JPH05302871A - 試料注入装置 - Google Patents

試料注入装置

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JPH05302871A
JPH05302871A JP4110497A JP11049792A JPH05302871A JP H05302871 A JPH05302871 A JP H05302871A JP 4110497 A JP4110497 A JP 4110497A JP 11049792 A JP11049792 A JP 11049792A JP H05302871 A JPH05302871 A JP H05302871A
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way valve
flow path
detector
connection
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JP4110497A
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Akio Karigome
昭夫 刈米
Ryuzo Hayashi
隆造 林
Yoshio Hashizume
義雄 橋爪
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動層の流れによって試料を検出器に導いて
測定を行う装置において用いられる試料注入装置に関
し、特に簡便な構成で再現性のよい注入が行え、また注
入容量を容易に変更し得る試料注入装置を提供する。 【構成】 移動層供給流路6と試料供給流路5に接続さ
れ、どちらかの流路と接続流路3を導通させる第1の3
方バルブ1、接続流路3、検出器に導く流路8と排出流
路9に接続されどちらかの流路と接続流路3を導通させ
る第2の3方バルブ2を有するフロー方式測定用の試料
注入装置であり、試料を接続流路3に導き、第2の3方
バルブ2を切り換えて接続流路3と検出器に導く流路8
を導通させた時又は一定時間後に第1の3方バルブ1を
切り換えるタイマー機構を有する試料注入装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動層の流れによって
試料を検出器に導いて測定を行う装置において用いられ
る試料注入装置に関し、特に再現性良く、注入容量を正
確に一定量供給でき、しかもその供給量を容易に変更し
得る試料注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年分析技術の進歩にともない、分析項
目数と分析試料数は増加の一途をたどっている。このよ
うな状況下で、より簡単に、より迅速に分析操作を処理
できる装置の開発が続けられている。その中でもガスク
ロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、フローイ
ンジェクション分析法などは、試料を連続した移動層中
に注入し移動層の流れに乗せて検出器に導く分析法であ
り、装置の自動化が容易であり多数の試料の分析に適し
た分析法である。
【0003】各種クロマトグラフィー法、フローインジ
ェクション分析法などにおいて、測定精度を向上させ、
試料処理能力を向上させるために試料の注入装置にはさ
まざまな機構が取り入れられている。例えば、試料の注
入精度を向上させ分析の再現性を確保するために各種イ
ンジェクターが用いられている。また、試料の注入動作
を機械化し、自動的に連続注入が行えるオートサンプラ
ーなどは分析の自動化を大きく推進するものである。
【0004】このように再現性よく試料を注入すること
を要求されるマニュアルインジェクター、オートサンプ
ラーの心臓部の注入機構の形式は、一定の容量を持つ試
料計量用配管中や試料計量孔中に試料を充填し、検出器
に到る流路に接続して流路中に注入を行う形式のものが
多く用いられている。マニュアルインジェクターやオー
トサンプラーは、回転式多方接続バルブを応用したもの
が多く用いられており、一例として図2に回転式6方接
続バルブ(14)を応用したものを例示する。6方のう
ち2方に接続された定容量配管(15)中に試料を充填
し、移動層を供給する流路(16)が試料を充填した定
容量を持った配管(15)を経由して検出器にいたる流
路(17)に接続されるように切り替えて注入するもの
である。この方法は一定容量の試料を再現性よく確実に
注入できる方法であるが、バルブ自体に高度な機械加工
精度が要求され、6方の流路接続にずれが生じないよう
に回転機構の停止位置精度を確保しなければならず装置
価格を上昇させる要因となっている。また注入容量を変
更する場合には定容量配管(15)を交換する必要があ
るが、定容量配管に最短でも6方バルブの2方を接続す
るだけの長さが必要であるために注入容量を微量化しよ
うとすると定容量配管の配管内部径を細くしなければな
らず、試料充填時の溶液抵抗が大きくなったり試料中の
固形物で閉塞されてしまう問題があった。
【0005】従来このような欠点を克服するために実開
昭60−88267号には、一定の厚みを持ったロータ
ーの回転軸と平行方向に各々回転軸からの距離が等しく
一定角度ごとに並ぶように体積の異なる貫通孔を複数個
設け、その各々を容量の異なった試料計量孔とする方法
が開示されている。しかし、この方法でも依然として精
密な回転機構が要求されることに変わりはない。またこ
の方法では、注入量を変更する場合には、体積の異なる
試料計量孔を用いるが一つのローター上に設けられる試
料計量孔の個数は有限であり、また注入容量を連続的に
変化させることはできない。
【0006】このように従来用いられてきた試料注入装
置では、高度な機械加工精度が要求されたり複雑な機構
が必要であったので装置価格の上昇を招き自動分析装置
の普及を妨げていた。また注入容量の変更に手間と困難
が伴うという避け難い欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては高
度な機械加工技術が要求されたり、高精度な装置構成が
要求されていた。また注入容量の変更は構成部品を交換
することにより行われるため、物理的な制限が存在した
り手間のかかるものであった。即ち、試料を連続した移
動層中に注入し移動層の流れに乗せて検出器に導く分析
法において、一般に試料を注入するために使う装置は、
試料計量用の機構部品を用いて一定量の試料を移動層中
に注入するものである。試料計量用の機構部品としては
多方切り替えバルブの2方に取り付けられた定容量配管
(サンプルループ)、またはローターに貫通して設けら
れた試料計量用孔である。
【0008】しかし、これらの装置においては、検出器
の感度レベルあるいは分析目的に応じて試料注入容量を
増減することが多々ある。例えば試料中の分析目的物質
の濃度が低い場合には試料注入容量を増加させ、分析目
的物質の濃度が高い場合には試料注入容量を減少させる
ことにより分析目的物質の濃度の低濃度から高濃度まで
対応することができる。
【0009】しかし、従来用いられていた定容量注入方
式のインジェクターやオートサンプラーでは注入容量の
変更が手間のかかるものであり、また選択できる注入容
量の種類は限られていた。本発明は、移動層の流れによ
って試料を検出器に導いて測定を行う装置において用い
られる試料注入装置であり、再現性のよい注入が行え、
また注入容量を容易に変更し得る試料注入装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動層供給流
路(6)と試料供給流路(5)に接続されどちらかの流
路と接続流路(3)を導通させる第1の3方バルブ
(1)、接続流路(3)、検出器に導く流路(8)と排
出流路(9)に接続されどちらかの流路と接続流路
(3)を導通させる第2の3方バルブ(2)を有するフ
ロー方式測定用の試料注入装置であり、第1の3方バル
ブ(1)と第2の3方バルブ(2)を、試料供給流路
(5)、接続流路(3)、及び排出流路(9)が導通す
る状態として試料を接続流路(3)に導き、第2の3方
バルブ(2)を切り換えて接続流路(3)と検出器に導
く流路(8)を導通させた時又は一定時間後、第1の3
方バルブ(1)を切り換えるタイマー機構を有し、必要
量の試料を検出器に導く流路(8)へ注入する試料注入
装置。
【0011】ここで、タイマー機構は、例えば第2の3
方バルブにおける検出器に導く流路と接続流路を導通さ
せる切り換えをトリガー信号として駆動を開始する計時
機構を有し、さらに電気的に外部信号を取り出せる素子
により構成され、一定時間後に外部信号を出しバルブに
利用される電磁弁に通電することにより3方バルブを切
り換えることができる。
【0012】このように、本発明では、 先ず、接続流路(3)に試料を導き 続いて第2の3方バルブ(2)を切り換えて接続流路
(3)と検出器に導く流路(8)を導通して試料を検出
器へ導き、 更に、試料の必要量に応じてと同時又は一定時間後
に第1の3方バルブ(1)を切り換えて必要量の試料を
検出器に導く流路(8)へ送り出す試料注入方法を開示
する。
【0013】勿論、試料の注入量は、第1の3方バルブ
(1)を切り換えるまでの時間によらず、試料送液速度
によって調整することもできる。この場合でも、必要な
試料量に応じて一定時間後に第1の3方バルブ(1)を
切り換えることにかわりはない。
【0014】
【作用】ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフ
ィー、フローインジェクション分析法などは試料を連続
した移動層中に注入し移動層の流れに乗せて検出器に導
く分析法であり、検出器の感度レベルあるいは分析目的
に応じて試料注入容量を増減することが多々ある。例え
ば試料中の分析目的物質の濃度が低い場合には試料注入
容量を増加させ、分析目的物質の濃度が高い場合には試
料注入容量を減少させることにより低濃度から高濃度ま
での分析目的物質に対応することができる。
【0015】本発明の一例を図1を使って説明する。本
発明では、試料の注入部が移動層の上流側に位置する第
1の3方バルブ(1)と第1の3方バルブ(1)に、移
動層の下流側に位置する第2の3方バルブ(2)にいた
る接続流路(3)が試料採取口(4)よりの試料供給流
路(5)と移動層供給流路(6)との接続を切り替え得
るように流路配管を接続する。
【0016】この時に用いることのできる3方バルブ
は、1つの流路が他の2つの流路のどちらか一方へ排他
的に接続切り替える動作が可能なものであればその種類
を問わない。例えば、3方の内2方のどちらかを電磁弁
で開くと同時に他方をとじる方式、2方を接続する配管
を切り換える方式等が使用できる。
【0017】また流路を構成する配管は一般に、ガスク
ロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、フローイ
ンジェクション分析装置の構成に用いられるフッ素樹脂
チューブ等の樹脂チューブやステンレスチューブ等の金
属チューブを用いることが可能である。この第1の3方
バルブ(1)の移動層流路下流側に第2の3方バルブ
(2)を配置する。第2の3方バルブ(2)に接続され
た配管に、第1の3方バルブ(1)からの流路が検出器
に導く流路(8)と検出器を経由せずに排出される排出
流路(9)との接続を切り替え得るように流路配管を接
続する。
【0018】この2つのバルブに、第1の3方バルブに
おいて試料採取口(4)よりの試料供給流路(5)と第
2の3方バルブにいたる接続流路(3)を接続し、第2
の3方バルブ(2)において、接続流路(3)と検出器
に導く流路(8)が接続された後、設定された任意の時
間T(T≧0)だけ経過した後に第1の3方バルブ
(1)において接続流路(3)と移動層供給流路(6)
を導通させることが可能なタイマー機構(図示していな
い)により第1の3方バルブ(1)を連動させて切り換
える。
【0019】バルブの連動機構とタイマー機構は、例え
ば、バルブの駆動回路に2つのバルブの接続切り替えを
制御する回路と、2つのバルブの切り替えのタイマー回
路を接続し、必要な試料の注入量に応じた任意の遅延時
間T(T≧0)を計測するようにタイマー回路を作動さ
せればよい。この遅延時間とは第2の3方バルブ(2)
を切り換えて試料を検出器に導く流路(8)へ送った時
から、第1の3方バルブ(1)を切り換えて試料の注入
量を決定するまでの時間を意味し、遅延時間Tが大きい
程試料の量は増加する。
【0020】更に具体的に注入装置の作用を説明する
と、上記の装置を用い、第1の3方バルブ(1)におい
て試料採取口(4)より試料供給流路(5)と接続流路
(3)を導通させ、第2の3方バルブ(2)において接
続流路(3)と排出流路(9)を導通させた状態で、試
料採取口(4)より試料溶液を一定速度で移動させる。
試料溶液を一定速度で移動させる手段は、試料採取口
(4)から第1の3方バルブ(1)にいたる流路にポン
プ等の搬送手段を設けたり、第2の3方バルブ(2)に
接続された排出流路(9)にポンプ等の搬送手段を設け
る等で可能である。この場合必要ならば3方ジョイント
や2方バルブまたは3方バルブ(11)等の配管部品を
用いて移動層を試料注入装置、検出器(7)に供給する
ためのポンプ(12)等の搬送手段と兼用することも可
能である。
【0021】これらの搬送手段に用いるポンプ等の機構
は常に搬送し続ける必要はなく必要時以外に停止してお
くことも可能である。ポンプとしては、しごき式簡易ポ
ンプ、等が利用できる。また、第1の3方バルブ(3)
において試料採取口(4)より試料供給流路(5)と第
2の3方バルブ(2)にいたる接続流路(3)を接続
し、第2の3方バルブ(2)において第1の3方バルブ
からの流路と検出器を経由せずに排出される排出流路
(9)を接続した状態で、試料採取口(4)と第2の3
方バルブ(2)に接続された排出流路(9)の末端に高
低差を設けておき重力を利用して試料溶液を略一定速度
で移動させることも可能である。
【0022】このような手段で試料溶液の搬送速度をL
1 (ml/min)とし、試料溶液の先頭が第2の3方
バルブを通過し検出器を経由せずに排出される排出流路
(9)中に到った後に試料溶液の搬送速度をL2 (ml
/min)として、第2の3方バルブ(2)を切り替え
第1の3方バルブ(1)からの接続流路を検出器に導く
流路(8)に導通させ、あらかじめ設定された遅延時間
T(T≧0)後に第1の3方バルブ(1)で第2の3方
バルブにいたる接続流路(3)を移動層供給用流路
(6)に接続し試料を注入する。
【0023】この時に注入される試料溶液の容量は、第
1の3方バルブ(1)から第2の3方バルブ(2)にい
たる接続流路(3)の配管内の体積をV0 (ml)、試
料溶液の搬送速度をL2 (ml/min)、第2の3方
バルブ(2)を切り替え第1の3方バルブ(1)からの
接続流路を検出器に導く流路(8)に接続後、第1の3
方バルブで接続流路(3)を移動層供給用流路(6)に
導通させるまでの遅延時間をT(秒)とすると、 注入試料の容量 V(ml)=V0 +(L2 /60)・
T となる。
【0024】当然、搬送速度L1 とL2 は同一でも異な
ってもよい。任意の組み合わせで行うことが可能であ
る。本発明による試料注入装置は、従来の一定の容量を
持つ試料計量用配管中や試料計量孔中に試料を充填し注
入する方式とは異なり、遅延時間Tの長短を制御するこ
とにより試料注入容量の変化に簡単に対応することがで
きる。
【0025】また本発明による試料注入装置は、試料溶
液の搬送速度L2 を調整することによっても試料注入容
量の変化に簡単に対応することができる。本発明の試料
注入装置は、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグ
ラフィー、フローインジェクション分析法など、試料を
連続した移動層中に注入し移動層の流れに乗せて検出器
に導く分析法において適用が可能である。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の内容をさら
に詳細に説明するが、もちろん本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0027】実施例1 市販ポテンシオスタット装置(HECS1100型:扶
桑製作所製)に接続した白金作用電極、銀・塩化銀参照
電極、対極の3電極系で構成されたフローセルを用いて
電気化学測定用フローインジェクション分析装置を構成
し、電磁3方バルブ3個とフッ素樹脂チューブ、接点信
号ボード、パーソナルコンピューターを用いた本発明の
試料注入装置を接続し測定を行った。 (1)フローインジェクション装置と試料注入装置の構
成 図1を使って説明する。3方電磁バルブを第1の3方バ
ルブ(1)とし、3方電磁バルブである第2の3方バル
ブ(2)への接続流路(3)が移動層である緩衝液を供
給する移動層供給用流路(6)と試料採取口(4)から
の試料供給流路(5)のどちらか1方と接続が可能とな
っている。また第2の3方バルブ(2)は、第1の3方
バルブ(1)からの接続流路(3)が検出器に導く流路
(8)と排出流路(9)のどちらか1方と導通が可能と
なっている。第3の3方バルブ(11)として、3方電
磁バルブを設け、しごき式簡易ポンプであるポンプ(1
2)へ至る流路(13)が、検出器よりの流路(10)
と排出流路(9)のどちらか1方と接続が可能となって
いる。
【0028】第1の3方バルブ(1)、第2の3方バル
ブ(2)、第3の3方バルブ(11)、ポンプ(12)
はそれぞれ駆動用電源装置とパーソナルコンピューター
によって制御される接点信号ボードに接続されており、
各3方バルブの切り替え動作、しごき式簡易ポンプの運
転・停止を同期して、あるいは個別に組み合わせて行え
るようになっている。
【0029】各流路は内径1mm、外径3mmのフッ素
樹脂チューブを用い、検出器よりの流路(10)は第3
の3方バルブ(11)で排出流路(9)とポンプ(1
2)に至る流路(13)に接続した。ただし、第1の3
方バルブ(1)より第2の3方バルブ(2)にいたる接
続流路(3)は内径0.5mm、外径1.5mm、長さ
50mmのフッ素樹脂チューブを用いた。第1の3方バ
ルブ(1)より第2の3方バルブ(2)にいたる接続流
路(3)の配管内部の体積は約0.0098mlであ
る。
【0030】検出器(7)であるフローセルの内容積は
60μlで、直径2mmの白金作用電極、直径2mmの
白金対極、直径2mmの銀・塩化銀参照電極を設けてあ
り、白金作用電極には対銀・塩化銀参照電極0.6Vの
電圧を加え流れる電流値を観測した。
【0031】(2)測定方法 しごき式簡易ポンプ(12)を停止しておき、第3の3
方バルブ(11)でポンプに至る流路(13)を排出流
路(9)に接続し、第1の3方バルブ(1)で接続流路
(3)を試料供給流路(5)と接続し、接続流路(3)
を排出流路(9)と接続した。
【0032】この状態で試料採取口(4)に0〜5mM
過酸化水素溶液を試料溶液として満たした。次にしごき
式簡易ポンプ(12)を動作させ、5ml/minの速
度で試料溶液を引き込んだ。試料溶液の先端が、試料採
取口(4)から試料を導く流路(5)、第1の3方バル
ブ(1)、接続流路(3)、第2の3方バルブ(2)を
経由して排出流路(9)に到ったときに、しごき式簡易
ポンプ(12)の流速を1ml/minにし、第3の3
方バルブ(11)でポンプに至る流路(13)を検出器
よりの流路(10)に接続し、接続流路(3)を検出器
に導く流路(8)に導通させて試料溶液の注入を開始し
た。
【0033】このままの状態でタイマー回路の作動を開
始させ、1秒経過後、第1の3方バルブ(1)で接続流
路(3)を移動層供給用流路(6)へ接続した。尚、移
動層としては緩衝液を用いた。検出器(7)では白金電
極表面上で過酸化水素が電気分解されることによる電流
値がピークとして観測さた。観測される電流値がベース
電流値まで戻った時点で各3方バルブの接続を最初と同
様に戻し、しごき式簡易ポンプ(12)を停止した。以
後、この操作を繰り返し、試料溶液を測定した。この場
合、注入試料容量は 0.0098+(1/60)・1
≒0.0265となり、約26.5μlであった。
【0034】(3)結果 得られたピークの高さは注入した過酸化水素の濃度に比
例していた。試料注入装置の注入精度を確認するため
に、5mM過酸化水素溶液を10回繰り返し注入したと
ころ測定電流値の変動係数はCV1%であった。また、
過酸化水素1mMあたりの電流密度は55nAであっ
た。
【0035】実施例2 実施例1と同様の装置構成で、同様の操作を行って測定
を行った。 (1)フローインジェクション装置と試料注入装置の構
成 実施例1と同様の装置を用いた。 (2)測定方法 しごき式簡易ポンプ(12)を停止しておき、第3の3
方バルブ(11)でポンプに至る流路(13)を排出流
路(9)に接続し、第1の3方バルブ(1)で接続流路
(3)を試料供給流路(5)と接続し、また接続流路
(3)を排出流路(9)と導通させた。
【0036】この状態で試料採取口(4)に0〜5mM
過酸化水素溶液を試料溶液として満たした。次にしごき
式簡易ポンプ(12)を動作させ、5ml/minの速
度で試料溶液を引き込んだ。試料溶液の先端が、試料採
取口(4)から試料を導く流路(5)、第1の3方バル
ブ(1)、接続流路(3)、第2の3方バルブ(2)を
経由して排出流路(9)に到ったときに、しごき式簡易
ポンプ(12)の流速を1ml/minにし、第3の3
方バルブ(11)でポンプに至る流路(13)を検出器
よりの流路(10)に接続し、第2の3方バルブ(2)
で接続流路(3)を検出器に導く流路(8)に導通させ
て試料溶液の注入を開始した。
【0037】このままの状態でタイマー回路の作動を開
始させ、2秒経過後、第1の3方バルブ(1)で接続流
路(3)を移動層供給用流路(6)へ接続した。検出器
(7)では白金電極表面上で過酸化水素が電気分解され
ることによる電流値がピークとして観測された。観測さ
れる電流値がベース電流値まで戻った時点で各3方バル
ブの接続を最初と同様に戻し、しごき式簡易ポンプ(1
2)を停止した。以後、この操作を繰り返し、試料溶液
を測定した。この場合、注入試料容量は 0.0098
+(1/60)・2≒0.0431となり、約43.1
μlであった。
【0038】(3)結果 得られたピークの高さは注入した過酸化水素の濃度に比
例していた。試料注入装置の注入精度を確認するため
に、5mM過酸化水素溶液を10回繰り返し注入したと
ころ測定電流値の変動係数はCV1%であった。ただ
し、過酸化水素1mMあたりの電流密度は80nAであ
り、実施例1の約1.5倍となった。
【0039】実施例3 市販ポテンシオスタット装置(HECS1100型:扶
桑製作所製)に接続した白金作用電極、銀・塩化銀参照
電極、対極の3電極系で構成された検出器を用いて電気
化学測定用フローインジェクション分析装置を構成し、
電磁3方バルブ2個とフッ素樹脂チューブ、接点信号ボ
ード、パーソナルコンピューターを用いた本発明の試料
注入装置を接続し測定を行った。 (1)フローインジェクション装置と試料注入装置の構
成 図3を用いて説明する。3方電磁バルブである第1の3
方バルブ(1)は、3方電磁バルブである第2の3方バ
ルブ(2)への接続流路(3)が移動層である緩衝液を
供給する移動層供給用流路(6)と試料採取口(4)か
ら試料供給流路(5)のどちらか1方と接続が可能とな
っている。移動層供給用流路(6)の途中には緩衝液送
液用の液体クロマトグラフィー用プランジャーポンプ
(18)を接続した。
【0040】また第2の3方バルブ(2)は、第1の3
方バルブ(1)からの接続流路(3)が検出器に導く流
路(8)と排出流路(9)のどちらか1方と接続が可能
となっている。第1の3方バルブ(1)、第2の3方バ
ルブ(2)はそれぞれ駆動用電源装置とパーソナルコン
ピューターによって制御される接点信号ボードに接続さ
れおり、各3方バルブの切り替え動作は同期して、ある
いは個別に組み合わせて行えるようになっている。
【0041】各流路は内径1mm、外径3mmのフッ素
樹脂チューブを用い接続した。ただし、第1の3方バル
ブ(1)より第2の3方バルブ(2)にいたる接続流路
(3)は内径0.5mm、外径1.5mm、長さ50m
mのフッ素樹脂チューブを用いた。第1の3方バルブ
(1)より第2の3方バルブ(2)にいたる接続流路
(3)の配管内部の体積は約0.0098mlである。
【0042】試料採取口(4)と排出流路(9)の末端
は60cmの高低差があり試料採取口に満たされた試料
溶液は約0.63ml/minの速度で、試料採取口
(4)から第1の3方バルブ(1)にいたる試料供給流
路(5)、第1の3方バルブ(1)、第1の3方バルブ
(1)より第2の3方バルブ(2)への接続流路
(3)、第2の3方バルブ(2)、排出流路(9)へと
流れる。
【0043】検出器(7)であるフローセルの内容積は
60μlで、直径2mmの白金作用電極、直径2mmの
白金対極、直径2mmの銀・塩化銀参照電極を設けてあ
り、白金作用電極には対銀・塩化銀参照電極0.6Vの
電圧を加え流れる電流値を観測した。
【0044】(2)測定方法 第1の3方バルブ(1)で第2の3方バルブ(2)にい
たる接続流路(3)を試料採取口(4)からの試料供給
流路(5)と接続し、第2の3方バルブ(2)で第1の
3方バルブ(1)よりの接続流路(3)を排出流路
(9)と接続した。この状態で試料採取口(4)に0〜
5mM過酸化水素溶液を試料溶液として満たした。
【0045】0.63ml/minの速度で移動する試
料溶液の先端が、試料採取口(4)から第1の3方バル
ブ(1)にいたる試料供給流路(5)、第1の3方バル
ブ(1)、接続流路(3)、第2の3方バルブ(2)を
経由して排出流路(9)に到ったときに、第2の3方バ
ルブ(2)で接続流路(3)を検出器に導く流路(8)
に接続して試料溶液の注入を開始した。
【0046】このままの状態でタイマー回路の作動を開
始させ、1秒経過後、第1の3方バルブ(1)で接続流
路(3)を移動層供給用流路(6)へ接続した。検出器
(7)であるフローセルでは白金電極表面上で過酸化水
素が電気分解されることによる電流値がピークとして観
測さた。観測される電流値がベース電流値まで戻った時
点で各3方バルブの接続を最初と同様に戻した。以後、
この操作を繰り返し、試料溶液を測定した。この場合、
注入試料容量は0.0098+(0.63/60)・1
≒0.0203となり、約20.3μlであった。 (3)結果 得られたピークの高さは注入した過酸化水素の濃度に比
例していた。試料注入機構の注入精度を確認するため
に、5mM過酸化水素溶液を10回繰り返し注入したと
ころ測定電流値の変動係数はCV1%であった。また、
過酸化水素1mMあたりの電流密度は45nAであっ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明により、移動層の流れによって試
料を検出器に導いて測定を行う装置において、特に簡便
な構成で再現性のよい注入が行え、また注入容量を容易
に変更し得る試料注入装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による実施例1および実施例2で
用いた注入機構の例である。
【図2】図2は従来用いられていた6方切り替えバルブ
を応用した注入機構の一例を示す断面図である。
【図3】図3は本発明による実施例3で用いた注入機構
の例である。
【符号の説明】
1 第1の3方バルブ 2 第2の3方バルブ 3 接続流路 4 試料採取口 5 試料供給流路 6 移動層供給用流路 7 検出器 8 検出器に導く流路 9 排出流路 10 検出器よりの流路 11 第3の3方バルブ 12 ポンプ 13 ポンプに至る流路 14 6方切り替えバルブ 15 定容量配管 16 移動層供給用流路 17 検出器にいたる流路 18 高速液体クロマトグラフィー用プランジャーポ
ンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動層供給流路と試料供給流路に接続さ
    れどちらかの流路と接続流路を導通させる第1の3方バ
    ルブ、接続流路、検出器に導く流路と排出流路に接続さ
    れどちらかの流路と接続流路を導通させる第2の3方バ
    ルブを有するフロー方式測定用の試料注入装置であり、
    第1の3方バルブと第2の3方バルブを、試料供給流
    路、接続流路、及び排出流路が導通する状態として試料
    を接続流路に導き、第2の3方バルブを切り換えて接続
    流路と検出器に導く流路を導通させた時又は一定時間
    後、第1の3方バルブを切り換えるタイマー機構を有
    し、必要量の試料を検出器に導く流路へ注入する試料注
    入装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009175156A (ja) * 2009-05-07 2009-08-06 Arkray Inc 特定成分の分析装置
JP2009276110A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Tosoh Corp クロマトグラフ分析装置用試料注入システム
JP2013047695A (ja) * 2012-12-05 2013-03-07 Tosoh Corp クロマトグラフ分析装置用試料注入システム

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