JPH0530687B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、可動駆動要素によつて平坦な管状の
包装容器空包を盛上げるための装置に係り、特に
前記空包に取付くための吸込要素を含み、前記吸
込要素は互いに他に対して対向していて、平坦な
空包の２つの対向側部に対して取付くことができ
るようになつており、前記可動駆動要素は互いに
他と離脱するように可動であるアームを有し且つ
前記吸込要素を形成するための吸込ヘツダが備え
られている、平坦な管状包装容器空包の盛上げ装
置に関する。

従来の技術 前述したような盛上げ装置は、例えばミルクを
非回収型の消費包装の中へ包装するような包装産
業の分野において用いられている。包装容器空包
は一般的には包装機械へ平坦な、管状の空包の形
で供給され、これは個々の包装容器へ転換する前
に盛り上げなければならない。すなわち、ほぼ正
方形断面になつた４側面管に転換しなければなら
ない。この盛上げ操作は普通、包装機械の送込み
端におけるマガジンからその包装機械における第
１転換場所へ移送される空包に関連して行われ
る。

従来技術における、かかる盛上げ装置は、特開
昭58−160225号公報に開示されている。ここに開
示されている盛上げ装置は、容器空包を１つずつ
マガジンから取り出す移送装置が容器空包の下面
をつかむ第１の吸込要素を有している。この吸込
要素は第１の４節リンク駆動装置によつて支持さ
れていて、マガジンと第２の吸込要素を備えてマ
ガジンの横に配置されている保持装置との間の円
弧状の軌道に沿つて、往復運動させられるように
なつている。更に、マガジンの下側と搬送装置と
の間には、第３の吸込要素を有する供給装置が第
２の４節リンク駆動装置によつて上下揺動可能に
配置されている。容器空包は、まず第１の吸込要
素によつて下面をつかまれて、保持装置の方へ搬
ばれる。保持装置の第２の吸込要素は容器空包の
上面をつかむ。第１及び第２の吸込み要素は、容
器空包の下面及び上面をつかんで、これを少し盛
上げる。次に、第１の吸込要素が下面のつかみを
開放され、その後に、第３の吸込要素が容器空包
の下面をつかんで、これを盛上げながら、走行す
る搬送装置内に供給するのである。

発明が解決しようとする課題 前述した如き従来技術においては、４節リンク
駆動装置を、マガジンの両側に配置しなければな
らない。すなわち、２個の４節リンク駆動装置を
備えなければならない。また、３個の吸込要素を
備えなければならない。そして、第１及び第３の
吸込要素は、それぞれ別個の４節リンク駆動装置
で駆動されて、複雑な運動をさせられている。

従つて、この従来の盛上げ装置は、構成が極め
て複雑で、製造するのにコスト高となり、更に構
成が複雑なことに起因して、装置の調整に手間の
かかるものとなる。

課題を解決するための手段 本発明は、前記産業上の利用分野の欄に記載し
たごとき、平坦な管状包装容器空包の盛上げ装置
において、前記アームは、互いに他と離脱するよ
うに曲がつた案内軌道１６を有する支持板上に吊
り下げられており、また、前記アームは、互いに
他と蝶番連結されていて、１回に１個ずつ平坦な
容器空包を前進させるための装置として作用する
駆動板によつて駆動されるようになつていること
を特徴とする。

作 用 本発明においては、１回に１個ずつアームな容
器空包を前進させる駆動板が、蝶番連結されたア
ームをも、案内軌道に沿つて移動させて、アーム
を互いに他と離脱するように動かす。

発明の効果 本発明によれば、平坦な容器空包を前進させる
ために備えられた駆動板が、吸込要素をそれぞれ
が有する蝶番連結されたアームをも移動させるよ
うに構成できるので、盛上げ装置全体の構成が簡
単になり、低コストで製造できるものとなる。し
かも、盛上げ装置の各部材の運動は極めて単純な
ものであつて、駆動板によつてすべて動かされ、
複雑な運動が介在しないので、盛上げ装置の調整
が行ない易く、盛上げ装置が信頼性の高い且つ迅
速な作業を行い得る。

実施例 以下、添付図面を参照しながら、本発明をより
詳細に説明することにする。

第１図には本発明による装置１が示されてお
り、これはマガジン３からの平坦状になつた管状
の包装容器の空包２を盛上げてコンベア４へ送
り、前記コンベアは盛上げられた空包を包装機械
（図示せず）に送り、前記機械は盛上げられた包
装容器の空包から充填、閉鎖された包装容器を製
作する。前記コンベア４は図の左側に位置した受
留端を有しており、これはマガジン３の送出し端
のほぼ直ぐ上に位置していて、例えば、送り方向
に丸ローラ５によつて駆動されるコンベアベルト
６を含み、これにはドライバ７が設けられてい
て、このドライバ間の間隔は取上げられた容器空
包の形状と一致している。

前記マガジン３は細長い形になつていて、その
巾は容器空包２の長さに等しくなつており、また
好ましくは、その長さ方向がコンベア４の移動方
向と平行になるようにされている。前記マガジン
３は、さらに、底部プレート８と、底部プレート
８上にぎつしり並んだ容器空包２の山を正しく整
列させるための長さ方向の側部支持板９とを有し
ている。マガジン３内に並んだ容器空包２の山
は、ある程の力によつて駆動板１０に対して連続
的に押し付けられており、前記駆動板はマガジン
の送り出し端における出力装置としての役割を果
し、マガジンの送り出し端において常時１つの包
装容器空包２をコンベア４へ確実に移送できるよ
うにしている。図にはマガジンの送り出し端にお
ける包装容器空包の作用は示されていないが、幾
つかの従来装置、例えば、マガジンの他端におい
てばねあるいは重りの作用を受ける圧力板を有し
ていてもよい。

マガジン３の送り出し端において出力装置とし
て作用する前記駆動板１０は、容器空包２に対し
てほぼ平坦になつた横方向表面を有しており、こ
れには水平になつた容器空包２と平行に配置され
た若干の突出エツヂ１１が設けられ、その高さは
平坦な容器空包２の厚さとほぼ一致するか、ある
いはそれより少し小さい。前記駆動板１０はその
底部においてモータ（図示せず）によつて駆動さ
れる駆動ロツド１２に連結されており、またその
頂部においては、１３において互いに他と蝶番結
合された２つの連結アーム１４に連結されてい
る。各々の前記連結アーム１４は、その頂部にお
いて、ほぼ水平なアーム１５に連結されており、
これの長さは容器空包２の長さに一致している
か、あるいはそれより少し長い。前記アーム１５
はその端部をアームの端部に配置された支持板１
７において、丁度互いに他と対向するように位置
された案内軌道６内に吊るされている。さらに、
前記アーム１５にはそれぞれのアームに沿つて配
置された吸込みヘツダ１８ａ，１８ｂの形をした
吸込要素１８が設けられており、これらは連結ダ
クト１９ａ，１９ｂを介して共通の、あるいは
各々独自の真空源（図示せず）に連結されてい
る。本発明によると、このような関係において、
前記吸込要素と真空源との連結が、それぞれの吸
込ヘツダ１８ａ，１８ｂの制御を互いに無関係に
行えるようになつていることが重要である。

前記駆動板１０は、下部位置と上部位置との間
を垂直方向に往復運動をする駆動シヤフト１２に
よつて駆動することができ、図示した例において
は、前述した駆動板１０上の突き出した供給エツ
ヂ１１に対応してマガジン３の最も外側に並んだ
容器空包２の底部エツヂの直下における下部位置
に位置し、また、その上部位置においては、前記
供給エツヂは残りの容器空包の頂部エツヂと同じ
高さかあるいはその直上に位置している。そのよ
うに画定された下部位置においては、アーム１５
はその吸込ヘツダ１８ａ，１８ｂがそれぞれ互い
に他に対向するような位置に位置し、他方、その
上部位置においては、アームの上方運動によつて
支持的１７内の軌道１６に沿つて互いに他と離れ
るように製作され、吸込ヘツダ１８ａ，１８ｂは
ほぼ水平の、上向きの位置に位置するようにな
る。

次に、図示した本発明の機能を、作業周期中の
機能順に示した第２ａ図から第２ｄ図を参照しな
がら説明することにするが、の説明を明瞭なもの
にするために、先ず特に第３図を参照して包装容
器空包の簡単な説明をする。第３図は本発明によ
る前述の装置によつてほぼ正方形断面の形にされ
ることになつている、平坦な状態の容器空包を示
している。

前述したように、包装容器空包２は従来型のも
ので、例えば、紙やプラスチツクでできた可撓性
のある、しかし形状安定な薄層材料、例えば、包
装薄層から製作される。前記薄層が望みの外部輪
郭に切断され、折りたたみを容易にするために折
線が入れられると、２つの縦方向エツヂが一緒に
して密封され、従つてこの薄層は管状の包装容器
空包に転換される。次にこの包装容器空包は２つ
の縦方向の折線２０１，２０２に沿つて折りたた
むことによつて平坦にされ、これによつて第３図
に示したような平坦な管形状となり、側壁パネル
Ａ〜Ｄは折線によつて互いに他に対して対になる
ように重なり合い、図示した例においては、右側
の縦方向折線２０１によつてパネルＡとＢが、ま
た左側の折線２０２によつてパネルＣとＤが、そ
れぞれ真直ぐに互いに他と対向して位置してい
る。次にそのように平坦化された容器空包２の束
が水平方向に山にされて図示した例でいうと、右
側のエツヂ線２０１を下向きに、左側のエツヂ線
２０２を上向きにされて山にされる。これを第２
ａ図から第２ｄ図に示したマガジン３の中に配置
すると、マガジン３の送り出し端に向かう包装容
器空包２の側面はパネルＡとＤであつて、この場
合パネルＡが底部にきており、他方、パネルＢと
Ｃは、パネルＢを底部にして反対方向に向かつて
配置されることになる。

マガジン３の送り出し端において連結された駆
動ロツド１２と駆動板１２とが、前に画定されて
いた下部位置（第２ａ図参照）から上方へ動く
と、駆動板１０上の突出供給エツヂ１１はマガジ
ン３の最も外側に位置している容器空包２をエツ
ヂ線２０１に沿つて下側からつかまえて、第２ｂ
図で明らかなように、それをマガジン３から上方
へ押し上げ、さらに第２ｃ図に示したような位置
にまで上昇させ、この位置は駆動ロツド１２と駆
動板１０の上方運動の最上部位置に相当し、従つ
て、供給エツヂ１０はマガジン３の頂部エツヂに
一致するか、あるいはそれにより少し上に位置し
ていることを意味する。その後、駆動ロツド１２
は下方向へ転回、移動され、駆動板１０も第２ａ
図に示した位置へ戻り、マガジン３の上で残され
た容器空包２は、実際の盛り上げ操作のための位
置へ前進されることになる。明確さを期するため
に、この盛り上げ操作は今述べてきた供給操作と
同時に、進行してきている容器空包に対して行わ
れることを指摘しておかねばならない。従つて、
本発明の装置によると一方で平坦状の包装容器を
前記盛り上げ位置へ送り出すあるいはむしろ前進
させる操作を行い、他方で先に前進されてきてい
た容器空包を１つの同一作業周期の間に盛り上げ
る操作を行うことになる。

盛り上げ位置へ先に前進されてきていた包装容
器空包は第２ａ図において番号２′で示されてお
り、この位置においては、空包は下部位置に吸込
ヘツダを有したアーム１５の間に存在しており、
これらのアーム１５はそれぞれの吸込ヘツダ１８
ａ，１８ｂを互いに他と対向するように、また高
さを合わせて位置させており、さらに容器空包
２′の底部にそれぞれ位置した側部パネルＡ，Ｂ
に対して整列させている。前記吸込ヘツダ１８
ａ，１８ｂはそれぞれ連結ダクト１９ａ，１９ｂ
を介して真空源（図示せず）に連結されており、
前記パネルとの吸込係合が行われる。駆動板１０
と、それに相互連結された連結アーム１４とが上
方運動している間に、支持板１７の案内軌道１６
の中で制御されているアーム１５は、第２ｂ図か
らわかるように、互いに他と離脱する方向に向か
つて曲線路を上昇運動する。この運動をしている
間に容器空包２′は盛上げ操作、あるいは折り広
げ操作を受けており、吸込ヘツダ１８ａ，１８ｂ
（これらはそれぞれパネルＢとＡに作用する）は
パネルを側部エツヂ２０１の周りで互いに他に対
して外側に向かう方向へ折り広げることによつて
互いに他と分離させ、最終的にはこれらは互いに
他に対してほぼ一直線状になつてしまう。同時
に、このことは２つの上側のパネルＣとＤもまた
同様な折り広げ操作を受けていることを意味して
おり、この間に２つのエツヂ線２０１と２０２は
連続的に互いに他に向かつて接近し、最初は平坦
になつていた容器空包２′が正方形断面を示すよ
うな中間位置を通過する。

アーム１５が最上位置に到達すると（第２ａ図
参照）、吸込ヘツダ１８ａと真空源との連結が外
れ、このことは吸込ヘツダ１８ａが側部パネルＢ
を離脱させることを意味し、さらに、“折り曲げ
られ過ぎた”容器空包２′がその自然的に固有の
折り戻り傾向のために、元の平坦状態に戻ろうと
することを意味している。この折り戻り運動の間
に、容器空包２′は再び前の正方形状断面の折り
曲げられ過ぎた時の中間位置を通過する。本装置
の上に位置しているコンベア４の駆動を予じめ同
期させておいて、通過しているドライバ７が折り
戻している容器空包２′に関する正しい位置に位
置して、容器空包がその正方形断面になつてその
時にそのエツヂ線２０２とともに空包をたたくよ
うにすることによつて、第２ｃ図に示したよう
に、盛り上がつて中間位置にある容器空包を、こ
のドライバとその直後のドライバとの間の空間の
中へつかまえることが可能となる。容器空包がこ
のようにしてつかまえられると、吸込ヘツダ１８
ｂと真空源との間に連結もまた外れ、その結果、
容器空包２′の側部パネルＡに対する保持力も解
放され、正方形に盛り上がつた容器空包がコンベ
アベルト６に沿つて供給されていく。この真空連
結が外れると、アーム１５は駆動板１０及び駆動
ロツド１２とともに下降し（第２ｄ図参照）、新
しい作業周期、即ち、他の容器空包をそれぞれ盛
り上げあるいは供給するための下部位置にまで戻
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、マガジンからの平坦な管状の包装容
器空包を盛り上げて、可動コンベアへ送給し、こ
の盛り上がつた空包を包装機械へ供給するため
の、本発明による装置の透視図、第２ａ図から第
２ｄ図は第１図に示した装置の操作原理を示した
概略図、第３図は図示した装置によつて盛り上げ
ようとしている従来型の平坦状態になつている包
装容器空包の例である。 図において、２……容器空包、３……マガジ
ン、１０……駆動板、１１……供給エツヂ、１５
……アーム、１６……案内軌道、１７……支持
板、１８ａ，１８ｂ……吸込ヘツダ、２０１，２
０２……縦方向エツヂ、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 可動駆動要素によつて平坦な管状の包装容器
   空包２を盛上げるための装置であつて、前記空包
   ２に取付くための吸込要素を含み、前記吸込要素
   は互いに他に対して対向していて、平坦な空包の
   ２つの対向側部に対して取付くことができるよう
   になつており、前記可動駆動要素は互いに他と離
   脱するように可動であるアーム１５を有し且つ前
   記吸込要素を形成するための吸込ヘツダ１８ａ，
   １８ｂが備えられている、平坦な管状包装容器空
   包の盛上げ装置において、 前記アーム１５は、互いに他に離脱するように
   曲がつた案内軌道１６を有する支持板１７上に吊
   り下げられており、また、前記アーム１５は、互
   いに他と蝶番連結されていて、１回に１個ずつ平
   坦な容器空包を前進させるための装置として作用
   する駆動板１０によつて駆動されるようになつて
   いることを特徴とする、平坦な管状包装容器空包
   の盛上げ装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の装置において、
   前記吸込要素は共通の、あるいは各々自身の真空
   源に連結することができ、１つの方向に向かつた
   吸込ヘツダ１８ａは、対向的に向かつた吸込ヘツ
   ダ１８ｂに関連して自由に制御される平坦な管状
   包装容器空包の盛上げ装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項記載の装置
   において、前記駆動板１０は山状になつた平坦な
   容器空包２のためのマガジン３の送出し端に配置
   されていて、前記駆動板１０は容器空包の方へ突
   出した供給エツヂ１１を有し、その高さは平坦な
   容器空包の厚さに等しく、また前記駆動板１０
   は、供給エツヂ１１がマガジン３内の最も外側に
   ある容器空包の縦方向エツヂ２０１の丁度真下に
   位置するような下部位置と供給エツヂ１１がマガ
   ジン３内の容器空包の縦方向エツヂ２０２と同じ
   高さか、あるいはその丁度真上に位置するような
   上部位置との間を動くことができる平坦な管状包
   装容器空包の盛上げ装置。