボツクスの左辺で上下に変更すること
により、任意にプール量を設定することができ
る。作用は前述第１図および第２図Ａに示すもの
と同様である。 尚本願考案はプールボツクスが縦型に構成され
ていれば図示の実施例に示す所謂縦型自動梱包機
にかぎらず、梱包機本体及びバンド案内アーチを
垂直方向に位置させた横型梱包機あるいは、プー
ルボツクスを含むプールユニツトを梱包機本体と
は別個に設置するものなど種々の梱包機に対応す
ることができる。

【効果】

本考案は以上のように、縦型のプールボツクス
のプールローラのバンド供給方向前方でプールボ
ツクスの前記バンド入口の対向側辺の任意位置
と、フイードユニツトのバンド供給方向後方に近
い側の前記プールボツクスのバンド出口を結ぶ直
線の、前記一対のプールローラのバンド供給方向
前方の空間に存在するバンドにより遮断される位
置に光線を発する光電スイツチを取り付けると共
に、この光電スイツチのバンドの不存在信号を前
記プールモータのタイマに入力するので、バラン
スバー方式の従来例の欠点を除去せしめ、バンド
の材質、厚さ、その他のバンドの種類による影響
を受けずにバンドを損傷せずに所望量のバンドを
プールすることができ、また、バンドがプールロ
ーラで送り込まれるとき発生するバンド切削くず
に影響を受けずに検知できるので、誤作動が無
く、必要以上にプールボツクス内へバンドを送り
込むということのない、バランスバーの無い簡単
な構成のバンドプール装置を提供するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部斜視図、第２図Ａ及びＢは光電ス
イツチの取付状態を示す概略斜視図、第３図から
第５図は従来のプールユニツトの構成例を示すも
ので、第３図はプールユニツトの全体の透視・斜
視図、第４図Ａ，Ｂはそれぞれプールユニツトの
全体図および分解斜視図、第５図はプールフイー
ドユニツトの分解図である。 １１……本体、１２……バンド案内アーチ、１
３……バンドリール、２０……プールフイードユ
ニツト、２１……プールボツクス、２２……駆動
ローラ、２３……遊動ローラ、２４……偏心軸、
３０……プールユニツト、４０……光電スイツ
チ、４８……バンド入口、４９……バンド出口、
５０……コントロールユニツト、５０……フイー
ドユニツト、５１，５２……フイードローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 梱包機本体に付設したバンド案内アーチへバン
   ドを供給する一対のフイードローラを備えるフイ
   ードユニツトと、略上下対向位置にバンド出口と
   入口を備えバンド面を上下に重ねてバンドをプー
   ルするプールボツクスと、このプールボツクス内
   へバンドを供給する一対のプールローラを前記バ
   ンド入口近傍に備え、該一対のプールローラの内
   少なくとも一方を回転駆動するプールモータをタ
   イマを介して電源に接続して成るプールフイード
   ユニツトを有するバンドプール装置において、 前記一対のプールローラのバンド供給方向前方
   でプールボツクスの前記バンド入口の対向側辺の
   任意位置と、フイードユニツトのバンド供給方向
   後方に近い側の前記プールボツクスのバンド出口
   を結ぶ直線の、前記一対のプールローラのバンド
   供給方向前方の空間に存在するバンドにより遮断
   される位置に光線を発する光電スイツチを取り付
   けると共に、この光電スイツチのバンドの不存在
   信号を前記プールモータのタイマに入力すること
   を特徴とする梱包機におけるバンドプール装置。